実施例においては、流路構成部材を構成する既設の流体管1の所定箇所を切断し、その切断箇所にバタフライ弁10(制流体)を設置するまでの一連の流れを図1から図26を参照して説明する。
図1に示されるように、地中に埋設された流体管1の所定箇所の周囲を掘削し、上方に開口する分岐部2aを有する2分割構造の筐体2を密封状に囲繞する。尚、流体管1内の流体は、例えば、上水や工業用水、下水等の他、ガスやガスと液体との気液混合体であっても構わない。更に尚、筐体2は、本実施例では2分割構造であるが、他の複数分割構造であってもよく、分割筐体同士の接合は、溶接若しくはパッキンを介しボルトにより取付けても構わない。
流体管1は、鋼管であって、断面視略円形状に形成されている。尚、本発明に係る流体管は、ダクタイル鋳鉄、その他鋳鉄、その他の金属製、あるいはコンクリート製、塩化ビニール製、ポリエチレン製若しくはポリオレフィン製等であってもよい。さらに尚、流体管の内周面はエポキシ樹脂層、モルタル、めっき等により被覆されてもよく、若しくは適宜の材料を粉体塗装により流体管の内周面に被覆してもよい。
また、流体管1に筐体2を密封状に取付ける際には、筐体2の下方にコンクリート基礎9,9を形成し、筐体2周辺の重量を支持して流体管1の折れ曲がり等を防止する。尚、筐体2や後述する切断機5及び弁導入機6の重量を支持できるものであれば、コンクリート基礎9,9に限られず、ジャッキなどを用いてもよい。
次いで、筐体2の分岐部2a(開口部)に分岐部2aの開口を閉塞可能な作業弁4を取付ける工程について説明する。先ず、図1に示されるように、作業弁4を構成する弁箱41(第1の分割体)を上方から図示しないクレーンに吊支されるフックを備えた吊り具C及びワイヤWにより吊持して分岐部2aのフランジ2b上に載置し、フランジ2b上で弁箱41の位置調整をしながらフランジ2bと弁箱41とを図示しないボルトナットで固定する。なお、本実施例で使用されるクレーンは、例えば移動式のラフテレーンクレーンが好適であり、言うまでもなくその吊上能力に応じて大型化し、後述する各部材の中で最も重量の大きい部材を吊り上げ可能な仕様が、旋回半径における許容吊り上げ荷重を検討しながら選択されるものである。またクレーンの設置面積は、アウトリガー等を含めると、流体管1の掘削面積よりも広い面積を要する場合が多い。
尚、本実施例では、弁箱41を分岐部2aのフランジ2b上に載置した後も、安全性確保のために弁箱41にワイヤWを若干緩めた状態でクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを弁箱41から取外してもよい。また、弁箱41を位置調整しやすくするために、クレーンにより弁箱41を若干吊った状態でフランジ2bに対して位置調整を行うようにしてもよい。
この弁箱41は、上下方向に貫通する略筒状を成し、一方の側方に設けられた開口部41aから略水平方向に延びるスライド溝41bが形成されており、スライド溝41bの奥側(開口部41aと反対側)には、弁座部41cが形成されている。本実施例における弁箱41の重量は、本実施例では略4500kgとなっている。尚、フランジ2bと弁箱41との間には、図示しないOリングが圧接されるため、分岐部2aと弁箱41とが密封状に接続される。以降、各部材の重量はあくまでも一例に過ぎず、適宜の重量に変更可能である。
次に、図2に示されるように、作業弁4を構成する弁体42、弁蓋43及び弁棒44(第2の分割体)をユニット化した状態で吊り具C及びワイヤWにより吊持して弁箱41の開口部41aの側方まで下降させる。そして、この吊持状態で弁箱41の側方に弁蓋43を図示しないボルトナット等により固定する(図3参照)。詳しくは、弁体42は、弁棒44により弁蓋43内に収納される位置と弁蓋43から突出する位置との間で進退可能に取付けられており、弁蓋43内に収納される位置において、弁体42の一部(弁棒44とは反対側(弁箱41側)の端部)が弁蓋43の開口部43aから突出している。
弁箱41の側方に弁蓋43を固定する際には、弁蓋43の開口部43aから突出した弁体42の突出部分を弁箱41の開口部41aに挿入し、弁箱41に当接するまで弁蓋43を水平方向にスライドさせ、弁蓋43と弁箱41とを図示しないボルトナットで固定する。本実施例における弁体42、弁蓋43及び弁棒44の重量は、ユニット化した状態において、略6000kgとなっている。
また、弁蓋43と弁箱41との間には、パッキンS1が周方向に亘って圧接されるため、弁蓋43と弁箱41との間の密封性を確保できる(図3の拡大部参照)。尚、本実施例では、弁蓋43側に設けられた凹溝にパッキンS1が圧入されている形態を例示したが、これに限られず、弁箱41側に凹溝を設け、該凹溝にパッキンS1が圧入されていてもよい。
尚、本実施例では、ユニット化された弁体42、弁蓋43及び弁棒44を吊り具C及びワイヤWにより吊持した状態で弁箱41に取付ける形態を例示したが、これに限られず、例えば、弁箱41の近傍に載置台を配置し、該載置台に弁体42、弁蓋43及び弁棒44を載置した状態で弁箱41に取付けるようにしてもよい。
