JP7011514B2 - 壁面緑化パネル - Google Patents

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Description

本発明は、壁面緑化に用いるパネルに関するものであり、さらに詳しくは植栽部材を覆うカバー部材の裏面に導水部材を設けることによって、各パネル間の隙間や植栽部材とカバー部材の間からの漏水を防止することができる壁面緑化パネルに関するものである。
また、植物が植栽される植栽受け部内の余剰な水や養液を貯留部へと適切に導くことができ、植物の根腐れを防止することができる壁面緑化パネルに関するものである。
近年、景観の向上やヒートアイランド対策、省エネ対策などの観点から壁面緑化技術が注目され、様々な壁面緑化パネルが開発されている。
係る壁面緑化パネルは、一般的には、内部に吸水材を設けたパネルを、壁面を覆うように複数並べて設置する構造となっている。そして、上方から水や養液を供給することにより、パネル内の吸水材に水や養液を伝わらせて、上方に設置したパネルから下方に設置したパネルへと順次灌水する構造となっている(例えば、特許文献1の[0032]、[0035]、[0036]、[図2]参照)。なお、このようなタイプの壁面緑化パネルは、灌水の維持管理が容易であることから種々開発されている。
しかしながら、上記構造を有する壁面緑化パネルは、水や養液の経路として各パネル同士が繋がった状態であるため、潜在的にパネル間、特に上下に位置するパネル間からの漏水が発生しやすいという課題がある。
また、上記構造を有するパネルの中には、植栽作業を容易にするため、植栽を保持するポケットを設けたタイプのものが開発されている(特許文献2~4)。
具体的には、特許文献2に記載の発明は、植栽パネル10と植栽パネル10が取り付けられる構造物の壁面62との間に保水吸水シート(保水層)74が設けられ、植栽パネル10は、板状のパネル本体12に形成された開口部14に植栽容器30が挿入されて取り付けられた構造となっている(特許文献2の[0036]、[0050]、[0053]、[図1]、[図7])。
特許文献3に記載の発明は、植栽パネル10を保水吸水シート(保水層)34が取り付けられた壁面24に固定するもので、植栽パネル10には植物の根部を受けるポケット(根受部)14が設けられた構造となっている(特許文献3の[0053]、[0061]、[0063]、[図1]、[図2]参照)。
特許文献4に記載の発明は、植物の根部を収容するポケット部を有する表面パネルと壁面に取り付け可能な裏面パネルとの間に植栽マット(吸水材)が設けられた構造となっている(特許文献3の[0023]、[0024]、[図1]、[図6]参照)。
特開2016-96754号公報 特開2011-24543号公報 特開2008-29322号公報 特開2010-45976号公報
しかしながら、係るタイプの壁面緑化パネルは、植栽を保持するポケットを有することから、上方から供給された水や養液はポケット内部にも供給されることになる。すなわち、特許文献1のようなポケットを有しないパネルに比べて、水や養液がパネルの前面側(パネル本体とそれを覆うカバー部材との境界部分)に偏在しやすくなる構造となっている。
その結果、ポケットを有する壁面緑化パネルは、各パネル間のみならず、パネル本体とカバー部材との隙間からも漏水が発生しやすくなってしまうという課題がある。また、この課題は、パネル本体とカバー部材との連結状態が悪い場合や、降雨などによりポケット内に過剰の水が入った場合など、ポケット内の水や養液がスムーズに吸水材に導かれない場合に顕著なものとなる。
また、特許文献2、3の壁面緑化パネルにおいては、カバー部材(植栽パネル)の裏面に植物の根を伸長させるための溝が設けられている構造、すなわちパネル本体とカバー部材との間には空間が存在する構造となっているため、水や養液が溝を伝ってより漏水が発生しやすいという問題がある(特許文献2の[0033]、[0041]、[図5]および特許文献3の[0050]、[0054]、[0082]、[0099]、[図1]、[図12]参照)。
また、特許文献4のような溝がない壁面緑化パネルにおいても、植物の成長が進みカバー部材(表面パネル)が植物の根に押し上げられた場合には、パネル本体とカバー部材との隙間が広がることになり、漏水が生じやすくなるという問題がある。
このようなパネル間やパネル本体とカバー部材との間からの漏水は、壁面パネルとしての美観を損ねるだけでなく、本来、植栽に使われるはずの水や養液が無駄となるため、灌水の効率が低下してしまうという問題がある。さらに、ポケット内に供給された水や養液がスムーズに吸水材に導かれない(排出されない)場合、植物が根腐れしてしまうという問題も生じる。
