以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の演算装置の実施形態に係るプリンタ付き電卓10の外観構成を示す正面図である。
前記プリンタ付き電卓10は、計算専用の電卓10として構成する他、計算機能と印刷機能を有する(計算データ印刷処理プログラムが実装された)パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、携帯電話機、タッチパネル式PDA(personal digital assistants)、電子ブック、携帯ゲーム機等として構成することができる。
なお、前記電卓10のような物理的なキー(ボタン)が実装されていない計算装置は、前記電卓10のキーと同様なソフトウェアキーボードを表示し、当該ソフトウェアキーボードに対するキー操作に応じて計算処理を実行する。また、前記プリンタ付き電卓10のような印刷装置が実装されていない計算装置は、近距離無線通信等により外部の印刷装置と通信接続し、当該印刷装置に印刷制御信号と印刷データを送信して印刷処理を実行する。
本実施形態におけるプリンタ付き電卓10には、加減乗除等の通常の計算機能、表示機能、印刷機能の他、ユーザ操作に応じて入力された数値データを対象に、予め設定された通貨レートに応じた通貨換算をする通貨換算機能、予め設定された税率に基づいた税計算をする税計算機能、前記通貨換算機能により換算された計算データや前記税計算機能により税計算された計算データを表示する表示機能、当該通貨換算や税計算の計算データを印刷する印刷機能が備えられる。
前記プリンタ付き電卓10は、机上に置いて操作し易い置き型の本体ケースの手前側にキー入力部11を備え、キー入力部11の奥側に表示部12、印刷部13を備えている。
前記キー入力部11には、数値キー、演算キー、通貨換算機能キー、税計算機能キー、印刷機能キー、確認/修正機能キー、その他の機能キーが設けられる。
前記数値キーは、例えば[00][0]~[9]のそれぞれに対応する複数のキーを含む。前記演算キーは、例えば[+=](加算合計)キー、[-](減算)キー、[×](乗算)キー、[÷](除算)キーのそれぞれに対応する複数のキーを含む。なお、前記[+=](加算合計)キーを入力した場合は、当該[+=]キーの直前に入力された数値までを加算した合計の計算データが得られる。
通貨換算機能キーは、電源(ON/OFF/ITEM/CONVERSION)キー11E、[%(SET)](換算レート設定)キー11i、[M*($)]キー11j、[M◇(C1)]キー11k、[M-(C2)]キー11l、[M+(C3)]キー11mを含む。前記[M*($)]キー11j~[M+(C3)]キー11mは、前記電源キー11Eが[CONVERSION](通貨換算)の位置に切替えられた状態で、[$](ドル)キー11j、[C1](通貨1)キー11k、[C2](通貨2)キー11l、[C3](通貨3)キー11mとして機能する。
前記税計算機能キーは、[TAX+](税込計算:税計算1)キー11b、[TAX-](税抜計算:税計算2)キー11cのそれぞれに対応する複数のキーを含む。
前記印刷機能キーは、[PRT](プリントモード)キー11a、[REPRINT](登録データ印刷)キー11gのそれぞれに対応する複数のキーを含む。
前記確認/修正機能キーは、登録データ確認キー([▽]キー11d,[△]キー11e)、[CORRECT](修正)キー11fのそれぞれに対応する複数のキーを含む。
その他の機能キーには、例えばクリアオールキー([CA]キー11h)、クリアキー([C]キー)、グランドトータルキー([G*]キー)、トータルキー([*]キー11n)などが含まれる。
前記表示部12は、ドットマトリクス型の液晶表示ユニットからなる。表示部12には、キー入力部11のキーに対する操作により入力された数値が表示される。表示部12には、限られた行数分(例えば1行)の数値が表示される。また、表示部12の辺に沿って設けられた状態表示エリアには、計算操作データの行番号や設定中の計算モード等、各種の状態を示す数字、文字、記号(シンボル)が表示される。
前記印刷部13は、例えば熱転写式の印刷機構を備え、前記[PRT]キー11aの操作に応じたプリントモードOFF/ONの設定状態と前記[REPRINT]キー11gの入力状態とに基づいて、入力された数値データと通貨換算操作や税計算操作に応じて計算した結果や、前記計算操作データについて計算した結果等を記録紙Pに印刷して出力する。
図2は、前記プリンタ付き電卓10の電子回路の構成を示すブロック図である。
前記プリンタ付き電卓10の電子回路は、コンピュータであるCPU(プロセッサ)21を備えている。前記CPU21は、メモリ22に記憶される計算機制御プログラムに従い回路各部の動作を制御し、前記キー入力部11のユーザ操作に応じた各種の計算機能や計算データの印刷機能を実行する。
前記CPU(プロセッサ)21には、前記キー入力部11、表示部12、印刷部13、メモリ22が接続される他に、メモリカード等の外部記録媒体23に記録されたデータを読み取る記録媒体読取部24、外部機器(30)との通信を行なう通信部25も接続される。
前記計算機制御プログラムは、前記メモリ22に予め記憶されるか、外部記録媒体23から記録媒体読取部24により読み取られて前記メモリ22に記憶されるか、通信ネットワークN上のWebサーバ(プログラムサーバ)30から前記通信部25を介してダウンロードされ前記メモリ22に記憶される。
前記計算機制御プログラムには、ユーザ操作に応じた各種の計算処理(通貨換算処理、税計算処理を含む)プログラムの他、当該計算処理プログラムに従い実行された計算処理の計算データを印刷するための計算データ印刷処理プログラム22aが含まれる。
また、前記メモリ22には、PRINTモードメモリ22b、計算モードメモリ22c、計算データメモリ22d、行番号メモリ22e、状態フラグメモリ22f、換算レートメモリ22gが確保される。
前記PRINTモードメモリ22bには、本電卓10の電源ON時の初期設定においてプリントモードONの設定データが記憶され、その後は、前記[PRT](プリントモード)キー11aが操作される毎にプリントモードOFFの設定データとプリントモードONの設定データとが切り替えられて記憶される。なお、プリントモードONの状態では、計算操作データの入力が確定する毎に印刷が行われる。
前記計算モードメモリ22cには、ユーザ操作に応じて入力される数値データとユーザによる通貨換算や税計算の操作データ又は演算操作データからなる計算操作データを順次登録する登録モードの設定データか、当該登録モードで登録された計算操作データを前記登録データ確認キー([▽]キー11d,[△]キー11e)の入力に応じて呼び出して表示させる確認(検算)モードの設定データか、当該確認(検算)モードで呼び出して表示された計算操作データを対象に前記[CORRECT](修正)キー11fの入力により修正可能な状態に設定する修正モードの設定データが記憶される。
