JP7016060B2 - 制御システム、制御方法、プログラム - Google Patents

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Description

本開示は、電力を制御する制御システム、制御方法、プログラムに関する。
固定価格買取制度(FIT:Feed-in tariff)では、太陽光等の再生可能エネルギーで発電した電力が電気事業者に一定の価格で買い取られる。例えば、住宅等の需要家に設置された太陽光発電システム(PV:Photovoltaics)において発電された電力が電力系統に出力される。需要家には電力量計も設置されており、電力量計は、電力系統に出力した電力量を計測し、計測した電力量をもとに価格が決定される(例えば、非特許文献1参照)。
固定価格買取制度のご紹介、[online]、パナソニック株式会社、インターネット<URL:http://www2.panasonic.biz/es/souchikuene/solar_industrial/seido.html>
需要家に、PVに加えて蓄電池(SB:Storage Battery)が設置されることもある。SBは、例えば、PVにおいて発電した電力により充電される。PVにおいて発電された電力、SBに蓄えられた電力は、FITとは別のシステムのために出力可能である。別のシステムの一例は、VPP(Virtual Power Plant)である。しかしながら、別のシステムのために電力を出力させた場合であっても、電力計は、電力系統に出力した電力量を計測するだけなので、FITのために出力した電力であるか、別のシステムのために出力させた電力であるかを区別することが困難である。
本開示はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、複数のシステムのために電力系統に電力を出力可能な状況において、1つのシステムのために出力した電力量を計測する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示のある態様の制御システムは、蓄電池と再生可能エネルギー発電装置とが設置された需要家における蓄電池の充放電を制御する制御システムであって、蓄電池の放電の指示を取得する取得部と、(i)取得部において取得した指示をもとに第1時間帯に蓄電池を放電させ、(ii)第1時間帯以外の第2時間帯において、需要家から電力系統に電流が流れている場合に蓄電池の放電を停止させ、電力系統から需要家に電流が流れている場合に蓄電池を放電させる制御部と、を備える。
本開示の別の態様は、制御方法である。この方法は、蓄電池と再生可能エネルギー発電装置とが設置された需要家における蓄電池の充放電を制御する制御システムにおける制御方法であって、蓄電池の放電の指示を取得するステップと、取得した指示をもとに第1時間帯に蓄電池を放電させるステップと、第1時間帯以外の第2時間帯において、需要家から電力系統に電流が流れている場合に蓄電池の放電を停止させ、電力系統から需要家に電流が流れている場合に蓄電池を放電させるステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、またはコンピュータプログラムを記録した記録媒体などの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
本開示によれば、複数のシステムのために電力系統に電力を出力可能な状況において、1つのシステムのために出力した電力量を計測できる。
実施例に係る制御システムの構成を示す図である。 図1の制御システムにおける処理の概要を示す図である。 図1の制御部に記憶されるテーブルのデータ構造を示す図である。 図1の制御システムによる制御手順を示すシーケンス図である。
本開示の実施例を具体的に説明する前に、本実施例の概要を説明する。実施例は、再生可能エネルギー発電装置とSBとが設置された需要家におけるSBの充放電を制御する制御システムに関する。再生可能エネルギー発電装置はPV、燃料電池等であるが、ここでは、一例としてPVであるとする。また、需要家は、電力会社等からの電力の供給を受けている施設であり、例えば、住宅、事務所、店舗、工場、公園などである。制御システムは、FITのために電力を出力するとともに、FIT以外の別のシステムのために電力を入出力する。別のシステムの一例は、前述のごとく、VPPである。VPPは、点在する小規模なPV、SB等の機器と、電力の需要抑制を統合して制御する。そのため、VPPは、PV、SB等の機器をネットワークを介して制御することによって、複数の機器を1つの発電所のようにまとめて機能させる。需要家に設置された電力量計は、電力系統に出力した電力量を計測する。しかしながら、計測された電力量が、FITのために出力された電力量であるか、VPPのために出力された電力量であるかを区別することは困難である。その結果、FITのために出力した電力量ができなくなる。VPPについても同様である。
