JP7013788B2 - 内燃機関の吸気装置および吸気制御弁 - Google Patents

内燃機関の吸気装置および吸気制御弁 Download PDF

Info

Publication number
JP7013788B2
JP7013788B2 JP2017202366A JP2017202366A JP7013788B2 JP 7013788 B2 JP7013788 B2 JP 7013788B2 JP 2017202366 A JP2017202366 A JP 2017202366A JP 2017202366 A JP2017202366 A JP 2017202366A JP 7013788 B2 JP7013788 B2 JP 7013788B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
valve body
valve
opening
intake air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017202366A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019074063A (ja
Inventor
篤史 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2017202366A priority Critical patent/JP7013788B2/ja
Publication of JP2019074063A publication Critical patent/JP2019074063A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7013788B2 publication Critical patent/JP7013788B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の吸気装置および吸気制御弁に関し、特に、回動軸の軸線回りに回動することにより吸気の流れを制御する弁体を有する内燃機関の吸気装置および吸気制御弁に関する。
従来、回動軸の軸線回りに回動することにより吸気の流れを制御する弁体を有する内燃機関の吸気装置および吸気制御弁が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、燃焼室に接続される吸気通路と、吸気通路を開閉可能な吸気制御弁と、開弁時において吸気制御弁を収容するカートリッジと、吸気制御弁の一端部を回動可能に支持する弁軸とを備える内燃機関の吸気装置が開示されている。そして、吸気制御弁は、弁軸から径方向に突出するとともに、軸線方向に沿って延びる平板形状となっていると考えられる。
ここで、上記特許文献1に記載の内燃機関の吸気装置では、吸気制御弁は、開弁時において吸気通路の内面と面一となる。また、吸気制御弁が吸気通路の内面と面一となる開弁状態から、吸気通路の吸気の流れ方向とは反対側に回動することにより、吸気制御弁が吸気通路を閉じる閉弁状態になる。閉弁状態において、吸気制御弁と吸気通路の内面との間に吸気が流通する開口部が形成される。
このように、吸気通路の流路断面積を小さくすることにより、吸気制御弁よりも下流側の吸気の流速が大きくなるので、燃焼室に流入する吸気において、タンブルを発生させることが可能となる。
一方、開口部から燃焼室に流れる吸気により発生する負圧に起因して、吸気制御弁の裏側において開口部から燃焼室への吸気を妨げるはくり渦が生じる。また、上記特許文献1に記載された内燃機関の吸気装置では、吸気制御弁の開口部側の端部から開口部に流入する吸気の流れは、平板形状の吸気制御弁に沿って上向きに導かれることによって、吸気ポートの吸気流れ方向よりも上向きの流れとなっている。ここで、吸気の流れが吸気ポートの吸気流れ方向よりも上向きの流れとなることにより、吸気が吸気ポートの上面に衝突する。さらに、吸気の流れが吸気ポートの吸気流れ方向よりも上向きの流れとなることにより、開口部から燃焼室に流れる吸気により発生する負圧の領域が大きくなる。そして、負圧の領域が大きくなることにより、はくり渦が、開口部に流入する空気の流れが吸気ポートの流れ方向に沿う方向に平行な場合よりも大きくなる。
特許4485541号公報
このように、上記特許文献1に記載の内燃機関の吸気装置では、吸気が吸気ポートの上面に衝突するので、開口部を通過して大きくなった吸気の流速が小さくなってしまうという不都合がある。さらに、大きくなったはくり渦により開口部の下流側の吸気の流れが阻害されるので、開口部を通過して大きくなった吸気の流速が小さくなってしまうという不都合がある。これらのため、上記特許文献1に記載の内燃機関の吸気装置では、閉弁時において、燃焼室に流入するタンブル(縦渦)が減少するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、閉弁時において、タンブルを減少させにくくすることが可能な内燃機関の吸気装置および吸気制御弁を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における内燃機関の吸気装置は、内燃機関の燃焼室に連通され、燃焼室に吸気を供給する吸気通路と、吸気通路に設けられ、回動軸の軸線回りに回動することにより吸気の流れを制御する弁体を有する吸気制御弁と、吸気通路に設けられ、開弁時において弁体が収容される弁体収容部とを備え、弁体収容部は凹状の円弧状に形成されるとともに、開弁時において、弁体の下面は凹状の弁体収容部に対応する凸状の円弧状に形成されており、回動軸の軸線方向に直交する方向の断面では、閉弁時における吸気通路の内面との間に開口部を形成する弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されており、弁体の開口部形成面は、閉弁時において、吸気通路の内面との間に開口部を形成する凹状の切欠部の表面に構成されており、凹状の切欠部の表面は、底面部と、回動軸の軸線方向に沿う方向に対向する一対の内側面部とを有し、第1丸形形状部は、少なくとも底面部の閉弁時における吸気上流側の縁部に形成されており、第1丸形形状部は、底面部に加えて、一対の内側面部の閉弁時における吸気上流側の両縁部にも形成されている。
