JP7011951B2 - 排ガス浄化システム - Google Patents

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Description

本発明は、排ガス浄化システムに関する。
自動車等の内燃機関から排出される排ガスには、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)等の有害ガスが含まれている。そのような有害ガスを分解する排ガス浄化触媒は三元触媒とも称され、コージェライト等からなるハニカム状のモノリス基材に触媒活性を有する貴金属粒子を含むスラリーをウォッシュコートして触媒層を設けたものが一般的である。
また、自動車等の内燃機関から排出される排ガスに含まれるPM(パティキュレートマター)を処理するフィルタとしてハニカムフィルタが知られている。
特許文献1には、ハニカム触媒とハニカムフィルタを組み合わせてなる、直噴ガソリンエンジンの排ガスの浄化に用いることが可能な排ガス浄化装置が開示されている。ハニカム触媒及びハニカムフィルタの基材としてはいずれもコージェライトが使用されている。
特許文献2には、ハニカム触媒の基材として、セリア-ジルコニア複合酸化物とθ相のアルミナ粒子を含む基材が開示されている。
特許文献3には、ハニカムフィルタの基材として、チタン酸アルミニウムからなる基材が開示されている。
特開2011-169155号公報 特開2015-85241号公報 特表2010-519169号公報
特許文献1に記載の排ガス浄化装置では、コージェライト基材のハニカム触媒とコージェライト基材のハニカムフィルタが組み合わせて配置されている。
車両の排ガス浄化に用いられるこのような排ガス浄化装置には、エンジンの始動後に排ガス浄化触媒の活性が発揮される温度(触媒活性温度)に到達するまでの時間が短いことが要求される。また、エンジン停止後に触媒活性温度以上の温度を長く保持することが要求される。
しかしながら、特許文献1に記載されたような排ガス浄化装置ではエンジン始動後に触媒活性温度に到達するまでの時間が長くなっていた。また、エンジン停止後には触媒活性温度以上の温度を長い時間保持できないという課題があった。
特許文献2及び特許文献3には、ハニカム触媒の基材及びハニカムフィルタの基材としてコージェライト以外の基材が開示されているが、特許文献2に開示された基材をハニカム触媒として使用し、特許文献3に開示された基材をハニカムフィルタとして使用するだけでは、排ガス浄化装置における温度上昇および温度保持特性の課題を解決することはできなかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされた発明であり、エンジンの始動後に触媒活性温度に到達するまでの時間が短く、かつ、エンジン停止後に触媒活性温度以上の温度を長く保持することができる排ガス浄化システムを提供することを目的とする。
本発明の排ガス浄化システムは、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された第1のハニカム焼成体に貴金属が担持されてなるハニカム触媒と、
複数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルのいずれか一方の端部が封止された第2のハニカム焼成体に貴金属が担持されてなるハニカムフィルタとで構成され、
上記ハニカム触媒が、排ガス流路において上記ハニカムフィルタの上流側に配置された排ガス浄化システムであって、
上記ハニカム触媒を構成する上記第1のハニカム焼成体は、セリア-ジルコニア複合酸化物粒子とアルミナ粒子とを含み、
上記ハニカムフィルタを構成する上記第2のハニカム焼成体は、チタン酸アルミニウムからなり、
上記ハニカム触媒と上記ハニカムフィルタの熱容量比が、[ハニカム触媒の熱容量/ハニカムフィルタの熱容量]=0.25~0.67であることを特徴とする。
本発明の排ガス浄化システムでは、ハニカム触媒としてセリア-ジルコニア複合酸化物粒子とアルミナ粒子とを含む基材を使用し、さらにハニカムフィルタとしてチタン酸アルミニウムからなる基材を使用している。
さらに、ハニカム触媒とハニカムフィルタの熱容量比を0.25~0.67の範囲に特定している。
この熱容量比の特定は、排ガス流路の上流側に位置するハニカム触媒の熱容量が小さく、下流側に位置するハニカムフィルタの熱容量が大きいことを意味している。
エンジンの始動後、排ガス流路の上流側から高温の排ガスが流入してハニカム触媒の温度を上昇させる。ハニカム触媒の熱容量が小さいと排ガスの流入により速やかにハニカム触媒の温度が上昇して触媒活性温度に達するため、ハニカム触媒による排ガス浄化率が高くなる。
エンジンが定常運転の際はハニカム触媒の温度及びハニカムフィルタの温度がいずれも触媒活性温度以上となるが、エンジン停止後には自然放冷によりハニカム触媒の温度及びハニカムフィルタの温度が低下する。ここで、ハニカムフィルタの熱容量は大きいのでハニカムフィルタは触媒活性温度以上の温度を長い時間保持することができる。
