JP7011829B2 - 配当生成通貨に関する弾力的証券化に基づいた方法、装置、及びコンピュータ可読媒体 - Google Patents

配当生成通貨に関する弾力的証券化に基づいた方法、装置、及びコンピュータ可読媒体 Download PDF

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Description

担保付与されたポートフォリオの作成に関する装置、コンピュータ可読媒体、及びコンピュータ実施方法を開示する。
関連出願データ
本願は2016年1月27日に出願された米国仮特許出願第62/388、333号の優先権を主張し、その開示内容は参照により取り込まれる。
流動性、即ち要求に即して効率的に資産(アセットとも称される)価値を現金に転換することができるという性質は、高水準な業績を示すマーケットの主要な特徴であり、また、金融にとってまさに活力源である。流動性のある市場は資本を呼び寄せる。なぜならば、効率的にリソースを移転してリターンを最大化しリスク管理ができることを投資家が知っているからである。流動性が欠如していると、市場機会が未発達のままとなる。新興技術分野や新興市場における不動産開発プロジェクト等の多くの投資機会は、相当の収益機会をもたらし得るが、流動性の不足に悩まされる。リターンの潜在的可能性にもかかわらず、これらの資産クラスに関しての収益可能性は発動しないままとなり得る。次の事由により資産流動性は制限され得る:情報の不足、個別の資産リスク、不確定な市場状況、取引規模が大規模であること、及び支払の不規則性若しくは低頻度性。これらの市場に流動性をもたらすことによって、何兆ドルもの潜在的価値を解放することになり、全世界の発展及び成功を左右する重要な問題に対しての取り組みとなる。
証券化という実務慣行、即ち個々の資産に紐付けられたリスクをより予測可能なシステミック(全体)リスクを有するポートフォリオに分散させることは、資産クラス内の流動性を解放するために広範に用いられてきた。この慣行は資産リスク調整純現在価値(asset risk adjusted net present value)を評価すること、及び、資産収益性潜在力を現金若しくは同様の価値を伴う持分のポートフォリオ内へとスワップインすることを中心としている。この処理は、個々の資産リスクを緩和し、より予測可能な投資機会をもたらす。証券化がなされない場合、資産の投資家は、個々の資産の変則的なパフォーマンスについて完全な負担(或いは受益)を受けることになる。証券化がなされる場合、資産パフォーマンスはポートフォリオ全体に分散され、個々の資産に影響を与え得るリスク及び想定外のイベントの投資家への影響が最小化される。証券化されたポートフォリオはより予測可能なリターンをもたらす。なぜならば、リスクは、ポートフォリオマネージャ業績及びヘッジ可能なシステミッククラスワイド要因に隔離されるからである。これにより、投資家は、各資産のリスク及びパフォーマンスについての直接的な知識を有さずとも、資産クラス内の広範な潜在力によって受益する。
証券化の一例としては不動産担保証券(MBS)があり、これは「不動産担保関連証券」又は「不動産担保パススルー」とも呼ばれこれらは抵当権の集合に基づいたポートフォリオである。効果的な証券化のため、即ち市場状況に基づいた幾らか安定的な挙動を示す担保付与された資産を得るためには、熟知されたリスク特性を示す類似した資産が大量に必要となる。例えば、MBSは、早期償還リスク等のリスクについて補償するために、抵当関連支払についての確立された統計学的モデルに依拠する。このようなモデルは、典型的には、原資産の業績について幾年も観測した上で確立される。
MBSはブローカを介して売買されることができ、信用リスク及び債務不履行リスクを本来的に有している。MBSに関しての投資は、市場に流動性をもたらし、資本へのアクセスを提供し、住居購入者や企業に対しての貸付を可能たらしめる。MBSは、ローンを介して顧客に追加の資本を提供するための手段を、より規模の小さい地方銀行に与える。この局面において銀行は、住居購入者と投資市場との間の媒介者として機能する。
MBSには次の2つのありふれたタイプがある:即ち、パススルー型及び不動産抵当証書担保債券型(CMO型、collateralized mortgage obligations)。パススルー型は信託として構成されており、抵当関連の支払が収集されて投資家へとパススルーされる。CMO型は担保に関するプールであり、これらは「トランシュ」(tranche)として知られており、これらは様々な信用レーティングを与えられておりこれが投資家にとってのリターン率を決定する。
不動産投資信託(REIT、Real Estate Investment Trust)は不動産に関する財産権又は抵当権に関して投資するある種の証券であり、実質的には、不動産資産に関してのミューチャルファンドである。投資家はREITの持分を購入して、不動産ベンチャーによって生成された収入についての部分的な所有権を取得することができる。REITに関しては、次の側面について高度な規制が課されている:投資家の人数、各投資家が所有できる量、配当支払レシオ、及び許容される投資のタイプ。
証券化は金融インフラにおける中心的な構成要素であり、10兆ドルを優に上回る価値が証券化ポートフォリオに投じられている。利点にもかかわらず、証券化の幾つかの欠点によって改革を求める立場が生じた。伝統的な証券化モデルは次の欠点を伴う:即ち、透明性の欠如、新興市場及び不確定性市場を取り扱うには硬直的すぎること、「大き過ぎてつぶせない」(TBTF、too big to fail)型の投資慣行を誘発すること、大部分の投資家にとっては手の届かないものとなっていること、バランスシートへの影響を評価するに際して効率的な価格付けモデルをもたらさないこと、及び、システミック資産リスクの変化への順応が不十分であること。2007年後半から2008年頃には、MBSが「サブプライム不動産担保危機」といわれる事象の重要な要因となるに至った。この文脈では、証券化に際しての制約が世界規模での金融崩壊を惹起する寸前であった。当該危機の影響は、今日の不動産市場にまで影響を与えている。多くの論者は、証券化の欠点は未だ克服されておらず、増幅すらされているかもしれないと主張する。
2008年の世界金融危機を招来した状況に対処して行くには、証券化プロセスにおいて技術的革新が必要とされている。これらにおいて要求される変化には次の事項が含まれる:即ち、強化された透明性、先進的データサイエンス手法を通じてのリスクスコアリングにおける改良、途上国に対して流動性を与えてやるために必要な「フロンティア市場」にアクセスするための柔軟性、全レベルの投資家らに対して与えられるより広範なアクセス、及び、市場状況の変化に洗練された態様で順応することを可能とするための強化された流動性。
実施形態による、資産及び権利についての交換の様子を示す概略図である。 実施形態による、マーケットアーキテクチャについてのブロック図である。 実施形態による、証券化されたポートフォリオについての概略図である。 実施形態による、弾力的証券化プロセスについての流れ図である。 証券化モデル及びデータ構造に関しての概略図である。 流動性エンジンの価格付け関数を示すグラフの図である。 従来的な支払ゲートウェイを示す概略図である。 連鎖的支払ゲートウェイを示す概略図である。 連鎖的ゲートウェイ支払プロセスについての流れ図である。
例示及び実施形態として幾つかの方法、装置、及びコンピュータ可読媒体が開示されているものの、当業者であれば本願発明は説明された例示、実施形態、又は図面に限定されるものではないものと解することになる。むしろ、添付の特許請求の範囲の精神及び範疇内に属する全ての改造例、等価物、及び代案を包括することが意図されている。本明細書にて用いられる見出しは文章構成上の目的でのみ用いられているのであって、詳細な説明及び特許請求の範囲を限定する意図はない。本明細書においては、「できる」(may)との語は許容的な意味合いで(即ち、潜在力を有するという意味で)用いられており、必須的な意味合いで(即ち、~ならねばならぬ(must)との意味で)は用いられていない。同様に、「含み」、「含んでいる」、及び「含んでいる」との語も含むことを意味するが限定は伴わない。