この発明の第1の局面による内燃機関の吸気装置では、上記のように、弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されている。これにより、弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に至った吸気の流れ方向のうちの上方に向かおうとする吸気の流れが第1丸形形状部に沿って吸気の流れ方向に向かって滑らかに曲げられるので、開口部を通過する吸気の流れ方向を吸気通路の流線方向に近付けることができる。これにより、閉弁時において、タンブルを減少させにくくすることができる。なお、流線方向とは、吸気通路の延びる方向に平行な方向を示す。また、タンブルとは、燃焼室に流入する吸気において、クランク軸の中心軸の軸線回りに旋回する縦渦を示す。
また、凹状の切欠部のうちの少なくとも底面部に当たった吸気の流れ方向を吸気通路の流線方向に近付けることができるので、開口部から燃焼室に流れる吸気により発生する負圧に起因する吸気制御弁の裏側のはくり渦が大きくなるのを抑制することができる。その結果、開口部から燃焼室に流れる吸気の流速が小さくなるのを抑制することができるので、燃焼室内に発生するタンブルをより減少させにくくすることができる。
また、一対の内側面部のそれぞれに当たる吸気の流れを吸気通路の流線方向に近付けることができるので、開口部を通過する吸気の流れをより速くすることができる。
さらに、開弁時における弁体の下面を凹状の弁体収容部に対応する凸状の円弧状に形成することにより、弁体が平板形状である場合よりも、弁体の形状を加工しやすいように弁体の厚みを確保することができる。
この発明のの局面による内燃機関の吸気装置は内燃機関の燃焼室に連通され、燃焼室に吸気を供給する吸気通路と、吸気通路に設けられ、回動軸の軸線回りに回動することにより吸気の流れを制御する弁体を有する吸気制御弁と、吸気通路に設けられ、開弁時において弁体が収容される弁体収容部とを備え、弁体収容部は凹状の円弧状に形成されるとともに、開弁時において、弁体の下面は凹状の弁体収容部に対応する凸状の円弧状に形成されており、回動軸の軸線方向に直交する方向の断面では、閉弁時における吸気通路の内面との間に開口部を形成する弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されており、弁体は、閉弁時における吸気下流側の面に形成される凹面部をさらに含み、凹面部は、回動軸に直交する方向に沿った断面において、閉弁時に凹面部の内面が開口部に近付くにしたがい吸気の流れ方向と平行な方向に近付くような丸形形状を有する第2丸形形状部を含む
この発明の第2の局面による内燃機関の吸気装置では、上記のように、弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されている。これにより、弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に至った吸気の流れ方向のうちの上方に向かおうとする吸気の流れが第1丸形形状部に沿って吸気の流れ方向に向かって滑らかに曲げられるので、開口部を通過する吸気の流れ方向を吸気通路の流線方向に近付けることができる。これにより、閉弁時において、タンブルを減少させにくくすることができる。
また、開弁時における弁体の下面を凹状の弁体収容部に対応する凸状の円弧状に形成することにより、弁体が平板形状である場合よりも、弁体の形状を加工しやすいように弁体の厚みを確保することができる。
また、第2丸形形状部によって、開口部を通過した吸気のうち弁体の裏面に向かって還流してきた吸気の流れ方向を吸気通路の流線方向に沿った方向に流すことができるので、開口部から燃焼室に流れる吸気の流れを妨げることを抑制することができる。その結果、開口部から燃焼室に流れる吸気の流速が小さくなるのを抑制することができるので、燃焼室内に発生するタンブルをより一層減少させにくくすることができる。
この場合、好ましくは、弁体の開口部形成面は、閉弁時において、吸気通路の内面との間に開口部を形成する凹状の切欠部の表面に構成されており、凹状の切欠部の表面は、底面部と、回動軸の軸線方向に沿う方向に対向する一対の内側面部とを有し、第1丸形形状部は、少なくとも底面部の閉弁時における吸気上流側の縁部に形成されている。
このように構成すれば、凹状の切欠部のうちの少なくとも底面部に当たった吸気の流れ方向を吸気通路の流線方向に近付けることができるので、開口部から燃焼室に流れる吸気により発生する負圧に起因する吸気制御弁の裏側のはくり渦が大きくなるのを抑制することができる。その結果、開口部から燃焼室に流れる吸気の流速が小さくなるのを抑制することができるので、燃焼室内に発生するタンブルをより減少させにくくすることができる。
この発明のの局面による吸気制御弁は吸気通路に設けられる回動軸と、回動軸の軸線回りに回動し、吸気の流れを制御する弁体とを備え、開弁時において、弁体の下面は凸状の円弧状に形成されており、回動軸の軸線方向に直交する方向の断面では、閉弁時において、吸気通路の内面との間に開口部を形成する弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されており、弁体の開口部形成面は、閉弁時において、吸気通路の内面との間に開口部を形成する凹状の切欠部の表面に構成されており、凹状の切欠部の表面は、底面部と、回動軸の軸線方向に沿う方向に対向する一対の内側面部とを有し、第1丸形形状部は、少なくとも底面部の閉弁時における吸気上流側の縁部に形成されており、第1丸形形状部は、底面部に加えて、一対の内側面部の閉弁時における吸気上流側の両縁部にも形成されている
この発明の第3の局面による吸気制御弁では、上記のように、弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されている。これにより、弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に至った吸気の流れ方向のうちの上方に向かおうとする吸気の流れが第1丸形形状部に沿って吸気の流れ方向に向かって滑らかに曲げられるので、開口部を通過する吸気の流れ方向を吸気通路の流線方向に近付けることができる。これにより、閉弁時において、タンブルを減少させにくくすることができる。
また、開弁時における弁体の下面を凹状の弁体収容部に対応する凸状の円弧状に形成することにより、弁体が平板形状である場合よりも、弁体の形状を加工しやすいように弁体の厚みを確保することができる。
また、凹状の切欠部のうちの少なくとも底面部に当たった吸気の流れ方向を吸気通路の流線方向に近付けることができるので、開口部から燃焼室に流れる吸気により発生する負圧に起因する吸気制御弁の裏側のはくり渦が大きくなるのを抑制することができる。その結果、開口部から燃焼室に流れる吸気の流速が小さくなるのを抑制することができるので、燃焼室内に発生するタンブルをより減少させにくくすることができる。
また、一対の内側面部のそれぞれに当たる吸気の流れを吸気通路の流線方向に近付けることができるので、開口部を通過する吸気の流れをより速くすることができる。