このように、熱容量の小さいハニカム触媒と熱容量の大きいハニカムフィルタを組み合わせることによって、エンジンの始動後に触媒活性温度に到達するまでの時間が短く、かつ、エンジン停止後に触媒活性温度以上の温度を長く保持することができる排ガス浄化システムとすることができる。
本発明の排ガス浄化システムにおいては、上記ハニカム触媒と上記ハニカムフィルタの重量比が、[ハニカム触媒の重量/ハニカムフィルタの重量]=0.3~0.6であることが好ましい。重量比が上記範囲内であると、上記作用により排ガス浄化性能が向上するためのシステム設計をより容易にすることができる。
本発明の排ガス浄化システムにおいては、上記ハニカム触媒を構成する第1のハニカム焼成体の隔壁の気孔率が50~65%であることが好ましい。気孔率を50%以上にすることで、ハニカム触媒の熱容量および重量を小さくすることができ、気孔率を65%以下にすることで、強度を保つことができる。
本発明の排ガス浄化システムにおいては、上記ハニカム触媒の開口率が75~85%であることが好ましい。開口率を75%以上にすることで、ハニカム触媒の熱容量および重量を小さくすることができ、開口率を85%以下にすることで、強度を保つことができる。
本発明の排ガス浄化システムにおいては、上記ハニカムフィルタを構成する第2のハニカム焼成体のセル壁の気孔率が40~60%であることが好ましい。気孔率を40%以上にすることで、ハニカムフィルタの圧力損失を小さくすることができ、気孔率を60%以下にすることで、熱容量および重量を大きくすることができる。
本発明の排ガス浄化システムにおいては、上記ハニカムフィルタの開口率が70~85%であることが好ましい。開口率を70%以上にすることで、ハニカムフィルタの圧力損失を小さくすることができ、開口率を85%以下にすることで、熱容量および重量を大きくすることができる。
図1は、本発明の排ガス浄化システムの概略を模式的に示す断面図である。 図2(a)は、ハニカム触媒の一例を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)におけるA-A線断面図である。 図3(a)は、ハニカムフィルタの一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)におけるB-B線断面図である。 図4は、実施例1及び比較例1におけるハニカム触媒及びハニカムフィルタの温度を示すグラフである。
(発明の詳細な説明)
以下、本発明について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の記載に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
本発明の排ガス浄化システムは、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された第1のハニカム焼成体に貴金属が担持されてなるハニカム触媒と、
複数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルのいずれか一方の端部が封止された第2のハニカム焼成体に貴金属が担持されてなるハニカムフィルタとで構成され、
上記ハニカム触媒が、排ガス流路において上記ハニカムフィルタの上流側に配置された排ガス浄化システムであって、
上記ハニカム触媒を構成する上記第1のハニカム焼成体は、セリア-ジルコニア複合酸化物粒子とアルミナ粒子とを含み、
上記ハニカムフィルタを構成する上記第2のハニカム焼成体は、チタン酸アルミニウムからなり、
上記ハニカム触媒と上記ハニカムフィルタの熱容量比が、[ハニカム触媒の熱容量/ハニカムフィルタの熱容量]=0.25~0.67であることを特徴とする。
本発明の排ガス浄化システムは、排ガス流路において上流側にハニカム触媒、下流側にハニカムフィルタを備える。
ハニカム触媒及びハニカムフィルタをそれぞれ構成するハニカム焼成体にはいずれも貴金属が担持されていて、貴金属の触媒作用により排ガス浄化を行うことができる。
また、ハニカムフィルタはセルのいずれか一方が封止されており、セル壁をPMを捕集するためのフィルタとして作用させることができる。
本発明の排ガス浄化システムでは、ハニカム触媒とハニカムフィルタの熱容量比が、[ハニカム触媒の熱容量/ハニカムフィルタの熱容量]=0.25~0.67となっている。
熱容量比が上記範囲内であると、エンジンの始動後に触媒活性温度に到達するまでの時間が短く、かつ、エンジン停止後に触媒活性温度以上の温度を長く保持することができる排ガス浄化システムとすることができる。
また、ハニカム触媒とハニカムフィルタの重量比が[ハニカム触媒の重量/ハニカムフィルタの重量]=0.3~0.6であることが好ましい。重量比が上記範囲内であると、上記作用により排ガス浄化性能が向上するためのシステム設計をより容易にすることができる。
図1は、本発明の排ガス浄化システムの概略を模式的に示す断面図である。
図1には、矢印の向きで排ガスGが排ガス浄化システム1の排ガス流路を流れる向きを示している。排ガス浄化システム1では、排ガス流路の上流側にハニカム触媒10が配置され、下流側にハニカムフィルタ20が配置されている。
