JP7025622B2 - 化合物半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化合物半導体装置及びその製造方法に関する。
窒化物半導体は、高い飽和電子速度及びワイドバンドギャップ等の特徴を利用し、高耐圧及び高出力の半導体デバイスへの適用が検討されている。例えば、窒化物半導体であるGaNのバンドギャップは3.4eVであり、Siのバンドギャップ(1.1eV)及びGaAsのバンドギャップ(1.4eV)よりも大きく、高い破壊電界強度を有する。そのためGaNは、高電圧動作且つ高出力を得る電源用の半導体デバイスの材料として極めて有望である。
窒化物半導体を用いた半導体デバイスとしては、電界効果トランジスタ、特に高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor:HEMT)についての報告が数多くなされている。例えばGaN系のHEMT(GaN-HEMT)では、GaNを電子走行層として、AlGaNを電子供給層として用いたAlGaN/GaN・HEMTが注目されている。AlGaN/GaN・HEMTでは、GaNとAlGaNとの格子定数差に起因した歪みがAlGaNに生じる。これにより発生したピエゾ分極及びAlGaNの自発分極により、高濃度の2次元電子ガス(2DEG)が得られる。そのため、高効率のスイッチ素子、電気自動車用等の高耐圧電力デバイスとして期待されている。
特開2002-100640号公報 特開2007-250792号公報
近年、窒化物半導体を用いた半導体デバイス、例えばGaN-HEMTでは、高出力化のために高周波動作中のドレイン電圧を上昇させる傾向にあり、高電圧の印加中における安定動作が求められている。しかしながら、高電圧の印加によるデバイス動作中において、ゲート電極の近傍に電子トラップが蓄積され、コラプス現象が発生するという問題がある。
本発明は、デバイス動作中におけるコラプス現象の発生を抑制し、優れたデバイス特性を有する信頼性の高い化合物半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
一つの態様では、化合物半導体装置は、化合物半導体層と、前記化合物半導体層上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、前記化合物半導体層上で前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられたゲート電極とを備えており、前記ゲート電極は、前記ソース電極側に配置されており、オーミック特性を持ち、前記化合物半導体層上に接触する第1金属と、前記ドレイン電極側に配置されており、ショットキー特性を持ち、前記第1金属の上面及び一方の側面と接触すると共に前記化合物半導体層と下面で対向する第2金属とを有する。
一つの態様では、化合物半導体装置は、表面に、n型不純物を含有する第1領域と、前記第1領域と隣接しており、前記第1領域よりもn型不純物の濃度が低い第2領域とを有する化合物半導体層と、前記化合物半導体層上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、前記化合物半導体層上で前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられており、前記ソース電極側の下面が前記第1領域の上方に位置して前記第1領域と接触し、前記ドレイン電極側の下面が前記第2領域の上方に位置して前記第2領域と対向するゲート電極とを備える。
一つの態様では、化合物半導体装置の製造方法は、化合物半導体層を形成する工程と、前記化合物半導体層上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、前記化合物半導体層上で前記ソース電極と前記ドレイン電極との間にゲート電極を形成する工程とを備えており、前記ゲート電極は、前記ソース電極側に配置されており、オーミック特性を持ち、前記化合物半導体層上に接触する第1金属と、前記ドレイン電極側に配置されており、ショットキー特性を持ち、前記第1金属の上面及び一方の側面と接触すると共に前記化合物半導体層と下面で対向する第2金属とを有する。
一つの態様では、化合物半導体装置の製造方法は、表面に、n型不純物を含有する第1領域と、前記第1領域と隣接しており、前記第1領域よりもn型不純物の濃度が低い第2領域とを有する化合物半導体層を形成する工程と、前記化合物半導体層上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、前記化合物半導体層上で前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられ、前記ソース電極側の下面が前記第1領域の上方に位置して前記第1領域と接触し、前記ドレイン電極側の下面が前記第2領域の上方に位置して前記第2領域と対向するゲート電極を形成する工程とを備える。
一つの側面では、デバイス動作中におけるコラプス現象の発生を抑制し、優れたデバイス特性を有する信頼性の高い化合物半導体装置が実現する。
第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図1に引き続き、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図2に引き続き、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 比較例のAlGaN/GaN・HEMTにおける閾値電圧及び電界強度を示す図である。 比較例のAlGaN/GaN・HEMTにおいて、電子トラップによりコラプスが発生する旨を示す図である。 第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTにおける閾値電圧及び電界強度を示す図である。 第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTにおいて、電子トラップによりコラプスが発生する旨を示す図である。 第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの変形例の製造方法における主要工程を示す概略断面図である。 図8に引き続き、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの変形例の製造方法における主要工程を示す概略断面図である。 第2の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの製造方法の主要工程を示す概略断面図である。 図10に引き続き、第2の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの製造方法の主要工程を示す概略断面図である。 図11に引き続き、第2の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの製造方法の主要工程を示す概略断面図である。 第3の実施形態による電源装置の概略構成を示す結線図である。 第4の実施形態による高周波増幅器の概略構成を示す結線図である。