従って、特許文献2~4に記載されているポケットを有するタイプの壁面緑化パネルにおいては、特許文献1のような従前の課題解決に加えて、ポケット内の水や養液をスムーズに吸水材に導くことが必要となる。
そこで、本願発明者らは鋭意検討を行った結果、カバー部材の裏面に導水部材を特定の形態で設けることによって、カバー部材と植栽部材との間や各パネル間からの漏水を発生させることなく、植栽受け部内に供給された余剰の水や養液を貯留部へスムーズに導くことができる壁面緑化パネルを実現できるという知見を得るに至った。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、植栽基盤を収納する植栽空間と水や養液を貯留するための貯留部を設けた植栽部材を、導水部材を特定の形態で裏面に設けたカバー部材で覆うことにより、植栽受け部内に供給された余剰の水や養液を貯留部へとスムーズに導くことができ、漏水を防ぎ、灌水の効率低下を防止することができる壁面緑化パネルの提供を目的とするものである。
また、植栽受け部内に供給された余剰の水や養液を貯留部へとスムーズに導くことができ、植物の根腐れを防止することができる壁面緑化パネルの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る壁面緑化パネルは、植栽基盤を収納する正面に開口を有する植栽空間と、植栽空間の下部に水または養液の少なくとも一方を貯留する貯留部とを有する植栽部材と、植栽部材の前方に設置される、植栽口を有する植栽受け部を前方に向けて突設したカバー部材を備える壁面緑化パネルであって、カバー部材の裏面で、かつ植栽受け部の周囲に、導水部材を突設したことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る壁面緑化パネルは、導水部材が、カバー部材の裏面で、かつ植栽受け部の下方および側方に突設したものであることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る壁面緑化パネルは、植栽受け部の下方および側方に突設した導水部材が、裏面視において凵字状またはU字状のものであることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る壁面緑化パネルは、植栽受け部の下方に突設した導水部材の下端が、貯留部の上端よりも上方に位置するものであることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る壁面緑化パネルは、導水部材が、植栽基盤を押さえるように突設されたものであることを特徴とする。
本発明の請求項6に係る壁面緑化パネルは、さらに、カバー部材の裏面の少なくとも端部以外の場所に、植栽部材と係止可能な結合部材を設けたものであることを特徴とする。
本発明の請求項7に係る壁面緑化パネルは、結合部材が、植栽部材に設けられた穴に貫入可能な鉤状部材であることを特徴とする。
本発明に係る壁面緑化パネルによれば、カバー部材の裏面でかつ植栽受け部の周囲に導水部材を突設する構成とすることによって、植栽部材とカバー部材との隙間からの水または養液の少なくとも一方の漏れを防止することができる。
本発明の請求項2~4に係る壁面緑化パネルによれば、導水部材を特定の位置に設置したり、または特定の形態としたりすることによって、より効果的に漏れ防止を行うことができる。
本発明の請求項5に係る壁面緑化パネルによれば、導水部材を植栽基盤の押さえ部材を兼ねたものとすることによって、植栽基盤に供給された水または養液の少なくとも一方を確実に貯留部に導くことができ、より効果的に漏れ防止を行うことができる。
本発明の請求項6、7に係る壁面緑化パネルによれば、カバー部材の裏面の少なくとも端部以外の場所に結合部材を設けることによって、壁面緑化パネル内において導水部材をより確実に漏れを防止することができる位置に配置することができ(植物の成長に伴いカバー部材が植物の根に押し上げられ植栽部材との間の隙間が広くなるのを防ぐことができ)、より効果的に漏れ防止を行うことができる。
本発明の壁面緑化パネルの一の実施形態を示す断面模式図である。 図1の壁面緑化パネルを示す斜視図である。 図1の壁面緑化パネルに用いられる植栽部材を示す模式図である。 図1の壁面緑化パネルに用いられる筐体(植栽部材の別の実施形態)を示す模式図である。 図3の植栽部材を図4の筐体に設置した状態を示す模式図である。 図1の壁面緑化パネルに用いられるカバー部材を示す模式図である。 図6のカバー部材の裏面を示す模式図である。 図6のカバー部材の裏面の一部(カバー部材の中段に位置する植栽受け部)を斜め上方向から見た模式図である。 図6のカバー部材の裏面の一部を斜め上方向から見た別の模式図である。 図6のカバー部材の裏面の一部を斜め横方向から見た模式図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