ハニカム触媒10、ハニカムフィルタ20は、それぞれ保持シール材110、保持シール材120が巻き付けられた状態でケーシング200内に設置されている。
ハニカム触媒10とハニカムフィルタ20の間には所定の空間が設けられている。
以下、本発明の排ガス浄化システムに配置することのできるハニカム触媒、ハニカムフィルタのそれぞれについて説明する。
ハニカム触媒は、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された第1のハニカム焼成体に貴金属が担持されてなる。
第1のハニカム焼成体は、セリア-ジルコニア複合酸化物粒子(以下、CZ粒子ともいう)とアルミナ粒子とを含む。後述するように、第1のハニカム焼成体は、CZ粒子とアルミナ粒子とを含む原料組成物を押出成形した後、焼成することにより作製することができる。
第1のハニカム焼成体が上記した成分を有していることは、X線回折(XRD)にて確認することができる。
ハニカム触媒は、単一の第1のハニカム焼成体を備えていてもよいし、複数個の第1のハニカム焼成体を備えていてもよく、複数個の第1のハニカム焼成体が接着剤層により結合されていてもよい。
図2(a)は、ハニカム触媒の一例を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)におけるA-A線断面図である。
図2(a)に示すハニカム触媒10は、複数の貫通孔12が隔壁13を隔てて長手方向に並設された単一の第1のハニカム焼成体11を備えている。第1のハニカム焼成体11は、CZ粒子とアルミナ粒子とを含み、押出成形体の形状を有している。
ハニカム触媒10の形状は円柱状である。
図2(b)に示すように、ハニカム触媒10のいずれかの貫通孔12に、一方の端部(排ガス流入側端部)14から流入した排ガスG(図2(b)中、排ガスをGで示し、排ガスの流れを矢印で示す)は、該貫通孔12を通過する際に、触媒である貴金属と接触する。これにより、排ガスG中に含まれるNOx等の有害成分が浄化される。また、浄化された排ガスGは、貫通孔12の他方の端部(排ガス流出側端部)15から排出される。
このように、ハニカム触媒10を用いることにより、排ガス中のNOx等の有害成分を好適に浄化することができる。
ハニカム触媒を構成するCZ粒子の平均粒子径は耐熱衝撃性を向上させる観点から、1~50μmであることが好ましい。また、CZ粒子の平均粒子径は1~30μmであることがより好ましい。
CZ粒子の平均粒子径が1~50μmであると、ハニカム触媒とした際に、表面積が大きくなるため、OSCを高くすることができる。
ハニカム触媒を構成するアルミナ粒子の平均粒子径は特に限定されないが、排ガス浄化性能及び暖機性能を向上させる観点から、1~10μmであることが好ましく、1~5μmであることがより好ましい。
ハニカム触媒を構成するCZ粒子及びアルミナ粒子の平均粒子径は走査型電子顕微鏡(SEM、日立ハイテク社製 S-4800)を用いて、ハニカム触媒のSEM写真を撮影することにより求めることができる。
ハニカム触媒において、CZ粒子の含有割合は、25~75重量%であることが好ましい。
また、ハニカム触媒において、アルミナ粒子の含有割合は、15~35重量%であることが好ましい。
ハニカム触媒において、CZ粒子を構成するセリア-ジルコニア複合酸化物では、セリアがOSCを有する。セリア-ジルコニア複合酸化物は、セリアとジルコニアが固溶体を形成していることが好ましい。
ハニカム触媒において、セリア-ジルコニア複合酸化物は、セリアを30重量%以上含むことが好ましく、40重量%以上含むことがより好ましく、一方、セリアを90重量%以下含むことが好ましく、80重量%以下含むことがより好ましい。また、セリア-ジルコニア複合酸化物は、ジルコニアを60重量%以下含むことが好ましく、50重量%以下含むことがより好ましい。このようなセリア-ジルコニア複合酸化物はセリア比率が高いため、OSCが高い。
ハニカム触媒において、アルミナ粒子の種類は特に限定されないが、θ相のアルミナ粒子(以下、θ-アルミナ粒子ともいう)であることが好ましい。
θ相のアルミナ粒子をセリア-ジルコニア複合酸化物の仕切り材として用いることにより、アルミナ粒子が使用中に熱によって互いに焼結することを抑制できるため、触媒機能を維持することが可能となる。さらに、アルミナ粒子をθ相とすることにより、耐熱性を高くすることができる。
ハニカム触媒は、製造時に無機バインダとして用いられた無機粒子を含むことが好ましく、ベーマイトに由来するγ-アルミナ粒子を含むことがより好ましい。
ハニカム触媒は、無機繊維を含むことが好ましく、アルミナ繊維を含むことがより好ましい。ハニカム触媒がアルミナ繊維等の無機繊維を含んでいると、ハニカム触媒の機械的特性を改善することができる。
なお、無機繊維とは、アスペクト比が5以上のものをいい、無機粒子とは、アスペクト比が5未満のものをいう。
ハニカム触媒において、ハニカム触媒の直径に対する長さの比(長さ/直径)は、0.5~1.1であることが好ましく、0.6~0.8であることがより好ましい。
ハニカム触媒において、ハニカム触媒の直径は、130mm以下であることが好ましく、125mm以下であることがより好ましい。また、ハニカム触媒の直径は、85mm以上であることが好ましい。
