JP7019267B2 - プレス機 - Google Patents

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Description

本開示は、下端有底、上端開放の筒形のワークの上部を成形するプレス機に関する。
この種のプレス機として、ラムに固定されるスリーブにシャフトが直線移動可能に支持された複合パンチを備えるものが知られている。そのシャフトは、圧縮コイルばねによりスリーブの先端から突出する側に付勢されている。そして、ワークの底部をシャフトにて押えた状態でラムが降下して、スリーブ内にワークの上部を押し込んで成形する。また、成形後には、スリーブが先に上昇してワークから離脱し、追ってシャフトが上昇する。その際、ワークがフィンガーに係止されていて、シャフトがワークから引き抜かれる(例えば、特許文献1参照)。
特開2001-283963号公報(図5~図11)
しかしながら、従来のプレス機では、スリーブがワークから離脱する際に要する離脱時間がばらつき、それを考慮するとプレス機の運転速度を上げることができない。また、離脱時間のばらつきを考慮せずにプレス機の運転速度を上げると、スリーブがワークから離脱しない状態で、スリーブとワークとシャフトとが一体になってラムと共に上昇するという不具合が生じ得る。このため、これら問題を解決する対策が求められている。
上記課題を解決するためになされた請求項1の発明は、下端有底、上端開放の筒形のワークの上部を成形するために、ラムに固定される成形用スリーブに成形用シャフトが直線移動可能に挿通してなる複合パンチを備え、前記成形用スリーブの先端からの前記成形用シャフトの突出量が前記ワークの長さ以上になる第1状態で前記ラムが降下して前記ワークの底部を前記成形用シャフトにて押え、前記突出量が前記ワークの長さ未満になる第2状態になる迄、さらに前記ラムが降下して、前記成形用スリーブにて前記ワークを成形するプレス機であって、前記ラムを経由しない動力伝達経路からモータの動力を受けて前記成形用スリーブに対して相対的に上下に移動する上昇規制部材を備え、前記ラムが上昇して前記第2状態から前記第1状態に戻る迄は、前記上昇規制部材により前記成形用シャフトの上昇を規制するプレス機である。
請求項2の発明は、前記成形用シャフトが前記第1状態になるように付勢する弾性部材を備える請求項1に記載のプレス機である。
請求項3の発明は、記モータを共通の駆動源として回転駆動される第1と第2のカムシャフトとを備え、前記ラムは、前記第1のカムシャフトのカムから動力を受けて移動し、前記上昇規制部材は、前記第2のカムシャフトのカムから動力を受けて移動する請求項1又は2に記載のプレス機である。
請求項4の発明は、前記成形用シャフトの移動方向と交差する方向から前記成形用シャフトに接近及び離間し、前記第1状態で前記成形用シャフトが上昇するときに、前記ワークの上面に係止して前記ワークの上昇を規制するワーク分離機構を備える請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載のプレス機である。
請求項5の発明は、前記複合パンチを含む複数のパンチが一定間隔に一列に並べられて前記ラムに取り付けられると共に、前記複数のパンチにより一度に加工される複数のワークを複数対のフィンガーで一度に挟持して前記一定間隔を搬送するトランスファ装置が前記ラムの下方に配置され、前記フィンガーには前記ワークの上面に係止するワーク係止部が設けられて、前記トランスファ装置の一部が前記ワーク分離機構になっている請求項4に記載のプレス機である。
請求項1のプレス機は、ラムを経由しない動力伝達経路からモータの動力を受けて成形用スリーブに対して相対的に上下に移動する上昇規制部材を備える。そして、その上昇規制部材は、成形用スリーブがラムと共に上昇する際に成形用シャフトの上昇を規制するので、ワークから成形用スリーブを確実に離脱させることができる。これにより、成形用スリーブとワークと成形用シャフトとが一体になってラムと共に上昇する事態の発生を確実に防ぐことができ、プレス機の運転速度を上げることが可能になる。
なお、成形用スリーブの先端からの成形用シャフトの突出量がワークの長さ以上になる第1状態とするために上昇規制部材を利用してもよいし、請求項2の構成のように弾性部材を利用してもよい。
