JP7025369B2 - 自己保持型電磁弁 - Google Patents

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Description

本発明は、自己保持型電磁弁に関する。
例えば特許文献1の自己保持型電磁弁は、駆動用コイルと、駆動用コイルの励磁により移動するプランジャと、プランジャが吸着される固定鉄心と、プランジャを固定鉄心の吸着面に吸着させた状態に保持する磁石と、プランジャが固定鉄心の吸着面に対して離間する方向へプランジャを付勢するプランジャばねと、を有するソレノイドを備えている。プランジャばねは、プランジャを固定鉄心の吸着面から離間させた状態に保持する。
また、特許文献2には、駆動用コイルの非励磁における磁石によりプランジャを保持した状態において、外部からの衝撃によってプランジャが固定鉄心の吸着面から離間したとしても、プランジャを固定鉄心の吸着面に向けて移動させるべく駆動用コイルの励磁を行って、プランジャを吸着位置に復帰させる駆動回路が開示されている。この駆動回路は、外力によるプランジャの微動によって駆動用コイルに発生する逆起電力に伴う電流に基づいて、駆動用コイルへの通電を行い、プランジャを固定鉄心の吸着面に向けて移動させる。これにより、プランジャが吸着位置に復帰する。
特開2011-133071号公報 特開平2-58812号公報
ところで、特許文献2では、逆起電力が予め定められた閾値電圧よりも大きいか否かをコンパレータを用いて判定し、駆動回路は、逆起電力が閾値電圧よりも大きいとコンパレータによって判定された場合に、駆動用コイルへの通電を行って、プランジャを固定鉄心の吸着面に向けて移動させるようにしている。コンパレータの反転入力端子は、閾値電圧を生成する一対の分圧抵抗の間に接続されている。このような構成であれば、例えば、逆起電力が閾値電圧以下であって、プランジャの微動が僅かなときに、駆動回路における駆動用コイルへの通電が行われることが無いため、消費電力が抑えられる。
しかしながら、コンパレータ及び一対の分圧抵抗を用いる構成では、逆起電力が閾値電圧よりも大きいか否かを判定するために、駆動回路とは別に、コンパレータに常に電力を供給しておく必要がある。さらに、一対の分圧抵抗を電流が流れることによっても電力が消費されるため、消費電力が増大してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、消費電力を抑えつつも、駆動用コイルの非励磁における磁石によりプランジャを保持した状態と、プランジャばねによりプランジャを保持した状態とにおいて、外力によってプランジャが微動してもプランジャを元の位置に復帰させることができる自己保持型電磁弁を提供することにある。
上記課題を解決する自己保持型電磁弁は、駆動用コイルと、前記駆動用コイルの励磁により移動するプランジャと、前記プランジャが吸着される吸着面を有する固定鉄心と、前記プランジャを前記吸着面に吸着させた状態に保持する磁石と、前記プランジャが前記吸着面に対して離間する方向へ前記プランジャを付勢して前記プランジャを前記吸着面から離間させた状態に保持するプランジャばねと、を有するソレノイドを備えた自己保持型電磁弁であって、前記駆動用コイルと4つのトランジスタとをHブリッジ接続して構成されるとともに前記駆動用コイルへの通電を行うためのHブリッジ回路と、前記駆動用コイルの一端に接続されるとともに、前記駆動用コイルの非励磁における前記プランジャばねにより前記プランジャを保持した状態において前記プランジャの微動によって前記駆動用コイルに発生する逆起電力に伴う電流が流れる第1抵抗を有する第1検出配線と、前記駆動用コイルの他端に接続されるとともに、前記駆動用コイルの非励磁における前記磁石により前記プランジャを保持した状態において前記プランジャの微動によって前記駆動用コイルに発生する逆起電力に伴う電流が流れる第2抵抗を有する第2検出配線と、前記駆動用コイルの非励磁において前記第1検出配線又は前記第2検出配線に生じる電圧に基づくアナログ信号をデジタル処理してデジタル値に変換するとともに、前記デジタル値が予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定し、前記デジタル値が前記閾値よりも大きいと判定した場合に、前記プランジャが微動した方向とは逆方向へ前記プランジャを移動させるべく前記駆動用コイルへの通電を行う復帰制御を実行する通電制御部と、を備えた。
上記自己保持型電磁弁において、前記第1検出配線における前記第1抵抗よりも前記通電制御部側の部位、及び前記第2検出配線における前記第2抵抗よりも前記通電制御部側の部位は、第1ダイオードを介して前記通電制御部の最大定格電圧と同電圧にそれぞれ接続されており、前記各第1ダイオードのアノードが、前記第1検出配線における前記第1抵抗よりも前記通電制御部側の部位、又は前記第2検出配線における前記第2抵抗よりも前記通電制御部側の部位にそれぞれ接続されているとよい。
上記自己保持型電磁弁において、前記第1検出配線における前記第1抵抗よりも前記通電制御部側の部位、及び前記第2検出配線における前記第2抵抗よりも前記通電制御部側の部位は、第2ダイオードを介してグランド電位にそれぞれ接続されており、前記各第2ダイオードのカソードが、前記第1検出配線における前記第1抵抗よりも前記通電制御部側の部位、又は前記第2検出配線における前記第2抵抗よりも前記通電制御部側の部位にそれぞれ接続されているとよい。
この発明によれば、消費電力を抑えつつも、駆動用コイルの非励磁における磁石によりプランジャを保持した状態と、プランジャばねによりプランジャを保持した状態とにおいて、外力によってプランジャが微動してもプランジャを元の位置に復帰させることができる。
実施形態における自己保持型電磁弁の断面図。 自己保持型電磁弁の一部を拡大した断面図。 磁気回路を示す断面図。 磁気回路を示す断面図。 制御回路を示す回路図。 駆動用コイルに逆起電力が発生した状態を示す回路図。 駆動用コイルに逆起電力が発生した状態を示す回路図。
以下、自己保持型電磁弁を具体化した一実施形態を図1~図7にしたがって説明する。
図1に示すように、自己保持型電磁弁10のボディ11は、長四角ブロック状の弁ボディ12と、弁ボディ12の長手方向の一端側の端部に連結される連結ブロック13と、連結ブロック13における弁ボディ12とは反対側の端部に連結される有底長四角筒状のハウジング14と、を有している。弁ボディ12、連結ブロック13、及びハウジング14は、例えば、合成樹脂材料製である。よって、弁ボディ12、連結ブロック13、及びハウジング14は非磁性材製である。
