JP7013186B2 - カテーテル - Google Patents
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Description
こうすることによって、冠動脈狭窄部の閉塞部を貫通でき、ガイドワイヤーに沿ってバルーンカテーテルを冠動脈狭窄部に導くことが可能となる。
また、貫通用ガイドワイヤーを冠動脈狭窄部へ挿入して貫通させる際の負荷によって、貫通用カテーテルに反力が働き、カテーテルが配置箇所から後退してしまうことがある。カテーテルが後退すると、貫通用ガイドワイヤーが冠動脈狭窄部から遠のいてしまうこととなり、有効な貫通操作を行うことが難しくなるおそれがある。そのため、貫通用ガイドワイヤーで施術する際に、カテーテルが配置箇所から移動、特に後退しにくいカテーテルが望まれていた。
しかしながら、冠動脈貫通用カテーテルを血管内から抜去する際に、RXルーメンと誘導用ガイドワイヤーとの摺動抵抗が大きいと、誘導用ガイドワイヤーもカテーテルに追随して冠動脈狭窄部から手元側に後退してしまい、誘導用ガイドワイヤーの位置を冠動脈狭窄部近傍にとどめておくことが困難となるおそれがあった。
また、本様相によれば、先端部側から基端部側に荷重をかけた場合の摩擦力が基端部側から先端部側に前記荷重をかけた場合の摩擦力よりも小さい場合には、例えば、第2ルーメンに挿通された誘導用ガイドワイヤーを冠動脈狭窄部付近に留めて置き、カテーテルを誘導用ガイドワイヤーに沿って血管から引き抜く際に、誘導用ガイドワイヤーと第2ルーメンを構成する壁部の間の摩擦力により、カテーテルの移動に伴って誘導用ガイドワイヤーが冠動脈狭窄部から移動することを抑制でき、誘導用ガイドワイヤーが冠動脈狭窄部付近から離れにくくできる。
また、本様相によれば、第2ルーメンを構成する内壁に螺旋状の凸条部又は複数の環状の凸条部が設けられているため、従来に比べて柔軟性を向上できる。
ここでいう「単独ルーメン領域」の「単独」とは、第1ルーメンと第2ルーメンのうち第2ルーメンのみが存在することを意味し、3以上のルーメンをもつ場合には、第1ルーメンと第2ルーメン以外のルーメンが存在していても本発明の「単独ルーメン領域」に該当する。
ここでいう「狭窄部」とは、血管が部分的に腫れ、当該血管の腫れた部分にプラークが付着して狭窄した部分や、血管は腫れていないが血管の表面のプラークが付着して狭窄した部分、血管が腫れたりプラークが溜まったりすることで内皮が肥大して狭窄している部分を含む。
カテーテル1は、図1のように、主要構成部材として、カテーテル本体2と、カテーテルハブ3を備えている。
本実施形態のカテーテル本体2は、図2から図5のように、ラピッドエクスチェンジルーメン10(以下、RXルーメン10ともいう)と、オーバーザワイヤールーメン11(以下、OTWルーメン11ともいう)を備えた2ルーメンバイアキシャル型の貫通カテーテルである。すなわち、カテーテル本体2は、図4(a)のように、長手方向Xに延びた少なくとも2つのルーメン10,11を備えており、それらがカテーテル本体2内で平行に並んでいる。
OTWルーメン11は、カテーテル本体2に沿って貫通用ガイドワイヤー200bを狭窄部300まで導くためのガイドワイヤールーメンであり、貫通用ガイドワイヤー200bの他に薬剤の注入等が可能となっている。
OTWルーメン11は、カテーテル本体2の略全長に至る長さをもち、カテーテル本体2の基端部側から先端部又はその近傍に至っている。一方、RXルーメン10は、カテーテル本体2の中間部から先端部側に延びており、全長がOTWルーメン11よりも短い。RXルーメン10の先端は、カテーテル本体2の遠位側最先端から50mm以内の範囲に設けられることが好ましい。
本実施形態のルーメン10,11は、図4(b)のように、いずれも断面形状が円形の空間となっている。ルーメン10,11の断面形状は、円形、楕円形、多角形など必要に応じて選択できる。異なる実施形態においては、カテーテルは、RXルーメン10、OTWルーメン11の他にルーメンを備えていてもよい。
本実施形態のカテーテル本体2は、図4,図5から読み取れるように、第1内側管状部材21と、第2内側管状部材20と、第1外側管状部材22と、第2外側管状部材23と、コアワイヤー25,25を備えている。コアワイヤー25は、カテーテル本体2の強度を補強する部材であり、弾性変形可能なワイヤーや板状体である。異なる実施形態においては、カテーテルはコアワイヤーを備えていなくてもよく、1本または複数本備えていてもよい。
