JP7024807B2 - 缶用鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、缶用鋼板およびその製造方法に関する。
特許文献1には、「鋼板の表面に、前記鋼板側から順に、金属クロム層およびクロム水和酸化物層を有し、前記金属クロム層の付着量が、50~200mg/mであり、前記クロム水和酸化物層のクロム換算の付着量が、3~30mg/mであり、前記金属クロム層が、厚さが7.0nm以上である基部と、前記基部上に設けられ、最大粒径が200nm以下であり、単位面積あたりの個数密度が30個/μm以上である粒状突起と、を含む、缶用鋼板。」が記載されている(請求項1)。
国際公開第2018/225739号
本発明者らが検討した結果、特許文献1に具体的に記載された缶用鋼板は、評価の手法によっては、溶接性が不十分である場合があった。より詳細には、特定の熱処理後に缶用鋼板と電極との間の接触抵抗値を測定したところ、その値が大きく、溶接性が不十分と判断される場合があった。
そこで、本発明は、溶接性に優れる缶用鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、クロム水和酸化物層の最表面が特定のパラメータを満たすことにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]を提供する。
[1]鋼板の表面に、上記鋼板側から順に、金属クロム層およびクロム水和酸化物層を有し、上記クロム水和酸化物層のクロム換算の付着量が、10mg/m以下であり、上記クロム水和酸化物層の最表面のX線光電子分光により求められる、クロム酸化物に対するクロム水酸化物のピーク面積比Aが、1.00超2.50以下である、缶用鋼板。
[2]210℃で10分間の熱処理後における、上記クロム水和酸化物層の最表面のX線光電子分光により求められる、クロム酸化物に対するクロム水酸化物のピーク面積比Bが、0.70以上である、上記[1]に記載の缶用鋼板。
[3]上記ピーク面積比Aが、1.30以上である、上記[1]または[2]に記載の缶用鋼板。
[4]上記金属クロム層の付着量が、200mg/m以下である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の缶用鋼板。
[5]上記金属クロム層が、基部と、上記基部上に設けられた粒状突起と、を含み、上記粒状突起は、単位面積あたりの個数密度が1個/μm以上である、上記[1]~[4]のいずれかに記載の缶用鋼板。
[6]上記粒状突起は、単位面積あたりの個数密度が10個/μm以上である、上記[5]に記載の缶用鋼板。
[7]上記[1]~[6]のいずれかに記載の缶用鋼板を製造する方法であって、六価クロム化合物およびフッ素含有化合物を含有する水溶液を用いて、鋼板に対して、陰極電解処理C1、陽極電解処理A1および陰極電解処理C2を、この順に施し、更に浸漬処理を施し、上記浸漬処理の浸漬温度が、50℃以上であり、上記浸漬処理の浸漬時間が、0.8秒以上である、缶用鋼板の製造方法。
[8]上記水溶液が、六価クロム化合物、フッ素含有化合物および硫酸を含有する第1の水溶液と、六価クロム化合物およびフッ素含有化合物を含有し、かつ、硫酸を実質的に含有しない第2の水溶液と、を含み、上記第1の水溶液を用いて、上記陰極電解処理C1、上記陽極電解処理A1および上記陰極電解処理C2を施し、上記第2の水溶液を用いて、上記浸漬処理を施す、上記[7]に記載の缶用鋼板の製造方法。
本発明によれば、溶接性に優れる缶用鋼板およびその製造方法を提供できる。
本発明の缶用鋼板の一例を模式的に示す断面図である。
[缶用鋼板]
図1は、本発明の缶用鋼板の一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、鋼板2を有する。缶用鋼板1は、更に、鋼板2の表面に、鋼板2側から順に、金属クロム層3およびクロム水和酸化物層4を有する。
