JP7012503B2 - 吐出器 - Google Patents
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Description
この種の吐出器として、例えば下記特許文献1に示されるような、弁本体が、周方向に間隔をあけて配設された連結片に支持され、容器本体内の内容物がシリンダ内に流入する際に、弁本体が、弁座の中心軸線に対してほぼ傾かずに上方に弾性変位する構成が知られている。
このような問題を解決するために、弁座の内径、および弁本体の外径を大きくすることが考えられるが、この場合、一般にシリンダの内径は拡げられない分、連結片の長さを短くせざるを得ない。これにより、弁本体の上方に向けた弾性変位量を大きく確保することができず、シリンダ内に流入する内容物に及ぼされる流通抵抗が高くなり、やはり内容物の吐出後に、押下ヘッド等を円滑に上方に復帰させることができない。
また、弁本体が、全周にわたって断続的に支持されているのではなく、片持ち支持されていることから、弁本体を支持する部材の寸法が、弁本体の、弁座に対する上方に向けた離反ストロークに及ぼす影響を抑えることが可能になり、シリンダの内径を拡げなくても、この離反ストロークを維持しつつ、弁座の内径および弁本体の外径を大きくすることができる。
以上より、押下ヘッドおよびステムを押下して内容物を吐出した後に、押下ヘッド等を円滑に上方に復帰させることができる。
本実施形態の吐出器1は、図1に示されるように、容器本体Wの口部W1に装着される装着キャップ21と、装着キャップ21に、上方付勢状態で下方移動可能に貫設されたステム11を有するポンプ24と、ステム11の上端部に装着されるとともに、内容物を吐出する吐出孔16aが形成された押下ヘッド16と、下降端位置に位置する押下ヘッド16が着脱可能に装着され、押下ヘッド16およびステム11の上方移動を規制する規制筒22と、を備える。なお、容器本体Wに充填する内容物として、例えば、トリートメント、ボディソープ、ハンドソープ、シャンプー、リンス、およびコンディショナー等が挙げられる。
装着キャップ21は、環状の天壁部21aを備える有頂筒状に形成されている。装着キャップ21の内周面に、口部W1に螺着される雌ねじ部が形成されている。
装着キャップ21、ステム11、規制筒22、ピストン14、およびシリンダ15はそれぞれ、共通軸と同軸に配設されている。以下、この共通軸を軸線Oといい、軸線O方向から見て、軸線Oに交差する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という。
連結部27は、外筒28および内筒29それぞれにおける上端部と下端部との間に位置する中間部同士を連結している。内筒29は、ステム11の下端部内に上下摺動自在に嵌合されている。
摺動筒部15aの上部に径方向の外側に向けて突出するフランジ部15dが全周にわたって形成され、フランジ部15dが、容器本体Wの口部W1の上端開口縁上に配置されている。摺動筒部15aのうち、フランジ部15dより上方に位置する上端部は、装着キャップ21の天壁部21aの内側に挿通されている。フランジ部15dの上面に、装着キャップ21の天壁部21aが配置されている。
栓部13内に付勢手段19の上端部が配設されている。内容物の吐出後、ステム11を上方に復元移動させる際に、栓部13の天壁部が、ピストン14の下端部に係合し、ピストン14を上方に復元移動させる。
下部弁体18は、収容筒部15b内に嵌合された嵌合部33と、嵌合部33の内側に配設され、シリンダ15の下端開口を開閉する弁本体34と、を備える。
上部33bは、下部33aより径方向の内側に位置している。上部33bは、軸線Oを径方向に挟む両側に配置され、互いに対向する一対の側板と、これらの側板同士を連結する中板と、側板および中板の各上端部に一体に連結された頂板と、を備える。軸線O方向から見て、一対の側板および中板は全体でH字状を呈し、頂板は、一対の側板に外接する円形状を呈する。一対の側板および中板それぞれの軸線O方向の長さは互いに同等となっている。一対の側板および中板それぞれの軸線O方向の位置は互いに同等になっている。