図2に示すように、弁ボディ12には、ポペット弁15を往復動可能に収容する円孔状の弁孔16が形成されている。弁ボディ12には、供給ポート17、出力ポート18、及び排出ポート19が形成されている。供給ポート17、出力ポート18、及び排出ポート19は、弁孔16にそれぞれ連通するとともにポペット弁15の軸線方向においてこの順に並んで弁ボディ12に形成されている。ポペット弁15の軸線方向において、排出ポート19は、出力ポート18よりも連結ブロック13側に位置しており、供給ポート17は、出力ポート18よりも連結ブロック13とは反対側に位置している。本実施形態の自己保持型電磁弁10は、3ポート電磁弁である。
弁孔16は、孔径がそれぞれ異なる第1孔16a、第2孔16b、第3孔16c、及び第4孔16dを有している。第1孔16a、第2孔16b、第3孔16c、及び第4孔16dは、弁ボディ12における連結ブロック13とは反対側の端面から連結ブロック13に向けてこの順で配置されるとともにポペット弁15の軸線方向にそれぞれ延びている。第2孔16bは、第1孔16aよりも孔径が小さい。第3孔16cは、第2孔16bよりも孔径が小さい。第4孔16dは、第2孔16b及び第3孔16cよりも孔径が大きく、且つ第1孔16aよりも孔径が小さい。
第1孔16aと第2孔16bとは、ポペット弁15の軸線方向に対して直交する方向に延びる環状の第1段差面16eによって接続されている。第2孔16bと第3孔16cとは、ポペット弁15の軸線方向に対して直交する方向に延びる環状の第2段差面16fによって接続されている。第3孔16cと第4孔16dとは、ポペット弁15の軸線方向に対して直交する方向に延びる環状の第3段差面16gによって接続されている。第1孔16aは、供給ポート17及び出力ポート18に連通している。第2孔16bは、排出ポート19に連通している。また、第1孔16aにおける第2孔16bとは反対側の端部は、雌ねじ孔16hになっている。
弁ボディ12には、弁孔16における連結ブロック13とは反対側の端部を閉塞する有底円筒状のプラグ20が取り付けられている。プラグ20は、円板状の底部20aと、底部20aの周縁部から弁孔16の内周面に沿って延びる円筒状の延在部20bと、を有している。底部20aの外周面には雌ねじ孔16hに螺合される雄ねじ20cが形成されている。プラグ20は、底部20aの雄ねじ20cが雌ねじ孔16hに螺合されることにより、弁ボディ12の弁孔16に取り付けられ、底部20aは、弁孔16における連結ブロック13とは反対側の端部を閉塞している。
底部20aには、装着孔20dが形成されている。装着孔20dは、底部20aをポペット弁15の軸線方向に貫通している。装着孔20dには、吸着用手動軸21が取り付けられている。吸着用手動軸21は、延在部20bの内側から装着孔20dに挿入されることにより装着孔20dに装着されている。
延在部20bは、供給ポート17における第1孔16aへの開口周囲を通過して、出力ポート18における第1孔16aへの開口周囲まで延びている。延在部20bの内側は、第1孔16aに連通している。延在部20bにおける供給ポート17と対向する部分には、連通孔20eが形成されている。
延在部20bの外周面には、第1孔16aの内周面における供給ポート17と出力ポート18との間の部分と延在部20bの外周面との間をシールする円環状の第1シール部材22aが装着されている。そして、第1シール部材22aによって、第1孔16aの内周面における供給ポート17と出力ポート18との間の部分と延在部20bの外周面との間を介した供給ポート17と出力ポート18との間の流体の洩れが規制されている。
また、延在部20bの外周面には、第1孔16aの内周面における供給ポート17よりも出力ポート18とは反対側の部分と延在部20bの外周面との間をシールする円環状の第2シール部材22bが装着されている。そして、第2シール部材22bによって、第1孔16aの内周面における供給ポート17よりも出力ポート18とは反対側の部分と延在部20bの外周面との間を介した供給ポート17からの流体の洩れが規制されている。
延在部20bの先端面は、ポペット弁15の軸線方向において第1段差面16eと対向している。延在部20bの先端面には、円環状の第1弁座23が突設されている。第1段差面16eには、円環状の第2弁座24が突設されている。第2弁座24は、第1弁座23に向けて延びており、第1弁座23及び第2弁座24はポペット弁15の軸線方向で互いに向き合っている。第1孔16aにおける第1弁座23と第2弁座24との間は、ポペット弁15の外周面に装着された弁体15vが収容される弁室25になっている。
ポペット弁15は、円柱状の軸部15aと、軸部15aの外周面から突出する円環状の大径部15bと、を有している。軸部15aは、第4孔16dから第3孔16c及び第2孔16bを通過して第1孔16a内に突出し、プラグ20の延在部20b内に入り込んでいる。軸部15aの外径は、第3孔16cの孔径よりも僅かに小さい。第3孔16cの内周面は、ポペット弁15が軸線方向に移動する際に、軸部15aの外周面と摺接し、ポペット弁15における軸線方向への移動をガイドするガイド面として機能する。
弁体15vは、ゴム製であるとともに円環状であり、大径部15bの外周面を覆うように大径部15bに装着されている。弁体15vは、ポペット弁15の軸線方向で第1弁座23及び第2弁座24の間に配置されている。弁体15vは、第1弁座23及び第2弁座24に対して接離可能になっている。
軸部15aにおけるプラグ20側の端面には、軸部材26が取り付けられている。軸部材26は、プラグ20の延在部20b内に配置されている。軸部材26は、圧入部26aと、圧入部26aの外径よりも大径である大径部26bと、大径部26bにおける圧入部26aとは反対側に連続する軸部26cと、を有している。そして、軸部材26は、圧入部26aが、軸部15aにおけるプラグ20側の端面に形成された圧入孔15cに圧入されることにより、軸部15aに取り付けられ、ポペット弁15と一体的に移動可能である。大径部26bの外径は、延在部20bの内径とほぼ同じである。軸部26cにおける大径部26bとは反対側の端面は、吸着用手動軸21と対向している。
延在部20b内において、大径部26bとプラグ20の底部20aとの間はばね収容室27になっている。ばね収容室27には弁体ばね28が収容されている。弁体ばね28は、大径部26bと吸着用手動軸21との間に介在されている。弁体ばね28は、弁体15vが第1弁座23から離間する方向へ軸部材26及びポペット弁15を付勢している。
大径部26bの外周面にはパッキン29が装着されている。パッキン29は、プラグ20の連通孔20eよりもプラグ20の底部20a側に位置している。そして、パッキン29によって、大径部26bの外周面と延在部20bの内周面との間を介した供給ポート17からばね収容室27への流体の洩れが規制されている。