前記計算データメモリ22dには、前記登録モードにおいて、ユーザ操作に応じて入力された一連の計算データが、順次増加される行番号に対応付けられた計算操作データとして記憶され登録される。
図3、図4は、前記プリンタ付き電卓10の計算データメモリ22dに登録された計算操作データの具体例を示す図であり、図3は通貨換算に応じた具体例(第1実施形態)を示す図、図4は税計算に応じた具体例(第2実施形態)を示す図である。
前記行番号メモリ22eには、前記登録モード、確認モード、修正モード、前記[REPRINT]キー11gの操作に応じたリプリントモード(登録データ印刷モード)の各モードにおいて、前記計算データメモリ22dの処理対象とする行番号のデータが記憶される。
前記状態フラグメモリ22fには、前記計算データ印刷処理(22a)に応じた本電卓10の動作状態が、数値データを入力する[数値入力状態]か、[税込計算の税込額表示状態]か、[税込計算の税額表示状態]か、[税抜計算の税抜額表示状態]か、[税抜計算の税額表示状態]かの何れにあるかを示す状態フラグが記憶される。
前記換算レートメモリ22gには、前記[%(SET)](換算レート設定)キー11iの長押し操作に応じた換算レートの設定モードにおいて、例えば基本通貨[$]に対応する各国通貨の換算レートが、前記数値キーの操作に応じて入力された数値データと前記[C1](通貨1)キー11k~[C3](通貨3)キー11mの操作に応じて指定された通貨の種類とに応じて、例えば[C1]が「円」の換算レート、[C2]が「元」の換算レートとして記憶される。
このように構成されたプリンタ付き電卓10は、前記CPU21が前記計算機制御プログラム(計算データ印刷処理プログラム22a含む)に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べるような、各種の計算機能や計算データの印刷機能を実現する。
次に、前記構成のプリンタ付き電卓10の動作について説明する。
図5~図9は、前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その1~5)を示すフローチャートである。
図10は、前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その5)における登録データ印刷処理を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
この第1実施形態では、前記PRINTモードメモリ22bにプリントモードOFFの設定データが記憶された状態での通貨換算機能に応じた動作について説明する。
図11は、前記計算データ印刷処理の第1実施形態のユーザ操作に応じた表示・印刷動作を示す図である。
前記プリンタ付き電卓10において、ユーザ操作に応じて電源ON(ここでは、電源キー11Eを[CONVERSION](通貨換算)の位置に切替え)されると、CPU21により、当該電源ONに応じた初期設定の処理として、前記PRINTモードメモリ22bにプリントモード(ON)の設定データが記憶され、前記計算モードメモリ22cに登録モードの設定データが記憶され、前記行番号メモリ22eに行番号“0”のデータが記憶される(ステップS1)。
前記プリントモード(ON)の状態で、図11(A1)に示すように、前記[PRT](プリントモード)キー11aが操作されると(ステップS2(Yes))、前記プリントモード(ON)の設定データがプリントモード(OFF)の設定データに切り替えられる(ステップS3)。
そして、[CA]キー11hが操作されると(ステップS4(Yes))、前記行番号のデータが改めて“0”に設定される(ステップS5)。
ここで、例えば、基本通貨「$」に対応する「円」の換算レートが111.2円/$、「元」の換算レートが6.585元/$である場合に、図11(A2)に示すように、「元」に対応する円レートを知るため、先ず、数値データ「111.2」が入力されると(ステップS8(Yes))、前記行番号のデータが(+1)されて“01”に更新され前記表示部12に表示される。また、前記入力された数値データ「111.2」が前記表示部12に表示される。そして、前記状態フラグメモリ22fの状態フラグが[数値入力状態]に設定される(ステップS9)。
そして、演算キー[÷](除算)の操作に応じて演算データ[÷]が入力されると(ステップS9a(Yes))、前記行番号メモリ22eに記憶されている現在の行番号データ“01”に応じて、前記計算データメモリ22dの行番号“01”のエリアに、前記入力された数値データ「111.2」と前記演算データ[÷]が記憶されて登録される(ステップS9b)。
続いて、数値データ「6.585」が入力されると(ステップS8(Yes))、前記同様に行番号のデータが(+1)されて“02”に更新され前記表示部12に表示される(ステップS9)。
そして、演算キー[+=](加算合計)の操作に応じて演算データ[+=]が入力されると(ステップS9a(Yes))、前記行番号メモリ22eに記憶されている現在の行番号データ“02”に応じて、前記計算データメモリ22dの行番号“02”のエリアに、前記入力された数値データ「6.585」と前記演算データ[+=]が記憶されて登録される(ステップS9b)。
すると、前記計算データメモリ22dに登録された計算操作データ「111.2[÷]6.585[+=]」に応じた計算が実行され、前記「元」に対応する円レートとしての計算結果データ「16.886…」が前記表示部12に表示される(ステップS9c)。
ここでは、前記プリントモード(OFF)の状態であるため、前記計算操作データ「111.2[÷]6.585[+=]」と計算結果データ「16.886…」の印刷は行われない(ステップS9d(No))。
なお、前記CPU21により、プリントモード(ON)の状態であると判断された場合は(ステップS9d(Yes))、前記計算データメモリ22dに計算操作データ「111.2[÷]」と「6.585[+=]」とが登録される毎に、当該計算操作データとその計算結果データ「16.886…」とが順次、前記印刷部13により記録紙Pに対して印刷される(ステップS9e)。
次に、「円」と「元」の換算レートを設定するために、図11(A3)に示すように、再び[CA]キー11hが操作されると(ステップS4(Yes))、前記行番号のデータが改めて“0”に設定される(ステップS5)。
そして、前記[CA]キー11hの操作後に前記[%(SET)](換算レート設定)キー11iが3秒以上長押し操作されると、換算レート設定中の状態となる(ステップS10a(Yes))。