これに対応するために本実施例は、VPPのためにSBを放電する期間として「第1時間帯」を規定するとともに、第1時間帯以外の期間として「第2時間帯」を規定する。そのため、第1時間帯では、需要家から電力系統に出力される電力量に、FITのために出力した電力量と、VPPのために出力された電力量とが混在する。一方、第2時間帯では、需要家から電力系統に出力される電力量に、VPPのために出力された電力量が含まれず、FITのために出力した電力量だけが含まれる。このような状況下において、制御システムは、FITのために出力した電力量として、第1時間帯での電力量を除外して、第2時間帯での電力量を導出する。FITのために出力した電力量は、FITのための売電量に相当する。その結果、VPPのために出力された電力量が含まれない売電量が導出される。
図1は、制御システム1000の構成を示す。制御システム1000は、負荷116、PV122、SB124、電力系統200、ネットワーク600と総称される第1ネットワーク600a、第2ネットワーク600b、第3ネットワーク600cに接続される。制御システム1000は、電力量検出器110、変流器112、分電盤114、変換装置120、ゲートウエイ300、上位管理サーバ400、買取管理サーバ500を含む。変換装置120は、双方向DC/ACインバータ140、第1DC/DC142、第2DC/DC144、取得部150、制御部160を含む。ゲートウエイ300は算出部310を含み、買取管理サーバ500は導出部510を含む。ここで、電力量検出器110、変流器112、分電盤114、負荷116、変換装置120、PV122、SB124、ゲートウエイ300は、需要家100に配置される。以下では、(1)構成、(2)第2時間帯での動作、(3)第1時間帯での動作、(4)売電量の導出の順に説明する。
(1)構成
需要家100は、例えば、一戸建ての住宅、マンションなどの集合住宅、コンビニエンスストアまたはスーパーマーケットなどの店舗、ビルなどの商用施設、工場であり、前述のごとく、電力会社等からの電力の供給を受けている施設である。電力系統200は、商用電源であり、需要家100に電力を供給する。電力系統200における電力は交流電力である。電力量検出器110は、電力系統200に接続されるデジタル式の電力量計、つまりスマートメータである。電力量検出器110は、電力系統200から需要家100に順潮流される電力量と、需要家100から電力系統200に逆潮流される電力量とを検出する。電力量検出器110は、通信機能を有し、ゲートウエイ300、買取管理サーバ500と通信可能である。
変流器112は、電力量検出器110と分電盤114との間に接続される。変流器112は、電力量検出器110と分電盤114との間を流れる交流電流の向きを検出する。交流電流の向きが電力量検出器110から分電盤114である場合は順潮流に相当し、交流電流の向きが分電盤114から電力量検出器110である場合は逆潮流に相当する。変流器112には、公知の技術が使用されればよい。変流器112は、検出結果を変換装置120に出力する。分電盤114は、変流器112を介して電力量検出器110に接続されるとともに、負荷116を接続する。分電盤114は、負荷116に電力を供給する。負荷116は、分電盤114から供給される電力を消費する機器である。負荷116は、空調機器(エアコン)、テレビジョン受信装置(テレビ)、照明装置等の機器を含む。ここでは、分電盤114に1つの負荷116が接続されているが、分電盤114に複数の負荷116が接続されてもよい。
PV122は、太陽電池であり、再生可能エネルギー発電装置である。PV122は、光起電力効果を利用し、光エネルギーを直接電力に変換する。太陽電池として、シリコン太陽電池、化合物半導体などを素材にした太陽電池、色素増感型(有機太陽電池)等が使用される。PV122は、第1DC/DC142に接続され、発電した直流電力を第1DC/DC142に出力する。第1DC/DC142は、DC-DCコンバータであり、PV122から出力される直流電力を、所望の電圧値の直流電力に変換し、変換した直流電力を双方向DC/ACインバータ140に出力する。第1DC/DC142は、例えば、昇圧チョッパで構成される。第1DC/DC142は、PV122の出力電力が最大になるようMPPT(Maximum Power Point Tracking)制御される。
SB124は、電力を充放電可能な蓄電池であり、リチウムイオン蓄電池、ニッケル水素蓄電池、鉛蓄電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等を含む。SB124は第2DC/DC144に接続される。第2DC/DC144は、DC-DCコンバータであり、SB124側の直流電力と、双方向DC/ACインバータ140側の直流電力との間の変換を実行する。第2DC/DC144は、制御部160からの指示にしたがって、バスラインにおける直流電力のレベルを調節する。これにより、SB124の充放電が制御される。