図3に示すように、連結ブロック13には、弁孔16に連通する貫通孔13aが形成されている。貫通孔13aの軸心は、弁孔16の軸心に一致している。また、ハウジング14は、底壁14aと、底壁14aの周縁部から延びる周壁14bと、を有している。周壁14bの軸線は、貫通孔13aの軸心、及び弁孔16の軸心に一致している。底壁14aには、挿通孔14cが形成されている。挿通孔14cの軸心は、周壁14bの軸線に一致している。
ハウジング14には、磁性材製である磁気フレーム30が埋設されている。磁気フレーム30は、ハウジング14の底壁14aの内面に沿って延びる板状の底部30aと、底部30aの周縁部からハウジング14の周壁14bに沿って延びる筒状の延在部30bと、を有している。磁気フレーム30は、延在部30bがハウジング14の周壁14bに埋め込まれることにより、ハウジング14に一体化されている。延在部30bの内周面における先端側の部位は、ハウジング14の周壁14bの内周面から露出している。底部30aには雌ねじ孔30cが形成されている。雌ねじ孔30cは、挿通孔14cの内側に位置している。雌ねじ孔30cの軸心は、挿通孔14cの軸心に一致している。
自己保持型電磁弁10は、ソレノイド31を備えている。ソレノイド31は、駆動用コイル32、固定鉄心33、プランジャ34、及びプランジャばね35を有している。固定鉄心33及びプランジャ34は、磁性材製である。ハウジング14内には、駆動用コイル32が巻回された筒状のボビン36が収容されている。ボビン36の軸線は、ハウジング14の周壁14bの軸線に一致している。
固定鉄心33は、ハウジング14内に収容されている。固定鉄心33は、軸部33aと、軸部33aの端部から軸部33aの軸線方向に対して直交する方向に突出する環状のフランジ部33bと、を有している。軸部33aは、ボビン36の内側に対してハウジング14の底壁14a側から挿入されている。軸部33aの軸線方向の長さは、ボビン36の軸線方向の長さよりも短い。軸部33aにおけるフランジ部33bとは反対側の端面は平坦面状であり、プランジャ34が吸着される吸着面33eである。したがって、固定鉄心33は、プランジャ34が吸着される吸着面33eを有している。フランジ部33bは、ボビン36におけるハウジング14の底壁14a側の部位に当接している。
図1に示すように、プランジャ34は、ボビン36の内側から連結ブロック13の貫通孔13aを介して弁ボディ12の弁孔16内に突出する柱状である。プランジャ34は、固定鉄心33よりも弁ボディ12側に位置している。プランジャ34の軸線は、固定鉄心33の軸部33aの軸線と一致している。プランジャ34における固定鉄心33側の端面34aは平坦面状である。プランジャ34の端面34aは、固定鉄心33の吸着面33eに面接触可能である。プランジャ34における固定鉄心33とは反対側の端面34bは、ポペット弁15に接離可能である。
図3に示すように、プランジャ34の外周面には、環状の鍔部34cが突出している。鍔部34cは、連結ブロック13の貫通孔13aの内側に位置している。ハウジング14内には、有底筒状の収容部材37が収容されている。収容部材37は、プランジャ34の軸線方向において、ボビン36と磁気フレーム30の底部30aとの間に配置されている。収容部材37は、板状の底部37aと、底部37aの周縁部からハウジング14の周壁14bの内周面に沿って延びる筒状の延在部37bと、を有している。底部37aには、挿通孔37cが形成されている。挿通孔37cの軸心は、磁気フレーム30の雌ねじ孔30cの軸心と一致している。
固定鉄心33のフランジ部33bは、収容部材37の内側に位置している。フランジ部33bの外周面は、収容部材37の延在部37bの内周面に接している。収容部材37の内側には、板状の磁石38が収容されている。磁石38は、プランジャ34の軸線方向において、固定鉄心33と収容部材37の底部37aとの間に配置されている。磁石38の外周面は、収容部材37の延在部37bの内周面に接している。
磁気フレーム30の雌ねじ孔30cには、第1磁性コア39が螺着されている。第1磁性コア39は、外周面に雄ねじ39aが形成されている螺子部39bと、螺子部39bから突出するとともに収容部材37の挿通孔37cに挿通される柱状の挿通部39cと、を有している。挿通部39cにおける螺子部39bとは反対側の端面は、磁石38に接触している。挿通部39cの外周面は、挿通孔37cの内周面に接触している。
図3及び図4に示すように、自己保持型電磁弁10においては、実線の矢印で示すように磁石38の磁束が発生している。磁石38の磁束は、磁石38→固定鉄心33のフランジ部33b→収容部材37→第1磁性コア39の挿通部39c→磁石38の順に通過している。
磁気フレーム30の先端側の内側には、筒状の第2磁性コア40が配置されている。第2磁性コア40は、プランジャ34の軸線方向において、ボビン36よりも連結ブロック13側に位置している。第2磁性コア40の外周面は、磁気フレーム30の延在部30bの内周面における先端側の部位に接触している。プランジャ34は、第2磁性コア40の内側を通過している。
プランジャばね35は、第2磁性コア40とプランジャ34の鍔部34cとの間に介在されている。プランジャばね35の一端は、第2磁性コア40の端面に支持されるとともに、プランジャばね35の他端は、プランジャ34の鍔部34cに支持されている。プランジャばね35は、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eに対して離間する方向へプランジャ34を付勢している。プランジャばね35の付勢力は、弁体ばね28の付勢力よりも大きい。
ハウジング14には、カバー41が取り付けられている。カバー41内には、制御基板42と、マイコン43(MPU)と、制御回路50と、が収容されている。マイコン43及び制御回路50は、制御基板42に搭載されている。
図5に示すように、制御回路50は、Hブリッジ回路51を備えている。Hブリッジ回路51は、4つのトランジスタ51a,51b,51c,51dを有している。そして、Hブリッジ回路51により駆動用コイル32への通電が行われる。
各トランジスタ51a,51bは、p型チャネルの電界効果トランジスタである。各トランジスタ51c,51dは、n型チャネルの電界効果トランジスタである。各トランジスタ51a,51b,51c,51dのゲート端子は、それぞれマイコン43に電気的に接続されている。なお、各トランジスタ51a,51bのゲート端子は、各トランジスタ51a,51bの駆動用トランジスタ52a,52bを介してマイコン43にそれぞれ電気的に接続されている。両トランジスタ51a,51dのゲート端子は、マイコン43に対して並列接続されている。両トランジスタ51b,51cのゲート端子は、マイコン43に対して並列接続されている。