ハニカム触媒において、ハニカム触媒の長さは、65~120mmであることが好ましく、70~110mmであることがより好ましい。
ハニカム触媒の形状としては、円柱状に限定されず、角柱状、楕円柱状、長円柱状、丸面取りされている角柱状(例えば、丸面取りされている三角柱状)等が挙げられる。
ハニカム触媒の体積は、ハニカム触媒とハニカムフィルタの熱容量比の値が所定の範囲内になるように、ハニカム触媒の重量及び比熱を踏まえて定めることができるが、その見掛け体積が0.5~1.0Lであることが好ましい。
ハニカム触媒を構成する第1のハニカム焼成体の隔壁の厚さは、均一であることが好ましい。具体的には、第1のハニカム焼成体の隔壁の厚さは、0.05~0.25mmであることが好ましく、0.05~0.15mmであることがより好ましい。
ハニカム触媒において、貫通孔の形状としては、四角柱状に限定されず、三角柱状、六角柱状等が挙げられる。
ハニカム触媒において、ハニカム触媒の長手方向に垂直な断面の貫通孔の密度は、31~155個/cmであることが好ましい。
ハニカム触媒の長手方向に垂直な断面における、ハニカム触媒の開口率は、75~85%であることが好ましい。開口率を75%以上にすることで、ハニカム触媒の熱容量および重量を小さくすることができ、開口率を85%以下にすることで、強度を保つことができる。
ハニカム触媒を構成する第1のハニカム焼成体の隔壁の気孔率は、50~65%であることが好ましい。気孔率を50%以上にすることで、ハニカム触媒の熱容量および重量を小さくすることができ、気孔率を65%以下にすることで、強度を保つことができる。
ハニカム触媒の気孔率は、以下に説明する重量法にて測定することができる。
(1)ハニカム触媒を10セル×10セル×10mmの大きさに切断して、測定試料とする。この測定試料をイオン交換水及びアセトンを用いて超音波洗浄した後、オーブンを用いて100℃で乾燥する。なお、10セル×10セル×10mmの測定試料とは、貫通孔が縦方向に10個、横方向に10個並んだ状態で、最も外側の貫通孔とその貫通孔を構成する隔壁を含み、長手方向の長さが10mmとなるように切り出した試料を指す。
(2)測定顕微鏡(ニコン製Measuring Microscope MM-40 倍率:100倍)を用いて、測定試料の断面形状の寸法を測定し、幾何学的な計算から体積を求める(なお、幾何学的な計算から体積を求めることができない場合は、飽水重量と水中重量とを実測して体積を測定する)。
(3)計算から求められた体積及びピクノメータで測定した測定試料の真密度から、測定試料が完全な緻密体であると仮定した場合の重量を計算する。なお、ピクノメータでの測定手順は(4)に示す通りとする。
(4)ハニカム焼成体を粉砕し、23.6ccの粉末を準備する。得られた粉末を200℃で8時間乾燥させる。その後、Micromeritics社製 Auto Pycnometer1320を用いて、JIS R 1620(1995)に準拠して真密度を測定する。排気時間は40分とする。
(5)測定試料の実際の重量を電子天秤(A&D製 HR202i)で測定する。
(6)以下の式から、ハニカム触媒の気孔率を求める。
(ハニカム触媒の気孔率)=100-(測定試料の実際の重量/測定試料が完全な緻密体であると仮定した場合の重量)×100[%]
ハニカム触媒において、第1のハニカム焼成体の外周面には、外周コート層が形成されていてもよい。外周コート層の厚さは、0.1~2.0mmであることが好ましい。
ハニカム触媒は、その熱容量が150~350J/Kであることが好ましい。
また、ハニカム触媒の比熱は0.55~0.70kJ/(kg・K)であることが好ましい。
ハニカム触媒においては、第1のハニカム焼成体に貴金属が担持されている。
貴金属としては、例えば、Pt、Pd、Rh等の白金族金属が挙げられる。
貴金属として少なくともPdを含むことが好ましい。
貴金属が少なくともPdを含むと、HC、CO、NOxを浄化することができるため、暖機運転時の排ガス浄化性能を向上させることができる。
ハニカム触媒において、貴金属の担持量は、0.1~15g/Lであることが好ましく、0.5~10g/Lであることがより好ましい。
本明細書において、貴金属の担持量とは、ハニカム触媒又はハニカムフィルタの見掛けの体積当たりの貴金属の重量をいう。なお、ハニカム触媒及びハニカムフィルタの見掛けの体積は、空隙の体積を含む体積であり、外周コート層及び/又は接着層の体積を含むこととする。
ハニカムフィルタは、複数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、セルのいずれか一方の端部が封止された第2のハニカム焼成体に貴金属が担持されてなる。
第2のハニカム焼成体は、チタン酸アルミニウムからなる。後述するように、第2のハニカム焼成体は、チタニア粒子とアルミナ粒子とを含む原料組成物を押出成形した後、焼成することにより作製することができる。
第2のハニカム焼成体がチタン酸アルミニウムを有していることは、X線回折(XRD)にて確認することができる。