双方向DC/ACインバータ140は、第1DC/DC142および第2DC/DC144と、分電盤114との間に接続される。双方向DC/ACインバータ140は、DC-ACインバータであり、第1DC/DC142から出力される直流電力を交流電力に変換し、交流電力を分電盤114に出力する。これは、PV122において発電された直流電力を交流電力に変換してから分電盤114に出力することに相当する。一方、双方向DC/ACインバータ140は、分電盤114からの交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を第2DC/DC144に出力する。また、双方向DC/ACインバータ140は、第2DC/DC144からの直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電力を分電盤114に出力する。双方向DC/ACインバータ140の動作は、制御部160によって制御される。
制御部160は、取得部150に接続されており、取得部150は、ゲートウエイ300に接続される。ゲートウエイ300は、HEMS(Home Energy Management System)コントローラとしての機能を有する。つまり、ゲートウエイ300は、電力管理システムの処理を実行するためのコンピュータであり、例えば、需要家100内に設置される。ゲートウエイ300は、第1ネットワーク600aを介して上位管理サーバ400に接続される。上位管理サーバ400には、他の需要家100に設置されるゲートウエイ300(図示せず)も接続される。上位管理サーバ400は、複数のゲートウエイ300を統合するアグリゲータの処理を実行する。
ここで、上位管理サーバ400とゲートウエイ300との間に、群管理サーバ(図示せず)が配置されてもよく、上位管理サーバ400、群管理サーバ、ゲートウエイ300により階層構造が形成されてもよい。その際、群管理サーバが複数のゲートウエイ300を統括的に管理し、上位管理サーバ400が複数の群管理サーバを統括的に管理する。上位管理サーバ400と群管理サーバとゲートウエイ300とに、SB124等の機器を加えたものがVPPに相当する。
VPPにおいて、上位管理サーバ400は、市場で、あるいは事業者と相対契約で電力を取引する。また、上位管理サーバ400は、電力取引市場や電力会社の送配電部門、小売電気事業者等に集約した調整力を提供する。そのため、上位管理サーバ400は、市場あるいは各事業者に提供する調整力を決定し、調整力を各群管理サーバに配分する。各群管理サーバは、さらに調整力を各需要家100に配分する。これより、群管理サーバは、上位管理サーバ400からの要求に応じて売電あるいは買電するように、複数のゲートウエイ300のそれぞれに対して制御を指示する。例えば、電力系統200における電力需要が逼迫する場合、群管理サーバは、SB124から電力を放電させたり、需要家100内での電力消費を抑制させたりするようにゲートウエイ300を制御する。また、電力系統200における電力供給が電力需要を上まわる場合、群管理サーバは、SB124への充電を増やしたり、需要家100内での電力消費を増大させたりするようにゲートウエイ300を制御する。
ゲートウエイ300は、HAN(Home Area Network)により需要家100内の各種機器、例えば、変換装置120の取得部150と通信可能であり、これらの機器を制御する。ゲートウエイ300は、群管理サーバからの指示をもとに、SB124の動作、例えば、放電、充電を制御する。また、ゲートウエイ300は、需要家100に設置された機器と電力系統200との間の連系を制御してもよい。ゲートウエイ300は、停電時に機器と電力系統200との間を解列し、復電時に機器と電力系統200との間を連系する。
買取管理サーバ500は、FITにおける処理を実行する。買取管理サーバ500は、電力量検出器110と第2ネットワーク600bを介して接続し、電力量検出器110において検出された電力量の情報、つまりPV122において発電されてから電力系統200に出力された電力の電力量の情報を受信する。受信した電力量が、需要家100による売電量に相当することもある。買取管理サーバ500は、売電量に取引価格を乗算することによって、FITにおける売電価格を導出する。さらに、買取管理サーバ500は、第3ネットワーク600cを介して上位管理サーバ400に接続される。ここで、第1ネットワーク600a、第2ネットワーク600b、第3ネットワーク600cは同一のネットワークであってもよく、別のネットワークであってもよい。
(2)第2時間帯での動作
