(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機に具体化した第1実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、パチンコ遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠11aと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠11bと、を含んで構成される。搭載枠11bは、設置枠11aに対して開閉可能となるように、設置枠11aの開口部の一側縁部に対して軸支されている。パチンコ遊技機10は、搭載枠11bが開放されないように施錠する施錠装置11cを備える。施錠装置11cは、該施錠装置11cに適合する鍵を差し込んで所定方向へ回動させることにより解錠され、搭載枠11bの開放を許容するように構成されている。
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、搭載枠11bに搭載されている。遊技盤YBの前面側には、遊技媒体としての遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。発射ハンドルHDは、遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される手段である。発射ハンドルHDは、搭載枠11bの前面側に設けられている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの回動操作量を調整することによって、遊技球の発射強度を調整できるように構成される。
パチンコ遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段として、演出ボタンD1を備える。本実施形態において、演出ボタンD1は、押下操作を可能に構成されたボタン式の手段である。なお、演出ボタンD1は、ボタン式であることに限らず、タッチセンサ式であってもよく、所定の表示装置をタッチパネル式の手段として機能させる構成であってもよい。
パチンコ遊技機10は、発光手段としての装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、発光体の発光により各種の報知及び各種の演出を実行可能である。以下の説明では、発光体の発光による演出を「発光演出」と示す。なお、本明細書における「発光」には、点灯、点滅、及び消灯を含む。また、以下の説明では、装飾ランプLAの発光体が発光することを、単に「装飾ランプLAが発光する」と示す場合がある。装飾ランプLAは、例えば、枠体11や遊技盤YBに設けられる。パチンコ遊技機10は、音声出力手段としてのスピーカSPを備える。スピーカSPは、音声の出力により各種の報知及び各種の演出を実行可能である。以下の説明では、音声の出力による演出を「音声演出」と示す。なお、本明細書における「音声」には、人や動物の声、効果音、及び楽曲などを含む。スピーカSPは、例えば、枠体11に設けられる。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームを表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを備える。特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、内部抽選(後述する特別抽選)の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、特別抽選にて大当りに当選すると、特別ゲームにて大当り図柄が導出され、該大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの保留数を特定可能な情報を表示する表示部として、第1特別保留表示部13c及び第2特別保留表示部13dを備える。第1特別保留表示部13cは、第1特別ゲームの保留数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2特別保留表示部13dは、第2特別ゲームの保留数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限値は、4である。パチンコ遊技機10は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、内部抽選(後述する普通抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り表示結果としての普通当り図柄と、普通はずれ表示結果としての普通はずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、普通抽選にて普通当りに当選すると、普通ゲームにて普通当り図柄が導出され、該普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。パチンコ遊技機10は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、普通ゲームの保留数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。
パチンコ遊技機10は、表示手段としての演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、画像を表示可能な表示領域としての画像表示部GHを有し、該画像表示部GHに画像を表示させることにより各種の報知及び各種の演出を実行可能である。以下の説明では、画像の表示による演出を「表示演出」と示す。画像表示部GHは、例えば、液晶パネルであってもよいし、有機ELパネルなどであってもよい。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。
演出表示装置EHでは、表示演出の1つとして、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄(飾り図柄)は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。一例として、本実施形態の演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは大当りの図柄組合せが導出される。大当りの図柄組合せは、「777」などのように全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでははずれの図柄組合せが導出される。はずれの図柄組合せは、一例として、「778」や「787」などのように少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。本明細書において、「一旦停止表示」とは、ゆれ変動表示などのように、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態である。以下の説明では、特別ゲームと、該特別ゲームに対応して実行される演出ゲームと、をまとめて「変動ゲーム」と示す場合がある。
演出ゲームでは、リーチ演出が実行され得る。リーチ演出は、演出ゲームにおいて、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組合せを導出させる演出である。リーチは、複数である特定の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、他の図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。本実施形態では、左図柄列及び右図柄列が特定の図柄列に相当し、中図柄列が他の図柄列に相当する。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出(以下、NR演出と示す)と、NR演出に比して大当り期待度が高いスーパーリーチ演出(以下、SR演出と示す)と、が含まれる。
パチンコ遊技機10は、第1特別始動入賞口15を備える。第1特別始動入賞口15は、遊技球を入球させることができるように、常に開口している。パチンコ遊技機10は、第1特別始動入賞口15へ入球した遊技球を検知する第1特別始動センサSE1を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する第2特別始動入賞口16を備える。パチンコ遊技機10は、第2特別始動入賞口16へ入球した遊技球を検知する第2特別始動センサSE2を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球可能な開状態と、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球不能な閉状態と、に動作可能な普通可変部材17を備える。閉状態は、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させる普通ソレノイドSL1を備える(図3参照)。普通可変部材17は、普通当り遊技において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する大入賞口18を備える。パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態と、に動作可能な特別可変部材19を備える。閉状態は、遊技球が大入賞口18へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させる特別ソレノイドSL2を備える(図3参照)。特別可変部材19は、特別図柄の当り遊技において、開状態に動作される。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaを流下する遊技球が通過(入球)可能なゲート25を備える。パチンコ遊技機10は、ゲート25を通過する遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る一方、賞球の払出条件が成立しないように構成されている。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する入賞口として、普通入賞口26を備える。パチンコ遊技機10は、普通入賞口26へ入球した遊技球を検知する普通入賞センサ(不図示)を備える。本実施形態では、遊技球が普通入賞センサによって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。なお、パチンコ遊技機10は、入賞口15,16,18,26とは異なる入賞口を備えていてもよい。遊技球が入賞口に入球することは、所謂「入賞」である。パチンコ遊技機10は、アウト口27を備える。例えば、アウト口27は、遊技領域YBaの下端部において、遊技領域YBaに開口する。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、入賞口15,16,18,26の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口27から機外へと排出される。
