JP7016384B2 - マニホールド、およびマニホールドを備えた装置 - Google Patents
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Description
本発明の一態様は、空気供給源とともに筐体内に配置される身体支持装置用マニホールドであって、前記空気供給源からの空気が供給される第1開口と、前記筐体の開口に接続される複数の第2開口と、前記第1開口と連通する空間と、前記空間と前記複数の第2開口との間を接続するとともに開閉される複数の流路と、が形成され、内側が封止されている。
図1Aに示す本実施形態のエアマット装置1は、例えば、医療環境下(介護環境下を含む)において利用することができる。
以下の説明において、上面視で、エアマット装置1を仰臥位で用いる使用者の体に沿う向きを第1方向X、第1方向Xと直交する方向を第2方向Yとする。また、第1方向Xおよび第2方向Yそれぞれと直交する方向を第3方向Z(図4参照)とする。第3方向Zは上下方向と平行になる。
マット部11は、例えば公知の寝台装置(図示せず)に支持される。寝台装置は、例えばパネル部材が第1方向Xに複数に分割され、これらのパネル部材の配置角度が変化することで背上げおよび脚上げ(膝上げ)動作ができる装置であってもよい。
複数配置された各エアセル12は、複数のグループに区分けされている。各エアセル12は、例えば3つのグループに区分けされ、2つおきに同じ流路系統とされている。この場合、ユニット15による空気の供給、および排出は、3つの流路系統それぞれに対して独立して行われる。なお、各エアセル12は3つのグループに限られず、2つ以上の任意の数のグループに区分けされればよい。マット部11及びユニット15間の接続の一例を、図1Bに示す。同図1Bに示すように、ユニット15は、複数本のチューブ15aを介して各エアセル12に直接的に接続されている。また、一部のエアセル12に対しては、各エアセル12同士を繋ぐ他のチューブ(不図示)を介して、間接的に接続されている。
空気供給源17、コネクタ18、圧力センサ19、およびマニホールド20は、ケース16内に配置されている。コネクタ18および圧力センサ19は、基板9に取付けられた状態でケース16内に配置されている。なお、ユニット15に備わる空気供給源17や各種弁体の制御は、制御部である基板9によって行われる。
ケース16には、カバー16Aが取付けられている。カバー16Aには複数の開口(筐体の開口)16Bが形成されている。マニホールド20は、カバー16Aと空気供給源17との第1方向Xに沿った間に配置されている。
ユニット15により、前記チューブを通して、各エアセル12に空気が供給される。前記チューブは、前述の流路系統に対応して複数(本実施形態では3つ)設けられていて、前記各チューブを通して各流路系統のエアセル12に空気が供給される。
圧力センサ19は、空気供給源17に対して第2方向Yに並列して配置されている。圧力センサ19は、後述する接続口21Bから流下する空気の圧力を計測することで、マニホールド20内の空気圧と、各系統のエアセル12内の空気圧と、を計測する。
なお、図2Aに示すユニット15の代わりに、図2Bに示すユニット15Aを採用してもよい。ユニット15Aの構成については後述する。
マニホールド20は、互いに積層された複数の板状部材21、22、23を備えている。図示の例では、マニホールド20は、表裏面が第1方向Xを向く3つの板状部材21、22、23により構成されている。
第1のプレート21は、第2のプレート22よりも第1方向Xに沿って空気供給源17の近くに位置している。第2のプレート22は、第1のプレート21よりも第1方向Xに沿ってカバー16Aの近くに位置している。
図5および図6に示すように、マニホールド20は、空気供給源17からの空気が供給される第1開口21Aを備えている。
第1開口21Aは、第1のプレート21に形成され、第1方向Xの空気供給源17側に向けて突出する筒状の内部によって形成されている。第1開口21Aは、第1のプレート21のうち、第2方向Yに沿った一端部に配置されている。
図2Aに示すように、第1開口21Aには、空気供給源17と接続されたチューブ13が接続されている。空気供給源17からの空気が、チューブ13を通して第1開口21Aに流下する。
また、図5に示すように、第1のプレート21には、排気用のノズル21Xが形成されている。本実施形態では、ノズル21Xを封止しておき、他の箇所より自然排気する場合の形態を示しているが、この形態のみに限らない。例えば他の形態として、図2Bの構成を採用してもよい。図2Bの構成では、給排気切り替え用の電磁弁17a,17bをさらに備えている。
なお、図3では、動作説明のために、チューブ21b,21dを部分的に重ねて示しているが、実際の接続関係は図2Bに示す通りであり、これらチューブ21b,21d間が連通しているわけではない。
まず、図3(a)に示す給気動作では、空気供給源17により大気から空気を吸い込み、そしてその空気を、マニホールド20を介して各エアセル12に供給する。すなわち、電磁弁17bの吸入口17b1を開くとともに電磁弁17aの吐出口17a1を閉じた状態で、空気供給源17を動作させる。すると、電磁弁17bから空気(大気)が取り込まれ、配管21c、空気供給源17、配管21a、電磁弁17a、及びチューブ21b、をこの順に通ってマニホールド20のノズル21Xに供給される。
