以下、パチンコ遊技機に具体化した一実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、パチンコ遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠11aと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠11bと、を含んで構成される。搭載枠11bは、設置枠11aに対して開閉可能となるように、設置枠11aの開口部の一側縁部に対して軸支されている。
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、搭載枠11bに搭載されている。遊技盤YBの前面側には、遊技媒体としての遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。発射ハンドルHDは、遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される手段である。発射ハンドルHDは、搭載枠11bの前面側に設けられている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの回動操作量を調整することによって、遊技球の発射強度を調整できるように構成される。
パチンコ遊技機10は、発光手段としての装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、発光体の発光により各種の報知及び各種の演出を実行可能である。以下の説明では、発光体の発光による演出を「発光演出」と示す。なお、本明細書における「発光」には、点灯、点滅、及び消灯を含む。また、以下の説明では、装飾ランプLAの発光体が発光することを、単に「装飾ランプLAが発光する」と示す場合がある。装飾ランプLAは、例えば、枠体11や遊技盤YBに設けられる。パチンコ遊技機10は、音声出力手段としてのスピーカSPを備える。スピーカSPは、音声の出力により各種の報知及び各種の演出を実行可能である。以下の説明では、音声の出力による演出を「音声演出」と示す。なお、本明細書における「音声」には、人や動物の声、効果音、及び楽曲などを含む。スピーカSPは、例えば、枠体11に設けられる。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームを表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを備える。本実施形態において、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bは、特別ゲームを実行するゲーム実行手段に相当する。特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、内部抽選(後述する当り抽選)の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、当り抽選において大当りに当選したときには、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された後に大当り遊技が付与される。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの保留数を特定可能な情報を表示する表示部として、第1特別保留表示部13c及び第2特別保留表示部13dを備える。第1特別保留表示部13cは、第1特別ゲームの保留数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2特別保留表示部13dは、第2特別ゲームの保留数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限値は、4である。パチンコ遊技機10は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、内部抽選(後述する普通抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り表示結果としての普通当り図柄と、普通はずれ表示結果としての普通はずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、普通抽選にて普通当りに当選すると、普通ゲームにて普通当り図柄が導出され、該普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。パチンコ遊技機10は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、普通ゲームの保留数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。
パチンコ遊技機10は、表示手段としての演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、画像を表示可能な表示領域としての画像表示部GHを有し、該画像表示部GHに画像を表示させることにより各種の報知及び各種の演出を実行可能である。本実施形態において、演出表示装置EHは、演出を実行する演出実行手段に相当する。以下の説明では、画像の表示による演出を「表示演出」と示す。画像表示部GHは、例えば、液晶パネルであってもよいし、有機ELパネルなどであってもよい。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。
演出表示装置EHの画像表示部GHでは、複数の図柄列で演出図柄を変動させて行う演出ゲームを実行可能である。本実施形態において、演出ゲームでは、演出図柄が変動する変動サイクルが1回又は複数回実行される。演出図柄(飾り図柄)は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。
本実施形態の演出図柄には、「1」~「8」のアラビア数字を模した演出図柄と、「花」の文字を模した演出図柄と、がある。以下の説明では、「1」のアラビア数字を模した演出図柄を「1」図柄と示す。同様に、「2」~「8」のアラビア数字を模した演出図柄を、それぞれ「2」図柄~「8」図柄と示す。また、「花」の文字を模した演出図柄を、「花」図柄と示す。
本実施形態の演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。即ち、演出ゲームは、特別ゲームの実行に伴って実行される。そして、演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた表示結果が表示される。本実施形態では、複数の図柄列に停止された演出図柄の組み合わせが演出ゲームにおける表示結果に相当する。
特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは大当りの図柄組み合わせ(大当りの表示結果)が導出される。大当りの図柄組み合わせは、「777」などのように全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでははずれの図柄組み合わせ(はずれの表示結果)が導出される。はずれの図柄組み合わせは、一例として、「758」や「778」「787」などのように少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。本明細書において、「一旦停止表示」とは、ゆれ変動表示などのように、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態である。以下の説明では、特別ゲームと、該特別ゲームに対応して実行される演出ゲームと、をまとめて「変動ゲーム」と示す場合がある。また、第1特別ゲームと、該第1特別ゲームに対応して実行される演出ゲームと、をまとめて「第1変動ゲーム」と示す場合があるとともに、第2特別ゲームと、該第2特別ゲームに対応して実行される演出ゲームと、をまとめて「第2変動ゲーム」と示す場合がある。
演出ゲームでは、リーチ演出が実行され得る。リーチ演出は、演出ゲームにおいて、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組み合わせを導出させる演出である。リーチは、複数である特定の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、他の図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。本実施形態では、左図柄列及び右図柄列が特定の図柄列に相当し、中図柄列が他の図柄列に相当する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する入賞口として、第1始動口15を備える。第1始動口15は、遊技球を入球させることができるように、常に開口している。パチンコ遊技機10は、第1始動口15へ入球した遊技球を検知する第1特別始動センサSE1を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する入賞口として、遊技領域YBaに開口する第2始動口16を備える。パチンコ遊技機10は、第2始動口16へ入球した遊技球を検知する第2特別始動センサSE2を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、遊技球が第2始動口16へ入球可能な開状態と、遊技球が第2始動口16へ入球不能な閉状態と、に動作可能な普通可変部材17を備える。閉状態は、遊技球が第2始動口16へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させる普通ソレノイドSL1を備える(図3参照)。普通可変部材17は、普通当り遊技において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する入賞口として、遊技領域YBaに開口する大入賞口18を備える。パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態と、に動作可能な特別可変部材19を備える。閉状態は、遊技球が大入賞口18へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させる特別ソレノイドSL2を備える(図3参照)。特別可変部材19は、特別図柄の当り遊技において、開状態に動作される。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaを流下する遊技球が通過(入球)可能なゲート25を備える。パチンコ遊技機10は、ゲート25を通過する遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る一方、賞球の払出条件が成立しないように構成されている。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する入賞口として、普通入賞口26を備える。パチンコ遊技機10は、普通入賞口26へ入球した遊技球を検知する普通入賞センサ(不図示)を備える。本実施形態では、遊技球が普通入賞センサによって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。なお、パチンコ遊技機10は、第1始動口15、第2始動口16、大入賞口18、普通入賞口26とは異なる入賞口を備えていてもよい。遊技球が入賞口に入球することは、所謂「入賞」である。パチンコ遊技機10は、アウト口27を備える。例えば、アウト口27は、遊技領域YBaの下端部において、遊技領域YBaに開口する。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球は、アウト口27から機外へと排出される。