請求項3の構成では、ラムと上昇規制部材との駆動源が共通するので駆動源の有効利用が図られると共に、ラム及び上昇規制部材が共にカムから動力を受けて動作するので、運転速度を上げてもラムと上昇規制部材とを確実に同期させることができる。
請求項4の構成では、ワークから成形用スリーブが離脱した後、第1状態で成形用シャフトが上昇するときに、ワーク分離機構が成形用シャフトに接近してワークの上面に係止するので、ワークから成形用シャフトを確実に離脱させることができる。なお、請求項5の構成のように、所謂、トランスファプレス機において、トランスファ装置の一部をワーク分離機構として利用してもよい。
第1実施形態に係るプレス機の正面図 プレス機の側断面図 ラムが上死点に位置した状態のプレス機の側断面図 ラムが降下中のプレス機の側断面図 複合パンチの平断面図 ダイと複合パンチの一部を拡大した側断面図 ラムが下死点に位置した状態のプレス機の側断面図 ラムが上昇中のプレス機の側断面図 ラムが上昇中のプレス機の側断面図
[第1実施形態]
以下、図1~図9を参照して第1実施形態のプレス機10について説明する。図1には本実施形態のプレス機10の全体が示されている。以下、図1における横方向をプレス機10の横方向H1といい、図1の紙面と直交する方向をプレス機10の前後方向H2という。また、プレス機10のうち図1に示されている側をプレス機10の「前側」、その反対側を後側といい、図1における「右側」及び「左側」を単にプレス機10等の「右側」及び「左側」ということとする。
本実施形態のプレス機10は、所謂、トランスファプレス機であって、図1に示すように、互いに対向するパンチ20とダイ30とを有する加工ステージを複数横一列に並べて備えると共に、加工ステージ間でワーク90(図3参照)を搬送するためのトランスファ装置16を備える。複数の加工ステージの複数のパンチ20は、ラム12の下端部のパンチホルダ13に保持されて一定間隔の1列に並べられ、複数のダイ30は、ボルスタ14の上面のダイホルダ15に保持されて一定間隔の1列に並べられている。
トランスファ装置16は、複数の加工ステージに跨がって横方向H1に延びる1対のレール16A(図1には、一方のレール16Aのみが示されている)を備える。1対のレール16Aは、前後方向H2で対向し、複数対のフィンガー17(図3には、1対のフィンガー17のみが示されている)を対向状態に支持している。また、レール16Aの長手方向において隣り合うフィンガー17同士の間隔は、パンチ20同士及びダイ30同士の間隔と同じ一定間隔になっている。そして、ワーク90が各対のフィンガー17に挟まれて一定間隔ずつ搬送される。フィンガー17の構造に関しては、後に詳説する。
図1に示すように、左端の加工ステージの左側方には、板金からブランク材を打ち抜いて一端有底の筒状のワーク90に絞り成形するワーク供給装置18が備えられている。そして、ラム12が昇降する度に、ワーク供給装置18から供給されるワーク90が、トランスファ装置16によって順次右隣の加工ステージに搬送されて成形され、例えば、ワーク90の筒の形状が徐々に長くなりかつ細くなっていく。また、ワーク90の搬送方向の終端の1つ手前の加工ステージにおいては、ワーク90の上部に薄肉部92が成形される。そのために、複数のパンチ20のうち搬送方向の終端の1つ手前のものは、ラム12に対する可動部を有する以下詳説の複合パンチ20Bをなし、それ以外は全体がラム12に固定された通常のパンチ20Aになっている。
なお、終端の加工ステージでプレス加工されたワーク90は、図示しないシュートへと排出される。
図2には、複合パンチ20Bを有する加工ステージを含んだプレス機10の側断面が示され、図3,図4等に、その加工ステージを拡大した側断面が示されている。図3に示すように、複合パンチ20Bは支持ベース29に複数の可動部品を支持して備える。その支持ベース29は、上下方向に延び、その上端部と中間部とに分割面を備えてシリンダ蓋23、シリンダ部22及びシャフト支持部21の3部品に分割されている。
