JP7027728B2 - 指令制御装置、通報処理システム、指令制御方法 - Google Patents

指令制御装置、通報処理システム、指令制御方法 Download PDF

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Description

本開示は、緊急通報を受け付けるシステムに関する。
緊急通報を受け付け、緊急通報に応じて警察、消防、および救急等の対応を行う緊急通報受理機関(例として、警察機関、消防機関等)には、常に迅速な対応が強く求められる。緊急通報の受付、および、通報が行われた現場に出動する出動員への指令等を行う指令センタの、対応の迅速性および安定性を向上させる技術として、管轄の異なる複数の指令センタ(「指令本部」とも称す)が支援しあうためのシステムが、いくつか提案されている。
特許文献1および2は、第1の消防指令本部に配置された指令台であって、第2の消防指令本部に入電される緊急通報を受け付けることが可能な指令台を含む、消防指令システムを開示している。この指令台は、指令制御装置間をつなぐ電話回線を介して通報を受け付ける。
特許文献3は、第1の受付指令システムが電話機からの通報に対して応対可能でない場合に、第2の受付指令システムの通話ユニットと電話機とを接続する、回線制御装置を含む、通報システムを開示している。第1の受付指令システムが管轄する地区からの通報は常に両方の受付指令システムに届けられるが、第2の受付指令システムでは、第1の受付指令システムが応対可能でない場合に限り、通話ユニットが呼び出される。
特開2006-332719号公報 特許第4546324号公報 特開2008-172990号公報
複数の指令センタが支援しあうためのシステムの技術は、特許文献1~3には開示されているものの、現状、これらの技術は実際には広く普及していない。実用化のためには、いくつかの課題があると考えられる。
課題の一つは、システムの構成を簡単にすることである。特許文献1~3に開示される技術では、指令制御装置を介して信号が送受信されるため、信号の授受に関わる制御が複雑である。また、特許文献2の技術では、各地区において他地区用のデータベースが用意される点で運用コストがかかり、特許文献3の技術では、収容局で行われる処理の内容を変更しなければならない点で設計コストがかかる。
課題の一つは、指令センタが他地区(その指令センタが通常受け付ける通報の発信源の範囲とは異なる地区を指す)における通報を受け付けたときの、該通報を該他地区における通報として処理するための仕組みが必要であることである。通話の為の回線を工夫して通報を代わりに受けるだけでは、システム上、該通報は、該通報を受けた指令センタが応対した通報とみなされると考えられる。そのような場合、例えば、指令センタごとに、応対した通報の件数の統計をとった場合、他の指令センタの代わりに受け付けられた通報も計上される。すると、統計の結果は、自地区(その指令センタが通常受け付ける通報の発信源の範囲を指す)から行われた通報の件数とは整合しない。特許文献1~3には、代わりに応対された通報の情報がどのように処理されるかについての記載はないが、通報の情報がシステム上で正しく扱われるためには、システムの改良が別途必要であり、更なる複雑な構成が必要となると考えられる。
課題の一つは、指令センタが他地区からの通報を受信するとしても、自地区からの通報に対する応答の機能が低下しないようにすることである。特許文献3に開示される技術のように、指令台が常に2つの地区からの通報を受け付け得る状態であると、指令員の混乱を招くおそれがある。また、他地区からの通報への応答に人的リソースを割くことにより、自地区からの通報への応答がおろそかになる事態が生じるのは好ましくないため、システムの構成は、そのような事態が生じないような工夫が容易に実現可能であるような構成である方がよい。
本発明の目的の一つは、上述のような課題を直接的にまたは間接的に解消することを可能とする仕組みを提供する。すなわち、本発明の目的の一つは、複数の指令センタが支援しあうための通報処理システムの実用性を向上させることである。
本発明の一態様に係る指令制御装置は、第1の地区からの通報の入電を受け付ける指令制御装置であって、前記第1の地区とは異なる第2の地区からの通報に応対する部署であって前記第1の地区からの通報に対し第1の指令台を用いて応対する第1の指令センタとは異なる部署である第2の指令センタにおいて使用される第2の指令台との間で、データ通信網を介した接続を確立する接続確立手段と、当該指令制御装置との接続が確立されている前記第2の指令台に、前記第1の地区からの通報の入電の報知を行い、当該第2の指令台が当該報知に応答した場合、当該第2の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う中継手段と、を備える。
本発明の一態様に係る指令台は、第2の地区からの通報を中継する第2の指令制御装置により中継される前記通報への応対に使用される指令台であって、前記第2の地区とは異なる第1の地区からの通報を中継する第1の指令制御装置に、当該指令台とのデータ通信網を介した接続を確立する要求を行う接続要求手段と、前記第1の指令制御装置による前記通報の入電の報知を受け取り、当該報知への応答として、当該通報に応対することを示す信号を送信し、前記第1の指令制御装置との間の、通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う通信手段と、を備える。
本発明の一態様に係る通報処理システムは、それぞれ異なる地区を管轄する複数の指令センタに配置され、当該地区の通報の入電を受け付ける複数の指令制御装置と、前記通報への応対に使用される複数の指令台と、を含む通報処理システムであって、前記複数の指令制御装置および前記複数の指令台は、データ通信網を介して通信可能に接続され、前記複数の指令台の少なくとも1つは、前記複数の指令制御装置に対して、個別に、前記データ通信網を介した接続を確立する要求を行う接続要求手段を備え、前記複数の指令制御装置の各々は、当該指令制御装置との間で前記接続が確立されている前記指令台に対し、前記データ通信網を介して前記通報を中継する中継手段を備え、前記指令台は、前記中継手段により中継される前記通報への応対に使用される場合、当該中継手段との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う。
本発明の一態様に係る指令制御方法は、第1の地区からの通報の入電を受け付ける指令制御装置による指令制御方法であって、前記第1の地区とは異なる第2の地区からの通報に応対する部署であって前記第1の地区からの通報に対し第1の指令台を用いて応対する第1の指令センタとは異なる部署である第2の指令センタにおいて使用される第2の指令台との間で、データ通信網を介した接続を確立し、当該指令制御装置との接続が確立されている前記第2の指令台に、前記第1の地区からの通報の入電の報知を行い、当該第2の指令台が当該報知に応答した場合、当該第2の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う。
本発明の一態様に係る通信方法は、第2の地区からの通報を中継する第2の指令制御装置により中継される通報への応対に使用される指令台による通信方法であって、前記第2の地区とは異なる第1の地区からの通報を中継する第1の指令制御装置に、当該指令台とのデータ通信網を介した接続を確立する要求を行い、前記第1の指令制御装置による前記通報の入電の報知を受け取り、当該報知への応答として、当該通報に応対することを示す信号を送信し、前記第1の指令制御装置との間の、通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う。
本発明によれば、複数の指令センタが支援しあうための通報処理システムの実用性が向上する。
本発明の第1の実施形態に係る通報処理システムの構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るIP網の構成の具体例を示すブロック図である。 指令制御装置の構成例を示すブロック図である。 指令台の構成例を示すブロック図である。 指令台と指令制御装置とが接続を確立する処理に係る、指令台および指令制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。 通報への応対に係る、指令台および指令制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る通報処理システムの構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る指令制御装置の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る指令台および指令制御装置の動作の流れの具体例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る通報処理システムの構成の変形例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る通報処理システムの構成を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る指令制御装置の構成を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る指令台の構成を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る指令制御装置の動作の流れを示すブロック図である。 第3の実施形態に係る指令台の動作の流れを示すブロック図である。 本発明の各実施形態の各部を構成するハードウェアの例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
<<第1の実施形態>>
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
<構成>
図1は、第1の実施形態に係る通報処理システム1の構成を示すブロック図である。
通報処理システム1は、電話網8と、IP(Internet Protocol)網5と、複数の指令システム11と、を含む。複数の指令システム11の例として、図1では指令システム11Aおよび指令システム11Bが示される。ただし、指令システム11は3つ以上あってもよい。