上述のように、パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの回動操作量を調整することによって、遊技球の発射強度を調整できる。即ち、パチンコ遊技機10では、センター枠Wの左側領域R1、及びセンター枠Wの右側領域R2の何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域R1における遊技球の流下経路には、上流側から普通入賞口26及び第1始動口15が形成されている。このため、パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域R1を流下するように遊技球が発射(所謂、左打ち)されたとき、遊技球が第1始動口15及び普通入賞口26へ入球し得る。右側領域R2における遊技球の流下経路には、上流側からゲート25、大入賞口18、及び第2始動口16が形成されている。このため、遊技領域YBaのうち、右側領域R2を流下するように遊技球が発射(所謂、右打ち)されたとき、遊技球は、第2始動口16、大入賞口18、及びゲート25へ入球し得る。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2始動口16への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、特別ゲームの変動時間を短縮する時間短縮機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、該低確率状態に比して、大当り確率が高い高確率状態と、がある。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当りに当選する可能性が高まる。このため、高確率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、普通電動役物への入賞をサポートする機能であり、所謂「電サポ機能」である。パチンコ遊技機10は、第2始動口16への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球率状態を備える。複数の入球率状態には、低入球率状態と、該低入球率状態に比して、入球率が高い高入球率状態と、がある。入球補助機能が作動すると、入球率状態が低入球率状態から高入球率状態に移行し、第2特別ゲームの始動条件を成立させ易くなる。このため、高入球率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの補助制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1補助制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする制御である。第2補助制御は、普通抽選における普通当り確率を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第2補助制御は、低入球率状態では、普通抽選そのものを行わないが、高入球率状態では、所定の当選確率にて普通抽選を行う制御であってもよい。第3補助制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御である。なお、第3補助制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、低入球率状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
次に、変動時間短縮機能(以下、時短機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)が異なる状態として、複数の変動時間状態を備える。複数の変動時間状態には、長変動時間状態と、長変動時間状態に比して、少なくとも第2特別ゲームの平均変動時間が短い短変動時間状態と、がある。時短機能が作動すると、変動時間状態が長変動時間状態から短変動時間状態へ移行し、単位時間当りで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。なお、本実施形態において、時短機能は、入球補助機能に付随して作動する。つまり、時短機能は、入球補助機能とともに作動し、入球補助機能とともに非作動となる。
本実施形態において、遊技状態には、通常状態、第1有利状態、及び第2有利状態の3つがある。通常状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能がすべて作動しない遊技状態である。第1有利状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能がすべて作動する遊技状態である。第2有利状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能及び時短機能が作動する遊技状態である。パチンコ遊技機10は、3つの遊技状態を備えることに限らず、その一部又は全部を、確変機能、入球補助機能、及び時短機能のうち作動させる機能を変更した異なる遊技状態としてもよい。また、遊技状態は、1つ又は2つであってもよく、4つ以上であってもよい。
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。大当り図柄の種類は、大当りの種類でもある。大当り図柄は、1又は複数の種類に分類される。本実施形態において、大当り図柄は、特定図柄及び通常図柄の2種類に分類される。パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて大当り遊技が付与される。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球するか、又は、予め定めた上限時間が経過すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態が制御される。本実施形態において、特定図柄には、大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまでの間にわたって第1有利状態に制御することが定められている。通常図柄には、大当り遊技の終了後、予め定めた作動回数(本実施形態では100回)の特別ゲームが終了する迄、又は、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、第2有利状態に制御することが定められている。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御基板40を備える。主制御基板40は、所定の処理を行い、該処理の結果に応じて、制御情報の一例である制御コマンドなどの制御信号を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御基板50を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主制御CPU42と示す)と、記憶部(メモリ)と、を備える。主制御CPU42は、主制御用のプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ情報の書込みが不能なROM領域(以下、主制御ROM43と示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRWM領域(以下、主制御RWM44と示す)とが含まれる。
主制御ROM43は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主制御ROM43は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、変動ゲームの変動内容を特定可能な変動情報である。特に、本実施形態において、変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。また、変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容の少なくとも一部を特定可能な情報である。
本実施形態の変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、演出ゲームでリーチ演出を行い、最終的に大当りの図柄組み合わせを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンは、演出ゲームで最終的にはずれの図柄組み合わせを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンには、演出ゲームでリーチ演出を行う「リーチあり」の変動パターンと、演出ゲームでリーチ演出を行わない「リーチなし」の変動パターンと、が含まれる。