ハニカムフィルタは、単一の第2のハニカム焼成体を備えていてもよいし、複数個の第2のハニカム焼成体を備えていてもよく、複数個の第2のハニカム焼成体が接着剤層により結合されていてもよい。
図3(a)は、ハニカムフィルタの一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)におけるB-B線断面図である。
図3(a)に示すハニカムフィルタ20では、円柱形状の第2のハニカム焼成体21の長手方向(図3(a)中、両矢印aで示す)に排ガス導入セル22aと排ガス排出セル22bが多数形成されており、排ガス導入セル22aと排ガス排出セル22bとは、セル壁23を隔てて形成されている。
排ガスが導入される側の端面24から見ると、排ガス排出セル22bは、端面24が封止部26bにより目封じされており、排ガス導入セル22aは開口している。一方、排ガスが排出される側の端面25では、排ガス導入セル22aが封止部26aにより目封じされており、排ガス排出セル22bは開口している。
排ガス導入セル22aの端面25は目封じされているため、端面24から排ガス導入セル22aに導入された排ガスGは、多孔質壁であるセル壁23を通過した後、排ガス排出セル22bを通って端面25から排出される。この間に排ガス中のパティキュレートマター(以下、PMという)がセル壁23で捕集され、排ガスが浄化される。
ハニカムフィルタを構成するチタン酸アルミニウムは、チタニア粒子とアルミナ粒子とを含む原料組成物を押出成形した後、焼成して反応焼結を行うことにより作製することができる。
チタニア粒子は、その平均粒子径が0.1~20μmである粒子であることが好ましい。
チタニア粒子としては、チタニア粗粉末と、チタニア粗粉末よりも平均粒子径の小さいチタニア微粉末を混合して用いてもよい。
アルミナ粒子は、その平均粒子径が0.1~40μmの粒子であることが好ましい。なお、アルミナ粒子及びチタニア粒子の平均粒子径は、レーザー回析散乱式粒度分布測定法による累積粒径の小径側から累積50%に相当する粒子径(D50)である。
アルミナ粒子は、チタン酸アルミニウムの原料である原料組成物中に20~45重量%含むことが好ましく、チタニア粒子は原料組成物中に15~40重量%含むことが好ましい。
また、チタン酸アルミニウムを作製するための原料組成物にはマグネシア粒子、シリカ粒子を含むことが好ましい。
また、原料組成物は造孔材を含むことが好ましい。
造孔材としては、アクリル樹脂、グラファイト、でんぷんが挙げられる。
さらに、原料組成物は、成形助剤、有機バインダー及び分散媒を含んでいてもよい。
成形助剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコールが挙げられる。有機バインダーとしては、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース等の親水性有機高分子が挙げられる。分散媒としては、水のみからなる分散媒、又は、50体積%以上の水と有機溶剤とからなる分散媒が挙げられる。有機溶剤としては、ベンゼン、メタノール等のアルコールが挙げられる。
また、原料組成物は、その他の材料をさらに含んでいてもよい。その他の材料としては、例えば、可塑剤、分散剤、潤滑剤等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物が挙げられる。分散剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。潤滑剤としては、例えば、グリセリンが挙げられる。
ハニカムフィルタにおいて、ハニカムフィルタの直径に対する長さの比(長さ/直径)は、0.5~2.5であることが好ましく、1.0~2.0であることがより好ましい。
ハニカムフィルタにおいて、ハニカムフィルタの直径は、150mm以下であることが好ましく、130mm以下であることがより好ましい。また、ハニカムフィルタの直径は、85mm以上であることが好ましい。
ハニカムフィルタにおいて、ハニカムフィルタの長さは、100~200mmであることが好ましく、130~170mmであることがより好ましい。
ハニカムフィルタの形状としては、円柱状に限定されず、角柱状、楕円柱状、長円柱状、丸面取りされている角柱状(例えば、丸面取りされている三角柱状)等が挙げられる。
ハニカムフィルタの体積は、ハニカム触媒とハニカムフィルタの熱容量比の値が所定の範囲内になるように、ハニカムフィルタの重量及び比熱を踏まえて定めることができるが、その見掛け体積が1.0~2.0Lであることが好ましい。
ハニカムフィルタを構成する第2のハニカム焼成体のセル壁の厚さは、均一であることが好ましい。具体的には、第2のハニカム焼成体のセル壁の厚さは、0.05~0.25mmであることが好ましく、0.10~0.20mmであることがより好ましい。
ハニカムフィルタにおいて、セルの断面形状としては、断面四角形状、六角形状、八角形等が挙げられる。排ガス導入セルと排ガス排出セルの断面形状は同じであってもよく、異なっていてもよい。
ハニカムフィルタににおいて、ハニカムフィルタの長手方向に垂直な断面のセルの密度は、15~93個/cmであることが好ましい。