金属クロム層3は、鋼板2を覆う平板状の基部3aと、基部3a上に設けられた粒状突起3bとを含むことが好ましい。この場合、クロム水和酸化物層4は、粒状突起3bの形状に追従するように、金属クロム層3上に配置される。
以下、本発明の缶用鋼板の各構成について、より詳細に説明する。
〈鋼板〉
鋼板の種類は特に限定されない。通常、容器材料として使用される鋼板(例えば、低炭素鋼板、極低炭素鋼板)を用いることができる。この鋼板の製造方法、材質なども特に限定されない。通常の鋼片製造工程から熱間圧延、酸洗、冷間圧延、焼鈍、調質圧延等の工程を経て製造される。
〈金属クロム層〉
本発明の缶用鋼板は、上述した鋼板の表面に、金属クロム層を有する。
金属クロムは、鋼板の表面露出を抑えて耐食性を向上させる。
《付着量》
缶用鋼板の耐食性が優れるという理由から、金属クロム層の付着量は、50mg/m以上が好ましく、60mg/m以上がより好ましく、65mg/m以上が更に好ましく、70mg/m以上が特に好ましい。付着量は鋼板片面当たりの付着量である(以下、同様)。
一方、金属クロム量が多すぎると、高融点の金属クロムが鋼板全面を覆うことになり、溶接時に溶接強度の低下やチリの発生が著しくなり、溶接性が劣化する場合がある。
缶用鋼板の溶接性がより優れるという理由から、金属クロム層の付着量は、200mg/m以下が好ましく、180mg/m以下がより好ましく、160mg/m以下が更に好ましい。
(付着量の測定方法)
金属クロム層の付着量、および、後述するクロム水和酸化物層のクロム換算の付着量は、次のようにして測定する。
まず、金属クロム層およびクロム水和酸化物層を形成させた缶用鋼板について、蛍光X線装置を用いて、クロム量(全クロム量)を測定する。次いで、缶用鋼板を、90℃の7.5N-NaOH中に10分間浸漬させるアルカリ処理を行なってから、再び、蛍光X線装置を用いて、クロム量(アルカリ処理後クロム量)を測定する。アルカリ処理後クロム量を、金属クロム層の付着量とする。
次に、(アルカリ可溶性クロム量)=(全クロム量)-(アルカリ処理後クロム量)を計算し、アルカリ可溶性クロム量を、クロム水和酸化物層のクロム換算の付着量とする。
このような金属クロム層は、基部と、基部上に設けられた粒状突起と、を含むことが好ましい。次に、金属クロム層が含むこれらの各部について、詳細に説明する。
《基部》
金属クロム層の基部は、主に、鋼板表面を被覆し、耐食性を向上させる。
金属クロム層の基部は、ハンドリング時に不可避的に缶用鋼板どうしが接触した際に、表層に設けられた粒状突起が基部を破壊して鋼板が露出しないように、均一な厚みを十分に確保していることが好ましい。
すなわち、金属クロム層の基部の厚さは、缶用鋼板の耐錆性が優れるという理由から、7.0nm以上が好ましく、9.0nm以上がより好ましく、10.0nm以上が更に好ましい。
一方、金属クロム層の基部の厚さは、上限は特に限定されないが、例えば、20.0nm以下であり、15.0nm以下が好ましい。
(厚さの測定方法)
金属クロム層の基部の厚さは、次のようにして測定する。
まず、金属クロム層およびクロム水和酸化物層を形成させた缶用鋼板の断面サンプルを、集束イオンビーム(FIB)法で作製し、走査透過電子顕微鏡(TEM)で20,000倍にて観察する。次いで、明視野像での断面形状観察で、粒状突起がなく基部のみが存在する部分に注目し、エネルギー分散型X線分光法(EDX)によるライン分析で、クロムおよび鉄の強度曲線(横軸:距離、縦軸:強度)から基部の厚さを求める。このとき、より詳細には、クロムの強度曲線において、強度が最大値の20%である点を最表層として、鉄の強度曲線とのクロス点を鉄との境界点として、2点間の距離を基部の厚さとする。
缶用鋼板の耐錆性が優れるという理由から、金属クロム層の基部の付着量は、10mg/m以上が好ましく、30mg/m以上がより好ましく、40mg/m以上が更に好ましい。
《粒状突起》
金属クロム層の粒状突起は、上述した基部の表面に形成されており、缶用鋼板どうしの接触抵抗を低下させて溶接性をより向上させる。接触抵抗が低下する推定のメカニズムを以下に記述する。