主制御RWM44は、主制御CPU42による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM44が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路45を備える。マイクロプロセッサ41は、主制御CPU42による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主制御CPU42、主制御ROM43、主制御RWM44、及び乱数回路45は、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されていることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
主制御CPU42は、センサSE1~SE4と接続されている。主制御CPU42は、センサSE1~SE4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU42は、表示部13a~13fと接続されている。主制御CPU42は、表示部13a~13fの表示内容を制御可能に構成されている。特に、本実施形態において、主制御CPU42は、第1特別図柄表示部13aを制御することにより第1特別ゲームを実行させることができるとともに、第2特別図柄表示部13bを制御することにより第2特別ゲームを実行させることができる。本実施形態では、主制御CPU42がゲーム実行手段としての第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを制御することにより、ゲーム制御手段が実現される。主制御CPU42は、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主制御CPU42は、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することによって、それぞれ可変部材17,19の動作を制御可能に構成されている。
次に、副制御基板50について詳しく説明する。
副制御基板50は、副制御CPU51と、副制御ROM52と、副制御RWM53とを備える。副制御CPU51は、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。本実施形態では、副制御CPU51が演出に関する各種の処理を実行することによって、演出に関する各種の制御を行う制御手段の一例が構成されている。副制御ROM52は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び可動体演出に用いる可動体演出データなどを記憶している。
副制御RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。本実施形態において、また、副制御基板50は、副制御CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御CPU51は、演出表示装置EHと接続されている。副制御CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。本実施形態では、副制御CPU51が演出実行手段としての演出表示装置EHを制御することにより、演出制御手段が実現される。副制御CPU51は、装飾ランプLAと接続されている。副制御CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、スピーカSPと接続されている。副制御CPU51は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。
次に、主制御CPU42が行う各種の処理について説明する。
主制御CPU42は、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主制御CPU42は、第1始動口15に遊技球が入球したか否かを判定する。このとき、主制御CPU42は、第1特別始動センサSE1から検知信号を入力することによって、第1始動口15に遊技球が入球したと判定する。第1始動口15に遊技球が入球した場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第1特別保留数を1加算して更新する。このとき、主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を表示するように第1特別保留表示部13cを制御する。このように、本実施形態では、第1特別保留数が上限数未満である場合に、第1始動口15に遊技球が入球し、入球した遊技球が第1特別始動センサSE1により検知されることで、第1特別ゲームの保留条件が成立する。
次に、主制御CPU42は、マイクロプロセッサ41内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる。例えば、乱数は、特別抽選(大当り抽選)に用いる特別当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。このとき、主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、該第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。また、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第1特別保留数を特定可能な保留数コマンドを生成し、出力バッファにセットする。なお、本実施形態において、出力バッファにセットされたコマンドは、所定の出力処理において副制御基板50へと出力される。
その後、主制御CPU42は、保留条件が成立した第1特別ゲームの変動内容を特定可能な先読みコマンド(事前判定コマンド)を生成して出力バッファにセットする。具体的に、主制御CPU42は、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる大当り抽選において大当りとなる値であるかを事前判定する。また、主制御CPU42は、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる変動パターン決定抽選において何れの変動パターンを決定する値であるかを事前判定する。そして、主制御CPU42は、事前判定の結果に基づいて先読みコマンドを生成する。これにより、本実施形態の先読みコマンドは、変動ゲームの変動内容を特定可能な情報となる。例えば、先読みコマンドは、大当り抽選において大当りとなるか否かや、リーチ演出が実行される変動パターンが決定されるか否かなどを特定可能となる。
また、第1始動口15に遊技球が入球していない場合、第1特別保留数が上限数未満ではない場合、及び、先読みコマンドを生成した場合、主制御CPU42は、第2始動口16に遊技球が入球したか否かを判定する。このとき、主制御CPU42は、第2特別始動センサSE2から検知信号を入力することによって、第2始動口16に遊技球が入球したと判定する。第2始動口16に遊技球が入球していない場合、主制御CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2始動口16に遊技球が入球している場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第2特別保留数を1加算して更新する。このとき、主制御CPU42は、更新後の第2特別保留数を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。このように、本実施形態では、第2特別保留数が上限数未満である場合に、第2始動口16に遊技球が入球し、入球した遊技球が第2特別始動センサSE2により検知されることで、第2特別ゲームの保留条件が成立する。
次に、主制御CPU42は、マイクロプロセッサ41内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる。このとき、主制御CPU42は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。また、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第2特別保留数を特定可能な保留数コマンドを生成し、出力バッファにセットする。その後、主制御CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主制御CPU42は、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU42は、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、主制御CPU42は、第2特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第2特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、第1特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、待機状態であることを特定可能な待機状態コマンドを生成して副制御基板50へ出力する。待機状態とは、変動ゲームが実行されておらず、大当り遊技が付与されておらず、且つ変動ゲームが保留されていないときの状態である。その後、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主制御CPU42は、第1特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。次に、主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RWM44から取得する。続けて、主制御CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選を行う。主制御CPU42は、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
大当りに当選した場合、主制御CPU42は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターンを決定する。第1特別ゲームの変動パターン決定抽選において、大当り変動パターンとして決定可能な変動パターンは、現在の第1特別保留数に関わらず同一である。
