以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、パチンコ遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠11aと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠11bと、を含んで構成される。搭載枠11bは、設置枠11aに対して開閉可能となるように、設置枠11aの開口部の一側縁部に対して軸支されている。パチンコ遊技機10は、搭載枠11bが開放されないように施錠する施錠装置11cを備える。施錠装置11cは、該施錠装置11cに適合する鍵を差し込んで所定方向へ回動させることにより解錠され、搭載枠11bの開放を許容するように構成されている。パチンコ遊技機10は、設置枠11aに対して搭載枠11bが開放されていることを検出可能な枠開放センサ11d(図3参照)を備えている。
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、搭載枠11bに搭載されている。遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。発射ハンドルHDは、遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される手段の一例である。発射ハンドルHDは、一例として、搭載枠11bの前面側に設けられる。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの回動操作量を調整することによって、遊技球の発射強度を調整できるように構成される。
パチンコ遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段の一例として、演出ボタンD1及び十字キーD2を備える。一例として、演出ボタンD1及び十字キーD2は、押下操作を可能に構成されたボタン式の手段である。演出ボタンD1及び十字キーD2は、ボタン式であることに限らず、タッチセンサ式であってもよく、所定の表示装置をタッチパネル式の手段として機能させる構成であってもよい。演出ボタンD1及び十字キーD2は、操作可能な複数の部分を含んで構成されていてもよい。本実施形態の一例において、演出ボタンD1は、操作可能な単一の部分を含んで構成される。十字キーD2は、左キーD2l、右キーD2r、上キーD2u、及び下キーD2dのように、操作可能な複数の部分を含んで構成される。
パチンコ遊技機10は、発光可能な発光手段としての装飾ランプを備える。装飾ランプは、発光体(不図示)を点灯、点滅、及び消灯させることにより各種の演出や報知を実行可能である。なお、以下の説明では、発光体の点灯及び点滅をまとめて「発光」と示す場合がある。また、以下の説明では、発光体を発光させて行う演出を「発光演出」と示す場合がある。
本実施形態において、装飾ランプには、搭載枠11bに搭載される複数の枠ランプがある。具体的に、枠ランプには、搭載枠11bの右上部及び左上部にそれぞれ搭載されている第1枠ランプLA1と、搭載枠11bの上部に搭載されている第2枠ランプLA2と、搭載枠11bの下部に搭載されている第3枠ランプLA3と、がある。なお、以下の説明では、第1枠ランプLA1、第2枠ランプLA2、及び第3枠ランプLA3をまとめて「枠ランプ」と示す場合がある。
また、図2に示すように、本実施形態において、装飾ランプには、遊技盤YBに搭載される複数の盤ランプがある。具体的に、盤ランプには、遊技盤YBの上部に搭載されている第1盤ランプLB1と、遊技盤YBの右部に搭載されている第2盤ランプLB2と、遊技盤YBの右上部に搭載されている第3盤ランプLB3と、がある。なお、以下の説明では、第1盤ランプLB1、第2盤ランプLB2、及び第3盤ランプLB3をまとめて「盤ランプ」と示す場合がある。また、以下の説明では、枠ランプと盤ランプをまとめて「装飾ランプ」と示す場合がある。
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、音声を出力する出力手段としてのスピーカSPを備える。スピーカSPは、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力することにより各種の演出や報知を実行可能である。以下の説明では、音声を出力して行う演出を「音声演出」と示す場合がある。例えば、スピーカSPは、一例として、枠体11に設けられる。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームを表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを備える。特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、内部抽選(後述する特別抽選)の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。特別図柄には、大当り表示結果の一例である大当り図柄と、はずれ表示結果の一例であるはずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、特別抽選にて大当りに当選すると、特別ゲームにて大当り図柄が導出され、該大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの保留数を特定可能な情報を表示する表示部として、第1特別保留表示部13c及び第2特別保留表示部13dを備える。第1特別保留表示部13cは、第1特別ゲームの保留数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2特別保留表示部13dは、第2特別ゲームの保留数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限値は、4である。パチンコ遊技機10は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、内部抽選(後述する普通抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り表示結果の一例である普通当り図柄と、普通はずれ表示結果の一例である普通はずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、普通抽選にて普通当りに当選すると、普通ゲームにて普通当り図柄が導出され、該普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。パチンコ遊技機10は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、普通ゲームの保留数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。
パチンコ遊技機10は、所定の情報の表示が可能な表示手段としての演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、所定の情報を表示可能な表示領域としての画像表示部GHを有する。画像表示部GHは、一例として、液晶パネル、及び有機ELパネルなどである。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。演出表示装置EHは、所定のキャラクタや文字を模した画像といった情報を表示することにより各種の演出や報知を実行可能である。以下の説明では、情報を表示して行う演出を「表示演出」と示す場合がある。
演出表示装置EHでは、表示演出の1つとして、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄(飾り図柄)は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。一例として、本実施形態の演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは大当りの図柄組合せが導出される。大当りの図柄組合せは、「777」などのように全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでははずれの図柄組合せが導出される。はずれの図柄組合せは、一例として、「778」や「787」などのように少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。本明細書において、「一旦停止表示」とは、ゆれ変動表示などのように、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態である。以下の説明では、特別ゲームと、該特別ゲームに対応して実行される演出ゲームと、をまとめて「変動ゲーム」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する第1特別始動入賞口15を備える。第1特別始動入賞口15は、遊技球を入球させることができるように、常に開口している。パチンコ遊技機10は、第1特別始動入賞口15へ入球した遊技球を検知する第1特別始動センサSE1を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する第2特別始動入賞口16を備える。パチンコ遊技機10は、第2特別始動入賞口16へ入球した遊技球を検知する第2特別始動センサSE2を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球可能な開状態と、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球不能な閉状態と、に動作可能な普通可変部材17を備える。閉状態は、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させる手段の一例として、普通ソレノイドSL1を備える(図3参照)。普通可変部材17は、普通当り遊技において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する大入賞口18を備える。パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態と、に動作可能な特別可変部材19を備える。