続いて、図11(A4)に示すように、前記「円」の換算レートとして数値データ「111.2」が入力されて表示され(ステップS10b(Yes)→S10d)、図11(A5)に示すように、[C1](通貨1)キー11kが操作されると(ステップS10e(Yes))、前記換算レートメモリ22gに「円」の換算レート[C1:111.2円/$]が登録される(ステップS10g)。
前記図11(A3)(A4)で示したように、前記[%(SET)](換算レート設定)キー11iの長押し操作(ステップS10a(Yes))から前記[C1](通貨1)キー11kを操作する前(ステップS10d)までの換算レート設定中の状態では、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gが操作された場合であっても(ステップS10c(Yes)/S10f(Yes))、何も印刷は行われずに無駄な印刷が防止される。
この後、前記「円」の換算レートの設定と同様に、「元」の換算レートを設定するため、図11(A6)に示すように、再び前記[%(SET)](換算レート設定)キー11iが長押し操作され(ステップS10a(Yes))、数値データ「6.585」が入力されて表示され(ステップS10b(Yes)→S10d)、[C2](通貨2)キー11lが操作されると(ステップS10e(Yes))、前記換算レートメモリ22gに「元」の換算レート[C2:6.585元/$]が登録される(ステップS10g)。
ここでも、前記同様に、前記[%(SET)](換算レート設定)キー11iの長押し操作(ステップS10a(Yes))から前記[C2](通貨2)キー11lを操作する前(ステップS10d)までの換算レート設定中の状態では、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gが操作された場合であっても(ステップS10c(Yes)/S10f(Yes))、何も印刷は行われずに無駄な印刷が防止される。
前記図11(A6)で示したように、前記「円」又は「元」の換算レートを前記換算レートメモリ22gに登録した後に前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gが操作された場合は(ステップS57(Yes)→SP)、図10に示す登録データ印刷処理が実行される。
ここでは、前記図11(A3)で示したように、前記[CA]キー11hの操作に基づき前記計算データメモリ22dの計算操作データはクリアされているので、図11(B1)に示すように、リプリントモードでの[CA](クリアオール)印刷であることを示す登録データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」が、前記印刷部13により記録紙Pに対して印刷されるだけで(ステップP1)、前記計算データメモリ22dに対する現在の行番号データが“01”以降に更新されても何も計算データは印刷されない(ステップP2~P8(No)→リターン)。
ここで、前記プリンタ付き電卓10を中国のお店で使用していると仮定し、日本人が300元の商品を4個購入し、当該購入した商品の日本への送料が100元になり、当該送料を含む合計額が円換算でいくらになるかを計算すると仮定する。
図11(A7)に示すように、前記数値キーのユーザ操作に応じて、前記商品の価格である数値データ「300」が入力されると(ステップS8(Yes))、前記行番号のデータが(+1)されて“01”に更新され前記表示部12に表示される。また、前記入力された数値データ「300」が前記表示部12に表示される。そして、前記状態フラグメモリ22fの状態フラグが[数値入力状態]に設定される(ステップS9)。
そして、演算キー[×](乗算)の操作に応じて演算データ[×]が入力されると(ステップS9a(Yes))、前記行番号メモリ22eに記憶されている現在の行番号データ“01”に応じて、前記計算データメモリ22d(図3参照)の行番号“01”のエリアに、前記入力された数値データ「300」と前記演算データ[×]が記憶されて登録される(ステップS9b)。
続いて、図11(A8)に示すように、前記商品の購入個数である数値データ「4」が入力されると(ステップS8(Yes))、前記同様に行番号のデータが(+1)されて“02”に更新され前記表示部12に表示される(ステップS9)。
そして、演算キー[+=](加算合計)の操作に応じて演算データ[+=]が入力されると(ステップS9a(Yes))、前記行番号メモリ22eに記憶されている現在の行番号データ“02”に応じて、前記計算データメモリ22d(図3参照)の行番号“02”のエリアに、前記入力された数値データ「4」と前記演算データ[+=]が記憶されて登録される(ステップS9b)。
すると、前記計算データメモリ22dに登録された計算操作データ「300[×]4[+=]」に応じた計算が実行され、前記購入商品の合計額としての計算結果データ「1200」が前記表示部12に表示される(ステップS9c)。
続けて、図11(A9)に示すように、前記購入商品の送料である数値データ「100」が入力されると(ステップS8(Yes))、前記同様に行番号のデータが(+1)されて“03”に更新され前記表示部12に表示される(ステップS9)。
そして、演算キー[+=](加算合計)の操作に応じて演算データ[+=]が入力されると(ステップS9a(Yes))、前記同様に行番号メモリ22eに記憶されている現在の行番号データ“03”に応じて、前記計算データメモリ22d(図3参照)の行番号“03”のエリアに、前記入力された数値データ「100」と前記演算データ[+=]が記憶されて登録される(ステップS9b)。
すると、前記計算データメモリ22dに登録された計算操作データ「100[+=]」に応じた計算が実行され、前記購入商品の送料を含む合計額としての計算結果データ「1300」が前記表示部12に表示される(ステップS9c)。
ここで、[*](トータル)キー11nの操作により前記購入商品の送料を含む合計額「1300元」が換算の対象として指定された後、当該合計額「1300元」を「元」から「円」へ換算するのに、先ず、図11(A10)に示すように、「元」の換算レートを設定した[C2](通貨2)キー11lが操作されると(ステップS10h(Yes))、前記行番号のデータが(+1)されて“04”に更新されて表示される。そして、表示されている数値データ「1300」が前記換算レートメモリ22gに登録されている「元」の換算レート[C2:6.585元/$]で除算され、基本通貨「$」に換算した合計額「197.4183…」が算出される(ステップS10i)。
すると、前記行番号メモリ22eに記憶されている現在の行番号データ“04”に応じて、前記計算データメモリ22d(図3参照)の行番号“04”のエリアに、前記表示されている数値データ「1300」を対象に前記換算レート[C2]で除算する計算操作データ「[÷][C2]」が記憶されて登録される(ステップS10j)。