シリンダ部22は円筒状をなし、その上端開口がシリンダ蓋23によって閉塞されている。また、シリンダ部22の下端部には仕切壁22Wが備えられ、その中心部に貫通孔22Vが形成されている。シリンダ部22内には、ピストン40と圧縮コイルばね27とが収容されている。ピストン40は、シリンダ部22に直線移動可能に嵌合した円板部40Aの中心から上方にストッパ突部40Bが延びた形状をなし、圧縮コイルばね27は、円板部40Aとシリンダ蓋23と間に突っ張り状態に収容されてピストン40を下方に付勢している。
図4に示すように、シャフト支持部21は、円柱部21Dの同軸下方に成形用スリーブ50を備えてなる。円柱部21Dは、シャフト支持部21の上端から下端寄り位置まで延び、その周方向の2箇所を平坦に加工されて、上下方向に延びる帯状の1対の平坦面21F(図4には一方の平坦面21Fのみが示されている)を備えている。また、図5に示すように、1対の平坦面21Fは、前後方向H2に平行になっている。
成形用スリーブ50は、平断面が四角形をなして上下方向に延び、その平断面の四角形は、例えば、円柱部21Dの外周縁に内接する大きさをなしている。また、図4に示すように、円柱部21Dと成形用スリーブ50との間の前後の段差部には1対の傾斜面21Cが形成され、成形用スリーブ50の下端部の前後の両角部にも1対の傾斜面21Aが形成されている。さらに、成形用スリーブ50の下面には、横方向の中間部分を切除して前後方向H2に延びる角溝状の下面溝21Mが形成されている。そして、その下面溝21Mの内部上面に次述する中心孔24の下端が開口している。
図4に示すように、シャフト支持部21の中心部には、中心孔24が上下に貫通している。また、中心孔24とシリンダ部22の貫通孔22Vとが同軸上に配置されるようにシャフト支持部21の上端部は、シリンダ部22の下端部に芯だしされた状態に結合されている。
中心孔24には、上端側から順番にメタルリング支持部24D、ロッド支持部24C、フランジ受容部24B及びシャフト挿通部24Aが備えられ、シャフト挿通部24Aの下端部が成形部24Gになっている。
メタルリング支持部24Dは、シャフト支持部21の上端から上端寄り位置に形成され、そこには摺動メタル24Xが嵌合されている。そして、摺動メタル24Xの内面と次述するロッド支持部24Cの内面とが面一になっている。
ロッド支持部24Cは、メタルリング支持部24Dから段付き状に縮径されてシャフト支持部21の下端寄り位置まで延びている。また、ロッド支持部24Cの下端は、例えば、平坦面21Fの下端と略同一に配置されている。
フランジ受容部24Bは、ロッド支持部24Cより段付き状に僅かに縮径され、ロッド支持部24Cから僅かに下方となる位置まで形成されている。
シャフト挿通部24Aは、フランジ受容部24Bから段付き状に縮径されてシャフト支持部21の下面まで延びている。また、シャフト挿通部24Aの下端部の成形部24Gは、図6に拡大して示すように、シャフト挿通部24Aの下端寄り位置を段付き状に僅かに拡径し、その段差面から均一径をなして下方に延びるしごき部24Fと、そのしごき部24Fの下端からシャフト支持部21の下面までテーパー状に拡径して延びる導入部24Eとからなる。
図5に示すように、中心孔24のロッド支持部24Cには、1対の連通孔41が側方から連通している。1対の連通孔41は、平坦面21Fの幅方向の中央において、平坦面21Fの下端からシャフト支持部21の上端に亘って延び、シャフト支持部21を縦割り分割している。また、連通孔41は、ロッド支持部24Cの直径より狭い幅をなし、その幅方向(即ち、前後方向H2)で対向する連通孔41の1対の対向面は、横方向H1と平行になっている。なお、前記摺動メタル24Xは、縦割り分割されたシャフト支持部21の上端部の間を連絡している。
図4に示すように、中心孔24には、成形用シャフト26と上昇規制部材25とが収容されている。成形用シャフト26は、長手方向の途中位置にフランジ部26Bを有し、フランジ部26Bより下方の第1シャフト部26Aがシャフト挿通部24Aに挿通されている。また、フランジ部26Bは、フランジ受容部24Bに収まる厚さをなしている。さらに、フランジ部26Bがシャフト挿通部24Aとフランジ受容部24Bとの段差面24Kに当接した状態で、第2シャフト部26Cの上面が仕切壁22Wの上面と略面一か僅かに上方に突出するようになっている。これにより、成形用シャフト26は、ピストン40を介して圧縮コイルばね27の弾発力を受けて下方に付勢される。