下部33aは、下端部に位置し全周にわたって連続して延びる環状体と、環状体と上部33bにおける一対の側板とを各別に連結する一対の連結板と、を備える。連結板は、環状体の上端開口縁と、側板の下端縁と、を連結し、上方を向く座面33cを有する。
嵌合部33において、上部33bが付勢手段19の内側に挿入され、座面33cに、付勢手段19の下端部が配設されている。付勢手段19は、ステム11およびピストンガイド17を一体に上方に向けて付勢する。
これにより、シリンダ15内が減圧することで、下部弁体18がシリンダ15の下端開口を開放し、容器本体W内の内容物が、吸い上げパイプ15eを通してシリンダ15内に流入する。また、ピストン14の外筒28がシリンダ15の導入孔20を覆う。
ここで、シリンダ15内の減圧時に、下部弁体18の弁本体34は、上下面が軸線Oに対して傾斜するように、連結片18a回りに上方に向けて回動する。
また、弁本体34が、全周にわたって断続的に支持されているのではなく、片持ち支持されていることから、弁本体34を支持する連結片18aの寸法が、弁本体34の、弁座12に対する上方に向けた離反ストロークに及ぼす影響を抑えることが可能になり、シリンダ15の内径を拡げなくても、この離反ストロークを維持しつつ、弁座12の内径および弁本体34の外径を大きくすることができる。
以上より、押下ヘッド16およびステム11を押下して内容物を吐出した後に、押下ヘッド16等を円滑に上方に復帰させることができる。
また、前記実施形態では、規制筒22として、下降端位置に位置する押下ヘッド16が着脱可能に螺着される構成を示したが、これに限らず例えば、押下ヘッドが着脱可能にアンダーカット嵌合される構成にする等、適宜変更してもよい。
また、規制筒22および閉塞筒23を有しない構成を採用してもよい。
また、前記実施形態では、弁本体34が、嵌合部33の下部33aにおける前記環状体の内周面に連結された構成を示したが、環状以外の他の形態の部材に連結されてもよい。
11 ステム
12 弁座
14 ピストン
15 シリンダ
16 押下ヘッド
16a 吐出孔
18 下部弁体
21 装着キャップ
24 ポンプ
34 弁本体
W 容器本体
W1 口部
Claims (1)
- 容器本体の口部に装着される装着キャップと、
前記装着キャップに、上方付勢状態で下方移動可能に貫設されたステムを有するポンプと、
前記ステムの上端部に装着されるとともに、内容物を吐出する吐出孔が形成された押下ヘッドと、を備え、
前記ポンプは、
前記ステムの上下動に連係する筒状のピストンと、
前記ピストンが上下摺動可能に嵌合されたシリンダと、
前記シリンダの下端開口を開閉する弁本体を有する下部弁体と、を備える吐出器であって、
前記シリンダの内面に、前記弁本体が離反可能に載置され、かつ内側が前記シリンダの下端開口に連通する環状の弁座が形成され、
前記弁本体は、片持ち支持され、
前記下部弁体は、前記シリンダ内に嵌合された嵌合部を備え、
前記弁本体は、前記弁座と同軸に配設されるとともに、前記嵌合部に、弾性変形可能な連結片を介して連結され、
前記連結片は、前記弁座の中心軸線回りに間隔をあけて複数配設され、
複数の前記連結片は、前記弁本体の外周縁のうち、前記中心軸線を中心とする90°の角度範囲内に位置する部分に配設されていることを特徴とする吐出器。
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JP2017209244A JP7012503B2 (ja) | 2017-10-30 | 2017-10-30 | 吐出器 |
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ID=66669429
Family Applications (1)
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JP2017209244A Active JP7012503B2 (ja) | 2017-10-30 | 2017-10-30 | 吐出器 |
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