各トランジスタ51a,51bのソース端子は、ソレノイド用電源53に電気的に接続されている。トランジスタ51aのドレイン端子は、トランジスタ51cのドレイン端子に直列接続されている。トランジスタ51bのドレイン端子は、トランジスタ51dのドレイン端子に直列接続されている。各トランジスタ51c,51dのソース端子は、グランドに電気的に接続されている。
トランジスタ51aのドレイン端子とトランジスタ51cのドレイン端子とが直列に接続された中間点である第1中間点P1は、駆動用コイル32の一端である第1端32aに電気的に接続されている。トランジスタ51bのドレイン端子とトランジスタ51dのドレイン端子とが直列に接続された中間点である第2中間点P2は、駆動用コイル32の他端である第2端32bに電気的に接続されている。よって、Hブリッジ回路51は、駆動用コイル32と4つのトランジスタ51a,51b,51c,51dとをHブリッジ接続して構成されている。
マイコン43には、外部電源44からの電力がレギュレータ45を介してマイコン43に供給される。レギュレータ45は、外部電源44からの電圧をマイコン43の最大定格電圧に降圧する。例えば、レギュレータ45は、外部電源44から印加される電圧をマイコン43が駆動する所定の電圧に降圧する。そして、マイコン43には、レギュレータ45により降圧された所定の電圧が印加される。レギュレータ45とマイコン43との間は、マイコン43の最大定格電圧と同電圧になっている。
また、マイコン43には、例えば、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等の外部制御機器46から送信される駆動信号が抵抗47を介して入力される。そして、マイコン43は、外部制御機器46から入力された駆動信号に基づいて、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行う。
制御回路50は、第1検出配線61及び第2検出配線71を備えている。第1検出配線61は、駆動用コイル32の一端に接続されている。具体的には、第1検出配線61の一端は、第1中間点P1と駆動用コイル32の第1端32aとの間に接続されている。第2検出配線71は、駆動用コイル32の他端に接続されている。具体的には、第2検出配線71の一端は、第2中間点P2と駆動用コイル32の第2端32bとの間に接続されている。第1検出配線61の他端は、後記する図7において実線の矢印で示すように、マイコン43に接続されている。第2検出配線71の他端は、後記する図6において実線の矢印で示すように、マイコン43に接続されている。
第1検出配線61は、第1抵抗62を有している。そして、電流が第1中間点P1と駆動用コイル32の第1端32aとの間から第1抵抗62に向けて第1検出配線61を流れる。第1抵抗62は、第1検出配線61を介してマイコン43に向けて流れる電流を制限する電流制限用の抵抗として機能する。
第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位は、第1ダイオード63を介してマイコン43の最大定格電圧と同電圧に接続されている。具体的には、第1ダイオード63のアノードが、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位に接続されており、第1ダイオード63のカソードが、レギュレータ45とマイコン43との間に接続されている。
また、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位は、第2ダイオード64を介してグランド電位に接続されている。具体的には、第2ダイオード64のカソードが、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位に接続されており、第2ダイオード64のアノードが、グランドに接続されている。本実施形態において、第1ダイオード63のアノードと第2ダイオード64のカソードとは直列接続されている。第1ダイオード63及び第2ダイオード64は、例えば、ショットキーダイオードである。
第1検出配線61における第1ダイオード63のアノードと第2ダイオード64のカソードとの中間点P3よりもマイコン43側の部位には、第1コンデンサ65が接続されている。第1コンデンサ65は、第1検出配線61をマイコン43に向かって流れる電流のノイズを除去するフィルタとして機能する。
第2検出配線71は、第2抵抗72を有している。そして、電流が第2中間点P2と駆動用コイル32の第2端32bとの間から第2抵抗72に向けて第2検出配線71を流れる。第2抵抗72は、第2検出配線71を介してマイコン43に向けて流れる電流を制限する電流制限用の抵抗として機能する。
第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位は、第1ダイオード73を介してマイコン43の最大定格電圧と同電圧に接続されている。具体的には、第1ダイオード73のアノードが、第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位に接続されており、第1ダイオード73のカソードが、レギュレータ45とマイコン43との間に接続されている。
また、第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位は、第2ダイオード74を介してグランド電位に接続されている。具体的には、第2ダイオード74のカソードが、第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位に接続されており、第2ダイオード74のアノードが、グランドに接続されている。本実施形態において、第1ダイオード73のアノードと第2ダイオード74のカソードとは直列接続されている。第1ダイオード73及び第2ダイオード74は、例えば、ショットキーダイオードである。
第2検出配線71における第1ダイオード73のアノードと第2ダイオード74のカソードとの中間点P4よりもマイコン43側の部位には、第2コンデンサ75が接続されている。第2コンデンサ75は、第2検出配線71をマイコン43に向かって流れる電流のノイズを除去するフィルタとして機能する。
例えば、マイコン43が、各トランジスタ51b,51cがオンになるとともに各トランジスタ51a,51dがオフとなるように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行うと、ソレノイド用電源53からの電流がトランジスタ51b、駆動用コイル32、及びトランジスタ51cの順に流れる。したがって、駆動用コイル32に通電される電流の向きが順方向(図5に示す矢印X1の方向)となる。なお、このとき、第2検出配線71側にも電流が流れる。
