JP7012957B2 - Rna配列の簡便検出法 - Google Patents

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    • C12Q1/6844Nucleic acid amplification reactions

Description

本発明は、標的RNAを簡便に効率よく検出するための試薬およびそれを用いた検出方法に関する。
近年、mRNAやmiRNAなどのRNA分子を標的とした疾患やストレスなどの検出法の開発が注目されている。RNAの定量検出法としてリアルタイムPCRを用いる方法が知られているが、クリニックでの簡易検査やセルフメディケーションに用いるには装置の価格や使用コストが高く、操作も煩雑である。
一方、特許文献1ではローリングサークル増幅法によってRNAを検出する方法が開示されているが、アナライトのRNAをプライマーに使用しているため、検出対象にできる配列が3'末端に制約される。また、増幅効率や検出効率の面でも十分ではない。
特開2012-080871号公報
本発明は、標的RNAを簡便な手法で効率よく検出するためのキットおよび方法の提供を課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、標的RNAと一本鎖環状DNAおよびプライマーとをハイブリダイズさせて三者の複合体を形成させ、プライマーからローリングサークル増幅(RCA)法により増幅を行い、増幅産物に含まれる検出試薬結合配列(グアニン四重鎖含有配列など)をチオフラビンT(ThT)誘導体などの検出試薬を用いて検出することで、標的RNAの検出が簡便かつ効率的に行うことができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第一の態様によれば、
(i)標的核酸の第1の部位に相補的な10~30塩基の配列と、
該配列の5’側に隣接した、7~8塩基のプライマー結合配列と、
グアニン四重鎖形成配列などの検出試薬結合配列に相補的な配列と、
を含む一本鎖環状DNA鋳型と、
(ii)標的核酸の、第1の部位の3’側に隣接した第2の部位に相補的な8~15塩基の配列と、
該配列の3’側に隣接した、一本鎖環状DNA鋳型のプライマー結合配列に相補的な7~8塩基の配列と、
を含むオリゴヌクレオチドプライマーと、
(iii)グアニン四重鎖結合試薬などの検出試薬と、
を含む核酸検出用キットが提供される。
本発明の第二の態様によれば、
(i)標的核酸の第1の部位に相補的な10~30塩基の配列と、
該配列の5’側に隣接した、7~8塩基の第1プライマー結合配列と、
第2一本鎖環状DNA結合配列と、
を含む第1一本鎖環状DNA鋳型と、
(ii)標的核酸の、第1の部位の3’側に隣接した第2の部位に相補的な8~15塩基の配列と、
該配列の3’側に隣接した、第1一本鎖環状DNA鋳型の第1プライマー結合部位に相補的な7~8塩基の配列と、
を含む第1のオリゴヌクレオチドプライマーと、
(iii)第1一本鎖環状DNAの第2一本鎖環状DNA結合配列と同一の配列と、
該配列の’側に隣接した、第2プライマー結合配列と、
グアニン四重鎖形成配列などの検出試薬結合配列に相補的な配列と、
を含む、第2一本鎖環状DNAと、
(iv)第1一本鎖環状DNAの第2一本鎖環状DNA結合配列の5’側に隣接した部位と同一の配列と、
該配列の3’側に隣接した、第2一本鎖環状DNAの第2プライマー結合配列に相補的な配列と、
を含む、第2のオリゴヌクレオチドプライマーと、
(v)グアニン四重鎖結合試薬などの検出試薬、と
を含む、核酸検出用キットが提供される。
また、本発明によれば、前記のキットを使用した標的核酸の検出方法であって、
標的核酸に前記一本鎖環状DNA鋳型および前記プライマーをハイブリダイズさせる工程、ローリングサークル増幅によって標的核酸に基づく核酸増幅反応を行う工程、および
増幅されたグアニン四重鎖含有配列などの検出試薬結合配列をグアニン四重鎖結合試薬などの検出試薬によって検出する工程、
を含む方法、が提供される。
本発明によれば、標的RNA配列が存在すると、一本鎖環状DNAとプライマーがハイブリダイズして、そこから、幾つものグアニン四重鎖含有配列などの検出試薬結合配列が直列に繋がったDNA鎖が生成し、これをThT(誘導体)などの検出試薬で染色することにより、RNA配列を特異的に検出できる。昇温・降温などの温度サイクルを必要するPCR法ではなく、一定温度で反応が進行するRCA法を用いるため、簡易検出法への応用が可能である。また、通常の一本鎖核酸(DNA, RNA)や二重鎖核酸(DNA/DNA, DNA/RNA, RNA/RNA)に対しては殆ど発光を示さないThT(誘導体)などの検出試薬で染色することで、生成したグアニン四重鎖含有配列などの検出試薬結合配列を蛍光等により特異的に検出できる。
本発明の第一の態様にかかるRNA検出方法の模式図。 27Myc(A、C及びE)とdsDNA(B、D及びF)の濃度を上昇させたとき(0、1、3、6、9、12及び15μM)のPBS153NM中のThT(A及びB)、ThT-DB(C及びD)、ThT-HE(E及びF)(3μM)の蛍光スペクトルを示す図(中間調画像)。オリゴヌクレオチドの濃度:0μM(紫)、1μM(黒)、3μM(青)、6μM(水色)、9μM(緑)、12μM(黄色)、および15μM(赤)。 TRS50K(A)、PBS150K(B)、PBS140KM(C)及びPBS153NM(D)中で各種オリゴヌクレオチドと混合したときのThTの蛍光スペクトルを示す図(中間調画像)。 TRS50K(A)、PBS150K(B)、PBS140KM(C)及びPBS153NM(D)中で各種オリゴヌクレオチドと混合したときのThT-DBの蛍光スペクトルを示す図(中間調画像)。 TRS50K(A)、PBS150K(B)、PBS140KM(C)及びPBS153NM(D)中で各種オリゴヌクレオチドと混合したときのThT-HEの蛍光スペクトルを示す図(中間調画像)。 PBS150K(A)及びPBS153NM(B)中で各種オリゴヌクレオチドと混合したときのdsDNAに対するThTの相対蛍光強度を示す図(中間調画像)。 PBS150K(A)及びPBS153NM(B)中で各種オリゴヌクレオチドと混合したときのdsDNAに対するThT-DBの相対蛍光強度を示す図(中間調画像)。 PBS150K(A)及びPBS153NM(B)中で各種オリゴヌクレオチドと混合したときのdsDNAに対するThT-HEの相対蛍光強度を示す図(中間調画像)。 実施例1の標的RNA、一本鎖環状DNA鋳型、および各種プライマーの配列を示す図。 実施例における標的RNA検出結果を示す図(写真)。(A)色素にSYBR Gold(商標)を用いた場合、(B) 色素にThT誘導体を用いた場合。各反応液の組成は表2に対応している。 実施例2の標的RNA、一本鎖環状DNA鋳型、および各種プライマーの配列を示す図。 実施例2の実験結果を示す図(写真)。 実施例3(サンプル<5>)の一本鎖環状DNA鋳型、およびプライマーの配列を示す図。 実施例3(サンプル<6>)の標的RNA、一本鎖環状DNA鋳型、および各種プライマーの配列を示す図。 実施例3(サンプル<7>)の一本鎖環状DNA鋳型、および各種プライマーの配列を示す図。 実施例3(サンプル<8>)の一本鎖環状DNA鋳型、および各種プライマーの配列を示す図。 実施例3(サンプル<9>)の標的RNA、一本鎖環状DNA鋳型、および各種プライマーの配列を示す図。 実施例3の実験結果を示す図(写真)。 本発明の第二の態様にかかるRNA検出方法の模式図。
<検出キット~第1の態様>
本発明の第1の態様にかかる標的RNA検出キットは、
(i)標的RNAの第1の部位に相補的な10~30塩基の配列と、
該配列の5’側に隣接した、7~8塩基のプライマー結合配列と、
グアニン四重鎖形成配列などの検出試薬結合配列に相補的な配列と、
を含む一本鎖環状DNA鋳型と、
(ii)標的RNAの、第1の部位の3’側に隣接した第2の部位に相補的な8~15塩基の配列と、
該配列の3’側に隣接した、一本鎖環状DNA鋳型のプライマー結合配列に相補的な7~8塩基の配列と、
を含むオリゴヌクレオチドプライマーと、
(iii)グアニン四重鎖結合試薬などの検出試薬と、
を含む。
<標的RNA>
標的RNAは、特に限定されず、mRNA、リボソームRNA(rRNA)、トランスファーRNA(tRNA)を含むあらゆる種類のRNAを標的として検出することが可能である。検出対象のmRNAは、ポリA配列を有していても、有していなくてもよい。RNAは、siRNA、miRNA、piRNA、rasiRNA、rRNA、tRNAを含むノンコーディングRNAであってもよく、さらに、ウイルスなどのゲノムRNAであってもよい。また、検出対象のRNAの形状は、直鎖状または環状のどちらでも可能である。疾患特異的に発現するRNAや疾患で発現量が変化するRNA、感染症などの疾患や中毒症などを引き起こすウイルスや病原菌由来のRNAなどが例示される。
標的RNAは生物種由来の試料から調製または単離されたものでもよい。そのようなRNAを含む試料には、ウイルス、原核生物または真核生物の個体そのもの、あるいはその一部が使用できる。例えば、脊椎動物(ヒトを含む)では、糞便、尿、または汗のような排泄物、血液、精液、唾液、胃液、または胆汁のような体液等が挙げられる。また、外科的に生体から取り出した組織、または体毛のように生体から脱落した組織であってもよい。さらに、食品等の加工物から調製したRNA含有調製物であってもよい。また、前記試料をさらに分画して、その一部を取り出したものから調製したRNA含有調製物であってもよい。試料は、標的となるRNAを含有していれば、RNAが精製されていても、精製されていなくても用いることができる。目的RNAの分解を避けるため、リボヌクレアーゼ活性の低減した試料であってもよい。例えば、リボヌクレアーゼ阻害剤で処理し、リボヌクレアーゼ活性を抑制させた試料であってもよい。
標的RNAは一本鎖環状DNA鋳型およびプライマーがハイブリダイズできるものであれば、長さも特に限定されない。ステムループ構造のループ部分に一本鎖環状DNA鋳型がハイブリダイズしやすいので、ステムループ構造を取るRNAが好ましい。
<一本鎖環状DNA鋳型>
一本鎖環状DNA鋳型は、標的RNAの第1の部位に相補的な10~30塩基の配列と、
該配列の5’側に隣接した、7~8塩基のプライマー結合配列と、
グアニン四重鎖形成配列などの検出試薬結合配列に相補的な配列と、を含む。
図1を参照して説明する。なお、一本鎖環状DNA鋳型では、時計回りに5’→3’である。一本鎖環状DNA鋳型10は標的RNA11の第1の部位111に相補的な配列101と、その5’側に連結したプライマー結合配列102と、グアニン四重鎖形成配列に相補的な配列103を含む。配列101の長さは、通常、10~30塩基であり、好ましくは15~25塩基であり、GC含量は好ましくは30~70%である。配列102の長さは7塩基または8塩基であり、配列は特に制限されないが、GC含量は好ましくは30~70%である。
グアニン四重鎖形成配列としては、Nat Rev Drug Discov. 2011 Apr; 10(4): 261-275.に記載されたような配列が挙げられ、G31-1031-1031-103で表されるが、具体的には、配列番号1~6に記載の配列などが例示される。よって、グアニン四重鎖形成配列に相補的な配列としては、C31-1031-1031-103が例示される。すなわち、連続する3つのCが、1~10個(好ましくは1~5個)の任意の塩基(N=A,T,GまたはC)からなる配列をスペーサーとして、4回繰り返される配列である。