(基本構成)
まず、本発明に係る壁面緑化パネルの基本構成を図1、2に基づいて説明する。
本発明に係る壁面緑化パネル1は、植物を植栽するための植栽部材2とその前方(壁面と反対側)に設置され、植栽部材2および植栽部材内の植栽基盤3を保護するカバー部材4とを主な構成とするものである。
なお、図1、2に示す壁面緑化パネルおいては、植栽部材2を筐体5に複数(上下に3段)収納した形態となっている。このように複数の植栽部材を筐体に設置する形態とすれば、施工性の向上やパネルの強度向上を図ることができるので好ましい。
次に、各構成要件を図3~10に基づいて説明する。
(植栽部材)
植栽部材2は、図3に示すとおり、およそ直方体で扁平な箱型形状をした容器であり、正面に開口6を有する植栽空間7を設けた構造となっている。また、植栽空間7の下部に貯留部8を設けた構造となっている。本発明に用いられる植栽部材2は、このような構造となっていることによって、植物が根付く植栽基盤3を収納することができ、供給される水や養液を貯留することができる。
また、植栽部材2は、水や養液を植栽基盤3へと供給するための供給口9と、貯留部8に溜まった過剰な水や養液を放出するための放出口10を設けた構造となっている。
供給口9の位置は特に限定されるものではないが、図3に示すように、植栽部材2の上部に設ければ、灌水ホースや上段に設置した植栽部材2から放出される水や養液を万遍なく下段に設置した植栽基盤3に行き渡らせることができるので好ましい。
放出口10の位置についても特に限定されるものではないが、植栽部材2の背面下部で、かつ、貯留部8の上端8a(植栽部材2の正面の開口6の下端6a)よりも低い位置に設けられた構造とすれば、貯留部8に溜まった余剰の水や養液を植栽部材2の正面の開口6から溢れさせることなく(植栽基盤3とカバー部材4との隙間から漏水させることなく)背面側へ放出できるので好ましい。
植栽部材2には、さらに、パネル内の蒸れを防止するための通気孔11を設けてもよい。
なお、図3に示す植栽部材2は、図5に示すように、植栽部材2を図4に示す筐体5に複数収納して使用することを想定したものであるが、収納する植栽部材2を不要とし、筐体5自体を植栽部材として使用とすることもできる。この場合、例えば図4に示す筐体5を植栽部材として使用する場合には、正面の開口6の下部に板状部材を設け、筐体5の底板および背面板により形成される貯留部を設けた形態とすればよいことになる。
植栽部材2に収納される植栽基盤3の素材や形態については、吸水・保水性があり、植物が根を張ることができるものであれば特に限定されるものではなく、フェルト、スポンジ、布、不織布など各種の材質のものを用いることができる。また、各種材質を積層した形態とすることもできる。
(カバー部材)
カバー部材4は、植栽部材2および植栽部材内の植栽基盤3を保護するために植栽部材2の前方(壁面と反対側)に設置される板状のものであり、図6~10に示すとおり、植栽口12を有する植栽受け部13を前方(壁面と反対側)に向けて突設した構造となっている。本発明に用いられるカバー部材4は、このような構造となっていることによって、植栽作業を容易に行うことができ、植物の落下を防止することができる。
また、本発明に用いられるカバー部材4は、裏面で、かつ植栽受け部13の周囲に導水部材14を設けた構造となっている。本発明に用いられるカバー部材4は、このような構造とすることで、植栽受け部13内に存在する余剰の水や養液が導水部材14を伝って貯留部8へとスムーズに導かれることになるのである。
導水部材14のカバー部材4内における位置については、カバー部材4の裏面で、かつ植栽受け部13の周囲であれば特に限定されるものではない。
そして、各種の位置の中でも、図7~10に示すように、植栽受け部13の下方および側方に突設すれば、後記するように、植栽受け部13内の余剰の水や養液あるいは植栽基盤3の前面(カバー部材4側)から滲み出した水や養液を効率よく植栽基盤3や貯留部8へと導くことができるので好ましい。さらに、図1に示すように、植栽受け部13の下方に突設した導水部材14の下端14aが、貯留部8の上端8a(植栽部材2の正面の開口6の下端6a)よりも上方に位置するようにすれば、植栽受け部13内の余剰の水や養液を確実に貯留部8へと導くことができるため、より効果的に漏水を防止できる。
導水部材14の形態については、植栽受け部13内の余剰の水や養液あるいは植栽基盤3の前面(カバー部材4側)から滲み出した水や養液を貯留部8へと導くことができれば特に限定されるものではない。
