JP7027072B2 - 熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた繊維材料、フィルム材料の各製造方法 - Google Patents
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Description
1)その融点以上の温度で焼成されている数平均分子量が150万以上で平均粒径2~800μmのポリテトラフルオロエチレン粉末などからなる芯部とフィブリル化しない低分子量ポリテトラフルオロエチレンからなる殻部とからなる平均粒径0.05~1μmのポリテトラフルオロエチレン微粒子が、マトリックスとしてのポリフェニレンサルファイドに組成物中含量が40~80重量%となるように充填されてなるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物(例えば、特許文献2参照)、
2)ポリカーボネート樹脂(A)25~90重量部と熱可塑性ポリエステル樹脂(B)75~10重量部の合計量100重量部に対して、粒子径10μm以下のポリテトラフルオロエチレン粒子と有機系重合体とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(C)が、ポリテトラフルオロエチレン成分が0.0001~20重量部になるように配合された熱可塑性樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)、
3)熱可塑性樹脂(A)と、粒子径が10μm以下でかつ示差走査熱量計(DSC法)によって測定された分子量が100万未満であるポリテトラフルオロエチレン粒子と、ガラス転移温度が50℃以上80℃以下でかつ分子量が100万未満の有機重合体とを含有し、ポリテトラフルオロエチレン粒子の含量が全量中40質量%~80質量%である摺動性改質剤とを含む熱可塑性樹脂組成物であって、摺動性改質剤が、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対してポリテトラフルオロエチレン粒子が0.5質量部~50質量部となる範囲で含有されていることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物(例えば、特許文献4参照)などが知られている。
熱可塑性樹脂中へポリテトラフルオロエチレンのマイクロパウダー(PTFE粒子)を凝集なく均一に分散させ、成形性に優れ、PTFE特有の機能である、撥水性、撥油性、電気特性、高摺動性、防汚性、耐熱性、難燃性、耐擦過性などを付与した熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた繊維材料、フィルム材料の各製造方法を提供することを目的とする。
前記熱可塑性樹脂組成物は、ペレット断面のPTFE粒子凝集物の1000倍の観察による3視野中の10μm以上の白い凝集体が2個未満であることが好ましい。
本発明の繊維材料の製造方法は、上記熱可塑性樹脂組成物の製造方法で得られる熱可塑性樹脂組成物を溶融紡糸して繊維材料を製造することを特徴とする。繊維の径は1000μm以下であることが好ましい。また、繊維材料は、PTFE粒子を含有しない熱可塑性樹脂を芯とした芯鞘構造を有することが好ましい。
本発明のフィルム材料の製造方法は、上記熱可塑性樹脂組成物の製造方法で得られる熱可塑性樹脂組成物を溶融押出成形してフィルム材料を製造することを特徴とする。フィルム材料の厚みは、1000μm以下であることが好ましい。また、フィルム材料は、PTFE粒子を含有しない熱可塑性樹脂の層を有することが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、少なくとも、熱可塑性樹脂100質量部に対して、SEM観察による平均一次粒子径が1μm以下であり、DSC法による数平均分子量が20万以下であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子を、0.1~60質量部を含有することを特徴とするものである。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、架橋ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、ブロックコポリマーポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ポリブテン、シクロオレフィンポリマー、ポリ-3-メチル-1-ブテン、ポリ-3-メチル-1-ペンテン、ポリ-4-メチル-1-ペンテン等のα-オレフィン重合体、エチレン-プロピレンのブロック又はランダム共重合体、エチレン-メチルメタクリレート共重合体、エチレン-メチルアクリレート共重合体、エチレン-エチルアクリレート共重合体、エチレン-ブチルアクリレート共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のα-オレフィン共重合体、ポリフルオロオレフィン、さらにポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの少なくとも1種が挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリカーボネート/ABS樹脂、分岐ポリカーボネートなどの少なくとも1種が挙げられる。