(第1の実施形態)
本実施形態では、化合物半導体装置として、窒化物半導体のAlGaN/GaN・HEMTを開示する。
図1~図3は、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、図1(a)に示すように、成長用基板として例えばSiC基板1上に、各化合物半導体層が積層されてなる化合物半導体積層構造2を形成する。成長用基板としては、SiC基板の代わりに、Si基板、サファイア基板、GaAs基板、GaN基板等を用いても良い。また、基板の導電性としては、半絶縁性、導電性を問わない。
化合物半導体積層構造2は、バッファ層2a、電子走行層2b、中間層2c、電子供給層2d、及びキャップ層2eを有して構成される。
完成したAlGaN/GaN・HEMTでは、その動作時において、電子走行層2bの電子供給層2d(正確には中間層2c)との界面近傍に2次元電子ガス(2DEG)が発生する。この2DEGは、電子走行層2bの化合物半導体(ここではGaN)と電子供給層2dの化合物半導体(ここではAlGaN)との格子定数の相違に基づいて生成される。
詳細には、SiC基板1上に、例えば有機金属気相成長(MOVPE:Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法により、以下の各化合物半導体を成長する。MOVPE法の代わりに、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法等を用いても良い。
SiC基板1上に、AlNを50nm程度の厚みに、i(インテンショナリ・アンドープ)-GaNを1μm程度の厚みに、i-AlGaNを5nm程度の厚みに、n-AlGaNを30nm程度の厚みに、n-GaNを10nm程度の厚みに順次成長する。これにより、バッファ層2a、電子走行層2b、中間層2c、電子供給層2d、及びキャップ層2eが形成される。バッファ層2aとしては、AlNの代わりにAlGaNを用いたり、低温成長でGaNを成長するようにしても良い。
AlNの成長条件としては、原料ガスとしてトリメチルアルミニウム(TMA)ガス及びアンモニア(NH3)ガスの混合ガスを用いる。GaNの成長条件としては、原料ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)ガス及びNH3ガスの混合ガスを用いる。AlGaNの成長条件としては、原料ガスとしてTMAガス、TMGガス、及びNH3ガスの混合ガスを用いる。成長する化合物半導体層に応じて、Al源であるTMAガス、Ga源であるTMGガスの供給の有無及び流量を適宜設定する。共通原料であるNH3ガスの流量は、100ccm~10LM程度とする。また、成長圧力は50Torr~300Torr程度、成長温度は1000℃~1200℃程度とする。
GaN、AlGaNをn型として成長する際には、n型不純物として例えばSiを含む例えばSiH4ガスを所定の流量で原料ガスに添加し、GaN及びAlGaNにSiをドーピングする。Siのドーピング濃度は、1×1018/cm3程度~1×1020/cm3程度、例えば5×1018/cm3程度とする。
続いて、図1(b)に示すように、素子分離構造3を形成する。
詳細には、化合物半導体積層構造2の素子分離領域に、例えばアルゴン(Ar)を注入する。これにより、化合物半導体積層構造2及びSiC基板1の表面部分に素子分離構造3が形成される。素子分離構造3により、化合物半導体積層構造2上で活性領域が画定される。
なお、素子分離は、上記の注入法の代わりに、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法を用いて行っても良い。このとき、化合物半導体積層構造2のドライエッチングには、例えば塩素系のエッチングガスを用いる。
続いて、図1(c)に示すように、ソース電極4及びドレイン電極5を形成する。
詳細には、先ず、ソース電極及びドレイン電極を形成するためのレジストマスクを形成する。ここでは、蒸着法及びリフトオフ法に適した例えば庇構造2層レジストを用いる。このレジストを化合物半導体積層構造2上に塗布し、ソース電極及びドレイン電極の電極形成予定部位を露出させる開口を形成する。以上により、当該開口を有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、電極材料として、オーミック金属、例えばTa/Al(Taが下層、Alが上層)を、例えば蒸着法により、電極形成予定部位を露出させる開口内を含むレジストマスク上に堆積する。Taの厚みは100nm以下、例えば7nm程度とし、Alの厚みは1000nm以下、例えば200nm程度とする。電極材料のオーミック金属としては、例えばTi,Ta,Al,Cs,Hf,Nb,Mo,Mn,Zn,Ga,Cd,Biから選ばれた1種又は複数種が用いられる。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したTa/Alを除去する。その後、SiC基板1を、例えば窒素雰囲気中において400℃~900℃程度の温度、例えば580℃程度で熱処理し、残存したTa/Alをキャップ層2eとオーミックコンタクトさせる。Ta/Alのキャップ層2eとのオーミックコンタクトが得られるのであれば、熱処理が不要な場合もある。以上により、ソース電極4及びドレイン電極5が形成される。
続いて、図2(a)に示すように、保護絶縁膜6を形成する。
詳細には、化合物半導体積層構造2の表面を覆うように絶縁物、CVD法により例えばSiNを1000nm以下、例えば20nm程度の厚みに堆積する。これにより、保護絶縁膜6が形成される。
続いて、図2(b)に示すように、保護絶縁膜6に開口6aを形成する。
詳細には、保護絶縁膜6のゲート電極の形成予定部位をフォトリソグラフィー及びエッチングで加工する。これにより、保護絶縁膜6に、化合物半導体積層構造2の表面のゲート電極の形成予定部位を露出させる開口6aが形成される。なお、保護絶縁膜6に開口6aを形成する際には、エッチング(ドライエッチング、ウェットエッチング)の代わりに例えばイオンミリング等を適用しても良い。