ハニカムフィルタの長手方向に垂直な断面における、ハニカムフィルタの開口率は、70~85%であることが好ましい。開口率を70%以上にすることで、ハニカムフィルタの圧力損失を小さくすることができ、開口率を85%以下にすることで、熱容量および重量を大きくすることができる。
開口率の計算の際には、セルの端面が封止された部分は開口しているものとして計算する。すなわち、ハニカムフィルタの長手方向の中心部分での垂直な断面における開口率である。
ハニカムフィルタを構成する第2のハニカム焼成体のセル壁の気孔率は、40~60%であることが好ましい。気孔率を40%以上にすることで、ハニカムフィルタの圧力損失を小さくすることができ、気孔率を60%以下にすることで、熱容量および重量を大きくすることができる。
ハニカムフィルタの気孔率は、ハニカム触媒の気孔率と同様にして測定することができる。
ハニカムフィルタにおいて、第2のハニカム焼成体の外周面には、外周コート層が形成されていてもよい。外周コート層の厚さは、0.1~2.0mmであることが好ましい。
ハニカムフィルタは、その熱容量が500~700J/Kであることが好ましい。
また、ハニカムフィルタの比熱は0.6~0.9kJ/(kg・K)であることが好ましい。
ハニカムフィルタにおいては、第2のハニカム焼成体に貴金属が担持されている。
貴金属としては、例えば、Pt、Pd、Rh等の白金族金属が挙げられる。
貴金属として少なくともPdを含むことが好ましい。
貴金属が少なくともPdを含むと、HC、CO、NOxを浄化することができるため、暖機運転時の排ガス浄化性能を向上させることができる。
ハニカムフィルタにおいて、貴金属の担持量は、0.1~15g/Lであることが好ましく、0.5~10g/Lであることがより好ましい。
続いて、ハニカム触媒及びハニカムフィルタの製造方法、並びに、排ガス浄化システムの製造方法について説明する。
(ハニカム触媒の製造方法)
ハニカム触媒を製造する方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
まず、CZ粒子とアルミナ粒子とを含む原料組成物を押出成形することにより、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されたハニカム成形体を作製する成形工程と、上記ハニカム成形体を焼成することにより、ハニカム焼成体を作製する焼成工程と、を行う。
得られたハニカム焼成体が第1のハニカム焼成体となる。
続いて、貴金属を含む貴金属溶液に第1のハニカム焼成体を含浸させ、引き上げた後に加熱又は乾燥して、貴金属を第1のハニカム焼成体に担持させる。
上記工程により、ハニカム触媒を製造することができる。
(ハニカムフィルタの製造方法)
ハニカムフィルタを製造する方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
まず、チタニア粒子とアルミナ粒子とを含む原料組成物を押出成形することにより、複数のセル(貫通孔)がセル壁を隔てて長手方向に並設されたハニカム成形体を作製する成形工程と、セルのいずれかの端部を封止する封止工程と、セルのいずれかの端部が封止されたハニカム成形体を焼成することにより、ハニカム焼成体を作製する焼成工程と、を行う。
得られたハニカム焼成体が第2のハニカム焼成体となる。
続いて、貴金属を含む貴金属溶液に第2のハニカム焼成体を含浸させ、引き上げた後に加熱又は乾燥して、貴金属を第2のハニカム焼成体に担持させる。
上記工程により、ハニカムフィルタを製造することができる。
(排ガス浄化システムの製造方法)
排ガス浄化システムの製造にあたっては、ハニカム触媒とハニカムフィルタのそれぞれに保持シール材を巻き付けて巻付体とする。
保持シール材はケーシングに収容されたハニカム触媒及びハニカムフィルタを安定的に保持し、排ガスがハニカム触媒又はハニカムフィルタの側面から漏出しないようにする目的で設けられている。
保持シール材は主に耐熱性の無機繊維から構成されており、ハニカム触媒及びハニカムフィルタがケーシングと接触する面に巻きつけるようにする。
上記巻付体をケーシングに対して圧入する等の方法によりケーシング内に配置して、排ガス浄化システムを製造することができる。
この際、ハニカム触媒を排ガス流路においてハニカムフィルタの上流側、すなわちエンジン側に配置するようにする。
また、別のケーシング内にハニカム触媒とハニカムフィルタをそれぞれ配置した後に、毛ケーシング同士を溶接等の手段によって接合することによって排ガス浄化システムを製造してもよい。
以下、本発明の排ガス浄化システムを具体化した実施例について説明する。
(実施例1)
[ハニカム触媒の作製]
CZ粒子(平均粒子径:2μm)を25.7重量%、γ-アルミナ粒子(平均粒子径:2μm)を12.8重量%、アルミナ繊維(平均繊維径:3μm、平均繊維長:60μm)を5.1重量%、無機バインダとしてベーマイトを11.0重量%、有機バインダとしてメチルセルロースを7.5重量%、造孔剤としてでんぷんを7.5重量%、成形助剤として界面活性剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテルを4.1重量%、及び、イオン交換水を26.3重量%混合混練して、原料組成物を調製した。