ポリアミド系樹脂としては、例えば、ε-カプロラクタム(ナイロン6)、ウンデカンラクタム(ナイロン11)、ラウリルラクタム(ナイロン12)、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7-アミノヘプタン酸、11-アミノウンデカン酸、9-アミノノナン酸、α-ピロリドン、α-ピペリドン等の重合物;ヘキサメチレンジアミン、ノナンジアミン、ノナンメチレンジアミン、メチルペンタジアミン、ウンデカンメチレンジアミン、ドデカンメチレンジアミン、メタキシレンジアミン等のジアミンと、アジビン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル酸等のジカルボン酸等のカルボン酸化合物とを共重合させて得られる共重合体、または、これらの重合体または共重合体の混合物等の少なくとも1種が挙げられる。また、デュポン社製の「ケブラー」、「ノーメックス」、帝人社製の「トワロン」、「コーネックス」などのアラミド系樹脂が挙げられる。
また、用いることができる他の熱可塑性樹脂を挙げると、例えば、石油樹脂、クマロン樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリフェニレンサルファイド、ポリウレタン、繊維素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリサルフォン、液晶ポリマー等の少なくとも1種が挙げられ、これらの熱可塑性樹脂のブレンド物を用いることができる。
PTFE粒子を凝集やボイド等の欠陥なく均一に熱可塑性樹脂に分散せしめ、熱可塑性樹脂本来の性能を維持した混合物を得るためには、1μm以下の小さな平均一次粒子径を有する乳化重合より得られるファインパウダーを用いる必要がある。しかしながら、乳化重合より得られたファインパウダーは数平均分子量が高く、容易にフィブリル化する。そのため、工程作業が煩雑となり、また溶融混錬時に凝集体を形成してメッシュ詰まりなどトラブルの原因となる。
本発明では、用いるPTFE粒子は、SEM観察による平均一次粒子径が1μm以下であり、DSC法による数平均分子量が20万以下であることを特徴とする。
本発明(後述する実施例等を含む)において、SEM観察による平均一次粒子径とは、最小構成単位となるPTFE粒子の長手方向の距離を示す。
また、本発明(後述する実施例等を含む)において、DSC法による数平均分子量は、昇温速度10℃/minで350℃まで昇温させ、10℃/minで冷却したときの結晶化熱と下記式(I)より算出した値をいう。
Mn=2.1×1010×ΔHc-5.16 ………(I)
Mn:数平均分子量、ΔHc:DSC結晶化熱(cal/g)
上記平均一次粒子径が1μm超過のもの、また、DSC(示差走査熱量測定)法による数平均分子量が20万超過のものであると、熱可塑性樹脂中へPTFE粒子を均一に分散できず、成形性に劣り、本発明の効果を発揮できないものとなる。
具体的に用いることができるPTFE粒子は、上記平均一次粒子径が1μm以下であり、DSC法による数平均分子量が20万以下のものであれば、特に限定されず、上記特性を有する製造物、市販品などが挙げられ、例えば、旭硝子社製のL170JE、L172JE、L173JE、喜多村社製のKTL-500F、スリーエムジャパン社製のTF-9201Z、TF-9207Z、三井・デュポンフロロケミカル社製のTLP10F-1、ソルベイ社製のアルゴフロンシリーズなどが挙げられる。
このPTFE粒子の含有量が0.1質量部未満であると、本発明の効果を発揮することができず、一方、60質量部超過では、熱可塑性樹脂組成物の強度が著しく低下するなど、熱可塑性樹脂本来の樹脂特性を発現できなくなる。また、溶融混錬時に溶融しないPTFEの比率が上がるため、溶融粘度が上昇して混錬ができなくなる恐れがあり、好ましくない。
用いることができる添加剤としては、例えば、着色剤、相溶剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤等の少なくとも1種(各単独又は2種以上の併用、以下同様)が挙げられる。
着色剤としては、例えば、無機顔料(白色顔料、コバルト化合物、鉄化合物及び硫化物等)、有機顔料(アゾ顔料及び多環式顔料等)及び染料(アゾ系、インジゴイド系、硫化系、アリザリン系、アクリジン系、チアゾール系、ニトロ系及びアニリン系等)等の少なくとも1種が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール化合物〔単環フェノール(2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール等)、ビスフェノール[2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)等]及び多環フェノール[1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン等]等〕、硫黄化合物(ジラウリル-3,3’-チオジプロピオネート等)、リン化合物(トリフェニルホスファイト等)及びアミン化合物(オクチル化ジフェニルアミン等)等が挙げられる。