続いて、図3(a)に示すように、ゲート電極の第1金属7aを形成する。
詳細には、開口6a内を含む保護絶縁膜6上にレジストを塗布し、フォトリソグラフィーによりレジストに開口を形成する。具体的には、フォトレジストに、保護絶縁膜6の開口6a内で開口6aの底面の一部、ここでは底面のうちでソース電極4側の端部を露出させる開口を形成する。当該開口を有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、金属材料を例えば蒸着法により、開口内を含むレジストマスク上に堆積する。金属材料は、オーミック特性を持ち仕事関数が例えば4.5eV以下の金属、例えばTi,Ta,Al,Cs,Hf,Nb,Mo,Mn,Zn,Ga,Cd,Biから選ばれた1種であり、ここではTiを用いる。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したTiを除去する。以上により、開口6aの底面上でソース電極4側の端部にTiの第1金属7aが形成される。第1金属7aは、化合物半導体積層構造2の表面(キャップ層2eの表面)と接触すると共に、保護絶縁膜6の開口6aのソース電極4側の内壁面と接触している。
続いて、図3(b)に示すように、ゲート電極の第2金属7bを形成する。
詳細には、先ず、第2金属を形成するためのレジストマスクを形成する。ここでは、蒸着法及びリフトオフ法に適した例えば庇構造2層レジストを用いる。このレジストを、開口6a内を含む保護絶縁膜6上に塗布し、レジストに開口6aを露出させる開口を形成する。以上により、当該開口を有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、金属材料を例えば蒸着法により、開口内を含むレジストマスク上に堆積する。金属材料は、ショットキー特性を持つ金属、例えばNi,Pd,Au,Pt,Cuから選ばれた1種又は複数種であり、ここではNi/Au(下層がNi、上層がAu)を用いる。Niの厚みは30nm程度、Auの厚みは400nm程度とする。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したNi/Auを除去する。以上により、第1金属7aを覆い開口6aを埋め込み、保護絶縁膜6上に堆積された第2金属7bが形成される。第2金属7bは、第1金属7aの上面及び一方の側面(ドレイン電極5側の側面)と接触すると共に、化合物半導体積層構造2の表面(キャップ層2eの表面)と接触している。
以上により、第1金属7a及び第2金属7bを有し、化合物半導体積層構造2の表面にショットキー接触するゲート電極7が構成される。
しかる後、例えば保護絶縁膜の形成、ソース電極4、ドレイン電極5、ゲート電極7と接続される配線の形成、上層の保護膜の形成、最表面に露出する接続電極の形成等の諸工程を経て、本実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
以下、本実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの奏する作用効果について、比較例との比較に基づいて説明する。
図4は、比較例のAlGaN/GaN・HEMTにおける閾値電圧及び電界強度を示す図である。図5は、比較例のAlGaN/GaN・HEMTにおいて、電子トラップによりコラプスが発生する旨を示す図である。図4において、(a)がAlGaN/GaN・HEMTのゲート電極近傍を拡大した概略断面図、(b)がゲート電極近傍の閾値電圧(Vth)を示す特性図、(c)がゲート電極近傍の電界強度(相対値)を示す特性図である。図5において、(a)が電子トラップの生じる様子を示す概略断面図、(b)がコラプス発生に起因する最大飽和電流(IMAX)(mA/mm)の低下を示す特性図である。
図6は、本実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTにおける閾値電圧及び電界強度を示す図である。図7は、本実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTにおいて、電子トラップによりコラプスが発生する旨を示す図である。図6において、(a)がAlGaN/GaN・HEMTのゲート電極近傍を拡大した概略断面図、(b)がゲート電極近傍の閾値電圧(Vth)を示す特性図、(c)がゲート電極近傍の電界強度(相対値)を示す特性図である。図7において、(a)が電子トラップの生じる様子を示す概略断面図、(b)がコラプス発生に起因する最大飽和電流(IMAX)(mA/mm)の低下を示す特性図である。
比較例のAlGaN/GaN・HEMTでは、図4(a)及び図5(a)のように、本実施形態と同様に化合物半導体積層構造2上に保護絶縁膜6が形成され、開口6aを埋め込むように保護絶縁膜6上にゲート電極100が形成されている。ゲート電極100はNi/Auを材料としており、上記の第1金属のような構造物を有さない。
本実施形態のAlGaN/GaN・HEMTでは、図6(a)及び図7(a)のように、ゲート電極7が第1金属7a及び第2金属7bを有して構成されている。
比較例では、図4(b)の閾値電圧に対応して、図4(c)のようにゲート電極7のドレイン電極5側の端部で電界集中により電界強度が増加する。これにより、図5(a)のように保護絶縁膜6のドレイン電極5側の端部にトラップ電子が蓄積(電子トラップ)される。電子トラップにより、実際のゲート長(Lg)よりも実効ゲート長(Lg')が長くなり、ゲート電極7の直下における2DEGの抵抗値がR1からR1'に増加して、図5(b)のようにコラプス現象の発生によりIMAXが理想値から大きく低下する。
これに対して本実施形態では、図6(b)のようにゲート電極7の第1金属7aにおける閾値電圧が第2金属7bにおける閾値電圧よりも高く、図6(c)のように電界緩和により電界強度が比較例に比べて低下する。これにより、図7(a)のように保護絶縁膜6のドレイン電極5側の端部で電子の蓄積が抑制され、実際のゲート長(Lg)と実効ゲート長(Lg')とが略等しくなる。図7(b)のように、コラプス現象が抑制され、IMAXは低下することなく理想値と同程度の値となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、デバイス動作中におけるコラプス現象の発生を抑制し、優れたデバイス特性を有する信頼性の高いAlGaN/GaN・HEMTが実現する。
-変形例-
以下、第1の実施形態の変形例について説明する。本変形例では、第1の実施形態と同様にAlGaN/GaN・HEMTを開示するが、ゲート電極の一部がMIS型とされている点で相違する。なお、第1の実施形態の構成部材等と同一のものについては、同符号を付して詳しい説明を省略する。