開示の実施形態は、不規則かつ非流動的な収益性潜在力をオンデマンドでマネタイズ可能でかつ容易に交換可能なデジタル証券に変換する反復可能枠組を提供するためのコンピュータアーキテクチャ及びプラットフォームを、含む。また追加的には、開示の実施形態は、プラットフォームの中心的部分である流動性エンジンの方法論及びハードウェアを含むのであり、該エンジンは市場状況の急速変化時においても証券の効率的なマネタイズを確保する。開示の実施形態は、次の特徴を組み合わせる金融商品及びそれに対応するデータ構造をも含む:即ち、通貨類の流動性、証券類のリスク分散化、及び社債類の価格安定性。該金融商品は、次の性質を有するデジタル通貨である:即ち、商業にとって便利であり、リスク分散化されており、高度な流動性を有しており、配当をもたらすものであり、また、移転可能である。
出願人は、弾力的な態様の挙動を示す資産についての階層化プールを作成するための方法、装置、及びコンピュータ可読媒体を見出したのであり、これにより市場安定性が創出され、また、変則的ユーザ挙動を緩和する。実施形態は、後述の新規な証券化プロセスを通じて、不規則かつ非流動的な資産の価値を容易に交換可能なデジタル通貨に変換する。資産で裏付けられたこのデジタル証券は、リスク緩和型収益性潜在力を表し、配当をもたらすのであり、複数の市場で取引されることができ、また、オンデマンドでマネタイズされることができる。この証券の柔軟性は、十分に対応がなされていない市場に流動性をもたらし、新たな高利回り機会を投資家に提示するのであって、後述の新規なプロセスを介して原資産ポートフォリオをセキュアリング(securing)することによって現金の利便性と証券化(securitization)のリスク分散性を組み合わせた金融商品を通じてこれがなされる。
出願人は次のものを含む様々な資産クラスに起因する非流動的収益性潜在力を証券化ポートフォリオの容易交換可能な持分(share)に変換する反復可能プロセスを提供する:各種使用権、物理的及び仮想資産、収入ストリーム、並びに、タレント。流動性は次の6つの反復可能なステップによって強化される:即ち、契約によって資産所有権を収益性潜在力から分離するステップと、バンドリング(まとめる処理)によって個別資産リスクを緩和してかつヘッジングによってシステミックリスクを緩和するステップと、分散台帳上での交換を介してポートフォリオ持分リスティングを合理化するステップと、透明性及び法規制遵守のためにポートフォリオ資産業績及びキャッシュフローについての変更不能な記録をプログラマティックインタフェースを介して公開するステップと、流動性エンジンによって即時的交換性をもたらすステップと、取引上の利便性を提供して連鎖的支払ゲートウェイを介しての預託、引出、及び支払を可能とするステップ。
ポートフォリオとは、不動産等の1次的収入をもたらす資産から派生した収益性潜在力の集合である。ポートフォリオは、推定収益性潜在力をポートフォリオ内の流動性証券とスワップすることによって生成される。見込まれる収入ストリームの純現在価値(NPV、Net Present Value)は既知の価格付け関数によって決定される。資産NPVについてのリスク調整をなすには、ポートフォリオに固有の計算とデータマイニングと資産分野知識とを要する。プラットフォームによってもたらされる反復可能かつ低参入障壁的なポートフォリオ開発プロセスは当該重要機能における革新を可能とし、正確なリスク査定によって(金融業者のみならず)分野専門家及びデータサイエンティストらが最大利回りを巡って競い合うことを可能とする。
資産ポートフォリオの持分は、上場投信(ETF、Exchange Traded Fund)に類似した態様で取引所において容易に取引される。持分を取引することにより、投資家は、保有高を調整したり、又は、オンデマンドでポートフォリオ内の権益をマネタイズしたりすることができる。もっとも、より小さいポートフォリオに関しては、投資家による大きな動きが生じた場合又は市況が急速に変動する場合には、自然な市場状況が提供し得るよりも多くの流動性が必要とされ得る。このような局面においては、マネタイズしようとすれば投資家は相当な割増料を払うことを要し、また、完全な非流動性(即ち、価値をマネタイズする機構がどんな価格でも得られない場合)を経験するかもしれない。出願人は、流動性エンジンによってこれらの市場不連続性に抗する方法を見出した。当該エンジンは、たとえ小規模なポートフォリオであっても、投資家に対して相当な取引余地深度(trading depth)を与える。その結果、新興成長資産クラスにおける収益性潜在力を解き放つ新規な「実験的」ポートフォリオを創成して収益性に基づいて成長させていくことができる。これは大規模性によってのみ十分な流動性を獲得し得る伝統的証券化モデルと対照されるべきものであり、伝統的証券化モデルの適用は確立済みの資産クラスに限定され、アクセス容易性は損なわれ、リスク価格付け(risk pricing)及びポートフォリオ開発における革新が妨げられる。
流動性エンジンは、高頻度市場形成アルゴリズム(high frequency market making algorithm)によって人工的流動性(synthetic liquidity)をもたらすのであり、該アルゴリズムは即時流動的資産(immediately liquid assets)を含む属ポートフォリオ留保域(portfolio owned reservoir)から引出しを行う。属ポートフォリオ(持分権者)留保域資金(Portfolio (shareholder) owned reserve funds)は、連邦準備銀行が諸々の銀行に提供するサービスと類比可能な態様で、市場流動性を増大させる。連邦準備銀行と比べると、出願人のプラットフォームの根本的相違点は、リアルタイムで決定される調整流動性曲線(shaped liquidity curve)によって設定される市場関数として流動性の対価が定められることであり、定期的に連邦準備制度理事会(FRB)によって設定される静的なレートとは異なる。これらアルゴリズムは、限界流動性コスト(marginal cost of liquidity)を管理するのであり、持分流動性(share liquidity)を最大化しつつ不合理な市場挙動を牽制する。エンジンは変則的な市場挙動に対しての緩衝地帯をもたらすのであり、市況における急激な変化に対しての洗練された対応を可能とし、各ポートフォリオの留保域は持分権者らによって共同的に所有されており、ポートフォリオ内の資産によって生成された収入を用いて自己補充が継続的になされる。当該関数が革新的なのは、持分権者ら自らが流動性提供者であり、流動性関数の直接の受益者は第三者的市場形成主体らではなく持分権者らである、ということである。流動性に対しての需要が増大するにつれて、市場脱出の波に合わせて売り放さない持分権者がさらに受益していくのであり、これが景気循環の好不調に対しての反循環的な作用として働くのであり、他方でそのような景気循環が不動産等の伝統的に流動性に乏しい市場に悪影響を及ぼしてきたことを想起されたい。
ポートフォリオ資産からの収入が、持分権者に分配される配当の基礎となる。流動性閾値が充足されていくにつれて、追加的な収益は配当として投資家に渡される。信頼できるポートフォリオ配当はポートフォリオ持分に対して自然な価格安定性をもたらす。なぜならば、取り付け騒動によって惹起された価格の下落がより高い収益性をもたらし、それによってさらなる投資が誘引されて価格変動に対抗することになるからである。