グアニン四重鎖形成配列に相補的な配列はその前後、すなわち、プライマー結合配列102との間および標的RNAの第1の部位に相補的な配列101との間に任意の配列を含んでもよい。一本鎖環状DNA鋳型10全体の長さは、好ましくは35~100塩基である。
なお、図1では、検出試薬結合配列がグアニン四重鎖形成配列である場合について説明したが、検出試薬結合配列をアプタマー配列もしくは分子ビーコン(FRETを生じさせる蛍光基(ドナー)と消光基(アクセプター)を有するヘアピン状のオリゴヌクレオチド)結合配列とし、検出試薬として、アプタマー結合性発色分子もしくは分子ビーコンを用いて検出することも可能である。
一本鎖環状DNA鋳型10は、一本鎖DNA(ssDNA)を環状化することによって得ることができる。一本鎖DNAの環状化は、任意の手段によって行うことができるが、例えば、CircLigase(登録商標)、CircLigase II(登録商標)、ssDNA Ligase(Epicentre社)、ThermoPhage ligase(登録商標) single-stranded DNA(Prokzyme社)を用いて行うことができる。
<オリゴヌクレオチドプライマー>
プライマー12は、標的RNA11の、第1の部位111の3’側に隣接した第2の部位112に相補的な8~15塩基の配列121と、その3’側に連結された、一本鎖環状DNA鋳型10のプライマー結合部位102に相補的な7~8塩基の配列122と、を含む。なお、プライマーは担体に固定化するなどして固層化されてもよい。これにより固層での検出も可能となる。固層化法としては、ビオチンなどでプライマーを標識し、アビジン等との相互作用により固層化する方法などが挙げられる。
<増幅方法>
標的RNA11に一本鎖環状DNA鋳型10およびプライマー12をハイブリダイズさせて三者の複合体を形成させた後、ローリングサークル増幅(RCA)法によって標的RNAに基づく核酸増幅反応を行う。
ハイブリダイゼーションの条件は、当業者であれば、一本鎖環状DNA鋳型と標的RNAとプライマーの組み合わせを検討し、適宜設定できる。
RCA法はLizardi et al., Nature Genet. 19: 225-232 (1998);米国特許第5,854,033号及び同第6,143,495号;PCT出願WO97/19193などに記載されている。RCA法は、例えば、phi29 polymerase、Klenow DNA Polymerase (5'-3', 3'-5' exo minus) 、Sequenase(登録商標)Version 2.0 T7 DNA Polymerase (USB社)、Bsu DNA Polymerase, Large Fragment (NEB社)などの中温性の鎖置換型DNA合成酵素や、Bst DNA Polymerase (Large Fragment) 、Bsm DNA Polymerase, Large Fragment (Fermentas社)、BcaBEST DNA polymerase (TakaraBio社)、Vent DNA polymerase (NEB社)、Deep Vent DNA polymerase (NEB社)、DisplaceAce (登録商標) DNA Polymerase (Epicentre社)等の耐熱性の鎖置換型DNA合成酵素を用いることで行うことができる。
RCAによるDNAの伸長反応は、サーマルサイクラーを用いる必要はなく、例えば、25℃~65℃の範囲の一定の温度において実施される。反応温度は、酵素の至適温度とプライマー鎖長に基づく変性温度(プライマーが鋳型DNAに結合(アニール)/解離する温度帯)に基づいて通常の手順により適宜設定される。さらに、一定の比較的低温においても実施される。例えば、鎖置換型DNA合成酵素としてphi29DNAポリメラーゼを使用する場合は、好ましくは25℃~42℃、より好ましくは約30~37℃で反応する。RCAによって、標的RNA11依存的に、プライマー12から一本鎖環状DNA鋳型10に沿ってグアニン四重鎖形成配列(配列103に対応)を含む核酸(増幅産物13)が増幅される。増幅産物13はグアニン四重鎖を含む配列104を含んでおり、グアニン四重鎖検出試薬105によって検出される。
<検出キット~第2の態様>
本発明の第2の態様にかかる標的RNA検出キットは、
(i)標的RNAの第1の部位に相補的な10~30塩基の配列と、
該配列の5’側に隣接した、7~8塩基の第1プライマー結合配列と、
第2一本鎖環状DNA結合配列と、
を含む第1一本鎖環状DNA鋳型と、
(ii)標的RNAの、第1の部位の3’側に隣接した第2の部位に相補的な8~15塩基の配列と、
該配列の3’側に隣接した、第1一本鎖環状DNA鋳型の第1プライマー結合部位に相補的な7~8塩基の配列と、
を含む第1のオリゴヌクレオチドプライマーと、
(iii)第1一本鎖環状DNAの第2一本鎖環状DNA結合配列と同一の配列と、
該配列の’側に隣接した、第2プライマー結合配列と、
グアニン四重鎖形成配列などの検出試薬結合配列に相補的な配列と、
を含む、第2一本鎖環状DNAと、
(iv))第1一本鎖環状DNAの第2一本鎖環状DNA結合配列の5’側に隣接した部位と同一の配列と、
該配列の3’側に隣接した、第2一本鎖環状DNAの第2プライマー結合配列に相補的な配
列と、
を含む、第2のオリゴヌクレオチドプライマーと、
(v)グアニン四重鎖結合試薬などの検出試薬、とを含む。
<標的RNA>
標的RNAについては、第一の態様で説明したとおりである。
<第1一本鎖環状DNA鋳型>
第1一本鎖環状DNA鋳型は、標的RNAの第1の部位に相補的な10~30塩基の配列と、
該配列の5’側に隣接した、7~8塩基のプライマー結合配列と、
第2一本鎖環状DNA結合配列と、
を含む。
図14を参照して説明する。
第1一本鎖環状DNA鋳型20は標的RNA21の第1の部位211に相補的な配列201と、
その5’側に連結したプライマー結合配列202と、第2一本鎖環状DNA結合配列203を含む。
配列201の長さは、通常、10~30塩基であり、好ましくは15~25塩基であり、GC含量は好ましくは30~70%である。配列202の長さは7塩基または8塩基であり、配列は特に制限されないが、GC含量は好ましくは30~70%である。第1一本鎖環状DNA鋳型20全体の長さは、好ましくは35~100塩基である。第1一本鎖環状DNA鋳型20は上述した方法で、一本鎖DNA(ssDNA)を環状化することによって得ることができる。
<第1オリゴヌクレオチドプライマー>
第1オリゴヌクレオチドプライマー22は、標的RNA21の、第1の部位211の3’側に隣接した第2の部位212に相補的な8~15塩基の配列221と、その3’側に連結された、第1一本鎖環状DNA鋳型20のプライマー結合部位202に相補的な7~8塩基の配列222と、を含む。
<第2一本鎖環状DNA鋳型>
第2一本鎖環状DNA鋳型24は、第1一本鎖環状DNA20の第2一本鎖環状DNA結合配列203と同一の配列241と、
該配列の’側に隣接した、第2プライマー結合配列242と、
グアニン四重鎖形成配列に相補的な配列243と、
を含む。
配列203の長さは、通常、10~30塩基であり、好ましくは15~25塩基であり、GC含量は好ましくは30~70%である。配列242の長さは7塩基または8塩基であり、配列は特に制限されないが、GC含量は好ましくは30~70%である。グアニン四重鎖形成配列に相補的な配列243については、第一の態様で説明したのと同様である。第2一本鎖環状DNA鋳型24全体の長さは、好ましくは35~100塩基である。第2一本鎖環状DNA鋳型24は上述した方法で、一本鎖DNA(ssDNA)を環状化することによって得ることができる。
なお、図14では、検出試薬結合配列がグアニン四重鎖形成配列である場合について説明したが、検出試薬結合配列をアプタマー配列もしくは分子ビーコン(FRETを生じさせる蛍光基(ドナー)と消光基(アクセプター)を有するヘアピン状のオリゴヌクレオチド)結合配列とし、検出試薬として、アプタマー結合性発色分子もしくは分子ビーコンを用いて検出することも可能である(ChemBioChem 2007, 8, 1795-1803;J. Am. Chem. Soc. 2013, 135, 7430-7433)。
<第2オリゴヌクレオチドプライマー>
第2オリゴヌクレオチドプライマー25は、第1一本鎖環状DNA20の第2一本鎖環状DNA結合配列203の5’側に隣接した部位204と同一の配列251(好ましくは8~15塩基の配列)と、
該配列の3’側に隣接した、第2一本鎖環状DNAの第2プライマー結合配列242に相補的な配列252(好ましくは7~8塩基の配列)と、
を含む。
<増幅方法>
図14に示されるように、まず、標的RNA21に第1一本鎖環状DNA鋳型20およびプライマー22をハイブリダイズさせて三者の複合体を形成させた後、ローリングサークル増幅(RCA)法によって標的RNAに基づく核酸増幅反応を行う。反応条件等は第一の態様と同様である。
RCAによって、標的RNA21依存的に、プライマー22から第1一本鎖環状DNA鋳型20に沿って第1増幅産物23が増幅される。
増幅産物23は、第1一本鎖環状DNA鋳型20の第2一本鎖環状DNA結合配列203に相補的な配列233を含むため、この配列203と同一の配列241を含む第2一本鎖環状DNA24は、第1増幅産物23の配列233に、配列241を介してハイブリダイズする。
このようにしてできた、第1増幅産物23と、第2一本鎖環状DNAの複合体に、第2オリゴヌクレオチドプライマー25がハイブリダイズして三者の複合体ができる。
すなわち、第2オリゴヌクレオチドプライマー25は、第1一本鎖環状DNA20の第2一本鎖環状DNA結合配列203の5’側に隣接した部位204と同一の配列251を有するので、第1増幅産物23の、第1一本鎖環状DNA20の部位204に相補的な領域232に、配列251を介してハイブリダイズする。
また、第2オリゴヌクレオチドプライマー25は、配列251の3’側に、第2一本鎖環状DNA24の第2プライマー結合配列242に相補的な配列252を有するので、第2一本鎖環状DNA24にも配列252を介してハイブリダイズする。
この第1増幅産物23と、第2一本鎖環状DNA24と、第2オリゴヌクレオチドプライマー25との三者複合体から、RCAにより、第2増幅産物26が増幅される。第2増幅産物26はグアニン四重鎖を含む配列261を含んでおり、グアニン四重鎖検出試薬262によって検出される。第二の態様では、第1増幅産物23に含まれる領域231のそれぞれに第2一本鎖環状DNA24がハイブリダイズしてRCA反応が起こるので、検出感度の著しい工場が達せられる。
<検出方法>
上記第一および第二の態様のいずれにおいても、RCAによって得られる増幅産物にはグアニン四重鎖が含まれるので、グアニン四重鎖結合試薬を用いて検出することができる。グアニン四重鎖結合試薬としては、以下のような試薬が挙げられる。
[1]チオフラビンT(ThT)またはその誘導体
Figure 0007012957000001

