JP7029903B2 - 試料処理装置、試料処理システム、および測定時間の算出方法 - Google Patents

試料処理装置、試料処理システム、および測定時間の算出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7029903B2
JP7029903B2 JP2017154782A JP2017154782A JP7029903B2 JP 7029903 B2 JP7029903 B2 JP 7029903B2 JP 2017154782 A JP2017154782 A JP 2017154782A JP 2017154782 A JP2017154782 A JP 2017154782A JP 7029903 B2 JP7029903 B2 JP 7029903B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement
sample
cells
cell
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017154782A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019032283A (ja
Inventor
翔平 松本
知嘉子 村田
健一郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sysmex Corp
Original Assignee
Sysmex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sysmex Corp filed Critical Sysmex Corp
Priority to JP2017154782A priority Critical patent/JP7029903B2/ja
Priority to EP18187002.3A priority patent/EP3441742A1/en
Priority to CN201810887828.1A priority patent/CN109387512A/zh
Priority to US16/058,321 priority patent/US11054359B2/en
Publication of JP2019032283A publication Critical patent/JP2019032283A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7029903B2 publication Critical patent/JP7029903B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume, or surface-area of porous materials
    • G01N15/10Investigating individual particles
    • G01N15/14Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers
    • G01N15/1429Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers using an analyser being characterised by its signal processing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume, or surface-area of porous materials
    • G01N15/10Investigating individual particles
    • G01N15/14Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers
    • G01N15/1468Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers with spatial resolution of the texture or inner structure of the particle
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6883Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material
    • C12Q1/6886Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material for cancer
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume, or surface-area of porous materials
    • G01N15/10Investigating individual particles
    • G01N15/14Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers
    • G01N15/1468Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers with spatial resolution of the texture or inner structure of the particle
    • G01N15/147Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers with spatial resolution of the texture or inner structure of the particle the analysis being performed on a sample stream
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V20/00Scenes; Scene-specific elements
    • G06V20/60Type of objects
    • G06V20/69Microscopic objects, e.g. biological cells or cellular parts
    • G06V20/693Acquisition
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume, or surface-area of porous materials
    • G01N15/10Investigating individual particles
    • G01N15/14Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers
    • G01N2015/1486Counting the particles

Description

本発明は、試料処理装置、試料処理システム、および測定時間の算出方法に関する。
特許文献1には、撮像された粒子画像を分析して形態的特徴情報を得ることが可能な粒子画像分析装置1が記載されている。図16のブロック図に示すように、粒子画像分析装置1は、電気信号線300を用いて画像データ分析装置2と電気的に接続される。粒子画像分析装置1は、粒子懸濁液の流れを形成する流体機構部3と、粒子懸濁液の流れに対して光を照射する照明光学系4と、粒子懸濁液の流れを撮像する撮像光学系5と、撮像光学系5によって撮像された撮像画像から部分画像(粒子像)の切り出し処理などを行う画像処理基板6と、粒子画像処理装置1の制御を行うCPU基板7とを備えている。
特開2007-304044号公報
たとえば、特許文献1に記載されている粒子画像分析装置1等では、所定数の粒子の撮像が完了するまで測定を継続させることができる。このような手法の撮像では、次のような事が起こり得る。
ある異常細胞を検出するために、所定数の細胞が必要であった場合、細胞濃度が異なる2つの測定試料があったとする。濃度が低い測定試料の方が、測定時間は長い。これは、細胞濃度が低い測定試料は、1μL当たりの細胞数がもう一方の測定試料より少ないため、目標の撮像数に達するまで、多量の測定試料を装置に流し込み、細胞を撮像するためである。よって、細胞の濃度が低い測定試料の測定に要する時間は、細胞の濃度が高い測定試料より長時間となる。このように、同一の所定数の細胞を撮像する場合であっても、濃度によって撮像に要する時間が、例えば数分から数時間と大きなバラツキが生じ得る。このため、オペレータは、前回と同じ測定対象の細胞を撮像する場合、撮像に要する時間は、前回の測定時と同程度の時間であると予想して測定を行うと考えられる。しかし、測定試料の濃度が異なる場合、上記のように、撮像に要する時間に差が生じる。このような場合、オペレータは、装置に不具合が生じているために時間を要しているのか、それとも、適切に測定されているのか、判別がつき難い。
また、細胞の濃度のバラツキという点で、以下のような問題がある。被検者から採取される検体に含まれる細胞の数には個人差がある。たとえば、血液中の白血球数は健常者であっても3500~9800個/μLとバラツキがある。また、疾患によっては白血球の数値は大きく増減する。このように。測定試料に含まれる細胞の濃度は個人差および疾患の状態によって大きく異なる。このように、所定数の細胞を撮像するのに要する時間には、測定試料ごとにバラツキが生じ得る。撮像に長時間を要する測定試料の撮像が開始されると、他の測定試料の処理までに長時間待たねばならず、測定試料全体の処理が非効率になることが起こり得る。
かかる課題に鑑み、本発明は、オペレータが細胞の撮像を効率的に進めることが可能な試料処理装置、試料処理システム、および測定時間の算出方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、試料処理装置(10)に関する。本態様に係る試料処理装置(10)は、測定試料(22)が流れるフローセル(110)と、フローセル(110)を流れる測定試料(22)に光を照射する光源(121~124)と、光が照射された測定試料(22)中の細胞を撮像して細胞画像を取得する撮像部(154)と、細胞画像を取得するための測定試料(22)の測定および取得した細胞画像に基づく分析の処理を実行する処理部(22)と、を備える。処理部(22)は、測定試料(22)に含まれる細胞の濃度情報を測定の前に取得し、取得した濃度情報に基づいて、測定の開始から所定数の細胞を撮像するまでに要する時間を少なくとも含む細胞の撮像に関する所要時間を算出する。
本態様に係る試料処理装置によれば、オペレータは、測定試料の処理に要する時間を取得できるため、撮像動作開始後の経過時間が長くなっても、この所要時間は測定に適した時間であると認識して、細胞の撮像動作を安定的に進め得る。また、オペレータは、撮像動作の開始前に所要時間を取得することにより、当該測定試料に対する処理の優先順位等を決定できる。よって、オペレータは、一連の測定試料に対する処理を効率的に進め得る。
なお、「細胞の濃度情報」とは、一定量の測定試料に含まれる細胞の個数、および測定試料に含まれる細胞の濃度を含む。
本態様に係る試料処理装置(10)において、所要時間は、撮像部(154)が撮像した所定数の細胞画像を処理部(22)が処理するのに要する時間をさらに含み、また、撮像部(154)が処理した所定数の細胞画像を処理部(22)が分析するのに要する時間をさらに含む。これにより、オペレータは、測定試料の処理のために必要な時間を適切に取得できる。
本態様に係る試料処理装置(10)は、情報を表示するための表示部(13)を備え得る。この場合、処理部(11)は、算出した所要時間を表示部(13)に表示させる。
本態様に係る試料処理装置(10)において、処理部(11)は、測定試料(22)の測定を実行するか否かの選択を受け付けるよう構成され得る。これにより、オペレータは、測定試料の測定、つまり、細胞画像の撮像を実行するか否かを選択できる。ここで、「測定」は、撮像部による細胞画像の撮像を含む。
この場合に、処理部(11)は、測定試料(22)の測定を実行するか否かの選択を受け付けるためのボタンと所要時間とを含む画面を表示部(13)に表示させる。これにより、オペレータは、所要時間を把握した上で、実際に測定試料の測定を実行するか否かを選択できる。たとえば、所要時間が長時間であった場合、オペレータは、測定試料の測定を今すぐには実行しないが、後から実行するというスケジュールを立てることができる。
本態様に係る試料処理装置(10)において、処理部(11)は、さらに、細胞の濃度情報を表示部(13)に表示させるよう構成され得る。これにより、オペレータは、細胞の濃度情報を視覚的に把握できる。
本態様に係る試料処理装置(10)において、処理部(11)は、測定試料(22)に対する測定の進捗に関する情報を表示部(13)に表示させるよう構成され得る。これにより、オペレータは、撮像動作が継続中であることを把握でき、装置に不具合が生じたか否かを判断できる。