ポートフォリオマネージャは、持分権者の合意を条件に収入及び成長に関する目標を設定する。これらの目標は、持分権者に対しての収入の分配態様とポートフォリオ成長のための再投資用資金とに影響を及ぼす。資産収入については、先ず留保域を通過させて、流動性資産プールを補充することによって流動性要件が充足されることを保証する。流動性要件が充足されたならば、ポートフォリオの成長構造に応じて、資産収入をポートフォリオへと追加することができ、これによって現金がもたらされ、ポートフォリオ内に追加の資産が導入されて、ポートフォリオ規模の「弾力的」成長が可能になる。残余の収入は、留保域内の資産比に応じて、法定不換通貨(fiat currency)として或いは持分分配(share distributions)として配当の一環として持分権者に分配される。開示されたアーキテクチャは、利用可能なあらゆる取引所をレバレッジするのであり、共通プログラマティックインタフェースを介してこれをなす。該インタフェースは、新たな取引所との統合を単純化し、また、新たな市場へと展開する機会を切り開いていく。適合するあらゆる取引所に対して単一インタフェースアクセスを供することによって次の作用が生じる:即ち、市場深度の深化、利用可能取引選択肢の拡充、及び、資産転換によってもたらされる価値の最大化。
ブロックチェーン等の分散台帳技術及び支払ゲートウェイのネットワークを用いることによって、ポートフォリオの持分はデジタル通貨の特徴を示すようになる。当該デジタル通貨は、持分権者間で効率的かつセキュアに移転されることができ、支払ゲートウェイを介して現金並みの利便性をもってマネタイズされることができ、又は、他の資産クラスと交換されることができる。また、開示のアーキテクチャは支払ゲートウェイの連鎖動員をもサポートしているのであり、これによってマイクロペイメントを単純化してかつ適合した任意の利用可能なPoSインフラを活用して、通貨保有者に対して現金並みの利便性をもたらすことができる。これによって、価値を迅速に伝達して世界規模でほぼ任意のトランザクションを基礎付けることができる支払システムが提供されるのであり、この価値はネーティブ支払通貨に変換され、効率的な機構が伴う。
開示のプラットフォームは分散台帳を用いて、投資家がポートフォリオの組成について完全な透明性を得ることができるようにするのであり、投資家が全てのキャッシュフローを監査できるようにするのであり、これによって十分な情報を得た上での投資判断がなされ得る。ポートフォリオ取引を記録するのにブロックチェーンや他の分散台帳技術を用いることによって、キャッシュフローについての変更不能な記録がもたらされる。これによって、ポートフォリオの実現可能性の査定に供するための高信頼性記録が投資家に提供され、規制当局には監視用及び詐欺防止用ツールが提供される。出願人は、少なくとも幾つかのノードが規制当局によって掌握された形態の分散台帳の使用を提案するのであり、これによってポートフォリオトランザクションに関して変更不能な記録がもたらされる。
開示の実施形態は不規則かつ非流動性の資産に潜在している価値を解放するための反復可能なプロセスをもたらす。これによって資産所有者のリスクが最小化される。なぜならば、これらの主体は配当生成性のデジタル通貨の利点を活用することによって収益性潜在力をマネタイズしようとするからである。図1に示すように、資産所有者は、収益性潜在力をポートフォリオ等の等価な持分価値と交換するのであり、資産は例えば関連する収入ストリーム(income stream(s))のリスク調整純現在価値(RANPV、Risk Adjusted Net Present Value)に基づいている(A)。そして、歳入ストリーム(revenue stream)からの収入(income)は、ポートフォリオ留保域内へと流入する(B)。ポートフォリオ流動性要件を充足した後、この収入は、持分権者らの持分率に基づいて持分権者らに支払われる(C)。もちろん、システムは1つ以上の資産所有者を有し、各所有者が1つ以上の資産を有していることができる。また、持分権者は資産所有者であることは要さず、法定不換通貨を用いて持分を購入したことによってシステムに参入した者であっても良い。結果として、各持分権者はデジタルトークンによって表される新規な金融商品を有していることになり、次の性質を例えば備えていることができる:即ち、配当をもたらすものであり、ポートフォリオ資産と交換可能であり、取引所を介して取引されることができ、また、簡単にマネタイズされることができる(D)。もちろん、資産の所有権は当初の所有者に残っていてもよい(E)。
図2に示すように、アーキテクチャは、次の処理を行うための反復可能プロセスを管理する:収益性資産8,9,10のポートフォリオを確立すること、及び、高度な交換性を有するこれらポートフォリオの持分を発行すること。持分は、デジタル通貨として知られるデジタルトークンによって表される。「デジタル通貨」とはネットワークベースドなデジタルトークン或いは「コイン」であり、台帳によって追跡される価値についての単位を表すものである。取引を検証するため、当事者を認証するため、及びトークンの帰属を追跡するために暗号学的手法及び分散台帳技術(DLT、Distributed Ledger Technology)を用いるデジタル通貨は、暗号通貨として知られる。デジタル通貨の例としては、BitcoinやEthereum Ether(登録商標)が挙げられる。デジタルトークンは、ポートフォリオの持分又は他の資産に連関させられていることができ、1対1の態様で又は任意の態様で連関させられていることができる。例えば、各トークンが10個の持分を表していることができる。後述の実施形態は暗号通貨トークンを用いているものの、任意のタイプのデジタルトークンを持分権に連関させることができる。
実施形態はブロックチェーン等のDLTを活用する。分散台帳においては、トランザクションは直線的連鎖内に格納されるデータの「ブロック」として記録される。連鎖内の各ブロックは、データを含み、暗号学的にハッシングされている。ハッシングされたデータのブロックは連鎖における以前のブロックを参照しており、全体的な「ブロックチェーン」における全データが改竄されておらず未変更のままであることを保証する。連鎖は、ピアツーピアネットワーク内の複数の装置上に格納されている。ブロック内に格納されたデータは「スマート契約」とも称される自動的に実行可能なコードとされることもできる。スマート契約は、合意の履行を促進し、検証し、又は執行することができるコンピュータプロトコルである。他にも目的はあり得るが、開示の実施形態では、プラットフォーム上の資産に関して適切に担保化がなされるように保証し、取引アルゴリズムに透明性が備わっていることを保証するために、スマート契約が活用される。
図2の幾つかの要素は「モジュール」と称される。本明細書では、「モジュール」との用語は、非一時的コンピュータ可読媒体上に格納されたソフトウェア命令を実行するコンピュータプロセッサを含む機能的要素を指す。説明の便宜のため、論理的な機能毎にモジュールは統合されている。もっとも、様々な機能は任意の個数のコード実行プロセッサによって達成され得るのであり、コード及びプロセッサは任意の態様で分散されていることができる。例えば、各モジュールは、インターネット等のネットワークを介して他のモジュールと通信している個別の装置を表し得る。代替的には、様々なモジュールは単一の装置内に具現され得る。全てのデータはデータベースやブロックチェーン等のデータ構造内に格納されており、既知のプロトコルを用いて伝送され得る。
収益性資産8,9,10のポートフォリオは、不動産資産1,2,3,4,5,6等の第1次同類カテゴリから派生した資産の集合である。例えば、同類資産1,2は、ポートフォリオマネージャ7,11,12によってプールされてリスク均衡型ポートフォリオ8,9,10が形成されるのであって、これらは投資に相応しい特性を有する資産を含んでいる。例えば、資産は、小規模地主の賃料収入とすることができる。もっとも、本願発明との関係では、任意のタイプの収益性資産を用いることができ、例えば次のものが含まれる:即ち、不動産担保、様々なローン、社債、将来的収入等。