指令システム11Aおよび指令システム11Bは、異なる指令センタに設置される。指令センタは、例えば、担当地区として定められた地区において発せられる緊急通報(以下、「担当地区からの通報」とも表記)への応対、および、通報により報じられた現場に出動する出動員への指令等、の役割を担う機構(部署)である。指令システム11は、指令センタにおいて通報に応対する人、すなわち指令員が、指令センタの担当地区からの通報に応対するためのシステムである。
以下の説明では、指令システム11Aが設置される指令センタを第1の指令センタ、指令システム11Bが設置される指令センタを第2の指令センタと称する。
指令システム11は、指令制御装置111と、指令台112と、データベース装置119とを含む。
指令システム11Aに含まれる、指令制御装置111、指令台112、およびデータベース装置119は、それぞれ、指令制御装置111A、指令台112A、およびデータベース装置119Aとも表記される。指令システム11Bに含まれる、指令制御装置111、指令台112、およびデータベース装置119は、それぞれ指令制御装置111B、指令台112B、およびデータベース装置119Bとも表記される。
[電話網8]
電話網8は、電話の発着信および通話を中継するネットワークである。通報者の電話機からの緊急通報は、電話網8を介して指令システム11に到達する。
電話網8は、緊急通報ごとに、該緊急通報を受け付けるべき指令システム11を決定する、収容局(不図示)を含む。収容局は、例えば、一般に行われているように、通報者の所在地(通報者が使用している電話機の位置または登録された住所等)を担当地区の範囲に含む指令センタの指令システム11を、該緊急通報を受け付けるべき指令システム11として決定する。そして、電話網8は、決定された指令システム11に、該緊急通報の着信を知らせる。なお、着信は、「入電」とも称する。
指令システム11において、後述するように通報に応対する指令台112が決定された場合、電話網8は、該指令台112と通報者とが通話可能となるよう、通報者の電話機と指令システム11との間で音声信号を中継する。
[IP網5]
IP網5は、指令制御装置111と指令台112とを接続する、データ通信網である。IP網5により、担当地区が異なる指令センタの指令制御装置111と指令台112とが、IP通信を用いて通信可能になる。
図1では、IP網5の全部が各指令システム11の外に存在するように描かれているが、IP網5の全部が各指令システム11の外に存在している必要はない。例えば、IP網5の一部は、各指令システム11に含まれていてよい。
図2は、IP網5の構成の具体例を示すブロック図である。図2のように、IP網5は、指令システム11の各々において構築されるLAN(Local Area Network)6と、インターネット等のWAN(Wide Area Network)7との組み合わせでもよい。WAN7が用いられる場合、通信には例えばVPN(Virtual Private Network)が用いられてよい。
[データベース装置119]
データベース装置119は、通報への応対に用いられる情報を記憶する。データベース装置119は、指令制御装置111に、IP網5を介さずに、電気的に接続されていてもよい。
通報への応対に用いられる情報は、例えば、担当地区の地図、緊急車両の状況(全車両数、待機中の車両の位置と種類と数、および出動中の車両の位置等)、および道路交通の状況等の情報である。通報への応対に用いられる情報は、例えば、指令台112、および、IP網5を介して通信可能に接続された、緊急車両を出動させる部署の端末または緊急車両自体に備わる端末等により、更新される。
また、データベース装置119は、通報に関する情報を記憶する。例えば、データベース装置119は、指令制御装置111が中継した通報のそれぞれについて、通報が行われた地区、通報への応対時間、通報された事案の情報(発生場所、事案の種別(火事であるか救急であるか、正規の通報であるか否か等)等)、および指令員が行った指令の情報(出動させる車両の種類と数、および出動先等)等を記憶する。通報が行われた地区は、指令制御装置111が中継する通報が所定の担当地区からの通報であることから、その所定の担当地区である。通報への応対時間は、例えば、指令台112が通報への応対のために使用され始めてから、使用を終了し、待機中になるまでの時間である。指令制御装置111または指令台112に備わる、応対時間を計測する装置が、応対時間を計測し、データベース装置119に記憶させてもよい。通報された事案の情報および指令員が行った指令の情報は、通報の応対において使用された指令台112に入力される情報に含まれている。データベース装置119は、通報の応対において使用された指令台112から、その指令台112に入力される情報を、例えば、指令制御装置111を介して受け取ることで、通報された事案の情報および指令員が行った指令の情報を取得すればよい。
なお、通報に関する情報は、統計に用いられてもよい。例えば、指令センタの担当地区ごとの通報の入電件数および通報1件あたりの応対にかかる時間が統計情報として算出されれば、その統計情報は、各指令センタの指令員および指令台112の数の適正さを検討するための材料となる。データベース装置119が統計情報を算出してもよいし、指令制御装置111が統計情報を算出してもよい。あるいは、データベース装置119または指令制御装置111に接続された統計システム(不図示)が統計情報を算出してもよい。
[指令制御装置111]
指令制御装置111は、電話網8、指令台112、およびデータベース装置119の間の情報の流れを制御する。例えば、指令制御装置111は、通報に応対する電話網8から中継される通報者と、指令台112を使用する指令員との間の会話を中継する。
図3は、指令制御装置111の具体的な構成の例を示すブロック図である。
指令制御装置111は、受付部31と、通信部321と、報知部322と、音声制御部323と、接続確立部33と、記憶部34と、データ制御部35と、を備える。後述するが、受付部31、通信部321、報知部322、音声制御部323、接続確立部33、およびデータ制御部35は、例えば、回路によって構成されてもよいし、プログラムに基づいて命令を実行する1つまたは複数のプロセッサとメモリとを含むコンピュータによって構成されてもよい。
受付部31は、電話網8からの、通報の入電を受け付ける。
通信部321は、IP網5に接続され、IP網5に接続される他の装置との間でデータ通信を行う。通信部321は、データの送信において、送信するデータに宛先のIPアドレスを含める。
通信部321は、音声データの通信を行う場合、例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)を用いて、パケット化された音声データを送受信する。
報知部322は、受付部31により通報の入電が受け付けられた場合に、指令制御装置111に対し接続状態にある(「接続状態」については後述)指令台112に対して、通信部321を介して通報の入電の報知を行う。
音声制御部323は、電話網8から受付部31を介して受信する通報者の音声と、通報への応対に使用される指令台112から受信する音声(該指令台112を使用する指令員の音声)と、を中継する。
電話網8から中継される音声が、デジタルデータでなく、アナログ信号である場合は、音声制御部323は、その信号をデジタルデータに変換する。
通信部321と、報知部322と、音声制御部323と、の組を、中継部32とも称する。
接続確立部33は、指令制御装置111の、指令台112との接続を確立する。接続を確立する契機の例は、後述する。指令台112との接続を確立するとは、その指令台112に対して通報の入電の報知、および、通報の音声を含むデータの中継を行う、準備がされた状態になることである。接続確立部33は、例えば、中継部32の通信部321を介して、指令台112から接続を確立する要求を受信し、接続の確立を許可することで、指令制御装置111と指令台112との間の接続を確立する。
指令制御装置111との接続を確立することが可能な指令台112は、IP網5に対しIPを用いて接続される指令台112である。指令制御装置111との接続が確立される対象となる指令台112は、その指令制御装置111が設置される指令センタの指令台112であるか、他の指令センタの指令台112であるかを問わない。
接続確立部33は、指令台112との接続を確立した場合に、その指令台112を識別する情報(例えば、IPアドレス)を記憶部34に記憶させる。
記憶部34は、指令制御装置111との接続が確立されている指令台112を識別する情報(例えば、IPアドレス)を記憶する。例えば、記憶部34は、指令制御装置111との接続が確立されている指令台112のIPアドレスを、リスト形式で記憶しておけばよい。
なお、本開示においては、接続確立部33により指令制御装置111と指令台112との接続が確立された状態を、接続状態(connected state)と呼ぶ。
データ制御部35は、データベース装置119に対して、データの読み出しおよび書き込みを行う。データ制御部35は、指令制御装置111に対し接続状態にある指令台112に対して、データベース装置119が記憶する情報の通信を行う。具体的には、データ制御部35は、指令台112が要求する情報をデータベース装置119から読み出し、通信部321を介して指令台112に送信する。また、指令制御装置111は、指令台112に対して指令員により入力された情報を受け取り、受け取った情報をデータベース装置119に書き込んでもよい。
なお、通信部321は、電話網8からの音声の中継先の指令台112に対して、音声のデータと、データベース装置119から読み出されたデータとを、同じIP網5を介して、時分割で、または同時に、送信してもよい。
[指令台112]
指令台112は、指令員が通報への応対のために使用する装置である。
図4は、指令台112の具体構成の例を示すブロック図である。図4によれば、指令台112は、例えば、情報処理装置41と、通話に用いられる音声インタフェース42と、情報を表示する表示装置43と、指令員が情報を入力するための入力インタフェース44と、を備える。情報処理装置41は、IP網5との接続によりデータの送受信を行う通信部411と、音声変換部412と、表示制御部413と、オペレーション部414と、を含む。
指令台112の各々(より正確には、指令台112が備える情報処理装置41の各々)には、IPアドレスが割り当てられている。指令制御装置111は、IPアドレスにより指令台112の各々を識別可能である。