この場合、進捗に関する情報は、処理部(11)が測定試料(22)の測定を開始した時点から現時点までの経過時間に関する情報を含み得る。こうすると、オペレータは、現時点で測定に要した時間を把握でき、撮像動作が終了するまでの時間を大まかに把握できる。
また、進捗に関する情報は、処理部(11)が測定試料(22)の測定を開始した時点から現時点までの間に、撮像部(154)が撮像した細胞画像の数に関する情報を含み得る。これにより、オペレータは、撮像された細胞の数を視覚的に把握でき、十分な数の細胞が撮像された場合は撮像を中断する等の対応を採り得る。
この場合、処理部(11)は、処理の中断を受け付けるための処理を実行するよう構成され得る。これにより、オペレータは、撮像の進捗状況を確認しながら、適宜、撮像動作を中断させ得る。
この場合、処理部(11)は、進捗に関する情報と、処理の中断を受け付けるためのボタンとを含む画面を表示部(13)に表示させるよう構成され得る。これにより、オペレータは、撮像の進捗状況を確認しながら、円滑に、撮像動作を中断させ得る。
本態様に係る試料処理装置(10)において、処理部(11)は、測定試料(22)の測定を開始した時点から現時点までの経過時間が所要時間を超過したことに基づいて、測定試料(22)の測定を中断するか否かの選択を受け付けるよう構成され得る。これにより、オペレータは、当初想定していた所要時間を超過した時点で、さらに撮像動作を継続させるべきかを判断し、必要に応じて、その後の撮像動作を中断させ得る。また、所要時間が既に経過したが、まだ測定が終了していない場合に、オペレータは、試料処理装置に不具合が生じた可能性を検討できる。このような場合、オペレータは、適宜、測定を中断して、試料処理装置の状態を確認できる。なお、「所要時間を超過した」とは、所要時間を経過した場合の他、所要時間に所定の超過時間を付加した時間を経過した場合とを含む。
この場合、処理部(11)は、測定試料(22)の測定を中断するか否かの選択を受け付けるためのボタンと、現時点までに撮像された細胞画像の数に関する情報とを含む画面を表示部(13)に表示させるよう構成され得る。こうすると、オペレータは、既に撮像された細胞画像の数で足りる場合に、撮像動作を円滑に中断させ得る。
本態様に係る試料処理装置(10)において、処理部(11)は、撮像すべき細胞の数の変更を受け付ける処理を実行し、撮像すべき細胞の数の変更を受け付けた場合に、変更された細胞の数の細胞画像を撮像するのに要する所要時間を算出するよう構成され得る。これにより、オペレータは、自身が予想していたよりも所要時間が長時間であった場合に、適宜、測定する細胞の数を減らして、所要時間を短縮できる。逆に、被検者の病状等からより慎重な測定が望まれる場合に、オペレータは、所要時間を勘案しつつ、撮像すべき細胞の数を適宜増加させ得る。
本態様に係る試料処理装置(10)において、処理部(11)は、測定試料(22)の測定および分析を実行する前に、所定量の測定試料(22)を測定して細胞の濃度情報を取得するよう構成され得る。このように、撮像に供される測定試料そのものについて細胞の濃度を取得することにより、所定数の細胞の撮像に要する所要時間の正確性および信頼性を高めることができる。
本態様に係る試料処理装置(10)において、外部装置(30)と通信可能な通信部(40)を備える。処理部(11)は、通信部(40)を介して外部装置(30)から取得した情報に基づいて、細胞の濃度情報を取得するよう構成され得る。外部装置は、細胞の濃度情報以外にも、検体に関する様々な情報が集約されており、試料処理装置だけでなく、細胞の検出に関わる種々の装置から情報の取得要求が送信される装置である。よって、試料処理装置は、細胞の濃度情報の取得要求を、通信部を介して外部装置に送信すれば、オペレータが所望する細胞濃度が外部装置から試料処理装置に送信される。また、外部装置と通信可能であるから、試料処理装置において濃度を取得する処理を行う必要がなく、試料処理装置における処理を簡素化できる。
この場合、処理部(11)は、通信部(40)を介して外部装置(30)から測定試料(22)の調製のための前処理を行う前の試料(21)に対する細胞の濃度情報を取得し、取得した情報に前処理に基づく補正を行って、測定試料(22)に対する細胞の濃度情報を取得するよう構成され得る。一般に、前処理によって試料中の細胞が減少する。したがって、上記のように前処理に基づく補正を行うことにより、測定試料における細胞の濃度の正確性を高めることができる。
本態様に係る試料処理装置(10)において、処理部(11)は、細胞の濃度情報の入力を受け付けるように構成され得る。これにより、オペレータが試料処理装置に直接、測定試料中の細胞の濃度を入力し、設定することができる。
本態様に係る試料処理装置(10)において、撮像対象の細胞は、有核細胞とされ得る。
この場合、有核細胞は、白血球とされ得る。
本態様に係る試料処理装置(10)において、情報を表示するための表示部(13)を備える。処理部(11)は、複数の測定試料(22)に含まれる細胞の濃度情報に基づいて、測定試料(22)ごとに所要時間を算出し、算出した所要時間と各測定試料の識別情報とを対応付けた一覧を含む画面を表示部(13)に表示させるよう構成され得る。これにより、複数の測定試料に対して、細胞画像の撮像に要する所要時間をオペレータに提供できる。
この場合、処理部(11)は、一覧を含む画面に、各測定試料(22)に対する測定を実行するか否かの選択を受け付ける項目を含めるよう構成され得る。これにより、オペレータは、各測定試料の所要時間を見比べて、どの測定試料の測定を実行するか選択できる。
また、処理部(11)は、一覧を含む画面に、各測定試料(22)に対する細胞画像の撮像枚数の変更を受け付ける項目を含め、撮像枚数の変更を受け付けた場合に、変更後の細胞の数の細胞画像を撮像するのに要する所要時間を算出し、再計算した所要時間を一覧にして表示部(13)に表示させるよう構成され得る。これにより、オペレータは、他の測定試料における所要時間を参照しつつ、適宜、各測定試料の撮像枚数を調整できる。これにより、オペレータは、一覧に含まれる全ての測定試料について、効率的に測定を進め得る。
本態様に係る試料処理装置(10)において、処理部(11)は、一覧を含む画面において、測定試料(22)の処理順序の変更を受け付ける処理を実行するよう構成され得る。これにより、オペレータは、複数の測定試料に対し、緊急性および効率性を考慮しつつ、適宜、測定の順番を変えることができる。なお、優先順位は、撮像画像の取得を望む順番や所要時間の長さ等に基づいて、オペレータにより決定され得る。
本発明の第2の態様は、試料処理システム(70)に関する。本態様に係る試料処理システム(70)は、第1の態様に係る試料処理装置(10)と、試料に含まれる細胞を計数する細胞計数装置(50)と、を備える。試料処理装置(10)の処理部(11)は、細胞の計数値を細胞計数装置(50)から取得し、細胞の濃度情報を取得する。これにより、細胞の濃度を細胞計数装置で別途計測しておき、この計測結果に基づいて細胞画像の撮像が行えるため、測定の効率性が上がる。
本態様に係る試料処理システム(70)は、前処理にて測定試料(22)を調製する前処理装置(20)をさらに備え、試料処理装置(10)の処理部(11)は、前処理の内容に関する情報を前処理装置(20)から取得し、細胞計数装置(50)の計数値に前処理の内容に基づく補正を行って、細胞の濃度情報を取得する。一般に、前処理によって試料中の細胞が減少する。したがって、上記のように前処理に基づく補正を行うことにより、測定試料における細胞の濃度の正確性を高めることができる。
本発明の第3の態様は、フローセル(110)を流れる測定試料(22)に光を照射して測定試料(22)中の細胞を撮像する測定方法における測定時間の算出方法に関する。本態様の測定時間の算出方法は測定前に測定試料(22)に含まれる細胞の濃度情報を取得する工程(S12)と、取得した細胞の濃度情報に基づいて、測定の開始から所定数の細胞を撮像するまでに要する時間を少なくとも含む細胞の撮像に関する所要時間を算出する工程(S23)と、を備える。
本態様に係る測定時間の算出方法によれば、第1の態様と同様の効果が奏され得る。
本態様に係る測定時間の算出方法は、所要時間を算出する工程において、測定試料(22)中の細胞の撮像画像の処理(S15)に要する所要時間を算出し、また、測定試料(22)中の細胞の撮像画像の分析(S16)に要する所要時間を算出する。これにより、オペレータは、測定試料の処理のために必要な時間を適切に取得できる。
本態様に係る測定時間の算出方法は、さらに、算出した所要時間を表示する工程(S24)を含む。これにより、オペレータは、所要時間を容易に把握することができる。
この場合、所要時間を表示する工程(S24)において、測定試料(22)の測定を実行するか否かの選択指示を受け付け、測定試料の測定を実行する選択指示を受け付けた場合に、測定を実行する(S25)。これにより、オペレータは、所要時間を把握した上で、測定を実行するか否かを選択できる。よって、円滑に測定を行うことができる。
本態様に係る測定時間の算出方法は、所要時間を表示する工程において(S24)、撮像すべき細胞の数の変更をさらに受け付け、撮像すべき細胞の数の変更を受け付けた場合(S22)に、変更された細胞の数の細胞画像を撮像するのに要する所要時間を算出し(S23)、算出した所要時間を表示する(S24)。これにより、オペレータは、適宜、測定する細胞の数を減らす、または増やして、所要時間を調整できる。
本態様に係る測定時間の算出方法は、所要時間を表示する工程において(S24)、細胞の濃度情報をさらに表示する。これにより、オペレータは、細胞の濃度情報を把握しながら測定を行うことができる。
本態様に係る測定時間の算出方法は、細胞の濃度情報を取得する工程において(S12)、複数の測定試料(22)に含まれる細胞の濃度情報を取得し(S11)、所要時間を算出する工程において(S21)、複数の細胞の濃度情報に基づいて、測定試料(22)ごとに所要時間を算出し(S21)、所要時間を表示する工程において(S23)、所要時間と各測定試料の識別情報とを対応付けた一覧を含む画面を表示する。これにより、複数の測定試料に対して、細胞画像の撮像に関する所要時間をオペレータが把握できる。
本態様に係る測定時間の算出方法は、測定を実行する工程において(S25)、測定試料に対する測定の進捗に関する情報を表示する(S24)。これにより、オペレータは、撮像の進捗状況を確認しながら、円滑に、撮像動作を行うことができる。
本態様に係る測定時間の算出方法は、細胞の濃度情報を取得する工程において、測定試料(22)の一部について細胞の濃度情報を取得するための測定を実行し(S12)、測定を実行する工程において(S25)、同一の測定試料の残りの部分について撮像および分析のための測定を実行する(S13)。これにより、測定を行うときに十分な量の試料を確保できる。
本態様に係る測定時間の算出方法は、細胞の濃度情報を取得する工程において(S52)、細胞の濃度情報を通信により取得する。また、細胞の濃度情報の入力を受け付け、入力された情報を細胞の濃度情報として取得する。このように、オペレータが細胞の濃度を手動で試料処理装置に入力し、設定できる。
本発明によれば、測定試料に含まれる細胞の濃度情報を取得し、細胞画像の撮像に関する所要時間を算出することにより、オペレータの利便性を向上し、効率的な検査を提供することができる。
図1は、実施形態1に係る試料処理装置の概略構成図である。 図2(a)は、実施形態に係る試料処理装置により取得される第1~第3画像および明視野画像を例示する図である。図2(b)は、実施形態に係る試料処理装置が行う核の領域の抽出を説明するための図である。図2(c)、(d)は、実施形態に係る試料処理装置が行う輝点の領域の抽出を説明するための図である。 図3(a)~(d)は、それぞれ、実施形態に係る陰性パターン、陽性パターン1、陽性パターン2、陽性パターン3の輝点の配置例を模式的に示す図である。 図4は、実施形態1に係る試料処理装置による測定試料の測定および分析を説明するフローチャートである。 図5は、実施形態1に係る試料処理装置の測定試料に含まれる細胞の濃度情報に基づいて、所定数の細胞画像の撮像に要する所要時間の算出および所要時間の表示を説明するフローチャートである。 図6は、実施形態1に係る撮像細胞数の変更の受付を説明するフローチャートである。 図7(a)~(f)は、実施形態1に係る表示画面を説明する図である。 図8は、実施形態1の変更例1を説明する図である。図8(a)は、試料処理装置の概略構成図である。図8(b)は、試料処理装置による測定試料の測定および分析を説明するフローチャートである。 図9は、実施形態1の変更例2に係る試料処理装置の概略構成図である。 図10(a)および(b)は、実施形態1の変更例2に係るに表示画面を説明する図である。 図11(a)および(b)は、実施形態1の変更例2に係るに表示画面を説明する図である。 図12(a)および(b)は、実施形態1の変更例2に係るに表示画面を説明する図である。 図13(a)および(b)は、実施形態1の変更例2に係るに表示画面を説明する図である。 図14は、実施形態1の変更例2に係る測定順番の変更の受付を説明するフローチャートである。 図15は、実施形態2に係る試料処理システムの概略構成図である。 図16は、関連技術を説明するためのブロック図である。