大当りに当選しなかった場合、主制御CPU42は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主制御CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄を決定する。また、はずれ変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、はずれ変動パターンを決定する。そして、主制御CPU42は、第1特別ゲームの変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
また、第2特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、第2特別ゲームを実行させるための処理を行う。第2特別ゲームを実行させるための処理は、第1特別ゲームを実行させるための処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主制御CPU42は、第2特別保留数の減算、大当り抽選、及び、大当り抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
主制御CPU42は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを副制御基板50へ出力する。変動開始コマンドは、各変動処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム)の開始とを特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。
特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU42は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU42は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲーム(演出ゲーム)の終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。
一方、主制御CPU42は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副制御基板50に出力する。
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主制御CPU42は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主制御CPU42は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主制御CPU42は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
最初に、主制御CPU42は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御CPU42は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口18を開状態とする。主制御CPU42は、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口18を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU42は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主制御CPU42は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング開始コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。主制御CPU42は、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング終了コマンド)を副制御基板50に出力する構成であってもよい。
次に、確率状態を移行させる確率移行処理について説明する。
主制御CPU42は、特定図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、高確率状態に制御する。一方、主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主制御CPU42は、低確率状態に制御する。主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、該高確フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
次に、入球率状態及び変動時間状態を移行させる処理について説明する。
主制御CPU42は、大当り遊技が終了すると、主制御RWM44に作動フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、高入球率状態に制御する。主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主制御RWM44に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主制御CPU42は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主制御RWM44に記憶されている作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグがセットされているとき、該作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。なお、主制御CPU42は、高入球率状態に制御するときに短変動時間状態に制御し、低入球率状態に制御するときに長変動時間状態に制御する。
次に、本実施形態において実行可能な演出について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、擬似連続演出を実行可能である。擬似連続演出は、1回の特別ゲームが開始してから終了するまでの期間を複数の単位期間に区切り、各単位期間において演出図柄の変動表示などの各種の演出を実行する演出である。本実施形態において、演出図柄の変動表示が実行される単位期間は、演出図柄の変動を伴う変動サイクルに相当する。なお、本実施形態の擬似連続演出では、1回の特別ゲームが開始してから終了するまでの間に2回の変動サイクルを実行する場合と、3回の変動サイクルを実行する場合と、がある。即ち、本実施形態において、擬似連続演出は、1回の演出ゲームにおいて複数回の変動サイクルを実行する演出である。
本実施形態の擬似連続演出では、所定の変動サイクルの終了後に次の変動サイクルが開始される場合、複数の図柄列において演出図柄が一時停止表示されることにより所定の変動サイクルが終了され、その後、次の変動サイクルが開始される。言い換えれば、本実施形態の擬似連続演出では、複数の図柄列における演出図柄の変動を一時停止表示させることにより所定の変動サイクルを終了させた後に、複数の図柄列のうち少なくとも一部の図柄列において演出図柄を再び変動表示させることにより次の変動サイクルを開始可能である。なお、本実施形態の擬似連続演出では、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の全図柄列で演出図柄が再び変動表示される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、実行中の演出ゲームにおいて次回の変動サイクルが実行されるか否かを煽る煽り演出を実行可能である。煽り演出は、次回の変動サイクルが実行されることを報知する成功内容で実行される場合と、次回の変動サイクルが実行されないことを報知する失敗内容で実行される場合と、がある。
図4に示すように、本実施形態の煽り演出では、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、左図柄列に「8」図柄が停止され、右図柄列に「7」図柄が停止された後に、「8」図柄及び「7」図柄が画像表示部GHにおける中央に移動される(図4(a)~(d))。
そして、煽り演出が成功内容で実行される場合には、画像表示部GHにおいて、左図柄列に「8」図柄が停止され、右図柄列に「7」図柄が停止されるとともに、中図柄列に「花」図柄が停止される(図4(e))。本実施形態において、左図柄列に「8」図柄が停止され、右図柄列に「7」図柄が停止され、中図柄列に「花」図柄が停止されるときの演出図柄の組み合わせは、特別の表示結果に相当する。即ち、本実施形態において、煽り演出の演出内容のうち成功内容は、演出ゲームにおいて特別の表示結果が表示される演出内容である。その後、画像表示部GHでは、全図柄列の演出図柄が再び変動表示され、次の変動サイクルが開始される(図4(f))。
また、煽り演出が失敗内容で実行される場合には、画像表示部GHにおいて、左図柄列に「8」図柄が停止し、右図柄列に「7」図柄が停止した状態で、花びらが散る様子を模した画像が表示される(図4(g))。その後、画像表示部GHでは、中図柄列に「花」図柄とは異なる演出図柄が停止され、次の変動サイクルが開始されることなく演出ゲームが終了する(図4(h))。即ち、本実施形態において、煽り演出の演出内容のうち失敗内容は、演出ゲームにおいて特別の表示結果が表示されない演出内容である。
本実施形態において、「花」図柄は、次の変動サイクルが開始される場合にのみ表示される演出図柄である。言い換えれば、本実施形態において、「花」図柄は、擬似連続演出が実行される場合にのみ表示される演出図柄である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、演出ゲームにおいて特定の図柄組み合わせで演出図柄を停止させることにより、特定の図柄組み合わせで演出図柄が停止された演出ゲームの後に実行される演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが導出される期待度を示唆する期待度示唆演出としての停止目演出を実行可能である。言い換えれば、本実施形態の停止目演出は、保留中の演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが導出される期待度を示唆する演出であって、該保留中の演出ゲームよりも前に実行される演出ゲームにおいて実行される演出である。本実施形態において、特定の図柄組み合わせは、停止目演出において表示される特定の表示結果に相当する。