ここで、例えば、プリントモード(ON)の状態であると判断された場合は(ステップS10k(Yes))、図11(B2)に示すように、既に記録紙Pに印刷されている前記行番号“01”~“03”に対応付けられた計算操作データ「300[×]4[+=]100[+=]」とその計算結果データ「1300」に続けて、図11(B2)PR1に示すように、前記表示されている数値データ「1300」を前記「元」の換算レート[C2:6.585元/$]で除算する計算操作データと計算結果データ「197.4183…」が印刷される(ステップ10l)。
なお、本第1実施形態では、プリントモード(OFF)に設定されているので、前記ステップS10k,S10lに従った計算データの印刷は行われない。
そしてこの後、図11(A11)に示すように、「円」の換算レートを設定した[C1](通貨1)キー11kが操作されると(ステップS10m(Yes))、前記基本通貨「$」に換算された数値データ「197.4183…」が、前記換算レートメモリ22gに登録されている「円」の換算レート[C1:111.2円/$]で乗算され、「円」に換算した合計額「21953」が算出される(ステップS10o)。
すると、前記行番号のデータが(+1)されて“05”に更新されて表示され、前記計算データメモリ22d(図3参照)の行番号“05”のエリアに、前記「元」から「ドル」に換算された数値データ「197.4183…」を対象に前記「円」の換算レート[C1]で除算する計算操作データ「[×][C1]」が記憶されて登録される(ステップS10p)。
そして、前記「元」から「ドル」に換算された数値データ「197.4183…」を対象に前記「円」の換算レート[C1]で乗算した計算結果データ「21953」が前記表示部12に表示される(ステップS10q)。
ここで、例えば、プリントモード(ON)の状態であると判断された場合は(ステップS10r(Yes))、前記図11(B2)PR1で示したように、既に記録紙Pに印刷されている前記行番号“01”~“04”に対応付けられた計算操作データ「300[×]4[+=]100[+=]」とその計算結果データ「1300」及び当該計算結果データ「1300」を「元」の換算レート[C2:6.585元/$]で除算する計算データとその計算結果データ「197.4183…」に続けて、図11(B2)PR2に示すように、前記基本通貨「$」に換算された数値データ「197.4183…」を前記「円」の換算レート[C1:111.2円/$]で乗算する計算データとその計算結果データ「21953」が印刷される(ステップ10s)。
なお、本第1実施形態では、プリントモード(OFF)に設定されているので、前記ステップS10r,S10sに従った計算データの印刷は行われない。
また、前記図11(A10)(A11)で示したように、前記[C2](通貨2)キー11lの操作(ステップS10h(Yes))から前記[C1](通貨1)キー11kを操作する前(ステップS10j)までの換算操作中の状態では、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gが操作された場合であっても(ステップS10n(Yes))、何も印刷は行われずに無駄な印刷が防止される。
そして、図11(A11)に示すように、前記[C2](通貨2)キー11lから[C1](通貨1)キー11kへの操作に従った前記「元」の合計額「1300」から「円」の合計額「21953」への通貨換算を終えた後に、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gが操作されると(ステップS57(Yes)→SP)、図10に示す登録データ印刷処理が実行される。
前記登録データ印刷処理が開始されると、図11(B2)に示すように、リプリントモードでの[CA](クリアオール)印刷であることを示す登録データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」が、前記印刷部13により記録紙Pに対して印刷される(ステップP1)。
そして、前記行番号メモリ22eの現在の行番号データが“01”に設定され(ステップP2)、当該現在の行番号“01”に対応付けられて前記計算データメモリ22dに登録されている計算操作データが、数値データと演算データ又は税込(又は税抜)データを含む計算データであるか否か判断される(ステップP3)。
ここでは、現在の行番号“01”に対応付けられて前記計算データメモリ22d(図3参照)に登録されている計算操作データは、数値データ「300」と演算データ[×]を含む計算操作データであると判断される(ステップP3(Yes))。
すると、前記記録紙Pに印刷された登録データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」に続いて、前記数値データ「300」と演算データ[×]に応じた計算データが、前記印刷部13により記録紙Pに印刷される(ステップP4)。
この後、前記計算データメモリ22d(図3参照)に次の行番号に対応付けられた計算操作データがあるか否か判断される(ステップP8)。ここでは、次の行番号“02”に対応付けられた計算操作データ(4[+=])があると判断され(ステップP8(Yes))、前記行番号メモリ22eの現在の行番号“01”が(+1)されて“02”に更新される(ステップP9)。
すると、現在の行番号“02”に対応付けられて前記計算データメモリ22d(図3参照)に登録されている計算操作データは、前記同様に、数値データ「4」と演算データ[+=]を含む計算操作データであると判断され(ステップP3(Yes))、当該数値データ「4」と演算データ[+=]に応じた計算データ及びその計算結果データ「1200」が、前記印刷部13により記録紙Pに印刷される(ステップP4)。
この後も、前記同様に、前記計算データメモリ22d(図3参照)の各行番号“03”~“05”に登録されている計算操作データに応じた計算データ及びその計算結果データが、図11(B2)で示すように、順次、(100[+])(1300[*])…(21953[C])として記録紙Pに印刷される(ステップP3,P4,P8,P9)。
これにより、前記プリントモード(OFF)の状態であっても、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gを操作することで、前記商品購入に伴う一連の計算操作データと前記通貨換算に伴う一連の計算操作データとに応じた計算データとその計算結果データとを容易に記録紙Pに印刷することができる。