上述のように、パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの回動操作量を調整することによって、遊技球の発射強度を調整できる。即ち、パチンコ遊技機10では、センター枠Wの左側領域R1、及びセンター枠Wの右側領域R2の何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域R1における遊技球の流下経路には、上流側から普通入賞口26及び第1特別始動入賞口15が形成されている。このため、パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域R1を流下するように遊技球が発射(所謂、左打ち)されたとき、遊技球が第1特別始動入賞口15及び普通入賞口26へ入球し得る。右側領域R2における遊技球の流下経路には、上流側からゲート25、大入賞口18、及び第2特別始動入賞口16が形成されている。このため、遊技領域YBaのうち、右側領域R2を流下するように遊技球が発射(所謂、右打ち)されたとき、遊技球は、第2特別始動入賞口16、大入賞口18、及びゲート25へ入球し得る。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2特別始動入賞口16への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、特別ゲームの変動時間を短縮する時間短縮機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、該低確率状態に比して、大当り確率が高い高確率状態と、がある。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当りに当選する可能性が高まる。このため、高確率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、普通電動役物への入賞をサポートする機能であり、所謂「電サポ機能」である。パチンコ遊技機10は、第2特別始動入賞口16への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球率状態を備える。複数の入球率状態には、低入球率状態と、該低入球率状態に比して、入球率が高い高入球率状態と、がある。入球補助機能が作動すると、入球率状態が低入球率状態から高入球率状態に移行し、第2特別ゲームの始動条件を成立させ易くなる。このため、高入球率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの補助制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1補助制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする制御である。第2補助制御は、普通抽選における普通当り確率を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第2補助制御は、低入球率状態では、普通抽選そのものを行わないが、高入球率状態では、所定の当選確率にて普通抽選を行う制御であってもよい。第3補助制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御である。なお、第3補助制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、低入球率状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
次に、変動時間短縮機能(以下、時短機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)が異なる状態として、複数の変動時間状態を備える。複数の変動時間状態には、長変動時間状態と、長変動時間状態に比して、少なくとも第2特別ゲームの平均変動時間が短い短変動時間状態と、がある。時短機能が作動すると、変動時間状態が長変動時間状態から短変動時間状態へ移行し、単位時間当りで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。なお、本実施形態において、時短機能は、入球補助機能に付随して作動する。つまり、時短機能は、入球補助機能とともに作動し、入球補助機能とともに非作動となる。
本実施形態において、遊技状態には、通常状態、第1有利状態、及び第2有利状態の3つがある。通常状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動しない遊技状態である。第1有利状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動する遊技状態である。第2有利状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能及び時短機能が作動する遊技状態である。パチンコ遊技機10は、3つの遊技状態を備えることに限らず、その一部又は全部を、確変機能、入球補助機能、及び時短機能のうち作動させる機能を変更した異なる遊技状態としてもよい。また、遊技状態は、1つ又は2つであってもよく、4つ以上であってもよい。
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。大当り図柄の種類は、大当りの種類でもある。大当り図柄は、1又は複数の種類に分類される。本実施形態において、大当り図柄は、特定図柄及び通常図柄の2種類に分類される。パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて大当り遊技が付与される。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球するか、又は、予め定めた上限時間が経過すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態が制御される。本実施形態において、特定図柄には、大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまでの間にわたって第1有利状態に制御することが定められている。通常図柄には、大当り遊技の終了後、予め定めた作動回数(本実施形態では100回)の特別ゲームが終了する迄、又は、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、第2有利状態に制御することが定められている。これに限らず、大入賞口18に入賞した遊技球が特定領域(所謂、Vゾーン)を通過したことを条件として、大当り遊技の終了後の遊技状態を第1有利状態に制御し、特定領域を通過しなかったことを条件として、大当り遊技の終了後の遊技状態を第2有利状態に制御する構成であってもよい。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御基板40を備える。主制御基板40は、所定の処理を行い、該処理の結果に応じて、制御情報の一例である制御コマンドなどの制御信号を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御基板50を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主制御CPU42と示す)と、記憶部(メモリ)と、を備える。主制御CPU42は、主制御用のプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ情報の書込みが不能なROM領域(以下、主制御ROM43と示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRWM領域(以下、主制御RWM44と示す)とが含まれる。
主制御ROM43は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主制御ROM43は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容(変動内容)の少なくとも一部を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、演出ゲームにてリーチ演出を行い、最終的に大当りの図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンは、演出ゲームにて最終的にはずれの図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンには、演出ゲームにてリーチ演出を行う「リーチあり」の変動パターンと、演出ゲームにてリーチ演出を行わない「リーチなし」の変動パターンと、が含まれる。
主制御RWM44は、主制御CPU42による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM44が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路45を備える。マイクロプロセッサ41は、主制御CPU42による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主制御CPU42、主制御ROM43、主制御RWM44、及び乱数回路45は、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されていることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
主制御CPU42は、センサSE1~SE4と接続されている。主制御CPU42は、センサSE1~SE4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU42は、表示部13a~13fと接続されている。主制御CPU42は、表示部13a~13fの表示内容を制御可能に構成されている。主制御CPU42は、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主制御CPU42は、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することによって、それぞれ可変部材17,19の動作を制御可能に構成されている。
次に、副制御基板50について詳しく説明する。
副制御基板50は、副制御CPU51と、副制御ROM52と、副制御RWM53とを備える。副制御CPU51は、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。本実施形態では、副制御CPU51が演出に関する各種の処理を実行することによって、演出に関する各種の制御を行う制御手段の一例が構成されている。副制御ROM52は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び可動体演出に用いる可動体演出データなどを記憶している。