ポートフォリオマネージャ7,11,12は証券化を駆使して収入ストリームをポートフォリオとしてバンドルする。この手順は、次のステップを含むことができる:即ち、非流動的な不規則資産の収益性潜在力を分離するステップと、その収益性潜在力のRANPVを査定するステップと、スマート契約を用いて全当事者を合意に拘束するステップと、ポートフォリオに追加を行ってリスクを分散/緩和して新たな収益性資産1,2,3,4,5,6を各々の収益性ポートフォリオ8,9,10内へと編入するステップ。ポートフォリオマネージャ7,11,12は領域知識(domain knowledge)やデータマイニング等の技法を用いて、ポートフォリオ8,9,10に編入するに際して資産に評価を割り当てることができる。もちろん、ポートフォリオ内の全資産の識別情報は、記録に関するデータベース等のデータ構造としてコンピュータ可読媒体上に格納されることができる。新たな資産1,2,3,4,5,6を既存のポートフォリオ内へと編入するために必要なリソースは、後述のように、流動性資産に関しての自己補充型留保域モジュール16,17,18から引き出される。この機構故に、希釈化を伴わずにして、ポートフォリオの成長に際して弾力性がもたらされることになる。
各収益性ポートフォリオ8,9,10は持分権者23,24,25によって共同的に所有されており、各々は対応するポートフォリオ留保域モジュール16,17,18へと向かって供給を行っている。例えば、各留保域モジュールは例えばEthereum等のブロックチェーン環境内で実行されているスマート契約であることができる。各留保域モジュールは、自己と関連付けられている所定のコンピュータ実行ロジックを有しており、それによって後述の態様で留保域の均衡を自動的に取るようにされている。
各留保域モジュール16,17,18内の流動性は、対応するポートフォリオ8,9,10内の資産で生成される収入によって補充される。ポートフォリオによって制御される所定の流動性制限値が充足されると、追加の収入は、持分権者23,24,25に対して配当として与えられる。流動性の価格は留保域モジュール16,17,18にてアルゴリズムに従って決定されるのであり、特性はポートフォリオマネージャ7,11,12によって制御されるのであり、高頻度取引に従って市場形成制御関数を介して持分権者23,24,25がこれに影響を与えるのであり、これによってフロー制御モジュール13,14,15が提供されて、市況に変化があった場合にも十分な流動性が確保される。
上述のように、収益性ポートフォリオ8,9,10内の持分は、デジタル通貨として発行される。このデジタル通貨は、持分権者23,24,25の間でセキュアに移転されることができ、支払ゲートウェイモジュール21を介してマネタイズされることができ、又は、交換プラットフォームモジュール20を介して他の資産クラスと交換されることができる。他の資産クラスとしては、通貨、使用権並びに内的及び外的市場システム26を介してアクセス可能な他の資産が挙げられる。例えば、市場システム26は、Coinbase(登録商標)等のデジタル通貨取引所であることができる。
投資家19は交換プラットフォームモジュール20を介してデジタル通貨を売買することができ、これによってポートフォリオ8,9,10内の資産へのアクセスと交換に流動性をシステムに提供することになる。監視モジュール22は、持分権者23,24,25及び規制当局に対して透明性をもたらす。このような監視活動は、ブロックチェーン等の既知の分散台帳によって達成することができる。例えば、監視モジュール22は、ブロックチェーン又はシステム内のトランザクションを記録する他のタイプの分散台帳上の完全ノード(full node)又は簡略化された支払い確認(SPV、Simplified Payment Verification)ノードであることができる。監視モジュールが完全ノードである場合、システム内の全トランザクションが監視モジュール22によって格納されることになるであろう。監視モジュール22がSPVノードである場合、監視モジュール22によってブロックヘッダのみが格納される。もっとも、既知の態様で必要に応じてピアノードに照会することによって、任意のトランザクションを検証することができる。
図3に示すように、留保域モジュール16は、ポートフォリオ8の原資産内の集合化権利を格納し及び操作する。他の留保域モジュールも同様な態様で動作する。留保域モジュール16は流動性持分及び通貨を用いて制限命令を発して、ポートフォリオのために最低限の流動性をもたらす。流動性エンジンのアルゴリズムは、流動性資産(典型的には法定不換通貨)32との間の所望の比率を求めている利用可能資産と、留保域持分30との間で、均衡を取るように振る舞う。現金留保は、配当支払のために、及び、持分償還に関しての市場需要を補うための市場形成のために、使用される。留保オーダーが受け付けられた場合、留保域モジュール16内の現金留保残高が減少する。市場形成関数が流動性の価格を上昇させる(利用可能持分の価格に関しての積算)のであり、留保域にて用意されている残余の流動性が保護される。
大規模な取引がなされた直後においては、市場のスプレッドは大きく増大するのであり、ここでスプレッドとは市場内の資産についての売り呼び値が買い唱え値を超過する度合いをいう。大きなスプレッドは市場摩擦を招来し、当該通貨を取引に頻繁に用いる主体に不利益をもたらすことになる。留保域モジュールはアルゴリズムを実行して注文元帳(order book)を補強してスプレッドを管理する。アルゴリズムは、市場の挙動や留保域残高に応じて、留保域を用いて特定の流動性特性を提供しつつ売買の注文を入れていく。アルゴリズムは、情報優位性なくして動作するのであり、公開されているデータのみを用いて動作する。アルゴリズムに従う態様で、留保域内の現金残高に基づいて、流動性に関しての市場需要の変動が検出される。アルゴリズムは公的に検証可能なスマート契約として実行される関数とされることができ、以下の形式をとり得る:
f[(取引活動)(資産業績)(留保域サイズ)(留保域残高)(ポートフォリオ設定)]
図4は、反復可能な証券化プロセスについて説明している。ステップ410では受入資産(incoming asset)に関しての権利が受け付けられる。例えば、契約を用いて原資産から収益性潜在力を分離することができ、原資産の帰属を変更せずに移転をなし得る。収益性資産(income producing asset)の様々な所有者はポートフォリオに対しての様々な権利を設定することができる。例えば、アパートの所有者は、テナントからの賃料収入ストリームの1本以上に対して、完全な又は部分的な権利を設定することができる。設定された権利の各々が資産としてみなされる。ステップ420では、RANPVが査定されて、ポートフォリオマネージャによって、ポートフォリオとの関係でスワップ又は購入がなされる。ステップ430では、様々な資産が単一のポートフォリオ又は複数のポートフォリオにバンドルされる。バンドリングは、様々な既知の方法でなされることができ、例えば種々のリスクレベルや収入レベルやヘッジング等についての様々な結果を達成することができる。
バンドルされた資産が作成されたならば、バンドルされた資産の識別情報が、それらの資産の評価と対応してデータ構造内に格納される。そして、ステップ440では、ポートフォリオが所定数の持分に分割されるのであり、これら持分は例えば現金の支払等の相当な約因と引き換えに当事者らに割り当てられることができる。そして、上述した態様で、流動性資産及び持分価値を伴って留保域が作成される。ステップ450では、デジタルトークンが各持分のために作成される。トークンは分散台帳上で追跡されることができ、デジタル通貨として取引されることができる。留保域は、本願明細書にて説明した大要で流動性資産及び持分価値を伴って作成される。