この発明の第の局面における吸気制御弁は、吸気通路に設けられる回動軸と、回動軸の軸線回りに回動し、吸気の流れを制御する弁体とを備え、開弁時において、弁体の下面は凸状の円弧状に形成されており、回動軸の軸線方向に直交する方向の断面では、閉弁時において、吸気通路の内面との間に開口部を形成する弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されており、弁体は、閉弁時における吸気下流側の面に形成される凹面部をさらに含み、凹面部は、回動軸に直交する方向に沿った断面において、閉弁時に凹面部の内面が開口部に近付くにしたがい吸気の流れ方向と平行な方向に近付くような丸形形状を有する第2丸形形状部を含む
この発明の第の局面による吸気制御弁では、上記のように、弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されている。これにより、弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に至った吸気の流れ方向のうちの上方に向かおうとする吸気の流れが第1丸形形状部に沿って吸気の流れ方向に向かって滑らかに曲げられるので、開口部を通過する吸気の流れ方向を吸気通路の流線方向に近付けることができる。これにより、閉弁時において、タンブルを減少させにくくすることができる。
また、第2丸形形状部によって、開口部を通過した吸気のうち弁体の裏面に向かって還流してきた吸気の流れ方向を吸気通路の流線方向に沿った方向に流すことができるので、開口部から燃焼室に流れる吸気の流れを妨げることを抑制することができる。その結果、開口部から燃焼室に流れる吸気の流速が小さくなるのを抑制することができるので、燃焼室内に発生するタンブルをより一層減少させにくくすることができる。
なお、本出願では、上記第1の局面による内燃機関の吸気装置において、以下の構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記第1の局面による内燃機関の吸気装置において、好ましくは、回動軸は、閉弁時において、弁体よりも吸気上流側に位置し、かつ、弁体収容部よりも上方に位置するように設けられている。
(付記項2)
上記凹状の切欠部を含む吸気制御弁を備える内燃機関の吸気装置において、好ましくは、回動軸の軸線方向に沿った断面では、閉弁時において、凹状の切欠部の一対の内側面部のそれぞれの裏側に位置する吸気下流側の縁部に丸形形状の第3丸形形状部が形成されている。
(付記項3)
上記第1の局面による内燃機関の吸気装置において、好ましくは、弁体が弁体収容部に収容される開弁時において、弁体の回動軸側の面と吸気通路の内面部とが面一となるように構成されている。
(付記項4)
上記凹面部を含む吸気制御弁を備える内燃機関の吸気装置において、好ましくは、閉弁時において、凹面部の下方側の側面部と吸気通路の内面部とが面一になるように設けられている。
本発明の一実施形態によるエンジンの全体構成を概略的に示した斜視図である。 本発明の一実施形態によるエンジンおよび吸気装置の構造を示した断面図である。 本発明の一実施形態によるエンジンのTCV(吸気制御弁)を斜め上方から視た状態を示した斜視図である。 本発明の一実施形態によるエンジンのTCVの回動軸の軸線方向に直交する方向に沿った断面図である。 図4の100-100線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態のエンジンの吸気装置における回動軸の軸線方向に沿った断面図である。 本発明の一実施形態によるエンジンのTCVを背面側から視た状態を示した斜視図である。 本発明の一実施形態によるエンジンの吸気通路に配置されたTCVを第1吸気通路側から視たときの断面図である。 本発明の一実施形態によるエンジンの吸気通路に配置されたTCVを第2吸気通路側から視たときの断面図である。 本発明の一実施形態の変形例によるエンジンの吸気通路に配置されたTCVを第1吸気通路側から視たときの断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(エンジンの概略的な構成)
車両(自動車)用のエンジン1(内燃機関の一例)は、図1に示すように、上下方向に延びる複数(4個)の気筒2内でピストン2aがそれぞれ往復動されることにより、吸入・圧縮・膨張(燃焼)・排気の1サイクルを連続的に繰り返してクランク軸3を回転させるように構成されている。ここで、エンジン1において、クランク軸3が延びる方向をX方向とし、水平方向においてX方向に直交する方向をY方向とする。また、エンジン1において、X方向およびY方向に直交する方向をZ方向(上下方向)とする。
具体的には、シリンダブロック10aと、シリンダヘッド10bと、クランクケース10cと、ヘッドカバー10dとを含むエンジン本体10を備えている。シリンダヘッド10bは、シリンダブロック10aの上面(Z1側)に締結されている。クランクケース10cは、シリンダブロック10aの下面(Z2側)に締結されている。ヘッドカバー10dは、シリンダヘッド10bの上部に被せられて締結されている。また、クランクケース10cにはクランク軸3が配置されている。クランク軸3は、気筒2の配列方向(X方向)に延びている。
シリンダヘッド10bには、図2に示すように、カムシャフト4aの回転により周期的に開閉される吸気弁4bおよび排気弁4cと、点火プラグ4dとが組み込まれている。また、アルミニウム合金製のシリンダヘッド10bは、燃焼室5と、燃焼室5に吸気(吸入空気)を送り込む吸気ポート51と、既燃ガスが排出される排気ポート52とを有する。なお、シリンダヘッド10bには、シリンダブロック10aの複数の気筒2(図1参照)の各々に対応するように、吸気ポート51、燃焼室5および排気ポート52が配置されている。吸気ポート51は、シリンダヘッド10bの側面から燃焼室5に向かって下方斜め方向に曲がりながら延びている。また、シリンダブロック10aおよびシリンダヘッド10bには、ラジエター(図示せず)からの冷却水が流通するウォータジャケット53が設けられている。
なお、図2は複数(4個)の気筒2のうちの1つの断面図を図示しているが、他の気筒2も同様の構成を有している。
また、エンジン1は、図1に示すように、シリンダヘッド10bに接続される樹脂製の吸気装置6を備えている。また、吸気装置6は、サージタンク61と、その下流側に接続される複数の(4個)の吸気管部62とを含んでいる。複数の吸気管部62は、気筒2の配列方向(X方向)に沿って並んでおり、サージタンク61に蓄えられた空気を対応する吸気ポート51(図2参照)に分配する役割を有する。また、吸気管部62は、下流端部に一体的に形成されたフランジ部62aを介してシリンダヘッド10bの側面に接続されている。