尚、本実施例では、弁蓋43と弁箱41とがボルトナットにより固定される形態を例示したが、これに限られず、例えば、万力などの別の固定手段により固定されてもよいし、溶接などで固着されていてもよい。
次に、作業弁4の上方に流体管1を切断するための切断機5を設置する工程について説明する。図3に示されるように、先ず、上下方向に貫通する取付フランジ筒51(筒状体)を吊り具C及びワイヤWにより吊持して弁箱41の上方まで下降させ、弁箱41の上方に取付フランジ筒51を図示しないボルトナット等により固定する。本実施例における取付フランジ筒51の重量は、略2600kgとなっている。また、取付フランジ筒51と弁箱41との間には、図示しないOリングが圧接されるため、弁箱41と取付フランジ筒51とが密封状に接続される。
尚、本実施例では、取付フランジ筒51を弁箱41の上に載置した後も、安全性確保のために取付フランジ筒51にワイヤWを若干緩めた状態で図示しないクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを取付フランジ筒51から取外してもよい。また、取付フランジ筒51を位置調整しやすくするために、クレーンにより取付フランジ筒51を若干吊った状態で弁箱41に対して位置調整を行うようにしてもよい。
次に、図4に示されるように、取付フランジ筒51に対してカッタ52を仮設置する。詳しくは、カッタ52の上方に取付フランジ筒51の蓋体53を接続した状態で吊り具C及びワイヤWにより吊持して取付フランジ筒51の上方まで下降させる。カッタ52は、周端に切断刃を備えた円筒部材52aと、この円筒部材52aに同軸に配設され穿孔刃よりも先方に突出したセンタードリル52bと、からなり、円筒部材52aとセンタードリル52bとは固定されている。また、円筒部材52aとセンタードリル52bとの上方には、上端に環状突部54aが形成されたアダプタ54が相対回転不能に取付けられている。
また、蓋体53は、中心部に上下方向に貫通する貫通孔53aが形成されており、貫通孔53aにアダプタ54が挿通されている。また、蓋体53は、貫通孔53aの内周面から外径方向に凹設される凹部53bが周方向に複数形成されており、凹部53bには、貫通孔53aの径方向に進退可能な固定冶具55が配設されている。固定冶具55が貫通孔53aの内径方向に突出し、アダプタ54の環状突部54aの下面に係止することで、カッタ52と蓋体53とが一体化されている。
本実施例におけるカッタ52の重量は、略2910kgとなっており、蓋体53の重量は、略1900kgとなっており、アダプタ54の重量は、略290kgとなっており、これらの総重量は略5100kgとなっている。
図5に示されるように、取付フランジ筒51の上方に蓋体53を載置した状態で取付フランジ筒51と蓋体53との位置合わせを行い、図示しないボルトナット等により固定する。このとき、カッタ52は、取付フランジ筒51の内部に収容されることとなる。
また、図5の拡大部に示されるように、取付フランジ筒51と蓋体53との間には、パッキンS2が周方向に亘って圧接されるため、取付フランジ筒51と蓋体53との間の密封性を確保できる。尚、本実施例では、蓋体53側に設けられた凹溝にパッキンS2が圧入されている形態を例示したが、これに限られず、取付フランジ筒51側に凹溝を設け、該凹溝にパッキンS2が圧入されていてもよい。
尚、本実施例では、蓋体53を取付フランジ筒51の上に載置した後も、安全性確保のために蓋体53にワイヤWを若干緩めた状態でクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを蓋体53から取外してもよい。また、取付フランジ筒51を位置調整しやすくするために、クレーンにより取付フランジ筒51を若干吊った状態で弁箱41に対して位置調整を行うようにしてもよい。
次に、切断機5の駆動機構8(駆動部)をカッタ52に接続する。先ず、駆動機構8の構造について図6に基づいて説明する。
図6に示されるように、駆動機構8は、軸部材81と、軸部材81を把持若しくは把持解除可能な把持部材82と、把持部材82を軸部材81の軸方向の範囲内で進退移動させる進退部材83と、進退部材83よりも下方の位置で軸部材81を移動規制若しくは規制解除可能な規制部材84と、進退部材83及び規制部材84が取付けられる基部材85と、から主に構成されている。本実施例における駆動機構8の重量は、略6060kgとなっている。
基部材85には、上方に立設する支柱部85aが複数設けられており、進退部材83は、支柱部85aに沿って上下方向にスライド移動可能に取付けられている。すなわち、軸部材81を把持部材82により把持し、その状態で進退部材83を支柱部85aに沿って移動させることにより、軸部材81を上下方向にスライドさせることができるようになっている。