上述したように、本実施形態の演出ゲームでは、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されるときに、大当りの図柄組み合わせが導出される。そして、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された後には、大当り遊技が付与される、このため、演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが導出される期待度は、大当り遊技が付与される期待度としても把握できる。以下の説明では、大当り遊技が付与される期待度を単に「大当り期待度」と示す場合がある。
本実施形態の停止目演出は、第1変動ゲームを対象として実行可能である。そして、本実施形態の停止目演出は、複数回の変動ゲームにわたって連続して実行可能である。即ち、本実施形態の停止目演出では、連続する複数回の演出ゲームにおいて、それぞれ特定の図柄組み合わせで演出図柄が停止されることにより、該特定の図柄組み合わせで演出図柄が停止された複数回の演出ゲームに続けて実行される演出ゲームにおける大当り期待度が示唆される。
図5に示すように、本実施形態の停止目演出には、演出ゲームにおいて停止される図柄組み合わせが異なる複数種類の停止目演出がある。言い換えれば、本実施形態の停止目演出において表示される特定の表示結果には、演出図柄の組み合わせが異なる複数の表示結果がある。
第1停止目演出は、演出ゲームにおいて、予め定めた複数の図柄列に同一の偶数図柄(図中、「偶」と示す)が停止し、その他の図柄列に異なる演出図柄(図中、「ANY」と示す)が停止する演出である。言い換えれば、第1停止目演出において停止される特定の図柄組み合わせは、全図柄列のうち一部の図柄列に予め定めた演出図柄が停止されることにより成立する図柄組み合わせである。具体的に、第1停止目演出において偶数図柄が停止する図柄列は、左図柄列及び中図柄列、又は中図柄列及び右図柄列である。即ち、第1停止目演出における特定の図柄組み合わせは、例えば「225」や「344」である。また、第2停止目演出は、演出ゲームにおいて、予め定めた複数の図柄列に同一の奇数図柄(図中、「奇」と示す)が停止し、その他の図柄列に異なる演出図柄(図中、「ANY」と示す)が停止する演出である。言い換えれば、第2停止目演出において停止される特定の図柄組み合わせは、全図柄列のうち一部の図柄列に予め定めた演出図柄が停止されることにより成立する図柄組み合わせである。具体的に、第2停止目演出において奇数図柄が停止する図柄列は、左図柄列及び中図柄列、又は中図柄列及び右図柄列である。即ち、第2停止目演出における特定の図柄組み合わせは、例えば「553」や「233」である。
第3停止目演出は、演出ゲームにおいて、左図柄列に所定の演出図柄(図中、「N」と示す)が停止し、それよりも1大きい数字を模した演出図柄(図中、「N+1」と示す)が中図柄列に停止し、さらに1大きい数字を模した演出図柄(図中、「N+2」と示す)が右図柄列に停止する演出である。言い換えれば、第3停止目演出は、演出ゲームにおいて、左図柄列、中図柄列、右図柄列の順に数字が1ずつ大きくなる演出図柄の組み合わせ(所謂、順目)で演出図柄が停止する演出である。即ち、第3停止目演出における特定の図柄組み合わせは、例えば、「123」である。また、第4停止目演出は、演出ゲームにおいて、左図柄列に所定の演出図柄(図中、「N」と示す)が停止し、それよりも1小さい数字を模した演出図柄(図中、「N-1」と示す)が中図柄列に停止し、さらに1小さい数字を模した演出図柄(図中、「N-2」と示す)が右図柄列に停止する演出である。言い換えれば、第4停止目演出は、演出ゲームにおいて、左図柄列、中図柄列、右図柄列の順に数字が1ずつ小さくなる演出図柄の組み合わせ(所謂、逆目)で演出図柄が停止する演出である。即ち、第4停止目演出における特定の図柄組み合わせは、例えば、「432」である。なお、本実施形態において、第1停止目演出における特定の図柄組み合わせ~第4停止目演出における特定の図柄組み合わせは、停止目演出で表示される特定の表示結果のうち第2の表示結果に相当する。
第5停止目演出は、演出ゲームにおいて、左図柄列に「8」、中図柄列に「8」、右図柄列に「7」がそれぞれ停止する演出である。即ち、第5停止目演出における特定の図柄組み合わせは、「887」である。また、第6停止目演出は、演出ゲームにおいて、左図柄列に「8」、中図柄列に「7」、右図柄列に「7」がそれぞれ停止する演出である。即ち、第6停止目演出における特定の図柄組み合わせは、「877」である。なお、本実施形態において、第5停止目演出における特定の図柄組み合わせ及び第6停止目演出における特定の図柄組み合わせは、停止目演出で表示される特定の表示結果のうち第1の表示結果に相当する。また、本実施形態において、第5停止目演出における特定の図柄組み合わせ(「887」)及び第6停止目演出における特定の図柄組み合わせ(「877」)は、煽り演出が成功内容で実行される場合に導出される演出図柄の組み合わせ(「8花7」)と比較して、一部の図柄列における演出図柄が同一である図柄組み合わせである。即ち、本実施形態において、第1の表示結果は、表示結果を構成する複数の演出図柄の一部が特別の表示結果と同一である。
また、本実施形態の停止目演出では、特定の図柄組み合わせが導出されたときに、所定のエフェクト画像が表示される。具体的に、第1停止目演出及び第2停止目演出では、白色の炎を模したエフェクト画像が表示される。このとき、第1停止目演出及び第2停止目演出では、全図柄列のうち同一の演出図柄が停止される複数の図柄列の演出図柄に重ねてエフェクト画像が表示される一方で、他の図柄列の演出図柄に重ねてはエフェクト画像が表示されない。例えば、第1停止目演出において、「225」の図柄組み合わせが停止されるときには、左図柄列及び中図柄列の「2」図柄に重ねてエフェクト画像が表示される一方で、右図柄列の「5」図柄に重ねてはエフェクト画像が表示されない。また、例えば、第2停止目演出において、「233」の図柄組み合わせが停止されるときには、中図柄列及び右図柄列の「3」図柄に重ねてエフェクト画像が表示される一方で、左図柄列の「2」図柄に重ねてはエフェクト画像が表示されない。
また、第3停止目演出及び第4停止目演出では、青色の炎を模したエフェクト画像が表示される。さらに、第5停止目演出では、赤色の炎を模したエフェクト画像が表示される。そして、第6停止目演出では、虹色の炎を模したエフェクト画像が表示される。そして、第3停止目演出~第6停止目演出の各停止目演出では、全図柄列に停止された演出図柄に重ねてエフェクト画像が表示される。
また、本実施形態では、停止目演出の種類に応じて示唆される大当り期待度が異なる。言い換えれば、本実施形態の停止目演出では、導出される特定の図柄組み合わせの種類に応じて示唆される期待度が異なる。
具体的に、第1停止目演出及び第2停止目演出の各停止目演出において示唆される大当り期待度は、第3停止目演出~第6停止目演出の各停止目演出において示唆される大当り期待度よりも低い。また、第3停止目演出及び第4停止目演出の各停止目演出において示唆される大当り期待度は、第5停止目演出及び第6停止目演出の各停止目演出において示唆される大当り期待度よりも低い。そして、第5停止目演出において示唆される大当り期待度は、第6停止目演出において示唆される大当り期待度よりも低い。即ち、本実施形態の停止目演出において示唆される大当り期待度は、第1停止目演出,第2停止目演出<第3停止目演出,第4停止目演出<第5停止目演出<第6停止目演出の順で高くなっている。特に、本実施形態において、第6停止目演出が実行されたときには、該第6停止目演出が実行される演出ゲームの次の演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが導出されることが確定的に報知される。即ち、本実施形態における第6停止目演出は、大当り確定の報知演出である。
また、本実施形態において、停止目演出で特定の図柄組み合わせが導出されるときの導出態様には、通常停止態様と、スベリ停止態様と、擬似ガセ態様と、を含む複数種類の導出態様がある。本実施形態において、特定の図柄組み合わせが導出されるときの導出態様は、演出ゲームが開始されてから特定の図柄組み合わせが表示されるまでの演出内容に相当する。
図6に示すように、通常停止態様は、全図柄列の演出図柄が所定の順序で停止されることにより特定の図柄組み合わせが導出される導出態様である。具体的に、本実施形態では、通常停止態様で停止目演出が実行される場合、全図柄列の演出図柄の変動表示が開始された後(図6(a))、最初に左図柄列の演出図柄が停止され(図6(b))、続いて右図柄列の演出図柄が停止され(図6(c))、最後に中図柄列の演出図柄が停止されることにより特定の図柄組み合わせが導出される(図6(d))。
図7に示すように、スベリ停止態様は、全図柄列の演出図柄が所定の順序で停止された後、一部の図柄列に停止された演出図柄が再変動して異なる種類の演出図柄が停止されることにより特定の図柄組み合わせが導出される導出態様である。具体的に、本実施形態では、スベリ停止態様で停止目演出が実行される場合、全図柄列の演出図柄の変動表示が開始された後(図7(a))、最初に左図柄列の演出図柄が停止され(図7(b))、続いて右図柄列の演出図柄が停止され(図7(c))、最後に中図柄列の演出図柄が停止される(図7(d))。その後、本実施形態におけるスベリ停止態様では、中図柄列の演出図柄が再変動され(図7(e))、異なる種類の演出図柄が停止されることにより特定の図柄組み合わせが導出される(図7(f))。
図8に示すように、擬似ガセ態様は、煽り演出が失敗内容で実行された後に特定の図柄組み合わせが導出される導出態様である。言い換えれば、擬似ガセ態様は、擬似連続演出が実行されない場合(所謂、擬似ガセ)において、失敗内容で煽り演出が実行された後に特定の図柄組み合わせが導出される導出態様である。このため、本実施形態では、失敗内容で煽り演出が実行された場合には、その後に停止目演出が実行されるときがあることとなる。
具体的に、本実施形態では、擬似ガセ態様で停止目演出が実行される場合、全図柄列の演出図柄の変動表示が開始された後(図8(a))、最初に左図柄列に「8」図柄が停止され(図8(b))、続いて右図柄列に「7」図柄が停止される(図8(c))。その後、本実施形態における擬似ガセ態様では、「8」図柄及び「7」図柄が画像表示部GHにおける中央に移動されるように表示されることにより煽り演出が開始される(図8(d))。そして、本実施形態における擬似ガセ態様では、失敗内容で煽り演出が実行され(図8(e))、その後に中図柄列に所定の演出図柄が停止されることにより特定の図柄組み合わせが導出される(図8(f))。