金属クロム層の上に被覆されるクロム水和酸化物層は、不導体皮膜であるため、金属クロムよりも電気抵抗が大きく、溶接の阻害因子になる。金属クロム層の基部の表面に粒状突起を形成させると、溶接する際の缶用鋼板どうしの接触時の面圧により、粒状突起がクロム水和酸化物層を破壊して、溶接電流の通電点になり、接触抵抗が大幅に低下する。
金属クロム層の粒状突起が多い場合は、通電点が増加することにより、溶接性が更に優れる。このため、金属クロム層の粒状突起の単位面積あたりの個数密度は、1個/μm以上が好ましく、5個/μm以上がより好ましく、10個/μm以上が更に好ましい。
溶接性が特に優れるという理由からは、金属クロム層の粒状突起の単位面積あたりの個数密度は、15個/μm以上が好ましく、20個/μm以上がより好ましく、30個/μm以上が更に好ましく、50個/μm以上が特に好ましく、100個/μm以上が最も好ましい。
一方、缶用鋼板の表面外観が優れるという理由から、金属クロム層の粒状突起の単位面積あたりの個数密度は、10,000個/μm以下が好ましく、5,000個/μm以下がより好ましく、1,000個/μm以下が更に好ましく、800個/μm以下が特に好ましい。
缶用鋼板の表面外観がより優れるという理由からは、金属クロム層の粒状突起の単位面積あたりの個数密度は、100個/μm以下が好ましく、80個/μm以下がより好ましく、50個/μm以下が更に好ましく、30個/μm以下が特に好ましい。
金属クロム層の粒状突起の最大粒径は、缶用鋼板の表面外観が優れるという理由から、150nm以下が好ましく、140nm以下がより好ましく、130nm以下が更に好ましく、110nm以下が特に好ましい。
一方、金属クロム層の粒状突起の最大粒径は、下限は特に限定されないが、例えば、10nm以上が好ましい。
(粒径および個数密度の測定方法)
金属クロム層の粒状突起の粒径および単位面積あたりの個数密度は、次のようにして測定する。
まず、金属クロム層およびクロム水和酸化物層を形成させた缶用鋼板の表面に、カーボン蒸着を行ない、抽出レプリカ法によって観察用サンプルを作製する。その後、走査透過電子顕微鏡(TEM)で20,000倍にて写真を撮影する。撮影した写真をソフトウェア(商品名:ImageJ)を用いて二値化して画像解析を行なうことで、粒状突起の占める面積から逆算し、真円換算として粒径および単位面積あたりの個数密度を求める。最大粒径は20,000倍で5視野撮影した観察視野での最大の粒径とする。単位面積あたりの個数密度は、5視野の平均とする。
〈クロム水和酸化物層〉
クロム水和酸化物は、鋼板の表面に金属クロムと同時に析出し、耐食性を向上させる。
《付着量》
クロム水和酸化物は、金属クロムと比較して導電率が劣り、量が多すぎると溶接時に過大な抵抗となり、チリやスプラッシュの発生および過融接に伴うブローホールなどの各種溶接欠陥を引き起こし、缶用鋼板の溶接性が劣る場合がある。
このため、クロム水和酸化物層のクロム換算の付着量は、缶用鋼板の溶接性が優れるという理由から、10mg/m以下であり、缶用鋼板の溶接性がより優れるという理由から、9mg/m以下が好ましく、8mg/m以下がより好ましく、7mg/m以下が更に好ましい。
一方、缶用鋼板の耐食性を確保する理由から、クロム水和酸化物層のクロム換算の付着量は、3mg/m以上が好ましい。
クロム水和酸化物層のクロム換算の付着量の測定方法は、上述したとおりである。
《ピーク面積比A》
本発明の缶用鋼板においては、クロム水和酸化物層の最表面のX線光電子分光により求められる、クロム酸化物に対するクロム水酸化物のピーク面積比A(クロム水酸化物/クロム酸化物)が1.00超2.50以下である。
ピーク面積比Aは、210℃で10分間の熱処理(以下、単に「熱処理」ともいう)などの後処理(室温での乾燥などは除く)を施していない、いわゆる製造ままの缶用鋼板におけるピーク面積比である。
ピーク面積比Aが上記範囲内である本発明の缶用鋼板は、以下に説明するように、熱処理後においても溶接性に優れる。
まず、クロム水和酸化物層を構成するクロム水和酸化物は、クロム酸化物およびクロム水酸化物を含む。