なお、第1シャフト部26Aは第2シャフト部26Cより太い。また、成形用シャフト26の下端外縁部は、R面取りされている。
上昇規制部材25は、円柱状のロッド部25Rを備える。ロッド部25Rは、中心孔24のロッド支持部24Cに丁度嵌合する外径をなしかつ、ロッド支持部24Cより僅かに短い。また、ロッド部25Rの中心部には、成形用シャフト26の第2シャフト部26Cが貫通する貫通孔25Aが形成されている。さらに、ロッド部25Rの下面には凹部25Bが形成され、その開口縁にはテーパー面25Tが形成されている。そして、フランジ部26Bの全体がテーパー面25Tより凹部25Bの奥側に収容される。
ロッド部25Rの上下方向の中央より僅かに下端寄り位置からは、図5に示した1対のサイド突部42が両横方向に突出している。サイド突部42は、1対の連通孔41に略丁度収まる縦長の直方体の先端面42A(ロッド部25Rから離れた側の面)に、係合溝42Mを備えた構造をなしている。詳細には、サイド突部42の先端面42Aは、平坦面21Fより僅かに内側に位置している。また、係合溝42Mは、先端面42Aの上下方向の中央部において前後方向H2に延びている。
上昇規制部材25は、支持レバー81から動力を受けて上下に移動する。後述するように支持レバー81は、前後方向H2に延び、その長手方向の途中位置を回動可能に支持されて上下に回動する。また、図5に示すように、支持レバー81の前端部は、二股に分かれて横方向H1で対向する1対の支持アーム81Bになっている。そして、それら1対の支持アーム81Bの間に複合パンチ20Bが配置されている。
1対の支持アーム81Bの先端部には、横方向H1に貫通するヒンジ孔81Cが形成されている。そして、各ヒンジ孔81Cに、円筒状の摺動カラー43が圧入されている。また、摺動カラー43の一端からはフランジ43Fが側方に張り出し、1対の支持アーム81Bの対向面に重ねられている。
各摺動カラー43の内部には、支持ピン45が挿入されている。支持ピン45は、全長の1/3程度が大径部45A、残り2/3程度が小径部45Bをなしている。また、大径部45Aの周方向の2箇所には1対の平行面が形成されている。また、小径部45Bは摺動カラー43に回転可能に嵌合され、大径部45Aの一部がフランジ43Fに宛がわれている。そして、大径部45Aが、1対の平行面を上下に向けられた状態で上昇規制部材25の係合溝42Mに丁度収まっている。これにより、支持レバー81の回動に連動して上昇規制部材25が上下に移動する。
支持レバー81の駆動機構は、以下のようになっている。図2に示すように、支持レバー81は、ボルスタ14の後側上部から起立する第1軸支部80にて上下に回動可能に支持されている。また、第1軸支部80には、連動レバー82も回動可能に支持されている。連動レバー82は、支持レバー81の回動軸の下方に回動軸を有し、その回動軸から後方に延びている。また、ボルスタ14の後面には、第1軸支部80の下方位置にばね支持突部84Bが備えられ、そのばね支持突部84Bと支持レバー81の後端部との間に引張コイルばね84が差し渡されている。また、支持レバー81には、その後部を上下に貫通するように突当ボルト82Bが螺合されている。そして、突当ボルト82Bの下端部が連動レバー82に押し付けられるように支持レバー81が付勢されている。
また、ボルスタ14の後側下部には第2軸支部85が取り付けられ、その第2軸支部85に中継レバー86が回動可能に支持されている。中継レバー86は、その回動軸より下方に延びる第1アーム86Aと、後方に延びる第2アーム86Bとを有し、その第2アーム86Bの先端部と連動レバー82の後端部とがリンクバー83によって連絡されている。
また、第1アーム86Aの先端部には、ローラ86Rが回転可能に支持されて、ボルスタ14の下方で横方向H1に延びる第2カムシャフト72のカム72Aに後方から対向している。そして、引張コイルばね84の弾発力により中継レバー86が図2の時計回りの方向に付勢されて、ローラ86Rがカム72Aに押し付けられている。