そして、本実施形態のカテーテル本体2は、図3のようにRXルーメン10を構成する第2内側管状部材20に逆止構造部27が設けられており、誘導用ガイドワイヤー200aをRXルーメン10に挿通した状態で誘導用ガイドワイヤー200aと第2内側管状部材20の内壁との間の摩擦抵抗がカテーテル本体2の移動方向によって異なる点を主な特徴の一つとしている。
すなわち、RXルーメン10の内壁は、摩擦異方性があり、RXルーメン10の内壁に基端部側から先端部側の荷重をかけたときの摩擦力と、先端部側から基端部側にRXルーメン10の内壁に荷重をかけたときの摩擦力が相違する。逆止構造部27は、RXルーメン10を構成する内壁に設けられた、RXルーメン11の延び方向に対して交差する方向に突出した凸部である。凸部の先端は、RXルーメン11の延び方向に交差する方向を向くことが好ましい。これにより、逆止構造部27が設けられたRXルーメン11の内壁に、摩擦異方性を付与することができる。
第1内側管状部材21は、基端部側(手元側)から先端部側(遠位側)に向けて連続的又は段階的に硬度が小さくなる筒状体である。また、第1内側管状部材21は、基端部側から先端部側に向かうにつれて剛性が小さくなっており、撓みやすくなっている。あるいは、第1内側管状部材21は、全長に渡って硬度や剛性に変化がなくてもよく、基端部側から先端部側に向けて硬度や剛性が高くなっていたり、部分的に高低が混じっていてもよい。硬度や剛性は、第1内側管状部材21の材料や、外径、肉厚、追加的部材などによって制御することができる。
第2内側管状部材20は、カテーテル本体2の中間部から先端部側に延び、RXルーメン10を囲む壁面を構成する部材である。
第2内側管状部材20は、壁面形成部材26と、逆止構造部27から構成されている。
逆止構造部27は、図4のように、RXルーメン10の延び方向Xに複数の凸条部30が所定の間隔を空けて並設されて構成されている。すなわち、RXルーメン10は、逆止構造部27の凸条部30によって狭窄し、長手方向X(延び方向X)に対して直交する断面積が先端部側から基端部側に向けて小さくなる部分が2箇所以上存在する。
本実施形態の凸条部30は、図4(a)の拡大図のように断面形状が角部に丸みをもった略鈍角三角形状をしており、径方向(長手方向Xに対して直交する方向)において、壁面形成部材26から内側に向かって突出している。凸条部30は、突出方向の基端部側(外側)から先端部側(内側)に向かって断面積が漸次小さくなっており、突出方向の先端面が基端面に比べて面積が小さい。
接続壁部33は、壁面形成部材26の内壁と接続され、壁面形成部材26の内壁に沿って延びた壁部である。
先端側壁部34は、接続壁部33から所定の角度θ1で鋭角に傾斜した傾斜壁部である。
図4(a)の拡大図に示される先端側壁部34の接続壁部33に対する傾斜角度θ1は、10度以上90度未満であることが好ましい。
基端側壁部35は、接続壁部33から所定の角度θ2で傾斜又は直立した壁部であって、長手方向Xにおいて先端側壁部34よりも基端部側に位置する壁部である。
図4(a)の拡大図に示される基端側壁部35の接続壁部33に対する傾斜角度θ2は、傾斜角度θ1超過であって(180-θ1)度未満であることが好ましく、90度以上であることがより好ましい。本実施形態の基端側壁部35の傾斜角度θ2は、90度超過、すなわち、鈍角となっている。
先端側壁部34と基端側壁部35でなす角度は、30度以上60度以下であることが好ましい。
先端側壁部34と基端側壁部35とでなす角部は、面取りされて丸まっている。
本実施形態では、角度θ2が鈍角であるため、先端側壁部34と基端側壁部35とでなす角部は、接続壁部33と基端側壁部35とでなす角部よりも基端部側にある。
先端側壁部34と基端側壁部35とでなす角部の先端が、図3、4で示されるように、基端部側にある場合は、RXルーメン10の内壁に基端部側から先端部側に荷重をかけたときの摩擦力が、同様に先端部側から基端部側に荷重をかけたときの摩擦力よりも大きくなる。一方、先端側壁部34と基端側壁部35とでなす角部の先端が、図11、12で示されるように、先端部側にある場合は、RXルーメン10の内壁に先端部側から基端部側の荷重をかけたときの摩擦力が、同様に基端部側から先端部側に荷重をかけたときの摩擦力よりも大きくなる。
この範囲であれば、誘導用ガイドワイヤー200aが壁面形成部材26に接触することを抑制しつつ、誘導用ガイドワイヤー200aの進行の邪魔になりにくい。
なお、凸条部30は、必ずしも実質的に変形しない構造である必要はなく、凸条部30が弾性の高い材料で構成されていたり、ごく細い外径を有する構造としたりして、ガイドワイヤー200の摺動によって、変形する構成であってもよい。