[2]H-aggregate 『 Yan, J. W.; Ye, W. J.; Chen, S. B.; Wu, W. B.; Hou, J. Q.; Ou, T. M.; Tan, J. H.; Li, D.; Gu, L. Q.; Huang, Z. S. Anal. Chem. 2012, 84, 6288-6292.』
Figure 0007012957000002

[3]TMPyP4 『Yaku, H.; Fujimoto, T.; Murashima, T.; Miyoshi, D.; Sugimoto, N. Chem. Commun. 2012, 48, 6203-6216.』
Figure 0007012957000003

[4] PPIX 『Li, T.; Wang, E.; Dong, S. Anal. Chem. 2010, 82, 7576-7580.』
Figure 0007012957000004

[5]BPBC『Jin, B.; Zhang, X.; Zheng, W.; Liu, X.; Qi, C.; Wang, F.; Shangguan, D. Anal. Chem. 2014, 86, 943-952.』
[6]APD『Nikan, M.; Di Antonio, M.; Abecassis, K.; McLuckie, K.; Balasubramanian, S. Angew. Chem., Int. Ed. 2013, 52, 1428-1431.』
Figure 0007012957000005

[7]チアゾールオレンジ(TO)
『Nakayama S.;Kelsey I.; Wang J.; Roelofs K.; Stefane B.; Luo Y.;Lee V .T.;Sintim H.O. J.Am.Chem.Soc. 2011,133,4856-4864.』
好ましくは、以下の一般式(I)で示されるThT誘導体が使用できる(Anal. Chem. 2014, 86, 12078-12084)。
Figure 0007012957000006