押出成形機を用いて、原料組成物を押出成形して、円柱状のハニカム成形体を作製した。そして、減圧マイクロ波乾燥機を用いて、ハニカム成形体を出力1.74kW、減圧6.7kPaで12分間乾燥させた後、1100℃で10時間脱脂・焼成することにより、第1のハニカム焼成体を作製した。第1のハニカム焼成体は直径が118mm、長さが73mmの円柱状であり、見掛けの体積が0.80Lであった。
貫通孔の密度が77.5個/cm(500cpsi)、隔壁の厚さが0.127mm(5mil)であった。
第1のハニカム焼成体の隔壁の気孔率を重量法により測定したところ、60.4%であった。
ジニトロジアンミンパラジウム硝酸溶液([Pd(NH(NO]HNO、Pd濃度100g/L)と硝酸ロジウム溶液(Rh(NO、ロジウム濃度50g/L)を3:1の体積割合で混合し、さらに硝酸を添加することで混合溶液のpHを2.3に調整した。
この混合溶液中に、第1のハニカム焼成体を浸漬し、24時間保持した。その後、第1のハニカム焼成体を混合溶液から引き上げ、110℃で2時間乾燥し、窒素雰囲気中500℃で1時間焼成することによって、第1のハニカム焼成体にPdとRhを担持させたハニカム触媒を得た。
触媒の担持量はハニカム触媒の見掛けの体積当たり、Pdが0.84g/L、Rhが0.18g/L、合計で1.02g/Lとした。
ハニカム触媒の重量は298gであった。
また、ハニカム触媒の比熱は0.639kJ/(kg・K)であった。
重量と比熱から求められるハニカム触媒の熱容量は190J/Kであった。
[ハニカムフィルタの作製]
平均粒子径が20μmのアルミナ粒子:40.0重量%、平均粒子径が0.5μmのチタニア粒子:25.7重量%、平均粒子径が1μmのシリカ粒子:2.5重量%、平均粒子径が3μmのマグネシア粒子:1.1重量%、メチルセルロース(有機バインダ):4.1重量%、ソルビタン脂肪酸エステル(分散剤):3.0重量%、ポリオキシアルキレン系化合物(可塑剤):1.0重量%、アクリル樹脂(有機造孔材):6.9重量%、水(分散媒):15.6重量%からなる組成のものを混合機で混合して原料組成物を作製した。
押出成形機を用いて、原料組成物を押出成形して、図3(a)に示す形状を有し、セルが封止されていないハニカム成形体を作製した。
上記原料組成物と同じ組成の封止材を用いて、ハニカム成形体のセルを互い違いに目封止した。乾燥、脱脂の後、大気雰囲気下、1500℃で15時間保持して焼成することにより、第2のハニカム焼成体を作製した。第2のハニカム焼成体は直径が110.4mm、長さが157.7mmの円柱状であり、見掛けの体積が1.51Lであった。
セル密度が34.1個/cm(220cpsi)、セル壁の厚さが0.162mm(6.4mil)であった。
第2のハニカム焼成体の隔壁の気孔率を重量法により測定したところ、45.2%であった。
この第2のハニカム焼成体に対し、第1のハニカム焼成体に対する触媒担持の方法と同様にして触媒を担持して、第2のハニカム焼成体にPdとRhを担持させたハニカムフィルタを得た。
触媒の担持量はハニカムフィルタの見掛けの体積当たり、Pdが0.5g/L、Rhが0.1g/L、合計で0.6g/Lとした。
ハニカムフィルタの重量は765gであった。
また、ハニカム触媒の比熱は0.759kJ/(kg・K)であった。
重量と比熱から求められるハニカムフィルタの熱容量は581J/Kであった。
[排ガス浄化システムの作製]
上記ハニカム触媒とハニカムフィルタにそれぞれ保持シール材を巻き付け、ハニカム触媒が排ガス流路においてハニカムフィルタの上流側になるようにケーシング内に配置することによって排ガス浄化システムを作製した。
この排ガス浄化システムにおいて、ハニカム触媒とハニカムフィルタの熱容量比は、[ハニカム触媒の熱容量/ハニカムフィルタの熱容量]=0.33である。
また、ハニカム触媒とハニカムフィルタの重量比は、[ハニカム触媒の重量/ハニカムフィルタの重量]=0.39である。
(比較例1)
実施例1との対比のために、コージェライト基材からなるハニカム触媒及びハニカムフィルタを準備した。
コージェライト基材からなるハニカム触媒としては以下のものを使用した。
直径118mm、長さ73mmの円柱状、見掛けの体積0.80L。
貫通孔の密度93.8個/cm(605cpsi)、隔壁の厚さ0.086mm(3.4mil)。
水銀圧入法で測定した第1のハニカム焼成体の隔壁の気孔率56.1%。
触媒の担持量はハニカム触媒の見掛けの体積当たり、Pdが0.74g/L、Rhが0.18g/L、合計で0.92g/L。
ハニカム触媒の重量は488g。
ハニカム触媒の比熱は0.773kJ/(kg・K)であり、重量と比熱から求められるハニカム触媒の熱容量は377J/K。
コージェライト基材からなるハニカムフィルタとしては以下のものを使用した。
直径110.2mm、長さ158.9mmの円柱状、見掛けの体積1.52L。
セル密度35.6個/cm(230cpsi)、セル壁の厚さ0.152mm(6mil)。
水銀圧入法で測定した第2のハニカム焼成体のセル壁の気孔率48.4%。