図3に示すように、駆動用コイル32に通電される電流の向きが順方向である場合、二点鎖線の矢印で示すように、固定鉄心33→プランジャ34→第2磁性コア40→磁気フレーム30→第1磁性コア39→磁石38→固定鉄心33の順に磁束が通過する磁気回路が形成される。この磁気回路の磁束が通過する方向は、磁石38の磁束が通過する方向と同じ方向である。
そして、駆動用コイル32の起磁力が、プランジャ34を固定鉄心33に向けて吸着する方向に働き、駆動用コイル32の起磁力及び磁石38の吸引力が、プランジャばね35の付勢力に抗して、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eに接近する方向へプランジャ34が移動する。よって、プランジャ34は、駆動用コイル32の励磁により移動する。さらに、プランジャ34は、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eに接近する方向へ移動して、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eに吸着される。
このプランジャ34の移動に伴い、軸部材26及びポペット弁15が、弁体ばね28の付勢力によって、弁体15vが第1弁座23から離間する方向へ移動し、弁体15vが第2弁座24に着座する。これにより、図1及び図2に示すように、供給ポート17と出力ポート18とが、連通孔20e、延在部20bの内側、及び弁室25を介して連通し、供給ポート17から供給された流体が連通孔20e、延在部20bの内側、及び弁室25を介して流体圧機器に供給される。
また、マイコン43が、全てのトランジスタ51a,51b,51c,51dがオフとなるように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行うと、駆動用コイル32への通電が停止し、駆動用コイル32が非励磁の状態となる。すると、駆動用コイル32の起磁力が生じなくなるが、磁石38の吸引力がプランジャばね35の付勢力に打ち勝って、プランジャ34が、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eに吸着された状態で自己保持される。よって、磁石38は、プランジャ34を固定鉄心33の吸着面33eに吸着させた状態に保持する。プランジャばね35の付勢力は、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eに吸着された状態で、駆動用コイル32への通電が停止された場合に、磁石38の吸引力の方が打ち勝つ大きさに設定されている。
図5に示すように、例えば、マイコン43が、各トランジスタ51a,51dがオンになるとともに各トランジスタ51b,51cがオフとなるように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行うと、ソレノイド用電源53からの電流がトランジスタ51a、駆動用コイル32、及びトランジスタ51dの順に流れる。したがって、駆動用コイル32に通電される電流の向きが逆方向(図5に示す矢印X2の方向)となる。なお、このとき、第1検出配線61側にも電流が流れる。
図4に示すように、駆動用コイル32に通電される電流の向きが逆方向である場合、二点鎖線の矢印で示すように、固定鉄心33→磁石38→第1磁性コア39→磁気フレーム30→第2磁性コア40→プランジャ34→固定鉄心33の順に磁束が通過する磁気回路が形成される。この磁気回路の磁束が通過する方向は、磁石38の磁束が通過する方向とは逆方向である。すると、駆動用コイル32の起磁力が磁石38の吸引力を低減させる。
磁石38の吸引力が駆動用コイル32の起磁力により低減されると、プランジャばね35の付勢力によって、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eから離間する方向へプランジャ34が移動する。そして、プランジャばね35の付勢力が弁体ばね28の付勢力に打ち勝つことで、プランジャ34の端面34bがポペット弁15の軸部15aに当接しながら、ポペット弁15及び軸部材26を押圧し、弁体15vが第2弁座24から離間する方向へ移動し、弁体15vが第1弁座23に着座する。これにより、出力ポート18と排出ポート19とが、弁室25及び第2孔16bを介して連通し、出力ポート18から弁室25、第2孔16b、及び排出ポート19を介して外部に流体が排出される。
また、マイコン43が、全てのトランジスタ51a,51b,51c,51dがオフとなるように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行うと、駆動用コイル32への通電が停止し、駆動用コイル32が非励磁の状態となる。すると、駆動用コイル32の起磁力が生じなくなる。このとき、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eから離間していることにより、プランジャばね35の付勢力が磁石38の吸引力に打ち勝って、プランジャ34が、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eから離間した状態で自己保持される。よって、プランジャばね35は、プランジャ34が固定鉄心33の吸着面33eに対して離間する方向へプランジャ34を付勢してプランジャ34を固定鉄心33の吸着面33eから離間させた状態に保持する。プランジャばね35の付勢力は、プランジャ34の端面34aが固定鉄心33の吸着面33eから離間した状態で、駆動用コイル32への通電が停止された場合に、磁石38の吸引力に打ち勝つ大きさに設定されている。
このように、自己保持型電磁弁10では、供給ポート17と出力ポート18とが連通した状態と、出力ポート18と排出ポート19とが連通した状態とを切り替える場合に、駆動用コイル32を通電状態とする。そして、自己保持型電磁弁10では、駆動用コイル32の非励磁における磁石38によりプランジャ34を保持した状態となることで、供給ポート17と出力ポート18とが連通した状態が維持される。また、自己保持型電磁弁10では、駆動用コイル32の非励磁におけるプランジャばね35によりプランジャ34を保持した状態となることで、出力ポート18と排出ポート19とが連通した状態が維持される。
図5に示すように、マイコン43は、アナログ信号をデジタル処理してデジタル値に変換するA/D変換部43aを有している。そして、A/D変換部43aは、駆動用コイル32の非励磁において第1検出配線61又は第2検出配線71に生じる電圧に基づくアナログ信号をデジタル処理してデジタル値に変換する。つまり、第1検出配線61又は第2検出配線71に生じる電圧に基づくアナログ信号がマイコン43に入力されたとしても、外部制御機器46からの駆動信号がマイコン43に入力されているときには、A/D変換部43aはアナログ信号をデジタル処理しないようになっている。