副制御RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。本実施形態において、また、副制御基板50は、副制御CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御CPU51は、演出表示装置EHと接続されている。副制御CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、装飾ランプLAと接続されている。副制御CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、スピーカSPと接続されている。副制御CPU51は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、演出ボタンD1と接続されている。副制御CPU51は、演出ボタンD1が操作されたときに出力する操作信号(オン信号)を入力可能に構成されている。
次に、主制御CPU42が行う各種の処理について説明する。
主制御CPU42は、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主制御CPU42は、第1特別始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1特別始動入賞口15へ入賞したか否かを判定する。遊技球が第1特別始動入賞口15へ入賞した場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU42は、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU42は、マイクロプロセッサ41内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる。例えば、乱数は、特別抽選(大当り抽選)に用いる特別当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、該第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
その後、主制御CPU42は、保留条件が成立した第1特別ゲームの内容を、該第1特別ゲームの開始条件が成立するよりも前に事前判定する。具体的に、主制御CPU42は、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる大当り抽選において大当りに当選する値であるかを事前判定する。即ち、主制御CPU42は、実行が保留されている特別ゲームで大当り表示結果が導出されるかを事前判定する。また、取得した乱数の値が大当り抽選において大当りに当選する値である場合、主制御CPU42は、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる大当り図柄抽選により何れの大当り図柄を決定する値であるかを事前判定する。さらに、主制御CPU42は、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる変動パターン決定抽選により何れの変動パターンを決定する値であるかを事前判定する。その後、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第1特別保留数を読み出して特定し、該特定した第1特別保留数と、上述した事前判定の結果とを示す先読みコマンド(事前判定コマンド)を生成して副制御基板50へ出力する。
第1特別ゲーム用の先読みコマンドを生成した場合、第1特別始動入賞口15へ遊技球が入賞していない場合、及び、第1特別保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU42は、第2特別始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入賞したか否かを判定する。遊技球が第2特別始動入賞口16へ入賞している場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU42は、第2特別保留数を1加算して更新する。主制御CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。このように、第2特別ゲームの保留条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU42は、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる。主制御CPU42は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
その後、主制御CPU42は、保留条件が成立した第2特別ゲームの内容を、該第2特別ゲームの開始条件が成立するよりも前に事前判定する。なお、第2特別ゲームの内容を事前判定する処理は、第1特別ゲームの内容を事前判定する処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。その後、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第2特別保留数を読み出して特定し、該特定した第2特別保留数と、上述した事前判定の結果とを示す先読みコマンド(事前判定コマンド)を生成して副制御基板50へ出力する。
第2特別ゲーム用の先読みコマンドを生成した場合、第2特別始動入賞口16へ遊技球が入賞していない場合、及び、第2特別保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主制御CPU42は、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU42は、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、主制御CPU42は、第2特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第2特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、第1特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、待機状態であることを特定可能な待機状態コマンドを生成して副制御基板50へ出力する。待機状態とは、変動ゲームが実行されておらず、大当り遊技が付与されておらず、且つ変動ゲームが保留されていないときの状態である。その後、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主制御CPU42は、第1特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。次に、主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RWM44から取得する。続けて、主制御CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選を行う。主制御CPU42は、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
大当りに当選した場合、主制御CPU42は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターンを決定する。その後、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
大当りに当選しなかった場合、主制御CPU42は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主制御CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄を決定する。はずれ変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、リーチあり、又はリーチ無しのはずれ変動パターンを決定する。その後、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第2特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、第2特別ゲームを実行させるための処理を行う。第2特別ゲームを実行させるための処理は、第1特別ゲームを実行させるための処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主制御CPU42は、第2特別保留数の減算、大当り抽選、及び、大当り抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
主制御CPU42は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを副制御基板50へ出力する。変動開始コマンドは、各変動処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム)の開始とを特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。
特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU42は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10では、主制御CPU42が以下の処理を行うことにより特別ゲームを実行可能である。
具体的に、主制御CPU42は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲーム(演出ゲーム)の終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。
一方、主制御CPU42は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副制御基板50に出力する。
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主制御CPU42は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主制御CPU42は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主制御CPU42は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
最初に、主制御CPU42は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御CPU42は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口18を開状態とする。主制御CPU42は、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口18を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU42は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主制御CPU42は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング開始コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。主制御CPU42は、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング終了コマンド)を副制御基板50に出力する構成であってもよい。