そして、図5に示すように、本実施形態では、停止目演出の種類に応じて決定可能な導出態様が異なる。言い換えれば、本実施形態の停止目演出では、表示される特定の図柄組み合わせの種類に応じて決定可能な導出態様が異なる。具体的に、第1停止目演出及び第2停止目演出では、特定の図柄組み合わせの導出態様として通常停止態様を決定可能である一方で、スベリ停止態様及び擬似ガセ態様を決定不能である。また、第3停止目演出及び第4停止目演出では、特定の図柄組み合わせの導出態様として通常停止態様及びスベリ停止態様を決定可能である一方で、擬似ガセ態様を決定不能である。そして、第5停止目演出及び第6停止目演出では、特定の図柄組み合わせの導出態様として通常停止態様及び擬似ガセ態様を決定可能である一方で、スベリ停止態様を決定不能である。
このように、停止目演出における導出態様のうち通常停止態様は、停止目演出の種類にかかわらず決定可能である。即ち、本実施形態において、通常停止態様は、停止目演出において導出される特定の図柄組み合わせの種類が何れであっても決定可能である。一方、停止目演出における導出態様のうちスベリ停止態様及び擬似ガセ態様は、停止目演出の種類に応じて、決定可能である場合と決定不能である場合とがある。即ち、本実施形態において、スベリ停止態様及び擬似ガセ態様は、停止目演出において導出される特定の図柄組み合わせの種類によって決定可能か否かが異なる。
次に、副制御CPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、演出ゲーム処理について説明する。演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。
副制御CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。具体的に、副制御CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、該変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出内容を決定する。このとき、副制御CPU51は、例えば、演出ゲームの演出内容として、演出ゲームにおける変動サイクルの回数を決定する。言い換えれば、副制御CPU51は、演出ゲームの演出内容として、擬似連続演出を実行させるか否かを決定する。このとき、副制御CPU51は、演出ゲームにおける変動サイクルの回数について、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて一義的に決定してもよいし、所定の乱数を用いた抽選により決定してもよい。なお、副制御CPU51は、演出ゲームにおける変動サイクルの回数を抽選により決定する場合、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンの種類に応じて異なる決定確率で演出ゲームにおける変動サイクルの回数を決定してもよい。また、副制御CPU51は、演出ゲームの演出内容として擬似連続演出を実行させる場合、成功内容で煽り演出を実行させることを決定する。一方、副制御CPU51は、演出ゲームの演出内容として擬似連続演出を実行させない場合、失敗内容で煽り演出を実行させるか否かを所定の抽選により決定する。
また、副制御CPU51は、特別図柄コマンドを入力すると、該コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組み合わせを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組み合わせを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
演出ゲームにて導出させる図柄組み合わせを決定するに際して、副制御CPU51は、リーチ演出の実行条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態において、リーチ条件は、リーチありの変動パターンが決定されることによって成立する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しており、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含むはずれの図柄組み合わせを決定する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しておらず、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。
このとき、副制御CPU51は、停止目演出を実行する場合、リーチを含まないはずれの図柄組み合わせとして、停止目演出の種類に応じた特定の図柄組み合わせを決定する。なお、停止目演出を実行するか否かを決定する処理について、詳しくは後述する。
そして、副制御CPU51は、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させる。具体的に、副制御CPU51は、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、3列の演出図柄を変動表示させるように制御する。続いて、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、各演出図柄を一旦停止表示させることにより図柄組み合わせを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、各演出図柄を確定停止表示させることにより図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副制御CPU51は、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
次に、大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副制御CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群を制御する。本実施形態において、演出装置群には、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを含む。また、副制御CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群を制御する。さらに、副制御CPU51は、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群を制御する。そして、副制御CPU51は、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出装置群を制御する。
次に、停止目演出を実行するための処理について説明する。
まず、停止目演出を実行するか否かを決定するための停止目演出決定処理について説明する。副制御CPU51は、先読みコマンドを入力したことを契機として、停止目演出決定処理を実行する。即ち、本実施形態では、入力した先読みコマンドに対応する変動ゲームを対象として停止目演出を実行可能である。なお、本実施形態において、停止目演出決定処理は、通常状態であるときに実行される一方で、第1有利状態又は第2有利状態であるときには実行されない。
図9に示すように、停止目演出決定処理において、副制御CPU51は、最初に、停止目演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS1)。このとき、副制御CPU51は、副制御RWM53内の所定の記憶領域に停止目演出実行フラグが設定されているか否かに基づいて、停止目演出の実行中であるか否かを判定する。詳しくは後述するが、本実施形態において、停止目演出実行フラグは、停止目演出の実行を決定した場合に設定(停止目演出実行フラグ:ON)され、停止目演出が終了した場合に消去(停止目演出実行フラグ:OFF)される。
停止目演出の実行中である場合(ステップS1:YES)、副制御CPU51は、停止目演出の実行を決定することなく停止目演出決定処理を終了する。即ち、停止目演出の実行中である場合、副制御CPU51は、新たに停止目演出の実行を決定しない。言い換えれば、副制御CPU51は、異なる変動ゲームを対象とした停止目演出を並行して実行しないように制御する。
一方、停止目演出の実行中ではない場合(ステップS1:NO)、副制御CPU51は、保留中の変動ゲームがあるか否かを判定する(ステップS2)。保留中の変動ゲームがない場合(ステップS2:NO)、副制御CPU51は、停止目演出の実行を決定することなく停止目演出決定処理を終了する。即ち、副制御CPU51は、入力した先読みコマンドに対応する変動ゲームよりも前に実行が保留された保留中の変動ゲームがない場合、停止目演出の実行を決定しない。
一方、保留中の変動ゲームがある場合(ステップS2:YES)、副制御CPU51は、保留中の変動ゲームの中にリーチ演出を実行する変動ゲームがあるか否かを判定する(ステップS3)。このとき、副制御CPU51は、保留中の変動ゲームに対応する先読みコマンドの中にリーチ演出を実行する変動内容を特定する先読みコマンドが含まれているときには、保留中の変動ゲームの中にリーチ演出を実行する変動ゲームがあると判定する。保留中の変動ゲームの中にリーチ演出を実行する変動ゲームがある場合(ステップS3:YES)、副制御CPU51は、停止目演出の実行を決定することなく停止目演出決定処理を終了する。即ち、副制御CPU51は、対象とする変動ゲームが実行されるよりも前に実行される変動ゲームにおいてリーチ演出を実行する場合、停止目演出の実行を決定しない。
一方、保留中の変動ゲームの中にリーチ演出を実行する変動ゲームがない場合(ステップS3:NO)、副制御CPU51は、停止目演出を実行するか否かを決定するための停止目演出実行抽選を実行する(ステップS4)。本実施形態において、副制御CPU51は、入力した先読みコマンドに応じて異なる確率で停止目演出の実行を決定するように停止目演出実行抽選を行う。具体的に、副制御CPU51は、入力した先読みコマンドが大当りの先読みコマンドである場合には、入力した先読みコマンドがはずれの先読みコマンドであるときと比較して、高い確率で停止目演出の実行を決定するように停止目演出決定抽選を行う。また、このとき、副制御CPU51は、実行する停止目演出の種類を所定の抽選により決定し、決定した停止目演出の種類を特定可能な情報を副制御RWM53の所定の記憶領域に記憶させる。なお、副制御CPU51は、実行する停止目演出の種類を決定するに際して、入力した先読みコマンドに応じて異なる確率で決定することにより、停止目演出の種類に応じて示唆される大当り期待度を異ならせる。