図2に示すように、吸気管部62の内部には第1吸気通路71が形成され、吸気ポート51の内部には第2吸気通路72が形成されている。ここで、サージタンク61の内部空間(図示せず)と燃焼室5とは、第1吸気通路71および第2吸気通路72を介して連通している。すなわち、第1吸気通路71および第2吸気通路72は、サージタンク61の内部空間(図示せず)と燃焼室5とを連通させる吸気通路7を構成している。これにより、エンジン1では、サージタンク61に蓄えられた空気は、第1吸気通路71および第2吸気通路72の順に通過して燃焼室5に供給されている。
吸気管部62のフランジ部62aの内側には、樹脂製のフレーム部材8が同軸状に嵌め込まれている。フレーム部材8には、吸気の流れ(偏向度合)を制御するための複数のTCV9(Tumble Control Valve、吸気制御弁の一例)が回動可能に設けられている。具体的には、複数のTCV9は、図3に示すように、各々、一対の回動軸91と、一対の支持部92と、弁体93とを有する。また、隣接するTCV9同士の回動軸91は一体的に形成されている。これにより、複数の弁体93は、1つのアクチュエータACにより同一の回動軸91の軸線150回りに回動するように構成されている。また、TCV9は、耐熱性に優れた樹脂材料により製造されている。
一対の回動軸91のそれぞれは、フレーム部材8に対して回動可能に組み付けられている。すなわち、一対の回動軸91は、弁体93を一対の回動軸91まわりに開弁側または閉弁側に回動させるように構成されている。一対の回動軸91として、一対の支持部92うちのX1側の第1支持部92aに設けられる第1回動軸91aと、一対の支持部92のうちX2側の第2支持部92bに設けられる第2回動軸91bとを有している。ここで、第1回動軸91aはX1側に延び、第2回動軸91bはX2側に延びている。このように、一対の回動軸91の延びる方向は、X方向(軸線150の延びる軸線方向)に一致している。
一対の支持部92としては、第1支持部92aおよび第2支持部92bを有している。第1支持部92aは、第1回動軸91aと弁体93のX1側の端部とを連結している。第1支持部92aは、第1回動軸91aから弁体93のX1側の端部に行くにしたがい末広がりな扇形形状となっている。第2支持部92bは、第2回動軸91bと弁体93のX2側の端部とを連結している。第2支持部92bは、第2回動軸91bから弁体93のX2側の端部に行くにしたがい末広がりな扇形形状となっている。
(弁体)
各々の弁体93は、一対の回動軸91の軸線150回りに回動することにより、対応する吸気通路7内の空気の流れを制御するように構成されている。具体的には、弁体93は、一対の回動軸91側に位置する表面93aと、一対の回動軸91側とは反対側に位置する裏面93b(弁体の下面の一例)とを有する。ここで、表面93aは平坦な面であり、裏面93bは一対の回動軸91側とは反対側に突出する凸状の円弧状(断面視)である。すなわち、弁体93には、いわゆる翼断面形状が用いられている。また、表面93aは、開弁時以外において、吸気上流側から吸気下流側に向かって上方に傾斜するように設けられている。
〈ラウンド形状部〉
エンジン1では、燃焼室5内における燃料と空気との燃焼を改善するために、燃焼室5に流入する空気をシリンダ中心軸に直交する軸回りに旋回するタンブル(縦渦)とするのが好ましい。そして、エンジン1では、吸気通路7の第1吸気通路71内の流路断面積を部分的に小さくし、吸気ポート51の第2吸気通路72内の吸気の流速を大きくすることにより、タンブルを増加させている。
しかし、流速が大きくなった吸気の偏向流DFが、吸気通路7の流線方向BFに沿う方向に平行でないと、TCV9の裏側に発生するはくり渦が大きくなることに起因して吸気ポート51の第2吸気通路72内の吸気の流速が小さくなるので、タンブルを増加できない。また、流速が大きくなった吸気の偏向流DFが、吸気通路7の流線方向BFに平行でないと、吸気通路7の上面に吸気が衝突することに起因して吸気ポート51の第2吸気通路72内の吸気の流速が小さくなるので、タンブルを増加できない。
これらのため、TCV9において、流速が大きくなった吸気の流れ方向を吸気通路7の流線方向BFに沿う方向に平行に近付ける構成が必要となる。なお、流線方向BFとは、吸気通路7の延びる方向に沿う方向に平行な方向を示す。
そこで、本実施形態の吸気装置6では、偏向流DFを吸気通路7の流線方向BFに沿う方向に近付けるため、TCV9に表側ラウンド形状部13と裏側ラウンド形状部15とを有するラウンド形状部11が形成されている。以下、ラウンド形状部11について説明する。なお、図3~図5は、開弁時におけるTCV9を示している。
弁体93には、図3に示すように、閉弁側縁部94に凹状の切欠部12が形成されている。また、切欠部12は、表面93aの閉弁側縁部94のX方向の中央部分に配置されている。ここで、切欠部12の表面は、底面部12aと、一対の回動軸91の軸線方向に沿う方向に対向する一対の内側面部12bとを有している。そして、切欠部12において、底面部12aおよび一対の内側面部12bのそれぞれの一対の回動軸91側の縁部に表側ラウンド形状部13(第1丸形形状部の一例)が形成されている。
表側ラウンド形状部13は、底面部12aの閉弁側縁部94に形成される第1表側ラウンド形状部13aと、一対の内側面部12bのそれぞれに形成される第2表側ラウンド形状部13b(図5参照)とを有している。
第1表側ラウンド形状部13aは、図4に示すように、弁体93の閉弁側縁部94(底面部の吸気上流側の縁部の一例)に向かって凸の円弧状に形成されている。すなわち、第1表側ラウンド形状部13aは、図2に示すように、一対の回動軸91の軸線150の延びる方向に直交する方向の断面では、閉弁時における吸気上流側に配置されている。そして、閉弁時において、底面部12aが吸気上流側から吸気下流側に向かって上方に傾斜するように配置されている。ここで、第1表側ラウンド形状部13aの円弧形状は、閉弁時において、底面部12aが開口部SP側に行くにしたがい流線方向BFと平行な方向に近付くような形状である。
第2表側ラウンド形状部13bは、図5に示すように、各々対向する第2表側ラウンド形状部13bに向かって凸の円弧状に形成されている。すなわち、第2表側ラウンド形状部13bは、図6に示すように、一対の内側面部12bのそれぞれの閉弁時における吸気上流側の縁部に配置されている。ここで、第2表側ラウンド形状部13bの円弧形状は、一対の内側面部12bのそれぞれが開口部SP側に行くにしたがい流線方向BFと平行な方向に近付くような形状である。