以下では、本実施例の説明を明瞭にするために、群管理サーバを省略し、ゲートウエイ300と上位管理サーバ400との間で通信が直接なされているとする。しかしながら、群管理サーバを介して、ゲートウエイ300と上位管理サーバ400との間で通信がなされてもよい。また、以下では、SB124の放電を中心に本実施例を説明する。図2は、制御システム1000における処理の概要を示す。図2の横軸が時間を示し、縦軸が図1の電力量検出器110において逆潮流される電力を示す。そのため、図2は、逆潮流される電力の時間変化を示す。ここでは、図示のごとく、横軸の中央部分に第1時間帯が配置され、第1時間帯以外の部分に第2時間帯が配置されることを想定する。また、時間t0が、FITのための売電量を導出するため期間の開始タイミングを示し、時間t3が、FITのための売電量を導出するため期間の終了タイミングを示す。時間t0から時間t3にわたる期間が「第3時間帯」として規定され、第3時間帯においてFITのための売電量を導出すべきである。図1に戻る。
取得部150が、SB124の放電の指示をゲートウエイ300から取得しない場合、制御部160は、第2時間帯であると判定する。第2時間帯において、PV122において発電された電力は、負荷116において消費されたり、SB124に充電されたりする。これらによっても余剰する電力が、変流器112、電力量検出器110を介して電力系統200に出力される。これが、前述の逆潮流に相当する。一方、負荷116において消費される電力、SB124に充電される電力が、PV122において発電された電力よりも大きい場合、電力系統200からの電力が電力量検出器110、変流器112を介して分電盤114に入力される。これが、前述の順潮流に相当する。
変流器112は、順潮流あるいは逆潮流を検出し、制御部160は、変流器112からの検出結果を受けつける。制御部160は、第2時間帯であると判定した場合、変流器112からの検出結果をもとに、SB124の放電を制御する。図3は、制御部160に記憶されるテーブルのデータ構造を示す。テーブルでは、期間、条件、制御が関連づけられる。このテーブルを参照しながら、制御部160は、第2時間帯において、検出結果が逆潮流であれば、SB124の放電の停止を決定する。一方、制御部160は、第2時間帯において、検出結果が順潮流であれば、SB124の放電を決定する。図1に戻る。
制御部160は、放電の停止を決定した場合、第2DC/DC144を制御して、SB124の放電を停止させる。一方、制御部160は、放電を決定した場合、第2DC/DC144を制御して、順潮流が逆潮流に変わらない程度においてSB124を放電させる。SB124からの放電による逆潮流が禁止されるので、このような制御は、「逆潮流制御オン」とも呼ばれる。
(3)第1時間帯での動作
取得部150は、SB124の放電の指示(以下、「放電指示」という)をゲートウエイ300から取得する。放電指示には、放電させる電力あるいは電力量(以下、「放電値」と総称する)、放電開始すべき時間の情報が含まれる。放電開始すべき時間は第1時間帯の開始タイミングに相当する。取得部150が、SB124の放電指示をゲートウエイ300から取得した場合、制御部160は、放電開始すべき時間から第1時間帯であると判定する。制御部160は、図3のテーブルを参照しながら、第1時間帯におけるSB124の放電を決定する。制御部160は、放電を決定した場合、放電指示に含まれた放電値に応じて第2DC/DC144を制御して、第1時間帯においてSB124を放電させる。SB124からの放電による逆潮流がなされるので、このような制御は、「逆潮流制御オフ」とも呼ばれる。
第1時間帯において、取得部150は、SB124の放電を停止させる指示(以下、「停止指示」という)をゲートウエイ300から取得する。放電指示には、放電停止すべき時間の情報が含まれる。放電停止すべき時間は第1時間帯の終了タイミングに相当する。取得部150が、SB124の停止指示をゲートウエイ300から取得した場合、制御部160は、放電停止すべき時間において第1時間帯が終了すると判定する。第1時間帯が終了すると、(3)第1時間帯での動作から(2)第2時間帯での動作に戻る。
(4)売電量の導出
図2のごとく、第2時間帯から第1時間帯に遷移し、さらに第1時間帯から第2時間帯に遷移する状況を想定する。そのため、(2)第2時間帯での動作、(3)第1時間帯での動作、(2)第2時間帯での動作が順に実行される。ここでは、第2時間帯において逆潮流が維持されるが、第1時間帯において、SB124からの放電により逆潮流の電力が増加する。
図1の上位管理サーバ400が、VPPのための放電を変換装置120に指示するために、放電指示を第1ネットワーク600a経由でゲートウエイ300に送信する。ゲートウエイ300は、放電指示を受信すると、第1時間帯の開始前における時間t1を特定する。図2において、時間t1は、第1時間帯よりも前の第2時間帯に配置される。ゲートウエイ300は、時間t1において、電力量の提供を要求するための信号(以下、「電力量提供要求」という)を電力量検出器110に送信する。電力量検出器110は、電力量提供要求を受信すると、時間t1における電力量を第1電力量として検出する。図2において、時間t0から時間t1にわたる電力量が第1電力量と示される。電力量検出器110は、第1電力量をゲートウエイ300に送信する。ゲートウエイ300は、第1電力量を受信するとともに、放電指示を取得部150に送信する。その結果、変換装置120のでの動作が、(2)第2時間帯での動作から(3)第1時間帯での動作に切り替わる。