停止目演出実行抽選に当選しなかった場合(ステップS4:NO)、副制御CPU51は、停止目演出決定処理を終了する。一方、停止目演出実行抽選に当選した場合(ステップS4:YES)、副制御CPU51は、停止目演出実行フラグを設定する(ステップS5)。
次に、副制御CPU51は、入力した先読みコマンドに対応する変動ゲームの1回前に実行される変動ゲームで実行する停止目演出を決定し、決定した停止目演出の種類を特定可能な情報を副制御RWM53に記憶させる(ステップS6)。以下の説明では、入力した先読みコマンドに対応する変動ゲームを「対象の変動ゲーム」と示し、対象の変動ゲームの1回前に実行される変動ゲームを「1回前の変動ゲーム」と示す。また、以下の説明では、対象の変動ゲームの2回前に実行される変動ゲームを「2回前の変動ゲーム」と示し、対象の変動ゲームの3回前に実行される変動ゲームを「3回前の変動ゲーム」と示す。
副制御CPU51は、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出を決定するに際して、第1停止目演出,第2停止目演出<第3停止目演出,第4停止目演出<第5停止目演出<第6停止目演出の順で示唆される大当り期待度が高くなるように、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出を決定する。ここで、所定の停止目演出によって示唆される大当り期待度を高くするには、大当りとなる場合に所定の停止目演出を決定するときと、はずれとなる場合に所定の停止目演出を決定するときとの合算における、大当りとなる場合に所定の停止目演出を決定するときの割合を高くするとよい。
また、副制御CPU51は、1回前の変動ゲームで第6停止目演出が実行されたときには、大当りとなることが確定的に示唆されるように、1回目の変動ゲームで実行する停止目演出を決定する。ここで、所定の停止目演出について大当りとなることが確定的に示唆されるようにするには、大当りとなる場合には所定の停止目演出を決定可能とする一方で、はずれとなる場合には所定の停止目演出を決定しないようにするとよい。
1回前の変動ゲームで実行する停止目演出を決定すると、副制御CPU51は、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出における特定の図柄組み合わせの導出態様を決定し、決定した導出態様を特定可能な情報を副制御RWM53に記憶させる(ステップS7)。ステップS7において、副制御CPU51は、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出の種類に応じて特定の図柄組み合わせの導出態様を決定する。例えば、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出が第1停止目演出又は第2停止目演出である場合、副制御CPU51は、特定の図柄組み合わせの導出態様として通常停止態様を決定する。また、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出が第3停止目演出又は第4停止目演出である場合、副制御CPU51は、所定の抽選を行うことにより、特定の図柄組み合わせの導出態様として通常停止態様及びスベリ停止態様の何れかを決定する。このとき、副制御CPU51は、通常停止態様が決定された場合と、スベリ停止態様が決定された場合とで大当り期待度が異なるように、所定の抽選における各導出態様の決定確率を異ならせてもよい。さらに、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出が第5停止目演出又は第6停止目演出である場合、副制御CPU51は、所定の抽選を行うことにより、特定の図柄組み合わせの導出態様として通常停止態様及び擬似ガセ態様の何れかを決定する。このとき、副制御CPU51は、通常停止態様が決定された場合と、擬似ガセ態様が決定された場合とで大当り期待度が異なるように、所定の抽選における各導出態様の決定確率を異ならせてもよい。
1回前の変動ゲームで実行する停止目演出における特定の図柄組み合わせの導出態様を決定すると、副制御CPU51は、保留中の変動ゲームの回数が2回以上であるか否かを判定する(ステップS8)。保留中の変動ゲームの回数が2回以上ではない場合(ステップS8:NO)、副制御CPU51は、停止目演出決定処理を終了する。
一方、保留中の変動ゲームの回数が2回以上である場合(ステップS8:YES)、副制御CPU51は、2回前の変動ゲームで実行する停止目演出を決定し、決定した停止目演出の種類を特定可能な情報を副制御RWM53に記憶させる(ステップS9)。
図10に示すように、本実施形態において、副制御CPU51は、2回前の変動ゲームで実行する停止目演出として、第1停止目演出~第4停止目演出を決定可能である一方で、第5停止目演出及び第6停止目演出を決定しない。さらに、副制御CPU51は、2回前の変動ゲームで実行する停止目演出として、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出と同一の停止目演出か、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出よりも示唆される大当り期待度が低い停止目演出を決定する。例えば、副制御CPU51は、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出として第3停止目演出を決定している場合には、2回前の変動ゲームで実行する停止目演出として第1停止目演出~第3停止目演出のうちの何れかを決定可能である一方で、第4停止目演出~第6停止目演出を決定しない。また、例えば、副制御CPU51は、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出として第6停止目演出を決定している場合には、2回前の変動ゲームで実行する停止目演出として第1停止目演出~第4停止目演出のうちの何れかを決定可能である一方で、第5停止目演出及び第6停止目演出を決定しない。
2回前の変動ゲームで実行する停止目演出を決定すると、副制御CPU51は、2回前の変動ゲームで実行する停止目演出における特定の図柄組み合わせの導出態様を決定し、決定した導出態様を特定可能な情報を副制御RWM53に記憶させる(ステップS10)。なお、ステップS10の処理は、ステップS7の処理について、「1回前の変動ゲーム」を「2回前の変動ゲーム」に読み替えた処理であるため、詳細な説明を省略する。
2回前の変動ゲームで実行する停止目演出における特定の図柄組み合わせの導出態様を決定すると、副制御CPU51は、保留中の変動ゲームの回数が3回以上であるか否かを判定する(ステップS11)。保留中の変動ゲームの回数が3回以上ではない場合(ステップS11:NO)、副制御CPU51は、停止目演出決定処理を終了する。
一方、保留中の変動ゲームの回数が3回以上である場合(ステップS11:YES)、副制御CPU51は、3回前の変動ゲームで実行する停止目演出を決定し、決定した停止目演出の種類を特定可能な情報を副制御RWM53に記憶させる(ステップS12)。なお、ステップS12の処理は、ステップS9の処理について、「1回前の変動ゲーム」を「2回前の変動ゲーム」に、「2回前の変動ゲーム」を「3回前の変動ゲーム」に読み替えた処理であるため、詳細な説明を省略する。
続いて、副制御CPU51は、3回前の変動ゲームで実行する停止目演出における特定の図柄組み合わせの導出態様を決定し、決定した導出態様を特定可能な情報を副制御RWM53に記憶させる(ステップS13)。なお、ステップS13の処理は、ステップS7の処理について、「1回前の変動ゲーム」を「3回前の変動ゲーム」に読み替えた処理であるため、詳細な説明を省略する。その後、副制御CPU51は、停止目演出決定処理を終了する。
そして、副制御CPU51は、停止目演出決定処理とは別の処理において、副制御RWM53に記憶された情報に基づいて停止目演出を実行させるように演出表示装置EHを制御する。その後、副制御CPU51は、実行が決定された回数分の停止目演出が終了すると、停止目演出実行フラグを消去(停止目演出実行フラグ:OFF)するように制御する。
本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態では、停止目演出の種類に応じて、特定の図柄組み合わせを導出するときの導出態様として決定可能な導出態様が異なる。このため、本実施形態では、何れの停止目演出が実行されるかだけでなく、どのような導出態様で特定の図柄組み合わせが導出されるかにも注目させて遊技を楽しませることができる。したがって、本実施形態では、遊技に対する興趣を向上できる。
(2)本実施形態では、停止目演出の種類に応じて示唆される大当り期待度が異なる。そして、本実施形態では、特定の図柄組み合わせの導出態様から何れの停止目演出が実行されるかを推測させることができるため、大当りとなるか異中に注目する柚木車に対して、遊技に対する興趣をより一層向上させることができる。
(3)特定の図柄組み合わせの導出態様のうち通常停止態様は、何れの停止目演出が実行される場合であっても決定可能である。これによれば、通常停止態様で停止目演出が実行されるときには、何れの特定の図柄組み合わせが導出されるかを推測できなくなるため、実際に導出される特定の図柄組み合わせの種類への注目度を高めることができる。
(4)停止目演出は、複数回の変動ゲームにわたって連続して実行可能であるため、複数回の連続する演出ゲームにわたって遊技に対する興趣を向上できる。
(5)特に、本実施形態では、複数回の変動ゲームにわたって連続して停止目演出が実行される場合、後に実行される変動ゲームにおいて、先に実行された変動ゲームにおける停止目演出よりも示唆される大当り期待度が高い停止目演出が実行されるときがある。これによれば、本実施形態では、所定の変動ゲームにおいて示唆される大当り期待度が低い停止目演出が実行された場合であっても、次に実行される変動ゲームにおいて示唆される大当り期待度が高い停止目演出が実行されることに期待させることができるため、遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