指令員が指令台112を用いて通報に応対する際には、通信部411が指令制御装置111により中継される通報者の音声のデータを受け取り、音声変換部412が音声のデータを音声信号に変換し、音声インタフェース42が音声信号に従い音声を出力する。指令台112の通信部411は、指令制御装置111との間の音声のデータのやりとりを、データ通信によって行う。音声変換部412が、通信部411が受信したデータを、音声インタフェース42が出力可能な音声信号に変換する。このような構成により、指令員は、通報の音声を聞くことができる。
また、音声インタフェース42は、指令員が発した音声を音声信号として取得し、音声変換部412が音声信号をIP網5に送出可能な形式のデータに変換し、そのデータに宛先の指令制御装置111のIPアドレスを含め、通信部411がそのデータをIP網5に送出する。データは指令制御装置111の中継部32により中継され、データに基づいた音声が通報者に届けられる。これにより、通報者と指令員との間で双方向の会話が可能になる。
また、指令台112は、データベース装置119に記憶される、通報への応対に用いられる情報(例えば、地図等)を、指令制御装置111からデータ通信により受け取る。通信部411が情報を受け取ったら、表示制御部413が、受け取った情報を表示装置43に表示させる制御を行う。
指令員は、表示装置43に表示された情報と会話により得られた情報とに基づき、入力インタフェース44を介して情報処理装置41に情報を入力する。入力される情報は、例えば、通報されている事案の内容、その事案が発生した場所、出動させる緊急車両の種類と数、等の情報である。オペレーション部414は、入力された情報を送信する指示を入力インタフェース44から受け付けた場合、入力された情報を通信部411を介してIP網5に送出する。
通報への応対は、例えば、指令員による、通報への応対の開始を指示する入力に基づいて、開始される。応対の開始を指示する入力の方法は、例えば、入力インタフェース44が備える所定のキーに対する操作であってもよいし、マウスの操作でもよい。
情報処理装置41は、応対の開始を指示する入力を受け付けた場合、応答を示す信号を、通信部411によりIP網5を介して指令制御装置111に送出する。指令制御装置111(たとえば、通信部321)がその信号を受け取り、その信号を送出した指令台112を、通報に応対する指令台112として決定した場合、指令制御装置111(通信部321)が通報を指令台112に中継し、指令台112がその通報への応答に使用される。
指令制御装置111が受け付けた入電は、その指令制御装置111に対し接続状態にある、待機中の指令台112に、報知部322によって報知される。待機中とは、使用中(通報への応答を行っている最中)でない状態であることである。
指令台112の各々は、指令制御装置111に対し接続状態になることで、すなわち、その指令制御装置111が中継する通報を受け付ける準備がされた状態になる。なお、本開示において、接続が確立されていない状態は、非接続状態とも表記される。
<動作>
[接続の確立に係る動作]
指令台112が、非接続状態である指令制御装置111に対し接続を確立する(指令制御装置111に対し接続状態になる)場合の、指令台112および指令制御装置111の動作の流れを、図5のフローチャートを参照しながら説明する。例として、第2の指令システム11Bに含まれ、指令制御装置111Bに対し接続状態である指令台112Bが、第1の指令システム11Aに含まれる指令制御装置111Aに対し接続を確立する場合の処理の流れを説明する。
例えば、少なくとも1つの指令台112Bのオペレーション部414が、他の指令制御装置111(指令制御装置111A)への接続を確立する指示を、受け付ける(ステップS101)と、指令台112Bは、ステップS102の処理を行う。
接続を確立する指示は、例えば、指令員による、入力インタフェース44を用いた操作(以下、「接続指示操作」)によって行われる。接続指示操作は、例えば、特定のアプリケーションプログラムを起動させることでもよいし、特定のコマンドを入力することでもよい。
指令員が接続指示操作を行う契機としては、様々な契機が考えられる。例えば、第2の指令センタの指令員のリーダーが、第1の指令センタの指令員のリーダーから支援の要請を受けた場合に、第2の指令センタの指令員に指令制御装置111Aへの接続指示操作を命令してもよい。あるいは、第1の指令センタの担当地区で大規模な事件または災害等の事案が起きたことを契機として、第2の指令センタの指令員が、リーダーの指令の下、接続指示操作を行ってもよい。第2の指令センタの指令員が自らの判断で接続指示操作を行ってもよい。
指令台112Bは、常時、接続を確立する指示を受け付けてもよいし、特定の条件が満たされた場合に限り、接続を確立する指示を受け付けてもよい。後者の場合、特定の条件は、例えば、第2の指令センタの指令員のリーダーが指令台112Bに対して特定の操作(認証、コマンドの送信等)を行うこと、第1の指令センタの指令員が指令システム11Aを通じて指令システム11Bに支援の要請を発信すること、第1の指令センタの特定の装置が支援の要請を発信すること、等である。第1の指令センタの特定の装置が支援の要請を発信する実施形態は、第2の実施形態として説明される。
指令台112Bは、指令制御装置111Bに対し接続状態になっているので、接続を確立する指示を受け付けた場合、指令制御装置111Bに対して確立されている接続を解除して(非接続状態になって)もよい。例えば、指令台112Bが接続を解除する要求を指令制御装置111Bに送信し、指令制御装置111Bは、その要求を受信すると、指令台112Bに対する接続を解除する。指令台112に対する接続を解除するとは、その指令台112を通報の入電を報知する対象から除外することである。具体的には、例えば、指令制御装置111Bは、接続状態にある指令台112のIPアドレスのリストから、その指令台112BのIPアドレスを削除すればよい。接続を解除することにより、指令台112Bは指令制御装置111Bに対して非接続状態となり、指令制御装置111Bからは通報の入電の報知を受けなくなる。
指令台112Bは、指示が示す指令制御装置111Aに対し接続を確立するため、IP網5を介して、該指令制御装置111Aに、接続を確立する要求(以下、「接続確立要求」)を送信する(ステップS102)。
第1の指令センタでは、指令制御装置111Aの通信部321が接続確立要求を受け取る(ステップS103)。そして、指令制御装置111Aは、接続確立部33の処理により、指令台112Bとの接続を確立する(ステップS104)。ただし、指令制御装置111Aが接続を確立しない場合があってもよい。例えば、指令制御装置111Aは、既に十分な数の(例えば、所定の数以上の)指令台112が指令制御装置111Aに対し接続状態になっている場合は、新たな指令台112に対して接続を確立しなくてもよい。
指令制御装置111Aは、指令台112Bとの接続を確立した場合、確立したことを示す情報を指令台112Bに送信する(ステップS105)。なお、指令制御装置111Aにおいて、記憶部34は、指令制御装置111Aが接続を確立した指令台112BのIPアドレスを記憶する。
指令台112Bは、指令制御装置111Aが接続を確立したことを示す情報を受信する(ステップS106)。
以上の処理により指令台112Bと指令制御装置111Aとの間の接続の確立が完了する。
上述の接続の確立の方法は、第1の指令センタの指令台112Aが、指令制御装置111Aに接続を確立するときにも、同様にして行われてもよい。
接続の確立の完了後、指令制御装置111は、第1の指令センタの担当地区に関する情報を、データベース装置119Aから読み出し、指令台112Bに送信してもよい。指令台112Bは、第1の指令センタの担当地区の情報を表示してもよい。通報が来る前に第1の地区の情報が予め表示されれば、指令員による応対がスムーズになる。
[通報への応対に係る動作]
接続の確立の完了後、指令システム11Aに通報が入電した場合の、通報への応対に係る、指令台112Bおよび指令制御装置111Aの動作の流れを、図6のフローチャートを参照しながら説明する。
指令制御装置111Aは、受付部31により通報の入電を受け付ける(ステップS111)と、報知部322により、指令制御装置111Aに対し接続状態にある、待機中の指令台112に、通報の入電を報知する(ステップS112)。指令制御装置111Aは、指令制御装置111Aに対し接続状態にある指令台112を、例えば、記憶部34に保持されているリストを参照することにより特定する。
指令制御装置111Aに対し接続状態にある指令台112Bは、指令制御装置111Aから入電の報知を受けると、指令員に対して通報の入電を通知する(ステップS113)。例えば、指令台112Bは、情報処理装置41による制御により、アラーム音を音声インタフェース42によって鳴らしたり、表示装置43に入電を示す表示を表示させたりすればよい。
指令台112Bを使用する指令員は、入電に気づき、自身がその入電に応答すると判断した場合は、指令台112Bに対して応対の開始を指示する入力を行う。指令台112Bは、応対の開始を指示する入力を受け付けると(ステップS114)、指令制御装置111Aに応答を示す信号を送出する(ステップS115)。指令制御装置111Aは、その信号に応じ、その信号を送出した指令台112Bを、入電中の通報に応答する指令台112として決定する(ステップS116)。指令制御装置111Aは、例えば、入電が報知された指令台112のうち、応答を示す信号を最も早く送出した指令台112を、通報に応答する指令台112として決定する。指令台112Bよりも早く応答を示す信号を送出した指令台112Aがあった場合は、指令制御装置111Aは、入電中の通報に応答する指令台112として、指令台112Bではなく指令台112Aを決定してもよい。
なお、指令制御装置111Aの報知部322は、通報に応答する指令台112を決定した場合、入電の報知を終了する。
その後、指令制御装置111Aは、通報に応答する指令台112(指令台112Bとする)に対し、通報の中継および情報の提供を行う(ステップS117)。すなわち、音声制御部323が音声を中継し、データ制御部35が、データベース装置119に記憶される、応対に使用される情報を、通信部321を介して提供する。指令台112Bは、応対に係る処理を開始する(ステップS118)。すなわち、指令台112Bは、通報の音声を出力し、応対に使用される情報を表示装置43に表示し、指令員からの音声および情報の入力を受け付ける状態(すなわち、使用中の状態)になる。