弁体93には、図7に示すように、裏面93bに凹面部14が形成されている。凹面部14は、裏面93bにおいて一対の回動軸91側に窪んでいる。また、凹面部14は、裏面93bの全体に亘って形成されているのではなく一部に形成されている。すなわち、凹面部14は、裏面93bにおいて開閉方向の中央部分から閉弁側縁部94に亘って形成されている。また、凹面部14は、切欠部12を三方から囲むように形成されている。
ここで、凹面部14の開弁側の端部141は、裏面93bの開弁側縁部95から所定距離閉弁側に離れた位置に配置されている。また、凹面部14の閉弁側の端部142は、裏面93bの閉弁側縁部94側に配置されている。また、凹面部14のX1側の端部143は、裏面93bのX1側の縁部近傍に配置されている。また、凹面部14のX2側の端部144は、裏面93bのX2側の縁部近傍に配置されている。
凹面部14は、切欠部12の底面部12aの裏側に位置する第1裏側側面部14aと、切欠部12の一対の内側面部12bのそれぞれの裏側に位置する第2裏側側面部14bおよび第3裏側側面部14cとを有している。そして、凹面部14において、第1~第3裏側側面部14a~14cのそれぞれは、裏側ラウンド形状部15を有している。
裏側ラウンド形状部15は、第1裏側側面部14aに形成される第1裏側ラウンド形状部15a(第2丸形形状部の一例)と、第2裏側側面部14bおよび第3裏側側面部14cのそれぞれに形成される第2裏側ラウンド形状部15bとを有している。
第1裏側ラウンド形状部15aは、図4に示すように、弁体93の閉弁側縁部94に向かって凸の円弧状に形成されている。すなわち、第1裏側ラウンド形状部15aは、図2に示すように、一対の回動軸91の軸線方向に直交する方向の断面では、閉弁時における吸気下流側に配置されている。ここで、第1裏側ラウンド形状部15aの円弧形状は、第1裏側側面部14aが開口部SP側に行くにしたがい流線方向BFと平行な方向に近付くような円弧形状である。
第2裏側ラウンド形状部15bは、図5に示すように、各々対向する第2裏側ラウンド形状部15bに向かって円弧状に形成されている。すなわち、第2裏側ラウンド形状部15bは、図6に示すように、閉弁時において、一対の内側面部12bのそれぞれの裏側に位置する第2裏側側面部14bおよび第3裏側側面部14cに配置されている。ここで、第2裏側ラウンド形状部15bの円弧形状は、第2裏側側面部14bおよび第3裏側側面部14cのそれぞれが開口部SP側に行くにしたがい流線方向BFと平行な方向に近付くような円弧形状となっている。
また、凹面部14は、図4に示すように、開弁側の端部に第4裏側側面部14dを有している。第4裏側側面部14dは、開弁側縁部95に向かって凸になるように円弧状に形成されている。また、第4裏側側面部14dは、閉弁時において、フレーム部材8の下側内面81と面一となる。
〈弁体収容部〉
吸気装置6は、TCV9の開弁時において第1吸気通路71を全開状態(最大流路断面積)にするように構成されている。具体的には、図2に示すように、フレーム部材8は、弁体93が収容される弁体収容部16を有している。弁体収容部16は、フレーム部材8の下側内面81(吸気通路の下面の一例)の一部が凹状に窪んで形成されている。ここで、凹状の弁体収容部16は、弁体93の裏面93bの凸状の円弧状に沿った形状となっている。また、TCV9では、弁体93が弁体収容部16に収容される開弁時において、表面93aとフレーム部材8の下側内面81とが略面一になるように構成されている。また、弁体93は、弁体収容部16と略同じ厚みで形成される。
また、図6に示すように、フレーム部材8は、一対の支持部92のそれぞれが収容される一対の支持部収容部17を有している。一対の支持部収容部17のそれぞれは、フレーム部材8の一対の内側面のそれぞれの一部が凹状に窪んで形成されている。これにより、一対の支持部92のそれぞれが第1吸気通路71の吸気流れを乱すことを抑制することが可能となる。
なお、図8に示すように、吸気管部62の各々のフレーム部材8は、X方向に沿って横長の矩形の流路断面形状を有している。また、吸気管部62の各々のフレーム部材8の内面の四隅にはR形状(円弧形状部)が設けられている。
(TCVの開閉)
吸気装置6では、各々の気筒2に吸気を行う際に、アクチュエータAC(図1参照)により4個のTCV9を動作させて各々の吸気管部62内の吸気通路7の開口面積(流路断面積)を制御するように構成されている。具体的には、アクチュエータACが作動することによって、弁体93は、弁体収容部16に完全に収容された全開状態と、図8および図9に示す全閉状態(姿勢制御状態)との間の任意の姿勢に無段階で制御される。エンジン1では、不図示のECU(制御部)によってTCV9の開度が把握される。そして、TCV9の開度情報に基づいてアクチュエータACが駆動されることにより、エンジン1の運転状態(負荷状態)に応じた最適な開度になるようにTCV9の姿勢制御が行われる。
なお、上記したTCV9を最適な開度にするための制御マップ(図示せず)がECU内の記憶領域に記憶されている。制御マップにはエンジン1の運転状態に対応したTCV9の開度が設定されている。制御マップの開度設定情報に基づいてアクチュエータACが駆動されることにより弁体93が姿勢制御される。また、ECU側で把握される弁体93の開度がフィードバックされることにより弁体93の詳細な姿勢制御が繰り返される。
〈吸気通路内の気流〉
吸気装置6では、TCV9が回動(開閉)されることにより吸気通路7の流路断面積が制御されて、燃焼室5に供給される吸気に所定の気流形状が付与される。具体的には、図8に示すように、TCV9の閉弁時には、弁体93の切欠部12の開口部形成面20と吸気通路7の上側内面82(吸気通路の内面の一例)との間に開口部SPが形成される。開口部形成面20は、底面部12aと、一対の内側面部12bとにより構成されている。このとき、弁体93は、閉弁時において、弁体93よりもY1側(吸気上流側)に位置(図2参照)し、かつ、弁体収容部16よりもZ1側(上側)に位置する一対の回動軸91の軸線150回りに回動する。そして、吸気が開口部SPの開度に応じて絞られることによって、上側内面82近傍に沿って吸気の流速が大きくなった偏向流DFが第2吸気通路72を通過して燃焼室5に運ばれる。
ここで、図8に示すように、閉弁時において、弁体93の表面93aに沿って流れる吸気は、上記した第1表側ラウンド形状部13aに至ることにより吸気通路7の流線方向BFに沿った方向に流れる。また、開口部SPを通過する偏向流DFも、上記した第1表側ラウンド形状部13aにより吸気通路7の流線方向BFに沿った方向に流れる。また、開口部SPを通過する偏向流DFは、上記した第2表側ラウンド形状部13bにより流速がより大きくなる。