マイコン43には、A/D変換部43aによって変換されたデジタル値が予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定する判定プログラムが記憶されている。そして、マイコン43は、駆動用コイル32の非励磁において、A/D変換部43aによって変換されたデジタル値が予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定する。
本発明者らは、A/D変換部43aによって変換されたデジタル値が予め定められた閾値よりも大きくなったときに、磁石38によりプランジャ34が保持された状態が解除されてプランジャ34が固定鉄心33の吸着面33eから離間する方向へ移動した誤動作状態であることを実験により確認した。また、本発明者らは、A/D変換部43aによって変換されたデジタル値が予め定められた閾値よりも大きくなったときに、プランジャばね35によりプランジャ34を保持した状態が解除されてプランジャ34が固定鉄心33の吸着面33eに接近する方向へ移動した誤動作状態であることを実験により確認した。よって、閾値は、本発明者らによって行われた実験によって求められた値であり、マイコン43の駆動電圧以下で設定される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図6に示すように、例えば、駆動用コイル32の非励磁における磁石38によりプランジャ34を保持した状態で外部からの衝撃が加わると、外力によるプランジャ34の微動が生じ、このプランジャ34の微動によって駆動用コイル32に逆起電力が発生し、逆起電力に伴う電流が生じ、電圧が生じる。このときのプランジャ34が微動した方向は、固定鉄心33の吸着面33eから離間する方向である。よって、逆起電力に伴う電流は、図6において実線の矢印で示すように、第2検出配線71に流れる。このように、第2検出配線71には、駆動用コイル32の非励磁における磁石38によりプランジャ34を保持した状態において、プランジャ34の微動によって駆動用コイル32に発生する逆起電力に伴う電流が流れる。
第2検出配線71を流れる電流は、第2抵抗72を通過してマイコン43に向けて流れる。このとき、第2抵抗72を通過した電流の一部は、図6において矢印A1で示すように、第1ダイオード73を通過してレギュレータ45とマイコン43との間に流れる。これにより、第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位の電圧は、マイコン43の最大定格電圧と同電圧になっている。よって、マイコン43には、第2検出配線71を介してマイコン43の最大定格電圧よりも高い電圧が印加されることが回避されている。一方で、図6において矢印A2で示すように、グランドから第2ダイオード74を通過して第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位に電流が流れることにより、第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位の電圧がマイナス電圧となることが回避されている。
第2検出配線71に生じる電圧は、マイコン43にアナログ信号として入力される。そして、A/D変換部43aによって、アナログ信号がデジタル処理されてデジタル値に変換される。マイコン43は、A/D変換部43aによって変換されたデジタル値が予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定する。そして、マイコン43は、デジタル値が閾値よりも大きいと判定した場合、各トランジスタ51b,51cがオンになるとともに各トランジスタ51a,51dがオフとなるように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行う。つまり、マイコン43は、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ状態が、全てのトランジスタ51a,51b,51c,51dをオフとする前の状態に戻るように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行う。
これにより、ソレノイド用電源53からの電流がトランジスタ51b、駆動用コイル32、及びトランジスタ51cの順に流れ、駆動用コイル32に通電される電流の向きが順方向(図5に示す矢印X1の方向)となり、プランジャ34が固定鉄心33の吸着面33eに接近する方向へ移動する。その結果、駆動用コイル32の非励磁における磁石38によりプランジャ34を保持した状態において、プランジャ34が微動してもプランジャ34が元の位置に復帰する。そして、マイコン43は、一定時間経過後に、全てのトランジスタ51a,51b,51c,51dがオフとなるように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行う。
図7に示すように、例えば、駆動用コイル32の非励磁におけるプランジャばね35によりプランジャ34を保持した状態で外部からの衝撃が加わると、外力によるプランジャ34の微動が生じ、このプランジャ34の微動によって駆動用コイル32に逆起電力が発生し、逆起電力に伴う電流が生じ、電圧が生じる。このときのプランジャ34が微動した方向は、固定鉄心33の吸着面33eに接近する方向である。よって、逆起電力に伴う電流は、図7において実線の矢印で示すように、第1検出配線61に流れる。このように、第1検出配線61には、駆動用コイル32の非励磁におけるプランジャばね35によりプランジャ34を保持した状態において、プランジャ34の微動によって駆動用コイル32に発生する逆起電力に伴う電流が流れる。
第1検出配線61を流れる電流は、第1抵抗62を通過してマイコン43に向けて流れる。このとき、第1抵抗62を通過した電流の一部は、図7において矢印A11で示すように、第1ダイオード63を通過してレギュレータ45とマイコン43との間に流れる。これにより、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位の電圧は、マイコン43の最大定格電圧と同電圧になっている。よって、マイコン43には、第1検出配線61を介してマイコン43の最大定格電圧よりも高い電圧が印加されることが回避されている。一方で、図7において矢印A12で示すように、グランドから第2ダイオード64を通過して第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位に電流が流れることにより、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位の電圧がマイナス電圧となることが回避されている。