閉状態は、遊技球が大入賞口18へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させる手段の一例として、特別ソレノイドSL2を備える(図3参照)。特別可変部材19は、大当り遊技において、開状態に動作される。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaを流下する遊技球が通過(入球)可能なゲート25を備える。パチンコ遊技機10は、ゲート25を通過する遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る一方、賞球の払出条件が成立しないように構成されている。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する入賞口として、普通入賞口26を備える。パチンコ遊技機10は、普通入賞口26へ入球した遊技球を検知する普通入賞センサ(不図示)を備える。本実施形態では、遊技球が普通入賞センサによって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。なお、パチンコ遊技機10は、第1特別始動入賞口15、第2特別始動入賞口16、大入賞口18、及び普通入賞口26とは異なる入賞口を備えていてもよい。遊技球が入賞口に入球することは、所謂「入賞」である。パチンコ遊技機10は、アウト口27を備える。例えば、アウト口27は、遊技領域YBaの下端部において、遊技領域YBaに開口する。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、第1特別始動入賞口15、第2特別始動入賞口16、大入賞口18、及び普通入賞口26の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口27から機外へと排出される。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2特別始動入賞口16への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、特別ゲームの変動時間を短縮する時間短縮機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、該低確率状態に比して、大当り確率が高い高確率状態と、がある。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当りに当選する可能性が高まる。このため、高確率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、普通電動役物への入賞をサポートする機能であり、所謂「電サポ機能」である。パチンコ遊技機10は、第2特別始動入賞口16への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球率状態を備える。複数の入球率状態には、低入球率状態と、該低入球率状態に比して、入球率が高い高入球率状態と、がある。入球補助機能が作動すると、入球率状態が低入球率状態から高入球率状態に移行し、第2特別ゲームの始動条件を成立させ易くなる。このため、高入球率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの補助制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1補助制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする制御である。第2補助制御は、普通抽選における普通当り確率を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第2補助制御は、低入球率状態では、普通抽選そのものを行わないが、高入球率状態では、所定の当選確率にて普通抽選を行う制御であってもよい。第3補助制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御である。なお、第3補助制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、低入球率状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
次に、変動時間短縮機能(以下、時短機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)が異なる状態として、複数の変動時間状態を備える。複数の変動時間状態には、長変動時間状態と、長変動時間状態に比して、少なくとも第2特別ゲームの平均変動時間が短い短変動時間状態と、がある。時短機能が作動すると、変動時間状態が長変動時間状態から短変動時間状態へ移行し、単位時間当りで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。なお、本実施形態において、時短機能は、入球補助機能に付随して作動する。つまり、時短機能は、入球補助機能とともに作動し、入球補助機能とともに非作動となる。
本実施形態において、遊技状態には、通常状態、第1有利状態、及び第2有利状態の3つがある。通常状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動しない遊技状態である。第1有利状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動する遊技状態である。第2有利状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能及び時短機能が作動する遊技状態である。パチンコ遊技機10は、3つの遊技状態を備えることに限らず、その一部又は全部を、確変機能、入球補助機能、及び時短機能のうち作動させる機能を変更した異なる遊技状態としてもよい。また、遊技状態は、1つ又は2つであってもよく、4つ以上であってもよい。
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。大当り図柄の種類は、大当りの種類でもある。大当り図柄は、1又は複数の種類に分類される。一例として、本実施形態では、特定図柄及び通常図柄の2種類に分類される。パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて大当り遊技が付与される。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球するか、又は、予め定めた上限時間が経過すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態が制御される。一例として、特定図柄には、大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまでの間にわたって第1有利状態に制御することが定められている。通常図柄には、大当り遊技の終了後、予め定めた作動回数の特別ゲームが終了する迄、又は、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、第2有利状態に制御することが定められている。これに限らず、大入賞口18に入賞した遊技球が特定領域(所謂、Vゾーン)を通過したことを条件として、大当り遊技の終了後の遊技状態を第1有利状態に制御し、特定領域を通過しなかったことを条件として、大当り遊技の終了後の遊技状態を第2有利状態に制御する構成であってもよい。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御基板40を備える。主制御基板40は、所定の処理を行い、該処理の結果に応じて、制御情報の一例である制御コマンドなどの制御信号を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御基板50を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主制御CPU42と示す)と、記憶部(メモリ)と、を備える。主制御CPU42は、主制御用のプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ情報の書込みが不能なROM領域(以下、主制御ROM43と示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRWM領域(以下、主制御RWM44と示す)とが含まれる。
主制御ROM43は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主制御ROM43は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容(変動内容)の少なくとも一部を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、演出ゲームにて最終的に大当りの図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンは、演出ゲームにて最終的にはずれの図柄組合せを導出する変動パターンである。
主制御RWM44は、主制御CPU42による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM44が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路45を備える。マイクロプロセッサ41は、主制御CPU42による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主制御CPU42、主制御ROM43、主制御RWM44、及び乱数回路45は、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されていることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