次に、確率状態を移行させる確率移行処理について説明する。
主制御CPU42は、特定図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、高確率状態に制御する。一方、主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主制御CPU42は、低確率状態に制御する。主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、該高確フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
次に、入球率状態及び変動時間状態を移行させる処理について説明する。
主制御CPU42は、大当り遊技が終了すると、主制御RWM44に作動フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、高入球率状態に制御する。主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主制御RWM44に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主制御CPU42は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主制御RWM44に記憶されている作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグがセットされているとき、該作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。なお、主制御CPU42は、高入球率状態に制御するときに短変動時間状態に制御し、低入球率状態に制御するときに長変動時間状態に制御する。
次に、副制御CPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、演出ゲーム処理について説明する。演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10では、副制御CPU51が以下の処理を行うことにより演出ゲームを実行可能である。
副制御CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。具体的に、副制御CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、該制御コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、副制御CPU51は、特別図柄コマンドを入力すると、該コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれの図柄組合せを決定する。
また、副制御CPU51は、リーチ演出の実行条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態において、リーチ条件は、リーチありの変動パターンが決定されることによって成立する。リーチ条件には、リーチありの変動パターンが決定されたことに加えて、所定のリーチ演出抽選を行い、該リーチ演出抽選に当選したことを定めてもよい。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しており、且つ特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能であるとき、大当りの図柄組合せを構成する演出図柄をリーチの演出図柄として決定する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しており、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含むはずれの図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しておらず、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含まないはずれの図柄組合せを決定する。
そして、副制御CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させる。具体的に、副制御CPU51は、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、3列の演出図柄を変動表示させるように制御する。続いて、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、各演出図柄を一旦停止表示させることにより図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、各演出図柄を確定停止表示させることにより図柄組合せを確定停止表示させる。なお、副制御CPU51は、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に図柄組合せを確定停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
次に、大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副制御CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群を制御する。本実施形態において、演出装置群には、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを含む。また、副制御CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群を制御する。さらに、副制御CPU51は、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群を制御する。そして、副制御CPU51は、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出装置群を制御する。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な演出について説明する。
図4に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、特定演出としてのすごろく演出を実行可能である。本実施形態のすごろく演出は、演出表示装置EHにおいてすごろくのマップを模した画像が表示され、特定のキャラクタを模した画像がすごろくのマス目を移動する態様で実行される演出である。より詳しくは、すごろく演出は、すごろくのマップにおいて、予め定めたスタートの位置から予め定めたゴールの位置の間で特定のキャラクタが進んだり後退したりする演出である。本実施形態において、すごろく演出におけるすごろくのマス目は、特定演出における演出段階に相当する。即ち、本実施形態において、すごろく演出は、演出段階が進行及び後退する演出である。また、本実施形態において、すごろくのマップにおけるゴールの位置は、演出段階の上限である特定段階に相当する。即ち、本実施形態において、すごろく演出の演出段階は、予め定めた特定段階を上限として進行及び後退する。
本実施形態のすごろく演出は、通常状態である場合に実行可能である。また、本実施形態のすごろく演出は、所定の実行抽選に当選した場合に開始される。そして、本実施形態のすごろく演出は、予め定めた上限回数(例えば、20回)の変動ゲームが実行される回数終了条件、又は、変動ゲームが大当りとなる大当り終了条件が成立したことを契機として終了する。即ち、本実施形態のすごろく演出は、複数回の変動ゲームにまたがって実行可能である。本実施形態のすごろく演出では、実行中の変動ゲームが大当りとなる変動ゲームである場合に、特定のキャラクタがすごろくのマップにおけるゴールの位置に到達し得るようになっている。このため、すごろく演出において、特定のキャラクタがゴールの位置に到達した場合には、所定の特典として、大当り遊技が付与されることとなる。なお、本実施形態のすごろく演出では、特定のキャラクタがすごろくのマップにおけるゴールの位置に到達しない場合であっても、実行中の変動ゲームが大当りとなるときがある。また、本実施形態のすごろく演出は、演出表示装置EHにおいて、変動ゲームの実行中と、変動ゲームが実行されておらず且つ大当り遊技が付与されていない待機状態中と、にまたがって実行可能である。
本実施形態のすごろく演出では、演出表示装置EHにおいて各種の画像を表示することにより、すごろく演出の演出段階に関する情報を報知可能である。即ち、本実施形態において、演出表示装置EHは、すごろく演出の演出段階に関する情報を報知する報知手段に相当する。
図4(a)に示すように、変動ゲームの実行中にすごろく演出が実行される場合、演出表示装置EHでは、すごろくのマップの全体を特定可能な全体画像100と、すごろくのマップのうち特定のキャラクタが滞在するマス目の付近を特定可能な拡大画像200と、サイコロの出目を特定可能なサイコロ画像300と、が表示される。
全体画像100は、すごろくのマップを模した全体マップ画像101と、特定のキャラクタを模した全体キャラクタ画像102と、を含んで構成されている。全体マップ画像101は、すごろくのマップにおけるスタートの位置と、ゴールの位置と、マス目の数と、を特定可能な画像である。そして、全体画像100では、全体マップ画像101における特定のマス目に全体キャラクタ画像102が表示されることにより、特定のキャラクタが滞在するマス目を特定可能である。本実施形態のすごろく演出において、特定のキャラクタが滞在するマス目は、特定演出における現在の演出段階に相当する。このように、本実施形態において、全体画像100は、特定のキャラクタが滞在するマス目と、ゴールの位置と、を認識可能な画像である。即ち、本実施形態において、全体画像100は、現在の演出段階及び特定段階を認識可能な第2情報に相当する。また、全体画像100は、所定の背景画像や所定のキャラクタ画像といった各種の画像を含んで構成されていてもよい。
拡大画像200は、すごろくのマップの一部を模した拡大マップ画像201と、特定のキャラクタを模した拡大キャラクタ画像202と、を含んで構成されている。拡大マップ画像201は、特定のキャラクタが滞在するマス目の付近のマップを特定可能な画像である。そして、拡大画像200では、拡大マップ画像201における特定のマス目に拡大キャラクタ画像202が表示されることにより、特定のキャラクタが滞在するマス目を特定可能である。このように、本実施形態において、拡大画像200は、特定のキャラクタが滞在するマス目を認識可能な画像である。即ち、本実施形態において、拡大画像200は、現在の演出段階を認識可能な第1情報に相当する。また、拡大画像200は、所定の背景画像や所定のキャラクタ画像といった各種の画像を含んで構成されていてもよい。