ここで、R1は水素、またはO、SおよびNから選ばれる1種類以上を含んでもよい炭素数1~10(好ましくは1~5)の炭化水素基を示す。炭化水素基は直鎖でも分岐鎖でもよいし、飽和でも不飽和でもよく、アルキル基などの脂肪族炭化水素基でもよいし、アリール基やアリールアルキル基などの芳香族炭化水素基でもよい。「O、SおよびNから選ばれる1種類以上を含んでいてもよい」とは、炭化水素基が、アミノ基(-NR2)(Rは独立して水素または炭素数1~5のアルキル基)、ニトロ基(-NO2)、シアノ基(-CN)、イソシアネート基(-NCO)、ヒドロキシル基(-OH)、アルデヒド基(-CHO)、カルボキシル基(-COOH)、メルカプト基(-SH)、スルホン酸基(-SO3H)等の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を含む官能基を含んでいてもよいことを意味するほか、エーテル基(-O-)、イミノ基(-NH-)、チオエーテル基(-S-)、カルボニル基(-C(=O)-)、アミド基(-C(=O)-NH-)、エステル基(-C(=O)-O-)、チオエステル基(-C(=O)-S-)等の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を含む連結基が炭化水素基の炭素骨格の内部又は末端に含まれていてもよいことを意味する。
2、R3、R4はそれぞれ独立して炭素数1~5の(脂肪族)炭化水素基を示し、より好ましくは炭素数1~3の炭化水素基を示し、メチル基が特に好ましい。炭素数1~5の炭化水素基は直鎖でも分岐鎖でもよいし、飽和でも不飽和でもよい。
nは0~5の整数を示し、より好ましくは0~3の整数を示し、特に好ましくは1である。
XはO、SまたはNHを示し、より好ましくはOである。
具体的には以下のような化合物が例示される。
Figure 0007012957000007