以下の実施形態は、蛍光色素により標識した核酸プローブと核酸中の標的部位とをハイブリダイズさせる工程を含む前処理において調製された測定試料22を測定して分析を行う装置に、本発明を適用したものである。具体的には、以下の実施形態では、核酸中の標的部位を22番染色体にあるBCR遺伝子および9番染色体にあるABL遺伝子とし、FISH法に基づいて、慢性骨髄性白血病に見られる9番染色体と22番染色体との間における転座が生じている細胞を異常細胞として検出する。すなわち、以下の実施形態では、BCR遺伝子またはABL遺伝子が転座してBCR-ABL融合遺伝子を生成している細胞を異常細胞として検出する。また、以下の実施形態では、検出対象となる細胞は、血液検体中の白血球である。
<装置構成>
図1に示すように、試料処理装置10は、オペレータが試料21を前処理して調製された測定試料22を測定して分析を行う。ここで、本実施形態では、細胞画像の撮像に供する試料を「測定試料」と称する。これに対し、撮像に供する前の検体、つまり、被検者から採取され、前処理が行われる前の検体を「試料」と称する。以降、同様である。オペレータは、被検者から採取した血液検体すなわち試料21に対して、細胞画像の撮像に供するために前処理を行って、測定試料22を調製する。
前処理には、複数の工程が含まれる。オペレータは、試料21に遠心分離等の処理を行った後、試薬と混合し、加温等の処理を行う。また、オペレータは、試料21に含まれる検出対象細胞の標的部位を蛍光色素により標識する工程と、細胞の核を核染色用色素により特異的に染色する工程と、を行って測定試料22を調製する。
具体的には、標的部位を蛍光色素により標識する工程では、蛍光色素により標識された核酸プローブと核酸中の標的部位とがハイブリダイズされる。BCR遺伝子とハイブリダイズする核酸プローブは、波長λ11の励起光が照射されることにより波長λ21の蛍光を生じる第1蛍光色素によって標識される。これにより、BCR遺伝子が、第1蛍光色素によって標識される。ABL遺伝子とハイブリダイズする核酸プローブは、波長λ12の励起光が照射されることにより波長λ22の蛍光を生じる第2蛍光色素によって標識される。これにより、ABL遺伝子が、第2蛍光色素によって標識される。核は、波長λ13の励起光が照射されることにより波長λ23の蛍光を生じる核染色用色素によって染色される。
より具体的には、前処理は、脱水により細胞が収縮しないよう細胞を固定する処理、核酸プローブを細胞内に導入できる大きさの穴を細胞に開ける膜透過処理、細胞に熱を加える熱変性処理、標的部位と核酸プローブとをハイブリダイゼーションさせる処理、細胞から不要な核酸プローブを除去する洗浄処理、および、核を染色する処理を含んでいる。
オペレータは、前処理によって調製された測定試料22を、試料処理装置10内に予め準備された容器に分注する。これにより、試料処理装置10において、測定試料22に対する処理が実行される。
試料処理装置10は、撮像ユニット100と、処理部11と、記憶部12と、表示部13と、入力部14と、吸引部15と、を備える。撮像ユニット100は、フローセル110と、光源121~124と、集光レンズ131~134と、ダイクロイックミラー141、142と、集光レンズ151と、光学ユニット152と、集光レンズ153と、撮像部154と、を備える。フローセル110の流路111には、測定試料22が流される。
光源121~124は、フローセル110を流れる測定試料22に光を照射する。光源121~124は、半導体レーザ光源により構成される。光源121~124から出射される光は、それぞれ、波長λ11~λ14のレーザ光である。集光レンズ131~134は、それぞれ、光源121~124から出射された光を集光する。ダイクロイックミラー141は、波長λ11の光を透過させ、波長λ12の光を反射する。ダイクロイックミラー142は、波長λ11、λ12の光を透過させ、波長λ13の光を反射する。こうして、波長λ11~λ14の光が、フローセル110の流路111を流れる測定試料22に照射される。
フローセル110を流れる試料に波長λ11~λ13の光が照射されると、細胞を染色している蛍光色素から蛍光が生じる。具体的には、波長λ11の光がBCR遺伝子を標識する第1蛍光色素に照射されると、第1蛍光色素から波長λ21の蛍光が生じる。波長λ12の光がABL遺伝子を標識する第2蛍光色素に照射されると、第2蛍光色素から波長λ22の蛍光が生じる。波長λ13の光が核を染色する核染色用色素に照射されると、核染色用色素から波長λ23の蛍光が生じる。フローセル110を流れる試料に波長λ14の光が照射されると、この光は細胞を透過する。細胞を透過した波長λ14の光は、明視野画像の生成に用いられる。実施形態では、波長λ21は緑色の光の波長帯域であり、波長λ22は赤色の光の波長帯域であり、波長λ23は、青色の光の波長帯域である。
集光レンズ151は、フローセル110の流路111を流れる測定試料22から生じた波長λ21~λ23の蛍光と、フローセル110の流路111を流れる測定試料22を透過した波長λ14の光とを集光する。光学ユニット152は、4枚のダイクロイックミラーが組み合わせられた構成を有する。光学ユニット152の4枚のダイクロイックミラーは、波長λ21~λ23の蛍光と波長λ14の光とを、互いに僅かに異なる角度で反射し、撮像部154の受光面上において分離させる。集光レンズ153は、波長λ21~λ23の蛍光と波長λ14の光とを集光する。
撮像部154は、TDI(Time Delay Integration)カメラにより構成される。撮像部154は、波長λ21~λ23の蛍光と波長λ14の光とを撮像して、波長λ21~λ23の蛍光にそれぞれ対応した蛍光画像と、波長λ14の光に対応した明視野画像とを、撮像信号として出力する。波長λ21~λ23の蛍光に対応する蛍光画像を、以下、それぞれ「第1画像」、「第2画像」、「第3画像」と称する。
図2(a)の例において、第1画像では、波長λ21の蛍光の輝点が黒く点状に分布しており、第2画像では、第1画像の場合に比べてやや薄いものの、波長λ22の蛍光の輝点が黒く点状に分布している。第3画像では、核の領域が黒く分布している。明視野画像では、実際の細胞の状態を確認できる。なお、図2(a)の各画像は、前処理後の白血球をスライドガラス上に配置して顕微鏡で観察したものを例として示す画像であり、図2(a)の第1~第3画像は、階調を反転させた後、色調をグレーに変更したものである。上記のようにフローセル110を流れる測定試料22を撮像部154により撮像した場合は、細胞が互いに分離した状態で流路111を流れるため、蛍光画像および明視野画像は、細胞ごとに取得されることになる。
図1に戻り、処理部11は、CPUにより構成される。処理部11は、CPUとマイクロコンピュータにより構成されてもよい。処理部11は、記憶部12に記憶されたプログラム12aに基づいて各種の処理を行う。フローチャートを参照して後述する処理は、処理部11がプログラム12aを実行することにより行われる。プログラム12aは、記憶部12にあらかじめ記憶されることに限らず、試料処理装置10に設けられた図示しない読出装置を介して、記録媒体12bからコピーまたはインストールされてもよい。記録媒体12bは、たとえば、CD-ROMなどの光ディスクにより構成される。また、プログラム12aは、通信ケーブル等を介して、他のコンピュータからコピーまたはインストールされてもよい。
処理部11は、撮像ユニット100と、記憶部12と、表示部13と、入力部14とに接続されており、各部からの信号を受信し、各部を制御する。記憶部12は、RAM、ROM、ハードディスク等により構成される。表示部13は、ディスプレイにより構成される。入力部14は、マウスおよびキーボードにより構成される。吸引部15は、測定試料22を収容する容器から測定試料22を吸い上げて、撮像ユニット100のフローセル110に流し込む。
処理部11は、撮像部154により撮像された第1~第3画像を処理する。具体的には、処理部11は、波長λ21の蛍光に基づく第1画像から波長λ21の蛍光の輝点を抽出し、波長λ22の蛍光に基づく第2画像から波長λ22の蛍光の輝点を抽出する。また、処理部11は、波長λ23の蛍光に基づく第3画像から、核の範囲を抽出する。
処理部11は、第1画像と第2画像における輝点の分布状況に基づいて、細胞ごとにBCR遺伝子またはABL遺伝子が転座している異常細胞であるか否かを判定し、異常細胞を検出する。異常細胞の判定については、追って図3(a)~(d)を参照して説明する。
次に、試料処理装置10が行う核の領域の抽出および輝点の領域の抽出について説明する。
図2(b)の左端に示す第3画像と、図2(c)の左端に示す第1画像と、図2(d)の左端に示す第2画像は、フローセル110を流れる測定試料22の同じ領域から取得されたものである。
図2(b)の左端に示すように第3画像が取得された場合、処理部11は、第3画像上の各画素における輝度に基づいて、図2(b)の中央に示すように輝度と度数のグラフを作成する。縦軸の度数は、画素の個数を示している。処理部11は、このグラフにおいて輝度の閾値を設定する。そして、処理部11は、閾値よりも大きい輝度を有する画素が分布する範囲を、図2(b)の右端において破線で示すように、核の領域として抽出する。
図2(c)の左端に示すように第1画像が取得された場合、処理部11は、第1画像上の各画素における輝度に基づいて、図2(c)の中央に示すように輝度と度数のグラフを作成する。処理部11は、このグラフにおいて、たとえば大津法に基づいて輝点とバックグランドとの境界として輝度の閾値を設定する。そして、処理部11は、閾値よりも大きい輝度を有する画素が分布する範囲を、図2(c)の右端において破線で示すように、輝点の領域として抽出する。なお、第1画像から輝点の領域を抽出する場合に、極端に小さい領域を有する輝点、極端に大きい領域を有する輝点、および、図2(b)の右端に示した核の領域に含まれない輝点は除外される。
図2(d)の左端に示すように第2画像が取得された場合、第1画像の場合と同様、処理部11は、第2画像上の各画素における輝度に基づいて、図2(d)の中央に示すように輝度と度数のグラフを作成する。処理部11は、このグラフにおいて、輝度の閾値を設定し、閾値よりも大きい輝度を有する画素が分布する範囲を、図2(d)の右端において破線で示すように、輝点の領域として抽出する。なお、第2画像から輝点の領域を抽出する場合に、極端に小さい領域を有する輝点、極端に大きい領域を有する輝点、および、図2(b)の右端に示した核の領域に含まれない輝点は除外される。
なお、処理部11は、図2(b)~(d)の中央に示すようにグラフを作成することなく、上記のような手順に沿って、演算により、第3画像から核の領域を抽出し、第1画像および第2画像輝点から輝点の領域を抽出してもよい。また、輝点の抽出は、正常とされる輝点の分布波形と判定対象の領域との整合の度合いを判定し、整合の度合いが高い場合に、判定対象の領域を輝点として抽出してもよい。処理部11は、第3画像から核の領域を抽出することにより細胞を検出したが、明視野画像に基づいて細胞を検出してもよい。明視野画像に基づいて細胞が検出される場合、第3画像の取得を省略することもできる。本実施の形態における輝点とは、蛍光画像に生じる小さな蛍光の点を意味している。より具体的には、輝点とは、核中の標的部位となる遺伝子に結合した核酸プローブの蛍光色素から得られる蛍光の点を意味している。
次に、図3(a)~(d)を参照して、試料処理装置10が行う異常細胞の判定について説明する。
図3(a)は、陰性パターンの輝点の配置例を示し、図3(b)~(d)は陽性パターン1~3の輝点の配置例を示している。なお、本実施形態では、異常細胞における輝点の配置パターンは、ほぼ、図3(b)~(d)に示す陽性パターン1~3のいずれかに合致することになる。
図3(a)に示すように、BCR遺伝子とABL遺伝子について転座が生じていない場合、第1画像において、波長λ21の蛍光、すなわち緑色の蛍光の輝点は、核内に2点存在し、第2画像において、波長λ22の蛍光、すなわち赤色の蛍光の輝点は、核内に2点存在する。この場合に、第1画像と第2画像を合成すると、合成画像において、2つの緑色の輝点と、2つの赤色の輝点とが、1つの核内に存在することになる。図3(a)に示すように各輝点が存在する場合、処理部11は、この細胞について、BCR遺伝子とABL遺伝子について転座が生じていない、すなわち陰性であると判定する。
図3(b)に示すように、転座によりABL遺伝子の一部が9番染色体に移動している場合、第1画像において、緑色の蛍光の輝点は核内に2点存在し、第2画像において、赤色の輝点は核内に3点存在する。この場合に、第1画像と第2画像を合成すると、合成画像において、1つの緑色の輝点と、2つの赤色の輝点と、1つの黄色の輝点とが、1つの核内に存在することになる。図3(b)に示すように各輝点が存在する場合、処理部11は、この細胞について、BCR遺伝子とABL遺伝子について転座が生じている、すなわち陽性であると判定する。