サイコロ画像300は、回転中のサイコロ又は停止したサイコロを模した第1サイコロ画像301を含んで構成されている。第1サイコロ画像301は、変動ゲームの開始に伴ってサイコロが回転し、その後、変動ゲームが終了するよりも前にサイコロが停止する表示態様で表示される。本実施形態のすごろく演出では、第1サイコロ画像301として表示されるサイコロが停止することにより、サイコロの出目を特定可能となる。詳しくは後述するが、すごろく演出は、第1サイコロ画像301として表示されるサイコロが停止したときの出目に対応する数だけ、特定のキャラクタがすごろくのマス目を進む態様で実行される。即ち、すごろく演出において、第1サイコロ画像301として表示されるサイコロが停止したときの出目は、特定のキャラクタが移動するマス目の数に相当する。特定のキャラクタが移動するマス目の数とは、言い換えれば、すごろく演出の演出段階が変化する段階数である。このため、本実施形態において、サイコロ画像300は、演出段階の変化を認識可能な第3情報に相当する。
また、サイコロ画像300は、回転前のサイコロを模した第2サイコロ画像302を含んで構成される場合がある。具体的に、サイコロ画像300は、保留中の変動ゲームの数と同数の第2サイコロ画像302を含んで構成される。なお、サイコロ画像300は、低入球率状態であるときには、保留中の第1変動ゲームの数と同数の第2サイコロ画像302を含んで構成される一方で、高入球率状態であるときには、保留中の第2変動ゲームの数と同数の第2サイコロ画像302を含んで構成される。また、サイコロ画像300は、所定の背景画像や所定のキャラクタ画像といった各種の画像を含んで構成されていてもよい。
図4(b)に示すように、待機状態中にすごろく演出が実行される場合、演出表示装置EHでは、全体画像100と、サイコロ画像300と、が表示される。一方で、本実施形態において、待機状態中にすごろく演出が実行される場合、演出表示装置EHでは、拡大画像200が表示されない。
第1サイコロ画像301は、待機状態中である場合、停止したサイコロを模した表示態様で表示される一方で、回転中のサイコロを模した表示態様では表示されない。このとき、第1サイコロ画像301は、最後に実行された変動ゲームの実行中にサイコロが停止されたときの表示態様のまま継続して表示される。即ち、待機状態中において、第1サイコロ画像301は、最後にサイコロが停止したときの出目を認識可能な状態で表示される。また、待機状態中である場合、変動ゲームが保留されていないことから、第2サイコロ画像302は表示されない。
以上のように、本実施形態において、演出表示装置EHでは、待機状態中であるときには、第1情報に相当する拡大画像200を表示することなく第2情報に相当する全体画像100を表示可能である。また、本実施形態において、演出表示装置EHでは、待機状態中であるときには、第3情報に相当するサイコロ画像300を表示可能である。言い換えれば、サイコロ画像300は、待機状態中において表示され得る画像である。本実施形態において、待機状態中は、第1状況に相当する。
また、本実施形態において、演出表示装置EHでは、変動ゲームの実行中であるときには、第1情報に相当する拡大画像200と、第2情報に相当する全体画像100と、を表示可能である。さらに、本実施形態において、演出表示装置EHでは、変動ゲームの実行中であるときには、第3情報に相当するサイコロ画像300を表示可能である。言い換えれば、サイコロ画像300は、変動ゲームの実行中において表示され得る画像である。本実施形態において、変動ゲームの実行中は、第1状況とは異なる第2状況に相当する。
さらに、本実施形態において、演出表示装置EHでは、変動ゲームの実行中と、待機状態中と、の何れであっても、すごろく演出が実行される変動ゲームの残り回数を特定可能な回数画像400が表示される。また、本実施形態において、演出表示装置EHでは、すごろく演出の実行中である場合、所定の演出図柄表示領域500に演出図柄が表示される。そして、演出表示装置EHにおいて、全体画像100、拡大画像200、サイコロ画像300、及び回数画像400は、演出図柄が表示される演出図柄表示領域500とは異なる表示領域に表示される。即ち、本実施形態では、すごろく演出において、全体画像100、拡大画像200、サイコロ画像300、及び回数画像400のうち一部又は全部の画像が表示される場合であっても、演出図柄表示領域500に表示される演出図柄を視認可能である。
図5に示すように、本実施形態のすごろく演出は、第1サイコロ画像301として表示されるサイコロが所定の出目で停止した場合、停止したときの出目に対応する数だけ特定のキャラクタがすごろくのマス目を進む態様で実行される。このとき、図5(a)に示すように、すごろく演出において、第1サイコロ画像301として表示されるサイコロが所定の出目で停止し、停止したときの出目に対応する数だけ特定のキャラクタがすごろくのマス目を進む場合、演出表示装置EHでは、進む方向を示す方向画像600と、進むマス目の数を示す移動数画像700と、が表示される。本実施形態において、方向画像600及び移動数画像700は、全体画像100及び拡大画像200を構成する画像の一部としてそれぞれ表示される。方向画像600及び移動数画像700は、すごろく演出において特定のキャラクタが進む方向及び進むマス目の数を特定可能な画像であることから、すごろく演出における演出段階の変化を認識可能な画像として把握できる。このため、本実施形態において、方向画像600及び移動数画像700を含んで構成される全体画像100は、すごろく演出における演出段階の変化を認識可能な情報に相当する。同様に、本実施形態において、方向画像600及び移動数画像700を含んで構成される拡大画像200は、すごろく演出における演出段階の変化を認識可能な情報に相当する。
また、本実施形態のすごろく演出では、特定のキャラクタが到達したマス目に応じた演出が実行される。例えば、すごろく演出では、すごろくのマップのうち一部又は全部のマス目について、変動ゲームにおける演出内容が対応付けられている。さらに、すごろく演出では、拡大画像200において、それぞれのマス目に対応付けられた演出内容が特定可能な表示態様で拡大マップ画像201が表示される。そして、図5(b)~(d)に示すように、すごろく演出では、変動ゲームの実行中に停止したサイコロの出目に応じて特定のキャラクタが移動した場合に、移動先のマス目に対応付けられた演出内容で演出が進行する。例えば、マス目に対応付けられた演出内容には、リーチ演出を実行することなくはずれの図柄組合せが導出される演出内容、リーチ演出を実行する演出内容、及び、大当りの図柄組合せが導出される期待度が高いことを示す演出内容などがある。また、マス目に対応付けられた演出内容には、「2マス進む」や「3マス戻る」のような、すごろく演出において特定のキャラクタが移動する演出内容などがあってもよい。
また、すごろく演出の実行中は、特定のキャラクタが滞在するマス目に応じた音量で、特定のキャラクタが滞在するマス目に応じた楽曲がスピーカSPから出力される。このとき、スピーカSPから出力される楽曲の音量は、特定のキャラクタが滞在するマス目がゴールの位置に近付くほど大きくなる。また、すごろく演出の実行中は、特定のキャラクタが滞在するマス目に応じた光量及び発光態様で装飾ランプLAが発光する。このとき、装飾ランプLAが発光するときの光量は、特定のキャラクタが滞在するマス目がゴールの位置に近付くほど明るくなる。この場合、スピーカSP及び装飾ランプLAは、すごろく演出における演出段階に関する情報を報知する報知手段としても把握できる。
以下、すごろく演出を実行させるために副制御CPU51が行う処理について説明する。本実施形態では、副制御CPU51が以下の処理を行うことにより、報知手段を制御する報知制御手段が実現される。
まず、すごろく演出を開始させるためのすごろく演出開始処理について説明する。副制御CPU51は、遊技状態が通常状態である場合であって、すごろく演出の非実行中である場合に変動開始コマンドを入力すると、すごろく演出開始処理を実行する。なお、副制御CPU51は、副制御RWM53内のすごろく演出フラグの値に基づいて、すごろく演出の実行中であるか否かを特定可能である。
すごろく演出開始処理において、副制御CPU51は、所定の乱数を用いてすごろく演出の実行抽選を行う。すごろく演出の実行抽選に当選しなかった場合、副制御CPU51は、すごろく演出を開始させることなくすごろく演出開始処理を終了する。一方、すごろく演出の実行抽選に当選した場合、副制御CPU51は、すごろく演出を開始させるように演出表示装置EHを制御する。
具体的に、副制御CPU51は、副制御RWM53内のすごろく演出フラグに、すごろく演出の実行中であることを特定可能な値を設定する。また、副制御CPU51は、副制御RWM53内の所定の記憶領域に、すごろく演出を実行可能な残り回数(本実施形態では20回)を記憶させる。さらに、副制御CPU51は、副制御RWM53内の位置フラグに、すごろく演出において特定のキャラクタが滞在するマス目を特定可能な値を記憶させる。なお、このとき、副制御CPU51は、すごろく演出において特定のキャラクタが滞在するマス目としてスタートの位置を特定可能な値を位置フラグに記憶させる。
そして、副制御CPU51は、すごろく演出に関する各種の画像を表示させるように演出表示装置EHを制御する。すごろく演出に関する各種の画像とは、全体画像100、拡大画像200、サイコロ画像300、及び回数画像400などである。このとき、副制御CPU51は、演出表示装置EHにおいて、特定のキャラクタがすごろくのマップにおけるスタートの位置に滞在するように全体画像100及び拡大画像200を表示させる。また、このとき、副制御CPU51は、演出図柄を演出図柄表示領域500に表示させるように演出表示装置EHを制御する。その後、副制御CPU51は、すごろく演出開始処理を終了する。
次に、すごろく演出を進行させるためのすごろく演出進行処理について説明する。副制御CPU51は、すごろく演出開始処理を終了した後に、すごろく演出進行処理を実行する。また、副制御CPU51は、すごろく演出の実行中に変動開始コマンドを入力する毎にすごろく演出進行処理を実行する。
すごろく演出進行処理において、副制御CPU51は、すごろく演出の残り回数を1減算する。このとき、副制御CPU51は、回数画像400により減算後の残り回数を表示するように演出表示装置EHを制御する。続いて、副制御CPU51は、入力した変動開始コマンドに基づいて、サイコロ画像300において第1サイコロ画像301として表示されるサイコロを停止させるときの出目を決定する。このとき、副制御CPU51は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンの種類と、すごろくのマップ上において特定のキャラクタが滞在するマス目と、すごろくのマップのマス目に対応付けられている演出内容と、に基づいて、サイコロの出目を決定する。例えば、副制御CPU51は、リーチ演出を実行する変動パターンを特定したときには、すごろくのマップ上において特定のキャラクタが滞在するマス目と、すごろくのマップのマス目に対応付けられている演出内容と、を参照して、リーチ演出を実行する演出内容が対応付けられたマス目に到達する出目を決定するように制御する。
次に、副制御CPU51は、決定したサイコロの出目に基づいて方向画像600及び移動数画像700を表示させるように演出表示装置EHを制御する。その後、副制御CPU51は、決定したサイコロの出目に基づいて位置フラグの値を更新する。このとき、副制御CPU51は、方向画像600及び移動数画像700を非表示とするとともに、更新後の位置フラグの値に対応するマス目に特定のキャラクタを移動させるように演出表示装置EHを制御する。そして、副制御CPU51は、すごろく演出進行処理を終了する。