上述したように、クロム水和酸化物層は溶接時に抵抗となり得るが、クロム水酸化物が多い場合にはクロム水和酸化物層の導電率が高くなり、接触抵抗が低減する。
このため、ピーク面積比A(クロム水酸化物/クロム酸化物)を1.00超とする。ピーク面積比Aがこの範囲であれば、熱処理後にもクロム酸化物に変化しにくい安定なクロム水酸化物が多く存在し、熱処理後においても溶接性に優れる。
もっとも、ピーク面積比Aが高すぎると、かえって、熱処理後にクロム酸化物に変化しやすい不安定なクロム水酸化物(例えば、クロム水和酸化物層の表面付近に存在し、熱処理により容易に脱水縮合するクロム水酸化物)が多くなる。このため、ピーク面積比A(クロム水酸化物/クロム酸化物)を2.50以下とする。
熱処理後における缶用鋼板の溶接性がより優れるという理由から、ピーク面積比A(クロム水酸化物/クロム酸化物)は、1.10以上が好ましく、1.30以上がより好ましく、1.50以上が更に好ましい。
同様の理由から、ピーク面積比A(クロム水酸化物/クロム酸化物)は、2.40以下が好ましく、2.20以下がより好ましい。
《ピーク面積比B》
本発明の缶用鋼板において、210℃で10分間の熱処理後における、クロム水和酸化物層の最表面のX線光電子分光により求められる、クロム酸化物に対するクロム水酸化物のピーク面積比B(クロム水酸化物/クロム酸化物)は、0.70以上が好ましい。
上述したピーク面積比Aが1.00超2.50以下であれば、ピーク面積比Bは0.70以上となり得る。
ピーク面積比Bがこの範囲であれば、熱処理後にも、クロム水酸化物が多く存在しており、溶接性がより優れる。
熱処理後における缶用鋼板の溶接性が更に優れるという理由から、ピーク面積比Bは、0.72以上がより好ましく、0.90以上が更に好ましい。
一方、ピーク面積比Bは、上限は特に限定されないが、例えば2.00以下であり、1.70以下が好ましく、1.50以下がより好ましく、1.30以下が更に好ましい。
ピーク面積比Aおよびピーク面積比Bは、次のようにして求める。
まず、金属クロム層およびクロム水和酸化物層を形成させた缶用鋼板(ピーク面積比Aを求める場合は製造ままの缶用鋼板、ピーク面積比Bを求める場合は熱処理後の缶用鋼板)を超高真空中に置き、下記条件にて、X線光電子分光により、クロム水和酸化物層の最表面のO(1s)スペクトルを得る。得られたO(1s)スペクトルを、バックグラウンド補正したうえで、530.3±0.5eVに現れるクロム酸化物のピーク、531.8±0.5eVに現れるクロム水酸化物のピーク、および、532.5±0.5eVに現れるHOのピークに分離する。ピークの分離は、ガウス-ローレンツ複合関数を用いた非線形最小二乗法によるカーブフィッティング法で行なう。次いで、分離した各ピークの面積を求める。
こうして、クロム水和酸化物層の最表面について、クロム酸化物のピーク面積に対するクロム水酸化物のピーク面積の比、すなわち、ピーク面積比(クロム水酸化物/クロム酸化物)を求める。
(X線光電子分光の条件)
・測定装置:Ulvac-PHI社製X-tool
・励起源:monoAl Kα 25W×15kV
・分析サイズ:100μmφ
・取り出し角角度:45°
・Pass Energy
Survey scan:280.0eV
Narrow scan:112.0eV
[缶用鋼板の製造方法]
次に、上述した本発明の缶用鋼板を製造する方法(以下、「本発明の製造方法」ともいう)を説明する。
本発明の製造方法では、概略的には、六価クロム化合物およびフッ素含有化合物を含有する水溶液を用いて、鋼板に対して、電解処理を施し、更に、浸漬温度および浸漬時間が特定条件の浸漬処理を施す。
浸漬処理では、先の電解処理により形成されるクロム水和酸化物層の化学溶解と酸化反応とが進行する。これにより、熱処理後にクロム酸化物に変化しにくい安定したクロム水酸化物が適量残存する、すなわち、適当なピーク面積比A(クロム水酸化物/クロム酸化物)が得られると考えられる。
各々の析出量は、各処理の条件によって、コントロール可能である。