図8~図9は、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの変形例の製造方法における主要工程を示す概略断面図である。
先ず、第1の実施形態と同様に、図1(a)~(c)の各工程を順次行う。化合物半導体積層構造2上にソース電極4及びドレイン電極5が形成される。
続いて、図8(a)に示すように、保護絶縁膜11を形成する。
詳細には、化合物半導体積層構造2の表面を覆うように絶縁物、CVD法により例えばSiNを1000nm以下、例えば20nm程度の厚みに堆積する。これにより、保護絶縁膜11が形成される。
続いて、図8(b)に示すように、保護絶縁膜11に電極形成部12を形成する。
詳細には、先ず、保護絶縁膜11のゲート電極の形成予定部位をフォトリソグラフィー及びエッチングで加工する。これにより、保護絶縁膜11におけるゲート電極の形成予定部位に非貫通溝11aが形成される。
次に、非貫通溝11aにおけるゲート電極の第1金属の形成予定部位をフォトリソグラフィー及びエッチングで加工する。これにより、非貫通溝11aに、化合物半導体積層構造2の表面の第1金属の形成予定部位を露出させる開口11bが形成される。
以上により、保護絶縁膜11に、薄いSiNからなる非貫通溝11aと、第1金属の形成予定部位を露出させる開口11bとが隣接してなる電極形成部12が形成される。
続いて、図9(a)に示すように、ゲート電極の第1金属8aを形成する。
詳細には、開口11b内を含む保護絶縁膜11上にレジストを塗布し、フォトリソグラフィーによりレジストに開口を形成する。具体的には、フォトレジストに、保護絶縁膜11の開口11bを露出させる開口を形成する。当該開口を有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、金属材料を例えば蒸着法により、開口内を含むレジストマスク上に堆積する。金属材料は、オーミック特性を持ち仕事関数が例えば4.5eV以下の金属、例えばTi,Ta,Al,Cs,Hf,Nb,Mo,Mn,Zn,Ga,Cd,Biから選ばれた1種であり、ここではTiを用いる。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したTiを除去する。以上により、開口11b内にTiの第1金属8aが形成される。第1金属8aは、化合物半導体積層構造2の表面(キャップ層2eの表面)と接触すると共に、保護絶縁膜11の開口11bのソース電極4側の内壁面と接触している。
続いて、図9(b)に示すように、ゲート電極の第2金属8bを形成する。
詳細には、先ず、第2金属を形成するためのレジストマスクを形成する。ここでは、蒸着法及びリフトオフ法に適した例えば庇構造2層レジストを用いる。このレジストを、非貫通溝11a内を含む保護絶縁膜11上に塗布し、レジストに非貫通溝11aを露出させる開口を形成する。以上により、当該開口を有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、金属材料を例えば蒸着法により、開口内を含むレジストマスク上に堆積する。金属材料は、ショットキー特性を持つ金属、例えばNi,Pd,Au,Pt,Cuから選ばれた1種又は複数種であり、ここではNi/Au(下層がNi、上層がAu)を用いる。Niの厚みは30nm程度、Auの厚みは400nm程度とする。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したNi/Auを除去する。以上により、第1金属8aを覆い非貫通溝11aを埋め込み、保護絶縁膜11上に堆積された第2金属8bが形成される。第2金属8bは、第1金属8aの上面及び一方の側面(ドレイン電極5側の側面)と接触すると共に、化合物半導体積層構造2の上方に非貫通溝11aの底面のSiNを介して位置している。当該底面のSiNがゲート絶縁膜として機能する。
以上により、第1金属8a及び第2金属8bを有し、第2金属8bの下部でMIS型とされたゲート電極8が構成される。
しかる後、例えば保護絶縁膜の形成、ソース電極4、ドレイン電極5、ゲート電極8と接続される配線の形成、上層の保護膜の形成、最表面に露出する接続電極の形成等の諸工程を経て、本変形例によるAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
なお、本変形例では、MIS型の部分を構成する非貫通溝11aを、保護絶縁膜11を利用して形成する場合を例示したが、この態様に限定されるものではない。例えば、非貫通溝11aの部分を、保護絶縁膜11以外の材料、例えばSi,Al,Hf,Zr,Ti,Ta,Wの酸化物、窒化物又は酸窒化物、或いはこれらから適宜に選択して多層に堆積して、ゲート絶縁膜として形成しても良い。
本変形例では、ゲート電極8の第1金属8aにおける閾値電圧が第2金属8bにおける閾値電圧よりも高く、電界緩和により電界強度が低下する。これにより、保護絶縁膜11のドレイン電極5側の端部で電子の蓄積が抑制され、実際のゲート長と実効ゲート長とが略等しくなる。コラプス現象が抑制され、最大飽和電流(IMAX)は低下することなく理想値と略同じ値となる。
本変形例によれば、デバイス動作中におけるコラプス現象の発生を抑制し、優れたデバイス特性を有する信頼性の高いAlGaN/GaN・HEMTが実現する。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同様にAlGaN/GaN・HEMTを開示するが、コラプス現象の発生を抑制する機構が異なる点で相違する。なお、第1の実施形態の構成部材等と同一のものについては、同符号を付して詳しい説明を省略する。
図10~図12は、第2の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの製造方法の主要工程を示す概略断面図である。
先ず、図10(a)に示すように、第1の実施形態の図1(a),(b)と同様に、SiC基板1上に化合物半導体積層構造2を形成し、化合物半導体積層構造2の素子分離領域に素子分離構造3を形成する。
続いて、図10(b)に示すように、レジストマスク20を形成する。
詳細には、化合物半導体積層構造2の表面にレジストを塗布する。フォトリソグラフィーによりレジストを加工して、当該表面の後述する第1領域の形成予定部位を露出させる開口20aを形成する。以上により、レジストマスク20が形成される。
続いて、図10(c)に示すように、化合物半導体積層構造2の表面に第1領域21を形成する。