したがって、前記構成の第1実施形態のプリンタ付き電卓10によれば、プリントモード(ON)の状態では、ユーザ操作に応じた計算データと計算結果データとを順次、記録紙Pに印刷することができ、プリントモード(OFF)の状態であっても、[REPRINT](登録データ印刷)キー11gを操作することで、計算データメモリ22dに登録されている一連の計算操作データに応じた計算データと計算結果データとを、一括して記録紙Pに印刷することができる。そして、前記プリンモードON/OFFの状態に関わらず、前記通貨換算処理の過程が換算レート設定中の状態や換算操作中の状態にあるときには、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gが操作されても何も印刷を行なわないので無駄な印刷を防止できる。
これにより、計算操作に応じて登録された計算データをユーザ操作に応じて印刷できるものであり、無駄な印刷を無くしつつ必要な印刷を適切に行なうことが可能になる。
(第2実施形態)
この第2実施形態では、前記PRINTモードメモリ22bにプリントモードONの設定データが記憶された状態での税計算機能に応じた動作について説明する。
図12は、前記計算データ印刷処理の第2実施形態のユーザ操作に応じた表示・印刷動作を示す図である。
前記プリンタ付き電卓10において、前記PRINTモードメモリ22bにプリントモード(ON)の設定データが記憶されたプリントモード(ON)の状態で(ステップS1)、例えば、図12(A1)に示すように、[CA]キー11hが操作されると(ステップS4(Yes))、前記行番号メモリ22eの行番号のデータが“0”に設定される(ステップS5)。前記表示部12には、数値データ「0」と前記プリントモード(ON)の状態であることを示すシンボル「PRT」が表示される。
ここで、前記CPU21により、プリントモード(ON)の状態であると判断されると(ステップS6(Yes))、図12(B1)に示すように、当該プリントモード(ON)の状態での[CA](Clear All)キー11hの操作に応じた印刷であることを示す通常印刷開始マーク「・・0・・」が、前記印刷部13により記録紙Pに対して印刷される(ステップS7)。
そして、図12(A2)に示すように、前記数値キーのユーザ操作に応じて、例えば商品価格(税抜額)である数値データ「200」が入力されると(ステップS8(Yes))、前記行番号のデータが(+1)されて“01”に更新され前記表示部12に表示される。また、前記入力された数値データ「200」が前記表示部12に表示される。そして、前記状態フラグメモリ22fの状態フラグが[数値入力状態]に設定される(ステップS9)。
ここで、図12(A3)に示すように、前記[TAX+](税込計算:税計算1)キー11bが操作されると(ステップS10(Yes))、前記状態フラグメモリ22fの状態フラグが[数値入力状態]であるか否か判断される(ステップS11)。
前記状態フラグが[数値入力状態]であると判断されると(ステップS11(Yes))、前記行番号メモリ22eに記憶されている現在の行番号データ“01”に応じて、前記計算データメモリ22d(図4(A)参照)の行番号“01”のエリアに、前記入力された数値データ「200」と前記[TAX+](税込計算:税計算1)キー11bに対応した税込(税計算1)データ[TAX+]が記憶されて登録される(ステップS12)。
すると、前記数値データ「200」に対する税込計算(税計算1)(本実施形態では税率8%)が実行され(ステップS13)、前記行番号データ“01”が(+1)されて“02”に更新され前記表示部12に表示される。また、前記税込計算された税込額データ(税計算1結果データ)「216」が表示され、当該税込額を示すシンボル「TAX+」が表示される。そして、前記状態フラグメモリ22fの状態フラグが[税込計算の税込額表示状態]に設定される(ステップS14)。
ここで、前記PRINTモードメモリ22bにプリントモードONの設定データが記憶されていると判断され(ステップS15(Yes))、前記税込計算(税計算1)の結果データが印刷済みではないと判断されると(ステップS16(No))、図12(B1)に示すように、前記記録紙Pに印刷された通常印刷開始マーク「・・0・・」に続いて、前記税込計算の税計算印刷データとして、前記入力された数値データ(税抜額データ)「200」及び税抜額マーク「-T」と、税率データ「8」及び税率マーク「%T」と、税額データ「16」及び税額マーク「T」と、税込額データ(税計算1結果データ)「216」及び税込額マーク「+T」とが、前記印刷部13により記録紙Pに印刷される(ステップS17)。
ここで、図12(A4)に示すように、前記[TAX+](税込計算:税計算1)キー11bがもう一度操作されると(ステップS10(Yes))、前記状態フラグメモリ22fの状態フラグが[税込計算の税込額表示状態]であると判断される(ステップS18(Yes))。
すると、前記行番号メモリ22eに記憶されている現在の行番号データ“02”に応じて、前記計算データメモリ22d(図4(A)参照)の行番号“02”のエリアに、前記[TAX+](税込計算:税計算1)キー11bに対応した税込データ(税計算1データ)[TAX+]が記憶されて登録される(ステップS19)。
そして、前記行番号データ“02”が(+1)されて“03”に更新されて表示され、また、前記税込計算された税額データ「16」が表示され、当該税額を示すシンボル「TAX」が表示される。そして、前記状態フラグメモリ22fの状態フラグが[税込計算の税額表示状態]に設定される(ステップS20)。
ここで更に、図12(A5)に示すように、前記[TAX+]キー11bがもう一度操作されると(ステップS10(Yes))、前記状態フラグが[税込計算の税額表示状態]であると判断される(ステップS21(Yes))。
すると、前記行番号メモリ22eに記憶されている現在の行番号データ“03”に応じて、前記計算データメモリ22d(図4(A)参照)の行番号“03”のエリアに、前記[TAX+]キー11bに対応した税込データ(税計算1データ)[TAX+]が記憶されて登録される(ステップS22)。
そして、前記行番号データ“03”が(+1)されて“04”に更新されて表示され、また、前記税込計算された税込額データ「216」が再び表示され、当該税込額を示すシンボル「TAX+」が表示される。そして、前記状態フラグメモリ22fの状態フラグが再び[税込計算の税込額表示状態]に設定される(ステップS23)。
ここで、図12(A6)に示すように、前記[TAX-](税抜計算:税計算2)キー11cが操作されると(ステップS27(Yes))、前記状態フラグが[税込計算の(税込額表示)状態]であると判断される(ステップS41(Yes))。
すると、現在の行番号データ“04”に応じて、前記計算データメモリ22d(図4(A)参照)の行番号“04”のエリアに、前記[TAX-]キー11cに対応した税抜データ(税計算2データ)[TAX-]が記憶されて登録される(ステップS42)。