図2および図9に示すように、閉弁時において、開口部SPを通過した偏向流DFのうち弁体93の裏面93bに向かって還流してきた吸気流れRFは、上記した第1裏側ラウンド形状部15aにより吸気通路7の流線方向BFに沿った方向に流れる。また、閉弁時において、開口部SPを通過した偏向流DFのうち弁体93の裏面93bに向かって還流してきた吸気流れRFは、上記した第2裏側ラウンド形状部15bおよび第3裏側ラウンド形状部15cにより、開口部SPを通過した偏向流DFのうち弁体93の裏面93bに向かって還流してきた吸気流れRFの流速をより大きくすることができる。
また、図2に示すように、閉弁時において、凹面部14の第4裏側側面部14dとフレーム部材8の下側内面81とが面一となるので、開口部SPを通過した偏向流DFのうち弁体93の裏面93bに向かって還流してきた吸気流れRFの乱れが抑制される。この結果、燃焼室5に流入する吸気においてタンブルが増加される。
なお、開弁時よりも若干開弁側に弁体93が回動された場合にも、裏側ラウンド形状部15により還流してきた吸気流れRFの流速を大きくすることが可能である。一方、開弁時においては、弁体93が弁体収容部16に収容されると、弁体93の表面93aとフレーム部材8の下側内面81とが略面一になるので、吸気通路7内の吸気流れの乱れが抑制される。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、弁体93の開口部形成面20の吸気上流側の縁部(閉弁側縁部94)に、丸形形状の表側ラウンド形状部13が形成されている。これにより、閉弁側縁部94に至った偏向流DFのうちの上方に向かおうとする吸気の流れが第1表側ラウンド形状部13aに沿って滑らかに吸気の流れ方向に曲げられるので、開口部SPを通過する偏向流DFを吸気通路7の流線方向BFに近付けることができる。これにより、閉弁時において、タンブルを減少させにくくすることができる。
さらに、開弁時における弁体93の裏面93bを凹状の弁体収容部16に対応する凸状の円弧状に形成することにより、弁体93が平板形状である場合よりも、弁体93の形状を加工しやすいように弁体93の厚みを確保することができる。
また、本実施形態では、上記のように、凹状の切欠部12の表面は、底面部12aと、一対の内側面部12bとを有している。また、第1表側ラウンド形状部13aは、底面部12aの閉弁時における吸気上流側の縁部に形成されている。これにより、凹状の切欠部12のうちの少なくとも底面部12aに当たった吸気の流れ方向を吸気通路7の流線方向BFに近付けることができるので、開口部SPから燃焼室5に流れる吸気により発生する負圧に起因するTCV9の裏側のはくり渦が大きくなるのを抑制することができる。この結果、開口部SPから燃焼室5に流れる吸気の流速が小さくなるのを抑制することができるので、燃焼室5内に発生するタンブルをより減少させにくくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、第2表側ラウンド形状部13bは、一対の内側面部12bの閉弁時における吸気上流側の両縁部に形成されている。これにより、一対の内側面部12bのそれぞれに当たる偏向流DFを吸気通路7の流線方向BFに近付けることができるので、開口部SPを通過する吸気の流れをより速くすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、弁体93は、閉弁時における吸気下流側の面に形成される凹面部14を含んでいる。凹面部14は、一対の回動軸91に直交する方向に沿った断面において、閉弁時に凹面部14の第1裏側側面部14aが開口部SPに近付くにしたがい流線方向BFと平行な方向に近付くような第1裏側ラウンド形状部15aを含む。これにより、第1裏側ラウンド形状部15aによって、開口部SPを通過した吸気のうち弁体93の裏面93bに向かって還流してきた吸気流れ方向RFを吸気通路7の流線方向BFに沿った方向に流すことができるので、開口部SPから燃焼室5に流れる吸気の流れを妨げることを抑制することができる。この結果、開口部SPから燃焼室5に流れる吸気の流速が小さくなるのを抑制することができるので、燃焼室5内に発生するタンブルをより一層減少させにくくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、一対の回動軸91は、閉弁時において、弁体93よりも吸気上流側に位置し、かつ、弁体収容部16よりも上方に位置するように設けられている。これにより、TCV9の閉弁時において、弁体93の閉弁側縁部94に吸気が当たることにより生じる開弁側へ弁体93を回動させる力を、弁体93の開弁側縁部95に吸気が当たることにより生じる閉弁側へ弁体93を回動させる力により抑制することが可能となる。この結果、TCV9の閉弁時において、弁体93が開弁側へ回動することを抑制することが可能であるので、アクチュエータACに負荷がかかることを抑制することが可能である。
また、本実施形態では、上記のように、一対の回動軸91の軸線方向に沿った断面では、閉弁時において、凹状の切欠部12の一対の内側面部12bのそれぞれの裏側に位置する吸気下流側の縁部に丸形形状の第2裏側ラウンド形状部15bが形成されている。これにより、第2裏側ラウンド形状部15bによって、開口部SPを通過した偏向流DFのうち弁体93の裏面93bに向かって還流し弁体93の裏面93bに当たることにより燃焼室5へと向かう吸気の流れの流速を大きくすることが可能である。
また、本実施形態では、上記のように、弁体93が弁体収容部16に収容される開弁時において、弁体93の表面93aとフレーム部材8の下側内面81とが面一となるように構成されている。これにより、TCV9の開弁時における吸気通路7内の吸気流れの乱れを抑制することが可能である。
また、本実施形態では、上記のように、閉弁時において、第4裏側側面部14dとフレーム部材8の下側内面81とが面一になるように設けられている。これにより、TCV9の閉弁時において、開口部SPを通過した偏向流DFのうち弁体93の裏面93bに向かって還流してきた吸気流れRFの乱れを抑制することが可能である。
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、図8に示すように、開口部形成面20は、第1表側ラウンド形状部13aを有する底面部12aと、第2表側ラウンド形状部13bを各々有する一対の内側面部12bとを含んでいる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図10に示す変形例に示すように、TCV209の開口部形成面220は、丸形形状の第1丸形形状部として第1表側ラウンド形状部213aを有する底面部212aのみを有していてもよい。