図1の上位管理サーバ400が、VPPのための放電の停止を変換装置120に指示するために、停止指示を第1ネットワーク600a経由でゲートウエイ300に送信する。ゲートウエイ300は、停止指示を受信すると、停止指示を取得部150に送信する。その結果、変換装置120のでの動作が、(3)第1時間帯での動作から(2)第2時間帯での動作に切り替わる。また、ゲートウエイ300は、第1時間帯の終了後における時間t2を特定する。図2において、時間t2は、第1時間帯よりも後の第2時間帯に配置される。ゲートウエイ300は、時間t2において電力量提供要求を電力量検出器110に送信する。電力量検出器110は、電力量提供要求を受信すると、時間t2における電力量を第2電力量として検出する。図2において、時間t0から時間t2にわたる電力量が第2電力量と示される。電力量検出器110は、第2電力量をゲートウエイ300に送信する。ゲートウエイ300は、第2電力量を受信する。
ゲートウエイ300の算出部310は、第1電力量と第2電力量とを受けつける。算出部310は、第2電力量から第1電力量を減算することによって、第1時間帯電力量を算出する。第1時間帯電力量は、第1時間帯において需要家100から電力系統200に逆潮流される電力量を示す。図2において、第1時間帯電力量は、時間t0から時間t1にわたる期間、つまり第1時間帯よりも長い期間の電力量として示される。ゲートウエイ300は、算出部310において算出した第1時間帯電力量を上位管理サーバ400に送信し、上位管理サーバ400は、第1時間帯電力量を買取管理サーバ500に送信する。
買取管理サーバ500は、第1時間帯電力量を上位管理サーバ400から受信する。買取管理サーバ500は、時間t3において電力量提供要求を電力量検出器110に送信する。電力量検出器110は、電力量提供要求を受信すると、時間t3における電力量を第3時間帯電力量として検出する。図2において、第1時間帯を含む第3時間帯の電力量が第3時間帯電力量と示される。電力量検出器110は、第3時間帯電力量を買取管理サーバ500に送信する。買取管理サーバ500は、第3時間帯電力量を受信する。
買取管理サーバ500の導出部510は、第1時間帯電力量と第3時間帯電力量とを受けつける。導出部510は、第3時間帯電力量から第1時間帯電力量を減算することによって、PV122による第3時間帯の売電量(以下、「第3時間帯売電量」という)を導出する。図2において、時間t0から時間t1にわたる電力量と、時間t2から時間t3にわたる電力量との和が、第3時間帯売電量として示される。図示のごとく、第3時間帯売電量には、SB124の放電による逆潮流の電力量が含まれないので、FITのために出力された電力量であるといえる。
本開示における装置、システム、または方法の主体は、コンピュータを備えている。このコンピュータがプログラムを実行することによって、本開示における装置、システム、または方法の主体の機能が実現される。コンピュータは、プログラムにしたがって動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(IC)、またはLSI(Large Scale Integration)を含む1つまたは複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集積されてもよいし、複数のチップに設けられてもよい。複数のチップは1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に備えられていてもよい。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なROM、光ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的記録媒体に記録される。プログラムは、記録媒体に予め格納されていてもよいし、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給されてもよい。
以上の構成による制御システム1000の動作を説明する。図4は、制御システム1000による制御手順を示すシーケンス図である。上位管理サーバ400は放電指示を送信する(S10)。ゲートウエイ300は電力量提供要求を送信し(S12)、電力量検出器110は第1電力量を送信する(S14)。ゲートウエイ300は放電指示を送信する(S16)、制御部160は、逆潮流制御をオフにして、SB124の放電を指示する(S18)。