図示の例では、第1のプレート21の上端縁に4つ、下端縁に5つの取付口21Cが配置されている。
第1のプレート21の上端縁、および下端縁それぞれに配置された複数の取付口21Cは、互いに第2方向Yに並べて配置されている。
図示の例では、複数の取付口21Cのうち、上端縁に配置された1つの取付口21Cと、下端縁に配置された5つの取付口21Cに、弁24が各別に配置されている。
筒部21Dは、第2方向Yに間隔をあけて2つ配置されている。筒部21Dの内周面には、雌ねじ部が形成されている。雌ねじ部には、複数の板状部材を固定するネジ(図示せず)が装着される。
筒部21Dは、複数の板状部材21、22、23が互いに積層された状態で、第2のプレート22のうち、マニホールド20の内側を向く内面と当接する。
図5および図10に示すように、第2のプレート22のうち、第1のプレート21と積層された状態で、第1のプレート21の取付口21Cと正面視で重なる部分には、取付口21Cと連通する第1の穴22Aが各別に形成されている。
第1の穴22Aは、第2のプレート22における上端縁および下端縁に、第2方向Yに並べられて複数配置されている。第1の穴22Aは、正面視で円形状をなしている。
複数の第1の穴22Aは、互いに同じ形状と同じ大きさを有している。第1の穴22Aは有底で閉塞されている。
排気口25は、第2のプレートに1つ形成されている。
複数の流路40は、第1の穴22Aと第2開口22Bとを各別に接続している。流路40は、正面視で第3方向Zに延びる部分と、第2方向Yに延びる部分と、を備えている。 以上説明のように、空間30と複数の第2開口22Bとの間が、複数の流路40によって個別に接続されている。そして、後述するように、複数の流路40の開閉が個別に制御される。
図5および図8に示すように、中間プレート23のうち、第1のプレート21と積層された状態で、第1のプレート21の取付口21Cと正面視で重なる部分には、取付口21Cと連通する第2の穴23Bが各別に形成されている。
第2の穴23Bは、第2のプレート22における上端縁および下端縁に、第2方向Yに並べられて複数配置されている。
第2の穴23Bは正面視で円形状をなしている。複数の第2の穴23Bは、互いに同じ形状と同じ大きさを有している。第2の穴23Bには底部が形成されている。
中間路41は、第2の穴23Bと後述する第2空間32との間を第3方向Zに沿って接続している。第2空間32、中間路41、および第2の穴23Bそれぞれの底部は、第3方向Zに沿って段差なく連なっている。
第3開口23Cは、第2の穴23Bの底部に形成され、第2の穴23Bの底部を第1方向Xに貫いている。第3開口23Cは、第2の穴23Bよりも小径とされ、第2の穴23Bと同軸に配置されている。
第1凸部23Dは、後述する第1ガスケット51の第3貫通孔51C内を通過して、第1のプレート21の内面と当接する。第3貫通孔51Cの形状は、第1凸部23Dの形状と同等となっている。
各第2凸部23Hは、第2突起23Gにおける第2のプレート22側を向く面に形成されている。
図5、図8、および図10に示すように、マニホールド20はまた、第1開口21Aと連通する空間30を備えている。空間30は、第1のプレート21と、第2のプレート22と、の間に形成されている。
空間30は、第2のプレート22に形成された第1空間31と、中間プレート23に形成された第2空間32と、により構成されている。第1空間31および第2空間32は互いに連通している。
第1空間31の正面視における第2方向Yの一端部は、第3方向Zの大きさが他の部分よりも大きくなっている。
第2空間32の第3方向Z、および第2方向Yの大きさは、第1空間31の第3方向Z、および第2方向Yの大きさよりも大きくなっている。
第1の窓23Aは、中間プレート23のうち、第2のプレート22と積層された状態で、第2のプレート22の第1空間31と同等の位置に位置している。第1の窓23Aにより第1空間31と第2空間32とが連通している。
図5に示すように、第1のプレート21、中間プレート23、および第2のプレート22それぞれの間には、内側を封止するガスケット50が各別に配置されている。
ガスケット50は、第1のプレート21と中間プレート23との間に配置された第1ガスケット51と、中間プレート23と第2のプレート22との間に配置された第2ガスケット52と、を備えている。第1ガスケット51および第2ガスケット52は、ゴム材料により形成されている。
第1ガスケット51は、第1のプレート21と同形をなし、第1のプレート21よりも小さく形成されている。
図7に示すように、第1のプレート21の内面には、第1ガスケット51が配置される第1凹部21Eが形成されている。第1凹部21Eは、第1のプレート21における外縁の内側に全域にわたって形成されている。
また第1ガスケット51には、筒部21Dが係合する第2貫通孔51Bと、後述する第1凸部23Dが係合する第3貫通孔51Cが形成されている。
第4貫通孔51D内を、取付口21Cに取付けられた弁24のプランジャが通過することで、プランジャが、中間プレート23における第2の穴23Bの底部のうち、第3開口23Cの開口周縁部に当接可能となっている。
図5に示すように、第2ガスケット52は、第2のプレート22と同形をなし、第2のプレート22よりも小さく形成されている。