難燃剤としては、ハロゲン含有難燃剤、窒素含有難燃剤、硫黄含有難燃剤、珪素含有難燃剤及びリン含有難燃剤等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール[2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等]、ベンゾフェノン(2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン等)、サリチレート(フェニルサリチレート等)及びアクリレート(2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3’1-ジフェニルアクリレート等)等が挙げられる。
充填剤としては、無機充填剤(炭酸カルシウム、タルク及びクレー等)及び有機充填剤(尿素及びステアリン酸カルシウム等)等が挙げられる。
可塑剤としては、フタル酸エステル類(フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、フタル酸ビスブチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ビスイソノリル、フタル酸ビスイソデシル、、フタル酸ビスノルマルオクチル等)、マレイン酸エステル類(マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ビス(2-エチルヘキシル)等)、フマル酸エステル類(フマル酸ジブチル、フマル酸ビス(2-エチルヘキシル)等)等が挙げられる。可塑剤は相分離を引き起こさない範囲で、任意のものを選択することができ、エラストマー類を可塑剤として用いることもできる。
好ましくは、上記2)の方法が望ましい。上記2)の方法では、乾燥状態で溶融混錬した場合と比較して、溶融混錬時の分散が容易となり、PTFE粒子がより均一に分散した熱可塑性樹脂組成物を得ることが可能となる。通常、水分散体は乳化重合後のPTFE粒子をそのまま含有しており数平均分子量が20万を超える場合がある。そのため、溶融混練時のPTFE粒子のフィブリル化による凝集を抑制するためには、好ましくは、PTFE粒子の数平均分子量を20万以下にコントロールした乳化重合プロセスを経て得た水分散体、または放射線等で処理して数平均分子量を20万以下に下げたPTFE粒子を水へ分散して得られる水分散体が望ましいものとなる。
本発明では、上記1)、2)の溶融混練方法などにより、上記特性のPTFE粒子を熱可塑性樹脂へ均一に分散することによって、熱可塑性樹脂本来の性能を損ねることなく、PTFEの性能を付与することができる。また、後述するように、繊維材料やフィルム材料などに成形した際に、粗大粒子が存在しないため、繊維の断裂やフィルムの欠陥などなく成形が可能となる。
このようにして得られた本発明の成形品は、熱可塑性樹脂中へポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子を凝集なく均一に分散でき、熱可塑性樹脂本来の性能を損なわないので、成形性に優れ、PTFE特有の機能である、撥水性、撥油性、電気特性、高摺動性、防汚性、耐熱性、難燃性、耐擦過性などを付与した熱可塑性樹脂組成物の成形品が得られるものとなり、特に薄厚の成形品や細長の成形品、繊維材料やフィルム材料の場合、格別の効果を有するものとなる。
繊維材料の用途により変動するものであるが、好ましくは、PTFEの機能を効果的に発現させるための繊維比表面積確保の点から、繊維の直径は1000μm以下、より好ましくは、1~100μmのものが望ましい。
また、芯鞘の繊維では、PTFE粒子を含有しない熱可塑性樹脂を芯とし、鞘部分を本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いた芯鞘構造を有するものでは、PTFEの効果を発現させたい繊維表面だけに、本発明により得られる熱可塑性樹脂組成物を配置し、熱可塑性樹脂の構成比を上げることで、より強度を強くし、比較的高価であるPTFEの使用量を抑制してコストを下げることも有効である。
更に、二軸押出機で本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造する場合には、その二軸押出機から直接、前記の製糸工程または製膜工程を実施するようにしても良い。
フィルム材料の用途により変動するものであるが、好ましくは、含有されるPTFEの機能を効果的に利用するための経済性の点から、フィルムの厚みは1000μm以下、より好ましくは、1~300μmのものが望ましい。
また、多層構造のフィルム材料では、PTFE粒子を含有しない熱可塑性樹脂の層を有し、少なくとも、その表面の層を本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いた層を有するフィルムでは、PTFEの効果を発現させたいフィルム表面だけに、本発明により得られる熱可塑性樹脂組成物を配置し、熱可塑性樹脂の構成比を上げることで、より強度を強くし、比較的高価であるPTFEの使用量を抑制してコストを下げることも有効である。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、繊維材料の用途として特に好適であり、長繊維、短繊維、モノフィラメント、捲縮加工糸等のいずれでも良く、用途としても、繊維だけでなく織物や編物、フェルトなどの多様な繊維材料の形態にでき、更に、ベアリングをはじめとする様々な摺動部品のオイルレス化やメンテナンスフリーに役立つものとなる。