図1に示すように、第2カムシャフト72は、プレス機10の左側部で上下方向に延びる中継シャフト73の下端部にギヤ連結されている。また、中継シャフト73の上部は、プレス機10の上寄り位置で横方向H1に延びる第1カムシャフト71の一端部にギヤ連結され、その第1カムシャフト71の他端部がプレス機10の上部に配置されたモータ70の出力軸にタイミングベルトを介して連結されている。これにより、第2カムシャフト72はモータ70の動力を受けて回転し、その第2カムシャフト72のカム72Aから、複数の部品を介して上昇規制部材25が動力を受けて上下に移動する。このように、上昇規制部材25は、ラム12の経由しない動力伝達経路からモータ70の動力を受けて成形用スリーブ50に対して相対的に移動する。
なお、ラム12は、第1カムシャフト71のカム71Aから動力を受けて上下に移動する。また、トランスファ装置16及びワーク供給装置18も、中継シャフト73等を介してモータ70から動力を受けて駆動される。
図4に示すように、複合パンチ20Bの下方のダイ30には、例えば、均一内径をなして上下に延びるダイ孔30Aが形成されている。また、ダイ孔30Aの内部には、ノックアウトピン33が受容され、図2に示した圧縮コイルばね89にて上方に付勢されている。そして、図3に示すように、複合パンチ20Bがダイ30から離間している状態では、ノックアウトピン33の上面がダイ30の上面と面一の原点位置に配置される。また、図2に示すように、ノックアウトピン33の途中位置にはフランジ33Fが備えられ、ワーク90に応じて定められた下限位置までノックアウトピン33が降下すると、フランジ33Fがダイホルダ15に設けたストッパ部33Sに当接する。
なお、ダイ30の上面には、シャフト支持部21の下面の下面溝21Mの両側に残された突部21Zを受容するための受容溝30M(図6参照)が形成されている。
図4に示すように1対のフィンガー17は、圧縮コイルばね17Sによって互いに接近する側に付勢されている。そして、複合パンチ20Bの下方に配置され得る1対のフィンガー17の対向面には、その上下方向の上端から中間位置に亘って互いに接近するように傾斜するガイド面17Aが備えられている。また、ガイド面17Aの下端からは、平断面が円弧形の第1縦溝17Lが鉛直下方に僅かに延び、さらに、第1縦溝17Lの下方には、平断面が、第1縦溝17Lの平断面の円弧より曲率半径が大きな同心の円弧形の第2縦溝17Mがフィンガー17の下端まで鉛直に延びている。また、第2縦溝17Mの上部には、前後方向に延びる逃がし溝17Cが形成されている。そして、第1と第2の縦溝17L,17Mの段差部が、ワーク90の上部に係止するワーク係止部17Bになっている。
本実施形態のプレス機10の構成に関する説明は以上である。次に、このプレス機10の動作について説明する。前述の如く、ラム12が昇降する度に、ワーク供給装置18から供給されるワーク90が、トランスファ装置16によって順次右隣の加工ステージに搬送されて成形され、例えば、ワーク90の筒の形状が徐々に長くなりかつ細くなっていく。そして、ワーク90の搬送方向の終端の1つ手前の加工ステージにおいては、ワーク90の上部に薄肉部92が成形される。
具体的には、図3に示すように、ラム12が上死点に位置するか、上死点から降下する途中で、1対のフィンガー17の第2縦溝17Mに挟まれたワーク90が複合パンチ20Bの下方に配置される。このとき、上昇規制部材25は、成形用シャフト26のフランジ部26Bから上方に離れた位置に配置され、成形用シャフト26は、シリンダ部22の圧縮コイルばね27から受ける弾発力によってフランジ部26Bが中心孔24の段差面24Kに当接した位置(以下、これを「相対下端位置」という)に配置される。そして、複合パンチ20Bは、成形用スリーブ50から下方への成形用シャフト26の突出量がワーク90の長さ以上の第1状態になっている
この第1状態でラム12が降下し、図4に示すように、成形用シャフト26の下端部が1対のフィンガー17の第1縦溝17L同士の間を丁度通過してワーク90の底部91をノックアウトピン33との間で挟んで押える。このとき、成形用スリーブ50の下端部が1対のフィンガー17のガイド面17Aの間に突入する。また、ここまでの動作の間に、上昇規制部材25はロッド支持部24C内で相対的に上昇して可動範囲の上端に移動し、やがて仕切壁22Wに押されて降下する。なお、仕切壁22Wに押された上昇規制部材25の降下により、支持レバー81は図2に示した連動レバー82から離間するように回動していく。