また、基部材85の下方には、軸部材81を挿通可能な筒状のケース部86が設けられている。ケース部86の内周面には、軸部材81の外周面との間を密封するパッキンS3が設けられているとともに、ケース部86の下面には、環状に形成される環状溝86aが形成されており、環状溝86aに環状のパッキンS4が圧入されている。
また、進退部材83の一部には、回転モータ87が固設されており、回転モータ87によって軸部材81を把持した状態の把持部材82に対して回転力を付与することによって軸部材81に回転を伝えることができるとともに、軸部材81が回転することにより、カッタ52を回転させることができるようになっている。尚、軸部材81は、複数用意することで、軸方向に継ぎ足して軸方向の長さを長くできるようになっており、このような継ぎ足し構造のため、重量と高さを軽減することができる。
図7に示されるように、駆動機構8をカッタ52と接続する際には、蓋体53の上部フランジ53cの周方向にジャッキ7(スペーサ)を複数配置しておき、軸部材81を予め所定長さ下方に進行させ、軸部材81の下端部がケース部86よりも下方に突出した状態とし、吊り具C及びワイヤWにより駆動機構8を吊り下げ、ケース部86をジャッキ7上に載置する。次いで、ジャッキ7により形成されるケース部86と蓋体53の上部フランジ53cとの隙間から作業者がアクセスして、軸部材81とアダプタ54とをボルトナットN1により接続する。
尚、本実施例では、駆動機構8をジャッキ7の上に載置した後も、安全性確保のために駆動機構8にワイヤWを若干緩めた状態でクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを駆動機構8から取外してもよい。また、駆動機構8を位置調整しやすくするために、クレーンにより駆動機構8を若干吊った状態で軸部材81とアダプタ54との位置調整を行うようにしてもよい。
次に、図8に示されるように、駆動機構8、アダプタ54、カッタ52をクレーンにより僅かに上方に吊り上げ、ジャッキ7をケース部86と蓋体53の間から取外すとともに、固定冶具55を凹部53b内に退避させる。このときには、カッタ52(略2910kg)、アダプタ54(略290kg)、駆動機構8(略6060kg)をクレーンにより吊り上げるため、クレーンにかかる重量は、略9260kgとなっている。この際、蓋体53の下部フランジ53dの周方向にジャッキ7(スペーサ)を複数配置しておき、駆動機構8をジャッキ7の上に載置して、重量を受けるようにして、クレーンにかかる重量を軽減してもよい。
続いて、図9に示されるように、クレーンによりケース部86が蓋体53の上部フランジ53cに載置されるように駆動機構8を吊り降ろして図示しないボルトナットによりケース部86と蓋体53とを固定する。これにより、取付フランジ筒51、カッタ52、蓋体53、アダプタ54及び駆動機構8により切断機5が構成され、筐体2、作業弁4及び切断機5により切断装置が構成される。この際、センタードリル52bが弁体42と接触しないように調整されるのは言うまでもない。
また、ケース部86と蓋体53とを固定したときには、パッキンS4がケース部86と蓋体53の上部フランジ53cとの間で圧接されるため、ケース部86と蓋体53との間の密封性を確保できる。尚、本実施例では、ケース部86の下面に形成された環状溝86aにパッキンS4が圧入されている形態を例示したが、これに限られず、蓋体53の上部フランジ53c側に環状溝を設け、該環状溝にパッキンS4が圧入されていてもよい。
尚、本実施例では、ケース部86を蓋体53の上に載置した後も、安全性確保のために駆動機構8にワイヤWを若干緩めた状態でクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを駆動機構8から取外してもよい。また、駆動機構8を位置調整しやすくするために、クレーンにより駆動機構8を若干吊った状態でケース部86と蓋体53との位置調整を行うようにしてもよい。
次に、切断機5により流体管1を切断する工程について説明する。図10に示されるように、先ず、作業弁4の弁体42を退避させて分岐部2aを開放するとともに、上述した把持部材82により軸部材81における後端側の外周面を把持する。次いで、回転モータ87を駆動させ、軸部材81及びカッタ52を回転させる。そして、軸部材81及びカッタ52が回転された状態で進退部材83を流体管1に向けて進行させる。これによると、先ずカッタ52のセンタードリル52bが流体管1の管壁を穿設する。
軸部材81及びカッタ52の進行移動は、把持部材82が軸部材81を把持位置から規制部材84に近接する位置までの範囲で行われ、軸部材81は、パッキンS3に摺動して進行移動され、進行移動完了後の軸部材81及びカッタ52は、規制部材84によって移動規制される。その後、回転モータ87による軸部材81の回転を停止し、軸部材81の上端に別の軸部材81’を連結し、上記工程を繰り返すことでカッタ52の円筒部材52aが流体管1を切断する。この際、必ずしも別の軸部材81’を連結するとは限らず、予め所定長さの軸部材81を用いて、切断を完了してもよい。