図3(c)に示すように、転座によりBCR遺伝子の一部が22番染色体に移動し、ABL遺伝子の一部が9番染色体に移動している場合、第1画像において、緑色の輝点は核内に3点存在し、第2画像において、赤色の輝点は核内に3点存在する。この場合に、第1画像と第2画像を合成すると、合成画像において、1つの緑色の輝点と、1つの赤色の輝点と、2つの黄色の輝点とが、1つの核内に存在することになる。図3(c)に示すように各輝点が存在する場合、処理部11は、この細胞について、BCR遺伝子とABL遺伝子について転座が生じている、すなわち陽性であると判定する。
図3(d)に示すように、転座によりABL遺伝子が9番染色体に移動している場合、第1画像において、緑色の輝点は核内に2点存在し、第2画像において、赤色の輝点は核内に2点存在する。この場合に、第1画像と第2画像を合成すると、合成画像において、1つの緑色の輝点と、1つの赤色の輝点と、1つの黄色の輝点とが、1つの核内に存在することになる。図3(d)に示すように各輝点が存在する場合、処理部11は、この細胞について、BCR遺伝子とABL遺伝子について転座が生じている、すなわち陽性であると判定する。
次に、試料処理装置10において、撮像ユニット100による所定数の細胞画像の撮像に要する所要時間の算出および表示に関して詳細に説明する。
<実施形態1>
まず、実施形態1に係る試料処理装置10によって、被検者から採取した検体に含まれる細胞画像の撮像、および撮像画像の分析を含む処理について、図1~図4を参照して説明する。なお、図4のフローチャートは、オペレータが被検者から採取した検体すなわち試料21に前処理を開始するところからスタートする。
図4に示すように、ステップS11において、オペレータは、試料21に対して前処理を行い、測定試料22を調製する。ステップS11は、蛍光色素により標識された核酸プローブと、陰性検体の核酸中のBCR領域およびABL領域とをハイブリダイズさせる工程を含む。オペレータは、前処理後の測定試料22を収容した容器を試料処理装置10にセットする。
ステップS12において、吸引部15は、測定試料22を容器から吸い上げて処理部11へ送る。処理部11は、測定試料22に含まれる細胞の濃度情報を取得し、取得した細胞の濃度を記憶部12に記憶させる。具体的には、処理部11は、吸引部15により吸引された所定量の測定試料22をフローセル110に流し、明視野画像に基づいて、所定量の測定試料22に含まれる細胞の数を取得する。そして、処理部11は、細胞の濃度情報として、たとえば、1μLの測定試料22に含まれる細胞の個数を取得する。なお、細胞の濃度の取得は、明視野画像に基づく取得に限られず、蛍光画像に基づいて取得してもよい。
細胞の濃度情報を取得するために、多量の測定試料22が消費されると、容器に残存する測定試料22の量が少量となり、その後の撮像処理において、目標枚数の細胞画像を取得できない虞がある。このため、ステップS12では、測定試料22の吸引量が少量に抑えられる。こうして、細胞の濃度情報を取得する段階で、吸引部15により1回目の吸引が行われる。
なお、処理部11は、後述する図5のステップS21、S23において、ステップS12で取得した細胞の濃度情報に基づいて、細胞の撮像に関する所要時間を算出し、算出された所要時間を、記憶部12に記憶させる。
ステップS13において、処理部11は、ステップS11の前処理により調製された測定試料22を測定する。ステップS13の測定は、図5を参照して後述するように、オペレータが測定開始ボタンを操作することにより開始される。測定開始ボタンについては、追って図7(a)を参照して説明する。
ステップS13において測定が開始されると、吸引部15は、容器に残っている測定試料22を全て吸引し、処理部11へ送る。このように、ステップS13では、細胞の撮像を行う段階で、吸引部15により2回目の測定試料22の吸引が行われる。なお、ステップS12の処理が行われる前に容器に収容される測定試料22の全量がたとえば100mLである場合、ステップS12において細胞の濃度を取得するために容器から吸引される測定試料22の吸引量は、10mL程度に設定される。残り90mLの測定試料22は、ステップS13において、当該測定試料22に対する測定が行われる場合に、容器から全て吸引されて、測定に供される。このように、細胞濃度の取得に用いる測定試料22の量を制限することにより、十分な量の測定試料22を用いて目標枚数の細胞画像を適切に取得できる。
なお、ステップS12において、吸引部15は、容器に収容された測定試料22を全量吸引し、吸引した測定試料22の一部を細胞濃度の取得のために処理部11に送るようにしてもよい。この場合、吸引部15は、ステップ13において、当該測定試料22に対する測定が行われる場合に、ステップS12で吸引した測定試料22の残りを、処理部11に送る。ステップ13において、当該測定試料22に対する測定が行われない場合、吸引部15は、残りの測定試料22を元の容器に吐き戻す。
ステップS13の測定において、処理部11は、吸引部15が吸引した測定試料22をフローセル110の流路111に流して、光源121~124からの光を流路111に照射し、測定試料22から生じた蛍光および測定試料22を透過した光を撮像部154により撮像して、図2(a)に示すような第1~第3画像と明視野画像を取得する。処理部11は、取得した第1~第3画像と明視野画像を記憶部12に記憶させる。
ステップS14において、処理部11は、測定中断フラグに基づいて、オペレータが測定を中断したか否か判定する。測定中断フラグは、オペレータにより測定中断の指示が入力されたか否かを特定するための情報であり、記憶部12に記憶されている。測定中断フラグの値は、ステップS13において測定が開始されるときに、あらかじめ0に設定されている。処理部11は、測定中断フラグの値が1である場合、オペレータにより測定中断の指示が入力されたと判定し、測定中断フラグの値が0である場合、オペレータにより測定中断の指示が入力されていないと判定する。測定中断フラグの設定については、追って図5を参照して説明する。
測定中断フラグの値が1である場合、処理部11は、ステップS15およびステップS16の処理を行わず、測定試料22に対する細胞の測定および異常細胞の分析を終了する。他方、測定中断フラグの値が1でない場合、処理部11は、処理をステップS15に進めて、測定を続行する。
ステップS15において、処理部11は、撮像部154によって撮像された細胞画像を分析に適した画像とするために、細胞画像に対して処理を施す。具体的には、処理部11は、第1~第3画像と明視野画像からノイズを除去する処理や、バックグラウンドの調整処理等を行う。
ステップS16において、処理部11は、分析を行う。具体的には、処理部11は、ステップS15にて処理された第1~第3画像に基づいて、輝点が図3(a)に示す陰性パターンとなっている細胞、すなわち陰性細胞を計数する。また、処理部11は、第1~第3画像に基づいて、輝点が図3(b)~(d)に示す陽性パターン1~3の何れかである細胞、すなわち陽性細胞を計数する。また、処理部11は、陽性細胞数を全細胞数で除算することにより、陽性細胞の全細胞に占める割合を算出する。そして、処理部11は、分析結果を表示部13に表示させる。これにより、実施形態1に係る試料処理装置10を用いた異常細胞の検出が終了する。
細胞の分析結果が表示部13に表示されると、医師等は、この分析結果を、検体について陽性と陰性の何れであるかの判定に役立てることができる。なお、処理部11は、陽性細胞の割合が所定の閾値を超えている場合に、たとえば、「陽性の可能性?」といった検体が陽性であることを示唆するような表示を行ってもよい。
次に、所要時間の算出およびその表示について、図5~図7(f)を参照して説明する。なお、図6のフローチャートにおいては、測定が中断せずに行われている場合であれば、とくにスタート時の状態は限定されない。図7(a)~(f)は、表示部13に表示される表示画面の一例である。図7(a)~(f)には、説明のために適宜数字を表記しているが、これに限定されない。
図5のフローチャートは、処理部11が測定試料22の細胞濃度の計測を完了させた時点から開始される。ステップS21において、処理部11は、図4のステップS12で取得した測定試料22の細胞濃度と、撮像細胞数とに基づいて、細胞の撮像に要する時間を算出する。処理部11は、たとえば、撮像細胞数を細胞濃度で除算し、除算により得た体積分の測定試料22をフローセル110に流すために必要な時間を算出する。ここで算出された時間は、所定数の細胞画像の撮像に要する所要時間のことである。ステップS21において用いられる撮像細胞数は、測定開始前にオペレータが設定した数であってもよく、また、細胞の測定項目ごとに、予め記憶部12に記憶されている所定数であってもよい。
ここで、ステップS21において、処理部11は、上記のように算出した所要時間に、誤差を考慮した所定時間を付加した時間を、所要時間として算出してもよい。誤差を考慮した時間が付加されていない場合、測定が開始されてから所要時間が経過した場合でも、測定された細胞数が、設定された撮像細胞数に満たない場合がある。この理由としては、測定試料が前処理等の種々の処理を経て調製されることや、細胞濃度を測定する段階において所定量の測定試料22が使用されることが挙げられる。これらの場合、図4のステップS12で取得した細胞濃度に比べて、測定試料22の細胞濃度が低くなるため、所要時間が経過するタイミングと、測定した細胞数が設定した撮像細胞数に到達するタイミングとがずれることがある。このようなタイミングのずれが問題となる場合には、誤差を考慮した所定時間が付加された時間が所要時間として算出されると、2つのタイミングを近付けることができる。
このように、実施形態1においてステップS21で算出される所要時間は、上記のような計算に基づいて算出された所要時間に、誤差を考慮した所定時間が付加された時間をも含む概念である。なお、後述するステップS23、S43においても、上記のような計算に基づいて算出された所要時間に、誤差を考慮した所定時間が付加された時間が、所要時間として算出されてもよい。
ステップS21において、処理部11は、細胞濃度、撮像細胞数、および算出した所要時間を記憶部12に記憶させ、表示部13に表示させる。オペレータは、この表示を確認して、撮像細胞数の変更を行うか否かを選択する。
図7(a)に示すように、「撮像細胞数」の横に、「設定」および「変更」のボタンが表示されている。ステップS22において、処理部11は、オペレータにより撮像細胞の変更ボタンが操作されたか否かを判定する。オペレータが変更ボタンを操作して撮像細胞数を変更した場合、ステップS23において、処理部11は、変更後の細胞数に応じた所要時間を算出する。ステップS24において、処理部11は、変更後の所要時間を表示部13に表示させる。図7(a)に示すように、初期状態においては、たとえば、「撮像細胞数」は10000個/μLである。この状態から、オペレータが撮像細胞数を20000個に変更すると、ステップS23において所要時間が算出され、表示される所要時間は20分となる。
他方、オペレータが変更ボタンを操作していない場合、処理部11は、ステップS23の処理を行わず、処理をステップS22からステップS24へと進める。この場合、ステップS24において、処理部11は、ステップS21で算出した所要時間を表示部13に表示する。
ここで、撮像細胞数の変更は、図5のステップS22~24に示すように、測定開始前に行われているが、測定開始後に行われても構わない。医師等は、被検者の状態、たとえば、病気の進行等を考慮した結果、通常、測定に必要な所定数よりも多めに細胞を分析するべきだったと検討し直すことがある。あるいは、医師等は、多めに測定することを検討したが、所定数の撮像画像があれば十分であると検討し直すこともある。測定開始後に撮像細胞数の変更の受付が可能であると、測定開始後に上記のような検討が行われた場合でも、撮像細胞数の変更が可能となるため、利便性が高められる。
具体的には、図6に示す処理が、測定開始後においても図5に示す処理と並行して繰り返し行われる。図6に示すように、ステップS41においては、ステップS22と同様の処理が行われる。オペレータが撮像細胞数を変更した場合、ステップS42において、処理部11は、撮像細胞数の変更を受け付ける。ステップS43において、処理部11は、変更後の撮像細胞数に応じた所要時間を算出する。他方、オペレータが撮像細胞数を変更しなかった場合、処理部11は、所要時間の再算出は行わず、図6に示す処理を終了させる。そして、処理部11は、再度ステップS41から処理を開始して、測定が終了するまで撮像細胞数の変更を受け付ける。
ステップS25において、処理部11は、オペレータにより「測定開始」ボタンが操作されたか否かを判定する。図7(a)に示すように、「測定を開始しますか?」のメッセージの横に、YESボタンおよびNOボタンが表示されている。オペレータが測定を開始するためにYESボタンを操作した場合、処理部11は、細胞の測定を開始し、処理をステップS26へと進める。他方、オペレータが測定を開始しない、即ち、測定を終了するためにNOボタンを操作した場合、処理部11は、細胞の分析を行うことなく、図5の処理を終了させる。