図9に示すように、中間プレート23のうち、第2のプレート22側を向く第1面には、第2ガスケット52が配置される第2凹部23Fが形成されている。第2凹部23Fは中間プレート23における全域にわたって形成されている。
また、第2ガスケット52には、中間プレート23の第1の窓23Aと同等の形状をなす第2の窓52Bが形成されている。
第6貫通孔52Cは円形状をなし、第3開口23Cと互いに同等の大きさをなしている。
第6貫通孔52Cは、第2ガスケット52のうち、第3開口23Cと第1の穴22Aとの間に位置する部分に各別に形成されている。
図8に示すように、中間プレート23には、第1ガスケット51に向けて突出し、マニホールド20の内側を封止する第1リブ23Eが形成されている。第1リブ23Eは第2空間32、複数の中間路41、および複数の第2の穴23Bの縁部に連続して形成されている。
図12および図13に模式図として示すように、第1リブ23Eが第1ガスケット51に当接することで、第1ガスケット51と、第1リブ23Eにより囲まれた部分と、の間の気密が確保される。
図12および図13に模式図として示す場合と同様に、第2リブ22Cが第2ガスケット52に当接することで、第2ガスケット52と、第2リブ22Cにより囲まれた部分と、の間の気密が確保される。
図14に示すように、空気供給源17から第1開口21Aに供給された空気は、空間30内に進入する。この際、空間30内の第1空間31および第2空間32の中に滞留することになる。
そして、中間路41を通して第2の穴23Bに到達した空気は、弁24が開くことで、すなわち、プランジャが中間プレート23のうち、第3開口23Cの開口周縁部から離間して、第3開口23Cが開放されることで、第3開口23Cを通して第1の穴22A内に到達する。
このように、空気供給源17からマニホールド20内に供給された空気は、複数の弁24を開閉することで、任意のエアセル12に供給することができる。
また、排気口25に対応している弁24を開放することで、各エアセル12内の空気を、マニホールド20内を通して排出することができる。
このため、例えばマニホールド20に、複数のチューブを取り付けて、これらのチューブに弁24を各別に設けて開閉自在とする構成と比較して、複数のチューブをマニホールド20に取付ける作業を省略することができる。
また、このように複数のチューブを取付ける必要がなく、マニホールド20の構成をコンパクトにすることができる。したがって、マニホールド20の組立作業を簡素化することができるとともに、小型化することができる。また、マニホールド20の周囲に空間を確保することで、自由に別部品へ接続することができる。
また、第1のプレート21と第2のプレート22との間に、中間プレート23とともに第1ガスケット51、および第2ガスケット52が配置されているので、確実にマニホールド20の内側を封止することができる。
これにより、マニホールド20を構成する各プレートの成形性を確保することができる。
また、身体支持装置(エアマット装置1)がマニホールド20を備えているので、身体支持装置において、前述した各作用効果を奏功することができる。
例えば、上記実施形態では、身体支持装置がエアマット装置1である構成を示したが、このような態様に限られない。身体支持装置は、エアマット装置1でなくてもよい。
また、上記実施形態では、流路40を開閉する第3開口23Cが、中間プレート23に形成されている構成を示したが、このような態様に限られない。第3開口23Cは、第1のプレート21又は第2のプレート22に形成されてもよい。
また、板状のガスケット50に代えて、紐状のパッキンを採用してもよい。
12 エアセル
16 ケース(筐体)
17 空気供給源
20 マニホールド
21 第1のプレート
21A 第1開口
21C 取付口(取付部)
22 第2のプレート
22B 第2開口
23 中間プレート
23C 第3開口
24 弁
30 空間
40 流路
Claims (7)
- 第1開口が形成された第1のプレートと、
複数の第2開口及び前記複数の第2開口に各別に連通する複数の流路が形成された第2のプレートと、
前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に配置され、前記第1開口と前記複数の流路とを連通する窓が形成された中間プレートと、
を備え、
前記複数の流路は、凹状であり、前記第2のプレートにおいて前記中間プレートと対向する面に設けられているマニホールド。 - 前記第1のプレートと前記中間プレートとの間に配置された第1ガスケットと、
前記第2のプレートと前記中間プレートとの間に配置された第2ガスケットと、
を更に備える請求項1に記載のマニホールド。 - 前記窓と前記複数の流路が、前記中間プレートに形成された複数の第3開口を通して連通する請求項1または2に記載のマニホールド。
- 正面視で、前記複数の第3開口は前記複数の第2開口と重ならない位置に形成されており、
前記複数の第3開口と前記複数の第2開口とが、前記複数の流路を通して各別に連通する請求項3に記載のマニホールド。 - 前記第1のプレートには、前記第3開口を開閉する弁が取り付けられる請求項3または4に記載のマニホールド。
- 前記弁が前記中間プレートに当接又は離間することで、前記第3開口が開閉される請求項5に記載のマニホールド。
- 請求項1~6のいずれか1つに記載のマニホールドを備えた装置。
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