図11に示されるように、カッタ52により流体管1が切断されると、流体管1が切断されることにより形成された切片1aが円筒部材52a内に保持された状態となる。そして、軸部材81及びカッタ52を上記工程と逆の手順で退行移動させることで、切片1aとともに取付フランジ筒51の内部に引き上げ、作業弁4の弁体42により分岐部2aを閉塞することで、流体管1の切断作業が完了する。
尚、特に図示しないが、作業弁4の弁体42により分岐部2aを閉塞した状態のまま、先ず、駆動機構8を蓋体53から取外し、蓋体53とカッタ52とを切片1aとともに取付フランジ筒51から取外し、取付フランジ筒51を作業弁4から取外すことで、切断機5の撤去作業が完了する。このように、切断機5を構成する各部材を別々にクレーンにより運搬できるため、切断機5の撤去作業時におけるクレーンへの負荷を軽減できる。
次に、流体管1を切断した箇所にバタフライ弁10を設置するための弁導入機6を設置する工程について説明する。図12に示されるように、先ず、作業弁4の弁体42により分岐部2aを閉塞した状態のまま、上下方向に貫通する円筒部材61(筒状体)を吊り具C及びワイヤWにより吊持して作業弁4の上方まで下降させ、作業弁4の上方に円筒部材61を図示しないボルトナット等により固定する。本実施例における円筒部材61の重量は、略3000kgとなっている。また、円筒部材61と作業弁4(弁箱41)との間には、図示しないOリングが圧接されるため、円筒部材61と作業弁4とが密封状に接続される。
尚、本実施例では、円筒部材61を作業弁4の上に載置した後も、安全性確保のために円筒部材61にワイヤWを若干緩めた状態でクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを円筒部材61から取外してもよい。また、円筒部材61を位置調整しやすくするために、クレーンにより円筒部材61を若干吊った状態で弁箱41と円筒部材61との位置調整を行うようにしてもよい。
次に、円筒部材61に対してバタフライ弁10を仮設置する工程を説明する。先ず、バタフライ弁10の構造について図14に基づいて説明する。
図14に示されるように、バタフライ弁10は、流体管1の流路を流体が通過可能状態と通過不能状態とに制御するものであり、ほぼ中央部に開口を有する仕切壁11と、仕切壁11の上端部に回動可能に取付けられる開閉軸12と、開閉軸12を中心に回動して仕切壁11の開口を開閉可能に設けられた弁体13と、仕切壁11の上端部に密封状に接続される略水平方向に延びる略円形の上蓋部14(蓋体部)と、を備える。仕切壁11には、その両側面及び底面に亘ってパッキンS5が固着され、上蓋部14には、その外周面の全周に亘ってパッキンS6が固着されており、パッキンS5,S6は連続するように接続される。尚、本実施例におけるバタフライ弁10の総重量は、略9540kgとなっている。更に尚、仕切壁11と上蓋部14との間がパッキン等で密封されていることは言うまでもない。
図13に示されるように、バタフライ弁10を円筒部材61に仮設置する際には、先ず、仕切壁11、開閉軸12及び弁体13(本体部)を一体化した状態で吊り具C及びワイヤWにより吊持して円筒部材61内に収容される位置まで下降させる。このとき、弁体13は、管軸方向と略平行(仕切壁11の開口を開放した状態)となるように配置する。
そして、円筒部材61の周方向に複数形成された窓部61aを介して外部から円筒部材61内に一部突出するように係止部材62(係止部、保持部)を挿入する。これにより、仕切壁11から外側に突出する突出片11aが係止部材62の先端部に載置(係止)されるようになり、仕切壁11、開閉軸12及び弁体13が円筒部材61に保持されることとなる。尚、係止部材62の先端側下部には、弁体13の一部を収容可能な凹部62aが形成されているため、係止部材62と弁体13とが干渉しない。
次いで、図14に示されるように、上蓋部14を吊り具C及びワイヤWにより吊持して開閉軸12を挿通させた状態で仕切壁11の上部に載置する。そして、図示しない固定手段により上蓋部14と仕切壁11とを密封状に接続してバタフライ弁10を構成する。
尚、本実施例では、上蓋部14を仕切壁11の上に載置した後も、安全性確保のために上蓋部14にワイヤWを若干緩めた状態でクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを上蓋部14から取外してもよい。また、上蓋部14を位置調整しやすくするために、クレーンにより上蓋部14を若干吊った状態で上蓋部14と仕切壁11、開閉軸12及び弁体13との位置調整を行うようにしてもよい。
更に尚、本実施例では、一体化した仕切壁11、開閉軸12及び弁体13に対して上蓋部14を固定することでバタフライ弁10を円筒部材61上で構成する形態を例示したが、仕切壁11、開閉軸12、弁体13、上蓋部14をそれぞれ順番に別々に設置することでバタフライ弁10を構成してもよい。また、仕切壁11と弁体13を一体化し、開閉軸12と上蓋部14を一体化し、それらを組み立てることでバタフライ弁10を構成してもよい。つまり、少なくとも上蓋部14が他の部材(本体部)から分割されており、且つそれらを組み立てることでバタフライ弁10が構成される形態であれば自由に変更することができる。