第1検出配線61に生じる電圧は、マイコン43にアナログ信号として入力される。そして、A/D変換部43aによって、アナログ信号がデジタル処理されてデジタル値に変換される。マイコン43は、A/D変換部43aによって変換されたデジタル値が予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定する。そして、マイコン43は、デジタル値が閾値よりも大きいと判定した場合、各トランジスタ51a,51dがオンになるとともに各トランジスタ51b,51cがオフとなるように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行う。つまり、マイコン43は、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ状態が、全てのトランジスタ51a,51b,51c,51dをオフとする前の状態に戻るように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行う。
これにより、ソレノイド用電源53からの電流がトランジスタ51a、駆動用コイル32、及びトランジスタ51dの順に流れ、駆動用コイル32に通電される電流の向きが逆方向(図5に示す矢印X2の方向)となり、プランジャ34が固定鉄心33の吸着面33eから離間する方向へ移動する。その結果、駆動用コイル32の非励磁におけるプランジャばね35によりプランジャ34を保持した状態において、プランジャ34が微動してもプランジャ34が元の位置に復帰する。そして、マイコン43は、一定時間経過後に、全てのトランジスタ51a,51b,51c,51dがオフとなるように、各トランジスタ51a,51b,51c,51dのオンオフ制御を行う。
このように、マイコン43は、デジタル値が閾値よりも大きいと判定した場合に、プランジャ34が微動した方向とは逆方向へプランジャ34を移動させるべく駆動用コイル32への通電を行う復帰制御を実行する通電制御部として機能する。よって、自己保持型電磁弁10は、デジタル値が閾値よりも大きいと判定した場合に、プランジャ34が微動した方向とは逆方向へプランジャ34を移動させるべく駆動用コイル32への通電を行う復帰制御を実行する通電制御部を備えている。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)例えば、逆起電力が予め定められた閾値電圧よりも大きいか否かをコンパレータを用いて判定し、逆起電力が閾値電圧よりも大きいとコンパレータによって判定された場合に、マイコン43が、プランジャ34が微動した方向とは逆方向へプランジャ34を移動させるべく駆動用コイル32への通電を行う復帰制御を実行する場合を考える。この場合、コンパレータの反転入力端子は、閾値電圧を生成する一対の分圧抵抗の間に接続されている。このような構成であれば、例えば、逆起電力が閾値電圧以下であって、プランジャの微動が僅かなときに、マイコン43における駆動用コイル32への通電が行われることが無いため、消費電力が抑えられる。
この場合のように、コンパレータ及び一対の分圧抵抗を用いる構成では、逆起電力が閾値電圧以下か否かを判定するために、マイコン43とは別に、コンパレータに常に電力を供給しておく必要がある。さらに、一対の分圧抵抗を電流が流れることによっても電力が消費されるため、消費電力が増大してしまう。
そこで、マイコン43のA/D変換部43aは、駆動用コイル32の非励磁において第1検出配線61又は第2検出配線71に生じる電圧に基づくアナログ信号をデジタル処理してデジタル値に変換する。そして、マイコン43は、デジタル値が予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定し、デジタル値が閾値よりも大きいと判定した場合に、プランジャ34が微動した方向とは逆方向へプランジャ34を移動させるべく駆動用コイル32への通電を行う復帰制御を実行する。これによれば、従来技術のように、マイコン43とは別に、コンパレータに常に電力を供給しておく必要が無く、さらには、一対の分圧抵抗を電流が流れることによる電力の消費も無いため、消費電力を抑えることができる。したがって、消費電力を抑えつつも、駆動用コイル32の非励磁における磁石38によりプランジャ34を保持した状態と、プランジャばね35によりプランジャ34を保持した状態とにおいて、外力によってプランジャ34が微動してもプランジャ34を元の位置に復帰させることができる。
(2)第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位、及び第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位は、第1ダイオード63,73を介してマイコン43の最大定格電圧と同電圧にそれぞれ接続されている。そして、各第1ダイオード63,73のアノードが、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位、又は第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位にそれぞれ接続されている。これによれば、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位の電圧、又は第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位の電圧は、マイコン43の最大定格電圧と同電圧になる。よって、マイコン43に、第1検出配線61又は第2検出配線71を介してマイコン43の最大定格電圧よりも高い電圧が印加されることが回避され、マイコン43を保護することができる。