指令台112Bは、使用中、応対に伴う指令員からの情報の入力を受け付け、入力された情報をデータ通信により指令制御装置111に送信する(ステップS119)。また、指令台112Bは、指令制御装置111Aから、データベース装置119Aに記憶される情報を必要に応じて受け取り、その情報を表示装置43に表示してもよい。
指令制御装置111は、指令台112Bから受け取った情報をデータベース装置119Aに記録する(ステップS120)。これにより、通報された事案に関する情報は、データベース装置119Aに記憶される。記憶された情報は、第1の指令センタの担当地区で発生した事案の情報として扱われる。
<効果>
第1の実施形態に係る通報処理システム1によれば、複数の指令センタが支援しあうためのシステムが、より実用的な構成で実現する。
例えば、通報処理システム1の構成は、簡単である。通報処理システム1の実現に際しては、収容局が存在する電話網8は既存の電話網が用いられてよく、指令システム11の構成さえ変更されればよいので、実現のコストが抑えられる。異なる指令センタにおける指令制御装置111と指令台112とが、IP網5を介して直接接続されるので、指令制御装置111どうしをつなぐ補完回線は必要なく、指令制御装置111が指令制御装置111と指令台112との間を中継する処理も必要ない。
また、音声信号およびデータベース装置119に記憶される情報が、共にIP網5を用いて伝送されることにより、通信経路がまとまり、コストが抑えられる。
また、指令制御装置111が、いずれの指令台112に対しても一律にIPを用いた接続の確立を受け付ける場合、指令制御装置111は、異なる指令センタに設置される指令台112を区別する必要がない。つまり、指令制御装置111は、第1の指令センタの指令台112と第2の指令センタの指令台112とで、通報を中継する際の制御および処理を変える必要がない。それゆえ、指令制御装置111の処理の設計が簡単である。
また、第1の指令センタの指令台112Aの代わりとなる第2の指令センタの指令台112Bは、データベース装置119Aの情報の取得および更新を、IP網5を介して行うので、受け付けられた事案は、必然的に、通報を受けた第2の指令センタの担当地区の事案としてではなく、通報が発せられた第1の指令センタの担当地区の事案として、データベース装置119に記憶される。すなわち、特別な構成を追加しなくても、事案の統計は正確に行われることができる。
また、指令台112が指令制御装置111に対し接続状態と非接続状態とを切り替えるという構成により、指令員に、通報が来る前に、担当地区とは異なる地区からの通報を受け付けるという心構えおよび余裕を与えることができる。また、担当地区とは異なる地区からの通報を受け付けるために使用される指令台112の数は柔軟に調整可能であるため、担当地区からの通報に対する応答の機能の低下を防ぐことも容易である。
また、簡易な構成で実現するため、2つの指令センタだけでなく、3つ以上の指令センタが支援しあうシステムも容易に構築可能である。したがって、例えば第2の実施形態の説明で言及されるような、複数の指令システムにおける指令台と指令制御装置との接続関係を柔軟に変化させる通報処理システムが、実現しやすいという効果がある。
[変形例]
(1)
データベース装置119がIPアドレスを持っている場合、データベース装置119はIP網5に接続されていてもよい。この場合、指令台112は、データベース装置119に対し、IPアドレスを用いて直接アクセスを行ってもよい。
(2)
指令台112は、同時に複数の指令制御装置111に対し接続状態であることが可能であってもよい。この場合、指令台112は複数の指令センタの担当地区の両方からの通報を受け付け得る状態となる。この指令台112が指令員に対し入電の通知を行う際には、指令センタによって異なる鳴動音で通知を行ったり、どの地区からの通報の入電であるかを表示装置43に表示したりしてもよい。そのような方法により、指令員が応対に際し混乱することを抑制することができる。
<<第2の実施形態>>
本発明の第2の実施形態として、指令システム11内の装置が支援の要請を発信する実施形態を説明する。本開示における支援とは、具体的には、指令台112が、非接続状態である指令制御装置111(または指令制御装置121)に対する接続を確立すること、および、その指令台112を使用する指令員がその指令制御装置111(または指令制御装置121)が受け付ける通報への応対を行うことまたは応対の準備をすること、である。
<構成>
図7は、第2の実施形態に係る通報処理システム2の構成を示すブロック図である。通報処理システム2は、電話網8と、IP網5と、指令システム12とを含む。電話網8およびIP網5は、それぞれ、第1の実施形態の電話網8およびIP網5と同一でよい。
指令システム12は、指令制御装置121と、データベース装置119と、指令台112とを備える。データベース装置119および指令台112は、それぞれ、第1の実施形態のデータベース装置119および指令台112と同一でよい。第2の実施形態では、指令制御装置121の構成が、第1の実施形態の指令制御装置111と異なる。
図8は、指令制御装置121の構成を示すブロック図である。指令制御装置121は、指令制御装置111と同様の構成要素に加えて、監視部36と構成制御部37とを備える。本実施形態の説明では、監視部36および構成制御部37は指令制御装置121に備えられるとするが、監視部36および構成制御部37は、指令制御装置121とは別の装置(監視装置、構成制御装置)であってもよい。その場合、その装置は、指令制御装置121に直接電気的に接続されていてもよいし、IP網5を介して通信可能に接続されていてもよい。
[監視部36]
監視部36は、指令システム12の稼働状況および繁忙度を監視する。稼働状況は、具体的には、例えば、待機中の指令台112の数、および使用中の指令台112の数である。繁忙度については後述する。
監視部36は、例えば、稼働状況取得部361と、繁忙度導出部362と、記憶部363とを含む。
稼働状況取得部361は、稼働状況を取得する。稼働状況取得部361は、中継部32またはデータ制御部35から、指令制御装置121が何件の通報を中継しているかを特定可能な情報を取得することにより、使用中の指令台112の数を監視してもよい。稼働状況取得部361は、上記の情報を、中継部32またはデータ制御部35に定期的に問合せを行うことにより取得してもよいし、中継部32またはデータ制御部35が通報の中継の開始および終了を契機として上記の情報を送信することにより、取得してもよい。稼働状況取得部361は、データベース装置119に記憶される情報に基づき、通報に関する情報、例えば、各々の通報への応対時間を、取得してもよい。
繁忙度導出部362は、指令センタの繁忙度を導出する。指令センタの繁忙度は、その指令センタへの通報に応対する指令員の忙しさの程度を示す情報である。
例えば、繁忙度は、指令センタへの通報に応対可能な指令員の全員が通報に応対している状況を“レベルE”とし、指令センタへの通報に応対している指令員が一人もいない状況を“レベルA”として、レベル“A”、“B”、“C”、“D”または“E”の5段階で表されてもよい。
あるいは、繁忙度は、数値で表されてもよい。例えば、繁忙度は、通報に応対している指令員の数に基づく値(応対中の指令員の数、応対中の指令員の割合、待機中の指令員の数、等)でもよい。なお、繁忙度導出部362は、通報に応対している指令員の数を、使用中の指令台112の数に基づいて特定すればよい。例えば、1台の指令台112につき1人の指令員が使用するという前提があれば、通報に応対している指令員の数は、使用中の指令台112の数である。通報に応対している指令員の数は、応対がなされている通報の数にも等しい。したがって、繁忙度導出部362は、使用中の指令台112の数または応対がなされている通報の数に基づいて、繁忙度を導出すればよい。
繁忙度は、通報の頻度(例えば、1分あたりの入電件数)でもよい。
繁忙度は、平均応対人数、すなわち、ある期間における、通報に応対中である指令員の数の平均でもよい。繁忙度は、平均応対人数と、指令員の総数との関係でもよい。例えば、繁忙度は、指令員の総数と平均応対人数との差、または、指令員の総数に対する平均応対人数の割合、でもよい。
繁忙度は、予測される、未来の繁忙度でもよい。例として、5分間の間に、6件の通報の入電があり、一件あたりの通報に対する応対時間が4分であるとした場合に、繁忙度は、6×4÷5=4.8人と算出されてもよい。この値は、直近の稼働状況から予測される、将来の平均応対人数であるといえる。なお、一件あたりの通報に対する応対時間は、直近N件(Nは正の整数)の、応対が完了した通報の平均から算出される値でもよいし、過去の統計に基づき設定された値でもよい。
記憶部363は、稼働状況取得部361により取得された稼働状況、および、繁忙度導出部362により導出された繁忙度の、推移を記憶する。
[構成制御部37]
構成制御部37は、指令制御装置121と接続状態にある指令台112の数を変化させる制御(以下、「構成制御」)を行う。以下、構成制御のタイミングと、構成制御の方法について、それぞれ説明する。
(構成制御のタイミング)
構成制御部37は、監視部36が監視する、指令システム12の稼働状況を取得する。構成制御部37は、他の指令センタ(すなわち、その構成制御部37を含む指令センタとは別の指令センタ)に設置される監視部36からも稼働状況を取得可能であってもよい。そして構成制御部37に含まれる判定部371が、指令システム12の稼働状況に基づき、構成制御が行われるべきか否かを、定期的に、または所定のタイミングで、判定する。
具体的には、判定部371は、繁忙度が所定の基準を満たす場合に、構成制御が行われるべきと判定する。所定の基準の例を以下に挙げる。
・接続状態にある指令台112の全てが使用中になること
・接続状態にある指令台112のうち1台のみが待機中であるときに新たな入電が来ること
・待機中の指令台の数が2台から1台になること
・レベル“A”~“E”で表される繁忙度が“レベルE”であること
・繁忙度を示す数値が用意された閾値(“80%”等)を超えること
また、例えば、判定部371は、繁忙度と、他の指令センタ(第2の指令センタとする)の繁忙度との比較に基づいて、繁忙度が所定の基準を満たすかを判定してもよい。例えば、構成制御部37は、繁忙度が、第2の指令センタの繁忙度よりも30%以上高い場合に、繁忙度が所定の基準を満たすと判定してもよい。