以下、各処理を詳細に説明する。
〈電解処理〉
本発明の製造方法では、電解処理として、少なくとも、陰極電解処理C1、陽極電解処理A1および陰極電解処理C2を、この順に施す。
《陰極電解処理C1》
陰極電解処理C1は、金属クロムおよびクロム水和酸化物を析出させる。
このとき、適切な析出量とする観点から、陰極電解処理C1の電気量密度(電流密度と通電時間との積)は、20C/dm以上が好ましく、25C/dm以上がより好ましい。一方、陰極電解処理C1の電気量密度は、50C/dm以下が好ましく、45C/dm以下がより好ましい。
陰極電解処理C1の電流密度(単位:A/dm)および通電時間(単位:sec.)は、上記の電気量密度から、適宜設定される。
《陽極電解処理A1》
陽極電解処理A1は、陰極電解処理C1で析出した金属クロムを溶解させて、陰極電解処理C2における金属クロム層の粒状突起の発生サイトを形成する。
このとき、陽極電解処理A1での溶解が強すぎたり弱すぎたりすると、発生サイトが減少し、粒状突起の個数密度が減少したり、不均一に溶解が進行して粒状突起の分布にばらつきが生じたり、金属クロム層の基部の厚さが低減したりする場合がある。
以上の観点から、陽極電解処理A1の電気量密度(電流密度と通電時間との積)は、0.1C/dm以上が好ましく、0.3C/dm以上がより好ましく、0.3C/dm超が更に好ましく、1.0C/dm以上が特に好ましい。一方、陽極電解処理A1の電気量密度は、5.0C/dm未満が好ましく、3.0C/dm以下がより好ましく、2.0C/dm以下が更に好ましい。
陽極電解処理A1の電流密度(単位:A/dm)および通電時間(単位:sec.)は、上記の電気量密度から、適宜設定される。
《陰極電解処理C2》
上述したように、陰極電解処理は、金属クロムおよびクロム水和酸化物を析出させる。とりわけ、陰極電解処理C2は、上述した発生サイトを起点として、金属クロム層の粒状突起を生成させる。このとき、電気量密度が高すぎると、金属クロム層の粒状突起が急激に成長し、粒径が粗大となる場合がある。
以上の観点から、陰極電解処理C2の電流密度は、60.0A/dm未満が好ましく、50.0A/dm未満がより好ましく、40.0A/dm未満が更に好ましい。一方、陰極電解処理C2の電流密度は、10A/dm以上が好ましく、15.0A/dm超がより好ましい。
同様の理由から、陰極電解処理C2の電気量密度(電流密度と通電時間との積)は、30.0C/dm未満が好ましく、25.0C/dm以下がより好ましく、7.0C/dm以下が更に好ましい。一方、陰極電解処理C2の電気量密度は、1.0C/dm以上が好ましく、2.0C/dm以上がより好ましい。
陰極電解処理C2の通電時間(単位:sec.)は、上記の電気量密度から、適宜設定される。
陰極電解処理C1、陽極電解処理A1および陰極電解処理C2は、連続電解処理でなくてもよい。すなわち、工業生産上、複数の電極に分けて電解することにより不可避的に無通電浸漬時間が存在する断続電解処理であってもよい。断続電解処理の場合、トータルの電気量密度が上記範囲内であることが好ましい。
陽極電解処理A1と陰極電解処理C2とからなる処理をセットにして、2回以上繰り返してもよい。すなわち、本発明の製造方法を「陰極電解処理C1→(陽極電解処理A1→陰極電解処理C2)→浸漬処理」と表記した場合に、nは2以上であってもよい。
もっとも、得られる缶用鋼板における溶接性などの特性がより優れ、かつ、工業的な生産能率にも優れるという理由から、nは1が好ましい。
陰極電解処理では、水素発生と新たなクロム水和酸化物層の形成とが起こる。
水素発生の原料となるHは、既に形成されているクロム水和酸化物層中のオール結合(Cr-OH)などの水酸基から引き抜かれため、クロム水和酸化物層には、酸素を主体とするオキソ結合(Cr-O)が多く形成されると考えられる。このとき、クロム水和酸化物層の表面近傍の水溶液中でもHが欠乏するため、pHが上昇し、クロム水和酸化物層の表面に水酸基が導入されやすい環境になると考えられる。
〈浸漬処理〉