ステップS25で、細胞の測定が開始されると、図7(b)に示すように、処理部11は、表示部13に、「測定中です」のメッセージとともに、測定を開始した時点から現時点までの経過時間および撮像した細胞数を表示させる。オペレータが経過時間および撮像した細胞数を把握し易くするために、目盛を表示させてもよい。たとえば、図7(b)に示されている表示画面では、所要時間の軸に所要時間の半分の時間である「10」が表示され、撮像細胞数の軸に撮像細胞数の半分の個数である「10000」が表示されている。
図7(b)に示すように、試料処理装置10の表示画面には、オペレータによる測定の中断を受け付けるために、測定中断ボタンが表示されている。オペレータにより測定中断ボタンが操作されると、処理部11は、図7(c)に示すように、「測定を中断しますか?」というメッセージとともに、YESボタンおよびNOボタンを表示部13に表示させる。ステップS26において、処理部11は、図7(c)の画面において、オペレータによりYESボタンが操作されたか否かを判定する。オペレータがYESボタンを操作した場合、ステップS27において、処理部11は、測定中断フラグの値を、測定が中断されたことを示す「1」に設定する。なお、図7(c)の画面において、オペレータによりNOボタンが操作されると、表示画面が図7(b)に示す状態に戻り、処理部11による測定が続行される。これにより、オペレータに測定を中断するか否かを再考する機会が与えられる。
ステップS28において、処理部11は、図7(d)に示すように、表示部13に「測定を中断しました」というメッセージを表示させる。この表示を見たオペレータは、メッセージの横にあるOKボタンを操作する。図7(d)のOKボタンが操作されると、処理部11は、測定を中断し、細胞の分析は行われず、図5の処理を終了させる。この場合、測定中断フラグの値が1であるため、図4のステップS14においてYESと判定される。
オペレータが図7(b)に示す測定中断ボタンを操作しなかった場合、および、図7(c)に示すNOボタンを操作した場合、処理部11は、処理をステップS26からステップS29へと進める。これにより、処理部11は、図7(b)に示す画面を表示部13に表示させて、測定を続行する。
ステップS29において、処理部11は、測定が開始されてから、ステップS21、S23、S43において最後に算出された所要時間が経過し、且つ、測定継続フラグの値が0であるか否かを判定する。測定継続フラグは、オペレータにより測定継続の指示が入力されたか否かを特定するための情報であり、記憶部12に記憶されている。測定継続フラグの値は、ステップS13において測定が開始されるときに、あらかじめ0に設定されている。
所要時間が経過し、且つ、測定継続フラグの値が0であると、処理部11は、処理をステップS29からステップS30に進める。その他の場合、処理部11は、処理をステップS29からステップS33に進める。
ステップS30において、処理部11は、オペレータに対して測定中断の問い合わせを行う。具体的には、処理部11は、図7(f)に示すように、「所要時間をオーバーしました。測定を続けますか?」というメッセージとともに、YESボタンおよびNOボタンを表示部13に表示させる。図7(f)に示す問い合わせの画面において、オペレータは、測定を続行することを選択する場合、YESボタンを操作する。この場合、処理部11は、処理をステップS31からステップS32に進める。ステップS32において、処理部11は、測定継続フラグの値を1に設定する。
所要時間が経過した場合、オペレータが測定の中断を所望する場合がある。この場合、図7(f)に示す問い合わせの画面において、オペレータは、NOボタンを操作する。NOボタンが操作されると、処理部11は、処理をステップS31からステップS27へと進める。そして、処理部11は、ステップS27、S28の処理を行って、図5の処理を終了させる。この場合も、測定中断フラグの値が1であるため、図4のステップS14においてYESと判定される。
ステップS33において、処理部11は、測定した細胞数が設定された撮像細胞数に達したことにより測定が終了したか否かを判定する。測定が終了した場合、ステップS34において、処理部11は、図7(e)に示すように、「測定を終了しました」のメッセージとともにOKボタン表示させる。この表示を見たオペレータは、メッセージの横にあるOKボタンを操作する。図7(e)のOKボタンが操作されると、処理部11は、図5の処理を終了させる。こうして、測定が終了する。
なお、ステップS28およびステップS31において、オペレータにより測定を中断する指示が入力された場合、処理部11は、中断するまでの間に撮像した細胞画像を記憶部12に記憶させてもよい。これにより、オペレータは、中断するまでの細胞の情報を取得できる。
このように、所要時間が算出され、算出された所要時間が画面に表示されると、所要時間が長時間となっても、オペレータは装置に不具合が生じているのではないか等の不安を持つことなく測定を継続させることができる。
なお、実施形態1に係る試料処理装置10において、「所要時間」は、撮像部154が所定枚数の細胞画像の撮像に要する時間であったが、図4のステップS15にて行われた細胞画像を処理する時間を含めて、「所要時間」として算出してもよい。つまり、所要時間は、所定枚数の細胞画像の撮像に要する時間に、さらに、撮像した画像の処理に要する時間を含めた時間であってもよい。
「所要時間」は、さらに、図4のステップS16にて行われた、撮像部154が処理した画像の分析に要する時間を含んでいてもよい。このように、細胞の撮像から撮像画像の分析までを所要時間として算出することにより、オペレータは、細胞の測定に要する時間を総合的に把握することができる。これにより、オペレータは、円滑に細胞の測定を行うことができる。
<変更例1>
図8(a)に示すように、実施形態1の変更例1に係る試料処理装置10は、外部装置30と通信可能な通信部40を介して接続されている。変更例1のその他の構成は、実施形態1と同様である。
変更例1では、細胞濃度を計測可能な計測装置によって予め試料21の細胞濃度が計測され、計測された細胞濃度が、試料21の識別情報すなわち検体IDとともに、外部装置30に集約されている。外部装置30は、前処理を行う前の試料21すなわち検体を測定する測定装置の測定結果を管理するホストコンピュータである。外部装置30は、ネットワーク回線を通じて計測装置から、各試料21の細胞濃度を取得して記憶部に記憶させる。外部装置30には、前処理が行われる前の試料21の細胞濃度が、検体IDごとに記憶されている。
図8(b)のステップS51では、図4のステップS11と同様に、試料21に対して前処理が行われる。前処理後の測定試料22を収容した容器が、試料処理装置10にセットされる。この容器には、試料21と同様の検体IDが付されている。オペレータは、容器に付された検体IDを、入力部14を介して入力する。容器に検体IDを保持したバーコードが付されている場合、オペレータは、試料処理装置10に付設されたバーコードリーダを用いて容器のバーコードを読み取ってもよい。
ステップS52において、処理部11は、入力された検体IDとともに、細胞濃度の取得要求を外部装置30に送信する。外部装置30は、受信した検体IDに対応付けられた細胞濃度を処理部11に送信する。こうして、処理部11は、セットされた試料21の細胞濃度を外部装置30から取得する。
ステップS53において、処理部11は、ステップS51で外部装置30から取得した試料21の細胞濃度に対して補正を行う。
測定試料22は、試料21に、前処理がなされることにより調製される。前処理が行われる前の試料21は、前処理が行われる過程で、細胞が減少し、あるいは、細胞以外の液体の量が変化する等の理由により、細胞の濃度が変化し得る。このため、外部装置30に記憶されている試料21の細胞濃度と、試料処理装置10において測定に供される測定試料22の細胞濃度とは、異なる場合が多い。
ステップS53において、処理部11は、このような試料21と測定試料22との間の細胞濃度の差異を補正する処理を実行する。一般に、前処理において、どの程度の割合で細胞の濃度が変化するかは、前処理の内容に応じて統計化され得る。図8(a)の記憶部12には、前処理によって変化する細胞濃度の補正値が記憶される。処理部11は、試料21の細胞濃度の補正時に、記憶部12から補正値を読み出し、外部装置30から取得した細胞濃度を補正値によって補正する。そして、処理部11は、補正した細胞濃度を記憶部12に記憶させる。これにより、処理部11は、測定試料22から細胞濃度を取得した場合と同程度の正確性を有する細胞濃度を取得できる。よって、処理部11は、正確性の高い所要時間を算出できる。
ステップS53において、処理部11は、試料21の細胞濃度を補正して測定試料22の細胞濃度を取得し、取得した測定試料22の細胞濃度に基づいて、所定数の細胞画像の撮像に要する所要時間を算出する。そして、処理部11は、算出した所要時間を記憶部12に記憶させる。
ステップS54~S56においては、図4のステップS13~15と同様の処理が行われる。ここで、ステップ54では、オペレータにより前処理がなされた測定試料22が試料処理装置10にセットされると、吸引部15によって測定試料22の全量が吸引され、処理部11へ送られる。
変更例1においても、所要時間の算出およびその表示に関しては、実施形態1の図5~図7(f)と同様の処理が行われる。
なお、変更例1においても、ステップS28およびステップS31において、オペレータが測定を中断した場合、中断するまでの間に撮像した細胞画像を記憶部12に記憶させてもよい。これにより、オペレータは、中断するまでに取得された細胞の情報を把握できる。
変更例1の構成によれば、前処理後の測定試料22を全て測定に利用できるため、変更例1の構成は、採取された検体が少量である場合に、特に有利である。近年では、被検者になるべく痛みを与えないようにするために、被検者から採取される検体の量が少量に調整される傾向がある。また、被験者が幼児である場合も、採取される検体の量が制限される。このような場合、検体すなわち試料21の量は、前処理を行う前から少量であり、試料21に基づいて調製された測定試料22の量も少量となる。このような場合に、変更例1の構成によれば、調製された測定試料22を全て測定に用いることができ、採取された検体の量が少量である場合も、適切に測定が行える。また、前処理により変動する細胞濃度が補正されるため、オペレータは、正確性の高い所要時間を把握できる。
なお、上記の変更例1では、外部装置30から試料21の細胞濃度が取得されたが、外部装置30が設置されていないような場合も想定され、また、試料処理装置10にセットされた測定試料22の細胞濃度が未だ外部装置30に記憶されていないことも想定され得る。このような場合に対応可能とするため、予め別の装置で計測された試料21の細胞濃度を、オペレータが試料処理装置10に直接入力する構成としてもよい。この場合、ステップS52において、試料21の細胞濃度が入力される。処理部11は、入力された細胞濃度を記憶部12に記憶させる。ステップS53以降の処理は、上記と同様である。
<変更例2>
実施形態1の変更例2に係る試料処理装置10は、複数の測定試料22を取り扱う。変更例2の構成は、図9に示すように、複数の測定試料22を吸引部15により吸引すること以外は、図1に示されている実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
実施形態1の変更例2に係る試料処理装置10によって、被検者から採取した検体に含まれる細胞画像の撮像、および撮像画像の分析を含む処理は、実施形態1に係る試料処理装置10と同様であり、図2(a)~図4に対応する。
図4のステップS11において、オペレータは、複数の試料21に対し、順に前処理を行い、測定試料22を調製する。
図4のステップS12において、オペレータは、前処理された複数の測定試料22を試料処理装置10にセットする。変更例2では、異なる測定試料22を収容した複数の容器をセット可能に試料処理装置10が構成されている。吸引部15は、それぞれの容器から測定試料22を順に少量ずつを吸い上げて処理部11へ送る。処理部11は、それぞれの測定試料22に含まれる細胞の濃度情報を取得し、取得した細胞の濃度を記憶部12に記憶させる。細胞の濃度の具体的な取得方法は、実施形態1と同様である。ここでは、前処理された測定試料22の全てに対して、細胞濃度が取得される。このように、複数の測定試料22の全てに対して、吸引部15により1回目の吸引が行われる。
次に、所要時間の算出およびその表示に関して、図5、6、および図9~図14に基づいて詳細に説明する。変更例2における所要時間の算出に関するフローチャートは、実施形態1の図5および6に対応しているため、所要時間の算出については図5および6を参照して説明する。実施形態1と異なる点については、適宜、説明する。なお、図14のフローチャートにおいては、図6のフローチャートと同様に、測定が中断せずに行われている場合であれば、とくにスタート時の状態は限定されない。図10(a)~13(b)は、試料処理装置10の所定の位置に配される画面に表示される表示画面の一例である。図10(a)~13(b)には、説明のために適宜数字を表記しているが、これに限定されない。
