JP7010431B2 - ビニルアルコール系重合体 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の構成単位を含む新規なビニルアルコール系重合体、該ビニルアルコール系重合体を含む樹脂組成物、該樹脂組成物からなる接着剤、及び該樹脂組成物からなるビニルアルコール系樹脂繊維処理剤に関する。
ビニルアルコール系重合体は高い結晶性を有することから、強度、耐油性、造膜性及び酸素ガスバリア性等に優れる被膜を形成できる。また、ビニルアルコール系重合体は、その親水性を利用することにより、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、繊維加工剤、バインダー、紙加工剤、接着剤、包装体、シート及び容器等に広く利用されている。
また、ビニルアルコール系重合体は、結晶性を制御したり官能基を導入したりすることにより特定の性能を向上させることができるため、検討が盛んに行われている。例えば、反応性官能基であるオレフィンをビニルアルコール系重合体の側鎖に導入した後、高エネルギー線を照射して架橋することにより耐水性を向上させる技術や、グラフト重合により重合体を改質する技術が提案されている。
側鎖にオレフィンを有するビニルアルコール系重合体としては、例えば、特許文献1にグリシジルメタクリレートを用いることによりメタクリレート基を側鎖に導入したビニルアルコール系重合体が提案されている。また、特許文献2には、(メタ)アクリルアミド化合物を用いることにより、(メタ)アクリルアミド基を側鎖に導入したビニルアルコール系重合体が提案されており、特許文献3には、(メタ)アクリレート基を側鎖に導入したビニルアルコール系重合体が提案されている。更に、特許文献4には、1,4-ブタンジオールジビニルエーテル等を用いることにより、オレフィンを側鎖に導入したビニルアルコール系重合体が提案されている。
一方、特許文献5及び6には、オレフィン系不飽和二重結合を有するモノアルデヒドを用いてビニルアルコール系重合体をアセタール化することにより、側鎖に二重結合を有するビニルアルコール系重合体を含有する懸濁重合用分散安定剤が開示されている。
特開平4-283749号公報 特開2001-72720号公報 特開平10-312166号公報 国際公開第2014/171502号 国際公開第2015/182567号 特開2017-105997号公報
特許文献1~4に記載されたビニルアルコール系重合体は、製造及び保管時等にゲル化が進行しやすく保存安定性が悪いという課題があった。また、特許文献5及び6に記載された側鎖に二重結合を有するビニルアルコール系重合体は、高エネルギー線に対する反応性が低く、耐水性を十分に付与できないという問題があり、更に、エラストマーとの接着性が不十分なものがあるという問題もあった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、製造及び保管時にゲル化しにくく保存安定性に優れると共に、高エネルギー線に対する反応性に優れ、且つエラストマーとの接着性に優れるビニルアルコール系重合体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ビニルアルコール単位の他に特定の構成単位を含むビニルアルコール系重合体であれば、製造及び保管時にゲル化しにくく保存安定性に優れると共に高エネルギー線に対する反応性に優れ、且つエラストマーとの接着性に優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1]下記一般式(1a)及び一般式(1b)で表されるアセタール構成単位から選ばれる少なくとも1種と、ビニルアルコール単位とを含むビニルアルコール系重合体。
Figure 0007010431000001

(一般式(1a)中、Rは炭素数1~3のアルキル基を有してもよい炭素数1~6のアルキレン基を表し、Rは炭素数1~3のアルキル基を表す。一般式(1b)中、Rは炭素数1~3のアルキル基を少なくとも1つ有する炭素数1~6のアルキレン基を表す。)
[2]前記ビニルアルコール系重合体の全構成単位に対する前記一般式(1a)及び一般式(1b)で表されるアセタール構成単位の合計の含有量が0.01モル%以上85モル%以下である、[1]に記載のビニルアルコール系重合体。
[3]平均残存水酸基量が60モル%超である、[1]又は[2]に記載のビニルアルコール系重合体。
[4]前記ビニルアルコール系重合体1.0gを90℃の水99gに添加し、200rpmで2時間撹拌したときの未溶解分が0.1g以下である、[1]~[3]のいずれかに記載のビニルアルコール系重合体。
[5]前記アセタール構成単位が前記一般式(1a)で表される構成単位である、[1]~[4]のいずれかに記載のビニルアルコール系重合体。
[6]R中に含まれる炭素数及びR中に含まれる炭素数の合計が2以上8以下である、[5]に記載のビニルアルコール系重合体。
[7]前記一般式(1a)のRがメチル基である、[5]又は[6]に記載のビニルアルコール系重合体。
[8][1]~[7]のいずれかに記載のビニルアルコール系重合体を含む樹脂組成物。
[9][8]に記載の樹脂組成物からなる接着剤。
[10]エラストマーとの接着用である[9]に記載の接着剤。
[11][8]に記載の樹脂組成物からなるビニルアルコール系樹脂繊維処理剤。
本発明によると、製造及び保管時にゲル化しにくく保存安定性に優れると共に、高エネルギー線に対する反応性に優れ、且つエラストマーとの接着性に優れるビニルアルコール系重合体を提供できる。