本発明の製造方法では、上述した電解処理の後、更に、浸漬処理を施す。
すなわち、電解処理が施された鋼板を、六価クロム化合物およびフッ素含有化合物を含有する水溶液に浸漬させる。
浸漬処理の浸漬温度(浸漬処理における水溶液の液温)は、50℃以上である。
浸漬処理の浸漬時間(水溶液に鋼板を浸漬させている時間)は、0.8秒以上である。
上述したように、浸漬処理では、先の電解処理により形成されるクロム水和酸化物層の化学溶解と酸化反応とが進行し、安定したクロム水酸化物が生成すると考えられる。
浸漬温度を高温にしたり、浸漬時間を長くしたりするほど、この反応が進行すると考えられ、熱処理後にも多くの安定したクロム水酸化物が残存する。
このため、浸漬温度および浸漬時間を、上記範囲内とする。
浸漬温度は、58℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましい。
浸漬時間は、1.0秒以上が好ましく、3.0秒以上がより好ましい。
一方、浸漬温度が高すぎたり、浸漬時間が長すぎたりすると、クロム水和酸化物層の溶解反応が進行しすぎて、クロム水和酸化物層が不均一になりやすく、耐錆性が劣ったりする場合がある。
このような観点からは、浸漬温度は、70℃以下が好ましく、65℃以下がより好ましく、60℃以下が更に好ましい。
同様に、浸漬時間は、10.0秒以下が好ましく、8.0秒以下がより好ましく、5.0秒以下が更に好ましい。
〈水溶液〉
本発明の製造方法に用いる水溶液は、少なくとも、六価クロム化合物およびフッ素含有化合物を含有する。
本発明の製造方法に用いる水溶液は、電解処理(陰極電解処理C1、陽極電解処理A1および陰極電解処理C2)に用いる水溶液(第1の水溶液)と、浸漬処理に用いる水溶液(第2の水溶液)とを含むことが好ましい。
すなわち、電解処理(陰極電解処理C1、陽極電解処理A1および陰極電解処理C2)では、後述する第1の水溶液を用いることが好ましく、浸漬処理では、後述する第2の水溶液を用いることが好ましい。
《第1の水溶液》
第1の水溶液は、六価クロム化合物、フッ素含有化合物、および、硫酸を含有することが好ましい。
水溶液中のフッ素含有化合物および硫酸は、フッ化物イオン、硫酸イオンおよび硫酸水素イオンへと解離した状態で存在する。これらは、陰極電解処理および陽極電解処理において進行する、水溶液中に存在する六価クロムイオンの還元反応および酸化反応に関与する触媒として働く。
電解処理に使用する水溶液が、フッ素含有化合物および硫酸を含有することで、得られる缶用鋼板のクロム水和酸化物層のクロム換算の付着量を低減できる。これは、アニオン量が多くなることで、生成するクロム酸化物の量が減少するためと考えられる。
陰極電解処理C1、陽極電解処理A1、および、陰極電解処理C1において、1種類の水溶液のみを用いることが好ましい。
六価クロム化合物としては、例えば、三酸化クロム(CrO);二クロム酸カリウム(KCr7)などの二クロム酸塩;クロム酸カリウム(KCrO)などのクロム酸塩;等が挙げられる。
フッ素含有化合物としては、例えば、フッ化水素酸(HF)、フッ化カリウム(KF)、フッ化ナトリウム(NaF)、ケイフッ化水素酸(HSiF)および/またはその塩などが挙げられる。ケイフッ化水素酸の塩としては、例えば、ケイフッ化ナトリウム(NaSiF)、ケイフッ化カリウム(KSiF)、ケイフッ化アンモニウム((NHSiF)などが挙げられる。
硫酸(HSO)は、その一部または全部が、硫酸ナトリウム(NaSO)、硫酸カルシウム(CaSO)などの硫酸塩であってもよい。
(Cr量)
第1の水溶液において、Cr量は、0.14mol/L以上が好ましく、0.30mol/L以上がより好ましい。一方、第1の水溶液において、Cr量は、3.00mol/L以下が好ましく、2.50mol/L以下がより好ましい。
(F量)
第1の水溶液において、F量は、0.02mol/L以上が好ましく、0.08mol/L以上がより好ましい。一方、第1の水溶液において、F量は、0.48mol/L以下が好ましく、0.40mol/L以下がより好ましい。