そして、前記行番号データ“04”が(+1)されて“05”に更新されて表示され、また、前記税抜額データ「200」が表示され、当該税抜額を示すシンボル「TAX-」が表示される。そして、前記状態フラグメモリ22fの状態フラグが[税抜計算の税抜額表示状態]に設定される(ステップS43)。
このように、前記数値データ「200」を入力して前記[TAX+](税込計算)キー11bを操作した際には、税込計算を実行して税込額データ「216」及びそのシンボル「TAX+」を表示させ、続けて前記[TAX+]キー11bを操作すると、その操作毎に税額データ「16」及びそのシンボル「TAX」と、税込額データ「216」及びそのシンボル「TAX+」とを切り替えて表示させ、さらに、[TAX-]キー11cを操作すると、税抜額データ「200」及びそのシンボル「TAX-」に切り替えて表示させることができる。よって、税計算の内容を手元の表示部12において容易に確認することができる。
この際、前記数値データ「200」の入力と[TAX+](税込計算)キー11bの操作に応じて税込計算(税計算1)を実行し、当該税込計算(税計算1)の税計算印刷データである税抜額データ(入力データ)「200.-T」と税率データ「8.%T」と税額データ「16.T」と税込額データ(税計算2結果データ)「216.+T」とを記録紙Pに印刷した後は、前記プリントモードONの設定状態であっても、前記[TAX+]キー11bあるいは[TAX-]キー11bが続けて操作されたことを、前記状態フラグが[税込計算の(税込額表示/税額表示)状態]や[税抜計算の(税抜額表示/税額表示)状態]で続いていることを判断して、前記図12(A4)~(A6)で示したように、税額データ「16」→税込額データ「216」→税抜額データ「200」を表示させて確認する毎の印刷処理は行わない。よって、印刷をできるだけ少なくして節約することが可能になる。
次に、前記税込計算(税計算1)に対応する一連の計算操作データの内容を確認するため、図12(A7)に示すように、前記登録データ確認キー([▽]キー11d)が操作されると(ステップS44(Yes))、前記計算モードメモリ22cの設定データが確認(検算)モードに設定され、前記表示部12に対し、前記確認モードのシンボル「REV」が表示される。また、前記計算データメモリ22dの先頭の行番号“01”に対応付けられて登録されている計算操作データ(数値データ(税抜額データ)「200」と税込(税計算1)データ[TAX+])が呼び出され、当該行番号“01”と合せて前記表示部12に表示される(ステップS45)。
ここで、前記表示部12に表示させて確認した行番号“01”に対応する数値データ(税抜額データ)「200」を修正するため、図12(A8)に示すように、前記[CORRECT](修正)キー11fが操作されると(ステップS49(Yes))、前記計算モードメモリ22cの設定データが修正モードに設定され、前記表示部12に対し、前記修正モードのシンボル「CRT」が表示される(ステップS50)。
そして、図12(A9)に示すように、正しい数値データ「300」を入力して表示させ(ステップS51(Yes),S52)、図12(A10)に示すように、前記[CORRECT](修正)キー11fが再操作されると(ステップS53(Yes))、現在の行番号“01”に対応付けられて前記計算データメモリ22dに記憶されている計算操作データ(数値データ(税抜額データ))「200」が前記入力された数値データ「300」に置き換えられて登録される(ステップS54)(図4(A)(B)参照)。そして、前記表示部12に表示された修正モードのシンボル「CRT」が消去される(ステップS55)。
なお、前記図12(A8)(A9)で示したように、前記[CORRECT](修正)キー11fの1回目の操作(ステップS49(Yes))から2回目の操作をする前(ステップS52)までに対応した計算操作データの修正操作中の状態では、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gが操作された場合であっても(ステップS51a(Yes)/S53a(Yes))、何も印刷は行われずに無駄な印刷が防止される。
この後、図12(A11)~(A13)に示すように、前記登録データ確認キー([▽]キー11d)が繰り返し操作されると(ステップS46(Yes))、その都度、現在の行番号の次の行番号に対応付けられて前記計算データメモリ22dに登録されている計算操作データがあるか否かが確認される(ステップS47)。そして、前記次の行番号に対応付けられた計算操作データがある場合は(ステップS47(Yes))、その計算操作データが呼び出され、当該次の行番号と合せて前記表示部12に表示される(ステップS48)。
すなわち、図12(A11)に示すように、前記登録データ確認キー([▽]キー11d)が操作(確認モードで2回目)されると、前記行番号“01”に対応して登録された修正後の計算操作データ(数値データ(税抜額データ)「300」と税込データ(税計算1データ)[TAX+])に基づき税込計算(税計算1)された税込額データ(税計算1結果データ)「324」と、行番号“02”に対応して呼び出された税込データ[TAX+]に応じたシンボル「TAX+」が表示される。
また、図12(A12)に示すように、前記登録データ確認キー([▽]キー11d)が操作(3回目)されると、前記行番号“02”に対応して登録されている税込データ(税計算1データ)[TAX+]に基づき前記税込計算(税計算1)された結果の税額データ「24」と、行番号“03”に対応して呼び出された税込データ[TAX+]に応じたシンボル「TAX+」が表示される。
さらに、図12(A13)に示すように、前記登録データ確認キー([▽]キー11d)が操作(4回目)されると、前記行番号“03”に対応して登録されている税込データ[TAX+]に基づき前記税込計算(税計算)された結果の税込額データ「324」と、行番号“04”に対応して呼び出された税抜データ(税計算2データ)[TAX-]に応じたシンボル「TAX-」が表示される。
これにより、前記税込計算(又は税抜計算)により税計算された一連の計算データの一部を修正した後でも、前記登録データ確認キー([▽]キー11d)を繰り返し操作することで、当該修正後の税込額データと税額データと税抜額データとを容易に確認することができる。
なお、前記ステップS44において、前記登録データ確認キー([△]キー11e)が操作されて確認(検索)モードに設定された場合は、前記計算データメモリ22dの各行番号に対応付けられて登録されている一連の計算操作データうち、末尾の行番号に対応付けられた計算操作データが呼び出されて表示される(ステップS45)。