(構成制御の方法)
構成制御部37は、構成制御が行われるべきと判定された場合、例えば、要請部372により、通信部321およびIP網5を介して、他の指令センタの指令システム12宛に、支援の要請を示す信号(以下、単に「要請」とも称す)を発信する。これにより、構成制御部37は、要請を示す信号を受信する指令システム12の指令台112が指令制御装置121に対し接続を確立することを、促す。
要請を発信する先(以下、「要請先」)の指令システム12は、1つに定められていなくてもよい。すなわち、要請部372は、要請先の候補となる複数の指令システム12の中から、要請先を1つ選択してもよい。
要請部372が要請先を選択する方法の例を説明する。
要請部372は、例えば、要請先の候補となる指令センタのリストを保持しておく。要請先の候補となる指令センタは、例えば、構成制御が行われるべき指令センタの担当地区の近隣の地区を担当する指令センタ、および、構成制御が行われるべき指令センタの担当地区の姉妹都市を担当する指令センタである。要請部372は、例えば、候補のうち、構成制御が行われるべき指令センタに最も近い指令センタを、要請先として選択する。あるいは、要請部372は、例えば、最も繁忙度が小さい指令センタを、要請先として選択する。あるいは、要請部372は、例えば、1人の指令員が支援を行う(すなわち、その指令員が、通常担当する地区からの通報への応対を休止する)こととなった場合に予測される繁忙度が、最も小さい指令センタを、要請先として選択する。
要請部372は、2つ以上の指令台112が支援を行うことを要請してもよい。
以下、要請部372が、2つ以上の指令台112が支援を行うことを要請する場合の、要請部372が要請する、指令台112の数を決定する方法の例を説明する。なお、以下、要請部372が、支援に使用される指令台112の数として要請する、指令台112の数を、「要請数」と表記する。要請数は、支援する指令員の数として要請部372が要請する指令員の数、と解釈されてもよい。
要請部372は、例えば、支援を受ける指令センタへの通報に対して応対可能な指令台112(指令員)が常に1つ(1人)以上存在するための数を、要請数として決定してもよい。例えば、指令システム12Aにおける指令員の数は10人であり、監視部36により予測された、将来の平均応対人数が「12人」であるとする。この場合、応答可能な指令台112が常に1つ以上存在するために必要な指令台112の数の目安は、12-10+1=3より、3台である。
あるいは、例えば、要請部372は、同時に応対すべき通報の件数の最大値が予測される場合、接続状態にある指令台112の数がその最大値になるように、要請数を決定してもよい。通報の件数の予測については、後述の変形例にて説明する。
要請部372は、同時に複数の指令システム12に要請を発信してもよい。
以下、要請部372が、複数の指令システム12に要請を発信する場合の、それぞれの指令システム12に対する要請数を決める方法を説明する。
要請部372は、例えば、要請先の指令センタのそれぞれの繁忙度の差が最小になるように、それぞれの指令センタに対する要請数を決定してもよい。例として、第1の指令センタの要請部372Aが、第2の指令センタと第3の指令センタとを要請先として要請を発信するとする。以下、第3の指令センタの構成要素の参照符号には「C」を付す。要請部372Aは、第2の指令センタの監視部36Bおよび第3の指令センタの監視部36Cから、それぞれの指令センタの繁忙度を取得する。第2の指令センタの指令員の数が10人、繁忙度が30%(10人中3人が応対中)、第3の指令センタの指令員の数が7人、繁忙度が29%(7人中2人が応対中)であり、要請数が5であるとする。この場合、第2の指令センタの3人の指令員と、第3の指令センタの2人の指令員とが、第1の指令センタへの通報に応対することで、第2の指令センタの繁忙度は43%(7人中3人が応対中)、第3の指令センタの繁忙度は40%(5人中2人が応対中)になる。この2つの繁忙度の差(3%)は、要請される5人の指令員の組み合わせとして考えられる組み合わせの中で最小である。したがって、要請部372は、第2の指令センタに対する要請数を3と決定し、第3の指令センタに対する要請数を2と決定すればよい。
要請部372は、支援の要請を示す信号を、例えば、要請先の指令センタの指令制御装置121宛に送信する。この場合、指令制御装置121は、支援の要請を示す信号を受信すると、その信号に基づき、支援を行う指令台112を選択し、選択された指令台112に、支援の要請を示す信号を伝達してもよい。指令制御装置121は、選択された指令台112に、接続を確立する指示を送信してもよい。
指令制御装置121が、支援を行う指令台112を選択する場合、指令制御装置121は、優先順位の高い指令台112から順に指定された数の指令台112を、支援を行う指令台112として選択してもよい。優先順位を示す情報は、例えば、データベース装置119に記憶されていればよい。なお、優先順位は、指令台112を使用する指令員の、支援先の指令センタの担当地区に対する見識、および指令員としての熟練度等によって決められていればよい。優先順位は、支援先の指令センタごとに用意されていてもよい。
別の例として、要請部372は、支援の要請を示す信号を、要請先の指令センタの指令台112に、IP網5を介して直接発信してもよい。このようにするためには、要請部372は、支援の要請を示す信号に、指令台112のIPアドレスを含めればよい。
支援の要請を示す信号を受け取った指令台112は、表示装置43に、支援の要請があったことを示す表示を表示させてもよい。指令台112を使用する指令員は、その表示に気付いた場合に、接続指示操作を行えばよい。
変形例として、指令台112は、支援の要請を示す信号を受け取るのに応じて、接続指示操作の有無に関わらず、指令制御装置121に対する接続の確立を実行しても(すなわち、接続確立要求を送信しても)よい。接続指示操作を受けずに接続を確立した場合、指令台112は、他の指令センタの指令制御装置121との接続が確立されたことを示す表示を、表示装置43に表示させてもよい。
さらなる変形例として、構成制御部37が、要請部372が要請を発信するのに伴い、要請先の指令台112からの接続確立要求の有無に関わらず、その識別子を有する指令台112との接続を確立しても(すなわち、通報の入電を報知する指令台112としてリストに登録しても)よい。この場合、要請先の指令台112は、支援の要請を示す信号を受け取ると、他の指令センタの指令制御装置121との接続が確立されたことを示す表示を、表示装置43に表示させればよい。
<動作例>
通報処理システム2の各構成要素の具体的な動作の流れの一例を説明する。図9は、その一例を示すフローチャートである。
通常の状態として、指令台112Aの全部は指令制御装置121Aに対して接続状態であり、指令台112Bの全部は指令制御装置121Bに対して接続状態であるとする。
指令制御装置121Aの監視部36は、通報の入電および通報への応対の終了のたびに、使用中の指令台112の数を取得する。そして、監視部36は、直近の10件の通報が入電した期間、および通報1件あたりの応対時間から、繁忙度として、平均応対人数を算出する。監視部36は、算出された繁忙度を構成制御部37に伝達する。
構成制御部37において、判定部371が、繁忙度が所定の基準を満たすと判定すると、構成制御部37はステップS201からステップS203の構成制御を行う。例として、判定部371は、平均応対人数の予測値が指令員の数を超える場合に、繁忙度が所定の基準を満たすと判定する。
ステップS201では、指令制御装置121Aは、通報処理システム2に含まれる監視部36の各々から、各指令センタの繁忙度を取得する。そして、要請部372が、各指令センタの繁忙度に基づき、要請先、および、要請先のそれぞれの要請数を決定する(ステップS202)。例えば、要請部372は、繁忙度を示す数値が最も小さい第2の指令センタを要請先として決定する。要請数は1であるとする。
そして、要請部372は、要請を要請先である第2の指令センタに発信する(ステップS203)。
第2の指令センタにおいて、指令制御装置121Bが、要請を受信する(ステップS204)。
指令制御装置121Bは、支援する指令台112を決定する(ステップS205)。
支援する指令台112Bが決定したら、指令制御装置121Bは、その指令台112Bに、指令制御装置121Aに対する接続を確立する指示を送る(ステップS206)。
指令台112Bがその指示を受信する(ステップS207)と、指令台112Bは指令制御装置121Aに対し接続確立要求を送信する(ステップS208)。以下の処理は、図5のフローチャートに示されたステップS104からステップS106の処理と同じである。指令制御装置121Aが接続確立要求を受け取り(ステップS209)、指令台112Bとの接続を確立し(ステップS210)、接続を確立したことを示す情報を送信する(ステップS211)。指令台112Bは、接続を確立したことを示す情報を受信する(ステップS212)。
以上のような処理の流れにより、第1の指令センタに対して第2の指令センタが支援する体制が調う。
通報の入電があった場合の、通報への応対に係る動作は、第1の実施形態で説明された動作と同様でよい。
<追加的処理>
構成制御部37は、他の指令センタの指令台112による支援を受けている場合において、繁忙度が第2の基準を満たすと判定された場合に、支援する指令台112の数を減らす制御を行ってもよい。支援する指令台112の数を減らす制御も、構造制御の一つである。第2の基準の例としては、例えば、繁忙度が“レベルA”であること、繁忙度を示す数値が用意された閾値(“50%”等)を下回ること、等が挙げられる。
構成制御部37は、支援する指令台の数を減らす制御として、例えば、接続を解除することを提案する信号(以下、「提案信号」)を、支援している指令台112に発信してもよい。提案信号を受信した指令センタにおいて、支援を行っている指令台112は、表示装置43に、接続を解除する提案があったことを示す表示を表示させてもよい。指令台112を使用する指令員は、その表示に気付いた場合に、接続を解除するための操作を行えばよい。指令台112は、接続を解除するための操作に基づき、接続を解除する要求を指令制御装置121に送信し、指令制御装置121が接続を解除する。
構成制御部37は、接続を解除する要求の有無に関わらず、支援している指令台112の接続を解除してもよい。