図4に示した状態からラム12が更に降下し、成形用スリーブ50とフィンガー17のガイド面17Aとの摺接により1対のフィンガー17の間が開かれる。その間にノックアウトピン33がワーク90を介して成形用シャフト26によって下方に押され、ワーク90がダイ孔30Aに挿入されていくと共に、成形用シャフト26がノックアウトピン33から受ける反力によって圧縮コイルばね27(図3参照)を変形させながら成形用スリーブ50に対して相対的に上昇していく。
そして、成形用スリーブ50からの成形用シャフト26の突出量がワーク90の長さより短い第2状態になってワーク90の上部が成形用スリーブ50の成形部24Gの導入部24Eに突入し、ノックアウトピン33が、フランジ33Fとストッパ部33S(図2参照)との当接により下限位置に位置決めされた状態になる。その状態でラム12が下死点まで降下して、図6及び図7に示すようにワーク90の上部が成形部24Gのしごき部24Fに押し込まれて薄肉部92が成形される。また、ラム12が下死点まで降下する過程では、成形用シャフト26のフランジ部26Bは、上昇規制部材25の凹部25Bに受容されるが、凹部25Bの奥面にはフランジ部26Bは当接しないようになっている。なお、ラム12が下死点まで降下する過程では、凹部25Bの奥面にフランジ部26Bは当接するようにしてもよい。
ラム12が下死点から上昇するときには、ワーク90がダイ孔30Aから抜け出る前に成形用スリーブ50をワーク90から離脱させるために、成形用スリーブ50が成形用シャフト26に対して相対的に上昇して、複合パンチ20Bが前記第2状態から前記第1状態に戻される。そのときの成形用スリーブ50とワーク90との間の摩擦抵抗力は、成形用シャフト26を上昇させる力として作用する。その摩擦抵抗力に対抗するために、成形用シャフト26は、上昇規制部材25、支持レバー81,連動レバー82等を介して第2カムシャフト72から動力を受け、上昇を規制される。これにより、成形用シャフト26の上昇が確実に規制されて、成形用スリーブ50がワーク90から離脱し、複合パンチ20Bが第1状態に戻る。
複合パンチ20Bが第1状態に戻ると、成形用シャフト26に作用していた前述の摩擦抵抗力は消失し、成形用シャフト26のフランジ部26Bは、上昇規制部材25から僅かに下方に離れる。また、複合パンチ20Bが第1状態に戻ると、ワーク90の上端部が成形用スリーブ50から離脱し、1対のフィンガー17がワーク90及び成形用シャフト26を挟持した状態になり、フィンガー17のワーク係止部17Bがワーク90に上方から対向する。その状態で、図9に示すように上昇規制部材25が上昇して成形用シャフト26の成形用シャフト26Bから離れる。その後、ラム12の上昇に伴ってワーク90がダイ孔30Aから抜け出る。さらにラム12が上昇して成形用シャフト26がワーク90及び1対のフィンガー17間から上方に離脱する。そして、ラム12が上死点に至って再び降下する間にトランスファ装置16によりワーク90が右隣の加工ステージに搬送され、新たなワーク90が左隣の加工ステージから複合パンチ20Bの下方に搬送される。
以上説明したように本実施形態のプレス機10は、ラム12を経由しない動力伝達経路から駆動源(モータ70)の動力を受けて成形用スリーブ50に対して相対的に上下に移動する上昇規制部材25を備える。そして、上昇規制部材25は、成形用スリーブ50がラム12と共に上昇する際に成形用シャフト26の上昇を規制するので、ワーク90から成形用スリーブ50を確実に離脱させることができる。これにより、成形用スリーブ50とワーク90と成形用シャフト26とが一体になってラム12と共に上昇する事態の発生を確実に防ぐことができ、プレス機10の運転速度を上げることが可能になる。また、ワーク90から成形用スリーブ50が離脱した後、第1状態で成形用シャフト26が上昇するときに、1対のフィンガー17が成形用シャフト26に接近してワーク90の上面に係止するので、ワーク90から成形用シャフト26を確実に離脱させることができる。このことによっても、プレス機10の運転速度を上げることが可能になる。しかも、ラム12と上昇規制部材25との駆動源(モータ70)が共通するので駆動源の有効利用が図られると共に、ラム12及び上昇規制部材25が共にカム71A,72Aから動力を受けて動作するので、運転速度を上げてもラム12と上昇規制部材25とを確実に同期させることができる。
[他の実施形態]