詳細には、レジストマスク20を用いて、開口20aから露出する化合物半導体積層構造2のキャップ層2eの表面部分にn型不純物、例えばシリコン(Si)をイオン注入する。このn型不純物としては、Siの代わりにゲルマニウム(Ge)、酸素(O)等を用いても良い。以上により、キャップ層2eの表面に第1領域21が形成される。
その後、レジストマスク10は、所定の薬液を用いたウェット処理等により除去される。
第1領域21は、キャップ層2eが5×1018/cm3程度の濃度にSiを含有しているところ、このSiと相俟って、5×1019/cm3程度~5×1020/cm3程度、例えば1×1020/cm3程度のn型不純物(Si)濃度とされる。第1領域21のSi濃度が5×1019/cm3程度よりも低いと、十分な閾値電圧が確保されずにコラプス現象を抑制することが困難となる。5×1020/cm3程度よりも高いと、リーク電流の増加が無視し得なくなる。第1領域21のSi濃度を5×1019/cm3程度~5×1020/cm3程度とすることで、リーク電流の増加を来たすことなく、コラプス現象を抑制することができる。
なお、第1領域21は、キャップ層2eよりも深く電子供給層2dまで形成されても良い。
また、第1領域をイオン注入ではなく、例えば再成長で形成しても良い。この場合、例えば、フォトリソグラフィー及びエッチングで化合物半導体積層構造2の表面における第1領域の形成予定部位に溝を形成し、当該溝を埋め込むように、上記のSi濃度となるようにSiをドープしたGaN層を再成長で形成する。
続いて、図11(a)に示すように、ソース電極4及びドレイン電極5を形成する。
詳細には、先ず、ソース電極及びドレイン電極を形成するためのレジストマスクを形成する。ここでは、蒸着法及びリフトオフ法に適した例えば庇構造2層レジストを用いる。このレジストを化合物半導体積層構造2上に塗布し、ソース電極及びドレイン電極の電極形成予定部位を露出させる開口を形成する。以上により、当該開口を有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、電極材料として、例えばTa/Alを、例えば蒸着法により、電極形成予定部位を露出させる開口内を含むレジストマスク上に堆積する。Taの厚みは100nm以下、例えば7nm程度とし、Alの厚みは1000nm以下、例えば200nm程度とする。電極材料のオーミック金属としては、例えばTi,Ta,Al,Cs,Hf,Nb,Mo,Mn,Zn,Ga,Cd,Biから選ばれた1種又は複数種が用いられる。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したTa/Alを除去する。その後、SiC基板1を、例えば窒素雰囲気中において400℃~900℃程度の温度、例えば580℃程度で熱処理し、残存したTa/Alをキャップ層2eとオーミックコンタクトさせる。Ta/Alのキャップ層2eとのオーミックコンタクトが得られるのであれば、熱処理が不要な場合もある。以上により、ソース電極4及びドレイン電極5が形成される。
続いて、図11(b)に示すように、保護絶縁膜6を形成する。
詳細には、化合物半導体積層構造2の表面を覆うように絶縁物、CVD法により例えばSiNを1000nm以下、例えば20nm程度の厚みに堆積する。これにより、保護絶縁膜6が形成される。
続いて、図12(a)に示すように、保護絶縁膜6に開口6aを形成する。
詳細には、保護絶縁膜6のゲート電極の形成予定部位をフォトリソグラフィー及びエッチングで加工する。これにより、保護絶縁膜6に、化合物半導体積層構造2の表面のゲート電極の形成予定部位を露出させる開口6aが形成される。開口6aにおいては、当該開口6aの底面の一部、ここでは底面のうちソース電極4側の端部に第1領域21の上面が露出しており、当該開口6aの底面の他部、ここでは底面のうちドレイン電極5側の端部に化合物半導体積層構造2の表面が露出している。この表面の露出部分を第2部位22とする。第2部位22はキャップ層2eの一部であり、第1領域21と隣接しており、第1領域21よりもn型不純物(Si)濃度が低い。
続いて、図12(b)に示すように、ゲート電極9を形成する。
詳細には、先ず、ゲート電極を形成するためのレジストマスクを形成する。ここでは、蒸着法及びリフトオフ法に適した例えば庇構造2層レジストを用いる。このレジストを、開口6a内を含む保護絶縁膜6上に塗布し、レジストに開口6aを露出させる開口を形成する。以上により、当該開口を有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、金属材料を例えば蒸着法により、開口内を含むレジストマスク上に堆積する。金属材料は、ショットキー特性を持つ金属、例えばNi,Pd,Au,Pt,Cuから選ばれた1種又は複数種であり、ここではNi/Au(下層がNi、上層がAu)を用いる。Niの厚みは30nm程度、Auの厚みは400nm程度とする。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したNi/Auを除去する。以上により、開口6aを埋め込んで第1領域21の上面を覆い、保護絶縁膜6上に堆積されてなるゲート電極9が形成される。ゲート電極9は、第1領域21の上面と接触すると共に、第2領域22の上面(キャップ層2eの上面)と接触している。
しかる後、例えば保護絶縁膜の形成、ソース電極4、ドレイン電極5、ゲート電極9と接続される配線の形成、上層の保護膜の形成、最表面に露出する接続電極の形成等の諸工程を経て、本実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
本実施形態では、ゲート電極9が第2領域22の上面と接触する態様について例示したが、第1の実施形態の変形例と同様に、ゲート電極9と第2領域22との間にゲート絶縁膜(例えば、保護絶縁膜6の一部)を設けるようにしても良い。
本実施形態では、第1領域21における閾値電圧が第2領域22における閾値電圧よりも高く、電界緩和により電界強度が低下する。これにより、保護絶縁膜6のドレイン電極5側の端部で電子の蓄積が抑制され、実際のゲート長と実効ゲート長とが略等しくなる。コラプス現象が抑制され、最大飽和電流(IMAX)は低下することなく理想値と略同じ値となる。
本実施形態によれば、デバイス動作中におけるコラプス現象の発生を抑制し、優れたデバイス特性を有する信頼性の高いAlGaN/GaN・HEMTが実現する。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態及び変形例、並びに第2の実施形態から選ばれた1種のAlGaN/GaN・HEMTを適用した電源装置を開示する。
図13は、第3の実施形態による電源装置の概略構成を示す結線図である。