また、前記確認(検索)モードにおいて、前記登録データ確認キー([△]キー11e)が操作された場合は(ステップS46(Yes))、現在の行番号の前の行番号に対応付けられて前記計算データメモリ22dに登録されている計算操作データが呼び出され、当該計算操作データに基づく税計算の結果データやシンボルが表示される(ステップS47,S48)。
そして、図12(A14)に示すように、前記行番号“03”の計算操作データ(税込データ(税計算1データ)[TAX+])に応じた税込額データ(税計算1結果データ)「324」が表示された状態で、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gが操作されると(ステップS56(Yes))、図10に示す登録データ印刷処理が実行される(ステップSP)。
すなわち、前記登録データ印刷処理が開始されると、図12(B2)に示すように、リプリントモードでの[CA](クリアオール)印刷であることを示す登録データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」が、前記印刷部13により記録紙Pに対して印刷される(ステップP1)。
そして、前記行番号メモリ22eの現在の行番号データが“01”に設定され(ステップP2)、当該現在の行番号“01”に対応付けられて前記計算データメモリ22dに登録されている計算操作データが、数値データと演算データ又は税込(又は税抜)データを含む計算操作データであるか否か判断される(ステップP3)。
ここでは、現在の行番号“01”に対応付けられて前記計算データメモリ22d(図4(B)参照)に登録されている計算操作データは、数値データ「300」と税込データ(税計算1データ)[TAX+]を含む計算操作データであると判断される(ステップP3(Yes))。
すると、前記記録紙Pに印刷された登録データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」に続いて、前記数値データ「300」と税込データ[TAX+]に応じた税計算印刷データとして、前記数値データ(税抜額データ)「300」及び税抜額マーク「-T」と、税率データ「8」及び税率マーク「%T」と、税額データ「24」及び税額マーク「T」と、税込額データ(税計算1結果データ)「324」及び税込額マーク「+T」とが、前記印刷部13により記録紙Pに印刷される(ステップP4)。
この後、前記計算データメモリ22d(図4(B)参照)に次の行番号に対応付けられた計算操作データがあるか否か判断される(ステップP8)。ここでは、次の行番号“02”に対応付けられた計算操作データ(税込データ[TAX+])があると判断され(ステップP8(Yes))、前記行番号メモリ22eの現在の行番号“01”が(+1)されて“02”に更新される(ステップP9)。
すると、現在の行番号“02”に対応付けられて前記計算データメモリ22d(図4(B)参照)に登録されている計算操作データは税込データ(税計算1データ)[TAX+]であり、数値データと税込(又は税抜)データを含む計算操作データではないと判断される(ステップP3(No))。また、直前の行番号“01”に対応付けられた計算操作データにも現在の行番号“02”に対応付けられた計算操作データにも税込データ(税計算1データ)[TAX+]があることで、連続する税計算データであると判断される(ステップP5(Yes))。この場合、前記記録紙Pに対する印刷は行われない(印刷が抑制される)(ステップP6)。
この後、前記同様に、現在の行番号“02”が“03”→“04”と更新された場合でも(ステップP8(Yes),P9)、前記同様に、各行番号に対応付けられた計算操作データは連続する税計算データであると判断されるので(ステップP3(No),P5(Yes))、前記記録紙Pに対する印刷は行われない(印刷が抑制される)(ステップP6)。
これにより、前記税込計算(又は税抜計算)により税計算された一連の計算データの一部を修正した後でも、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gを操作することで、当該修正後の税込計算の結果データに応じた税抜額データ(-T)と税率データ(%T)と税額データ(T)と税込額データ(+T)とを容易に記録紙Pに印刷することができる。
この場合、前記記録紙Pの先頭には登録データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」が印刷されるので、ユーザは前記プリントモード(ON)の状態での[CA]キー11hの操作に応じた通常印刷(通常印刷開始マーク「・・0・・」)とは明確に区別して、前記[REPRINT]キー11gの操作に応じた修正後の登録データの印刷であることを確認することができる。
なお、現在の行番号に対応付けられて前記計算データメモリ22dに登録されている計算操作データが、数値データと演算データ又は税込(又は税抜)データを含む計算データではなく(ステップP3(No))、連続する税計算データでもないと判断された場合は(ステップP5(No))、当該現在の行番号に対応付けられて登録されている計算操作データが印刷される(ステップP7)。
前記図12を参照して説明した第2実施形態では、例えば商品価格(税抜額)である数値データ「200」の入力後に、[TAX+](税込計算:税計算1)キー11bを繰り返し操作して、税込額データ「216」→税額データ「16」→税込額データ「216」と表示させ、この後、[TAX-](税抜計算:税計算2)キー11cを操作して税抜額データ「200」を表示させる処理について、前記図6で示したステップS10~S23及び前記図7で示したステップS41~S43に従った処理として説明した。
これに対し、例えば商品価格(税込額)である数値データの入力後に、[TAX-](税抜計算:税計算2)キー11cを繰り返し操作して、税抜額データ→税額データ→税抜額データと表示させ、この後、[TAX+](税込計算:税計算1)キー11bを操作して税込額データを表示させる処理については、前記「税込」[TAX+]と「税抜」[TAX-]の扱いが逆になるだけで前記同様の処理となり、前記図7で示すステップS27~S40及び前記図6で示すステップS24~S26に従った処理になる。
したがって、前記構成の第2実施形態のプリンタ付き電卓10によれば、入力された数値データと税計算キー([TAX+](税込計算)キー又は[TAX-](税抜計算)キー)の操作に対応した税込データ(又は税抜データ)は、順次更新される行番号データに対応付けた計算操作データとして計算データメモリ22dに登録され、登録データ確認キー([▽]キー11d又は[△]キー11e)を操作すると、そのキー操作毎に、前記登録された計算操作データが先頭(又は末尾)の行番号データに対応付けられた計算操作データから順番に呼び出され、当該呼び出された計算操作データに応じた税込額データ(又は税抜額データ)と税額データとが順次表示される。そして、[CORRECT](修正)キー11fを操作すると修正モードになり、表示中の税込額データ(又は税抜額データ)の数値データを修正できる。この後、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gを操作すると、前記修正後の数値データに応じた税抜額データ(-T)と税率データ(%T)と税額データ(T)と税込額データ(+T)とが記録紙Pに印刷される。なお、前記計算操作データの修正操作中の状態では、前記[REPRINT](登録データ印刷)キー11gが操作された場合であっても何も印刷は行われずに無駄な印刷が防止される。