主制御CPU42は、第1特別始動センサSE1、第2特別始動センサSE2、特別入賞センサSE3、及び普通始動センサSE4の各センサと接続されている。主制御CPU42は、各センサが遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU42は、第1特別図柄表示部13a、第2特別図柄表示部13b、第1特別保留表示部13c、第2特別保留表示部13d、普通図柄表示部13e、及び普通保留表示部13fの各表示部と接続されている。主制御CPU42は、各表示部の表示内容を制御可能に構成されている。主制御CPU42は、普通ソレノイドSL1及び特別ソレノイドSL2と接続されている。主制御CPU42は、普通ソレノイドSL1及び特別ソレノイドSL2の動作を制御することによって、それぞれ普通可変部材17及び特別可変部材19の動作を制御可能に構成されている。
主制御CPU42は、枠開放センサ11dと接続されている。主制御CPU42は、枠開放センサ11dが搭載枠11bの開放を検出しているときに出力する開放信号を入力可能に構成されている。これにより、主制御CPU42は、搭載枠11bが開放されていることを検出可能である。搭載枠11bの開放は、通常の遊技では発生しない事象であり、所謂エラーに相当する。以下の説明では、搭載枠11bの開放を「枠開放エラー」と示す。即ち、本実施形態において、枠開放センサ11dは、枠開放エラーを検出する検出手段の一例である。
主制御CPU42は、図示しないRWMクリアスイッチ回路を介してRWMクリアスイッチSWと接続されている。主制御CPU42は、RWMクリアスイッチSWが操作(押下)されたときに出力するRWMクリア信号を入力可能に構成されている。RWMクリアスイッチSWは、主制御RWM44の記憶内容を電源投入時にクリア(消去)するために操作されるスイッチである。即ち、本実施形態において、RWMクリアスイッチSWは、主制御RWM44の記憶内容を初期化する操作が可能な初期化操作手段の一例である。また、主制御CPU42は、RWMクリア信号を入力すると、副制御基板50に対してRWMクリアコマンドを出力する。本実施形態において、RWMクリアスイッチSWは、遊技機の背面側に配設されている。このため、本実施形態において、RWMクリアスイッチSWは、施錠装置11cを解錠して搭載枠11bを開放しなければアクセスできない。したがって、原則として、RWMクリアスイッチSWは、施錠装置11cの鍵を保有する管理者のみが操作可能な手段といえる。
次に、副制御基板50について詳しく説明する。
副制御基板50は、副制御CPU51と、副制御ROM52と、副制御RWM53とを備える。副制御CPU51は、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。副制御ROM52は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び図示しない可動体を動作させて行う可動体演出に用いる可動体演出データなどを記憶している。
副制御RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。本実施形態において、副制御RWM53は、各種の情報を記憶する記憶手段の一例である。本実施形態において、副制御RWM53の記憶内容は、RWMクリアコマンドを入力した場合にクリア(消去)される。また、副制御基板50は、副制御CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御CPU51は、演出表示装置EHと接続されている。副制御CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、第1枠ランプLA1、第2枠ランプLA2、第3枠ランプLA3、第1盤ランプLB1、第2盤ランプLB2、及び第3盤ランプLB3の各装飾ランプと接続されている。副制御CPU51は、各装飾ランプの発光態様を制御可能に構成されている。即ち、本実施形態において、副制御CPU51は、各装飾ランプの発光態様を制御する発光制御手段に相当する。副制御CPU51は、スピーカSPと接続されている。副制御CPU51は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、演出ボタンD1及び十字キーD2と接続されている。副制御CPU51は、演出ボタンD1が操作されたときに出力する操作信号(オン信号)、及び十字キーD2(キーD2l,D2r,D2u,D2d)が操作されたときに出力する操作信号(オン信号)を各別に入力可能に構成されている。
次に、主制御CPU42が行う各種の処理について説明する。
主制御CPU42は、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主制御CPU42は、第1特別始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1特別始動入賞口15へ入賞したか否かを判定する。遊技球が第1特別始動入賞口15へ入賞した場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU42は、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU42は、マイクロプロセッサ41内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる。例えば、乱数は、特別抽選(大当り抽選)に用いる特別当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、該第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RWM44に記憶させた場合、第1特別始動入賞口15へ遊技球が入賞していない場合、及び、第1特別保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU42は、第2特別始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入賞したか否かを判定する。遊技球が第2特別始動入賞口16へ入賞している場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU42は、第2特別保留数を1加算して更新する。主制御CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。このように、第2特別ゲームの保留条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU42は、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる。主制御CPU42は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RWM44に記憶させた場合、第2特別始動入賞口16へ遊技球が入賞していない場合、及び、第2特別保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主制御CPU42は、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU42は、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、主制御CPU42は、第2特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第2特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、第1特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主制御CPU42は、第1特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。次に、主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RWM44から取得する。続けて、主制御CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選を行う。主制御CPU42は、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
大当りに当選した場合、主制御CPU42は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターンを決定する。その後、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
大当りに当選しなかった場合、主制御CPU42は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主制御CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄を決定する。はずれ変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、はずれ変動パターンを決定する。その後、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第2特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、第2特別ゲームを実行させるための処理を行う。第2特別ゲームを実行させるための処理は、第1特別ゲームを実行させるための処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主制御CPU42は、第2特別保留数の減算、大当り抽選、及び、大当り抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
主制御CPU42は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを副制御基板50へ出力する。変動開始コマンドは、各変動処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム)の開始とを特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。
特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU42は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU42は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲーム(演出ゲーム)の終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。