本実施形態による電源装置は、高圧の一次側回路31及び低圧の二次側回路32と、一次側回路31と二次側回路32との間に配設されるトランス33とを備えて構成される。
一次側回路31は、交流電源34と、いわゆるブリッジ整流回路35と、複数(ここでは4つ)のスイッチング素子36a,36b,36c,36dとを備えて構成される。また、ブリッジ整流回路35は、スイッチング素子36eを有している。
二次側回路32は、複数(ここでは3つ)のスイッチング素子37a,37b,37cを備えて構成される。
本実施形態では、一次側回路31のスイッチング素子36a,36b,36c,36dが、第1の実施形態及び変形例、並びに第2の実施形態から選ばれた1種のGaN-HEMTとされている。一方、二次側回路32のスイッチング素子37a,37b,37cは、シリコンを用いた通常のMIS・FETとされている。
本実施形態では、デバイス動作中におけるコラプス現象の発生を抑制し、優れたデバイス特性を有する信頼性の高いAlGaN/GaN・HEMTを電源回路に適用する。これにより、信頼性の高い大電力の電源回路が実現する。
(第4の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態及び変形例、並びに第2の実施形態から選ばれた1種のAlGaN/GaN・HEMTを適用した高周波増幅器を開示する。
図14は、本実施形態による高周波増幅器の概略構成を示す結線図である。
本実施形態による高周波増幅器は、ディジタル・プレディストーション回路41と、ミキサー42a,42bと、パワーアンプ43とを備えて構成される。
ディジタル・プレディストーション回路41は、入力信号の非線形歪みを補償するものである。ミキサー42aは、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号をミキシングするものである。パワーアンプ43は、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅するものであり、第1の実施形態及び変形例、並びに第2の実施形態から選ばれた1種のGaN-HEMTを有している。なお図14では、例えばスイッチの切り替えにより、出力側の信号をミキサー42bで交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路41に送出できる構成とされている。
本実施形態では、デバイス動作中におけるコラプス現象の発生を抑制し、優れたデバイス特性を有する信頼性の高いAlGaN/GaN・HEMTを高周波増幅器に適用する。これにより、信頼性の高い高耐圧の高周波増幅器が実現する。
(他の実施形態)
第1~第4の実施形態では、化合物半導体装置としてAlGaN/GaN・HEMTを例示した。化合物半導体装置としては、AlGaN/GaN・HEMT以外にも、以下のようなHEMTに適用できる。
・その他のHEMT例1
本例では、化合物半導体装置として、InAlN/GaN・HEMTを開示する。
InAlNとGaNは、組成によって格子定数を近くすることが可能な化合物半導体である。この場合、上記した第1~第4の実施形態では、電子走行層がi-GaN、中間層がi-InAlN、電子供給層がn-InAlN、キャップ層がn-GaNで形成される。また、この場合のピエゾ分極が殆ど発生しないため、2次元電子ガスは主にInAlNの自発分極により発生する。
本例によれば、上述したAlGaN/GaN・HEMTと同様に、デバイス動作中におけるコラプス現象の発生を抑制し、優れたデバイス特性を有する信頼性の高いInAlN/GaN・HEMTが実現する。
・その他のHEMT例2
本例では、化合物半導体装置として、InAlGaN/GaN・HEMTを開示する。
GaNとInAlGaNは、後者の方が前者よりも組成によって格子定数を小さくすることができる化合物半導体である。この場合、上記した第1~第4の実施形態では、電子走行層がi-GaN、中間層がi-InAlGaN、電子供給層がn-InAlGaN、キャップ層がn-GaNで形成される。
本例によれば、上述したAlGaN/GaN・HEMTと同様に、デバイス動作中におけるコラプス現象の発生を抑制し、優れたデバイス特性を有する信頼性の高いInAlGaN/GaN・HEMTが実現する。
以下、化合物半導体装置及びその製造方法、並びに電源装置及び高周波増幅器の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)化合物半導体層と、
オーミック特性を持ち、前記化合物半導体層上に接触する第1金属と、ショットキー特性を持ち、前記第1金属の上面及び一方の側面と接触する第2金属とを有する電極と
を備えたことを特徴とする化合物半導体装置。
(付記2)前記第2金属は、前記化合物半導体層と接触していることを特徴とする付記1に記載の化合物半導体装置。
(付記3)前記化合物半導体層と前記第2金属との間に絶縁膜が配されていることを特徴とする付記1に記載の化合物半導体装置。
(付記4)前記化合物半導体層上に形成され、前記電極が埋め込まれた開口を有する保護絶縁膜を備えており、
前記第1金属は、他方の側面が前記開口の内壁面と接触していることを特徴とする付記1~3のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記5)前記第1金属は、Ti,Ta,Al,Cs,Hf,Nb,Mo,Mn,Zn,Ga,Cd,Biから選ばれた1種であることを特徴とする付記1~4のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記6)表面に、n型不純物を含有する第1領域と、前記第1領域と隣接しており、前記第1領域よりもn型不純物の濃度が低い第2領域とを有する化合物半導体層と、
下面が前記第1領域及び前記第2領域の上方に位置し、前記第1領域と接触する電極と
を備えたことを特徴とする化合物半導体装置。
(付記7)前記電極は、前記第2領域と接触していることを特徴とする付記6に記載の化合物半導体装置。
(付記8)前記化合物半導体層と前記電極との間に絶縁膜が配されていることを特徴とする付記6に記載の化合物半導体装置。
(付記9)前記第1領域は、前記n型不純物の濃度が5×1019/cm3~5×1020/cm3の範囲内の値とされていることを特徴とする付記6~8のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記10)前記化合物半導体層上に形成され、前記電極が埋め込まれた開口を有する保護絶縁膜を備えており、
前記第1領域は、前記開口の底面の一端に位置していることを特徴とする付記6~9のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記11)化合物半導体層を形成する工程と、