次に、図15に示されるように、上下方向に貫通する取付フランジ筒63を吊り具C及びワイヤWにより吊持して円筒部材61の上方まで下降させ、円筒部材61の上方に取付フランジ筒63を図示しないボルトナット等により固定する。本実施例における取付フランジ筒63の重量は、略2600kgとなっている。
尚、本実施例では、取付フランジ筒63を円筒部材61の上に載置した後も、安全性確保のために取付フランジ筒63にワイヤWを若干緩めた状態でクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを取付フランジ筒63から取外してもよい。また、取付フランジ筒63を位置調整しやすくするために、クレーンにより取付フランジ筒63を若干吊った状態で取付フランジ筒63と円筒部材61との位置調整を行うようにしてもよい。
また、図15の拡大図に示されるように、取付フランジ筒63の下面には、環状溝63aが形成されており、該環状溝63aには、環状のパッキンS7が圧入されている。円筒部材61と取付フランジ筒63とを固定したときには、パッキンS7が円筒部材61と取付フランジ筒63との間で圧接されるため、円筒部材61と取付フランジ筒63との間の密封性を確保できる。尚、本実施例では、取付フランジ筒63の下面に形成された環状溝63aにパッキンS7が圧入されている形態を例示したが、これに限られず、円筒部材61側に環状溝を設け、該環状溝にパッキンS7が圧入されていてもよい。
次に、図16に示されるように、取付フランジ筒63に対してバタフライ弁10と接続される弁吊金具64を仮設置する。詳しくは、弁吊金具64の上方に取付フランジ筒63の蓋体65を接続した状態で吊り具C及びワイヤWにより吊持して取付フランジ筒63の上方まで下降させる。弁吊金具64は、略水平方向を向く取付面部64aと、取付面部64aの略中心に設けられる貫通孔64bから上方に延びる筒状の軸部64cと、取付面部64aと軸部64cとの間に亘って設けられる補強用のリブ64dと、を備えている。また、軸部64cの上端部には、アダプタ66が接続されている。
また、蓋体65は、中心部に上下方向に貫通する貫通孔65aが形成されており、貫通孔65aにアダプタ66が挿通されている。また、蓋体65は、貫通孔65aの内周面から外径方向に凹設される凹部65bが周方向に複数形成されており、凹部65bには、貫通孔65aの径方向に進退可能な固定冶具67が配設されている。固定冶具67が貫通孔65aの内径方向に突出し、アダプタ66の環状突部66aの下面に係止することで、弁吊金具64と蓋体65とが一体化されている。
本実施例における弁吊金具64の重量は、略2000kgとなっており、蓋体65の重量は、略1900kgとなっており、アダプタ66の重量は、略270kgとなっており、これらの総重量は略4170kgとなっている。
図17に示されるように、取付フランジ筒63の上端に蓋体65を載置した状態で取付フランジ筒63と蓋体65との位置合わせを行い、図示しないボルトナット等により固定する。尚、本実施例では、蓋体65を取付フランジ筒63の上に載置した後も、安全性確保のために蓋体65にワイヤWを若干緩めた状態でクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを蓋体65から取外してもよい。また、蓋体65を位置調整しやすくするために、クレーンにより蓋体65を若干吊った状態で取付フランジ筒63と蓋体65との位置調整を行うようにしてもよい。
図17の拡大部に示されるように、取付フランジ筒63と蓋体65との間には、パッキンS8が周方向に亘って圧接されるため、取付フランジ筒63と蓋体65との間の密封性を確保できる。尚、本実施例では、蓋体65側に設けられた凹溝にパッキンS8が圧入されている形態を例示したが、これに限られず、取付フランジ筒63側に凹溝を設け、該凹溝にパッキンS8が圧入されていてもよい。
次に、弁導入機6の挿入機としての駆動機構8を弁吊金具64に接続する。尚、駆動機構8は、流体管1の切断作業時に用いたものと同一のものを使用しているため、駆動機構8の構造の説明を省略する。
図18に示されるように、駆動機構8を弁吊金具64と接続させる際には、軸部材81を予め所定長さ下方に進行させ、軸部材81の下端部がケース部86よりも下方に突出した状態とするとともに、蓋体65の上部フランジ65cの周方向にジャッキ7(スペーサ)を複数配置し、クレーンにより駆動機構8を吊り下げ、ケース部86をジャッキ7上に載置する。次いで、ジャッキ7により形成されるケース部86と蓋体65の上部フランジ65cとの隙間から作業者がアクセスして、軸部材81とアダプタ66とをボルトナットN2により接続する。