図10(a)に示すように、試料処理装置10の表示画面には、「順番」、「検体ID」、「測定項目」、「細胞濃度(個/μL)」、「撮像細胞数(個)」、「所要時間(分)」、および「選択」の欄が設けられており、複数の測定試料22に関するこれらの情報が入力可能となっている。これらのうち、「順番」、「撮像細胞数(個)」、および「選択」の欄は、オペレータにより変更可能である。「所要時間(分)」は、「撮像細胞数(個)」が変更されると、処理部11により再算出され、表示される。
複数の測定試料22が処理部11に送られると、処理部11は、図5のステップS21と同様に、各測定試料22の細胞濃度および撮像細胞数に基づいて、それぞれの所要時間を算出する。処理部11は、記憶部12に所要時間を記憶させる。また、処理部11は、図10(a)に示すように、測定試料22ごとに、検体ID、測定項目、細胞濃度、撮像細胞数、および所要時間を表示部13に表示させる。
また、ステップS21において、処理部11は、所要時間の算出に加えて、所定条件のもと、オペレータが測定を行うべき順位を検体に付与する。処理部11は、表示部13に、この順位を「順番」の欄に表示させる。所定の条件とは、たとえば、「所要時間の短い検体から順に測定を行う」という条件や、「撮像細胞数の少ない検体から順に測定を行う」という条件にしてもよい。この条件は、オペレータが測定開始前に、装置に設定してもよく、また、予め記憶部12に記憶させてもよい。
図10(a)に示すように、表示画面に、「設定」および「変更」のボタンが表示されている。図5のステップS22において、オペレータが変更ボタンを操作すると、処理部11は、撮像細胞数の変更を受け付ける。オペレータが撮像細胞数を変更して、設定ボタンを操作すると、処理がステップS22からステップS23に進められ、ステップS23において、処理部11は、変更後の細胞数に応じた所要時間を算出する。ステップS24において、処理部11は、ステップS23で算出した所要時間を表示部13に表示させる。
たとえば、図10(a)では、検体ID「20386」と「235」の撮像細胞数として、それぞれ「10000」が表示されている。オペレータが、検体ID「20386」と「235」の撮像細胞数を、それぞれ20000個と5000個に変更すると、処理部11は、変更後の細胞数に応じた所要時間を算出する。これにより、図10(b)に示すように、検体ID「20386」と「235」の所要時間として、それぞれ20分と5分が表示される。このように、変更する検体は、1つでも複数でもよい。
ステップS22において、オペレータが撮像細胞数を変更しなかった場合、処理がステップS22からステップS24に進められ、ステップS21で処理部11が算出した所要時間が、表示部13に表示されたままとなる。撮像細胞数の変更に関しては、実施形態1の図6と同様にして処理される。すなわち、測定が既に終了している検体を除き、複数の測定試料22の測定が全て終了するまで、撮像細胞数の変更は受け付けられる。この場合も、撮像細胞数が変更される検体は、1つでも複数でもよい。
ステップS25において、処理部11は、実施形態1と同様に、オペレータにより測定開始ボタンの操作が行われたか否かを判定する。複数の測定試料22があるとき、全ての検体に細胞の測定および分析を行うことが理想ではあるが、オペレータの都合などによっては、測定が困難な場合がある。このような場合、オペレータは、測定したい検体を選択する。たとえば、オペレータは、図10(b)に示すように、検体ID「20386」、「235」、「658」、および「12159」を選択する。オペレータが検体を選択すると、オペレータが視認し易いよう表示画面の該当欄に背景色が表示される。また、選択された検体は、図11(a)に示すように、表示画面の上から順に並び替えられる。
オペレータは、上記のようにして測定する検体を選択した後、測定開始ボタンの操作を行うか否か選択する。図10(a)、(b)、および図11(a)に示すように、表示画面には、「測定を開始しますか?」のメッセージの横に、「YES」および「NO」のボタンが表示されている。ステップS25において、処理部11は、オペレータにより測定を開始するためのYESボタンが操作されたか否かを判定する。オペレータが測定を開始するためにYESボタンを操作した場合、処理部11は、処理をステップS25からステップS26へと進めて、細胞の測定を「順番」に表示されている順に従って行う。他方、オペレータが測定を開始しない、すなわち測定を終了するためにNOボタンを操作した場合、処理部11は、全ての検体について、細胞の分析を行うことなく、図5の処理を終了させる。
オペレータが測定開始を選択すると、処理部11は測定を開始する。オペレータにより測定開始ボタンが操作されると、吸引部15は、各測定試料22に対して2回目の吸引を行い、処理部11へ送る。具体的には、図11(a)に示すように、最初に、検体ID「20386」が測定されるため、この検体IDに対応する測定試料22が吸引部15により吸引され、処理部11へ送られる。検体ID「20386」の測定が終了した後、2番目に測定される検体ID「235」の測定試料22が吸引部15により吸引される。このように、細胞の撮像を行う直前に、吸引部15によって各測定試料22が吸引され、処理部11に送られる。
図11(b)に示すように、測定中、つまり、細胞の撮像中、表示画面には、図7(b)の表示画面と同様に、「測定中です」のメッセージとともに、測定を開始した時点から現時点までの経過時間および撮像した細胞数が表示される。また、どの検体が測定中であるかをオペレータが認識し易いよう、表示画面上の表示を工夫する。たとえば、図11(b)では、検体ID「20386」が表示画面の「測定中です」のメッセージの上に表示されており、一覧中では、この検体IDの背景色が、他の検体の背景色と異なっている。
また、図12(a)に示すように、表示画面には、図7(b)の表示画面と同様に、「測定中断」のボタンが表示されている。オペレータが測定中断ボタンを操作すると、処理部11は、図12(b)に示すように、YESボタンおよびNOボタンを表示部13に表示させる。そして、処理部11は、実施形態1と同様に、ステップS26~S28の処理を行う。オペレータが測定の中断を選択すると、処理部11は、ステップS28において、図13(a)に示すように、「測定を中断しました」というメッセージを表示部13に表示する。図12(b)は、図7(c)に対応し、図13(a)は、図7(d)に対応する。また、どの検体の測定が中断されたかを示すため、測定が中断された検体にはマーキングがされる。図13(a)においては、検体ID「20386」の測定が中断された場合、「選択」の欄にマーキングがされている。
オペレータが測定の中断を選択しなかった場合、処理部11は、処理をステップS26からステップS29に進めて、測定を続行する。
変更例2においても、処理部11は、実施形態1と同様に、ステップS29~34の処理を行う。1つの検体の測定が終了すると、ステップS34において、処理部11は、図13(b)に示すように、「測定を終了しました」のメッセージを表示させる。試料処理装置10は、複数の測定試料22を測定するため、1つの検体の測定が終了すると、自動的に次の検体の測定を行う。
なお、実施形態1の変更例2においても、ステップS26、S31において、オペレータが測定の中断を選択した場合、中断するまでの間に撮像した細胞画像を記憶部12に記憶させてもよい。これにより、オペレータは、中断するまでの細胞の情報を取得できる。
ここで、測定の順番の変更について詳細に説明する。図10(b)に示すように、オペレータによる測定の順番の変更を受け付けるため、表示画面には、「入替」ボタンが表示されている。図14に示すように、ステップS61において、処理部11は、オペレータにより入替ボタンが操作されたか否かを判定する。オペレータが入替ボタンを操作した場合、ステップS62において、処理部11は、順番の変更を受け付ける。順番の変更は、オペレータが所望する順番を一覧に直接入力することにより行われてもよく、また、オペレータがマウスを操作して検体の行を上下にドラッグし、所望する順番に検体の行を並び替えることにより行われてもよい。
オペレータが測定の順番を変更した後、設定ボタンを操作すると、ステップS63において、処理部11は、測定の順番を確定させる。そして、処理部11は、新たに更新された測定の順番で測定を行う。そして、変更された順番に従って、細胞画像を撮像する直前に、吸引部15によって各測定試料22を吸引して、処理部11へ送る。
他方、オペレータが測定の順番を変更しなかった場合、処理部11は、測定の順番の変更は受け付けず、図14の処理を終了させる。そして、処理部11は、再度ステップS61から処理を開始して、測定が終了するまで測定の順番の変更を受け付ける。
<実施形態2>
図15に示すように、実施形態2では、試料処理装置10と、前処理装置20と、細胞計数装置50と、情報管理装置60とによって、試料処理システム70が構成される。また、試料処理システム70は、細胞計数装置50と前処理装置20に試料を搬送するための搬送ユニット71を備えられている。試料処理装置10は、実施形態1と同様の構成である。前処理装置20は、実施形態1において、細胞画像の撮像に供するための測定試料22を得るために、検体すなわち試料21に対して行われた種々の処理を行う。
細胞計数装置50は、試料21における細胞数および細胞濃度を計測する。細胞計数装置50は、たとえば、血球を分析する装置により構成される。細胞計数装置50は、たとえば、フローサイトメータを備え、図示しない吸引部によって試料21を吸引し、吸引した試料21に含まれる細胞をフローサイトメータにより計数する。
搬送ユニット71は、検体を収容する検体容器72と、複数の検体容器72を保持する検体ラック73とを搬送する。個々の検体を識別するために、バーコード等の記憶媒体が、それぞれの検体容器72に付されている。
情報管理装置60は、記憶部61を備え、記憶部61に記憶されたプログラムに従って、細胞計数装置50、前処理装置20、試料処理装置10、および搬送ユニット71を制御する。情報管理装置60は、たとえば、パーソナルコンピュータである。
記憶部61は、ROM、RAMおよびハードディスク等の記憶媒体を備え、情報管理装置60の制御に必要なプログラムおよび情報を格納する。
次に、試料処理システム70の動作について説明する。
試料21を収容した検体容器72が検体ラック73にセットされる。検体容器72には、細胞計数装置50による計数と、試料処理装置10による測定の両方を実行可能な量の試料21が収容される。オペレータは、検体容器72がセットされた検体ラック73を搬送ユニット71の供給位置74にセットする。
搬送ユニット71は、検体ラック73に保持された検体容器72を細胞計数装置50に搬送する。細胞計数装置50は、バーコードリーダによって検体容器72のバーコードから検体IDを読み取る。さらに、細胞計数装置50は、検体容器72から試料21を所定量吸引して、細胞の計数処理を実行する。細胞の計数は、予め設定された測定項目に従って実行される。検体ラック73に複数の検体容器72が保持されている場合、細胞計数装置50は、全ての検体容器72から順番に検体IDを読み取りつつ、試料21を吸引して、各試料21に対する測定を行う。細胞計数装置50による試料21の吸引量は、測定項目に応じた細胞の計数に必要な量に制限される。
次に、細胞計数装置50は、試料21の細胞数を計数し、さらに、試料21の細胞数の計数に要した試料の量に基づいて細胞濃度を算出する。細胞計数装置50は、取得した細胞数および細胞濃度を測定項目および検体IDと対応付けて情報管理装置60に送信する。細胞濃度は、情報管理装置60によって算出されてもよい。この場合、情報管理装置60は、細胞計数装置50から受信した細胞数と、予め設定された試料21の吸引量とに基づいて、各試料21に含まれる細胞の濃度を算出する。
情報管理装置60は、細胞計数装置50から受信した各測定項目の細胞濃度に基づいて、各試料21に対し試料処理装置10による分析が必要か否かを判定し、検体IDごとに判定結果を記憶部61に記憶する。このとき、試料処理装置10は、細胞計数装置50から受信した細胞濃度を検体IDに対応付けて記憶部61に記憶する。
検体ラック73に保持された検体容器72の試料21の何れかについて試料処理装置10による測定が必要な場合、情報管理装置60は、搬送ユニット71を制御して、検体容器72を前処理装置20へ搬送する。何れの試料21に対しても試料処理装置10による分析が必要でない場合、情報管理装置60は、検体ラック73を回収位置75に搬送する。