前記化合物半導体層の上方に、オーミック特性を持ち前記化合物半導体層と接触する第1金属と、ショットキー特性を持ち前記第1金属の上面及び一方の側面と接触する第2金属とを有する電極を形成する工程と
を備えたことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
(付記12)前記第2金属は、前記化合物半導体層と接触することを特徴とする付記11に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記13)前記化合物半導体層と前記第2金属との間に絶縁膜が配されることを特徴とする付記11に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記14)前記化合物半導体層上に、前記電極が埋め込まれた開口を有する保護絶縁膜を形成する工程を備えており、
前記第1金属は、他方の側面が前記開口の内壁面と接触することを特徴とする付記11~13のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記15)前記第1金属は、Ti,Ta,Al,Cs,Hf,Nb,Mo,Mn,Zn,Ga,Cd,Biから選ばれた1種であることを特徴とする付記11~14のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記16)表面に、n型不純物を含有する第1領域と、前記第1領域と隣接しており、前記第1領域よりもn型不純物の濃度が低い第2領域とを有する化合物半導体層を形成する工程と、
下面が前記第1領域及び前記第2領域の上方に位置し、前記第1領域と接触する電極を形成する工程と
を備えたことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
(付記17)前記電極は、前記第2領域と接触することを特徴とする付記16に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記18)前記化合物半導体層と前記電極との間に絶縁膜が配されることを特徴とする付記16に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記19)前記第1領域は、前記n型不純物の濃度が5×1019/cm3~5×1020/cm3の範囲内の値とされることを特徴とする付記16~18のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記20)前記化合物半導体層上に、前記電極が埋め込まれた開口を有する保護絶縁膜を形成する工程を備えており、
前記第1領域は、前記開口の底面の一端に位置することを特徴とする付記16~19のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記21)前記化合物半導体層の表面に前記n型不純物を導入し、前記第1領域を形成することを特徴とする付記16~20のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記22)前記化合物半導体層の表面に溝を形成し、再成長により前記溝を埋め込むように前記n型不純物を含有する前記第1領域を形成することを特徴とする付記16~20のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記23)変圧器と、前記変圧器を挟んで高圧回路及び低圧回路とを備えた電源回路であって、
前記高圧回路はトランジスタを有しており、
前記トランジスタは、
化合物半導体層と、
オーミック特性を持ち、前記化合物半導体層上に接触する第1金属と、ショットキー特性を持ち、前記第1金属の上面及び一方の側面と接触する第2金属とを有する電極とを有する電極と
を備えたことを特徴とする電源回路。
(付記24)変圧器と、前記変圧器を挟んで高圧回路及び低圧回路とを備えた電源回路であって、
前記高圧回路はトランジスタを有しており、
前記トランジスタは、
表面に、n型不純物を含有する第1領域と、前記第1領域と隣接しており、前記第1領域よりもn型不純物の濃度が低い第2領域とを有する化合物半導体層と、
下面が前記第1領域及び前記第2領域の上方に位置し、前記第1領域と接触する電極と
を備えたことを特徴とする電源回路。
(付記25)入力した高周波電圧を増幅して出力する高周波増幅器であって、
トランジスタを有しており、
前記トランジスタは、
化合物半導体層と、
オーミック特性を持ち、前記化合物半導体層上に接触する第1金属と、ショットキー特性を持ち、前記第1金属の上面及び一方の側面と接触する第2金属とを有する電極とを有する電極と
を備えたことを特徴とする高周波増幅器。
(付記26)入力した高周波電圧を増幅して出力する高周波増幅器であって、
トランジスタを有しており、
前記トランジスタは、
表面に、n型不純物を含有する第1領域と、前記第1領域と隣接しており、前記第1領域よりもn型不純物の濃度が低い第2領域とを有する化合物半導体層と、
下面が前記第1領域及び前記第2領域の上方に位置し、前記第1領域と接触する電極と
を備えたことを特徴とする高周波増幅器。
1 SiC基板
2 化合物半導体積層構造
2a バッファ層
2b 電子走行層
2c 中間層
2d 電子供給層
2e キャップ層
3 素子分離構造
4 ソース電極
5 ドレイン電極
6,11 保護絶縁膜
6a,11b,20a 開口
7,8,9 ゲート電極
7a,8a 第1金属
7b,8b 第2金属
11a 非貫通溝
12 電極形成部
20 レジストマスク
21 第1領域
22 第2領域
31 一次側回路
32 二次側回路
33 トランス
34 交流電源
35 ブリッジ整流回路
36a,36b,36c,36d,36e,37a,37b,37c スイッチング素子
41 ディジタル・プレディストーション回路
42a,42b ミキサー
43 パワーアンプ

Claims (20)

  1. 化合物半導体層と、
    前記化合物半導体層上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
    前記化合物半導体層上で前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられたゲート電極と
    を備えており、
    前記ゲート電極は、
    前記ソース電極側に配置されており、オーミック特性を持ち、前記化合物半導体層上に接触する第1金属と、
    前記ドレイン電極側に配置されており、ショットキー特性を持ち、前記第1金属の上面及び一方の側面と接触すると共に前記化合物半導体層と下面で対向する第2金属と