上述のように、ポートフォリオ内の持分は、デジタル通貨として取引されることができるデジタルトークンとして表されることができる。例えば、デジタル通貨についてのトランザクションは、DLTを用いることによって認証及び記録することができる。上述のように、このようなシステムでは、トランザクションは様々なピア装置内の台帳上に記録される。トランザクションはブロックとして記録されるのであり、これらは「proof or work」機構等のコンセンサス機構によって検証されるのであり、このような機構では当事者が資源集約的な暗号学的ハッシングプロセスを解くことが要求されるのであり、解くことと引き換えに暗号通貨建てでの報酬が得られる。このようなシステムの例としては、Bitcoinブロックチェーンが挙げられる。
図5はポートフォリオの証券化モデルを詳細に説明する。証券化モデルは3つの主要コンポーネントを有する。即ち、資産プール、リスクプール、及び留保域である。資産プールとは原資産の価値であり、例えば賃貸収入や不動産担保貸付収入に対しての権利などが含まれる。リスクプールとは現金等の流動性資産であり、資産プール内の資産について債務不履行が生じた際に資産プールを補充するために用い得るものであり、例えば資産プール内のローンが焦げ付いて損金処理された場合がこれにあたる。留保域とは、後述のように持分権者の市場脱出によって留保域内の現金レベルが低下している場合に、留保域の流動性を回復させるために用いることのできる流動性資産のプールである。留保域は、法定不換通貨や他の流動性資産の持分と、ポートフォリオ内の無主持分のプールとを、含む。
501で示されているように、資産プール内の資産からの収入即ち実現された収益性潜在力は、資産プールの残存価値の減少(消化(expiration))を引き起こし、それと共にリスクプール内の現金の増加を引き起こす。資産収入事象は典型的にはポートフォリオの総合的RANPVを増大させる(リスクプール残高における増大分が資産プールのRANPVの減少分を超過している)のであり、収入ストリームリスクに比例した態様でそれが生じる。資産プールについて一定の額面価値(par value)を維持するためには、後述のようにして消化される収益性潜在力を代替していくことを要する。
502で示されているように、ポートフォリオマネージャは、持分権者に対してクーポン収入を提示することができる。この収入は、後述の他のあらゆるフローに先行して優先的に支払われ得る。ポートフォリオの安定性を保証するために、特に資産収入についてのボラティリティ又は不確定性が想定される場合においては、この値は、資産からの想定収入未満となるように設定されるべきである。多くのポートフォリオではクーポン収入は用意されない。
503で示されているように、持分権者の脱出によって留保域の現金レベルが下がった場合、留保域内の流動性を回復するためにリスクプール内の現金を用いる。このステップにおいて回復されるべき留保域の流動性はアルゴリズムに従って決定されるのであり、留保域残高、準備済み留保分、及び使用状況の関数として決定される。相当規模の流動性回復を要する場合、後述の504,505,506に関して資源が利用不可となる場合があり、結果としてポートフォリオの額面価値の減少が生じるのであり、ポートフォリオが弾力的に縮小する場合の1例は後述の507にて説明されている。収入レベルが清算閾値を下回った場合、後述の512で説明される資産清算ステップが発動される。
505で示されているように、所定の期間中において、資産を損金処理する(残価を零とみなす)ことができる。損金処理は、焦げ付き融資や不採算資産によって惹起される。一定の額面価値を維持するためには、損金処理に関して、ポートフォリオ内についての補充を行うことを要する。「危険」な収入ストリーム即ち将来において債務不履行に陥るかもしれない期限経過貸付や不採算資産をカバーするためには、十分な残高をリスクプール内に確保しておくべきである。
ポートフォリオ内の資産から収入が受け取られるに従って資産残価(収益性潜在力)は減じられていく。例えば、貸付の元本を削減させる不動産担保に関しての返済は、資産の収益性潜在力即ちその残価に減少をもたらすことになる。505で示されるように、この値についてはポートフォリオ内で補充して一定の額面価値を維持することができる。補充された現金は新たな資産の購入に充当することができ、これによってポートフォリオの収益性潜在力を回復させることができる。急速に消化されていく資産からなるポートフォリオは、所定の期間中において相当な消化を経ることになる。消化率が高い程にポートフォリオの弾力性が大きくなる。
管理手数料、ヘッジング手数料、及びポートフォリオを維持するに際して関連する他の手数料は資産プールから支払われるのであり、506にて示されるように、資産プールの額面価値の変化を回避するためには補充されることを要する。反対に、想定以上の資産収入又は投資家需要がある場合、507にて示されるように資産プールへの現金の流入が結果として生じるのであり、ポートフォリオの額面価値が弾力的に拡張されることになる。資産プール内の追加の現金は、追加の資産を取得するためにポートフォリオマネージャによって使用される(後述513参照。)。留保域残高が成長閾値を超過する場合、弾力的ポートフォリオ成長が自動的に発動される。配当に係る支払金とポートフォリオ成長分との間の比率はアルゴリズムによって決定されるのであり、ポートフォリオの成長/収入レシオによって制御される。
508にて示されるように、流動性に対する需要が、資産プールから価値が正味で流出することを引き起こし得るのであり、資産プールの額面価値の減少が結果としてもたらされ得る。ポートフォリオ不採算性から生じる流動性要求2-6を支えるための、リスクプール内の残高を補充するための資産プール現金流出事象は、管理下にある資産の減少を引き起こすのであり、ポートフォリオマネージャの管理下にある資産の業績に基づいて同人の影響力を洗練された態様で削っていくことができる。留保域残高が流動性閾値未満になると、弾力的ポートフォリオ縮小が自動的になされる。厳密にはそれが閉鎖型ファンドであるも、投資家需要及び資産業績に基づいての額面価値の弾力的変動は、開放型ファンドの望ましい特性をもたらす。当該ハイブリッド手法は市場では類のないものである。
509にて示されるように、非クーポン配当は、公開されたポートフォリオガイドラインに基づいて、現金で又は持分で支払われることができる。ポートフォリオ留保域残高が成長閾値を超過した場合、公開されたポートフォリオの成長/収入レシオに従って現金の支払がなされる。通常、現金配当は、持分権者に対して各自の持分率に比例して支払われる。留保域残高が超過した場合、510にて示されるように、持分としての配当を持分プールから支払うことができる。新たな持分の発行を伴わない故に、これは希釈化にはあたらない。システム内の持分残高に比例して持分を分配していくことができる。配当を持分建てで支払うことによってシステムには自然流動性が導入されることになる。なぜならば、収入が持分に転換されてこれで配当を支払うことができるからであり、また、受取人は持分建てで支払われた配当をマネタイズすることをも選択し得る。両方の行動は取引量を生じさせ、市場流動性を増大させ、市場が公正価格を確立する能力を補強することになる。
高頻度市場形成アルゴリズムは、利用可能な現金対持分についての指定された均衡度合いの維持に資する。留保域残高に対しての大きな変化は、次の事由によって引き起こされ得る:即ち、根底にあるポートフォリオに対しての投資家信頼に変化が生じた場合、又は、外的理由により投資家が流動性を求めるか流動性を提供しようとすることによって生じる大きなマーケット変動があった場合。これらの変動を受けて、アルゴリズムは諸事象に反応して、流動性の価格を調整して、留保域を均衡状態に復帰させる。現金に対しての需要が大きく増大すれば、入札傾向にフレックスが生じ、流動性の価格が増大する。同時に、売り元帳上では市場深度が追加され、資本が誘引され、流動性に対する渇望を支援する。これについては後程詳述する。清算閾値未満に留保域残高が落ち込むと、512にて示されるように、資産の売却をポートフォリオマネージャに要請する措置が発動され得るのであり、ポートフォリオ流動性要求の回復が図られる。これらのトリガは、分散台帳上のスマート契約を介して成立させられるか、又は、他のビジネスロジック機構によって成立させられる。