構成制御部37は、提案信号を発信する先(「提案先」)、および構成制御部37が解除を提案する指令台112の数(「提案数」)を、繁忙度に基づいて決定してもよい。
<効果>
第2の実施形態に係る通報処理システム2によれば、指令員が忙しい指令センタが、他の指令センタからの支援を適切に受けることができる。その理由は、構成制御部37が、監視部36が監視する稼働状況に基づいた、適切なタイミングで、構成制御を行うことが可能であるからである。構成制御部37が、要請先および要請数を決定することで、確実かつ適切に、指令センタが支援しあうことができる。特に、繁忙度の差が最小となるように要請先および要請数が決定される場合、通報処理システム2の全体における各指令員の余裕が平準化されるという効果がある。
構成制御部37が、支援する指令台112の数を増やす制御、および減らす制御を、繁忙度に応じて行うことにより、複数の指令システムにおける指令台と指令制御装置との接続関係を柔軟に変化させることができる。
[変形例]
(3)
図10は、監視部36と同様の機能を持つ監視装置60と、構成制御部37と同様の機能を持つ構成制御装置70を含む、通報処理システム2aの構成を示すブロック図である。図10のような構成では、構成制御部37が各々の指令システム12に含まれている必要はない。監視装置60が、IP網5を介して指令制御装置111の各々から各指令システム12の稼働状況を取得し、構成制御装置70が、繁忙度が所定の基準を満たす指令システムについて構造制御を行えばよい。
(4)
繁忙度導出部362が繁忙度を予測する場合の、予測する方法の例を説明する。
例えば、繁忙度導出部362は、管轄地域からの通報に関する特徴量(例として、時刻、管轄地域における気温、湿度、降雨量、および風速、等)を入力とし、通報頻度(件/分)を出力とする学習により得られる通報頻度算出モデルと、天気予報等から予測される特徴量とを用いて、通報頻度を算出し、通報頻度に基づいて繁忙度を予測してもよい。
また、例えば、繁忙度導出部362は、第1の指令センタAにおける大規模な災害(地震、火災、水害、風害、広範囲な事故、テロ事件、等)等の事案の発生を検知し、その災害による被害の大きさに基づき、繁忙度を予測してもよい。繁忙度導出部362は、災害の情報を、例えば、通報により取得された情報から災害の情報を抽出することにより取得してもよいし、指令センタに別途設けられる、地震計、観測装置等の装置から、取得してもよい。繁忙度導出部362は、災害の情報を知った人から、繁忙度導出部362に対する災害の情報の入力を受け付けることにより取得してもよい。そして、繁忙度導出部362は、例えば、災害と被害の大きさとを関係づける学習モデルに基づき、被害の大きさを予測すればよい。
繁忙度導出部362は、同時に応対される通報の件数の予測値を導出してもよい。繁忙度導出部362は、例えば、過去の通報の入電の時刻と応対時間とに基づいて、同時に応対される通報の件数の予測値を導出してもよい。具体的には、例えば、繁忙度導出部362は、過去の通報の入電の時刻および応対時間を入力とし、未来の通報の入電の時刻および応対時間を予測値として出力とする学習モデルを用いて、同時に応対される通報の件数の予測値を算出してもよい。そして、繁忙度導出部362は、繁忙度として、同時に応対される通報の件数の予測値の最大値を導出してもよい。
繁忙度導出部362は、同時に応対される通報の件数の確率分布を導出してもよい。そして、繁忙度導出部362は、繁忙度として、同時に応対される通報の件数が指令員の数を超える確率を、導出してもよい。
繁忙度導出部362は、予測された繁忙度が所定の基準を満たした場合に、他の指令システム12に要請を発信してもよい。例えば、繁忙度導出部362は、同時に応対される通報の件数が、指令員の数を超える確率が50%を超えた場合に、要請を発信してもよい。
繁忙度導出部362が繁忙度を予測すれば、より早い段階で他の指令システムが指令制御装置121への接続を確立でき、指令員がより迅速に通報に応対できる。
<<第3の実施形態>>
図11は、本発明の一実施形態に係る通報処理システム3の構成を示すブロック図である。通報処理システム3は、複数の指令制御装置101と、複数の指令台102とを含む。指令制御装置101と指令台102とは、データ通信網4を介して通信可能である。データ通信網4は、例えばWANを含む。上記実施形態のIP網5は、データ通信網4の一例である。
指令制御装置101のそれぞれは、それぞれ異なる地区を管轄する複数の指令センタに配置され、その指令センタが管轄する地区からの通報の入電を受け付ける。なお、指令センタは、地区からの通報に応対する部署である。
複数の指令台102は、指令センタのそれぞれに配置され、それぞれの指令センタにおいて、通報への応対のために使用される。
標準的な状態では、指令制御装置101の各々は、受け付けた通報を、その指令制御装置101と同じ指令センタに設置される指令台102に中継する。
図12は、複数の指令制御装置101のうちの1つである、第1の指令制御装置101の、構成を示すブロック図である。第1の指令制御装置101は、第1の地区からの通報の入電を受け付けるとする。第1の指令制御装置101は、接続確立部33と、中継部32とを含む。
接続確立部33は、複数の指令台102のうちの1つである、第2の指令台102との間で、データ通信網4を介した接続を確立する。第2の指令台102は、標準的な状態では、第1の地区とは異なる第2の地区からの通報に応対する部署である第2の指令センタにおいて、第2の地区からの通報を中継する第2の指令制御装置101により中継される通報への応対に使用される、指令台102である。なお、第2の指令センタは、第1の地区からの通報に対し第1の指令台を用いて応対する第1の指令センタとは異なる部署である。
中継部32は、指令制御装置101との接続が確立されている第2の指令台に、第1の地区からの通報の入電の報知を行い、第2の指令台がその報知に応答した場合、応答した第2の指令台との間で、通報の音声を含む情報の送受信を、データ通信網4を介したデータ通信により行う。
図13は、第2の指令台102の構成を示すブロック図である。第2の指令台102は、接続要求部410と、通信部411とを含む。
接続要求部410は、第1の指令制御装置101に対し、第1の指令制御装置101との、データ通信網を介した接続を確立する要求を行う。上記の実施形態における入力インタフェース44およびオペレーション部414は、接続要求部410の一例である。
通信部411は、第1の指令制御装置101による通報の入電の報知を受け取り、その報知への応答として、通報に応対することを示す信号を送信する。そして、通信部411は、第1の指令制御装置101との間の、通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う。
図14は、第1の指令制御装置101の動作の流れを示すフローチャートである。
第1の指令制御装置101の接続確立部33は、第2の指令台102との間で、データ通信網を介した接続を確立する(ステップS121)。そして、中継部32が、第1の指令制御装置101との接続が確立されている第2の指令台102に、第1の地区からの通報の入電の報知を行う(ステップS122)。そして、第2の指令台102が報知に応答した場合、第2の指令台102との間で、通報の音声を含む情報の送受信を、データ通信網4を介したデータ通信により行う(ステップS123)。
図15は、第2の指令台102の動作の流れを示すフローチャートである。
接続要求部410は、第1の指令制御装置101に、第2の指令台102とのデータ通信網4を介した接続を確立する要求を行う(ステップS131)。そして、通信部411は、第1の指令制御装置101による通報の入電の報知を受け取り、その報知への応答として、通報に応対することを示す信号を送信する(ステップS132)。その後、通信部411は、第1の指令制御装置101との間の、通報の音声を含む情報の送受信を、データ通信網4を介したデータ通信により行う(ステップS133)。
第3の実施形態にかかる通報処理システム3によれば、複数の指令センタが支援しあうことができる。また、通報処理システム3は、実用性が高いという特徴がある。その理由は、例えば、指令制御装置101と指令台102とが、データ通信網4を介して音声を含む情報の送受信を行うので、応対に用いる情報を伝達するための回線を簡単にすることが可能であるからである。また、第1の指令制御装置101と第2の指令台102との間の通信は、第2の指令制御装置101を介する必要がないので、各々の指令制御装置101の処理の設計が簡単であるからである。
<実施形態の各部を実現するハードウェアの構成>
以上で説明された本発明の各実施形態において、各装置の各構成要素を示すブロックは、機能単位で示されている。しかし、構成要素を示すブロックは、各構成要素が別個のモジュールにより構成されることを必ずしも意味していない。
各構成要素の処理は、たとえば、コンピュータシステムが、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体により記憶された、その処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムを、読み出し、実行することによって、実現されてもよい。「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、たとえば、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、および不揮発性半導体メモリ等の可搬媒体、ならびに、コンピュータシステムに内蔵されるROM(Read Only Memory)およびハードディスク等の記憶装置である。「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントにあたるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、プログラムを一時的に保持しているものも含む。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した機能をコンピュータシステムにすでに記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
「コンピュータシステム」とは、一例として、図16に示されるようなコンピュータ900を含むシステムである。コンピュータ900は、以下のような構成を含む。