また、上記実施形態では、第1表側ラウンド形状部13aは、開口部SP側に行くにしたがい流線方向BFと平行な方向に近付くような円弧形状となっている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1表側ラウンド形状部は、底面部12aの吸気上流側の縁部に設けられるR形状であってもよい。つまり、第1表側ラウンド形状部は、弁体の表面から裏面の全体にわたって形成されていなくともよく、表面側にのみ形成し、裏面側は直線状に形成してもよい。
また、上記実施形態では、第2表側ラウンド形状部13bは、開口部SP側に行くにしたがい流線方向BFと平行な方向に近付くような円弧形状となっている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2表側ラウンド形状部は、一対の内側面部のそれぞれの吸気上流側の縁部に設けられるR形状であってもよい。つまり、第2表側ラウンド形状部は、弁体の表面から裏面の全体にわたって形成されていなくともよく、表面側にのみ形成し、裏面側は直線状に形成してもよい。
また、上記実施形態では、弁体93にいわゆる翼断面形状を用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、弁体は中心線に関し表面および裏面の形状が対称な対称翼形状(水滴形状)によって弁体を形成してもよい。
また、上記実施形態では、樹脂製の弁体93を用いてTCV9を構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、金属製の弁体を用いてTCVを構成してもよい。この場合には、金属板にプレス加工を施して切欠部を形成してもよい。
また、上記実施形態では、吸気装置6を、直列4気筒型のエンジンに適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の内燃機関の吸気装置を、直列4気筒以外の多気筒型エンジンやV型多気筒型エンジンに適用してもよい。また、単気筒エンジン用の吸気装置に対して本発明を適用してもよい。また、タンブル比の増加に伴い燃焼状態が改善される点において、自然吸気エンジンのみならず過給機付きエンジンへの適用にも優位性がある。なお、内燃機関としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンおよびガスエンジンなどのいずれにも適用可能である。
また、上記実施形態では、吸気装置6がフレーム部材8を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、吸気装置がフレーム部材を有していなくともよく、この場合には、弁体収容部は第1吸気通路に形成されてもよい。
1 エンジン(内燃機関)
5 燃焼室
6 吸気装置
7 吸気通路
9 TCV(吸気制御弁)
12 切欠部
12a 底面部
12b 一対の内側面部
13 表側ラウンド形状部(第1丸形形状部)
14 凹面部
15a 第1裏側ラウンド形状部(第2丸形形状部)
16 弁体収容部
20 開口部形成面
91 一対の回動軸
93 弁体
93b 裏面(下面)
94 閉弁側縁部(吸気上流側の縁部)
150 回動軸の軸線
SP 開口部
BF 流線方向(吸気の流れ方向)

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃焼室に連通され、前記燃焼室に吸気を供給する吸気通路と、
    前記吸気通路に設けられ、回動軸の軸線回りに回動することにより吸気の流れを制御する弁体を有する吸気制御弁と、
    前記吸気通路に設けられ、開弁時において前記弁体が収容される弁体収容部とを備え、
    前記弁体収容部は凹状の円弧状に形成されるとともに、開弁時において、前記弁体の下面は前記凹状の前記弁体収容部に対応する凸状の円弧状に形成されており、
    前記回動軸の軸線方向に直交する方向の断面では、閉弁時における前記吸気通路の内面との間に開口部を形成する前記弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されており、
    前記弁体の開口部形成面は、閉弁時において、前記吸気通路の内面との間に前記開口部を形成する凹状の切欠部の表面に構成されており、
    前記凹状の切欠部の表面は、底面部と、前記回動軸の軸線方向に沿う方向に対向する一対の内側面部とを有し、
    前記第1丸形形状部は、少なくとも前記底面部の閉弁時における吸気上流側の縁部に形成されており、
    前記第1丸形形状部は、前記底面部に加えて、前記一対の前記内側面部の閉弁時における吸気上流側の両縁部にも形成されている、内燃機関の吸気装置。
  2. 内燃機関の燃焼室に連通され、前記燃焼室に吸気を供給する吸気通路と、
    前記吸気通路に設けられ、回動軸の軸線回りに回動することにより吸気の流れを制御する弁体を有する吸気制御弁と、
    前記吸気通路に設けられ、開弁時において前記弁体が収容される弁体収容部とを備え、
    前記弁体収容部は凹状の円弧状に形成されるとともに、開弁時において、前記弁体の下面は前記凹状の前記弁体収容部に対応する凸状の円弧状に形成されており、
    前記回動軸の軸線方向に直交する方向の断面では、閉弁時における前記吸気通路の内面との間に開口部を形成する前記弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されており、
    前記弁体は、閉弁時における吸気下流側の面に形成される凹面部をさらに含み、
    前記凹面部は、前記回動軸に直交する方向に沿った断面において、閉弁時に前記凹面部の内面が前記開口部に近付くにしたがい吸気の流れ方向と平行な方向に近付くような丸形形状を有する第2丸形形状部を含む、内燃機関の吸気装置。
  3. 前記弁体の開口部形成面は、閉弁時において、前記吸気通路の内面との間に前記開口部を形成する凹状の切欠部の表面に構成されており、
    前記凹状の切欠部の表面は、底面部と、前記回動軸の軸線方向に沿う方向に対向する一対の内側面部とを有し、
    前記第1丸形形状部は、少なくとも前記底面部の閉弁時における吸気上流側の縁部に形成されている、請求項2に記載の内燃機関の吸気装置。
  4. 吸気通路に設けられる回動軸と、
    前記回動軸の軸線回りに回動し、吸気の流れを制御する弁体とを備え、
    開弁時において、前記弁体の下面は凸状の円弧状に形成されており、
    前記回動軸の軸線方向に直交する方向の断面では、閉弁時において、前記吸気通路の内面との間に開口部を形成する前記弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されており、
    前記弁体の開口部形成面は、閉弁時において、前記吸気通路の内面との間に前記開口部を形成する凹状の切欠部の表面に構成されており、
    前記凹状の切欠部の表面は、底面部と、前記回動軸の軸線方向に沿う方向に対向する一対の内側面部とを有し、