一部のポートフォリオでは、513にて示されるように、資産プールからの現金を用いてポートフォリオマネージャが資産を購入する。消化された資産は、収入ストリームからの現金で代替される。RANPV査定及びヘッジング戦略がポートフォリオマネージャの主たる責任対象である。なぜならば、これらについての決定が総合的ポートフォリオアルファに影響を及ぼすからである。他のポートフォリオではスワップを介して資産がポートフォリオに組み込まれるのであり、スワップとは、514に示されているように、収益性持分を資産収益性潜在力に対しての権利と交換することをいう。一部のポートフォリオでは両手法を用いて資産の取得を行ってもよい。現金による購入よりは、スワップを用いてなされる購入の方が望ましい。なぜならば、追加の流動性がポートフォリオにもたらされるからである。
「流動性エンジン」の作成を介して持分権者流動性を保証する機構を出願人は見出した。エンジンは、自然な市場流動性を補強し、また、大規模市場変動の際の効率的な価格付けを支援することを目的とする。エンジンは高頻度市場形成アルゴリズムを用いるのであり、ポートフォリオ留保域内の資源を引き出す。該エンジンは従来的な市場形成活動とは一線を画するものである。なぜならば、流動性プールがポートフォリオの構成要素であり、それ故にその活動から受益するのは第三者ではなくむしろ持分権者である。一般に、市場形成主体は、市場ボラティリティによって相当な利益を得る。これらの利益を持分権者に差し向けることによって、この新規なモデル及びアルゴリズムは、市場に反循環的な作用を導入するのであり、ボラティリティ発生時に清算へ走らない持分権者に報奨を与える。当該反循環的作用は、不動産市場等の景気循環が深く流動性がシステミックな態様で不足している市場にとって特に重要である。
多くの場合、大規模なポートフォリオは現金プールを維持して市場変化に対応しやすくする。出願人の発明は、限界流動性コストを設定するように設計された高頻度市場形成アルゴリズムを用いてこのプールを管理する反復可能なエンジンである。市場深度(即ち、所定の市場注文サイズに対しての市場価格変化量)が市場内の流動性の量を決定する。市場流動性は、所定の価格での証券の売買を指示する注文を発する投資家によってもたらされる。次の事由によって市場深度が浅くなり得る:不確定性がある時期、大規模な市場変動があった場合、又は、所定の金融商品について投資家が認知できていないか興味を持っていない場合。市場深度が浅い場合には摩擦があるのであり、応じ手が注文を実行するためには相当な割引を強いられることになる。市場深度が十分に浅い場合、大規模な注文を実行しようとしている応じ手には、全ての価格において何らの取引も提供されないことになる。流動的な市場では、応じ手は極めて効率的に諸ポジション間を移動していくことができ、スプレッドを跨ぐに際して僅かなコストしか強いられない。
市場深度が深い市場は持分権者に有益である。なぜならば、彼等は市場価格の或いは市場価格に近い価格のポジションを迅速にマネタイズできるのであり、自らが必要とする流動性を得るために厳しい割引を強いられずにして価値についてキャッシュアウトすることができるからである。実施形態に係る流動性エンジンは上述の新規なモデルを活用して、持分権者のために市場深度を充実させるのであり、このためには留保域内の利用可能持分及び現金を用いて注文を市場に送り込んでいく。これらの注文が受け取られていくと、流動性を求める市場需要に関する合図がそれによって送られることとなる。流動性についての需要が増大するに従って、エンジンは限界流動性コストを調整していくのであり、市場に新たな注文を投下することによってこれをなすのであり、大規模市場変動に関してのスプレッドを増大させていく。該措置は留保域内の資産のコストを上昇させるのであり、市場に流動性を提供し続けつつ将来の流動性を保全することになる。当該定期的或いは継続的措置は持分権者に最大の流動性をもたらしつつ、資産に対しての不合理な取り付け騒ぎを抑制する。留保域は、ポートフォリオ内の資産からの収入ストリームによって補充されるか、投資家が留保域から持分を購入することによって生じる市場状況の変動によって補充されるのであり、ポートフォリオの長期的流動性が回復される。
市場状況によってではなく、むしろ個々の流動性需要によって駆り立てられる持分権者による大規模市場変動は、取引効率にも影響を与え得る。大規模変動が生じた際にはスプレッド(即ち、売り呼び値と買い唱え値との間の差)が大きい場合があり、日常的な取引を行うに際しての持分権者の持分に関してマネタイズ又は購入を行う能力に影響が及んでしまうことがある。該スプレッドを迅速に狭めることが望ましく、それによって「真正なる」市場価格を回復することが望ましく、これによって注文元帳改革を可能とする。エンジンはこれらの大規模変動に迅速に反応するための機構を備えており、ポートフォリオの市場価格を最も良好に反映する新たな価格付近に市場を収束させる。
流動性エンジンは、人工的流動性を通じてポートフォリオの投資特性を強化するのであって、人工的流動性とは流動性を最大化してかつ長期的ポートフォリオ価格を効率的に発見するために設計された市場強化手段である。該構成は、取引の第1日目から持分権者に流動性を提供するのであり、市場不確定性発生時においても流動性を提供する。該構成は、自然的市場状況が浅くとも、持分権者が効率的に持分価値をマネタイズできるようにする。エンジンは、限界流動性コストを駆り立てるのであり、ポートフォリオに対しての不合理な取り付けを抑制するのであり、また、群衆に追従しない持分権者らをより高い収益性で報いる。また、エンジンは、ポートフォリオの真の価値についての効率的な反映状態に向かって市場が効率的に収束するように助力するのであり、2008年の危機時に見られた価格付け困難性が回避されることになる。
流動性エンジンはコンピュータハードウェア上で実行されるコンピュータソフトウェアとして実装され得るのであり、留保域内の持分権者らによって所有される現金及び持分についてのプールを活用することによって、2つの高頻度市場形成アルゴリズムを介して資産流動性及び価格安定性を向上させる。「高速型」(fast twitch)市場形成アルゴリズムは、大規模市場変動発生時において、価格付け選択肢を提供しかつスプレッドを狭めるように設計された注文を散発的に投じることによってコンセンサス市場価格の醸成を促してそれによって価格安定性を提供する。「低速型」(slow twitch)アルゴリズムは、流動性についての市場需要に基づいて限界流動性コストを設定することによって流動性を補強するために用いられるものである。流動性エンジンの各種アルゴリズムは以下において詳述される。
図6は、流動性エンジンが注文元帳を強化するために用いる主要目標を識別する。注文元帳では、市場価格は、資産の持分についての最高入札と最低売り呼び値とについての平均値とされる。この価格は、投資家活動によって設定されるのであり、リミット及びマーケット注文の投下によってなされる。流動性エンジンは取引履歴及び既存の注文元帳を観測して、その後の計算のための目標市場価格(TMP、Target Market Price)を決定して、市場流動性を補強するように設計された一連のリミット注文の規模及び価格を決定する。TMPはアルゴリズムによって決定されるのであり、次の事項の関数として決定される:即ち、取引価格履歴、市場ボラティリティ、現在の注文元帳、及びポートフォリオRANPV。
市場スプレッドは、資産の持分についての最高入札と最低売り呼び値との間の差である。大規模市場変動や投資家不安の発生時において、スプレッドは広がる。エンジンは、市場ボラティリティに基づいて以後の計算のための目標スプレッドを設定する。エンジンは、価格ボラティリティに対処しつつ、スプレッドを管理して持分権者のために取引摩擦を最小化しようとする。