一方、主制御CPU42は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副制御基板50に出力する。
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主制御CPU42は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主制御CPU42は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主制御CPU42は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
最初に、主制御CPU42は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御CPU42は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口18を開状態とする。主制御CPU42は、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口18を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU42は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主制御CPU42は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング開始コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。主制御CPU42は、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング終了コマンド)を副制御基板50に出力する構成であってもよい。
次に、確率状態を移行させる確率移行処理について説明する。
主制御CPU42は、特定図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、高確率状態に制御する。一方、主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主制御CPU42は、低確率状態に制御する。主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、該高確フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
次に、入球率状態及び変動時間状態を移行させる処理について説明する。
主制御CPU42は、大当り遊技が終了すると、主制御RWM44に作動フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、高入球率状態に制御する。主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主制御RWM44に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主制御CPU42は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主制御RWM44に記憶されている作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグがセットされているとき、該作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。なお、主制御CPU42は、高入球率状態に制御するときに短変動時間状態に制御し、低入球率状態に制御するときに長変動時間状態に制御する。
次に、副制御CPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副制御CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。具体的に、副制御CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、該制御コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、副制御CPU51は、特別図柄コマンドを入力すると、該コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれの図柄組合せを決定する。
そして、副制御CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させる。具体的に、副制御CPU51は、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、3列の演出図柄を変動表示させるように制御する。続いて、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、各演出図柄を一旦停止表示させることにより図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、各演出図柄を確定停止表示させることにより図柄組合せを確定停止表示させる。なお、副制御CPU51は、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に図柄組合せを確定停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
次に、待機状態中の制御について説明する。本実施形態における「待機状態」は、変動ゲームの実行中ではなく、保留中の変動ゲームの開始待ち中ではなく、且つ、大当り遊技中でもない状態である。「保留中の変動ゲームの開始待ち」の状態は、直近の変動ゲーム又は大当り遊技が終了してから、次の変動ゲームの開始条件が成立して保留中の変動ゲームが開始される迄の期間中である状態である。
パチンコ遊技機10は、待機状態中にデモンストレーション演出(以下、デモ演出と示す)を実行可能に構成されている。デモ演出では、例えば、演出図柄が表示される図柄表示デモ演出や、遊技機のタイトルを示すタイトル情報が表示されるタイトルデモ演出などが実行される。図柄表示デモ演出では、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、最後に実行された演出ゲームで確定停止表示された図柄組合せが一旦停止表示される。タイトルデモ演出では、演出表示装置EHの画像表示部GHの全体にわたってタイトル情報が表示される。本実施形態において、タイトル情報は、遊技機の機種を特定可能な機種情報の一例である。言い換えれば、タイトル情報は、遊技機のモチーフを特定可能な情報である。本実施形態において、タイトル情報は、遊技機の機種を示す文字列を模した画像と、遊技機のモチーフに関連する背景画像とを含んで構成されている。
また、パチンコ遊技機10は、待機状態中に節電状態に制御可能に構成されている。節電状態は、装飾ランプの輝度を低下させ、パチンコ遊技機10の消費電力を節約する状態である。本実施形態の節電状態では、演出表示装置EHに節電状態中であることを示す節電情報が表示されるとともに、装飾ランプが消灯される。
副制御CPU51は、変動終了コマンド又はエンディング終了コマンドを最後に入力してから所定期間が経過すると、待機状態となったことを特定する。これに限らず、待機状態であるか否かを主制御CPU42が特定する構成であってもよい。この場合、主制御CPU42は、何れの特別ゲームも実行されておらず、大当り遊技でもなく、且つ何れの特別保留数も零である状態となってから、所定期間が経過すると待機状態となったことを特定する。そして、主制御CPU42は、待機状態となったことを特定可能な制御コマンドを副制御基板50へ出力するとよい。
副制御CPU51は、待機状態となったことを特定すると、デモ演出を実行させるように制御する。また、副制御CPU51は、待機状態となってから所定時間(例えば5分)が経過すると、デモ演出を終了し、節電状態に制御する。副制御CPU51は、節電状態において、十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力したことを契機として、節電状態を終了してデモ演出を開始(再開)させるように制御する。
そして、副制御CPU51は、待機状態中に変動開始コマンドを入力すると、演出ゲームを実行するように制御する。このとき、変動開始コマンドを入力したときにデモ演出の実行中であった場合、副制御CPU51は、デモ演出を終了して演出ゲームを実行するように制御する。また、変動開始コマンドを入力したときに節電状態であった場合、副制御CPU51は、節電状態を終了して演出ゲームを実行するように制御する。
次に、大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副制御CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群を制御する。本実施形態において、演出装置群には、演出表示装置EH、装飾ランプ、及びスピーカSPを含む。また、副制御CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群を制御する。さらに、副制御CPU51は、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群を制御する。そして、副制御CPU51は、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出装置群を制御する。
次に、パチンコ遊技機10に搭載されたカスタマイズ機能について説明する。本実施形態におけるカスタマイズ機能には、装飾ランプが発光演出を実行するときの輝度(一例として内蔵LEDの輝度)を調整(カスタマイズ)する輝度調整機能がある。
輝度調整機能の概略について説明する。