次に、図19に示されるように、駆動機構8、アダプタ66、弁吊金具64をクレーンにより僅かに上方に吊り上げ、ジャッキ7をケース部86と蓋体65の間から取外すとともに、固定冶具55を凹部53b内に退避させる。このときには、弁吊金具64(略2000kg)、アダプタ66(略270kg)、駆動機構8(略6060kg)を吊り具C及びワイヤWにより吊り上げるため、吊り具C及びワイヤWにかかる重量は、略8330kgとなっている。この際、蓋体65の下部フランジ65dの周方向にジャッキ7(スペーサ)を複数配置しておき、駆動機構8をジャッキ7の上に載置して、重量を受けるようにして、クレーンにかかる重量を軽減してもよい。
次に、特に図示しないが、吊り具C及びワイヤWによりケース部86が蓋体65の上部フランジ65c載置されるように駆動機構8を吊り降ろして図示しないボルトナットによりケース部86と蓋体65とを固定する。また、ケース部86と蓋体65とを固定したときには、パッキンS4がケース部86と蓋体65の上部フランジ65cとの間で圧接されるため、ケース部86と蓋体65との間の密封性を確保できる。尚、本実施例では、ケース部86の下面にパッキンS4が配設されている形態を例示したが、これに限られず、蓋体65の上部フランジ65c側に環状溝を設け、該環状溝にパッキンS4が圧入されていてもよい。
尚、本実施例では、ケース部86を蓋体65の上に載置した後も、安全性確保のために駆動機構8にワイヤWを若干緩めた状態でクレーンに接続しているが、これに限られず、吊り具C及びワイヤWを駆動機構8から取外してもよい。また、駆動機構8を位置調整しやすくするために、クレーンにより駆動機構8を若干吊った状態でケース部86と蓋体65との位置調整を行うようにしてもよい。
次いで、図20に示されるように、駆動機構8により弁吊金具64を下降させ、弁吊金具64の取付面部64aとバタフライ弁10の上蓋部14とを図示しないボルトナットにより接続する。これにより、円筒部材61、取付フランジ筒63、弁吊金具64、蓋体65、アダプタ66及び駆動機構8により弁導入機6が構成され、筐体2、作業弁4及び弁導入機6により弁設置装置が構成される。尚、このとき、バタフライ弁10の開閉軸12は、弁吊金具64の軸部64cに挿入される。
その後、駆動機構8により弁吊金具64及びバタフライ弁10を僅かに上方に吊り上げ、係止部材62を退行させて円筒部材61の窓部61aから引き抜く。尚、図示しないが、窓部61aには、密封状に閉塞するように栓がされる。この際、バタフライ弁10の下端部が弁体42と接触しないように調整されるのは言うまでもない。
次に、弁導入機6により流体管1の切断された箇所にバタフライ弁10を設置する工程について説明する。図21に示されるように、作業弁4の弁体42を退避させて分岐部2aを開放するとともに、上述した把持部材82により軸部材81における後端側の外周面を把持する。そして、進退部材83を流体管1に向けてスライドさせることで軸部材81及びバタフライ弁10を流体管1に向けて進行させる。
軸部材81及びバタフライ弁10の進行移動は、把持部材82が軸部材81を把持位置から規制部材84に近接する位置までの範囲で行われ、進行移動完了後の軸部材81及びバタフライ弁10は、規制部材84によって移動規制される。その後、軸部材81の上端に別の軸部材81’,81’を連結し、上記工程を繰り返すことでバタフライ弁10を流体管1の切断箇所に配置する。バタフライ弁10を流体管1の切断箇所に配置した後、所定の固定手段によりバタフライ弁10を筐体2に固定する。この際、必ずしも別の軸部材81’を連結するとは限らず、予め所定長さの軸部材81を用いて、配置を完了してもよい。
尚、バタフライ弁10を筐体2に固定した状態にあっては、仕切壁11のパッキンS5が筐体2の両内側面及び内底面に亘って圧接されるとともに、上蓋部14のパッキンS6が分岐部2aの内周面に亘って圧接されるため、流体管1を流れる流体が仕切壁11と筐体2との間から回り込むことが防止されるとともに、分岐部2aから流体が漏れることが防止される。
次いで、図22に示されるように、円筒部材61及び取付フランジ筒63内の流体を外部に排出するとともに、円筒部材61の作業孔部61bからアクセスして弁吊金具64の取付面部64aとバタフライ弁10の上蓋部14とのボルトナットによる接続を解除する。そして、軸部材81を上記工程と逆の手順で退行移動させ、弁吊金具64を円筒部材61及び取付フランジ筒63の内部に引き上げることで、バタフライ弁10を流体管1の切断箇所に設置する作業が完了する。
尚、特に図示しないが、先ず、駆動機構8を蓋体65から取外し、蓋体65と弁吊金具64とを取付フランジ筒63から取外し、取付フランジ筒63を円筒部材61から取外し、円筒部材61を作業弁4から取外すことで、弁導入機6の撤去作業が完了する。このように、弁導入機6を構成する各部材を別々にクレーンにより運搬できるため、弁導入機6の撤去作業時におけるクレーンへの負荷を軽減できる。その後、作業弁4を筐体2の分岐部2aから取外すことで、流体管1の所定箇所を切断し、その切断箇所にバタフライ弁10を設置するまでの一連の作業が完了する。