前処理装置20には、試料21を検体容器72から移し替えるためのプレート23が設けられている。このプレート23には、複数の収容部が設けられており、それぞれの収容部には、互いに異なる識別番号が付されている。前処理装置20は、搬送ユニット71により搬送された分析対象の試料21を、検体容器72から吸引し、吸引した試料21をプレート23の収容部に移す。このとき、前処理装置20は、試料21を吸引した検体容器72に付されたバーコードからバーコードリーダにより検体IDを読み取り、読み取った検体IDを、試料21の移送先の収容部に付された識別番号とともに、記憶部に記憶する。たとえば、検体容器72に、検体ID「10」の試料21が収容されており、これが、プレート23の「1番」の収容部に移された場合、前処理装置20は、情報管理装置60に、『検体ID「10」は、プレート23の「1番」の収容部に移された』ことを示す情報を記憶する。
こうして、検体容器72からプレート23に分析対象の全ての試料21が移されると、前処理装置20は、収容部に収容された試料21に対して、実施形態1と同様に前処理を施し、測定試料22を調製する。分析対象の全ての試料21に対する前処理が終了すると、前処理装置20は、各試料21に対する前処理の種別と、各試料21を収容するプレート23の収容部の番号および各試料21の検体IDとを、情報管理装置60に送信する。情報管理装置60は、受信した情報を記憶部61に記憶する。さらに、情報管理装置60は、搬送ユニット71を制御して、検体ラック73を回収位置75に搬送する。
情報管理装置60は、前処理装置20で調製された測定試料22を収容したプレート23を前処理装置20から試料処理装置10に移動させる。試料処理装置10と前処理装置20との間には、プレート23を移動させるための経路が設けられている。前処理装置20は、プレート23を試料処理装置10に移送したことを示す情報を、情報管理装置60に送信する。これに応じて、情報管理装置60は、前処理の終了時に前処理装置20から受信した、各試料21に対する前処理の種別、各試料21を収容するプレート23の収容部の番号および各試料21の検体IDを、各検体IDに対応付けられた細胞濃度の情報とともに、試料処理装置10に送信する。試料処理装置10の処理部11は、情報管理装置60から受信した情報に基づいて、プレート23上の各測定試料22に対する処理を実行する。
まず、処理部11は、プレート23の各収容部に収容された測定試料22について、図8(b)のステップS53と同様の処理により、細胞濃度の補正を行う。具体的には、処理部11は、各収容部に対して情報管理装置60から取得した細胞濃度に、前処理の種別に応じた補正値を適用して、各収容部に収容された測定試料22の細胞濃度を取得する。これにより、測定試料22における細胞の濃度の正確性を高めることができる。
続いて、処理部11は、細胞画像の撮像および撮像画像の分析を、図8(b)のステップS53~S56と同様に行う。
また、実施形態2においても、実施形態1と同様に、処理部11は、上記のようにして取得した細胞の濃度に基づいて、所要時間の算出を行い、算出した所要時間を表示部13に表示させる。以降の処理は、実施形態1と同様である。
試料処理システム70によれば、たとえば、細胞計数装置50、前処理装置20、および試料処理装置10を用いて、細胞の計数、前処理、および細胞画像の撮像、分析を自動で行い得る。これにより、これらの処理を簡易かつ効率的に進め得る。
なお、実施形態2に係る試料処理システム70は、細胞計数装置50で計測した細胞濃度を試料処理装置10で補正するよう構成されたが、前処理装置20から試料処理装置10に送られた測定試料22を測定して細胞の濃度を取得するように試料処理システム70が構成されてもよい。この構成によれば、実施形態2の構成に比べて、試料処理装置10において測定に供される測定試料の量が減少するが、細胞濃度の正確性は高めることができる。
<他の実施形態>
上記実施形態では、標的部位はBCR遺伝子とABL遺伝子であったが、これに限らず、HER2遺伝子と17番染色体のセントロメア領域であるCEP17など、他の遺伝子領域であってもよい。慢性骨髄性白血病の場合、BCR遺伝子とABL遺伝子に転座が生じる場合があるが、これと同様に、特定の疾患においても、特定の遺伝子領域に異常が見られることがある。標的部位が他の遺伝子領域の場合も、処理部11は、特定の疾患に対する陽性細胞の数または検出細胞の数に対する陽性細胞の数の割合を算出し、算出した数または割合を試料の分析結果として表示部13に表示させる。
また、標的部位は、核酸に限らず、細胞表面等や、細胞以外の物質でもよい。標的部位の標識は、ハイブリダイゼーションに限らず、抗原抗体反応により行われてもよい。また、前処理では、遠心分離等の処理を自動的に行うよう構成されてもよい。前処理が行われる検体は、血液検体に限らず、たとえば血漿検体や、病変組織から採取された検体等であってもよい。分析対象とする細胞は、白血球に限らず、たとえば上皮細胞であってもよい。
10 試料処理装置
11 処理部
12 記憶部
13 表示部
20 前処理装置
21 試料
22 測定試料
30 外部装置
40 通信部
50 細胞計数装置
70 試料処理システム
110 フローセル
121~124 光源
154 撮像部

Claims (39)

  1. 測定試料が流れるフローセルと、
    前記フローセルを流れる前記測定試料に光を照射する光源と、
    前記光が照射された前記測定試料中の細胞を撮像して細胞画像を取得する撮像部と、
    前記細胞画像を取得するための前記測定試料の測定および取得した前記細胞画像に基づく分析の処理を実行する処理部と、を備え、
    前記処理部は、前記測定試料に含まれる細胞の濃度情報を前記測定の前に取得し、取得した前記濃度情報に基づいて、前記測定の開始から所定数の細胞を撮像するまでに要する時間を少なくとも含む細胞の撮像に関する所要時間を算出する、試料処理装置。
  2. 前記所要時間は、前記撮像部が撮像した前記所定数の前記細胞画像を前記処理部が処理するのに要する時間をさらに含む、請求項1に記載の試料処理装置。
  3. 前記所要時間は、前記撮像部が処理した前記所定数の前記細胞画像を前記処理部が分析するのに要する時間をさらに含む、請求項1または2に記載の試料処理装置。
  4. 情報を表示するための表示部を備え、
    前記処理部は、算出した前記所要時間を前記表示部に表示させる、請求項1ないし3の何れか一項に記載の試料処理装置。
  5. 前記処理部は、前記測定試料の測定を実行するか否かの選択を受け付ける、請求項4に記載の試料処理装置。
  6. 前記処理部は、前記測定試料の測定を実行するか否かの選択を受け付けるためのボタンと前記所要時間とを含む画面を前記表示部に表示させる、請求項5に記載の試料処理装置。
  7. 前記処理部は、さらに、前記細胞の濃度情報を前記表示部に表示させる、請求項4ないし6の何れか一項に記載の試料処理装置。
  8. 前記処理部は、前記測定試料に対する測定の進捗に関する情報を前記表示部に表示させる、請求項4ないし7の何れか一項に記載の試料処理装置。
  9. 前記進捗に関する情報は、前記処理部が前記測定試料の測定を開始した時点から現時点までの経過時間に関する情報を含む、請求項8に記載の試料処理装置。
  10. 前記進捗に関する情報は、前記処理部が前記測定試料の測定を開始した時点から現時点までの間に、前記撮像部が撮像した前記細胞画像の数に関する情報を含む、請求項8または9に記載の試料処理装置。
  11. 前記処理部は、処理の中断を受け付ける、請求項8ないし10の何れか一項に記載の試料処理装置。
  12. 前記処理部は、前記進捗に関する情報と、処理の中断を受け付けるためのボタンとを含む画面を前記表示部に表示させる、請求項11に記載の試料処理装置。
  13. 前記処理部は、前記測定試料の測定を開始した時点から現時点までの経過時間が前記所要時間を超過したことに基づいて、前記測定試料の測定を中断するか否かの選択を受け付ける、請求項1ないし12の何れか一項に記載の試料処理装置。
  14. 前記処理部は、前記測定試料の測定を中断するか否かの選択を受け付けるためのボタンと、現時点までに撮像された細胞画像の数に関する情報とを含む画面を前記表示部に表示させる、請求項11に記載の試料処理装置。
  15. 前記処理部は、撮像すべき細胞の数の変更を受け付ける処理を実行し、撮像すべき細胞の数の変更を受け付けた場合に、変更された細胞の数の細胞画像を撮像するのに要する所要時間を算出する、請求項1ないし14の何れか一項に記載の試料処理装置。
  16. 前記処理部は、前記測定試料の測定および分析を実行する前に、所定量の前記測定試料を測定して細胞の濃度情報を取得する、請求項1ないし15の何れか一項に記載の試料処理装置。
  17. 外部装置と通信可能な通信部を備え、
    前記処理部は、前記通信部を介して前記外部装置から取得した情報に基づいて、前記細胞の濃度情報を取得する、請求項1ないし15の何れか一項に記載の試料処理装置。
  18. 前記処理部は、前記通信部を介して前記外部装置から前記測定試料の調製のための前処理を行う前の試料に対する細胞の濃度情報を取得し、取得した情報に前記前処理に基づく補正を行って、前記測定試料に対する前記細胞の濃度情報を取得する、請求項17に記載の試料処理装置。
  19. 前記処理部は、前記細胞の濃度情報の入力を受け付ける、請求項1ないし18の何れか一項に記載の試料処理装置。
  20. 撮像対象の細胞は、有核細胞である、請求項1ないし19の何れか一項に記載の試料処理装置。
  21. 前記有核細胞は、白血球である、請求項20に記載の試料処理装置。
  22. 情報を表示するための表示部を備え、
    前記処理部は、複数の前記測定試料に含まれる細胞の濃度情報に基づいて、前記測定試料ごとに前記所要時間を算出し、算出した前記所要時間と前記各測定試料の識別情報とを対応付けた一覧を含む画面を前記表示部に表示させる、請求項1ないし21の何れか一項に記載の試料処理装置。
  23. 前記処理部は、前記一覧を含む画面に、前記各測定試料に対する測定を実行するか否かの選択を受け付ける項目を含める、請求項22に記載の試料処理装置。
  24. 前記処理部は、前記一覧を含む画面に、前記各測定試料に対する前記細胞画像の撮像枚数の変更を受け付ける項目を含め、前記撮像枚数の変更を受け付けた場合に、変更後の細胞の数の細胞画像を撮像するのに要する所要時間を算出し、再計算した前記所要時間を前記一覧にして前記表示部に表示させる、請求項23に記載の試料処理装置。
  25. 前記処理部は、前記一覧を含む画面において、前記測定試料の処理順序の変更を受け付ける、請求項23または24に記載の試料処理装置。
  26. 請求項1ないし25の何れか一項に記載の試料処理装置と、
    試料に含まれる前記細胞を計数する細胞計数装置と、を備え、
    前記試料処理装置の前記処理部は、前記細胞の計数値を前記細胞計数装置から取得し、前記細胞の濃度情報を取得する、試料処理システム。
  27. 前処理にて測定試料を調製する前処理装置をさらに備え、
    前記試料処理装置の前記処理部は、前記前処理の内容に関する情報を前記前処理装置から取得し、前記細胞計数装置の前記計数値に前記前処理の内容に基づく補正を行って、前記細胞の濃度情報を取得する、請求項26に記載の試料処理システム。
  28. フローセルを流れる測定試料に光を照射して前記測定試料中の細胞を撮像する測定方法における測定時間の算出方法であって、
    測定前に前記測定試料に含まれる細胞の濃度情報を取得する工程と、
    取得した細胞の濃度情報に基づいて、前記測定の開始から所定数の細胞を撮像するまでに要する時間を少なくとも含む細胞の撮像に関する所要時間を算出する工程と、を備える、測定時間の算出方法。
  29. 前記所要時間を算出する工程において、前記測定試料中の細胞の撮像画像の処理に要する所要時間を算出する、請求項28に記載の測定時間の算出方法。
  30. 前記所要時間を算出する工程において、前記測定試料中の細胞の撮像画像の分析に要する所要時間を算出する、請求項28または29に記載の測定時間の算出方法。
  31. さらに、算出した前記所要時間を表示する工程を含む、請求項28ないし30の何れか一項に記載の測定時間の算出方法。
  32. 前記所要時間を表示する工程において、前記測定試料の測定を実行するか否かの選択指示を受け付け、前記測定試料の測定を実行する選択指示を受け付けた場合に、測定を実行する、請求項31に記載の測定時間の算出方法。
  33. 前記測定を実行する工程において、前記測定試料に対する測定の進捗に関する情報を表示する、請求項32に記載の測定時間の算出方法。
  34. 細胞の濃度情報を取得する工程において、前記測定試料の一部について前記細胞の濃度情報を取得するための測定を実行し、
    前記測定を実行する工程において、同一の前記測定試料の残りの部分について撮像および分析のための測定を実行する、請求項32または33に記載の測定時間の算出方法。
  35. 前記所要時間を表示する工程において、撮像すべき細胞の数の変更をさらに受け付け、
    撮像すべき細胞の数の変更を受け付けた場合に、変更された細胞の数の細胞画像を撮像するのに要する所要時間を算出し、算出した前記所要時間を表示する、請求項31ないし34の何れか一項に記載の測定時間の算出方法。
  36. 前記所要時間を表示する工程において、前記細胞の濃度情報をさらに表示する、請求項31ないし35の何れか一項に記載の測定時間の算出方法。