図4に示すように、本実施形態の輝度調整機能は、各装飾ランプのうち、第1枠ランプLA1、第2枠ランプLA2、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2を対象として、各装飾ランプが発光演出を実行するときの輝度を調整する機能である。一方で、本実施形態における輝度調整機能は、各装飾ランプのうち、第3枠ランプLA3及び第3盤ランプLB3を対象としていない。即ち、本実施形態において、第3枠ランプLA3及び第3盤ランプLB3は、輝度調整の対象とならない第3発光手段に相当する。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10における装飾ランプには、輝度調整の対象とならない装飾ランプがある。
パチンコ遊技機10は、十字キーD2(左キーD2l、右キーD2r)を用いた輝度の調整操作によって、発光演出の設定輝度としての輝度レベルを1から3までの全3段階にわたって調整可能に構成されている。即ち、本実施形態では、左キーD2l又は右キーD2rの操作が、輝度を調整する調整操作に相当する。以下、「レベル」を「LV」と示す場合がある。本実施形態において、左キーD2l及び右キーD2rは、輝度の調整に用いる専用の操作手段である。本実施形態の一例において、輝度LVは、十字キーD2を用いた輝度の調整操作が行われていない場合、輝度LV3に調整されるように構成されている。言い換えれば、本実施形態の一例において、輝度LVの初期段階は輝度LV3に定められている。
また、パチンコ遊技機10は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断された場合(電源断)であって、その後にパチンコ遊技機10への電源供給が再開されたときには、輝度LVを予め定めた初期段階に調整するように構成されている。即ち、本実施形態において、輝度LVの初期化条件は、パチンコ遊技機10の電源断である。
次に、輝度調整機能を実現するための副制御CPU51の制御について説明する。本実施形態では、副制御CPU51が輝度調整機能に関する制御を行うことにより、装飾ランプの輝度を調整する輝度調整手段が実現される。本実施形態において、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中に輝度LVの調整が可能であるとともに、待機状態中のうち節電状態中ではない特定期間において輝度LVの調整が可能である。即ち、本実施形態において、副制御CPU51は、待機状態中のうち一部である特定期間において十字キーD2による輝度の調整操作が行われたことを契機として輝度LVを調整可能である。一方で、本実施形態において、副制御CPU51は、節電状態中においては、輝度LVの調整が不能である。
副制御CPU51は、副制御RWM53内の所定の記憶領域に記憶されている輝度情報としての輝度フラグの値に基づいて現在の輝度LVを特定可能である。本実施形態では、輝度フラグを記憶する副制御RWM53が、装飾ランプが発光するときの輝度に関する輝度情報を記憶する記憶手段に相当する。そして、副制御CPU51は、特定した現在の輝度LVに基づいて、各種の発光演出を実行させる制御が可能である。副制御CPU51は、左キーD2lが操作されたことを示す操作信号を入力すると、現在の輝度LVを1段階下の輝度LVに調整するように輝度フラグの値を更新する。このとき、副制御CPU51は、現在の輝度LVが最低段階(輝度LV1)である場合には、輝度フラグの値を更新しない。また、副制御CPU51は、右キーD2rが操作されたことを示す操作信号を入力すると、現在の輝度LVを1段階上の輝度LVに調整するように輝度フラグの値を更新する。このとき、副制御CPU51は、現在の輝度LVが最高段階(輝度LV3)である場合には、輝度フラグの値を更新しない。また、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断された場合、輝度フラグの値を記憶保持しない。言い換えれば、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断されたことを契機として、輝度フラグの値を消去する。そして、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源供給が再開されたことを契機として、輝度LV3を特定可能な値を輝度フラグに設定する。
次に、各装飾ランプの発光態様について、副制御CPU51の制御とともに説明する。なお、ここでは、十字キーD2による輝度の調整操作が行われていないときの各装飾ランプの発光態様について説明する。
図4に示すように、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中において、常に第1枠ランプLA1による発光演出及び第3枠ランプLA3による発光演出を実行させるように制御する。なお、本明細書において「常に発光演出を実行させる」とは、一連の発光演出を継続して実行させていればよく、発光演出の一環として一時的に装飾ランプが消灯する場合があってもよいことを意図している。また、副制御CPU51は、待機状態中のうち節電状態中ではない特定期間において、常に第1枠ランプLA1による発光演出及び第3枠ランプLA3による発光演出を実行させるように制御する。一方、副制御CPU51は、待機状態中のうち節電状態中においては、第1枠ランプLA1による発光演出及び第3枠ランプLA3による発光演出を実行させないように制御する。言い換えれば、第1枠ランプLA1及び第3枠ランプLA3は、節電状態中においては消灯されている。
副制御CPU51は、変動ゲームの実行中において、所定の発光演出を実行するか否かの演出抽選に当選した場合に、第2枠ランプLA2による発光演出及び第3盤ランプLB3による発光演出を実行させるように制御する。言い換えれば、第2枠ランプLA2及び第3盤ランプLB3は、演出抽選に当選しない場合、消灯されている。なお、副制御CPU51は、1の演出抽選に当選したことを契機として、第2枠ランプLA2及び第3盤ランプLB3の両方による発光演出を実行させてもよいし、それぞれ異なる演出抽選に当選したことを契機として、第2枠ランプLA2による発光演出と、第3盤ランプLB3による発光演出と、を個別に実行させてもよい。本実施形態において、副制御CPU51は、第2枠ランプLA2による発光演出と、第3盤ランプLB3による発光演出と、の両方について、発光演出の開始から所定時間(例えば5秒)が経過したことを契機として終了させる。言い換えれば、第2枠ランプLA2による発光演出と、第3盤ランプLB3による発光演出とは、何れも発光演出の開始から所定時間が経過したことを契機として終了される。また、副制御CPU51は、待機状態中においては、節電状態中であるか否かにかかわらず、第2枠ランプLA2による発光演出及び第3盤ランプLB3による発光演出を実行させないように制御する。言い換えれば、第2枠ランプLA2及び第3盤ランプLB3は、待機状態中においては消灯されている。
副制御CPU51は、変動ゲームの実行中において、常に第1盤ランプLB1による発光演出及び第2盤ランプLB2による発光演出を実行させるように制御する。一方、副制御CPU51は、待機状態中においては、節電状態中であるか否かにかかわらず、第1盤ランプLB1による発光演出及び第2盤ランプLB2による発光演出を実行させないように制御する。言い換えれば、第1盤ランプLB1及び第2盤ランプLB2は、待機状態中においては消灯されている。
次に、輝度フラグの値が更新されたときに実行可能な輝度調整報知について、副制御CPU51の制御とともに説明する。本実施形態において、副制御CPU51は、輝度フラグの値が更新されたことを契機として所定の装飾ランプを発光させることにより、輝度調整報知を実行させる。言い換えれば、本実施形態において、輝度調整報知は、輝度LVが調整されたことを契機として所定の装飾ランプが発光する態様で実行される。
図4に示すように、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中に輝度フラグの値が更新されたときには、何れの装飾ランプによっても輝度調整報知を実行させないように制御する。言い換えれば、本実施形態において、各装飾ランプは、変動ゲームの実行中に輝度LVが調整されたことを契機としては発光しない。なお、本明細書において、「輝度LVが調整されたことを契機としては発光しない」とは、輝度フラグの値が更新されたことを条件としては装飾ランプを発光させる制御が行われないことを意味している。言い換えれば、「輝度LVが調整されたことを契機としては発光しない」とは、輝度フラグの値が更新されたことが装飾ランプを発光させる制御を行う条件となってさえいなければ、輝度フラグの値が更新されたときに装飾ランプが発光している場合があってもよいことを意図している。即ち、本明細書において、「輝度LVが調整されたことを契機としては発光しない」とは、輝度フラグの値が更新されたか否かにかかわらず常に装飾ランプが発光されている場合に、輝度フラグの値が更新されたことを契機として装飾ランプの輝度が変化するときがあってもよいことを意図している。
また、副制御CPU51は、待機状態中のうち節電状態中ではない特定期間において輝度フラグの値が更新されたときには、第1盤ランプLB1及び第3盤ランプLB3によって輝度調整報知を実行させるように制御する。このとき、副制御CPU51は、第1盤ランプLB1を発光させるに際しては、調整後の輝度LVに基づく輝度で発光させるように制御する。言い換えれば、本実施形態において、第1盤ランプLB1は、特定期間において十字キーD2による調整操作により輝度LVが調整された場合には、調整後の輝度LVに基づく輝度で発光する。本実施形態において、第1盤ランプLB1は、第1発光手段に相当する。また、本実施形態において、第3盤ランプLB3は、特定期間において十字キーD2による調整操作が行われたことを契機として発光する。その後、副制御CPU51は、輝度調整報知を開始してから所定時間(例えば3秒)が経過したことを契機として第1盤ランプLB1及び第3盤ランプLB3を消灯させることにより輝度調整報知を終了させるように制御する。
一方、副制御CPU51は、待機状態中のうち節電状態中ではない特定期間において輝度フラグの値が更新されたときであっても、第1枠ランプLA1、第2枠ランプLA2、第3枠ランプLA3、及び第2盤ランプLB2によって輝度調整報知を実行させないように制御する。ただし、上述したように、第1枠ランプLA1は、特定期間において、現在の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいてデモ演出としての発光演出を実行している。このため、第1枠ランプLA1は、特定期間において十字キーD2による調整操作により輝度LVが調整された場合には、調整後の輝度LVに基づく輝度で発光しているといえる。即ち、本実施形態において、第1枠ランプLA1は、第1発光手段に相当する。一方で、第2枠ランプLA2及び第2盤ランプLB2は、特定期間において、デモ演出としての発光演出を実行しておらず、輝度調整報知も実行しない。このため、第2枠ランプLA2及び第2盤ランプLB2は、特定期間において十字キーD2による調整操作により輝度LVが調整されたことを契機としては発光しないといえる。本実施形態において、第2枠ランプLA2及び第2盤ランプLB2は、第2発光手段に相当する。