(SO 2-量)
第1の水溶液において、SO 2-量は、0.0001mol/L以上が好ましく、0.0003mol/L以上がより好ましく、0.0010mol/L以上が更に好ましい。一方、第1の水溶液において、SO 2-量は、0.100mol/L以下が好ましく、0.050mol/L以下がより好ましい。
SO 2-量が上記範囲内にあることにより、陰極電解処理C2において析出する金属クロム層の粒状突起のサイズを適正な範囲に制御しやすくなり、かつ、適正な個数密度がより得られやすい。
各電解処理における水溶液の液温は、20℃以上80℃以下が好ましく、40℃以上60℃以下がより好ましい。
《第2の水溶液》
第2の水溶液は、六価クロム化合物、および、フッ素含有化合物を含有する。
六価クロム化合物およびフッ素含有化合物としては、第1の水溶液の含有成分として記載した六価クロム化合物およびフッ素含有化合物が好適に挙げられる。
第2の水溶液には、不可避的に混入する硫酸を除き、硫酸を含有させないことが好ましい。すなわち、第2の水溶液は、硫酸を実質的に含有しないことが好ましい。
(Cr量)
第2の水溶液において、Cr量は、0.3mol/L以上が好ましく、0.4mol/L以上がより好ましい。一方、第2の水溶液において、Cr量は、1.0mol/L以下が好ましく、0.7mol/L以下がより好ましい。
(F量)
第2の水溶液において、F量は、0.01mol/L以上が好ましく、0.03mol/L以上がより好ましく、0.05mol/L以上が更に好ましい。一方、第2の水溶液において、F量は、0.50mol/L以下が好ましく、0.40mol/L以下がより好ましく、0.30mol/L以下が更に好ましい。
第2の水溶液は、硫酸(硫酸塩を含む)を実質的に含有しないことが好ましい。具体的には、第2の水溶液におけるSO 2-量は、0.0010mol/L未満が好ましく、0.0001mol/L未満がより好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されない。
〈缶用鋼板の作製〉
0.22mmの板厚で製造した調質度T4CAの鋼板に対して、通常の脱脂および酸洗を施した。次いで、下記表1に示す水溶液を流動セルでポンプにより100mpm相当で循環させ、鉛電極を使用し、下記表2に示す条件で電解処理(陰極電解処理C1、陽極電解処理A1および陰極電解処理C2)を施した。その後、下記表1に示す水溶液を用いて、下記表2に示す条件で浸漬処理を施した。こうして、缶用鋼板を作製した。作製後の缶用鋼板は、水洗し、ブロアを用いて室温で乾燥した。
ただし、比較例1では、浸漬処理に代えて、陰極電解処理(電流密度:2A/dm、通電時間:1秒、電気量密度:2C/dm)をした。
比較例2では、浸漬処理をしなかった。下記表2の「浸漬処理」の欄には、「-」を記載した。
〈付着量および粒状突起の個数〉
作製した缶用鋼板について、金属クロム層の付着量、および、クロム水和酸化物層のクロム換算の付着量(下記表2では単に「付着量」と表記)を測定した。測定方法は、上述したとおりである。
また、作製した缶用鋼板の金属クロム層について、粒状突起の単位面積あたりの個数密度を測定した。測定方法は、上述したとおりである。
いずれも結果を下記表2に示す。
〈ピーク面積比Aおよびピーク面積比B〉
作製した缶用鋼板におけるクロム水和酸化物層の最表面について、上述した方法に従い、X線光電子分光により、ピーク面積比Aおよびピーク面積比Bを求めた。結果を下記表2に示す。
ピーク面積比Bは、作製した缶用鋼板を、バッチ炉に入れて熱処理(到達温度210℃で10分間の保持)し、熱処理後にバッチ炉から取り出してから、求めた。
〈評価〉
作製した缶用鋼板について、以下の評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
《溶接性》
作製した缶用鋼板(ピーク面積比Bの評価に使用していない缶用鋼板)について、210℃で10分間の熱処理を行なった後、接触抵抗を測定した。