  37. 前記細胞の濃度情報を取得する工程において、複数の前記測定試料に含まれる細胞の濃度情報を取得し、
    前記所要時間を算出する工程において、複数の前記細胞の濃度情報に基づいて、前記測定試料ごとに前記所要時間を算出し、
    前記所要時間を表示する工程において、前記所要時間と前記各測定試料の識別情報とを対応付けた一覧を含む画面を表示する、請求項31ないし36の何れか一項に記載の測定時間の算出方法。
  38. 細胞の濃度情報を取得する工程において、前記細胞の濃度情報を通信により取得する、請求項28ないし37の何れか一項に記載の測定時間の算出方法。
  39. 細胞の濃度情報を取得する工程において、前記細胞の濃度情報の入力を受け付け、入力された情報を前記細胞の濃度情報として取得する、請求項28ないし38の何れか一項に記載の測定時間の算出方法。
JP2017154782A 2017-08-09 2017-08-09 試料処理装置、試料処理システム、および測定時間の算出方法 Active JP7029903B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017154782A JP7029903B2 (ja) 2017-08-09 2017-08-09 試料処理装置、試料処理システム、および測定時間の算出方法
EP18187002.3A EP3441742A1 (en) 2017-08-09 2018-08-02 Sample processing apparatus, sample processing system, and measurement time calculation method
CN201810887828.1A CN109387512A (zh) 2017-08-09 2018-08-07 试样处理装置、试样处理系统及测定时间的计算方法
US16/058,321 US11054359B2 (en) 2017-08-09 2018-08-08 Sample processing apparatus, sample processing system, and measurement time calculation method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017154782A JP7029903B2 (ja) 2017-08-09 2017-08-09 試料処理装置、試料処理システム、および測定時間の算出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019032283A JP2019032283A (ja) 2019-02-28
JP7029903B2 true JP7029903B2 (ja) 2022-03-04

Family

ID=63143040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017154782A Active JP7029903B2 (ja) 2017-08-09 2017-08-09 試料処理装置、試料処理システム、および測定時間の算出方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11054359B2 (ja)
EP (1) EP3441742A1 (ja)
JP (1) JP7029903B2 (ja)
CN (1) CN109387512A (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7042045B2 (ja) * 2017-08-10 2022-03-25 シスメックス株式会社 試料分析装置
JP7403965B2 (ja) * 2019-03-29 2023-12-25 シスメックス株式会社 蛍光画像分析装置及び蛍光画像分析方法
JP2020194028A (ja) * 2019-05-27 2020-12-03 コニカミノルタ株式会社 測定装置、画像形成装置及び測定方法
CN114207102A (zh) * 2019-07-26 2022-03-18 株式会社岛津制作所 细胞拾取装置
JP2022099535A (ja) * 2020-12-23 2022-07-05 株式会社前川製作所 対象検出装置、機械学習実行装置、対象検出プログラム及び機械学習実行プログラム
DE112022003308T5 (de) * 2021-06-29 2024-04-18 Sony Group Corporation Informationsverarbeitungsvorrichtung, mikroskopsystem und informationsverarbeitungsverfahren
JP2024027745A (ja) * 2022-08-18 2024-03-01 シスメックス株式会社 情報処理方法、情報処理装置および検査システム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010133917A (ja) 2008-10-28 2010-06-17 Sysmex Corp 検体処理システム及び検体情報表示装置
WO2012099234A1 (ja) 2011-01-20 2012-07-26 オリンパス株式会社 単一発光粒子からの光の検出を用いた光分析方法及び光分析装置
JP2017083426A (ja) 2015-10-30 2017-05-18 シスメックス株式会社 細胞情報取得方法および細胞情報取得装置

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2035703A1 (en) * 1991-01-22 1992-07-23 Pedro Lilienfeld System and method for determining and printing airborne particle concentration
US5488469A (en) * 1991-08-30 1996-01-30 Omron Corporation Cell analyzing apparatus
JPH05180831A (ja) * 1991-08-30 1993-07-23 Omron Corp 細胞分析装置
CA2125228A1 (en) * 1993-06-08 1994-12-09 Thomas J. Mercolino Three-color flow cytometry with automatic gating function
JP4690165B2 (ja) 2005-09-29 2011-06-01 シスメックス株式会社 血液撮像装置、血液撮像方法、処理装置、及び撮像本体装置
JP2007304044A (ja) 2006-05-15 2007-11-22 Sysmex Corp 粒子画像分析装置
US9602777B2 (en) * 2008-04-25 2017-03-21 Roche Diagnostics Hematology, Inc. Systems and methods for analyzing body fluids
WO2011016189A1 (ja) * 2009-08-07 2011-02-10 株式会社ニコン 細胞の分類手法、この手法を用いた画像処理プログラム及び画像処理装置、並びに細胞塊の製造方法
JP2011095182A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Sysmex Corp 細胞分析装置及び細胞分析方法
CN102253038B (zh) * 2011-04-21 2013-07-03 福州大学 基于嵌入式ccd图像采集的金免疫定量检测方法及装置
EP2725341A4 (en) * 2011-06-27 2015-02-25 Sysmex Corp CELL ANALYZER
WO2013156526A1 (de) * 2012-04-19 2013-10-24 F. Hoffmann-La Roche Ag Verfahren und vorrichtung zur bestimmung einer analytkonzentration in blut
WO2015008288A1 (en) * 2013-07-17 2015-01-22 Glucocheck Ltd. Blood sampling device and methods
US20170143212A1 (en) * 2014-05-20 2017-05-25 Shimadzu Corporation Optical measurement system and optical brain function measurement method
JP6370659B2 (ja) * 2014-09-26 2018-08-08 シスメックス株式会社 血液分析装置および血液分析方法
JP6476040B2 (ja) * 2015-03-31 2019-02-27 株式会社日立ハイテクサイエンス シーケンシャル型icp発光分光分析装置および測定波長補正方法
EP3163287B1 (en) 2015-10-30 2022-03-23 Sysmex Corporation Cell information obtaining method and cell information obtaining apparatus
JP6590690B2 (ja) * 2015-12-25 2019-10-16 富士フイルム株式会社 細胞画像検索装置および方法並びにプログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010133917A (ja) 2008-10-28 2010-06-17 Sysmex Corp 検体処理システム及び検体情報表示装置
WO2012099234A1 (ja) 2011-01-20 2012-07-26 オリンパス株式会社 単一発光粒子からの光の検出を用いた光分析方法及び光分析装置
JP2017083426A (ja) 2015-10-30 2017-05-18 シスメックス株式会社 細胞情報取得方法および細胞情報取得装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN109387512A (zh) 2019-02-26
JP2019032283A (ja) 2019-02-28
US20190049357A1 (en) 2019-02-14
EP3441742A1 (en) 2019-02-13
US11054359B2 (en) 2021-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7029903B2 (ja) 試料処理装置、試料処理システム、および測定時間の算出方法
JP6895362B2 (ja) 蛍光画像分析装置および分析方法
US9726584B2 (en) Sample imaging apparatus
US11287380B2 (en) Apparatus for detecting abnormal cells using fluorescent image analysis and method for the same
JP5426181B2 (ja) 検体処理システム、細胞画像分類装置、及び検体処理方法
TW202138564A (zh) 用於多工螢光原位雜合影像之獲取及處理的系統及方法
CN1308726A (zh) 用于包括胎儿细胞的计算机所控制的稀少细胞的基于诊断的方法和装置
JP5970223B2 (ja) 癌化情報提供方法および癌化情報提供装置
JP2019035621A (ja) 試料分析装置および試料分析方法
JP7376245B2 (ja) 蛍光画像分析装置及び蛍光画像分析方法
JP7403965B2 (ja) 蛍光画像分析装置及び蛍光画像分析方法
EP4020408A1 (en) Fluorescence image display method and fluorescence image analyzer
EP4137795A1 (en) Fluorescence image analysis method, fluorescence image analyser, fluoresence image analysis program
JP7046500B2 (ja) 画像表示装置、画像表示方法および画像処理方法
CN111826423B (zh) 荧光图像分析装置及荧光图像分析方法
JP7452544B2 (ja) 情報処理装置およびプログラム
JP2010107258A (ja) 検体処理システムおよび血球画像分類装置
JP2022008443A (ja) 蛍光画像の分析方法及び蛍光画像分析装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7029903

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150