なお、上述したように、本実施形態において、第1枠ランプLA1、第2枠ランプLA2、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2は、何れも輝度調整の対象となっている装飾ランプである。言い換えれば、副制御CPU51による輝度LVの調整は、第1発光手段としての第1枠ランプLA1及び第1盤ランプLB1と、第2発光手段としての第2枠ランプLA2及び第2盤ランプLB2と、の両方を対象としている。即ち、本実施形態において、第1発光手段としての第1枠ランプLA1及び第1盤ランプLB1と、第2発光手段としての第2枠ランプLA2及び第2盤ランプLB2とは、何れも、輝度情報としての輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づく輝度で発光する。
次に、各装飾ランプの発光態様の具体的な一例について、副制御CPU51の制御とともに説明する。
図5に示すように、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中に、第1枠ランプLA1による発光演出、第3枠ランプLA3による発光演出、第1盤ランプLB1による発光演出、及び第2盤ランプLB2による発光演出を実行させるように制御する。このとき、副制御CPU51は、現在の輝度フラグの値から特定される輝度LVに基づいて発光演出を実行させるように第1枠ランプLA1、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2を制御する一方で、現在の輝度フラグの値にかかわらず所定の輝度で発光演出を実行させるように第3枠ランプLA3を制御する。
また、副制御CPU51は、第2枠ランプLA2による発光演出及び第3盤ランプLB3による発光演出を実行させるときには、現在の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいて第2枠ランプLA2を発光させる一方で、現在の輝度フラグの値にかかわらず所定の輝度で第3盤ランプLB3を発光させるように制御する(時点t1~時点t3)。
そして、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中に十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力すると、現在の輝度LVを調整するように輝度フラグの値を更新するとともに、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいて発光演出を実行させるように制御する(時点t2)。具体的に、副制御CPU51は、輝度フラグの値を更新すると、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいて第1枠ランプLA1による発光演出、第1盤ランプLB1による発光演出、及び第2盤ランプLB2による発光演出を実行させるように制御する。また、副制御CPU51は、輝度フラグの値を更新したときに、第2枠ランプLA2による発光演出の実行中であった場合には、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいて第2枠ランプLA2による発光演出を実行させるように制御する。このように、本実施形態において、第1枠ランプLA1、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2は、変動ゲームの実行中に十字キーD2が操作されたことを契機として輝度フラグの値が更新された場合には、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づく輝度で発光する。また、本実施形態において、第2枠ランプLA2は、変動ゲームの実行中であって、且つ、第2枠ランプLA2による発光演出の実行中である場合に、十字キーD2が操作されたことを契機として輝度フラグの値が更新されたときには、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づく輝度で発光する。なお、本実施形態では、変動ゲームの実行中である期間が、特定期間とは異なる特殊期間に相当する。
また、副制御CPU51は、待機状態となると、デモ演出としての発光演出を実行させるように第1枠ランプLA1及び第3枠ランプLA3を制御する一方で、第1盤ランプLB1及び第2盤ランプLB2を消灯させるように制御する(時点t4)。そして、副制御CPU51は、待機状態中であって節電状態中ではない特定期間において十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力すると、現在の輝度LVを調整するように輝度フラグの値を更新するとともに、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいてデモ演出としての発光演出を実行させるように制御する(時点t5)。具体的に、副制御CPU51は、輝度フラグの値を更新すると、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいて第1枠ランプLA1による発光演出を実行させるように制御する。また、副制御CPU51は、輝度フラグの値を更新すると、第1盤ランプLB1及び第3盤ランプLB3を発光させることにより輝度調整報知を実行させるように制御する(時点t5~時点t6)。このとき、副制御CPU51は、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいて第1盤ランプLB1を発光させる一方で、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVにかかわらず所定の輝度で第3盤ランプLB3を発光させるように制御する。
その後、副制御CPU51は、待機状態となってから所定時間が経過すると、第1枠ランプLA1及び第3枠ランプLA3を消灯させることによりデモ演出を終了させ、節電状態とするように制御する(時点t7)。また、副制御CPU51は、節電状態において十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力すると、節電状態を終了させ、第1枠ランプLA1及び第3枠ランプLA3を発光させることによりデモ演出としての発光演出を実行させるように制御する(時点t8)。
以上により、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変動ゲームの実行中に輝度LVが調整されたときには、実行中の発光演出を調整後の輝度LVに基づいて実行させることにより、輝度LVが調整されたことを認識させることができる。一方で、待機状態中のうち節電状態中ではない特定期間において輝度LVが調整されたときには、実行中のデモ演出としての発光演出を調整後の輝度LVに基づいて実行させるとともに、輝度調整報知を実行させることにより、輝度LVが調整されたことを認識させることができる。
なお、上述したように、本実施形態では、節電状態中においては輝度LVの調整が不能に構成されている。このため、本実施形態では、節電状態中においては、輝度調整報知が実行されない。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10において枠開放エラーが検出された場合に実行される開放報知の概要について説明する。本実施形態において、開放報知は、枠開放エラーが検出したことを特定可能な報知である。本実施形態において、開放報知は、少なくとも所定の装飾ランプの発光により行われる。具体的に、本実施形態において、開放報知は、第1枠ランプLA1、第3枠ランプLA3、第1盤ランプLB1、第2盤ランプLB2、及び第3盤ランプLB3の発光により行われる。このとき、第1枠ランプLA1、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2は、現在の輝度LVにかかわらず予め定めた輝度で発光する。例えば、本実施形態では、現在の輝度LVが何れであっても、輝度LV3であるときの輝度で第1枠ランプLA1、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2が発光する。
開放報知を実行するための制御について説明する。
主制御CPU42は、枠開放センサ11dから開放信号を入力している場合に、搭載枠11bが開放されていることを検出可能である。また、主制御CPU42は、枠開放センサ11dから開放信号を入力していない場合に、搭載枠11bが閉鎖されていることを検出可能である。即ち、主制御CPU42は、枠開放センサ11dから入力する開放信号に基づいて、枠開放エラーを検出可能である。そして、主制御CPU42は、枠開放エラーを検出した場合、枠開放エラーを検出したことを示す枠開放コマンドを副制御CPU51に出力する。また、主制御CPU42は、枠開放エラーを検出しなくなった場合、枠開放エラーを検出しなくなったことを示す枠閉鎖コマンドを副制御CPU51に出力する。
副制御CPU51は、枠開放コマンドを入力すると、開放報知を実行させるように装飾ランプを制御する。また、副制御CPU51は、予め定めた報知終了条件が成立したことを契機として、開放報知を終了させるように装飾ランプを制御する。本実施形態において、報知終了条件は、枠開放エラーが検出されなくなった場合であって、且つ、枠開放エラーが検出されなくなってから所定時間(例えば10秒)が経過したときに成立する。即ち、副制御CPU51は、枠閉鎖コマンドを入力した場合であって、且つ、枠閉鎖コマンドの入力から所定時間が経過したことを条件として開放報知を終了させる。なお、この場合、主制御CPU42が枠開放エラーを検出しなくなってから経過した時間を計測し、該計測した時間が所定時間に達したことを契機として所定のコマンドを副制御CPU51に出力することにより、枠開放エラーが検出されなくなってから所定時間が経過したかを副制御CPU51において特定可能としてもよい。また、この場合、副制御CPU51が枠閉鎖コマンドを入力してから経過した時間を計測することにより、枠開放エラーが検出されなくなってから所定時間が経過したかを副制御CPU51において特定可能としてもよい。