Figure 0007012957000008
検出は、例えば、一般式(I)で示される化合物又はその塩と、RCA産物を含む試料を接触させ、グアニン四重鎖構造に結合した化合物を、化合物が発する蛍光に基づいて検出することにより、被検DNA中のグアニン四重鎖構造を検出することができる。検出操作自体は、一般式(I)で示される化合物又はその塩を用いる点を除けば、公知の方法と同様であり、化合物を緩衝液中に溶解した溶液を、被検DNAを含む試料と接触させ、インキュベーション後、洗浄し、洗浄後に被検DNAと結合している蛍光色素の蛍光を検出することにより行うことができる。
[参考例]
以下、本発明の方法に使用し得る、グアニン四重鎖検出試薬の一例として、ThT誘導体の合成例と、ThT誘導体を用いたグアニン四重鎖検出の実験例を示す。
1.機器等
NMRスペクトルはJNM-ECS400およびJNM-ECA600(日本電子株式会社、東京、日本)を使用して測定された。ESIマススペクトルはAPI2000質量分析計(アプライドバイオシステムズ株式会社、東京、日本)を使用して測定された。蛍光スペクトルはLS-55蛍光分光光度計(株式会社パーキンエルマージャパン、神奈川、日本)を使用して測定された。
2.材料
2-アミノ-6-メチルベンゾチアゾール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(DHP)、ブロモ酢酸メチル、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)、および水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)は東京化成工業株式会社(東京、日本)から購入したものである。シリカゲル60、トリフルオロ酢酸(TFA)は関東化学株式会社(東京、日本)から購入したものである。アセトニトリル(MeCN)、塩化アンモニウム、ジクロロメタン(CH2Cl2)、ジエチルエーテル、リン酸水素二カリウム(K2HPO4)、リン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4)、エタノール(EtOH)、エチレングリコール、塩酸(HCl水溶液)、塩化マグネシウム六水和物(MgCl2・6H2O)、硫酸マグネシウム七水和物、メタノール(MeOH)、塩化カリウム(KCl)、リン酸二水素カリウム(KH2PO4)、水酸化カリウム(KOH)、塩化ナトリウム(NaCl)、リン酸二水素ナトリウム二水和物(NaH2PO4・2H2O)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)およびチオフラビンT(ThT)は和光純薬工業株式会社(大阪、日本)から購入したものである。ウシ胸腺DNA(ウシの胸腺由来のデオキシリボ核酸、XV型)、4-(ジメチルアミノ)ベンゾイルクロリドおよびTrizma(登録商標)塩基はSigma-Aldrich,Inc.(ミズーリ州、米国)から購入したものである。オリゴヌクレオチドは株式会社日本バイオサービス(埼玉、日本)および株式会社ジーンデザイン(大阪、日本)から購入したものである。
3.チオフラビンT誘導体の合成
我々はThT中の候補置換部位として4つのメチル基に焦点を当てた。分子動態(MD)シミュレーションに基づいて、ベンゾチアゾール環上のN3位のメチル基のみがGカルテット平面と有意に重なり合うことが示唆された。したがって、我々はこの位置に置換基を導入することが異なるG4タイプを区別するための特異性を改善させることになるかもしれないと考えた。
そこで、最初に7ステップ反応により2-アミノ-6-メチルベンゾチアゾールからThT-DBとThT-HEを合成した。
Figure 0007012957000009
化合物T1の合成:乾燥MeCN中の2-アミノ-6-メチルベンゾチアゾール(530mg、3.3mmol)の溶液にブロモ酢酸メチル(350μL、3.7mmol)を添加し、4時間還流した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させた。残留物をMeCNと懸濁し、そして、濾過した。得られた沈殿物を真空下で乾燥させてT1(837mg、定量的収量)を得た; 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) 6 7.63 (1H, s) 7.40-7.33 (2H, q) 5.12 (2H, s) 3.80 (3H, s) 2.41 (3H, s); ESI-MS (陽イオンモード) m/z, 実測値 = 237.1, [M+]の計算値 = 237.07。
化合物T2の合成:乾燥MeOH(6.8mL)中の化合物T1(502mg、2.1mmol)の溶液にNaBH4(960mg、25mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、残留物を酢酸エチルと懸濁した。懸濁液を冷水に注ぎ、有機層を水で洗浄し、次に硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過とその後の溶媒の蒸発により黄色の粉末として化合物T2を得た(727mg、75%); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) 6 7.09 (1H, s) 7.04-7.02 (1H, d) 6.79-6.77 (1H, d) 4.15-4.13 (2H, t) 3.99-3.96 (2H, t) 2.33 (3H, s); ESI-MS (陽イオンモード) m/z, 実測値 = 209.2, [M+]の計算値 = 209.07。
化合物T3の合成:50%KOH(重量/体積)水溶液(47mL)とエチレングリコール(50mL)の混合液に化合物T2(711mg、3.4mmol)を添加し、反応混合物をアルゴン雰囲気下で24時間還流し、そして、通気しながら24時間さらに撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈し、そして、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濾過した。濾過物を乾燥するまで蒸発させ、結果生じた残留物をジクロロメタン中のメタノールの0%~5%の濃度勾配によるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して黄色の油として化合物T3を得た(250mg、40%); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) 6 7.11-7.10 (2H, d) 7.07-7.04 (2H, q) 6.60-6.57 (2H, d) 3.72-3.61 (4H, m) 3.28-3.22 (4H, d) 2.17 (6H, s); ESI-MS (陽イオンモード) m/z, 実測値 = 365.2, [(M+H)+] の計算値 = 365.53。
化合物T4の合成:乾燥ジクロロメタン(3.6mL)中の化合物T3(190mg,0.52mmol)の溶液にp-トルエンスルホン酸ピリジニウム(78mg,0.31mmol)と3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(400μL、4.7mmol)を添加し、混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテルで希釈した。有機層を半飽和食塩水で洗浄して触媒を取り除き、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、乾燥するまで蒸発させて黄色の油として化合物T4を得た(276mg、粗生成物);ESI-MS (陽イオンモード) m/z, 実測値 = 533.3, [(M+H)+] の計算値 = 533.24。
化合物T5の合成:乾燥エタノール(4.7mL)中の粗化合物T4(158mg)の溶液にNaBH4(224mg、5.9mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で8時間撹拌した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、残留物を酢酸エチルと懸濁し、そして、冷水に注いだ。有機層を水で洗浄し、次に硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過とその後の溶媒の蒸発により黄色の油として化合物T5を得た(149mg、粗生成物); ESI-MS (陽イオンモード) m/z, 実測値 = 268.0, [(M+H)+]の計算値 = 268.12。
ThT-DBおよびThT-HEの合成:乾燥MeCN(2.6mL)中の粗化合物T5(86mg)の溶液に4-(ジメチルアミノ)ベンゾイルクロリド(89mg、0.48mmol)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濾過した。濾過物を乾燥するまで蒸発させ、残留物をジクロロメタン中のメタノールの0%~20%の濃度勾配によるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して中間体T6と黄色の油としてThT-DB(57mg、粗精製品)を得た; T6: ESI-MS (陽イオンモード) m/z, 実測値 = 397.2, [M+]の計算値 =397.19; ThT-DB: ESI-MS (陽イオンモード) m/z, found=460.1, [M+]の計算値 =460.21。次に、T6とThT-DB(54mg)の混合物を250μLのTFA/水/MeOH(2/1/2、体積/体積/体積)中に溶解し、混合物を室温で8時間撹拌した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、結果生じた残留物を、オクタデシルシリカ(ODS)ゲルカラムを装着したHPLCシステムにより精製してそれぞれ黄色の粉末としてThT-HE(2mg、T4より1.7%)およびThT-DB(6.8mg、T4より5.7%)を得た;
ThT-HE: 1H NMR (600 MHz, CDCl3) 6 8.13-8.12 (1H, d) 7.90-7.89 (2H, d) 7.73 (1H, s) 7.62-7.61 (1H, d) 6.86-6.85 (2H, d) 4.94 (2H, s) 4.37 (2H, s) 3.16 (6H, s) 2.57 (3H, s); ESI-MS (陽イオンモード) m/z, 実測値 = 313.1, [M+]の計算値= 313.14;
ThT-DB: 1H NMR (600 MHz, CDCl3) 6 8.20-8.19 (1H, d) 7.79 (1H, s) 7.70-7.69 (2H, d) 7.61-7.60 (1H, d) 7.55-7.54 (2H, d) 6.75-6.74 (2H, d) 6.53-6.52 (2H, d) 5.49 (2H, s) 4.74 (2H, s) 3.12 (6H, s) 3.04 (6H, s) 2.55 (3H, s); ESI-MS (陽イオンモード) m/z, 実測値=460.1, [M+]の計算値=460.21。
4.THT誘導体の評価
次に、様々なG4形成オリゴヌクレオチドが存在する状態でのThTとThT誘導体の蛍光特性とG4における化合物誘導性のトポロジー変化を調べた。
G4を形成する次の6種類のヒト由来オリゴヌクレオチドを使用した:
22mer DNA(22AG:5'-AGGGTTAGGGTTAGGGTTAGGG-3' (配列番号1)および22Kit:5'-AGGGAGGGCGCTGGGAGGAGGG-3'(配列番号2))、
26mer DNA(26Tel:5'-TTAGGGTTAGGGTTAGGGTTAGGGTT-3'(配列番号3))、
27mer DNA(27Myc:5'-TGGGGAGGGTGGGGAGGGTGGGGA AGG-3'(配列番号4))、
20mer DNA(20Src:5'-GGGCGGCGGGCTGGGCGGGG-3'(配列番号5))、および
18mer RNA(18Ras:5'-GGGAGGGGCGGGUCUGGG-3'(配列番号6))。
これらはヒト遺伝子から得られた:
テロメア領域(22AGおよび26Tel)、
c-MycP1プロモーターのヌクレアーゼ高感受性エレメント領域(27Myc)、
チロシンキナーゼをコードするプロトオンコジーンの転写開始部位の87ヌクレオチド上流域(22Kit)、
非受容体型チロシンキナーゼをコードするプロトオンコジーン(20Src)、および
ヒトNRASプロトオンコジーン転写物の5’非翻訳領域(18Ras)。
これらの配列の他に、次の2種類のオリゴヌクレオチドを基準として使用した:
17mer DNA(ssDNA:5’-GGGTTACTACGAACTGG-3’(配列番号7))、及び
ssDNA の相補配列(cDNA:5’-CCAGTTCGTAGTAACCC-3’(配列番号8))。
ssDNAは一本鎖DNAとして使用し、cDNAはssDNAと1:1の比率で混合し、二本鎖DNA(dsDNA)として使用した。
緩衝条件のG4の立体構造への効果とそれによる蛍光放射への効果を分析するために4種類の緩衝液溶液を使用した:
TRS50K(50mMトリス塩酸、50mM KCl;pH7.2);
PBS150K(92mM HPO4 2-、150mM K+、15mM Na+;pH7.0);
PBS140KM(80mM HPO4 2-、2.5mM SO42-、140mM K+、10mM Na+、2.5mM Mg2+;pH7.4)、および
PBS153NM(10mM HPO4 2-、146mM Cl-、153mM Na+、2.7mM K+、2.5mM Mg2+;pH7.4)。
PBS150KとPBS140KMは細胞内イオン成分と似ており、PBS153NMは典型的なリン酸生理食塩水である。
4-1.蛍光スペクトル分析
8種類のオリゴヌクレオチド(22AG、26Tel、27Myc、22Kit、20Src、18Ras、ssDNA、およびdsDNA)を21μMの濃度でそれぞれ緩衝液TRS50K、PBS150K、PBS140KM、およびPBS153NMに溶解し、サーマルサイクラーを使用して95℃で0.5分間加熱して変性し(18Rasについては40℃で)、0.5℃/分の割合で25℃まで冷却することによってリフォールディングさせた。これらの溶液を適切なオリゴヌクレオチド濃度まで希釈し、アリコット(50μLずつ)を25℃で30分間保温し、次にそれぞれ緩衝液TRS50K、PBS150K、PBS140KM、およびPBS153NMの中の色素(ThT、ThT-DB、およびThT-HE;10.5μM)の20μLの溶液と混合した。さらに、これらの混合物を25℃で30分間保温した。色素の放射スペクトルは、415nmで励起し、450nmと600nmの間で蛍光をモニターすることにより得た。
図2にThT、ThT-DB、およびThT-HEを27MycまたはdsDNAと混合したときの結果を示し、図3-1~3-3にThT、ThT-DB、およびThT-HEを各種緩衝液中で、各種オリゴヌクレオチドと混合したときの結果を示す。
図2より、ThTはdsDNA存在下でもかなりの蛍光を発しバックグラウンドが高いのに対し、ThT-DB、およびThT-HEはdsDNA存在下ではほとんど蛍光を発しないのでグアニン四重鎖特異性が高いことがわかった。
図3-4~3-6では、dsDNAと相互作用した色素の強度を1と設定し、485nm(ThTおよびThT-HE)または500nm(ThT-DB)での放射光のピークとしての相対蛍光強度を表した。X軸はオリゴヌクレオチド濃度を表す。
Kd値を図3-4~3-6中の滴定曲線から決定し、表1に記載した。
表1の結果から、ThT-HEの標的G4への親和性は概してThTの標的G4への親和性と比べて低かったが、ThT-DBの標的G4への親和性はほぼ同等であった。
Figure 0007012957000010

n.d.:正確な値は測定不能であったが、Kd>40nMと推定される。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は以下の実施例の態様には限定されない。
<実施例1>
1.環状DNAテンプレートの作製
(1)5μMの1本鎖DNA(55mer)を20μL(最終濃度0.5μM)、10×添付Bufferを20μL、50mM MnCl2を10μL(最終濃度2.5mM)、5M Betaine 40μL(最終濃度1M)、100U/μLのCircLigaseを10μL(最終濃度5U/μL)、水100μLを混合した(計200μL)。
(2)60℃で16時間インキュベートさせた。
(3)PAGE精製を行い、一本鎖環状DNAの生成を確認した。