その後、副制御CPU51は、すごろく演出進行処理とは別の処理において、更新後の位置フラグの値に対応するマス目に対応付けられた演出内容で演出を進行させるように制御する。また、副制御CPU51は、すごろく演出の実行中に待機状態となった場合には、拡大画像200を非表示とするように演出表示装置EHを制御する。さらに、副制御CPU51は、すごろく演出の実行中であって待機状態中である場合に、変動開始コマンドを入力したときには、拡大画像200を表示させるように演出表示装置EHを制御する。
次に、すごろく演出を終了させるためのすごろく演出終了処理について説明する。副制御CPU51は、すごろく演出進行処理においてすごろく演出の残り回数を1減算した結果、すごろく演出の残り回数が0回となった場合に、すごろく演出進行処理の終了後にすごろく演出終了処理を実行する。また、副制御CPU51は、大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力した場合に、すごろく演出進行処理の終了後にすごろく演出終了処理を実行する。
すごろく演出終了処理において、副制御CPU51は、すごろく演出に関する各種の画像を非表示とするように制御する。次に、副制御CPU51は、副制御RWM53内に記憶されているすごろく演出の残り回数と、位置フラグの値と、を消去する。そして、副制御CPU51は、すごろく演出フラグに、すごろく演出の非実行中であることを特定可能な値を設定する。その後、副制御CPU51は、すごろく演出終了処理を終了する。
以下、すごろく演出が実行されるときの演出の流れの具体的な一例について説明する。ここでは、すごろく演出の実行中であって、変動ゲームの実行中である場合の演出の流れについて説明する。
この場合、図5(a)に示すように、演出表示装置EHでは、すごろく演出に関する各種の画像として、全体画像100、拡大画像200、サイコロ画像300、及び回数画像400が表示される。そして、変動ゲームが開始されると、演出表示装置EHでは、変動ゲームの開始に伴って第1サイコロ画像301が回転し、該変動ゲームが終了するよりも前に所定の出目で停止する。ここでは、「4」の目で停止したものとする。この場合、すごろく演出では、停止したサイコロの出目に応じた方向画像600及び移動数画像700が表示される。
続いて、図5(b)に示すように、演出表示装置EHでは、停止したサイコロの出目に応じて特定のキャラクタが移動する。即ち、演出表示装置EHにおいて、全体画像100における全体キャラクタ画像102の位置、及び拡大画像200における拡大キャラクタ画像202の位置が更新される。ここでは、停止したサイコロの出目に応じて特定のキャラクタが移動した結果、大当りの図柄組合せが導出される期待度が高いことを示す演出内容が対応付けられたマス目に到達したものとする。
その後、図5(c)及び(d)に示すように、演出表示装置EHでは、特定のキャラクタが到達したマス目に対応付けられた演出内容で演出が進行する。ここでは、演出表示装置EHにおいて、全体画像100及び拡大画像200が非表示となり、所定のリーチ演出が実行されるものとする。また、このとき、スピーカSPからは、特定のキャラクタが到達したマス目に応じた音量で、特定のキャラクタが到達したマス目に応じた楽曲が出力される。さらに、このとき、装飾ランプLAは、特定のキャラクタが到達したマス目に応じた光量及び発光態様で発光する。
そして、図示しないが、回数終了条件及び大当り終了条件の何れも成立していない場合、演出表示装置EHでは、実行中の変動ゲームの終了に伴って全体画像100及び拡大画像200が表示され、すごろく演出が継続される。一方で、回数終了条件又は大当り終了条件が成立している場合、演出表示装置EHでは、実行中の変動ゲームの終了に伴って、サイコロ画像300及び回数画像400が非表示となり、すごろく演出が終了される。
本実施形態の効果について説明する。
(1-1)状況に応じてすごろく演出に関する画像として表示させる画像の種類を異ならせて遊技を楽しませることができる。具体的に、待機状態中には、拡大画像200を表示することなく全体画像100を表示可能である一方で、変動ゲームの実行中には、全体画像100と拡大画像200の両方を表示可能である。これによれば、待機状態中と変動ゲームの実行中の何れであっても、特定のキャラクタが滞在するマス目と、すごろくのマップにおけるゴールの位置とを認識可能としつつも、特に変動ゲームの実行中においては、特定のキャラクタが滞在するマス目に注目させて遊技を楽しませることができる。
(1-2)待機期間中においては、全体画像100が表示されるため、特定のキャラクタが滞在するマス目とすごろくのマップにおけるゴールの位置とを認識させた上で遊技を行うか否かを判断させることができる。そして、変動ゲームが実行された場合、全体画像100に加えて拡大画像200が表示されるため、特に特定のキャラクタが滞在するマス目に注目させて遊技を楽しませることができる。
(1-3)変動ゲームの実行中には、サイコロ画像300が表示されることにより、特定のキャラクタが移動するマス目の数を特定可能であるため、すごろく演出において特定のキャラクタが何れのマス目に移動するかに興味を持つ遊技者の興趣を向上できる。
(1-4)待機状態中には、サイコロ画像300が表示されることにより最後にサイコロが停止したときの出目を認識可能となる。これによれば、すごろく演出において最後に特定のキャラクタが移動したマス目の数を特定可能であるため、すごろく演出において特定のキャラクタが滞在するマス目の変化に興味を持つ遊技者の興趣を向上できる。
(1-5)全体画像100及び拡大画像200は、方向画像600及び移動数画像700をそれぞれ含んで構成されることにより、特定のキャラクタが滞在するマス目の変化を報知可能となる。これによれば、全体画像100及び拡大画像200の表示により、特定のキャラクタが滞在するマス目の変化に興味を持つ遊技者の興趣を向上できる。
(1-6)すごろく演出は、複数回の変動ゲームにまたがって実行可能であるため、複数回の変動ゲームにまたがって遊技者を楽しませることができる。
(1-7)すごろく演出において特定のキャラクタがゴールの位置に到達したときには、実行中の変動ゲームが大当りとなり、大当り遊技が付与される。このため、すごろく演出において、特定のキャラクタが滞在するマス目の位置や、ゴールの位置、特定のキャラクタが移動するマス目の数に対してより注目させることができる。
(1-8)すごろく演出の実行中は、特定のキャラクタが滞在するマス目に応じた音量で、特定のキャラクタが滞在するマス目に応じた楽曲がスピーカSPから出力される。これによれば、スピーカSPから出力される楽曲に基づいて、特定のキャラクタが滞在するマス目を認識可能であるため、特定のキャラクタが滞在するマス目をより効果的に報知することができる。
(1-9)また、すごろく演出の実行中に出力される楽曲の音量は、特定のキャラクタが滞在するマス目がゴールの位置に近付くほど大きくなるため、特定のキャラクタが滞在するマス目がゴールの位置に近付くほど大きい音量で音声演出を楽しませることができる。
(1-10)すごろく演出の実行中は、特定のキャラクタが滞在するマス目に応じた光量及び発光態様で装飾ランプLAが発光する。これによれば、装飾ランプLAの発光態様に基づいて、特定のキャラクタが滞在するマス目を認識可能であるため、特定のキャラクタが滞在するマス目をより効果的に報知することができる。
(1-11)また、すごろく演出の実行中に装飾ランプLAが発光するときの光量は、特定のキャラクタが滞在するマス目がゴールの位置に近付くほど明るくなるため、特定のキャラクタが滞在するマス目がゴールの位置に近付くほど明るい光量で発光演出を楽しませることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第2実施形態の副制御CPU51は、すごろく演出を実行させるに際して、変動ゲームの実行中であるときには、全体画像100の表示を制限するように演出表示装置EHを制御する。以下、詳しく説明する。
図6に示すように、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中にすごろく演出を開始させるときには、全体画像100を表示させることなく、拡大画像200及びサイコロ画像300を表示させるように演出表示装置EHを制御する。そして、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中にすごろく演出が実行されている場合に、演出ボタンD1が操作されたことを契機として、全体画像100の表示と非表示を切り替える制御が可能である。即ち、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中にすごろく演出が実行されており、且つ、全体画像100が表示されていない場合に、演出ボタンD1が操作されたときには、全体画像100を表示させるように演出表示装置EHを制御する。一方で、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中にすごろく演出が実行されており、且つ、全体画像100が表示されている場合に、演出ボタンD1が操作されたときには、全体画像100を非表示とするように演出表示装置EHを制御する。これにより、第2実施形態の演出表示装置EHでは、変動ゲームの実行中においては、第2情報に相当する全体画像100を表示することなく、第1情報に相当する拡大画像200を表示することができる。また、これにより、第2実施形態の演出表示装置EHでは、変動ゲームの実行中であっても、演出ボタンD1が操作された場合には第2情報に相当する全体画像100を表示することができる。
また、第2実施形態において、副制御CPU51は、待機状態中にすごろく演出が実行されているときには、全体画像100、拡大画像200、及びサイコロ画像300を表示させるように制御する。即ち、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中にすごろく演出が実行されており、且つ、全体画像100が表示されていない場合に、実行中の変動ゲームが終了して待機状態に移行したときには、全体画像100を表示させるように演出表示装置EHを制御する。一方で、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中にすごろく演出が実行されており、且つ、全体画像100が表示されている場合に、実行中の変動ゲームが終了して待機状態に移行したときには、継続して全体画像100を表示させるように演出表示装置EHを制御する。そして、第2実施形態において、副制御CPU51は、待機状態中にすごろく演出が実行されている場合に、変動開始コマンドを入力したときには、全体画像100を非表示とするように演出表示装置EHを制御する。
本実施形態の効果について説明する。
(2-1)待機状態中には、拡大画像200を表示することなく全体画像100を表示可能である一方で、変動ゲームの実行中には、全体画像100を表示することなく拡大画像200を表示可能である。これによれば、待機状態中においては、特定のキャラクタが滞在するマス目と、すごろくのマップにおけるゴールの位置とを認識させることができる一方で、変動ゲームの実行中においては、特定のキャラクタが滞在するマス目に集中させて遊技を楽しませることができる。