次に、開放報知の実行中に十字キーD2(左キーD2l、右キーD2r)が操作されたときの副制御CPU51の制御について説明する。
副制御CPU51は、開放報知の実行中に十字キーD2(左キーD2l、右キーD2r)が操作されたことを示す操作信号を入力すると、開放報知が実行されていないときと同様に、輝度フラグの値を更新する。一方で、副制御CPU51は、輝度フラグの値を更新した場合であっても、開放報知の実行中であるときには、第1枠ランプLA1、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2について、現在の輝度LVにかかわらず予め定めた輝度で発光させているため、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づく輝度では発光させない。また、副制御CPU51は、待機状態中のうち節電状態中ではない特定期間において輝度フラグの値が更新された場合であっても、開放報知の実行中であるときには、輝度調整報知を実行させない。そして、副制御CPU51は、開放報知の実行中に輝度フラグの値が更新された場合、開放報知が終了したことを契機として、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいて発光演出を実行させるように各装飾ランプを制御する。
以下、開放報知の実行中に十字キーD2(左キーD2l、右キーD2r)が操作されたときの各装飾ランプの発光態様の具体的な一例について、副制御CPU51の制御とともに説明する。ここでは、特に待機状態中であって節電状態中ではない特定期間において十字キーD2が操作されたときの各装飾ランプの発光態様について説明する。
図6に示すように、特定期間において、副制御CPU51は、デモ演出としての発光演出を実行させるように第1枠ランプLA1及び第3枠ランプLA3を制御する。このとき、副制御CPU51は、現在の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいて第1枠ランプLA1を発光させるように制御する。その後、副制御CPU51は、枠開放エラーを検出したことを示す枠開放コマンドを入力すると、開放報知を実行させるように第1枠ランプLA1、第3枠ランプLA3、第1盤ランプLB1、第2盤ランプLB2、及び第3盤ランプLB3を制御する(時点t11)。このとき、副制御CPU51は、現在の輝度フラグの値にかかわらず、輝度LV3であるときの輝度で第1枠ランプLA1、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2を発光させるように制御する。
そして、副制御CPU51は、開放報知の実行中に十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力すると、現在の輝度LVを調整するように輝度フラグの値を更新する(時点t12)。このとき、副制御CPU51は、副制御RWM53に記憶されている輝度フラグの値は更新するものの、開放報知の実行中である第1枠ランプLA1、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2の各装飾ランプの輝度を変化させないように制御する。その後、副制御CPU51は、枠閉鎖コマンドを入力した場合であって、且つ、枠閉鎖コマンドの入力から所定時間が経過したことを契機として、開放報知を終了させるように制御する(時点t13)。このとき、副制御CPU51は、開放報知を終了させることに伴って、デモ演出としての発光演出を実行させるように第1枠ランプLA1及び第3枠ランプLA3を制御するとともに、第1盤ランプLB1、第2盤ランプLB2、及び第3盤ランプLB3を消灯させるように制御する。なお、このとき、副制御CPU51は、現在の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づいて第1枠ランプLA1を発光させるように制御する。
このような制御によれば、第1枠ランプLA1は、特定期間において十字キーD2が操作された場合であっても、開放報知の実行中であるときには、十字キーD2の操作により輝度フラグの値が更新されたことを契機としては発光せず、開放報知が終了したことを契機として更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づく輝度で発光する。一方で、第2盤ランプLB2は、特定期間において十字キーD2が操作された場合であって、且つ、開放報知の実行中であるときには、十字キーD2の操作により輝度フラグの値が更新されたことを契機として発光しないとともに、開放報知が終了したことを契機としても発光しない。本実施形態では、開放報知の実行中であることが、特定条件に相当し、開放報知が終了されることが、特定条件が非成立となることに相当する。
本実施形態の効果について説明する。
(1)待機状態中のうち節電状態中ではない特定期間において輝度LVが調整された場合、調整後の輝度LVに応じて第1枠ランプLA1の輝度が変化することと、調整後の輝度LVに基づく輝度で第1盤ランプLB1による輝度調整報知が実行されることによって、輝度調整の結果を認識させることができる。一方で、輝度調整の対象となっている各装飾ランプのうち第2枠ランプLA2及び第2盤ランプLB2は、特定期間において輝度LVが調整されたことを契機としては発光しないため、輝度調整の対象となっているすべての発光手段が一斉に発光することによって煩わしさを感じさせてしまうことを抑制できる。このように、本実施形態では、輝度調整の対象となっている発光手段によって輝度調整の結果を認識させつつも、遊技者に対して過度に煩わしさを感じさせてしまうことを抑制できるため、輝度を調整する際の利便性を向上できる。
(2)第1枠ランプLA1は、特定期間中に輝度フラグの値が更新された場合であっても、開放報知の実行中であるときには、輝度フラグの値にかかわらず所定の輝度で開放報知を実行するようになっており、開放報知が終了するまでは、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づく輝度では発光しない。このため、開放報知の実行中であるときには、輝度調整の結果に注意が逸らされてしまうことを抑制し、開放報知に注目させることができる。
(3)第2盤ランプLB2は、特定期間中に輝度フラグの値が更新された場合であっても、開放報知の実行中であるときには、輝度フラグの値にかかわらず所定の輝度で開放報知を実行するようになっており、輝度フラグの値が更新されたこと、及び開放報知が終了したことの何れを契機としても輝度調整報知を実行しない。このため、輝度調整報知によって輝度調整の結果に注意が逸らされてしまうことを抑制し、開放報知に注目させることができる。
(4)第3枠ランプLA3及び第3盤ランプLB3は、輝度調整の対象となっていない。このため、輝度調整の結果によって、第3枠ランプLA3や第3盤ランプLB3を用いて行う各種の演出や報知を認識しにくくなってしまうことを抑制できるとともに、第3枠ランプLA3や第3盤ランプLB3が過度に目立ってしまうことによりその他の装飾ランプを用いて行う各種の演出や報知を認識しにくくなってしまうことを抑制できる。
(5)第3盤ランプLB3は、輝度調整の対象となっていない。また、第3盤ランプLB3は、特定期間中に輝度フラグの値が更新されたことを契機として輝度調整報知を実行する。これによれば、特定期間中に輝度フラグの値が更新されたときには、輝度調整の結果にかかわらず一定の輝度で第3盤ランプLB3を発光させることにより輝度調整報知を実行できるため、輝度調整の結果によって輝度調整報知を認識しにくくなってしまうことを抑制できる。
(6)変動ゲームの実行中に輝度フラグの値が更新されたときには、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づく輝度で第1枠ランプLA1、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2が発光するため、輝度調整の結果を速やかに認識させることができる。
(7)さらに、変動ゲームの実行中に輝度フラグの値が更新された場合であって、且つ、第2枠ランプLA2による発光演出の実行中であるときには、更新後の輝度フラグの値から特定可能な輝度LVに基づく輝度で第2枠ランプLA2が発光するため、輝度調整の結果をさらに認識させやすくすることができる。
(8)一般的に、輝度調整が行われるタイミングとしては、遊技者が遊技を開始しようとするタイミングが想定できる。遊技者が遊技を開始しようとするタイミングとは、言い換えれば、変動ゲームが実行される前の待機状態中である。ここで、本実施形態では、変動ゲームの実行中に輝度調整が行われたときには、実行中の発光演出を調整後の輝度LVに基づいて実行させることにより、輝度調整が行われたことを認識させることができる。一方で、待機状態中のうち特定期間において輝度調整が行われたときには、実行中のデモ演出としての発光演出を調整後の輝度LVに基づいて実行させるだけでなく、輝度調整報知を実行させることにより、輝度調整が行われたことを認識させることができる。このため、待機状態中のうち特定期間において輝度調整が行われたときには、変動ゲームの実行中に輝度調整が行われたときと比較して、輝度調整が行われたことを認識しやすくすることができる。したがって、遊技を開始しようとするタイミングで輝度調整を行おうとする遊技者に対して、輝度を調整する際の利便性を向上できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・各装飾ランプを用いて行う各種の演出や報知の内容は、適宜変更してもよい。例えば、第1盤ランプLB1及び第3盤ランプLB3とは異なる装飾ランプを用いて輝度調整報知を実行するようにしてもよい。また例えば、第1枠ランプLA1及び第3枠ランプLA3とは異なる装飾ランプを用いてデモ演出を実行するようにしてもよい。このとき、輝度調整報知を実行する装飾ランプと、デモ演出を実行する装飾ランプとは同一であってもよいし、異なっていてもよい。即ち、パチンコ遊技機10は、輝度調整の対象となっている装飾ランプとして、特定期間において輝度が調整された場合に調整後の輝度で発光する装飾ランプと、特定期間において輝度が調整されたことを契機としては発光しない装飾ランプと、を少なくとも備えていればよい。