このように、作業弁4に仕切壁11、開閉軸12及び弁体13を設置し、作業弁4に設置された仕切壁11、開閉軸12及び弁体13に上蓋部14を取付けることでバタフライ弁10を構成している。これによれば、バタフライ弁10の本体部である仕切壁11、開閉軸12及び弁体13と、蓋体部である上蓋部14と、を別々に運搬できることから、バタフライ弁10を組み立てた状態で円筒部材61に設置する場合(略9540kg)に比べて、クレーンへの負荷を分散して軽減できるため、クレーンを小型化することができ、バタフライ弁10を設置する作業スペースを省スペース化できる。
本実施例のようにカッタ52のようなホールソーを用いる場合には、少なくとも流体管1よりも大径の円筒部材52aを要するため、筐体2の構成も大型化し、これに伴いバタフライ弁10、特に、分岐部2aを閉塞するための上蓋部14が大型化してしまうが、このような場合であっても、仕切壁11、開閉軸12及び弁体13と上蓋部14とを別々に設置することから、クレーンへの負荷を分散して、クレーンを好適に小型化することができる。
また、作業弁4にバタフライ弁10を収容可能な円筒部材61(略3000kg)を設置し、その円筒部材61内に仕切壁11、開閉軸12及び弁体13を設置するとともに、円筒部材61に設置された仕切壁11、開閉軸12及び弁体13に上蓋部14を取付けるため、作業弁4に設置した円筒部材61を用いて、バタフライ弁10を位置決めしながら精度よく設置できる。
また、円筒部材61には、係止部材62が取付け可能となっており、この係止部材62に仕切壁11、開閉軸12及び弁体13を係止した安定状態で上蓋部14を精度よく取付けることができる。
また、係止部材62にバタフライ弁10を保持させた状態で、該バタフライ弁10に駆動機構8及び弁吊金具64(挿入機)を連結するため、バタフライ弁10を安定させた状態で、バタフライ弁10に駆動機構8及び弁吊金具64を精度よく取付けることができ、この駆動機構8及び弁吊金具64により筐体2内の所期の位置にバタフライ弁10を設置することができる。
さらに、バタフライ弁10を構成した後、駆動機構8及び弁吊金具64を接続して弁導入機6を構成することから、バタフライ弁10と駆動機構8及び弁吊金具64を一体的に組み立てた状態で作業弁4に設置することに比べて、クレーンの負荷を軽減できる。
また、駆動機構8及び弁吊金具64とバタフライ弁10との間、具体的には、駆動機構8のケース部86と蓋体65の間にスペーサとしてのジャッキ7を配置し、ジャッキ7に載置された駆動機構8に接続される弁吊金具64の取付面部64aをバタフライ弁10の上蓋部14と連結する。これによれば、駆動機構8及び弁吊金具64の荷重をジャッキ7に預けた状態でバタフライ弁10に連結できるため、連結作業が容易となるばかりか、クレーンの負荷を軽減できる。
尚、不断流状態での切断や弁導入の際に全ての窓部や作業孔部などには蓋を密封状に取り付けるのは言うまでもない。
次に変形例1の作業弁について図23に基づいて説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成の説明を省略する。
図23に示されるように、変形例1における作業弁400は、上下方向に貫通する略筒状を成す弁箱401と、弁箱401における流体管1の管軸方向の両側に配設される弁体402A,402Bと、弁体402A,402Bを収容する弁蓋403A,403Bと、弁蓋403A,403Bに対し弁体402A,402Bを移動させる弁棒404A,404Bと、から構成されている。
弁箱401は、流体管1の管軸方向に対向する開口部401a,401bが設けられており、開口部401a,401bを連通するようにスライド溝401cが形成されている。開口部401a,401bに対して弁体402A,402Bをそれぞれ挿入した状態で弁蓋403A,403Bを弁箱401に密封状に固定することで作業弁400が構成されるようになっている。弁体402A,402Bを弁箱401の両側から進行させることで、弁体402A,402Bの先端同士が当接して筐体2の分岐部2aを閉塞できるようになっている。
このように弁体402A,402B、弁蓋403A,403B、弁棒404A,404Bを分割構造とし、これらを順に別々に設置することで、作業弁400を設置する際に用いるクレーンへの負荷を軽減できる。また、弁箱401には、対向する両側に開口部401a,401bを備えており、弁体402A,402B、弁蓋403A,403B、弁棒404A,404Bは、開口部401a,401bに取付けられるため、作業弁400の重量バランスを安定させることができ、作業弁400と筐体2との接続箇所に偏荷重がかかることを抑制できる。
次に変形例2の作業弁について図24に基づいて説明する。図24に示されるように、作業弁410は、半割部材411A(弁箱の分割体)、弁体402A、弁蓋403A、弁棒404Aがユニット化された第1分割体412と、半割部材411B(弁箱の分割体)、弁体402B、弁蓋403B、弁棒404Bがユニット化された第2分割体413と、を備え、第1分割体412と第2分割体413とを筐体2の分岐部2a上で組み立てることで構成されるようなものであってもよい。尚、筐体2の分岐部2aに各部材を組み立てて作業弁410を構成するようになっていてもよい。この場合、弁箱が複数の半割部材411A,411Bにより構成されているため、クレーンへの負荷を軽減できる。