下記表1に示す配合処方(熱可塑性樹脂、各数平均分子量及び一次粒子径のPTFE粒子、相溶剤、配合単位:質量部)、押出機として東芝機械社製TEM-26SS型を用いて混練押出温度260℃にて、熱可塑性樹脂組成物(ペレット:φ2×4mm)を得た。
PTFE粒子量が多い配合処方では、分散させる剪断をより必要とするようなことがあるため、配合処方に応じてバレルの長さ、及びスクリューの回転数を適宜変更した。
また、PTFE水分散体2(MPT-W5)は、下記の調製法により得たものを使用した。
イオン交換水100質量部に、フッ素系界面活性剤17.6質量部を溶解させた液に、数平均分子量2.5万、一次粒子径0.22μmのPTFEマイクロパウダー176質量部を混合し攪拌し、次いで、ビーズミルを用いて所望の粒度分布が得られるまで分散した。分散後、10μmのフィルターで濾過をし、実施例2に供するPTFE水分散体2(MPT-W5)を調製した。
これらの結果を下記表2に示す。
得られた熱可塑性樹脂組成物(ペレット)断面のPTFE凝集物をキーエンス社製VHX-1000(1000倍)により観察することで、PTFEの分散状態を評価した。分散状態は、3視野中の凝集物の量を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:5μm未満の白い凝集体が3個以下。
△:5μm以上の白い凝集体が4個以上、かつ、10μm以上の白い凝集体が2個未満。
×:10μm以上の白い凝集体が2個以上。
得られた熱可塑性樹脂組成物(ペレット)を鋼板で挟み込み、φ2mmの径が1mmになるまで圧縮し、ペレットの状態を観察して、ペレット強度を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:変形しているのみ。
△:変形して亀裂が生じている。
×:割れて複数の破片となっている。
得られた熱可塑性樹脂組成物(ペレット)を用いて、JIS K 7218 A法により測定し、下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:摩擦係数がPTFEを含有しないブランク樹脂の80%未満。
△:摩擦係数がPTFEを含有しないブランク樹脂の80%以上100%未満。
×:摩擦係数がPTFEを含有しないブランク樹脂と同等かそれよりも悪い。
得られた熱可塑性樹脂組成物(ペレット)を用いて、東洋精機製作所社製押出成形機ラボプラストミルで、混練押出温度260℃にて適切なダイスを選択し、紡糸及び製膜を行った。繊維径及びフィルム厚は、押出後の巻き取り速度を調整することで狙いの寸法を得た。その巻き取り工程において、紡糸性と製膜性を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:押出後に巻き取りすることができる。
△:押出後の巻き取りで頻繁に糸またはフィルムが切れる。
×:押出不可、または押出後に巻き取れないほど糸またはフィルムが良く切れる。
比較例を個別的にみると、比較例1はPTFE粒子を含有しない場合であり、比較例2、3及び7は、平均一次粒子径又は数平均分子量が本発明の範囲外となるものであり、比較例4~6は、PTFE粒子の含有量が本発明の範囲外となるものであり、これらの場合には、本発明の効果が発揮できない(成形不可を含む)ものであった。
なお、実施例5においては、フィブリル化により押出圧力の上昇が確認された。また、ペレット外観評価において、5μm以上の凝集体が確認されたにも関わらず、その他の評価が良好であった。これは、PTFEのフィブリル化が成形できる限界のレベル手前まで進行したため、熱可塑性樹脂組成物中において、PTFE繊維のネットワークが形成されたためと思料される。
Claims (8)
- 熱可塑性樹脂100質量部と、該熱可塑性樹脂100質量部に対して、SEM観察による平均一次粒子径が1μm以下であり、DSC法による数平均分子量が20万以下であるPTFE粒子が0.1~60質量部となるように水に分散された水分散体とを混合し、水分散体に含まれる水の揮発と熱可塑性樹脂の溶融混練を連続的に行うことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂組成物は、ペレット断面のPTFE粒子凝集物の1000倍の観察による3視野中の10μm以上の白い凝集体が2個未満であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法で得られる熱可塑性樹脂組成物を溶融紡糸して繊維材料を製造することを特徴とする繊維材料の製造方法。
- 前記繊維材料は、繊維の径が1000μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の繊維材料の製造方法。
- 前記繊維材料は、PTFE粒子を含有しない熱可塑性樹脂を芯とした芯鞘構造を有する請求項3又は4に記載の繊維材料の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法で得られる熱可塑性樹脂組成物を溶融押出成形してフィルム材料を製造することを特徴とするフィルム材料の製造方法。
- フィルムの厚みが1000μm以下であることを特徴とする請求項6に記載のフィルム材料の製造方法。
- 前記フィルム材料は、PTFE粒子を含有しない熱可塑性樹脂の層を有する請求項6又は7に記載のフィルム材料の製造方法。
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