1本鎖DNA(55mer)
phosphate-CCCCAAAAAGGAGCTTGAGGTTCTCCTTTAAAACCTTCCCCACCCTCCCCACCCT(配列番号9)
用いた試薬
CircLigase II ssDNA Ligase(Epicentre Technologies, WI, USA)
2.RCA
(1)溶液の調製
Positive Control(POS_SYBR GoldおよびPOS_ThT誘導体)
200nMの環状DNAテンプレート 2μL(最終濃度20nM)、1.6μMのDNAプライマー<1> 2μL(最終濃度160nM)、10×添付バッファー2μL、10×添付BSA溶液 2μL、10mMのdNTPs2μL(最終濃度1mM)、1U/μL のPhi29 Polymerase 2μL(最終濃度0.1U/μL)、水8μLを混合した(計20μL)。
テンプレートとプライマーのみ(Sa1~6およびTa1~6)
200nMの環状DNA 2μL(最終濃度20nM)、1.6μMのDNAプライマー(表2参照) 2μL(最終濃度160nM)、10×添付バッファー2μL、10×添付BSA溶液 2μL、10mMのdNTPs 2μL(最終濃度1mM)、1U/μL のPhi29 Polymerase 2μL(最終濃度0.1U/μL)、水8μLを混合した(計20μL)。
テンプレートとプライマーとターゲットRNA(Sb1~6およびTb1~6)
200nMの環状DNA 2μL(最終濃度20nM)、1.6μMのDNAプライマー(表2参照) 2μL(最終濃度160nM)、800nMのターゲットRNA 2μL(80nM)、10×添付バッファー2μL、10×添付BSA溶液
2μL、10mMのdNTPs 2μL(最終濃度1mM)、1U/μL のPhi29 Polymerase 2μL(最終濃度0.1U/μL)、水6μLを混合した(計20μL)。
Figure 0007012957000011
各プライマーと、標的RNAと、環状DNAの位置関係を図4に示す。
DNAプライマー<1>(20mer) GGA AGG TTT TAA AGG AGA AC(配列番号10)
DNAプライマー<2>(16mer) GGA TCA GGC CAT TTT T(配列番号11)
DNAプライマー<3>(18mer) GGA TCA GGC CAT TTT TGG(配列番号12)
DNAプライマー<4>(19mer) GGA TCA GGC CAT TTT TGG G(配列番号13)
DNAプライマー<5>(20mer) GGA TCA GGC CAT TTT TGG GG(配列番号14)
DNAプライマー<6>(21mer) GGA TCA GGC CAT TTT TGG GGA(配列番号15)
ターゲットRNA(40mer)
GGG UUG GCC AAA GGA GAA CCU CAA GCU CCU GGC CUG AUC C(配列番号16)
用いた試薬
phi29 DNA Polymerase(New England Biolabs Japan,東京,日本)
(2)ポリメラーゼ反応
(1)で調製した溶液を37℃で2時間インキュベートさせた。
(3)視覚的検出
(2)の反応溶液 16μLに5×PBS153NMバッファーを4μL加えた。これを94℃から25℃まで0.5℃ずつ温度を降下させアニーリングを行った。
アニーリングを行った溶液 10μLと蛍光色素(SaとSbには1×PBS153NMバッファーで800倍に希釈したSYBR Gold溶液、最終濃度4800倍、TaとTbには1×リン酸バッファーに溶けた30μM ThT誘導体溶液、最終濃度5μM)2μLを混合させて25℃で30分インキュベートさせた。調製した溶液に256nmのUVランプを照射してカットフィルター(460nmより短波長をカットする)を装着したカメラで撮影した。
用いた試薬
ThT(チオフラビンT)誘導体 (ThT-HE)
SYBR Goldライフテクノロジーズ・ジャパン株式会社,東京,日本
5×PBS153NM
50 mM HPO4 2-, 730 mM Cl-, 765 mM Na+, 13.5 mM K+, 12.5 mM Mg2+pH 7.4
1×PBS153NM
10 mM HPO4 2-, 146 mM Cl-, 153 mM Na+, 2.7 mM K+, 2.5 mM Mg2+pH 7.4
SYBR Goldは核酸濃度に依存して蛍光強度が変化する。一方、ThT誘導体溶液はグアニン四重鎖の濃度に依存して蛍光強度が変化する。そのため、SYBR Goldを添加したサンプルは高バックグランドとなる。一方でThT誘導体は核酸の濃度に依存されずに反応の進行を高感度に検出することが期待できる。
ポリメラーゼ反応では、設計上ターゲットであるRNA存在下で反応が進行することが望ましい。よってSaおよびTaは蛍光を発しないはずである。
一方、プライマーの長さはテンプレートとプライマーのみで反応が進行しない長さが望ましい。今回は16,18,19,20,21merの長さで検討を行った。
結果を図5に示す。
はじめにPOS_SYBRおよびPOS_ThT誘導体であるが、両者とも反応が進行して蛍光を発していることがわかる。
Sa1およびTa1はネガティブコントロール(プライマーなし、RNAなし)で両方とも蛍光は検出されなかった。
Sb1およびTb1はテンプレートとRNAを混合した溶液で、プライマーがないので反応は進行しない。しかし、Sb1はRNAの濃度があるためSYBR Goldによる蛍光を発している。一方でTb1は反応が進行しないためグアニン四重鎖は生成されず蛍光は確認できない。
Sa2~Sa6およびTa2~Ta6はRNAがないので本来反応が進行しないはずが、Ta5,6ではDNAプライマー単体でテンプレートとハイブリダイズしていまい反応が進行してしまったと考えられる。蛍光を見てみるとSa2~Sa6はプライマーの存在が原因で蛍光強度のバックグランドが高めに出ている。一方で、反応していないTa2~Ta4は蛍光はほとんど見られなかった。
次に、一本鎖RNAを加えたときの反応の変化を比べるとTa2では反応は進まなかったがTb3,4では反応が進行したことが確認できた。一方でSa3,4とSb3,4を比べてもバックグランドが高いため判別は困難となっている。
以上より、SYBR Goldは核酸そのものを染色するため、SYBR Goldを添加した場合は、RNAが存在しないときも蛍光を発し、RNAの有無を検出できなかった。
一方、ThT誘導体は、グアニン四重鎖を染色するため、RNAがないときは蛍光を発さず、RNAがあるときは蛍光を発するという、RNAの有無の検出に用いることができることが分かった。ただし、プライマーの一本鎖環状DNAにハイブリダイズする部分が長すぎるとRNAがなくとも増幅反応が起こってしまうので、プライマーの一本鎖環状DNAにハイブリダイズする部分の長さを7~8塩基にするのがよいことがわかった。
<実施例2>
検出方法2 (ストレプトアビジンビーズを使用したRCA)(図6)
[1] 環状DNAテンプレートの作製
(1) 5μMの1本鎖DNA(55mer)を20μL(最終濃度0.5μM)、10×添付Bufferを20μL、50mM MnCl2を10μL(最終濃度2.5mM)、5M Betaine 40μL(最終濃度1M)、100U/μLのCircLigaseを10μL(最終濃度5U/μL)、水100μLを混合した(計200μL)。
(2) 60℃で16時間インキュベートさせた。
(3) PAGE精製を行った。
1本鎖DNA(55mer)
phosphate-CCCCAAAAAGGAGCTTGAGGTTCTCCTTTAAAACCTTCCCCACCCTCCCCACCCT(配列番号17)
用いた試薬
CircLigase II ssDNA Ligase(Epicentre Technologies, WI, USA)
[2] プライマー結合ストレプトアビジンビーズの作製
(1) ストレプトアビジン担持磁気ビーズ(理論上4.5 pmolのビオチンと結合可能)に1×Phi29 polymerase bufferを50μL加えた。磁石によりビーズを引き寄せて1×Phi29 polymerase bufferを除去した。これを2回繰り返した。
(2) (1)に1.6μM 5′ビオチン化DNAプライマーA及びB(1×Phi29 polymerase buffer に調製済み)を1μL加えて37℃、30分間インキュベートさせた。
(3) (2)に1×Phi29 polymerase bufferを50μL加えた。磁石によりビーズを引き寄せて1×Phi29 polymerase bufferを除去した。これを2回繰り返した。
用いたオリゴマー
5′-ビオチン化DNAプライマーA (18mer)
5′-Biotin-GGA TCA GGC CAT TTT TGG-3′(配列番号18)
5′-ビオチン化DNAプライマーB (19mer)
5′-Biotin-GGA TCA GGC CAT TTT TGG G-3′(配列番号19)
使用した試薬
Streptavidin Mag Sepharose (GEヘルスケア・ジャパン株式会社, 東京, 日本)
[3] 各サンプルの調製
(1) Reaction
5′-ビオチン化DNAプライマーA使用=サンプル<2>
5′-ビオチン化DNAプライマーB使用=サンプル<4>
調製したプライマー結合ストレプトアビジンビーズに200nMの環状DNAテンプレート 1μL(最終濃度20nM)、Target RNA 1μL (最終濃度80nM)、10×添付バッファー1μL、10×添付BSA溶液 1μL、10mMのdNTPs 1μL (最終濃度1mM)、1U/μLのPhi29 Polymerase 1μL (最終濃度0.1U/μL)、水4μLを混合した(計10μL)。
(1)Negative control (Target RNAなし)
5′-ビオチン化DNAプライマーA使用=サンプル<1>
5′-ビオチン化DNAプライマーB使用=サンプル<3>
調製したプライマー結合ストレプトアビジンビーズに200nMの環状DNAテンプレート 1μL(最終濃度20nM)、10×添付バッファー1μL、10×添付BSA溶液 1μL、10mMのdNTPs 1μL (最終濃度1mM)、1U/μL のPhi29 Polymerase 1μL (最終濃度0.1U/μL)、水5μLを混合した(計10μL)。
(2)使用した試薬等
phi29 DNA Polymerase(New England Biolabs Japan,東京,日本)
1×PBS153NM: 10 mM HPO4 2-, 146 mM Cl-, 153 mM Na+, 2.7 mM K+, 2.5 mM Mg2+pH 7.4
[4] ポリメラーゼ反応
上記[3]で調製した溶液を37℃で2時間インキュベートさせた。
[5] 色素液の添加
(1) 1×PBS153NM bufferを50μL加えた。磁石によりビーズを引き寄せて1×PBS153NM bufferを除去した。これを2回繰り返した。
(2) (1)に30μLのThT-HE溶液(ThT-HE:15μM、PBS153NM Buffer:1×)を反応液に加えた。ThT-HEの最終濃度は5μMでPBS153NMBufferは1×の濃度になる。
[6] 視覚的検出
色素液添加後に410nmのUVランプを照射してカットフィルター(460nmより短波長をカットする)を装着したカメラで撮影した。
[7] 結果
プライマー結合ビーズ用いて反応を行ったところ、いずれのプライマーを用いた場合でもビーズを用いない方法(方法1)よりも蛍光の視認性が良くなった(図7)。
<実施例3>
検出方法3 (2種類のテンプレート使用したRCA)
[1] テンプレートの作製