カバレッジとは、流動性を補強するために投下される注文に関してのエンジンによって使用される価格範囲をいう。エンジンは、カバレッジによって定義された価格範囲全域にわたって注文を投下していく。ポートフォリオマネージャによって設定されたカバレッジは、次の事項の関数として決定される:即ち、持分権者の流動性ニーズ、資産流動性、及び取引ボラティリティ。
サポートとは、流動性エンジンによって任意の時点においてカバーされる持分権者の取引活動の総ボリュームである。持分権者は、深度が浅い市場における大規模持分取引の摩擦を最小化するために、サポートを欲する。サポートは、持分流動性についての直接的表現である。後述のように、サポートは、利用可能留保域資源と流動性減衰(Liquidity Decay)とについての関数である。図6は、開示の実施形態に係る流動性エンジンの市場調整関数について示す。注文元帳100は、価格対持分数量のグラフとして表される。限界流動性コストは、任意の所定の持分価格変動に対しての、サポート変動である。限界流動性コストが一定である場合、破線で示されているように、追加のボリューム単位をサポートするために要する持分価格は、線形的なレートで増大していく。この破線に沿って、持分権者のための流動性価格は一定であり続ける。もっとも、上述のように、流動性エンジンは次の形式のアルゴリズムを用いていることを想起されたい:f[(取引活動)(資産業績)(留保域サイズ)(留保域残高)(ポートフォリオ設定)]。流動性エンジンは該アルゴリズムを用いて限界流動性コストを管理しているのであり、これに際しては、持分権者の流動性ニーズと長期的流動性源泉(long run source of liquidity)の維持に関してのニーズとを即時的に衡量していく。限界流動性コストの変化は流動性減衰関数θ及びθによって表されるのであり、それぞれは注文元帳の売り側及び買い側に関する関数である。
流動性減衰関数は、自然市場流動性曲線を変形させることによって限界流動性コストを設定していく。換言すれば、図6の実線の曲線で表されているように、人工的注文元帳の形状は調整されるのである。留保域の買い側及び売り側注文曲線を変形させることによって、エンジンは異なる規模の市場変動の価格を補強するのであり、コンセンサス価格から乖離した劇的な取引のコストを増大させつつも一定程度の保証された流動性を提供する。市況が変遷するにつれて、この挙動によって、価格は新たなコンセンサスへと効率的に押しやられていく。注文元帳の買い(bid)側(θ)及び売り(ask)側(θ)の減衰は必ずしも同じではない。なぜならば、これらは留保用の現金及び留保用の持分の残高にそれぞれ依存しているからである。エンジンは、θ及びθを調整して、利用可能な持分の価値と利用可能な現金との間の均衡を維持する。例えば、留保域において現金が引き出されるにつれて、ポートフォリオから撤退するための限界流動性コストは増大するが(マネタイゼーション)、ポートフォリオに参入するための限界コストは減少する(持分購入)。流動性減衰は次の事項の関数として決せられる:留保域残高、留保域合計価値対ポートフォリオRANPVのレシオ、及び、流動性インセンティブ又は流動性ディスインセンティブを表すブースト定数であって持分権者の監視下でポートフォリオマネージャによって設定されたブースト定数。
流動性エンジンの役目を例示するために、以下においては、市場取り付け騒ぎ(即ち、非流動的市場において相当規模の持分の売りが行われた場合)に対してどのように該エンジンが反応するかを検討する。持分権者らが持分を売り払い始めると、彼等は留保域から現金を購入していることになる。任意の時点においては、人工的市場深度に従って割引率が決せられるのであり、持分権者は、変動が大きい程により大きな割引率を強いられることになる。これらの活動は市場(及びTMP)を下方修正する。留保域内の現金資源が引き出されるにつれて、限界流動性コストは上昇し、人工的注文元帳は変形されることになり、留保域内の現金のコストが上昇し(即ち、流動性が保護される)、参入コストが減少し(即ち、留保域の流動性を回復させる)、その間において成約が生じた市場を提供するのであり、これによって持分権者に対して基本的な流動性が提供されることになる。留保域から流出する方向の現金変動が生じる度に、留保域に流入する持分変動が惹起されることになる。これらの持分は、既存の持分権者が、ポートフォリオ収入ストリームに対しての所有度合いの増大を得たことを物語る。次期の配当時期で持分プールが差し引きでプラスとなっていれば、これらの持分は持分権者に分配される。流動性を求める者(キャッシュアウトする者)は、より多くの流動性が要求されるにつれてより大きくなる割引を持分について負担することを強いられるため、静観している者は、流動性需要に比例するレートで将来の収入ストリームに対しての所有度合いを増大させるという利益に預かっている。このようにして、流動性エンジンは反循環的な市場作用をもたらす。
流動性エンジンアルゴリズム及び注文元帳データ構造の対応する調整によって流動性が常に与えられていることが保証され、持分が常にマネタイズ可能であるようになされる。反対に、将来の収入ストリームを購入することによって原資産プールに流動性を提供した持分権者に対しては報奨がなされるのであり、流動性についての市場需要の増大に連動する態様で報奨がなされる。流動性エンジンは、金融における最重要要請を支援する:即ち、価値は流動的であり続け、また、流動性には価値がある、ということ(that value remain liquid and that liquidity has value)。
支払ゲートウェイとは、別のユーザに迅速に資金を送るための便利なインタフェースをユーザに提供するサービスである。これらの例としては、PayPal(登録商標)、Stripe、Coinbase(登録商標)等が挙げられる。支払ゲートウェイはユーザに利便性を提供し、ユーザが口座残高を活用できるようにし、PoS(Point of Sale)取引を行えるようにする。支払ゲートウェイが博した人気は世界規模でのサービスの急増を招いたのであり、Payoneer(登録商標)等の幾つかのゲートウェイは世界各地の銀行口座不所持人口に対しての支払システムの提供に注力している。支払ゲートウェイはクロス通貨取引所を含むことができ、これによってユーザが価値を世界規模で移転し得る。多くの場合、ゲートウェイは第三者銀行口座やクレジットカード等にセキュアな態様で連関されており、蓄積された価値をオンデマンドで便利に送る手段を提供している。
大部分の支払ゲートウェイは、ユーザに代わって第三者アプリケーションが支払を行うことを可能とするアプリケーションプログラミングインターフェース(API、Application Programming Interface)を提供している。単純なフロー支払が図7において示されている。ステップ701では、宛先口座へと支払を行うためのリクエストを、ユーザインタフェースを通じてユーザが発する。この支払はゲートウェイのネーティブAPIによって受信される。ステップ702では、ユーザの口座(元(ソース))から支払の受取人の(宛先)口座へと価値が移転される。このモデルは簡潔であるが、制約的である。ユーザインタフェースとネーティブ支払APIとの間での緊密な統合故に、使用する支払ゲートウェイに関してのユーザ選択肢が限られてしまう。ユーザインタフェースを介しての取引の利便性を享受するためには、対応しているゲートウェイに開設済み口座をユーザが有していることを要する。
この制約に対処するために、出願人は、支払をなすための標準的ソフトウェアインタフェースを含むラッパ(wrapper)を提案した。図8においてIGatewayインタフェースとして表されるこのラッパは、対応する任意のプロバイダを介して支払をなすための共通的機構を提供する。このインタフェースはオープンソース化されていることができ、これによってネーティブ支払ゲートウェイAPI用のラッパを諸氏が迅速に開発できるようにし得る。第三者が支払ゲートウェイプロバイダに対してのサポートを迅速にもたらすことができるようになる故にユーザインタフェース設計は簡略化されるのであり、ユーザに対しては複数の選択肢を提示し得る。