本実施形態の潤滑層36は、逆止構造部27の表面(RXルーメン10への露出面)の全面に形成され、壁面形成部材26と逆止構造部27に跨って形成されている。
潤滑層36は、壁面形成部材26や逆止構造部27よりも潤滑性が高い層であり、ガイドワイヤー200aとRXルーメン10の内壁との間の摺動摩擦を抑制する層である。
挿着孔40,41は、内側管状部材20,21を挿着可能な取付孔であり、長手方向に貫通した貫通孔である。なお、内側管状部材20,21と外側管状部材22は、熱溶着、接着などにより、挿着孔40,41を介さずに一体となっていてもよい。また、内側管状部材の数に応じて挿着孔の数を設定でき、一の挿着孔に複数の内側管状部材が挿着されて一体となっていてもよい。
放射線マーカー45は、X線等放射線を用いて患者の血管302内を造影しながら、カテーテル本体2を血管302内に挿入していく際のカテーテル本体2の現在位置を確認するためのマーカーである。具体的には、放射線マーカー45は、X線等の放射線撮影時に放射線を透過しない放射線不透過性を持つ。異なる実施形態では、カテーテルは放射線マーカー45を備えていなくてもよく、1または複数備えていてもよい。また、放射線マーカー45の配置箇所は、第1外側管状部材22に限られず、内側管状部材に設けられていてもよい。
先端側シャフト部50は、RXルーメン10及びOTWルーメン11の双方を備えた部分の基端部から先端部までの部分である。
先端側シャフト部50では、第2内側管状部材20の先端部分が第1内側管状部材21の先端部分よりもカテーテル本体2の先端部側に張り出しており、RXルーメン10及びOTWルーメン11のうちRXルーメン10のみが属する第1ルーメン領域55(単独ルーメン領域)と、少なくともRXルーメン10及びOTWルーメン11の双方が属する第2ルーメン領域56(重複ルーメン領域)が存在する。異なる実施形態においては、先端側シャフト部50は、単独ルーメン領域を備えなくてもよい。
ここでいう「第1ルーメン領域55の大部分」とは、第1ルーメン領域55全体の50%超過の領域をいう。
本実施形態では、第1ルーメン領域55における第1外側管状部材22は、基端部側から先端部側に向けて外形面積が漸次小さくなっており、外面がテーパー面57となっている。
テーパー面57は、RXルーメン10を囲むように周方向Cに延びている。
ここでいう第1外側管状部材22の「外形面積」とは、第1外側管状部材22の長手方向Xに対して直交する断面の輪郭の面積をいう。
基端側シャフト部51は、カテーテル本体2の略全長に亘って設けられており、カテーテル本体2の全長の50%以上95%以下を占めていることが好ましい。
基端側シャフト部51は、図5のように、第2外側管状部材23の内側に第1内側管状部材21が配置されており、第1内側管状部材21の外周面と第2外側管状部材23の内周面との間には、隙間が形成されている。そして、当該隙間には、コアワイヤー25が配されている。
連通孔63は、内部に貫通用ガイドワイヤー200bを挿入可能であって、当該ガイドワイヤー200bを先端部側のOTWルーメン11内に導く孔である。連通孔63は、カテーテルハブ3の軸方向Xに貫通した貫通孔であり、ワイヤーポート部65を介して外部とOTWルーメン11を連通させる孔でもある。
ワイヤーポート部65は、連通孔63と連通し、貫通用ガイドワイヤー200bを先端部側に導く空間である。
張出部67,68は、施術者が把持可能な部位であり、カテーテルハブ3の他の部位に対して径方向(内外方向)両外側に張り出した翼状部である。
取付部70は、他の器具等を取り付け可能な部位である。
逆止構造部27は、壁面形成部材26の内側に位置し、壁面形成部材26とともにRXルーメン10の内壁を構成している。逆止構造部27は、図4のように先端側壁部34が長手方向Xの先端部側を向き、基端側壁部35が長手方向の基端部側を向いている。
そして、先端側シャフト部50のRXルーメン10は、逆止構造部27によって長手方向Xの複数箇所で基端部側から先端部側に向けて絞られた部分が複数形成されている。ここで、「絞られた部分」とは、RXルーメン10の長手方向(軸方向)に垂直な断面が小さくなっている部分をいう。
接続壁部33の一部又は全面は、壁面形成部材26に食い込んで密着していることが好ましい。こうすることで、壁面形成部材26と接続壁部33の間に隙間ができにくく、RXルーメン10に誘導用ガイドワイヤー200aを通す際に誘導用ガイドワイヤー200aが壁面形成部材26と接続壁部33の間に入ることを防止できる。