より詳細には、まず、各例の缶用鋼板を2枚ずつバッチ炉に入れて、熱処理(到達温度210℃で10分間の保持)を行なった。
熱処理後、2枚の缶用鋼板をバッチ炉から取り出して重ね合わせた。重ね合わせた2枚の缶用鋼板を、電極(先端径6mm、曲率R40mmとして加工した、DR型1質量%Cr-Cu電極)で挟み込んで、加圧力1kgf/cmとして15秒保持した。その後、10Aの通電を行ない、缶用鋼板と電極との間の接触抵抗値(R)を測定した。10点測定し、平均値を接触抵抗値とし、下記基準で評価した。
実用上、「◎◎」、「◎」または「○」であれば、溶接性に優れると評価できる。
◎◎:Rが300μΩ以下
◎:Rが300μΩ超、500μΩ以下
○:Rが500μΩ超、800μΩ以下
△:Rが800μΩ超、2000μΩ以下
×:Rが2000μΩ超
Figure 0007024807000001
Figure 0007024807000002
〈評価結果まとめ〉
上記表2に示す結果から明らかなように、ピーク面積比Aが1.00超2.50以下である実施例1~13の缶用鋼板は、ピーク面積比Bが0.70以上であり、溶接性が良好であった。
なお、実施例1~13を対比すると、粒状突起の個数密度が10個/μm以上である実施例1~7は、これを満たさない実施例8~13よりも、溶接性がより優れる傾向が見られた。
これに対して、ピーク面積比Aが2.50以下ではない比較例1~4は、ピーク面積比Bが0.70以上ではなく、溶接性が不十分であった。
1:缶用鋼板
2:鋼板
3:金属クロム層
3a:基部
3b:粒状突起
4:クロム水和酸化物層

Claims (8)

  1. 鋼板の表面に、前記鋼板側から順に、金属クロム層およびクロム水和酸化物層を有し、
    前記クロム水和酸化物層のクロム換算の付着量が、10mg/m以下であり、
    前記クロム水和酸化物層の最表面のX線光電子分光により求められる、クロム酸化物に対するクロム水酸化物のピーク面積比Aが、1.00超2.50以下である、缶用鋼板。
  2. 210℃で10分間の熱処理後における、前記クロム水和酸化物層の最表面のX線光電子分光により求められる、クロム酸化物に対するクロム水酸化物のピーク面積比Bが、0.70以上である、請求項1に記載の缶用鋼板。
  3. 前記ピーク面積比Aが、1.30以上である、請求項1または2に記載の缶用鋼板。
  4. 前記金属クロム層の付着量が、200mg/m以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の缶用鋼板。
  5. 前記金属クロム層が、基部と、前記基部上に設けられた粒状突起と、を含み、
    前記粒状突起は、単位面積あたりの個数密度が1個/μm以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の缶用鋼板。
  6. 前記粒状突起は、単位面積あたりの個数密度が10個/μm以上である、請求項5に記載の缶用鋼板。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の缶用鋼板を製造する方法であって、
    六価クロム化合物およびフッ素含有化合物を含有する水溶液を用いて、鋼板に対して、陰極電解処理C1、陽極電解処理A1および陰極電解処理C2を、この順に施し、更に浸漬処理を施し、
    前記浸漬処理の浸漬温度が、50℃以上であり、
    前記浸漬処理の浸漬時間が、0.8秒以上である、缶用鋼板の製造方法。
  8. 前記水溶液が、
    六価クロム化合物、フッ素含有化合物および硫酸を含有する第1の水溶液と、
    六価クロム化合物およびフッ素含有化合物を含有し、かつ、硫酸を実質的に含有しない第2の水溶液と、を含み、
    前記第1の水溶液を用いて、前記陰極電解処理C1、前記陽極電解処理A1および前記陰極電解処理C2を施し、
    前記第2の水溶液を用いて、前記浸漬処理を施す、請求項7に記載の缶用鋼板の製造方法。
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