    を有することを特徴とする化合物半導体装置。
  2. 前記第2金属は、前記化合物半導体層と接触していることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置。
  3. 前記化合物半導体層と前記第2金属との間に絶縁膜が配されていることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置。
  4. 前記化合物半導体層上に形成され、前記ゲート電極が埋め込まれた開口を有する保護絶縁膜を備えており、
    前記第1金属は、他方の側面が前記開口の内壁面と接触していることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
  5. 前記第1金属は、Ti,Ta,Al,Cs,Hf,Nb,Mo,Mn,Zn,Ga,Cd,Biから選ばれた1種であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
  6. 表面に、n型不純物を含有する第1領域と、前記第1領域と隣接しており、前記第1領域よりもn型不純物の濃度が低い第2領域とを有する化合物半導体層と、
    前記化合物半導体層上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
    前記化合物半導体層上で前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられており、前記ソース電極側の下面が前記第1領域の上方に位置して前記第1領域と接触し、前記ドレイン電極側の下面が前記第2領域の上方に位置して前記第2領域と対向するゲート電極と
    を備えたことを特徴とする化合物半導体装置。
  7. 前記ゲート電極は、前記第2領域と接触していることを特徴とする請求項6に記載の化合物半導体装置。
  8. 前記化合物半導体層と前記ゲート電極との間に絶縁膜が配されていることを特徴とする請求項6に記載の化合物半導体装置。
  9. 前記第1領域は、前記n型不純物の濃度が5×1019/cm3~5×1020/cm3の範囲内の値とされていることを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
  10. 前記化合物半導体層上に形成され、前記ゲート電極が埋め込まれた開口を有する保護絶縁膜を備えており、
    前記第1領域は、前記開口の底面の一端に位置していることを特徴とする請求項6~9のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
  11. 化合物半導体層を形成する工程と、
    前記化合物半導体層上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    前記化合物半導体層上で前記ソース電極と前記ドレイン電極との間にゲート電極を形成する工程と
    を備えており、
    前記ゲート電極は、
    前記ソース電極側に配置されており、オーミック特性を持ち、前記化合物半導体層上に接触する第1金属と、
    前記ドレイン電極側に配置されており、ショットキー特性を持ち、前記第1金属の上面及び一方の側面と接触すると共に前記化合物半導体層と下面で対向する第2金属と
    を有することを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
  12. 前記第2金属は、前記化合物半導体層と接触することを特徴とする請求項11に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  13. 前記化合物半導体層と前記第2金属との間に絶縁膜が配されることを特徴とする請求項11に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  14. 前記化合物半導体層上に、前記ゲート電極が埋め込まれた開口を有する保護絶縁膜を形成する工程を備えており、
    前記第1金属は、他方の側面が前記開口の内壁面と接触することを特徴とする請求項11~13のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  15. 前記第1金属は、Ti,Ta,Al,Cs,Hf,Nb,Mo,Mn,Zn,Ga,Cd,Biから選ばれた1種であることを特徴とする請求項11~14のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  16. 表面に、n型不純物を含有する第1領域と、前記第1領域と隣接しており、前記第1領域よりもn型不純物の濃度が低い第2領域とを有する化合物半導体層を形成する工程と、
    前記化合物半導体層上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    前記化合物半導体層上で前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられ、前記ソース電極側の下面が前記第1領域の上方に位置して前記第1領域と接触し、前記ドレイン電極側の下面が前記第2領域の上方に位置して前記第2領域と対向するゲート電極を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
  17. 前記ゲート電極は、前記第2領域と接触することを特徴とする請求項16に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  18. 前記化合物半導体層と前記ゲート電極との間に絶縁膜が配されることを特徴とする請求項16に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  19. 前記第1領域は、前記n型不純物の濃度が5×1019/cm3~5×1020/cm3の範囲内の値とされることを特徴とする請求項16~18のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  20. 前記化合物半導体層上に、前記ゲート電極が埋め込まれた開口を有する保護絶縁膜を形成する工程を備えており、
    前記第1領域は、前記開口の底面の一端に位置することを特徴とする請求項16~19のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
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