そして、各種の形態の中でも、図7~10に示すように、裏面視において凵字状またはU字状とすれば、植栽受け部13内の余剰の水や養液を漏れなく貯留部8へと導くことができるので好ましい。また、導水部材14の下端14aの突出先端14bを貯留部8の上方(植栽空間7内)まで伸ばす形態とすれば、植栽受け部13内の余剰の水や養液を確実に貯留部8へ導くことができるので好ましい。さらに、導水部材14の下端14aを貯留部8に向けて傾斜させた形態とすることもできる。
なお、図7においては、植栽受け部13が横方向に配置されている段ごとに導水部材14を設けた形態となっているが、植栽受け部13ごとに導水部材14を設けた形態としてもよい。
さらに、導水部材14は、植栽基盤3を押さえるように突設することで、植栽基盤3が植栽空間7内で移動するのを防ぐ押さえ部材としての役割を果たすこともできる。また、植栽基盤3を押さえるように突設すれば、導水部材14と植栽基盤3が密着し、植栽受け部13内の余剰の水や養液が素早く植栽基盤3に吸水され、貯留部8へとより効率よく導水できるので好ましい。
さらに、本発明に用いられるカバー部材4は、裏面の少なくとも端部以外の場所に、植栽部材2と係止可能な結合部材15を設けた構造とすることもできる。このような構造とすれば、カバー部材4と植栽部材2の連結性を向上させることができ、その結果導水性能を向上させることができるので好ましい。
結合部材15の配置(位置や個数)については、カバー部材4の裏面の少なくとも端部以外の場所に設けられていれば特に限定されないが、図1、7に示すように、カバー部材4の外周だけでなく、植栽受け部13の下部で、かつ植栽部材2に係止した際に植栽部材2の貯留部8に該当しない箇所に設ければ、植栽部材2とカバー部材4との連結性および密着性をさらに向上することができ、導水部材14の性能をより引き出し確実に貯留部8への導水がなされるので好ましい。
結合部材15の形態については、特に限定されるものではなく、ビス、ボルト、リベットなどの形態をとることができる。その中でも、植栽部材2および筐体5に設けられた穴16に貫入し係止できる鉤状の形態(鉤状部材)とすれば、組み立てが容易になり、別部品も不要となることから好ましい。また、植物の根によってカバー部材4が植栽部材2側から前方に押される現象が生じた場合でも、鉤状部材が植栽部材2に引っ掛かるためカバー部材4が浮き上がらず、より効果的に漏水を防止できる。さらに、鉤状の結合部材15とすれば、植栽部材2と結合した際、穴16から突出した部分が植栽基盤3の押さえ部材として機能することもできるので好ましい。
植栽受け部13の形態は、植物を植栽し保持できるものであれば特に限定されない。
そして、各種の形態の中でも、植栽受け部13の下部については、図1に示すように、植栽受け部13内の水や養液が植栽部材2側へ流れるよう、前方(植栽受け部の突出先端13a側)から後方(植栽部材2側)へ下り勾配をつけた形態とするのが好ましい。また、植栽受け部13の上部については、植栽受け部13の上端13bと突出先端13aとを結ぶ傾斜面17に植栽口12を設けた形態とすれば、傾斜面17があることにより特許文献2~4に示すような植栽口が真上に開口している形態のパネルに比べて降雨時の雨水の浸入を軽減できるので好ましい。また、上記傾斜面17に植栽口12が設けられた場合、育苗ポットから抜き出した植栽を斜めに傾斜した状態で設置することができるため、植物が真上の植栽受け部13に邪魔されることなく成長でき、植栽に日光が当たりやすくなる。さらには、植栽を斜めに設置できる形態とすることで、真上に向けて設置する形態とした場合に比べてパネル全体の厚みを薄くすることができるため、持ち運びやすく施工作業の負担を減らすことができる。具体的には、図1に示すように、下部を前方に向けて凹円弧状に突出するように形成するとともに、上部を突出先端13aと上端13bとを結ぶ傾斜面17とするように形成したものであり、植栽口12が、傾斜面17に設けられたものである形態とするのが好ましい。なお、傾斜面17の角度(Θ)は、鉛直方向に対して15~60°が好ましく、さらに20~45°が好ましい。
植栽受け部13の配置(位置や個数)については、図2、6、7において、植栽受け部13を横方向に4つ並べたものを上下に3段に配置したものが示されているが、これに限定されるものではなく種々の配置をとることができる。
次に、上記のように構成された壁面緑化パネル1の施工方法と、動作および作用を図1、2、5に基づいて説明する。
まず、本発明に係る壁面緑化パネル1の植栽部材2(植栽空間7)内に植栽基盤3を設置する。この際、植栽基盤3の下部が貯留部8内に到達するようにしておく。
次に、植栽基盤3を収納した植栽部材2を筐体5内に収納する。
次に、カバー部材4の結合部材15を植栽部材2および筐体5の穴16に貫入し係止することによって、カバー部材4を植栽部材2の前面に設置する。