上位管理サーバ400は停止指示を送信する(S20)。ゲートウエイ300は停止指示を送信する(S22)、制御部160は、逆潮流制御をオンにして、SB124の放電停止を指示する(S24)。ゲートウエイ300は電力量提供要求を送信し(S26)、電力量検出器110は第2電力量を送信する(S28)。
ゲートウエイ300は第1時間帯電力量を算出する(S30)。ゲートウエイ300は第1時間帯電力量を送信し(S32)、上位管理サーバ400は第1時間帯電力量を送信する(S34)。買取管理サーバ500は電力量提供要求を送信し(S36)、電力量検出器110は第3時間帯電力量を送信する(S38)。買取管理サーバ500は売電量を導出する(S40)。
本実施例によれば、放電の指示を取得した場合に、第1時間帯にSB124を放電させるが、第1時間帯以外の第2時間帯において、SB124の放電による逆潮流を発生させないので、放電の指示を取得していない場合にPV122からの電力を出力できる。また、放電の指示を取得していない場合にPV122からの電力が出力されるので、VPPからの指示を取得していない場合に、FITのための電力を出力できる。また、FITのための電力が出力されるので、FITとVPPによって電力系統200に電力を出力可能な状況において、FITのために出力した電力量を計測できる。また、第1時間帯の終了後における第2電力量から、第1時間帯の開始前における第1電力量を減算することによって、第1時間帯電力量を算出するので、処理を簡易にできる。また、第3時間帯の第3時間帯電力量から第1時間帯電力量を減算することによって、PV122による第3時間帯の売電量を導出するので、FITのために出力した電力量を計測できる。
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様の制御システム1000は、SB124とPV122とが設置された需要家100におけるSB124の充放電を制御する制御システム1000であって、SB124の放電の指示を取得する取得部150と、(i)取得部150において取得した指示をもとに第1時間帯にSB124を放電させ、(ii)第1時間帯以外の第2時間帯において、需要家100から電力系統200に電流が流れている場合にSB124の放電を停止させ、電力系統200から需要家100に電流が流れている場合にSB124を放電させる制御部160と、を備える。
需要家100から電力系統200に逆潮流される電力量を検出する電力量検出器110と、電力量検出器110が検出した電力量をもとに、制御部160での第1時間帯において需要家100から電力系統200に逆潮流される第1時間帯電力量を算出する算出部310とをさらに備える。
電力量検出器110は、第1時間帯の開始前における電力量を第1電力量として検出し、第1時間帯の終了後における電力量を第2電力量として検出し、算出部310は、第2電力量から第1電力量を減算することによって、第1時間帯電力量を算出する。
電力量検出器110は、第1時間帯を含む第3時間帯の電力量を第3時間帯電力量として検出し、本制御システム1000は、電力量検出器110において検出した第3時間帯電力量から、算出部310において算出した第1時間帯電力量を減算することによって、PV122による第3時間帯の売電量を導出する導出部510をさらに備える。
本開示の別の態様は、制御方法である。この方法は、SB124とPV122とが設置された需要家100におけるSB124の充放電を制御する制御システム1000における制御方法であって、SB124の放電の指示を取得するステップと、取得した指示をもとに第1時間帯にSB124を放電させるステップと、第1時間帯以外の第2時間帯において、需要家100から電力系統200に電流が流れている場合にSB124の放電を停止させ、電力系統200から需要家100に電流が流れている場合にSB124を放電させるステップと、を備える。
以上、本開示を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施例において、再生可能エネルギー発電装置がPV122であるとしている。しかしながらこれに限らず例えば、再生可能エネルギー発電装置は、PV122に限定されず、例えば、風力発電装置、燃料電池等であってもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
本実施例において、FITとは別のシステムがVPPであるとしている。しかしながらこれに限らず例えば、FITとは別のシステムがVPP以外であってもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