    前記第1丸形形状部は、少なくとも前記底面部の閉弁時における吸気上流側の縁部に形成されており、
    前記第1丸形形状部は、前記底面部に加えて、前記一対の前記内側面部の閉弁時における吸気上流側の両縁部にも形成されている、吸気制御弁。
  5. 吸気通路に設けられる回動軸と、
    前記回動軸の軸線回りに回動し、吸気の流れを制御する弁体とを備え、
    開弁時において、前記弁体の下面は凸状の円弧状に形成されており、
    前記回動軸の軸線方向に直交する方向の断面では、閉弁時において、前記吸気通路の内面との間に開口部を形成する前記弁体の開口部形成面の吸気上流側の縁部に、丸形形状の第1丸形形状部が形成されており、
    前記弁体は、閉弁時における吸気下流側の面に形成される凹面部をさらに含み、
    前記凹面部は、前記回動軸に直交する方向に沿った断面において、閉弁時に前記凹面部の内面が前記開口部に近付くにしたがい吸気の流れ方向と平行な方向に近付くような丸形形状を有する第2丸形形状部を含む、吸気制御弁。
JP2017202366A 2017-10-19 2017-10-19 内燃機関の吸気装置および吸気制御弁 Active JP7013788B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017202366A JP7013788B2 (ja) 2017-10-19 2017-10-19 内燃機関の吸気装置および吸気制御弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017202366A JP7013788B2 (ja) 2017-10-19 2017-10-19 内燃機関の吸気装置および吸気制御弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019074063A JP2019074063A (ja) 2019-05-16
JP7013788B2 true JP7013788B2 (ja) 2022-02-01

Family

ID=66545108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017202366A Active JP7013788B2 (ja) 2017-10-19 2017-10-19 内燃機関の吸気装置および吸気制御弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7013788B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010014055A (ja) 2008-07-04 2010-01-21 Toyota Boshoku Corp インテークマニホールドの一体型弁開閉装置
US20120145121A1 (en) 2010-12-13 2012-06-14 Ford Global Technologies, Llc Rotatable valve in a cylinder intake duct
JP2015206321A (ja) 2014-04-22 2015-11-19 アイシン精機株式会社 内燃機関の吸気装置
JP2017089511A (ja) 2015-11-11 2017-05-25 アイシン精機株式会社 内燃機関の吸気装置および吸気流制御弁

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010014055A (ja) 2008-07-04 2010-01-21 Toyota Boshoku Corp インテークマニホールドの一体型弁開閉装置
US20120145121A1 (en) 2010-12-13 2012-06-14 Ford Global Technologies, Llc Rotatable valve in a cylinder intake duct
JP2015206321A (ja) 2014-04-22 2015-11-19 アイシン精機株式会社 内燃機関の吸気装置
JP2017089511A (ja) 2015-11-11 2017-05-25 アイシン精機株式会社 内燃機関の吸気装置および吸気流制御弁

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019074063A (ja) 2019-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4725656B2 (ja) 多気筒エンジンの排気通路構造
US8118007B2 (en) Air intake device for internal combustion engine
JP4595726B2 (ja) 吸気装置
JP4728195B2 (ja) エンジンの吸気制御装置
US7802555B2 (en) Intake control device for an engine
JP2009097335A (ja) エンジンの過給装置
JP2010185403A (ja) 多気筒エンジンの排気通路構造
JP6589580B2 (ja) 内燃機関の吸気装置および吸気流制御弁
US9970365B2 (en) Engine system with rotatable flow guide
JP5326630B2 (ja) 多気筒エンジンの排気通路構造
JP6357848B2 (ja) 内燃機関の吸気装置
JP2017089527A (ja) インテークマニホールド
JP7013788B2 (ja) 内燃機関の吸気装置および吸気制御弁
JPH04342825A (ja) 内燃機関の吸気制御装置
KR100924255B1 (ko) 가변 흡기 장치
JPWO2018069975A1 (ja) ターボ過給機付エンジンの吸気通路構造
JP6623701B2 (ja) 内燃機関の吸気装置
JP4158578B2 (ja) 内燃機関の吸気装置
JPH08193546A (ja) 多気筒エンジンの吸気装置
JP3244908B2 (ja) エンジンの吸気制御装置
JP3320775B2 (ja) エンジンの吸気制御装置
JP2520420B2 (ja) エンジンの吸気装置
JP6958430B2 (ja) 内燃機関
JP3329405B2 (ja) 2バルブエンジンの吸気制御構造
JP2002201968A (ja) エンジンの吸気装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210927

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220103