・1つまたは複数のCPU(Central Processing Unit)901
・ROM902
・RAM(Random Access Memory)903
・RAM903へロードされるプログラム904Aおよび記憶情報904B
・プログラム904Aおよび記憶情報904Bを格納する記憶装置905
・記憶媒体906の読み書きを行うドライブ装置907
・通信ネットワーク909と接続する通信インタフェース908
・データの入出力を行う入出力インタフェース910
・各構成要素を接続するバス911
たとえば、各実施形態における各装置の各構成要素は、その構成要素の機能を実現するプログラム904AをCPU901がRAM903にロードして実行することで実現される。各装置の各構成要素の機能を実現するプログラム904Aは、例えば、予め、記憶装置905やROM902に格納される。そして、必要に応じてCPU901がプログラム904Aを読み出す。記憶装置905は、たとえば、ハードディスクである。プログラム904Aは、通信ネットワーク909を介してCPU901に供給されてもよいし、予め記憶媒体906に格納されており、ドライブ装置907に読み出され、CPU901に供給されてもよい。なお、記憶媒体906は、たとえば、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、および不揮発性半導体メモリ等の、可搬媒体である。
各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、各装置は、構成要素毎にそれぞれ別個のコンピュータ900とプログラムとの可能な組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つのコンピュータ900とプログラムとの可能な組み合わせにより実現されてもよい。
また、各装置の各構成要素の一部または全部は、その他の汎用または専用の回路、コンピュータ等やこれらの組み合わせによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。
各装置の各構成要素の一部または全部が複数のコンピュータや回路等により実現される場合には、複数のコンピュータや回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、コンピュータや回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
上記実施形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
<<付記>>
[付記1]
第1の地区からの通報の入電を受け付ける指令制御装置であって、
前記第1の地区とは異なる第2の地区からの通報に応対する部署であって、前記第1の地区からの通報に対し第1の指令台を用いて応対する第1の指令センタとは異なる部署である、第2の指令センタにおいて使用される、第2の指令台との間で、データ通信網を介した接続を確立する接続確立手段と、
当該指令制御装置との接続が確立されている前記第2の指令台に、前記第1の地区からの通報の入電の報知を行い、当該第2の指令台が当該報知に応答した場合、当該第2の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う中継手段と、
を備える指令制御装置。
[付記2]
前記中継手段は、前記通報に応対する際に用いられる、前記第1の地区に関する情報の、前記第2の指令台への送信と、前記第2の指令台に対して入力された情報の受信とを、前記通報の音声の送受信に用いられる前記データ通信網を介して行う、
付記1に記載の指令制御装置。
[付記3]
前記接続確立手段は、前記第1の指令センタにおいて使用される前記第1の指令台に対して、前記第2の指令台との接続の確立に用いるプロトコルと同じプロトコルを用いて、前記データ通信網を介した接続を確立し、
前記中継手段は、当該指令制御装置との接続が確立されている、前記第1の指令台および前記第2の指令台に、前記第1の地区からの通報の入電の報知を行い、前記第1の指令台が当該報知に応答した場合、当該第1の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う、
付記1または2に記載の指令制御装置。
[付記4]
前記第1の地区からの通報に関する情報および前記第1の地区において発生した事案の情報の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度を導出する監視手段と、
前記繁忙度が所定の基準を満たすことを契機として、前記指令制御装置と前記第2の指令台とが接続を確立する要請を送出する要請手段と、を備える、
付記1から3のいずれか一つに記載の指令制御装置。
[付記5]
前記要請手段は、前記第1の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度と、第2の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度と、に基づき、前記要請により新たに前記指令制御装置との接続が確立される前記第2の指令台の数を、決定する、
付記4に記載の指令制御装置。
[付記6]
前記要請手段は、複数の前記第2の指令センタのそれぞれの前記繁忙度に基づき、前記複数の第2の指令センタの中から、前記要請を受ける対象となる指令センタと、当該指令センタにおける、前記要請により新たに前記指令制御装置との接続が確立される前記第2の指令台の数と、を決定する、
付記4または5に記載の指令制御装置。
[付記7]
第2の地区からの通報を中継する第2の指令制御装置により中継される前記通報への応対に使用される指令台であって、
前記第2の地区とは異なる第1の地区からの通報を中継する第1の指令制御装置に、当該指令台とのデータ通信網を介した接続を確立する要求を行う接続要求手段と、
前記第1の指令制御装置による前記通報の入電の報知を受け取り、当該報知への応答として、当該通報に応対することを示す信号を送信し、前記第1の指令制御装置との間の、通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う通信手段と、
を備える指令台。
[付記8]
前記通信手段は、前記通報に応対する際に用いられる、前記第1の地区に関する情報の、前記第1の指令制御装置からの受信と、当該指令台に対して入力された情報の前記第1の指令制御装置への送信とを、前記通報の音声の送受信に用いられる前記データ通信網を介して行う、
付記7に記載の指令台。
[付記9]
前記接続要求手段は、前記第1の指令制御装置および前記第2の指令制御装置のそれぞれに対し、個別に、接続を確立する要求および接続を解除する要求を行う、
付記7または8に記載の指令台。
[付記10]
付記7から9のいずれか一つに記載の指令台と、
前記第2の指令制御装置と、前記第1の指令制御装置と、
を含む通報処理システム。
[付記11]
前記第1の指令制御装置は、付記1から6のいずれか一つに記載の指令制御装置である、
付記10に記載の通報処理システム。
[付記12]
それぞれ異なる地区を管轄する複数の指令センタに配置され、当該地区の通報の入電を受け付ける複数の指令制御装置と、前記通報への応対に使用される複数の指令台と、を含む通報処理システムであって、
前記複数の指令制御装置および前記複数の指令台は、データ通信網を介して通信可能に接続され、
前記複数の指令台の少なくとも1つは、前記複数の指令制御装置に対して、個別に、前記データ通信網を介した接続を確立する要求を行う接続要求手段を備え、
前記複数の指令制御装置の各々は、当該指令制御装置との間で前記接続が確立されている前記指令台に対し、前記データ通信網を介して前記通報を中継する中継手段を備え、
前記指令台は、前記中継手段により中継される前記通報への応対に使用される場合、当該中継手段との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う、
通報処理システム。
[付記13]
前記複数の指令センタのそれぞれについて、当該指令センタに設置される前記指令制御装置が受け付ける通報に応対する指令員の繁忙度を導出する監視手段と、
前記複数の指令センタのいずれかの前記繁忙度が所定の基準を満たすことを契機として、前記複数の指令制御装置と前記複数の指令台との間の、確立された前記接続の組み合わせを変化させる構成制御を行う、構成制御手段と、を備える、
付記12に記載の通報処理システム。
[付記14]
前記構成制御手段は、前記複数の指令センタの前記繁忙度に基づき、前記構成制御の対象となる前記指令台の数を決定する、
付記13に記載の通報処理システム。
[付記15]
前記構成制御手段は、前記複数の指令センタの前記繁忙度に基づき、前記複数の指令センタの中から、前記構成制御の対象となる指令センタと、当該指令センタにおける、前記構成制御により新たに前記指令制御装置との前記接続が確立される前記指令台の数と、を決定する、
付記13または14に記載の通報処理システム。
[付記16]
第1の地区からの通報の入電を受け付ける指令制御装置による指令制御方法であって、
前記第1の地区とは異なる第2の地区からの通報に応対する部署であって、前記第1の地区からの通報に対し第1の指令台を用いて応対する第1の指令センタとは異なる部署である、第2の指令センタにおいて使用される、第2の指令台との間で、データ通信網を介した接続を確立し、
当該第2の指令台が当該報知に応答した場合、当該第2の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う、
指令制御方法。
[付記17]
前記通報に応対する際に用いられる、前記第1の地区に関する情報の、前記第2の指令台への送信と、前記第2の指令台に対して入力された情報の受信とを、前記通報の音声の送受信に用いられる前記データ通信網を介して行う、
付記16に記載の指令制御方法。
[付記18]
前記第1の指令センタにおいて使用される前記第1の指令台に対して、前記第2の指令台との接続の確立に用いるプロトコルと同じプロトコルを用いて、前記データ通信網を介した接続を確立し、
当該指令制御装置との接続が確立されている、前記第1の指令台および前記第2の指令台に、前記第1の地区からの通報の入電の報知を行い、前記第1の指令台が当該報知に応答した場合、当該第1の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う、