・節電状態中に発光する装飾ランプを備えていてもよい。このとき、第1枠ランプLA1、第2枠ランプLA2、第3枠ランプLA3、第1盤ランプLB1、第2盤ランプLB2、及び第3盤ランプLB3のうち一部又は全部の装飾ランプについて節電状態中に発光するようにしてもよいし、これらの装飾ランプとは別に節電状態中に発光する装飾ランプを備えてもよい。
・輝度調整の対象となっていない装飾ランプ(第3枠ランプLA3及び第3盤ランプLB3)について、待機状態中のうち節電状態中ではない特定期間において輝度調整報知を実行しないようにしてもよい。また、輝度調整の対象となっていない装飾ランプについて、輝度調整報知に限らず、特定期間においては発光しないようにしてもよい。これによれば、特定期間において輝度フラグが更新された場合に、輝度調整の対象となっていない装飾ランプまで発光されることで、かえって遊技者に対して煩わしさを感じさせてしまうことを抑制できる。
・輝度調整の対象となっていない装飾ランプ(第3枠ランプLA3及び第3盤ランプLB3)を用いて行う各種の演出や報知の内容は、適宜変更してもよい。例えば、大当り抽選に当選したことを確定的に示す当確演出を実行してもよいし、所定のエラーが検出されていることを報知するエラー報知を実行してもよい。これによれば、輝度調整の結果にかかわらず一定の輝度で当確演出やエラー報知を実行できるため、輝度調整の結果によって当確演出の実行や所定のエラーの検出を認識しにくくなってしまうことを抑制できる。
・輝度調整報知を実行するタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中に輝度フラグの値が更新された場合であっても、輝度調整報知を実行させるように制御してもよい。また例えば、副制御CPU51は、特定期間において輝度フラグの値が更新された場合であっても、輝度調整報知を実行させないように制御してもよい。
・副制御CPU51は、特定期間中に輝度フラグの値が更新された場合であって、開放報知の実行中であるときには、開放報知が終了したことを契機として輝度調整報知を実行させるように各制御ランプを制御してもよい。
・輝度調整の対象とする装飾ランプは、適宜変更してもよい。例えば、第3枠ランプLA3及び第3盤ランプLB3のうち一方又は両方を輝度調整の対象としてもよいし、第1枠ランプLA1、第2枠ランプLA2、第1盤ランプLB1、及び第2盤ランプLB2のうち一部の装飾ランプを輝度調整の対象外としてもよい。
・第3枠ランプLA3及び第3盤ランプLB3とは別に、輝度調整の対象としない発光手段を備えてもよい。この場合、輝度調整の対象としない発光手段は、装飾ランプではなくてもよい。例えば、主制御CPU42によって制御される発光手段であってもよい。なお、主制御CPU42によって制御される発光手段としては、例えば、第1特別図柄表示部13a、第2特別図柄表示部13b、第1特別保留表示部13c、第2特別保留表示部13d、普通図柄表示部13e、及び普通保留表示部13fなどが挙げられる。
・輝度調整が可能な期間は適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、節電状態中に十字キーD2(左キーD2l、右キーD2r)が操作されたことを契機として輝度フラグの値を更新可能としてもよい。この場合、副制御CPU51は、節電状態中に輝度フラグの値が更新されたことを契機として、所定の装飾ランプにより輝度調整報知を実行させるように制御してもよい。具体的に、副制御CPU51は、節電状態中に輝度フラグの値が更新されたことを契機として、第2枠ランプLA2により輝度調整報知を実行させるように制御してもよい。この例では、節電状態中が特殊期間に相当する。また例えば、副制御CPU51は、変動ゲームの実行中においては十字キーD2が操作された場合であっても輝度フラグの値を更新しないように制御してもよい。
・節電状態を備えていない遊技機に具体化してもよい。
・枠開放エラーが検出された場合の開放報知の態様は、適宜変更してもよい。例えば、開放報知を実行する装飾ランプを変更してもよいし、装飾ランプに代えて又は加えて、異なる報知手段により開放報知を実行してもよい。
・装飾ランプにより開放報知を実行するときの輝度は、適宜変更してもよい。例えば、現在の輝度フラグの値に応じて開放報知を実行するときの輝度が異ならされてもよい。また、開放報知を実行するときの輝度は、輝度調整により調整可能な輝度LVに基づく輝度を超える輝度であってもよい。
・開放報知の終了条件は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、枠開放エラーが検出されなくなったことを契機として開放報知を終了させてもよい。また、装飾ランプの種類に応じて開放報知の終了条件を異ならせてもよい。例えば、第1枠ランプLA1及び第3枠ランプLA3については、枠開放エラーが検出されなくなってから所定時間が経過したことを終了条件として開放報知を終了させる一方で、第1盤ランプLB1、第2盤ランプLB2、及び第3盤ランプLB3については、枠開放エラーが検出されなくなったことを終了条件として開放報知を終了させてもよい。
・開放報知の実行中において、輝度を調整可能な期間と調整不能な期間とがあってもよい。例えば、副制御CPU51は、開放報知が実行されている期間のうち、枠開放エラーが検出されている期間においては輝度フラグを更新不能とする一方で、枠開放エラーが検出されていない期間においては輝度フラグを更新可能としてもよい。
・輝度調整の対象となっていない装飾ランプが発光するときの輝度は、一定でなくてもよい。例えば、第3枠ランプLA3について、デモ演出としての発光演出を実行するときの輝度と、開放報知を実行するときの輝度は異なっていてもよい。即ち、輝度調整の対象となっていない装飾ランプであっても、副制御CPU51の制御により輝度を調整可能であってもよい。
・輝度を調整する調整操作に用いる操作手段は、適宜変更してもよい。例えば、輝度を調整する調整操作に用いる操作手段は、演出に用いる操作手段やその他の操作に用いる操作手段と兼用されてもよい。
・副制御CPU51は、演出表示装置EHにおいて現在の輝度LVを特定可能な輝度メータを表示させる制御が可能であってもよい。輝度メータは、待機状態中のうち節電状態中ではない特定期間において表示される一方で、節電状態中は表示されないようにしてもよい。また、輝度メータは、変動ゲームの実行中に表示されるようにしてもよく、この場合、特定期間において表示されるときと同一の表示態様で表示されてもよいし、異なる表示態様で表示されてもよい。なお、副制御CPU51は、特定期間と変動ゲームの実行中とで異なる表示態様により輝度メータを表示させる場合、特定期間においては、変動ゲームの実行中に輝度メータが表示されるときよりも現在の輝度LVを認識しやすい表示態様で輝度メータを表示させてもよい。現在の輝度LVを認識しやすくするためには、例えば、輝度メータの表示領域を大きくしたり、輝度メータを濃く表示したりすることが考えられる。また、輝度メータは、変動ゲームの実行中には表示されないようにしてもよい。
・スピーカSPから出力される音声の音量を調整する音量調整機能を備えたパチンコ遊技機10に具体化してもよい。例えば、副制御CPU51は、上キーD2u及び下キーD2dの操作に応じて副制御RWM53内に記憶される音量フラグの値を更新することにより、音声を出力する際の音量を定めた音量LVを調整するように制御してもよい。この場合、音量調整の対象となっているスピーカとして、特定期間において音量が調整された場合に調整後の音量で音声を出力するスピーカと、特定期間において音量が調整されたことを契機としては音声を出力しないスピーカと、があってもよい。このとき、特定期間において音量が調整された場合に調整後の音量で音声を出力するスピーカとしては、特定期間において音量が調整されたことを契機として調整後の音量で所定の調整報知音を出力するスピーカを備えてもよい。
・大当り遊技の終了後は、必ず高入球率状態(短変動時間状態)を付与したが、これに限らず、大当り図柄の種類に応じて、高入球率状態を付与しないときがあってもよい。
・特別ゲームは、演出表示装置EHにて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。また、第2特別ゲームを省略してもよい。
・パチンコ遊技機10の機械的な構成は適宜変更してもよい。例えば、演出表示装置EHを複数の表示手段から構成してもよく、そのうちの一部の表示手段を変位可能に構成してもよい。例えば、操作手段は単数又は複数(3つ以上)であってもよく、複数の操作部が複合したものであってもよい。
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、装飾ランプを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・本実施形態において、遊技機は、パチンコ遊技機であったが、これに限らず、スロットマシンとして構成されていてもよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記第3発光手段には、前記特定期間において発光しない発光手段がある。
(ロ)変動ゲームを実行可能な遊技機において、発光可能な発光手段と、前記発光手段を制御する発光制御手段と、操作可能な操作手段と、前記発光手段が発光するときの輝度に関する輝度情報を記憶する記憶手段と、前記操作手段を用いた調整操作に基づいて前記輝度情報を調整可能な輝度調整手段と、を備え、前記輝度調整手段は、待機状態中のうち少なくとも一部である特定期間において前記調整操作が行われたことを契機として、前記輝度情報を調整可能であり、前記発光手段には、第1発光手段と、第2発光手段と、があり、前記第1発光手段及び前記第2発光手段は、何れも前記輝度情報に基づく輝度で発光するようになっており、前記第1発光手段は、前記特定期間において前記調整操作により前記輝度情報が調整された場合に調整後の輝度情報に基づく輝度で発光する一方で、前記第2発光手段は、前記特定期間において前記調整操作により前記輝度情報が調整されたことを契機としては発光しないことを特徴とする遊技機。