(1) 5μMの1本鎖DNA(Cid_Pre_T:67mer, Cid_Mai_T:62mer)を20μL(最終濃度0.5μM)、10×添付Bufferを20μL、50mM MnCl2を10μL(最終濃度2.5mM)、5M Beatine 40μL(最終濃度1M)、100U/μLのCircLigaseを10μL(最終濃度5U/μL)、水100μLを混合した(計200μL)。
(2) 60℃で24時間インキュベートさせた。
(3) PAGE精製を行った。
用いたオリゴマー
Cid_Pre_T (67mer)
Phosphate-CCCCAAAAAGGAGCTTGAGGTTCTCCTTTAAAAAGAAGCTGTTGTATTGTTGTCGAAGAAGAAAAGT(配列番号20)
Cid_Mai_T (62mer)
Phosphate-CCCAACCCTACCCACCCTCAAGAAAAAAAAGTGATAATTGTTGTCGAAGAAGAAAAAAAATT(配列番号21)
用いた試薬
CircLigase II ssDNA Ligase(Epicentre Technologies, WI, USA)
[2] 各オリゴ核酸(DNA)の配列
環状Cid_Pre_T:(67mer)
CCC CAA AAA GGA GCT TGA GGT TCT CCT TTA AAA AGA AGC TGT TGT ATT GTT GTC GAA GAA GAA AAG T(配列番号20)
両端で結合して環状化している。
環状Cid_Mai_T:(62mer)
CCC AAC CCT ACC CAC CCT CAA GAA AAA AAA GTG ATA ATT GTT GTC GAA GAA GAA AAA AAA TT(配列番号21)
両端で結合して環状化している。
Cid_Pre_PP:(20mer)
AAC CTC AAG CTC CTT TTT GG(配列番号22)
Cid_P18:(18mer)
GGA TCA GGC CAT TTT TGG(配列番号23)
Cid_Mai_PP:(22mer)
TCT TCG ACA ACA ATT ATC ACT T(配列番号24)
Cid_Mai_P18:(18mer)
GAA GCT GTT GTT ATC ACT(配列番号25)
[3] 各試薬の最終濃度
Pre-amplifier template (環状Cid_Pre_T) 4nM
Pre-amplifier primer (Cid_P18 or Cid_Pre_PP) 40nM
Target RNA 2nM
Main-amplifier template (環状Cid_Mai_T) 40nM
Main-amplifier primer (Cid_Mai_P18 or Cid Mai_PP) 200nM
Phi29 polymerase buffer 1×
BSA (Bovine serum albumin) 0.1mg/μL
dNTPs (dATP, TTP, dGTP, dCTP) 1mM
Phi29 polymerase 0.05U/μL
[4] 各サンプルの調製
<1> Negative control
5μLの水に、10×Phi29 polymerase buffer(最終濃度:1×)、1mg/1μLのBSA溶液(最終濃度:0.1mg/μL)、10mM dNTPs (最終濃度1mM)、400nM Main-amplifier template(最終濃度:40nM)、0.5U/μL Phi29 polymerase (最終濃度 0.05U/μL)をそれぞれ1μLずつ加えてよく混合した(最終容量10μL)。
<2>Negative control (Cid_Mai_P18のみで反応しないことの確認)4μLの水に、10×Phi29 polymerase buffer(最終濃度:1×)、1mg/1μLのBSA溶液(最終濃度:0.1mg/μL)、10mM dNTPs (最終濃度1mM)、400nM Main-amplifier template(最終濃度:40nM)、2μM Cid_Mai_P18 (最終濃度:200nM)、0.5U/μL Phi29 polymerase (最終濃度 0.05U/μL)をそれぞれ1μLずつ加えてよく混合した(最終容量10μL)。
<3>Negative control (Cid_P18添加で反応しないことの確認)
4μLの水に、10×Phi29 polymerase buffer(最終濃度:1×)、1mg/1μLのBSA溶液(最終濃度:0.1mg/μL)、10mM dNTPs (最終濃度 1mM)、400nM Main-amplifier template(最終濃度:40nM)、400nM Cid_P18 (最終濃度:40nM)、0.5U/μL Phi29 polymerase (最終濃度 0.05U/μL)をそれぞれ1μLずつ加えてよく混合した(最終容量10μL)。
<4>Negative control (RNA添加で反応しないことの確認)
4μLの水に、10×Phi29 polymerase buffer(最終濃度:1×)、1mg/1μLのBSA溶液(最終濃度:0.1mg/μL)、10mM dNTPs (最終濃度1mM)、400nM Main-amplifier template(最終濃度:40nM)、20nM Target RNA (最終濃度:2nM)、0.5U/μL Phi29 polymerase (最終濃度 0.05U/μL)をそれぞれ1μLずつ加えてよく混合した(最終容量10μL)。
<5>Negative control (pre側の反応進行によってMain側が反応しないことの確認)
3μLの水に、10×Phi29 polymerase buffer(最終濃度:1×)、1mg/1μLのBSA溶液(最終濃度:0.1mg/μL)、10mM dNTPs (最終濃度1mM)、40nM Pre-amplifier template(最終濃度:4nM)、400nM Cid_Pre_PP (最終濃度:40nM)、400nM Main-amplifier template(最終濃度:40nM)、0.5U/μL Phi29 polymerase (最終濃度 0.05U/μL)をそれぞれ1μLずつ加えてよく混合した(最終容量10μL)。(図8)
<6>Negative control (pre側の反応進行によってMain側が反応しないことの確認)
2μLの水に、10×Phi29 polymerase buffer(最終濃度:1×)、1mg/1μLのBSA溶液(最終濃度:0.1mg/μL)、10mM dNTPs (最終濃度1mM)、40nM Pre-amplifier template (最終濃度:4nM)、400nM Cid_P18 (最終濃度:40nM)、20nM Target RNA (最終濃度:2nM)、400nM Main-amplifier template(最終濃度:40nM)、0.5U/μL Phi29 polymerase (最終濃度 0.05U/μL)をそれぞれ1μLずつ加えてよく混合した(最終容量10μL)。(図9)
<7>Positive control
4μLの水に、10×Phi29 polymerase buffer(最終濃度:1×)、1mg/1μLのBSA溶液(最終濃度:0.1mg/μL)、10mM dNTPs (最終濃度1mM)、400nM Main-amplifier template(最終濃度:40nM)、2μM Cid_Mai_PP (最終濃度:200nM)、0.5U/μL Phi29 polymerase (最終濃度 0.05U/μL)をそれぞれ1μLずつ加えてよく混合した(最終容量10μL)。(図10)
<8>Positive control (pre側の反応進行によってMain側が反応することの確認)
2μLの水に、10×Phi29 polymerase buffer(最終濃度:1×)、1mg/1μLのBSA溶液(最終濃度:0.1mg/μL)、10mM dNTPs (最終濃度1mM)、40nM Pre-amplifier template(最終濃度:4nM)、400nM Cid_Pre_PP (最終濃度:40nM)、400nM Main-amplifier template(最終濃度:40nM)、2μM Cid_Mai_P18 (最終濃度:200nM)、0.5U/μL Phi29 polymerase (最終濃度 0.05U/μL)をそれぞれ1μLずつ加えてよく混合した(最終容量10μL)。(図11)
<9>Reaction
1μLの水に、10×Phi29 polymerase buffer(最終濃度:1×)、1mg/1μLのBSA溶液(最終濃度:0.1mg/μL)、10mM dNTPs (最終濃度1mM)、40nM Pre-amplifier template(最終濃度:4nM)、400nM Cid_P18 (最終濃度:40nM)、20nM Target RNA (最終濃度:2nM)、400nM Main-amplifier template(最終濃度:40nM)、2μM Cid_Mai_P18 (最終濃度:200nM)、0.5U/μL Phi29 polymerase (最終濃度 0.05U/μL)をそれぞれ1μLずつ加えてよく混合した(最終容量10μL)。(図12)
[5] 反応
反応液の調製は96wellプレートを使って行った。37℃で1時間反応させた。
[6] 色素液の添加
20μLのThT-HE溶液(ThT-HE:15μM、PBS153NM Buffer:1.5×)を反応液に加えた。ThT-HEの最終濃度は5μMでPBS153NMBufferは1×の濃度になる。
1×PBS153NM
10 mM HPO4 2-, 146 mM Cl-, 153 mM Na+, 2.7 mM K+, 2.5 mM Mg2+pH 7.4
[7] 視覚的検出
色素液添加後に410nmのUVランプを照射してカットフィルター(460nmより短波長をカットする)を装着したカメラで撮影した。
[8] 結果
グアニン四重鎖を生成する反応は<7>、<8>、<9>である(図13)。他のNegative controlにおいては蛍光がほとんど確認できなかった。このことから、Main側の反応の制御能が高いといえる。また、環状テンプレートが1つの場合よりもTarget RNAの濃度は低くできることから高い検出能も達成できた。
10・・・一本鎖環状DNA鋳型、11・・・標的RNA、12・・・オリゴヌクレオチドプライマー、13・・・増幅産物、101・・・第1の部位に相補的な配列、102・・・プライマー結合配列、103・・・グアニン四重鎖形成配列に相補的な配列、104・・・グアニン四重鎖を含む配列、105・・・グアニン四重鎖検出試薬、111・・・第1の部位、112・・・第2の部位、121・・・第2の部位に相補的な配列、122・・・プライマー結合部位に相補的な配列
20・・・一本鎖環状DNA鋳型、21・・・標的RNA、22・・・第1オリゴヌクレオチドプライマー、23・・・第1増幅産物、24・・・第2一本鎖環状DNA鋳型、25・・・第2オリゴヌクレオチドプライマー、26・・・第2増幅産物、201・・・第1の部位に相補的な配列、202・・・第1プライマー結合配列、203・・・第2一本鎖環状DNA結合配列、204・・・203の5’側に隣接した部位、243・・・グアニン四重鎖形成配列に相補的な配列、261・・・グアニン四重鎖を含む配列、262・・・グアニン四重鎖検出試薬、211・・・第1の部位、212・・・第2の部位、221・・・第2の部位に相補的な配列、222・・・第1プライマー結合部位に相補的な配列、231・・・、203の相補領域、232・・・部位204に相補的な領域、233・・・配列203に相補的な配列、241・・・第2一本鎖環状DNA結合配列203と同一の配列、242・・・第2プライマー結合配列、251・・・部位204と同一の配列、252・・・第2一本鎖環状DNAの第2プライマー結合配列242に相補的な配列