逆止構造部27は、複数の凸条部30が所定の間隔を空けて長手方向Xに並設されており、各凸条部30が少なくとも周方向Cの成分をもって延びている。
図6に示される先端側領域31で隣接する凸条部30,30の間隔D1は、基端側領域32で隣接する凸条部30,30の間隔D2よりも狭い。すなわち、先端側領域31の凸条部30は、基端側領域32の凸条部30よりも間隔が密に配されている。
基端側領域32の凸条部30,30の間隔D2は、先端側領域31の凸条部30,30の間隔D1以上であって、誘導用ガイドワイヤー200aの最小幅(短径)以下であることが好ましい。
この範囲であれば、誘導用ガイドワイヤー200aが壁面形成部材26に接触することを抑制しつつ、ガイドワイヤー200aの一部が凸条部30の間に入りこむことを防止できる。
そして、図7(c)のように、OTWルーメン11に挿入した貫通用ガイドワイヤー200bの屈曲部201で冠動脈狭窄部300を通過させていき、ガイドワイヤー200bを冠動脈狭窄部300に通過させた状態とする。
凸条部102は、螺旋状に曲げられた線状体であり、基端部側からみて右巻きのコイルばね形状をしている。すなわち、凸条部102は、長手方向Xに立体的に延びた螺旋構造となっている。
凸条部102の断面形状は、第1実施形態の凸条部30と同様、断面形状が角部に丸みをもった略鈍角三角形状をしており、図8のように接続壁部33と、先端側壁部34と、基端側壁部35を備えている。
逆止構造部101は、図8,図9のように、長手方向Xにおいて、凸条部102のピッチが異なる先端側領域103及び基端側領域105を備えている。
先端側領域103は、図8のように第1ルーメン領域55から第2ルーメン領域56に跨って延びる領域であり、基端側領域105よりも凸条部102が密集した領域である。
基端側領域105は、先端側領域103よりも基端側に位置する領域である。
基端側領域105の凸条部102のピッチは、先端側領域103の凸条部102のピッチよりも広く、基端側領域105の凸条部102は、先端側領域103の凸条部102よりも間隔が疎に配されている。
第3実施形態の逆止構造部151は、RXルーメン10の内壁に摩擦異方性を持たせる部材であって、RXルーメン10の内壁に基端部側から先端部側の荷重をかけたときの摩擦力が先端部側から基端部側にRXルーメン10の内壁に荷重をかけたときの摩擦力よりも小さくする部材である。
逆止構造部151は、図11,図13のように、RXルーメン10の延び方向Xに複数の凸条部152が所定の間隔を空けて並設され構成されている。
凸条部152は、接続壁部33と、先端側壁部153と、基端側壁部155を備えている。
先端側壁部153は、接続壁部33から直立又は鈍角に傾斜した壁部である。
図11の拡大図に示される先端側壁部153の接続壁部33に対する傾斜角度θ3は、90度以上180度未満であることが好ましい。
基端側壁部155は、接続壁部33から所定の角度θ4で傾斜した傾斜壁部である。
図11の拡大図に示される基端側壁部155の接続壁部33に対する傾斜角度θ4は、(180-θ3)度以上傾斜角度θ3未満であることが好ましく、90度未満であることがより好ましい。
本実施形態の基端側壁部155の傾斜角度θ4は、鋭角である。
先端側壁部153と基端側壁部155とでなす角度は、30度以上60度以下であることが好ましい。
先端側壁部153と基端側壁部155とでなす角部は、面取りされて丸まっている。
本実施形態では、先端側壁部153と基端側壁部155とでなす角部は、接続壁部33と先端側壁部153とでなす角部よりも先端部側にある。
凸条部172は、螺旋状に曲げられた線状体であり、基端部側からみて右巻きのコイルばね形状をしている。すなわち、凸条部172は、長手方向Xに立体的に延びた螺旋構造となっている。
凸条部172の断面形状は、第3実施形態の凸条部152と同様、断面形状が角部に丸みをもった略鈍角三角形状をしており、図14のように接続壁部33と、先端側壁部153と、基端側壁部155を備えている。
逆止構造部171は、図14,図15のように、長手方向Xにおいて、凸条部172のピッチが異なる先端側領域103及び基端側領域105を備えている。
同様に、上記した第3,4実施形態では、凸条部の断面形状が、鈍角が先端部側に位置した鈍角三角形状であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、凸条部の断面形状は、斜面が基端部側に位置した直角三角形状であってもよいし、基端部側の角部が丸まった略四角形状であってもよい。また先端部側にフィンが付いた構造であってもよい。さらに、凸条部の断面形状は、鱗状に基端部側に延びた形状であってもよいし、複数段の凹部をもつ形状であってもよい。