(1)前記実施形態では、ラム12と上昇規制部材25とが共通の駆動源で動作する構成になっていたが、ラム12と上昇規制部材25とが別々の駆動源で動作するようにしてもよい。具体的には、ラムと上昇規制部材とを別々のサーボモータで駆動し、それらサーボモータ同士を同期させてもよい。また、ラムに例えば上昇規制部材を駆動するためのエア駆動源を搭載してもよい。
(2)また、前記実施形態では、ラム12の上昇及び降下の際に前記第1状態とするために圧縮コイルばね27を利用していたが、上昇規制部材25を利用してもよい。その際、上昇規制部材25をラム12とは別のサーボモータで駆動する構成し、そのサーボモータが圧縮コイルばねに代わる動作を行うために、電流制御を行ってもよい。
(3)前記実施形態では、ワーク90に薄肉部92が成形される例を示したが、それ以外の成形であってもよい。具体的には、例えば、特開2001-283963号公報の図5~図11に記載されているようなワークを成形するプレス機10に、上記実施形態と同様の構造を適用してもよい。
(4)本実施形態では、ワーク90がダイ孔30Aに挿入された状態でワーク90の上部を成形していたが、ダイのダイ孔を設けず、ワークが孔に挿入されていない状態でワークの上部を成形してもよい。
(5)また、ダイ孔30A内に絞り部又はしごき部を設け、ワーク90の上部と上部とが同時に成形される構成としてもよい。
(6)前記実施形態の成形用スリーブ50は、平断面四角形をなしていたが、その他の多角形でも円形でも楕円形でもよい。また、成形用スリーブ50の下面には下面溝21Mが備えられていたが、下面溝21Mを備えない構成としてもよい。
10 プレス機
12 ラム
16 トランスファ装置
17 フィンガー
20,20A パンチ
20B 複合パンチ
25 上昇規制部材
26 成形用シャフト
30 ダイ
33 ノックアウトピン
50 成形用スリーブ
70 モータ(駆動源)
71 第1カムシャフト
71A,72A カム
72 第2カムシャフト
90 ワーク
91 ワークの底部

Claims (5)

  1. 下端有底、上端開放の筒形のワークの上部を成形するために、ラムに固定される成形用スリーブに成形用シャフトが直線移動可能に挿通してなる複合パンチを備え、
    前記成形用スリーブの先端からの前記成形用シャフトの突出量が前記ワークの長さ以上になる第1状態で前記ラムが降下して前記ワークの底部を前記成形用シャフトにて押え、前記突出量が前記ワークの長さ未満になる第2状態になる迄、さらに前記ラムが降下して、前記成形用スリーブにて前記ワークを成形するプレス機であって、
    前記ラムを経由しない動力伝達経路からモータの動力を受けて前記成形用スリーブに対して相対的に上下に移動する上昇規制部材を備え、前記ラムが上昇して前記第2状態から前記第1状態に戻る迄は、前記上昇規制部材により前記成形用シャフトの上昇を規制するプレス機。
  2. 前記成形用シャフトが前記第1状態になるように付勢する弾性部材を備える請求項1に記載のプレス機。
  3. 記モータを共通の駆動源として回転駆動される第1と第2のカムシャフトとを備え、
    前記ラムは、前記第1のカムシャフトのカムから動力を受けて移動し、
    前記上昇規制部材は、前記第2のカムシャフトのカムから動力を受けて移動する請求項1又は2に記載のプレス機。
  4. 前記成形用シャフトの移動方向と交差する方向から前記成形用シャフトに接近及び離間し、前記第1状態で前記成形用シャフトが上昇するときに、前記ワークの上面に係止して前記ワークの上昇を規制するワーク分離機構を備える請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載のプレス機。
  5. 前記複合パンチを含む複数のパンチが一定間隔に一列に並べられて前記ラムに取り付けられると共に、前記複数のパンチにより一度に加工される複数のワークを複数対のフィンガーで一度に挟持して前記一定間隔を搬送するトランスファ装置が前記ラムの下方に配置され、
    前記フィンガーには前記ワークの上面に係止するワーク係止部が設けられて、前記トランスファ装置の一部が前記ワーク分離機構になっている請求項4に記載のプレス機。
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