Claims (7)

  1. (i)標的核酸の第1の部位に相補的な10~30塩基の配列と、
    該配列の5’側に隣接した、7~8塩基のプライマー結合配列と、
    検出用試薬結合配列と相補的な配列と、
    を含む一本鎖環状DNA鋳型と、
    (ii)標的核酸の、第1の部位の3’側に隣接した第2の部位に相補的な8~15塩基の配列と、
    該配列の3’側に隣接した、一本鎖環状DNA鋳型のプライマー結合配列に相補的な7~8
    塩基の配列と、
    を含むオリゴヌクレオチドプライマーと、
    (iii)検出用試薬と、
    を含む核酸検出用キット。
  2. (i)標的核酸の第1の部位に相補的な10~30塩基の配列と、
    該配列の5’側に隣接した、7~8塩基の第1プライマー結合配列と、
    第2一本鎖環状DNA鋳型結合配列と、
    を含む第1一本鎖環状DNA鋳型と、
    (ii)標的核酸の、第1の部位の3’側に隣接した第2の部位に相補的な8~15塩基の配列と、
    該配列の3’側に隣接した、第1一本鎖環状DNA鋳型の第1プライマー結合部位に相補的
    な7~8塩基の配列と、
    を含む第1のオリゴヌクレオチドプライマーと、
    (iii)第1一本鎖環状DNA鋳型の第2一本鎖環状DNA鋳型結合配列と同一の配列と、
    該配列の5’側に隣接した、第2プライマー結合配列と、
    検出用試薬結合配列に相補的な配列と、
    を含む、第2一本鎖環状DNA鋳型と、
    (iv)第1一本鎖環状DNA鋳型の第2一本鎖環状DNA鋳型結合配列の5’側に隣接した部位と同一の配列と、
    該配列の3’側に隣接した、第2一本鎖環状DNA鋳型の第2プライマー結合配列に相補的
    な配列と、
    を含む、第2のオリゴヌクレオチドプライマーと、
    (v)検出用試薬、と
    を含む、核酸検出用キット。
  3. 前記検出用試薬結合配列がグアニン四重鎖形成配列であり、前記検出用試薬がグアニン四重鎖結合試薬である、請求項1または2に記載の核酸検出用キット。
  4. グアニン四重鎖形成配列に相補的な配列がC31-1031-1031-103配列を含む、請求項3に記載の核酸検出用キット。
  5. グアニン四重鎖結合試薬が下記一般式(I)で表される化合物を含む、請求項3または4
    に記載の核酸検出用キット。
    Figure 0007012957000012

    1は水素、またはO、SおよびNから選ばれる1種類以上を含んでもよい炭化水素基を
    示し、
    2、R3、R4はそれぞれ独立して炭素数1~5の炭化水素基を示し、
    nは0~5の整数を示し、
    XはO、SまたはNHを示す。
  6. 一般式(I)で表される化合物が下記式(II)または(III)で表される、請求項5に記載の核酸検出用キット。
    Figure 0007012957000013

    Figure 0007012957000014
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載のキットを使用した標的核酸の検出方法であって、
    標的核酸に前記一本鎖環状DNA鋳型および前記プライマーをハイブリダイズさせる工程、
    ローリングサークル増幅によって標的核酸に基づく核酸増幅反応を行う工程、および増幅された検出用試薬結合配列含有配列を検出用試薬によって検出する工程、
    を含む方法。
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