図8Aのアーキテクチャは、支払ユーザインタフェース810と、IGatewayクロスAPI820と、元口座IGateway830と、ダークプールAIGateway840と、ダークプールBIGateway850とを含む。
より重要なのは、受取人もが支払ゲートウェイにおいて口座を有していることが求められているということである。支払ゲートウェイプロバイダの激増及び世界規模で価値交換をなす必要が生じていることにより、直接移転が不可能である局面に遭遇することはよく見受けるようになった。出願人は非流動的資産に対して世界規模で流動性をもたらそうという目標に向かって邁進しているため、新規なモジュラーアーキテクチャ及び金融流動性システムが発明されたのである。このアーキテクチャは2つ以上の支払ゲートウェイの鎖状接続を可能とするのであり、モジュラーアーキテクチャ及び資産に関してのダークプールを活用して流動性を確保する。
図8Bに示すように、ユーザは、違う支払ゲートウェイを用いる受取人への支払801を開始する。支払は、IGatewayインタフェースに対応している標準的ユーザインタフェースを介して開始される。このリクエストはクロス支払APIサービスにおいて登録802されるのであり、該サービスは支払リクエストがゲートウェイ間を鎖状的に転々としていくに際して支払リクエストが成功裏に実施(キャンセル又は無効化処理)されるように管理を行う。所望の量を宛先に届けるために必要とされる元(ソース)側での価値は、ゲートウェイ手数料及び上述の流動性エンジンによって決定される流動性価格によって決定される。
クロス支払APIは、ゲートウェイA用のIGatewayインタフェースを活用して元口座からダークプールAへの支払を開始する(803)。この支払処理は単一ゲートウェイ支払と厳密に同様のシンタックスに従ってなされる。ダークプールAにて元支払が受領されてクロス支払APIを介して認証されたらば、クロス支払APIはゲートウェイB用のIGatewayインタフェースを用いて連鎖的支払を開始する(804)。単一ゲートウェイ支払のシンタックスを用いて、ダークプールB口座から宛先口座へと資金が移転される(805)。ゲートウェイB用のダークプール内の資金については、帯域外モデルを用いてダークプールAから補充する(806)。これによってシステム内の流動性が維持される。資金移転の最中に失敗又はキャンセルが生じた場合、ダークプール口座AへのIGatewayインタフェースはトランザクションロールバック処理に対応する。このアーキテクチャ及び諸機能は、デジタル通貨内に格納された価値の移転以外の多くの用途にも及ぶが、これらはデジタルトークン内に格納された潜在的資産価値を現金へと変換することを保証するに際して効果的でもあり、これにより世界規模のトランザクションが支援され得る。
本願開示の様々な機能は、1つ以上の有体的コンピュータ可読メモリ内に格納された命令を実行するプロセッサを有する1つ以上のコンピューティング装置によって、もたらされ得る。様々な装置は、既知の態様で、既知のプロトコルを用いて、互いに通信可能に接続されることができる。例えば、装置は、ローカルエリアネットワーク又はインターネットを介して接続されていることができる。
資産の証券化及びデジタル通貨の作成のために、追加の代替的な構造的・機能的設計を実装することができる。したがって、特定の実施形態及び用途が示されて説明されているも、開示の実施形態は開示された厳密な構造及び構成要素に限定されるものではないことに留意されたい。添付の特許請求の範囲で画される本願発明の精神及び範疇から逸脱せずに、本願開示の方法及び装置についての配置、動作、及び
詳細に関して、様々な改造、変更、及び変形を加えることができる。

Claims (11)

  1. 交換可能なデジタルトークンで表される資産収益潜在力を表すポートフォリオを作成するための1つ以上のコンピューティング装置によって実行される方法であって、前記1つ以上のコンピューティング装置はプロセッサとメモリとを含み、該方法は、
    原資産データに関連付けられている少なくとも1つの収入ストリームに対しての権利を表す少なくとも1つの派生資産データを取得するステップと、
    少なくとも1つの派生資産データに対してリスク調整現在価値評価(risk adjusted present value evaluation)関数の適用を行うステップと、
    前記適用を行うステップの結果に基づいて、少なくとも1つの派生資産データをまとめて、額面価値を伴う資産プールを前記メモリ内で作成するステップと、
    前記資産プールに対して所定個数の持分データ前記メモリ内で発行するステップと、
    データベース内にデータ記録を作成することによって、各持分データをデジタルトークンに関連付けるステップであって、各データ記録は、前記資産プールの元データと権利データと識別データとを、対応するデジタルトークンに関連付ける、ステップと、
    前記デジタルトークンを、通貨取引所を介して発行するステップと、
    トークン保有者に前記原資産データの収入に連関させた配当データ関連付けるステップとを含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    分離された収益潜在力に向けられた少なくとも1つのスマート契約を用いて資産所有者義務を設定するステップをさらに含む、方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、
    記ポートフォリオ内で関連付けられている流動資産データの留保域を前記メモリ内で確立するステップと、
    前記留保域における前記流動資産データに対して、持分権者を受益させる価格付け関数を適用して、市場状況及び資産リスク及び業績における全体変化に応じて反循環的な価格付けモデルを提供するステップと
    さらに含む、方法。
  4. 請求項3に記載の方法において、前記留保域は法定不換通貨プール及び持分プールを含み、また、流動資産のリスクプールをさらに含む、方法。
  5. 請求項4に記載の方法において、前記収入を前記リスクプールから前記留保域へと移転させて所定の流動性要件を充足させることを更に含む、方法。
  6. 請求項4に記載の方法において、前記資産プールの価値を削減又は増加させるステップをさらに含む方法であって、前記削減又は増加は前記リスクプールへ向かって又はそこからなされる移転を介してなされ、スマート契約にて維持された所定の規則に基づいている、方法。
  7. 請求項4に記載の方法において、持分権者に対して前記リスクプールからクーポン収入を支払うステップをさらに含む、方法。
  8. 請求項4に記載の方法において、前記リスクプールから前記留保域へと価値を移転させるステップをさらに含む方法であって、前記移転は、持分権者が前記ポートフォリオを脱することによって留保域内の価値が所定量減じられたことに応答してなされる、方法。
  9. 請求項4に記載の方法において、現金配当を持分権者に対して支払うステップをさらに含む、方法。
  10. 請求項1に記載の方法において、資産ポートフォリオの持分は前記ポートフォリオ内の資産によって裏付けられており、それによって、前記ポートフォリオ内の個々の資産についての持分と引き換えに市場価格を持分権者が得ることを可能とし、並びに、原資産の流動性及びポートフォリオの流動性を増大させることを可能とする、方法。
  11. 請求項1に記載の方法において、前記ポートフォリオに関する全トランザクションはブロックチェーン台帳内に記録されており、それによって、持分権者によるトランザクションデータへのアクセスを可能とし、並びに、共通報告インタフェースを介してのポートフォリオ管理プラットフォームを可能とする、方法。
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