また、上記した第2,4実施形態では、逆止構造部は、螺旋状の凸条部で構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。ピッチを挟んで隣接する部分は、一部で繋がっていてもよい。例えば、図21(b)のように凸条部102,102の接続壁部間が第2接続壁部186で接続されて筒状となっていてもよい。
2 カテーテル本体
10 RXルーメン(第2ルーメン)
11 OTWルーメン(第1ルーメン)
20 第2内側管状部材(第2ルーメン形成壁部)
26 壁面形成部材
27,101,151,181 逆止構造部
30,102,152,182 凸条部(凸部)
36 潤滑層
55 第1ルーメン領域(単独ルーメン領域)
56 第2ルーメン領域(重複ルーメン領域)
200a 誘導用ガイドワイヤー(荷重)
200b 貫通用ガイドワイヤー(荷重)
Claims (9)
- 血管の狭窄部を貫通用ガイドワイヤーで貫通させる際に用いられるカテーテルであって、
カテーテルの略全長に亘る長さを有しカテーテルの基端部側からカテーテルの先端部側に至り、貫通用ガイドワイヤーが挿通される第1ルーメンと、カテーテルの先端部側だけにあって全長が前記第1ルーメンよりも短く、誘導用ガイドワイヤーが挿通される第2ルーメンを有し、
前記第2ルーメンの内壁は、摩擦異方性があって、基端部側から先端部側に荷重をかけた場合の摩擦力が先端部側から基端部側に前記荷重をかけた場合の摩擦力よりも大きいことを特徴とするカテーテル。 - 前記第2ルーメンを構成する内壁には、前記第2ルーメンの延び方向に対して交差する方向に突出した凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記第2ルーメンの内壁の凸部は、少なくとも前記第2ルーメンの先端部側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のカテーテル。
- 前記第2ルーメンを構成する内壁には、螺旋状の凸条部又は複数の環状の凸条部が形成されており、
前記凸条部は、前記凸部が連続的又は間欠的に延びたものであって、かつ、前記凸条部の突出方向の先端面が当該突出方向の基端面に比べて面積が小さいことを特徴とする請求項2又は3に記載のカテーテル。 - 螺旋状の凸条部のピッチ又は前記第2ルーメンの延び方向に隣接する環状の凸条部の間隔は、前記第2ルーメンの基端部側より先端部側の方が狭いことを特徴とする請求項4に記載のカテーテル。
- 前記第2ルーメンを構成する内壁の一部又は全部は、表面に潤滑層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のカテーテル。
- 血管の狭窄部を貫通用ガイドワイヤーで貫通させる際に用いられるカテーテルであって、
カテーテルの基端部側から先端部側に延び貫通用ガイドワイヤーが挿通される第1ルーメンと、前記カテーテルの中間部から先端部側に延び誘導用ガイドワイヤーが挿通される第2ルーメンを有し、
前記第1ルーメンと前記第2ルーメンが並設された重複ルーメン領域と、前記重複ルーメン領域よりも先端部側にあって前記第1ルーメンと前記第2ルーメンのうち前記第2ルーメンのみが存在する単独ルーメン領域を備え、
前記第2ルーメンを構成する内壁には、前記第2ルーメンの延び方向に対して交差する方向に突出した螺旋状の凸条部又は複数の環状の凸条部が形成されており、
前記第2ルーメンは、前記凸条部によって、前記第2ルーメンの延び方向に対して直交する断面積が先端部側から基端部側に向けて小さくなる部分が2箇所以上存在することを特徴とするカテーテル。 - 前記重複ルーメン領域における前記螺旋状の凸条部のピッチ又は前記第2ルーメンの延び方向に隣接する環状の凸条部の間隔は、前記単独ルーメン領域における前記螺旋状の凸条部のピッチ又は隣接する環状の凸条部の間隔よりも大きいことを特徴とする請求項7に記載のカテーテル。
- 前記重複ルーメン領域における前記凸条部の突出方向の長さは、5μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項7又は8に記載のカテーテル。
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