また、前記実施例では、カッタ52が円筒部材52aとセンタードリル52bとから構成されるホールソーである形態を例示したがこれに限られず、自由に変更することができる。例えば、図25に示されるように、変形例3における切断機500は、筐体20内で流体管1の所定箇所に外嵌されるカッタ機構501と、作業弁402の上方に取付けられる作業ケース502と、カッタ機構501を駆動させ且つ作業ケース502内に引き上げ可能な駆動機構800と、から構成されている。
カッタ機構501は、流体管1の外周方向に回転自在に設けられる2つのスプロケット501a,501aと、スプロケット501a,501aに駆動力を伝える駆動伝達部501bと、を備えており、スプロケット501a,501aには、流体管1を切削する切削バイト(図示略)が取付けられている。また、駆動機構800は、駆動伝達部501bに接続されるロッド801と、ロッド801を回転駆動させるモータ802と、ロッド801を引き上げ可能な引上機構803と、を備えている。
モータ802を駆動させることで、ロッド801及び駆動伝達部501bを介してスプロケット501a,501aが回転し流体管1を切断できる。また、スプロケット501a,501aが流体管1の切片を保持したまま、引上機構803によりカッタ機構501を作業ケース502内に引き上げることができるようになっている。
また、切断機の変形例として次のようなものもある。図26に示されるように、変形例4における切断機510は、筐体200の分岐部200aの上方に作業弁403を介して固定される筒状体511と、筒状体511の上部に接続されるベースプレート512と、ベースプレート512に対して相対移動可能に設けられた可動プレート513と、可動プレート513に駆動力を与える駆動手段514と、可動プレート513の上部に接続されるエンドミル515と、エンドミル515を回転させる駆動機構516と、筐体200を周方向に回転させる回転機構523と、を備えている。
ベースプレート512の中央部には、スリット512aが開口形成されており、ベースプレート512の上面には、流体管1の管軸方向に沿って延びるレール517,517がスリット512aを挟んで並列して配置されている。尚、スリット512aの周囲には、パッキンが固着されている。
可動プレート513は、スリット513aと、レール517,517に嵌合された凹部518,518と、を有し、レール517,517上をスライド移動可能となっている。また、可動プレート513は、ネジ孔519を有する構造部520が上方に突出して形成されている。尚、可動プレート513は、ベースプレート512におけるスリット512aのパッキンに密封状に当接した状態でスライド移動するようになっている。
駆動手段514は、ベースプレート512の上面に管軸方向に離間する2つの立設片521,521と、立設片521,521間に渡って回動自在且つ軸方向に移動不能に取付けられるネジ棒522と、を備え、ネジ棒522は、可動プレート513における構造部520のネジ孔519に螺挿されている。すなわち、ネジ棒522が軸回りに回動することにより可動プレート513が流体管1の管軸方向にスライドするようになる。尚、ネジ棒522の一端には、ハンドル522aが取付けられており、ハンドル522aを把持してネジ棒522の回動操作を行うことができるようになっている。
これによれば、エンドミル515を駆動機構516により回転させながら進行させることで流体管1を穿孔することができ、その状態で可動プレート513を流体管1の管軸方向にスライドさせることで、流体管1に管軸方向に延びる第1切削部(図示略)を形成することができる。また、第1切削部を形成した後、エンドミル515を第1切削部の軸方向中央部に位置させ、回転機構523により筐体200を回転させることで流体管1の周方向に沿って延びる第2切削部を形成することができる。
すなわち、前記第1切削部に弁体13を挿通させ、前記第2切削部に仕切壁11を挿通させることで、弁体13を開放した状態でバタフライ弁10を流体管1内に設置することができるため、流体管1を流れる流体による影響を抑制することができる。このように、少なくともバタフライ弁10等の制流体を挿入設置できる開口を形成できるものであれば、流体管1を切断することに限らない。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、制流体としてバタフライ弁10を用いる形態を例示したが、本発明はこれに限られず、例えば、制流体は、仕切弁、プラグ、または切換弁等であってもよい。また例えば前記実施例では、作業弁4を複数の分割体から構成される態様を例示したが、これに限らず作業弁を一体に構成してもよい。