付記16または17に記載の指令制御方法。
[付記19]
前記第1の地区からの通報に関する情報および前記第1の地区において発生した事案の情報の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度を導出し、
前記繁忙度が所定の基準を満たすことを契機として、前記指令制御装置と前記第2の指令台とが接続を確立する要請を送出する、
付記16から18のいずれか一つに記載の指令制御方法。
[付記20]
前記要請の送出に際し、前記第1の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度と、第2の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度と、に基づき、前記要請により新たに前記指令制御装置との接続が確立される前記第2の指令台の数を、決定する、
付記19に記載の指令制御方法。
[付記21]
前記要請の送出に際し、複数の前記第2の指令センタのそれぞれの前記繁忙度に基づき、前記複数の第2の指令センタの中から、前記要請を受ける対象となる指令センタと、当該指令センタにおける、前記要請により新たに前記指令制御装置との接続が確立される前記第2の指令台の数と、を決定する、
付記19または20に記載の指令制御方法。
[付記22]
第2の地区からの通報を中継する第2の指令制御装置により中継される通報への応対に使用される指令台による通信方法であって、
前記第2の地区とは異なる第1の地区からの通報を中継する第1の指令制御装置に、当該指令台とのデータ通信網を介した接続を確立する要求を行い、
前記第1の指令制御装置による前記通報の入電の報知を受け取り、当該報知への応答として、当該通報に応対することを示す信号を送信し、前記第1の指令制御装置との間の、通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う、
通信方法。
[付記23]
第1の地区からの通報の入電を受け付ける指令制御装置を実現するコンピュータに、
前記第1の地区とは異なる第2の地区からの通報に応対する部署であって、前記第1の地区からの通報に対し第1の指令台を用いて応対する第1の指令センタとは異なる部署である、第2の指令センタにおいて使用される、第2の指令台との間で、データ通信網を介した接続を確立する接続確立処理と、
当該指令制御装置との接続が確立されている前記第2の指令台に、前記第1の地区からの通報の入電の報知を行い、当該第2の指令台が当該報知に応答した場合、当該第2の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う中継処理と、
を実行させるプログラム。
[付記24]
第2の地区からの通報を中継する第2の指令制御装置により中継される前記通報への応対に使用される指令台を実現するコンピュータに、
前記第2の地区とは異なる第1の地区からの通報を中継する第1の指令制御装置に、当該指令台とのデータ通信網を介した接続を確立する要求を行う接続要求処理と、
前記第1の指令制御装置による前記通報の入電の報知を受け取り、当該報知への応答として、当該通報に応対することを示す信号を送信し、前記第1の指令制御装置との間の、通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う通信処理と、
を実行させるプログラム。
本願発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1、1a、2、2a、3 通報処理システム
4 データ通信網
5 IP網
6 LAN
7 WAN
8 電話網
11A、11B、11aA、11aB、12A、12B 指令システム
101、111、121、 指令制御装置
31 受付部
32 中継部
321 通信部
322 報知部
323 音声制御部
33 接続確立部
34 記憶部
35 データ制御部
36 監視部
37 構成制御部
102、112 指令台
41 情報処理装置
410 接続要求部
411 通信部
412 音声変換部
413 表示制御部
414 オペレーション部
42 音声インタフェース
43 表示装置
44 入力インタフェース
60 監視装置
70 構成制御装置
119 データベース装置
900 コンピュータ
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904A プログラム
904B 記憶情報
905 記憶装置
906 記憶媒体
907 ドライブ装置
908 通信インタフェース
909 通信ネットワーク
910 入出力インタフェース
911 バス

Claims (6)

  1. 第1の地区からの通報の入電を受け付ける指令制御装置であって、
    前記第1の地区とは異なる第2の地区からの通報に応対する部署であって、前記第1の地区からの通報に対し第1の指令台を用いて応対する第1の指令センタとは異なる部署である、第2の指令センタにおいて使用される、第2の指令台との間で、データ通信網を介した接続を確立する接続確立手段と、
    当該指令制御装置との接続が確立されている前記第2の指令台に、前記第1の地区からの通報の入電の報知を行い、当該第2の指令台が当該報知に応答した場合、当該第2の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う中継手段と、
    前記第1の地区からの通報に関する情報および前記第1の地区において発生した事案の情報の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度を導出する監視手段と、
    前記繁忙度が所定の基準を満たすことを契機として、前記指令制御装置と前記第2の指令台とが接続を確立する要請を送出する要請手段とを備え、
    前記要請手段は、前記第1の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度と、第2の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度と、に基づき、前記要請により新たに前記指令制御装置との接続が確立される前記第2の指令台の数を、決定する
    指令制御装置。
  2. 前記中継手段は、前記通報に応対する際に用いられる、前記第1の地区に関する情報の、前記第2の指令台への送信と、前記第2の指令台に対して入力された情報の受信とを、前記通報の音声の送受信に用いられる前記データ通信網を介して行う、
    請求項1に記載の指令制御装置。
  3. 前記接続確立手段は、前記第1の指令センタにおいて使用される前記第1の指令台に対して、前記第2の指令台との接続の確立に用いるプロトコルと同じプロトコルを用いて、前記データ通信網を介した接続を確立し、
    前記中継手段は、当該指令制御装置との接続が確立されている、前記第1の指令台および前記第2の指令台に、前記第1の地区からの通報の入電の報知を行い、前記第1の指令台が当該報知に応答した場合、当該第1の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う、
    請求項1または2に記載の指令制御装置。
  4. 前記要請手段は、複数の前記第2の指令センタのそれぞれの前記繁忙度に基づき、前記複数の第2の指令センタの中から、前記要請を受ける対象となる指令センタと、当該指令センタにおける、前記要請により新たに前記指令制御装置との接続が確立される前記第2の指令台の数と、を決定する、
    請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の指令制御装置
  5. それぞれ異なる地区を管轄する複数の指令センタに配置され、当該地区の通報の入電を受け付ける複数の指令制御装置と、前記通報への応対に使用される複数の指令台と、を含む通報処理システムであって、
    前記複数の指令制御装置および前記複数の指令台は、データ通信網を介して通信可能に接続され、
    前記複数の指令台の少なくとも1つは、前記複数の指令制御装置に対して、個別に、前記データ通信網を介した接続を確立する要求を行う接続要求手段を備え、
    前記複数の指令制御装置の各々は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つの指令制御装置であって、当該指令制御装置との間で接続が確立されている前記指令台に対し、前記データ通信網を介して前記通報を中継し、
    前記指令台は、前記指令制御装置により中継される前記通報への応対に使用される場合、当該中継手段との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行う、
    通報処理システム。
  6. 第1の地区からの通報の入電を受け付ける指令制御装置による指令制御方法であって、
    前記第1の地区とは異なる第2の地区からの通報に応対する部署であって、前記第1の地区からの通報に対し第1の指令台を用いて応対する第1の指令センタとは異なる部署である、第2の指令センタにおいて使用される、第2の指令台との間で、データ通信網を介した接続を確立し、
    当該指令制御装置との接続が確立されている前記第2の指令台に、前記第1の地区からの通報の入電の報知を行い、
    当該第2の指令台が当該報知に応答した場合、当該第2の指令台との間で、当該通報の音声を含む情報の送受信を、前記データ通信網を介したデータ通信により行い、
    また、前記第1の地区からの通報に関する情報および前記第1の地区において発生した事案の情報の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度を導出し、
    前記繁忙度が所定の基準を満たすことを契機として、前記指令制御装置と前記第2の指令台とが接続を確立する要請を送出し、
    前記要請を送出する際には、前記第1の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度と、第2の地区からの通報に応対する指令員の繁忙度と、に基づき、前記要請により新たに前記指令制御装置との接続が確立される前記第2の指令台の数を、決定する
    指令制御方法。
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