次に、カバー部材4を設置した壁面緑化パネル1を緑化したい壁面にアングル材およびボルト等を用いて施工し、必要に応じて植栽受け部13に土壌を入れた後、育苗ポットで育てた植物を育苗ポットから抜き取り、その状態のまま植栽受け部13に挿入することによって植栽を行う。
また、予め植栽受け部13に植栽を行った後、植栽が完了した壁面緑化パネルを壁面に施工してもよい。このようにすれば、見栄えをよくすることができ、また、壁面緑化パネルに植栽する高所作業の時間も省略または短縮することができるので好適である。
最後に、灌水ホース18など灌水設備を設置し、全ての植栽部材2の貯留部8に水や養液が貯留されるよう上方から灌水することによって壁面緑化作業(施工作業)を完了する。なお、設置後、必要に応じて水や養液を適宜供給する。
上記のように施工すると、図1に示すように、まず、灌水により上方から供給された水や養液は、供給口9から植栽部材2内に浸入し、収納されている植栽基盤3を通じてまずは貯留部8に貯留され、その後、毛細管現象により植栽基盤3全体に行き渡ることになる。
次に、植栽基盤3全体に水や養液が行き渡った状態(植栽基盤3の上部が十分に保水している状態)で引き続き水や養液の供給がなされると、植栽基盤3の保水力を超えて水や養液が滲み出す場合がある。その場合、滲み出した水や養液は植栽基盤3上部の前方(カバー部材4側)から滴り、植栽を介して植栽受け部13内に供給されることになる。また、降雨時には植栽口12から雨水が浸入し、同じく植栽を介して植栽受け部13内に水が供給されることになる。
そうすると、植栽受け部13内の水や養液は、植栽受け部13に設けられた傾斜により植栽部材2側へと流れ、導水部材14を伝って貯留部8(植栽基盤3)へと導かれることになる。そして、貯留部8へと導かれた水や養液が貯留部8に溜まり、一定量を超えた場合には、水や養液の余剰分が放出口10より放出され、下方のパネルへと順次水や養液が供給されていくことになる。
従って、本発明に係る壁面緑化パネルを用いれば、植栽受け部内に供給された余剰の水や養液を貯留部へとスムーズに導くことができ、各パネル間の隙間や植栽部材とカバー部材との間からの漏水を防止し、灌水の効率低下を防止することができる。また、植物の根腐れを防止することができる。
本発明は壁面緑化に用いることができる。
1 壁面緑化パネル
2 植栽部材
3 植栽基盤
4 カバー部材
5 筐体
6 開口
6a 開口の下端
7 植栽空間
8 貯留部
8a 貯留部の上端
9 供給口
10 放出口
11 通気孔
12 植栽口
13 植栽受け部
13a 植栽受け部の突出先端
13b 植栽受け部の上端
14 導水部材
14a 導水部材の下端
14b 導水部材の突出先端
15 結合部材
16 穴
17 傾斜面
18 灌水ホース
W 水または養液

Claims (7)

  1. 植栽基盤を収納する正面に開口を有する植栽空間と、前記植栽空間の下部に水または養液の少なくとも一方を貯留する貯留部とを有する植栽部材と、
    前記植栽部材の前方に設置される、植栽口を有する植栽受け部を前方に向けて突設したカバー部材を備える壁面緑化パネルであって、
    前記カバー部材の裏面で、かつ前記植栽受け部の周囲に、導水部材を突設したことを特徴とする壁面緑化パネル。
  2. 前記導水部材が、
    前記カバー部材の裏面で、かつ前記植栽受け部の下方および側方に突設したものであることを特徴とする請求項1に記載の壁面緑化パネル。
  3. 前記植栽受け部の下方および側方に突設した導水部材が、
    裏面視において凵字状またはU字状のものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の壁面緑化パネル。
  4. 前記植栽受け部の下方に突設した導水部材の下端が、
    前記貯留部の上端よりも上方に位置するものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の壁面緑化パネル。
  5. 前記導水部材が、
    前記植栽基盤を押さえるように突設されたものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の壁面緑化パネル。
  6. さらに、
    前記カバー部材の裏面の少なくとも端部以外の場所に、前記植栽部材と係止可能な結合部材を設けたものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の壁面緑化パネル。
  7. 前記結合部材が、
    前記植栽部材に設けられた穴に貫入可能な鉤状部材であることを特徴とする請求項6に記載の壁面緑化パネル。
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