これにより、税計算の内容を容易に確認して修正することができ、また無駄な印刷を防止して節約することが可能になる。
なお、前記各実施形態において記載したプリンタ付き電卓10による各処理の手法、すなわち、図5~図9のフローチャートに示す計算データ印刷処理、図10のフローチャートに示す登録データ印刷処理等の各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録装置の媒体に格納して配布することができる。そして、印刷機能を備えた電子式計算機のコンピュータ(CPU)は、この外部記録装置の媒体に記録されたプログラムを記憶装置に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した計算データ印刷機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(N)上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(N)に接続されたコンピュータ装置(プログラムサーバ)から前記プログラムのデータを、印刷機能を備えた電子式計算機に取り込んで記憶装置に記憶させ、前述した計算データ印刷機能を実現することもできる。
本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
ユーザ操作に応じて数値データを入力する数値データ入力手段と、
ユーザによる計算の操作を受け付ける計算受付手段と、
前記数値データ入力手段により入力された数値データと前記計算受付手段により受け付けられた計算の操作に対応する計算データを計算操作データとして登録する計算操作データ登録手段と、
ユーザ操作に応じた印刷の操作を受け付ける印刷操作受付手段と、
前記印刷操作受付手段により印刷の操作が受け付けられると、前記計算操作データ登録手段により登録された計算操作データに基づき計算された計算結果データを含む計算印刷データを印刷する登録データ印刷制御手段と、
を備え、
前記登録データ印刷制御手段は、
前記印刷操作受付手段により印刷の操作が受け付けられた際に、前記計算受付手段による計算の操作の受け付け途中であるか又は計算の操作に対応する計算データの設定途中であると判断された場合は、当該印刷の操作の受け付けを無効にする計算途中印刷無効手段、を備えたことを特徴とする計算装置。
[2]
前記計算受付手段による計算の操作の受け付け途中は、換算の操作の受け付け途中である、ことを特徴とする[1]に記載の計算装置。
[3]
前記計算受付手段により受け付けられる計算の操作に対応する計算データは換算の計算データを含み、
ユーザ操作に応じて換算レートを設定する換算レート設定手段を備え、
前記計算受付手段により受け付けられる計算の操作に対応する計算データの設定途中は、前記換算の計算データに対応する換算レートの設定途中である、ことを特徴とする[1]又は[2]に記載の計算装置。
[4]
ユーザ操作に応じて前記計算操作データ登録手段により計算操作データとして登録された数値データを修正する数値データ修正手段を備え、
前記登録データ印刷制御手段は、
前記数値データ修正手段による数値データの修正途中において、前記印刷操作受付手段により印刷の操作が受け付けられた場合は、当該印刷の操作の受け付けを無効にする修正途中印刷無効手段、
を備えたことを特徴とする[1]乃至[3]の何れかに記載の計算装置。
[5]
前記計算受付手段により受け付けられる計算の操作は税計算の操作を含み、当該税計算の操作に対応する計算データは税計算の計算データを含み、
前記数値データ入力手段により数値データが入力され、かつ前記計算受付手段により税計算の操作が受け付けられると、当該数値データについての税計算結果データを計算する税計算手段と、
前記税計算手段により計算された税計算結果データを表示させる表示制御手段と、
前記税計算手段により計算された税計算結果データと当該税計算結果データに応じた税額データとを含む税計算印刷データを印刷する税印刷制御手段と、
前記表示制御手段により税計算結果データが表示された状態で、前記計算受付手段により税計算の操作が受け付けられると、印刷することなしに、前記税計算結果データに対応する税額データを表示させる印刷無し表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする[1]乃至[4]の何れかに記載の計算装置。
[6]
ユーザ操作に応じて数値データを入力し、
ユーザによる計算の操作を受け付け、
前記入力された数値データと前記受け付けられた計算の操作に対応する計算データを計算操作データとして登録し、
ユーザ操作に応じた印刷の操作を受け付け、
前記印刷の操作が受け付けられると、前記登録された計算操作データに基づき計算された計算結果データを含む計算印刷データを印刷し、
前記計算操作データの印刷は、
前記印刷の操作が受け付けられた際に、前記計算の操作の受け付け途中であるか又は計算の操作に対応する計算データの設定途中であると判断された場合は、当該印刷の操作の受け付けを無効にする、
ことを特徴とする計算印刷方法。
[7]
コンピュータを、
ユーザ操作に応じて数値データを入力する数値データ入力手段、
ユーザによる計算の操作を受け付ける計算受付手段、
前記数値データ入力手段により入力された数値データと前記計算受付手段により受け付けられた計算の操作に対応する計算データを計算操作データとして登録する計算操作データ登録手段、
ユーザ操作に応じた印刷の操作を受け付ける印刷操作受付手段、
前記印刷操作受付手段により印刷の操作が受け付けられると、前記計算操作データ登録手段により登録された計算操作データに基づき計算された計算結果データを含む計算印刷データを印刷する登録データ印刷制御手段として機能させ、
前記登録データ印刷制御手段は、前記コンピュータを、
前記印刷操作受付手段により印刷の操作が受け付けられた際に、前記計算受付手段による計算の操作の受け付け途中であるか又は計算の操作に対応する計算データの設定途中であると判断された場合は、当該印刷の操作の受け付けを無効にする計算途中印刷無効手段として機能させるコンピュータ読み込み可能なプログラム。