本実施例において、ゲートウエイ300、制御部160は、放電指示および停止指示を受信することによって、VPPのためのSB124の放電を実行する。しかしながらこれに限らず例えば、放電指示および停止指示に含まれた内容が予めスケジュールとして規定されており、ゲートウエイ300、制御部160は、スケジュールを記憶してもよい。ゲートウエイ300、制御部160は、スケジュールから放電指示および停止指示を取得する。本変形例によれば、放電指示および停止指示の送信を省略できる。
本実施例において、ゲートウエイ300、制御部160は、放電指示および停止指示を受信することによって、VPPのためのSB124の放電を実行する。しかしながらこれに限らず例えば、停止指示の内容が放電指示に含まれており、そのような放電指示をゲートウエイ300、制御部160が受信してもよい。本変形例によれば、放電指示と停止指示とがまとめられるので、指示の送信回数を低減できる。
本変形例において、PV122とSB124とが双方向DC/ACインバータ140に接続される。しかしながらこれに限らず例えば、SB124が双方向DC/ACインバータ140に接続され、双方向DC/ACインバータ140とは別のDC/ACにPV122が接続されてもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
100 需要家、 110 電力量検出器(電力量検出部)、 112 変流器、 114 分電盤、 116 負荷、 120 変換装置、 122 PV(再生可能エネルギー発電装置)、 124 SB(蓄電池)、 140 双方向DC/ACインバータ、 142 第1DC/DC、 144 第2DC/DC、 150 取得部、 160 制御部、 200 電力系統、 300 ゲートウエイ、 310 算出部、 400 上位管理サーバ、 500 買取管理サーバ、 510 導出部、 600 ネットワーク、 1000 制御システム。

Claims (6)

  1. 蓄電池と再生可能エネルギー発電装置とが設置された需要家における前記蓄電池の充放電を制御する制御システムであって、
    前記蓄電池の放電の指示を取得する取得部と、
    (i)前記取得部において取得した前記指示をもとに第1時間帯に前記蓄電池を放電させ、(ii)前記第1時間帯以外の第2時間帯において、前記需要家から電力系統に電流が流れている場合に前記蓄電池の放電を停止させ、前記電力系統から前記需要家に電流が流れている場合に前記蓄電池を放電させる制御部と、
    を備える、制御システム。
  2. 前記需要家から前記電力系統に逆潮流される電力量を検出する電力量検出部と、
    前記電力量検出部が検出した電力量をもとに、前記制御部での前記第1時間帯において前記需要家から前記電力系統に逆潮流される第1時間帯電力量を算出する算出部とをさらに備える、
    請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記電力量検出部は、前記第1時間帯の開始前における電力量を第1電力量として検出し、前記第1時間帯の終了後における電力量を第2電力量として検出し、
    前記算出部は、前記第2電力量から前記第1電力量を減算することによって、前記第1時間帯電力量を算出する、
    請求項2に記載の制御システム。
  4. 前記電力量検出部は、前記第1時間帯を含む第3時間帯の電力量を第3時間帯電力量として検出し、
    本制御システムは、
    前記電力量検出部において検出した前記第3時間帯電力量から、前記算出部において算出した前記第1時間帯電力量を減算することによって、前記再生可能エネルギー発電装置による前記第3時間帯の売電量を導出する導出部をさらに備える、
    請求項2または3に記載の制御システム。
  5. 蓄電池と再生可能エネルギー発電装置とが設置された需要家における前記蓄電池の充放電を制御する制御システムにおける制御方法であって、
    前記蓄電池の放電の指示を取得するステップと、
    取得した前記指示をもとに第1時間帯に前記蓄電池を放電させるステップと、
    前記第1時間帯以外の第2時間帯において、前記需要家から電力系統に電流が流れている場合に前記蓄電池の放電を停止させ、前記電力系統から前記需要家に電流が流れている場合に前記蓄電池を放電させるステップと、
    を備える、制御方法。
  6. 蓄電池と再生可能エネルギー発電装置とが設置された需要家における前記蓄電池の充放電を制御する制御システムにおけるプログラムであって、
    前記蓄電池の放電の指示を取得するステップと、
    取得した前記指示をもとに第1時間帯に前記蓄電池を放電させるステップと、
    前記第1時間帯以外の第2時間帯において、前記需要家から電力系統に電流が流れている場合に前記蓄電池の放電を停止させ、前記電力系統から前記需要家に電流が流れている場合に前記蓄電池を放電させるステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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