(3)第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位、及び第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位は、第2ダイオード64,74を介してグランド電位にそれぞれ接続されている。そして、各第2ダイオード64,74のカソードが、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位、又は第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位にそれぞれ接続されている。これによれば、グランドから第2ダイオード64,74を通過して、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位、又は第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位に電流が流れる。その結果、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位の電圧、又は第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位の電圧がマイナス電圧となることを回避することができる。
(4)マイコン43は、デジタル値が閾値よりも大きいと判定した場合に、プランジャ34が微動した方向とは逆方向へプランジャ34を移動させるべく駆動用コイル32への通電を行う復帰制御を実行する。これによれば、例えば、デジタル値が閾値以下であって、外力によるプランジャ34の微動が僅かなときに、マイコン43が復帰制御を実行してしまうことが無くなるため、電力消費を抑えることができる。
(5)従来技術のように、コンパレータや一対の分圧抵抗が必要無いため、制御回路50の部品点数を削減することができる。その結果、制御回路50を小型化することができるため、自己保持型電磁弁10全体を小型化することができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・ 実施形態において、自己保持型電磁弁10は、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位、及び第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位が、第1ダイオード63,73を介してマイコン43の最大定格電圧と同電圧にそれぞれ接続されていない構成であってもよい。
・ 実施形態において、自己保持型電磁弁10は、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位、及び第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位が、第2ダイオード64,74を介してグランド電位にそれぞれ接続されていない構成であってもよい。
・ 実施形態において、自己保持型電磁弁10は、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位、及び第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位が、第1ダイオード63,73を介してマイコン43の最大定格電圧と同電圧にそれぞれ接続されていない構成であってもよい。さらに、第1検出配線61における第1抵抗62よりもマイコン43側の部位、及び第2検出配線71における第2抵抗72よりもマイコン43側の部位が、第2ダイオード64,74を介してグランド電位にそれぞれ接続されていない構成であってもよい。
・ 実施形態において、自己保持型電磁弁10は、5ポート電磁弁であってもよい。
10…自己保持型電磁弁、31…ソレノイド、32…駆動用コイル、33…固定鉄心、33e…吸着面、34…プランジャ、35…プランジャばね、38…磁石、43…通電制御部として機能するマイコン、51…Hブリッジ回路、51a,51b,51c,51d…トランジスタ、61…第1検出配線、62…第1抵抗、63,73…第1ダイオード、64,74…第2ダイオード、71…第2検出配線、72…第2抵抗。

Claims (3)

  1. 駆動用コイルと、
    前記駆動用コイルの励磁により移動するプランジャと、
    前記プランジャが吸着される吸着面を有する固定鉄心と、
    前記プランジャを前記吸着面に吸着させた状態に保持する磁石と、
    前記プランジャが前記吸着面に対して離間する方向へ前記プランジャを付勢して前記プランジャを前記吸着面から離間させた状態に保持するプランジャばねと、を有するソレノイドを備えた自己保持型電磁弁であって、
    前記駆動用コイルと4つのトランジスタとをHブリッジ接続して構成されるとともに前記駆動用コイルへの通電を行うためのHブリッジ回路と、
    前記駆動用コイルの一端に接続されるとともに、前記駆動用コイルの非励磁における前記プランジャばねにより前記プランジャを保持した状態において前記プランジャの微動によって前記駆動用コイルに発生する逆起電力に伴う電流が流れる第1抵抗を有する第1検出配線と、
    前記駆動用コイルの他端に接続されるとともに、前記駆動用コイルの非励磁における前記磁石により前記プランジャを保持した状態において前記プランジャの微動によって前記駆動用コイルに発生する逆起電力に伴う電流が流れる第2抵抗を有する第2検出配線と、
    前記駆動用コイルの非励磁において前記第1検出配線又は前記第2検出配線に生じる電圧に基づくアナログ信号をデジタル処理してデジタル値に変換するとともに、前記デジタル値が予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定し、前記デジタル値が前記閾値よりも大きいと判定した場合に、前記プランジャが微動した方向とは逆方向へ前記プランジャを移動させるべく前記駆動用コイルへの通電を行う復帰制御を実行する通電制御部と、を備えたことを特徴とする自己保持型電磁弁。
  2. 前記第1検出配線における前記第1抵抗よりも前記通電制御部側の部位、及び前記第2検出配線における前記第2抵抗よりも前記通電制御部側の部位は、第1ダイオードを介して前記通電制御部の最大定格電圧と同電圧にそれぞれ接続されており、
    前記各第1ダイオードのアノードが、前記第1検出配線における前記第1抵抗よりも前記通電制御部側の部位、又は前記第2検出配線における前記第2抵抗よりも前記通電制御部側の部位にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1に記載の自己保持型電磁弁。
  3. 前記第1検出配線における前記第1抵抗よりも前記通電制御部側の部位、及び前記第2検出配線における前記第2抵抗よりも前記通電制御部側の部位は、第2ダイオードを介してグランド電位にそれぞれ接続されており、
    前記各第2ダイオードのカソードが、前記第1検出配線における前記第1抵抗よりも前記通電制御部側の部位、又は前記第2検出配線における前記第2抵抗よりも前記通電制御部側の部位にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自己保持型電磁弁。
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