(2-2)変動ゲームの実行中であっても、演出ボタンD1の操作を条件として全体画像100を表示可能である。これによれば、変動ゲームの実行中であっても、すごろくのマップにおけるゴールの位置を認識可能とすることができるため、ゴールの位置を知りたいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
図7に示すように、第3実施形態のパチンコ遊技機10は、すごろく演出で用いるマップとして複数種類のマップを備えている。例えば、第3実施形態において、複数種類のマップには、「学校」のマップと、「街中」のマップと、「キャンプ場」のマップと、「海」のマップと、がある。各マップには、それぞれ、各マップに滞在する変動ゲームの上限回数である滞在上限回数が定められている。第3実施形態では、各マップにおける滞在上限回数の変動ゲームが終了した場合、異なるマップを用いてすごろく演出が継続される。即ち、第3実施形態では、通常状態である場合であって、変動ゲームの実行中及び待機状態中である期間の全体にわたってすごろく演出が実行される。なお、第3実施形態において、回数画像400は、すごろく演出が実行される残り回数に代えて、各マップに滞在する残り回数を表示する。
また、各マップには、それぞれ、各マップにおけるマス目の数であるマス数が定められている。マス数は、各マップにおけるスタートの位置からゴールの位置までのマス目の数である。即ち、各マップには、各マップにおけるゴールの位置が定められているといえる。
また、各マップには、それぞれ、すごろく演出に関する各種の画像の表示態様が定められている。例えば、「学校」のマップには、すごろく演出に関する各種の画像の表示態様として、「学校」をモチーフとした表示態様が定められている。
そして、第3実施形態のパチンコ遊技機10は、該パチンコ遊技機10の電源が投入されてから最初にすごろく演出が実行されるときの初期マップを選択する初期マップ選択機能が搭載されている。具体的に、第3実施形態のパチンコ遊技機10は、初期マップを選択する操作が可能な図示しない選択操作スイッチを備えている。第3実施形態において、選択操作スイッチは、パチンコ遊技機10の背面側に配設されている。このため、本実施形態において、選択操作スイッチは、施錠装置11cを解錠して搭載枠11bを開放しなければアクセスできない。したがって、原則として、選択操作スイッチは、施錠装置11cの鍵を保有する管理者のみが操作可能な手段といえる。選択操作スイッチは、例えばダイヤル状の操作手段であり、ダイヤルの目盛りを所定のマップを特定する位置に合わせることにより、初期マップを選択する操作が可能である。第3実施形態のパチンコ遊技機10は、複数種類のマップのうち一部である複数種類のマップの中から初期マップを選択可能である。例えば、第3実施形態のパチンコ遊技機10は、初期マップとして、「学校」のマップ、「街中」のマップ、及び「キャンプ場」のマップの何れかを選択可能である一方で、「海」のマップを選択不能である。
上述したように、第3実施形態において、各マップには、各マップにおけるゴールの位置が定められている。このため、第3実施形態のパチンコ遊技機10では、初期マップを選択することにより、すごろく演出におけるゴールの位置を選択可能であるといえる。言い換えれば、すごろく演出において、特定段階に相当するゴールの位置は、各マップに定められた複数通りのゴールの位置の中から設定可能であるといえる。ここで、各マップに定められた複数通りのゴールの位置は、特定段階を設定可能な演出段階の範囲としても把握できる。
そして、第3実施形態において、すごろく演出が実行されるときに表示される全体画像100は、上記した実施形態と同様に、すごろくのマップを模した全体マップ画像101と、特定のキャラクタを模した全体キャラクタ画像102と、を含んで構成されている。第3実施形態における全体マップ画像101は、現在のマップに応じて異なる。即ち、第3実施形態において、全体マップ画像101は、現在のマップにおけるスタートの位置と、ゴールの位置と、マス目の数と、を特定可能な画像である。一方で、第3実施形態において、全体マップ画像101は、現在のマップとは異なるマップにおけるスタートの位置と、ゴールの位置と、マス目の数と、を特定不能な画像である。このため、第3実施形態において、全体画像100は、現在のマップにおけるゴールの位置を特定可能である一方で、選択操作スイッチの操作により設定可能なマップにおけるゴールの位置を特定不能な画像である。ここで、選択操作スイッチの操作により設定可能なマップにおけるゴールの位置とは、言い換えれば、各マップに定められた複数通りのゴールの位置であり、特定段階を設定可能な演出段階の範囲に相当する。即ち、第3実施形態において、全体画像100は、設定されている特定段階を認識可能である一方で、特定段階を設定可能な演出段階の範囲を認識不能な画像である。
以下、第3実施形態においてすごろく演出を実行させるために副制御CPU51が行う処理について説明する。
まず、第3実施形態におけるすごろく演出開始処理について説明する。第3実施形態において、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10の電源が投入されたことに伴って、すごろく演出開始処理を実行する。第3実施形態のすごろく演出開始処理において、副制御CPU51は、現在の遊技状態が通常状態である場合であって、変動ゲームの実行中又は待機状態中であるときには、すごろく演出の実行抽選を行うことなく、すごろく演出を開始させるように演出表示装置EHを制御する。このとき、副制御CPU51は、初期マップとして、選択操作スイッチにより選択されたマップを用いてすごろく演出を開始させるように演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU51は、選択操作スイッチにより選択されたマップに定められた表示態様で、すごろく演出に関する各種の画像を表示させるように演出表示装置EHを制御する。また、第3実施形態において、副制御CPU51は、すごろく演出を実行可能な残り回数に代えて、選択操作スイッチにより選択されたマップに定められた滞在上限回数を、現在のマップに滞在可能な残り回数として副制御RWM53内の記憶領域に記憶させる。その後、副制御CPU51は、すごろく演出開始処理を終了する。
次に、第3実施形態におけるすごろく演出進行処理について説明する。第3実施形態において、副制御CPU51は、上記した実施形態と同様に、すごろく演出開始処理を終了した後、及び、すごろく演出の実行中に変動開始コマンドを入力する毎に、すごろく演出進行処理を実行する。
第3実施形態のすごろく演出進行処理において、副制御CPU51は、現在のマップに滞在可能な残り回数を1減算する。なお、すごろく演出進行処理におけるその他の制御については、上記した実施形態のすごろく演出進行処理における制御と同様であるため、説明を省略する。
次に、すごろく演出においてマップを移行させるためのすごろく演出移行処理について説明する。第3実施形態において、副制御CPU51は、すごろく演出進行処理において現在のマップに滞在可能な残り回数を1減算した結果、現在のマップに滞在可能な残り回数が0回となった場合に、すごろく演出進行処理の終了後にすごろく演出移行処理を実行する。
すごろく演出移行処理において、副制御CPU51は、所定の乱数を用いて移行先のマップを決定するマップ抽選を行う。このとき、副制御CPU51は、現在のマップと同一のマップを決定しないようにマップ抽選を行う。また、副制御CPU51は、マップ抽選において、初期マップとして選択可能なマップと、初期マップとして選択不能なマップと、を含む複数種類のマップの中から移行先のマップを決定する。そして、副制御CPU51は、マップ抽選において決定したマップを用いてすごろく演出を開始させるように演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU51は、決定したマップに定められた表示態様で、すごろく演出に関する各種の画像を表示させるように演出表示装置EHを制御する。また、副制御CPU51は、決定したマップに定められた滞在上限回数を、現在のマップに滞在可能な残り回数として副制御RWM53内の記憶領域に記憶させる。その後、副制御CPU51は、すごろく演出移行処理を終了する。
また、第3実施形態において、副制御CPU51は、大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力した場合に、すごろく演出進行処理の終了後にすごろく演出終了処理を実行する。なお、すごろく演出終了処理における制御については、上記した実施形態のすごろく演出終了処理における制御と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態の効果について説明する。
(3-1)選択操作スイッチの操作により初期マップを選択可能であるため、初期マップを選択した者の意図する演出態様によりすごろく演出を楽しませることができる。
(3-2)すごろく演出の実行中は、現在のマップにおけるゴールの位置を認識可能である一方で、初期マップとして選択可能なマップの種類を認識不能である。このため、初期マップとして何れのマップが選択されているかに対して過度に注目させることを抑制し、現在のマップにおけるゴールの位置に注目させて遊技を楽しませることができる。
(3-3)現在のマップにおける滞在上限回数に到達した場合であっても、すごろく演出を終了させることなく、異なるマップに移行してすごろく演出を実行させることができるため、遊技者を飽きさせてしまうことを抑制しつつ、すごろく演出を楽しませることができる。
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・各実施形態において、すごろく演出に用いるマップの数及び種類は、適宜変更してもよい。また、各マップにおけるスタートの位置、ゴールの位置、マス目の数などは適宜変更してもよい。
・各実施形態において、すごろく演出を実行可能な条件は適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、通常状態である場合に代えて、又は加えて、第1有利状態である場合にすごろく演出を実行可能に制御してもよいし、第2有利状態である場合にすごろく演出を実行可能に制御してもよい。この場合、すごろく演出に用いるマップの種類は、遊技状態に応じて同一であってもよいし異なっていてもよい。
・各実施形態において、副制御CPU51は、保留中の変動ゲームの演出内容に応じてすごろく演出を実行するか否かを決定してもよい。例えば、副制御CPU51は、先読みコマンドを入力したことを契機として、すごろく演出を実行させるか否かの実行抽選を行うようにしてもよい。このとき、先読みコマンドの種類に応じて実行抽選の当選確率を異ならせることにより、保留中の変動ゲームが大当りとなる期待度を報知することもできる。また、この場合、副制御CPU51は、保留中の変動ゲームの演出内容に応じて異なる割合ですごろく演出に用いるマップを決定するとよい。
・第2実施形態において、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中に全体画像100を表示させた場合であって、実行中の変動ゲームが終了したときには、その後に待機状態となることなく次の変動ゲームが開始されるときであっても、全体画像100を表示させ続けるように制御してもよい。