触媒の担持量はハニカムフィルタの見掛けの体積当たり、Pdが0.5g/L、Rhが0.1g/L、合計で0.6g/L。
ハニカムフィルタの重量は465g。
ハニカムフィルタの比熱は0.773kJ/(kg・K)であり、重量と比熱から求められるハニカムフィルタの熱容量は359J/K。
コージェライト基材からなるハニカム触媒及びハニカムフィルタを使用して、実施例1と同様に排ガス浄化システムを作製した。
この排ガス浄化システムにおいて、ハニカム触媒とハニカムフィルタの熱容量比は、[ハニカム触媒の熱容量/ハニカムフィルタの熱容量]=1.05である。
また、ハニカム触媒とハニカムフィルタの重量比は、[ハニカム触媒の重量/ハニカムフィルタの重量]=1.05である。
[ハニカム触媒及びハニカムフィルタの温度の測定]
実施例1及び比較例1で作製した排ガス浄化システムに対して排気量1.2Lの直噴ガソリンエンジンからの排ガスを流入させ、ハニカム触媒及びハニカムフィルタの温度を、エンジン始動後の所定期間と、エンジン停止後の所定期間に着目して測定した。
図4は、実施例1及び比較例1におけるハニカム触媒及びハニカムフィルタの温度を示すグラフである。
図4には、エンジン始動から15秒~70秒の期間におけるハニカム触媒及びハニカムフィルタの温度をグラフの左側に、エンジン始動から約570秒経過後にエンジンを停止させた以後のハニカム触媒及びハニカムフィルタの温度をグラフの右側に示している。
グラフの上側に示す2本の線はハニカム触媒の温度であり、下側に示す2本の線はハニカムフィルタの温度である。
実線が実施例1のハニカム触媒及びハニカムフィルタの温度、点線が比較例1のハニカム触媒及びハニカムフィルタの温度をそれぞれ示している。
図4から、エンジン始動から15秒~70秒の期間において、ハニカム触媒の温度が実施例1において速やかに上昇していることが分かる。これは、実施例1において排ガス流路の上流側に位置するハニカム触媒の熱容量が小さいことから、排ガスの流入により速やかにハニカム触媒の温度が上昇したことを示している。
また、図4から、エンジン停止以後の期間において、実施例1におけるハニカムフィルタの温度の低下が比較例1のハニカムフィルタの温度の低下に比べて緩やかであることが分かる。これは、実施例1において排ガス流路の下流側に位置するハニカムフィルタの熱容量が大きいことから、高温の排ガスの流入が止まった後でもハニカムフィルタが触媒活性温度以上の温度を長い間保持することができることを示している。
以上のことから、本発明の排ガス浄化システムを使用すると、エンジンの始動後に触媒活性温度に到達するまでの時間が短く、かつ、エンジン停止後に触媒活性温度以上の温度を長く保持することができる排ガス浄化システムとすることができる。
1 排ガス浄化システム
10 ハニカム触媒
11 第1のハニカム焼成体
12 貫通孔
13 隔壁
14 ハニカム触媒の一方の端部
15 ハニカム触媒の他方の端部
20 ハニカムフィルタ
21 第2のハニカム焼成体
22a 排ガス導入セル
22b 排ガス排出セル
23 セル壁
24 排ガスが導入される側の端面
25 排ガスが排出される側の端面
26a、26b 封止部
110、120 保持シール材
200 ケーシング
G 排ガス

Claims (6)

  1. 複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された第1のハニカム焼成体に貴金属が担持されてなるハニカム触媒と、
    複数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、前記セルのいずれか一方の端部が封止された第2のハニカム焼成体に貴金属が担持されてなるハニカムフィルタとで構成され、
    前記ハニカム触媒が、排ガス流路において前記ハニカムフィルタの上流側に配置された排ガス浄化システムであって、
    前記ハニカム触媒を構成する前記第1のハニカム焼成体は、セリア-ジルコニア複合酸化物粒子とアルミナ粒子とを含み、
    前記ハニカムフィルタを構成する前記第2のハニカム焼成体は、チタン酸アルミニウムからなり、
    前記ハニカム触媒と前記ハニカムフィルタの熱容量比が、[ハニカム触媒の熱容量/ハニカムフィルタの熱容量]=0.25~0.67であることを特徴とする排ガス浄化システム。
  2. 前記ハニカム触媒と前記ハニカムフィルタの重量比が、[ハニカム触媒の重量/ハニカムフィルタの重量]=0.3~0.6である請求項1に記載の排ガス浄化システム。
  3. 前記ハニカム触媒を構成する第1のハニカム焼成体の隔壁の気孔率が50~65%である請求項1又は2に記載の排ガス浄化システム。
  4. 前記ハニカム触媒の開口率が75~85%である請求項1~3のいずれかに記載の排ガス浄化システム。
  5. 前記ハニカムフィルタを構成する第2のハニカム焼成体のセル壁の気孔率が40~60%である請求項1~4のいずれかに記載の排ガス浄化システム。
  6. 前記ハニカムフィルタの開口率が70~85%である請求項1~5のいずれかに記載の排ガス浄化システム。
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