(6)第1停止目演出及び第2停止目演出では、全図柄列のうち一部の図柄列の演出図柄が所定の組み合わせとなることを特定の図柄組み合わせの要件としているため、全図柄列の演出図柄が所定の組み合わせとなることを特定の図柄組み合わせの要件とする場合と比較して、特定の図柄組み合わせが導出され易い印象を与えることができる。したがって、特定の図柄組み合わせが導出されることに期待する遊技者の興趣を向上できる。
(7)本実施形態では、次の変動サイクルが実行されることを報知する成功内容で煽り演出が実行されることに期待させることができる。さらに、本実施形態では、次の変動サイクルが実行されないことを報知する失敗内容で煽り演出が実行された場合であっても、その後に停止目演出が実行されることがあるため、遊技に対する興趣をより一層向上させることができる。
(8)本実施形態において、成功内容で煽り演出が実行される場合と、失敗内容で煽り演出が実行される場合とでは、導出される演出図柄の組み合わせが異なる。このため、遊技者は、導出される演出図柄の組み合わせに注目することで、今回の煽り演出が成功内容と失敗内容の何れであるかを把握することができる。その上で、失敗内容で煽り演出が実行された後には、特定の図柄の組み合わせが導出される停止目演出が実行されることがあるため、導出される演出図柄の組み合わせに注目することで、煽り演出と、停止目演出と、を続けて楽しませることができる。
(9)成功内容で煽り演出が実行される場合に導出される演出図柄の組み合わせと、第5停止目演出及び第6停止目演出が実行される場合に導出される演出図柄の組み合わせとでは、全図柄列のうち一部の図柄列に停止される演出図柄が同一である。これによれば、一部の図柄列に演出図柄が停止された段階では、成功内容で煽り演出が実行されることと、第5停止目演出又は第6停止目演出が実行されることと、の両方に期待させることができる。
(10)停止目演出では、特定の図柄組み合わせが導出された場合に、停止された演出図柄に重ねてエフェクト画像が表示される。このため、本実施形態では、特定の図柄組み合わせが導出されたことを認識させやすくすることができる。
(11)第1停止目演出で導出される特定の図柄組み合わせと、第5停止目演出で導出される特定の図柄組み合わせとは、全図柄列のうち複数である一部の図柄列に同一の偶数図柄が停止されるという点が共通している。このような第1停止目演出及び第5停止目演出について、第1停止目演出では、特定の図柄組み合わせが導出された場合に、停止された演出図柄のうち一部の演出図柄に重ねてエフェクト画像が表示される一方で、第5停止目演出では、特定の図柄組み合わせが導出された場合に、停止されたすべての演出図柄に重ねてエフェクト画像が表示される。このため、本実施形態では、第1停止目演出と、第5停止目演出とが混同されてしまうことを抑制できる。また、第2停止目演出で導出される特定の図柄組み合わせと、第6停止目演出で導出される特定の図柄組み合わせとは、全図柄列のうち複数である一部の図柄列に同一の奇数図柄が停止されるという点が共通している。このような第2停止目演出及び第6停止目演出について、第2停止目演出では、特定の図柄組み合わせが導出された場合に、停止された演出図柄のうち一部の演出図柄に重ねてエフェクト画像が表示される一方で、第6停止目演出では、特定の図柄組み合わせが導出された場合に、停止されたすべての演出図柄に重ねてエフェクト画像が表示される。このため、本実施形態では、第2停止目演出と、第6停止目演出とが混同されてしまうことを抑制できる。
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・副制御CPU51は、停止目演出において、各図柄列の演出図柄が停止される毎に、該停止された演出図柄に重ねてエフェクト画像を表示させてもよい。
・各停止目演出において表示されるエフェクト画像は、適宜変更してもよい。また、各停止目演出において表示されるエフェクト画像は、停止目演出の種類にかかわらず同一であってもよい。
・第1停止目演出及び第2停止目演出において、全図柄列の演出図柄に重ねてエフェクト画像が表示されるようにしてもよい。
・各停止目演出のうち一部又は全部の停止目演出について、エフェクト画像を表示しなくてもよい。
・停止目演出の種類は、適宜変更してもよい。例えば、停止目演出の種類は、1~5種類であってもよいし、7種類以上あってもよい。
・各停止目演出で導出される特定の図柄組み合わせは、適宜変更してもよい。例えば、第1停止目演出及び第2停止目演出で導出される特定の図柄組み合わせは、全図柄列に停止される演出図柄がそれぞれ定められた演出図柄の組み合わせとしてもよい。
・各停止目演出で導出される特定の図柄組み合わせは、停止目演出が実行されないときには停止されない特殊な演出図柄を含んで構成されていてもよい。
・停止目演出における導出態様の種類は、適宜変更してもよい。例えば、全図柄列の演出図柄が同時に停止されることにより特定の図柄組み合わせを導出する同時停止態様を含んでいてもよい。
・各停止目演出における導出態様として決定可能な導出態様の種類は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、第1停止目演出及び第2停止目演出における導出態様として、スベリ停止態様及び擬似ガセ態様を決定可能であってもよい。また、例えば、副制御CPU51は、第3停止目演出及び第4停止目演出における導出態様として、スベリ停止態様を決定不能であってもよいし、擬似ガセ態様を決定可能であってもよい。また、例えば、副制御CPU51は、第6停止目演出における導出態様として、通常停止態様を決定不能としてもよく、擬似ガセ態様を決定するようにしてもよい。
・各停止目演出において示唆される大当り期待度は、適宜変更してもよい。例えば、各停止目演出において示唆される大当り期待度は、停止目演出の種類によらず同一であってもよい。この場合、停止目演出が連続して実行された回数に応じて示唆される大当り期待度を異ならせてもよく、例えば、停止目演出が連続して実行された回数が多いほど、示唆される大当り期待度が高くなるようにしてもよい。
・停止目演出の実行回数を決定するときの制御は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、大当り期待度が示唆される変動ゲームよりも前に保留された保留中の変動ゲームのすべてで停止目演出を実行させなくてもよく、保留中の変動ゲームのうち一部の変動ゲームで停止目演出を実行させるようにしてもよい。また、副制御CPU51は、大当り期待度が示唆される変動ゲームの1回前の変動ゲームでのみ停止目演出を実行させるようにしてもよい。即ち、停止目演出は、複数回の変動ゲームにわたって連続して実行不能であってもよい。
・実行させる停止目演出の種類を決定するときの制御は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、1回前の変動ゲームで実行する停止目演出の種類にかかわらず、2回前の変動ゲームで実行する停止目演出の種類を決定してもよい。同様に、副制御CPU51は、2回前の変動ゲームで実行する停止目演出の種類にかかわらず、3回前の変動ゲームで実行する停止目演出の種類を決定してもよい。また、副制御CPU51は、2回前の変動ゲーム及び3回前の変動ゲームで実行する停止目演出として、第5停止目演出及び第6停止目演出を決定可能であってもよい。
・副制御CPU51は、停止目演出決定処理において、入力した先読みコマンドに対応する変動ゲームよりも前に保留されている変動ゲームの中にリーチ演出を実行する変動ゲームがある場合であっても、入力した先読みコマンドに対応する変動ゲームを対象として停止目演出の実行を決定可能であってもよい。この場合、副制御CPU51は、リーチ演出を実行する変動ゲームの次の変動ゲームから停止目演出を実行させるようにしてもよい。
・成功内容で煽り演出が実行される場合に導出される演出図柄の組み合わせと、各停止目演出で導出される特定の図柄組み合わせとは、各図柄列に停止される演出図柄の一部が同一であってもよいし、すべてが異なっていてもよい。
・煽り演出の演出内容は、適宜変更してもよい。例えば、煽り演出では、成功内容と失敗内容とで導出される演出図柄の組み合わせを同一としてもよい。この場合、成功内容の煽り演出と、失敗内容の煽り演出とでは、導出される演出図柄の組み合わせ以外の演出内容を異ならせるとよい、一例として、成功内容の煽り演出では所定の画像を表示させる一方で、失敗内容の煽り演出では所定の画像を表示させないようにしてもよい。
・煽り演出を実行しない遊技機に具体化してもよい。
・副制御CPU51は、1回の変動ゲーム中に実行される複数回の変動サイクルのうち一部の変動サイクルにおいて、停止目演出を実行可能としてもよい。具体的には、1回の変動ゲームにおいて2回の変動サイクルを実行する場合、先に実行される変動サイクルにおいて停止目演出を実行可能としてもよい。
・擬似連続演出を実行しない遊技機に具体化してもよい。
・主制御CPU42は、特別図柄入力処理において、第2特別ゲームの変動内容を特定可能な先読みコマンドを生成して副制御CPU51に出力するようにしてもよい。この場合、副制御CPU51は、第2特別ゲームの変動内容を特定可能な先読みコマンドを入力したことを契機として停止目演出決定処理を行うことにより、第2変動ゲームを対象として停止目演出の実行を決定可能であってもよい。この場合、副制御CPU51は、第1有利状態又は第2有利状態において停止目演出を実行可能に制御するとよい。
・大当り遊技の終了後、予め定めた確変回数を上限として高確率状態を付与する遊技機(所謂、ST機)に具体化してもよい。また、大当り遊技の終了後、所定の転落抽選に当選するまでを上限として高確率状態を付与する遊技機(所謂、転落機)に具体化してもよい。また、大当り遊技において、特定のセンサにより遊技球が検知されたことを契機として高確率状態を付与する遊技機(所謂、V確変機)に具体化してもよい。
・大当り遊技の終了後は、必ず高入球率状態(短変動時間状態)を付与したが、これに限らず、大当り図柄の種類に応じて、高入球率状態を付与しないときがあってもよい。
・特別ゲームは、演出表示装置EHにて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。また、第2特別ゲームを省略してもよい。
・パチンコ遊技機10の機械的な構成は適宜変更してもよい。例えば、演出表示装置EHを複数の表示手段から構成してもよく、そのうちの一部の表示手段を変位可能に構成してもよい。
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。