・各実施形態において、副制御CPU51は、待機状態中も拡大画像200を表示可能に制御してもよい。この場合、副制御CPU51は、待機状態に移行してから所定時間が経過したことを契機として拡大画像200を非表示としてもよい。また、第2実施形態において、副制御CPU51は、待機状態中も拡大画像200を表示する一方で全体画像100を表示しないように制御してもよい。この場合、副制御CPU51は、待機状態に移行してから所定時間が経過したことを契機として全体画像100を表示するように制御してもよい。
・各実施形態において、副制御CPU51は、待機状態中はサイコロ画像300を表示しないように制御してもよい。
・各実施形態において、副制御CPU51は、リーチ演出の実行中も全体画像100及び拡大画像200を表示可能に制御してもよい。
・各実施形態において、すごろく演出における各種の情報は、画像の表示とは異なる報知方法により報知されてもよい。例えば、副制御CPU51は、装飾ランプLAにより、すごろく演出における各種の情報を報知させるように制御してもよい。具体的には、発光体の数によりすごろく演出におけるマス目の数を報知してもよいし、複数の発光体のうち何れかの発光体を発光させることによりすごろく演出における現在のマス目を報知してもよい。また例えば、副制御CPU51は、スピーカSPにより、すごろく演出における各種の情報を報知させるように制御してもよい。具体的には、所定の音声の出力により、すごろく演出におけるマス目の数や、現在のマス目を報知してもよい。
・各実施形態において、すごろく演出においてゴールに到達したときに付与される特典は、適宜変更してもよい。例えば、すごろく演出においてゴールに到達したときには、所定の遊技状態に制御されるようにしてもよい。このとき、副制御CPU51は、所定の遊技状態に制御される場合に、すごろく演出においてゴールに到達するようにサイコロの出目を決定するとよい。また、すごろく演出においてゴールに到達したときに付与される特典は、所定の演出が実行されることであってもよい。また、各実施形態において、すごろく演出においてゴールに到達した場合であっても、特典が付与されないときがあってもよい。
・各実施形態において、すごろく演出は、待機状態中には実行されないようにしてもよい。例えば、副制御CPU51は、待機状態に移行したことを契機としてすごろく演出を終了させるように制御してもよい。
・各実施形態において、すごろく演出は、複数回の変動ゲームにまたがって実行されないようにしてもよい。例えば、副制御CPU51は、実行中の変動ゲームが終了したことを契機としてすごろく演出を終了させるように制御してもよい。
・第2実施形態において、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中には、演出ボタンD1が操作された場合であっても全体画像100を表示させないように制御してもよい。
・各実施形態において、すごろく演出の実行中に表示させる画像の内容は、適宜変更してもよい。例えば、全体画像100について、方向画像600及び移動数画像700を含んで表示されないようにしてもよい。即ち、全体画像100は、特定のキャラクタが移動するマス目の数を特定不能な情報であってもよい。同様に、拡大画像200について、方向画像600及び移動数画像700を含んで表示されないようにしてもよい。即ち、拡大画像200は、特定のキャラクタが移動するマス目の数を特定不能な情報であってもよい。
・各実施形態において、すごろく演出は、複数の遊技状態にまたがって実行可能であってもよい。この場合、副制御CPU51は、遊技状態に応じて、すごろく演出において表示する画像を異ならせてもよい。例えば、副制御CPU51は、通常状態と第2有利状態とにまたがってすごろく演出を実行させる場合に、第2有利状態であるときには、全体画像100及び拡大画像200を表示させる一方で、通常状態であるときには、全体画像100を表示させることなく拡大画像200を表示させるように制御してもよい。また、副制御CPU51は、通常状態と第2有利状態とにまたがってすごろく演出を実行させる場合に、第2有利状態であるときには、拡大画像200を表示させることなく全体画像100を表示させる一方で、通常状態であるときには、全体画像100を表示させることなく拡大画像200を表示させるように制御してもよい。この場合、通常状態であるときが第1状況に相当し、第2有利状態であるときが第2状況に相当する。また、通常状態と第1遊技状態とにまたがってすごろく演出を実行可能とし、通常状態であるときと第1遊技状態であるときとで表示する画像を異ならせてもよい。さらに、高確率状態であるときと低確率状態であるときとにまたがってすごろく演出を実行可能とし、高確率状態であるときと低確率状態であるときとで表示する画像を異ならせてもよい。
・各実施形態において、すごろく演出における演出の段階は、パチンコ遊技機10の前面側に設けられた操作手段(例えば演出ボタンD1)の操作に応じて進行及び後退するようにしてもよい。例えば、副制御CPU51は、すごろく演出が実行されている場合に、変動ゲームの実行中に演出ボタンD1が操作されたことを契機として、サイコロが回転する表示態様で第1サイコロ画像301が表示され、その後、停止したときのサイコロの出目に応じて特定のキャラクタが移動するように制御してもよい。このとき、副制御CPU51は、1回の変動ゲームの実行中には、1回の演出ボタンD1の操作を受け付けるようにするとよい。一方で、副制御CPU51は、すごろく演出の実行中に、変動ゲームが実行された場合であっても、演出ボタンD1が操作されていないときには、サイコロが回転する表示態様で第1サイコロ画像301を表示することなく、特定のキャラクタが移動しないように制御してもよい。
・各実施形態において、操作手段の操作によりサイコロが回転し、特定のキャラクタが移動するように構成する場合、操作手段の操作態様により、特定のキャラクタが移動する方向及び移動するマス目の数が異ならされるようにしてもよい。例えば、副制御CPU51は、複数の操作態様による操作が可能な操作手段について、第1の操作態様で操作されたときと、第2の操作態様で操作されたときとで、異なる方向(例えば、ゴールに向かう方向とスタートに向かう方向)に特定のキャラクタが移動するように制御してもよい。即ち、各実施形態において、操作手段の操作態様に応じて、演出の段階が進行するか後退するかが異ならされてもよい。なお、この場合、「複数の操作態様」には、同一の操作手段に対する異なる操作方法による操作の他に、異なる操作手段に対する操作も含むことを意図している。
・各実施形態において、すごろく演出における演出段階は、待機状態中にパチンコ遊技機10の前面側に設けられた操作手段(例えば演出ボタンD1)が操作されたことを契機として進行及び後退するようにしてもよい。例えば、副制御CPU51は、すごろく演出において、待機状態中であっても、演出ボタンD1が操作されたことを契機としてサイコロが回転する表示態様で第1サイコロ画像301が表示され、その後、停止したときのサイコロの出目に応じて特定のキャラクタが移動するように制御してもよい。
・各実施形態において、すごろく演出は、パチンコ遊技機10の前面側に設けられた操作手段(例えば演出ボタンD1)が操作されたことを契機として開始されるようにしてもよい。即ち、すごろく演出は、遊技者による操作手段の操作を契機として開始されるようにしてもよい。例えば、副制御CPU51は、すごろく演出の実行抽選に当選した場合に、すごろく演出を実行させるか否かを選択させるための選択画面を表示させるように演出表示装置EHを制御する。そして、副制御CPU51は、選択画面の表示中に演出ボタンD1が操作されたことを契機として、すごろく演出を実行させるか否かを切替可能に制御する。このとき、副制御CPU51は、所定の表示時間にわたって選択画面を表示させるように制御し、該選択画面の表示中に演出ボタンD1が操作されることなく表示時間が終了したときには、すごろく演出を実行させるように制御してもよい。また、例えば、副制御CPU51は、すごろく演出の実行抽選に当選したか否かにかかわらず、演出ボタンD1が操作されたことを契機として選択画面を表示させ、すごろく演出を開始させる制御が可能であってもよい。この場合、副制御CPU51は、すごろく演出の実行抽選を行わなくてもよい。
・各実施形態において、パチンコ遊技機10は、すごろく演出に代えて異なる演出を実行可能に構成されてもよい。すごろく演出に代わる演出としては、例えば、音声演出を採用してもよいし、発光演出を採用してもよい。この場合、すごろく演出に代わる演出では、予め定めた特定段階を上限として演出段階が進行及び後退するようになっているとよい。また、この場合、パチンコ遊技機10は、すごろく演出に代わる演出における現在の演出段階を認識可能な第1情報と、すごろく演出に代わる演出における現在の演出段階及び特定段階を認識可能な第2情報と、を報知可能であってもよい。このとき、例えば、副制御CPU51は、待機状態中においては、第1情報を報知することなく第2情報を報知する一方で、変動ゲームの実行中においては、第1情報及び第2情報を報知するように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御してもよい。また、例えば、副制御CPU51は、待機状態中においては、第1情報を報知することなく第2情報を報知する一方で、変動ゲームの実行中においては、第2情報を報知することなく第1情報を報知するように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御してもよい。
・操作手段は、押下操作が可能なボタンでなくてもよく、例えば、レバー型の操作手段やタッチパネル型の操作手段、非接触式の操作手段などであってもよい。
・大当り遊技の終了後、予め定めた確変回数を上限として高確率状態を付与する遊技機(所謂、ST機)に具体化してもよい。また、大当り遊技の終了後、所定の転落抽選に当選するまでを上限として高確率状態を付与する遊技機(所謂、転落機)に具体化してもよい。また、大当り遊技において、特定のセンサにより遊技球が検知されたことを契機として高確率状態を付与する遊技機(所謂、V確変機)に具体化してもよい。
・大当り遊技の終了後は、必ず高入球率状態(短変動時間状態)を付与したが、これに限らず、大当り図柄の種類に応じて、高入球率状態を付与しないときがあってもよい。
・特別ゲームは、演出表示装置EHにて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。また、第2特別ゲームを省略してもよい。
・パチンコ遊技機10の機械的な構成は適宜変更してもよい。例えば、演出表示装置EHを複数の表示手段から構成してもよく、そのうちの一部の表示手段を変位可能に構成してもよい。例えば、操作手段は単数又は複数(3つ以上)であってもよく、複数の操作部が複合したものであってもよい。
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
本実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記第1情報及び前記第2情報は、前記演出段階の変化を認識可能な情報である。
(ロ)前記特定演出は、複数回の変動ゲームにまたがって実行可能である。
(ハ)前記特定演出の演出段階が前記特定段階に到達した場合には、所定の特典が付与される。