[ビニルアルコール系重合体]
本発明のビニルアルコール系重合体は、下記一般式(1a)及び一般式(1b)で表されるアセタール構成単位から選ばれる少なくとも1種と、ビニルアルコール単位とを含むビニルアルコール系重合体である。本発明のビニルアルコール系重合体は、側鎖の末端に反応性炭素-炭素二重結合を有し、反応性に優れていることから、本発明のビニルアルコール系重合体を接着剤として用いた場合にエラストマー等に対して優れた接着性を示す。また、側鎖の末端に存在する前記反応性炭素-炭素二重結合は、主鎖の近傍に存在していることから反応性が極端に高くなく、製造及び保管時にゲル化しにくいという性質も有している。なお、本発明において「反応性炭素-炭素二重結合」とは、熱又は光等の外部エネルギーにより他の成分と反応し得る炭素-炭素二重結合を意味し、通常、芳香族環に含まれる炭素-炭素二重結合は含まず、脂肪族炭素-炭素二重結合を指す。また、本明細書において「エラストマー」は、ゴム弾性を示す高分子物質を意味し、熱可塑性エラストマーや一般的にゴムと称される熱硬化性エラストマーを含む。
Figure 0007010431000002
(一般式(1a)中、Rは炭素数1~3のアルキル基を有してもよい炭素数1~6のアルキレン基を表し、Rは炭素数1~3のアルキル基を表す。一般式(1b)中、Rは炭素数1~3のアルキル基を少なくとも1つ有する炭素数1~6のアルキレン基を表す。)
<一般式(1a)及び一般式(1b)で表されるアセタール構成単位>
本発明のビニルアルコール系重合体は、下記一般式(1a)で表されるアセタール構成単位(以下、「アセタール構成単位(1a)」ともいう)、及び後述する一般式(1b)で表されるアセタール構成単位(以下、「アセタール構成単位(1b)」ともいう)から選ばれる少なくとも1種を含むものである。
Figure 0007010431000003
一般式(1a)中、Rは炭素数1~3のアルキル基を有してもよい炭素数1~6のアルキレン基を表し、R中のアルキル基は炭素数1~2のアルキル基が好ましく、Rにおけるアルキレン基は炭素数1~4のアルキレン基が好ましく、炭素数1~3のアルキレン基がより好ましい。Rにおけるアルキル基の炭素数が3を超えると反応性炭素-炭素二重結合の近傍の立体障害によりポリビニルアルコール系重合体の反応性が低下する。また、Rにおけるアルキレン基の炭素数が6を超えるとビニルアルコール系重合体の反応性が高くなり過ぎ、製造及び保管時にゲル化しやすくなり、保存安定性が低下する。なお、Rの「炭素数1~6のアルキレン基」は、前記アルキル基を構成する炭素原子とアルキレン基を構成する炭素原子との合計の炭素数が1~6であることを表す。
は炭素数1~3のアルキル基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、及びiso-プロピル基が挙げられる。これらの中でも、メチル基、及びエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。Rにおけるアルキル基の炭素数が3を超えると反応性炭素-炭素二重結合の近傍の立体障害によりビニルアルコール系重合体の反応性が低下する。
中に含まれる炭素数及びR中に含まれる炭素数の合計が2以上8以下であることが好ましい。前記炭素数の合計が前記範囲内であると、本発明のビニルアルコール系重合体が製造及び保管時にゲル化しにくくなり保存安定性が向上すると共に、高エネルギー線に対する反応性が向上する傾向にある。前記観点から、R中に含まれる炭素数及びR中に含まれる炭素数の合計は、2~6が好ましく、2~5がより好ましく、2~4が更に好ましい。
アセタール構成単位(1a)を有するビニルアルコール系重合体は、ポリビニルアルコールと、例えば、3-メチル-3-ブテナール、3-エチル-3-ブテナール、4-メチル-4-ペンテナール、4-エチル-4-ペンテナール、5-メチル-5-ヘキセナール、5-エチル-5-ヘキセナール等のアルデヒド及びそのアセタール化体(例えば、3-メチル-3-ブテナールのアセタール化体である3-(1,3-ジオキサラン-2-イル)-2-メチル-1-プロペン)から選ばれる少なくとも1種とを反応させることにより得ることができる。
Figure 0007010431000004
一般式(1b)中、Rは炭素数1~3のアルキル基を少なくとも1つ有する炭素数1~6のアルキレン基を表し、R中のアルキル基としては炭素数1~2のアルキル基が好ましく、Rにおけるアルキレン基としては炭素数1~4のアルキレン基が好ましく、炭素数1~3のアルキレン基がより好ましい。通常、側鎖の末端に存在する二重結合が一置換アルケンであると、反応性が高くなり過ぎ保存安定性が低下する。しかし、本発明のビニルアルコール系重合体はRが炭素数1~3のアルキル基を有するため、立体障害により二重結合の反応性が適度に低下し、優れた保存安定性を発現する。Rにおけるアルキル基の炭素数が3を超えると、反応性炭素-炭素二重結合の近傍の立体障害によりビニルアルコール系重合体の反応性が低下する。また、Rにおけるアルキレン基の炭素数が6を超えるとビニルアルコール系重合体の反応性が高くなり過ぎ、製造及び保管時にゲル化しやすくなり、保存安定性が低下する。なお、Rの「炭素数1~6のアルキレン基」は、前記アルキル基を構成する炭素原子とアルキレン基を構成する炭素原子との合計の炭素数が1~6であることを表す。
アセタール構成単位(1b)を有するビニルアルコール系重合体は、ポリビニルアルコールと、例えば、2-メチル-3-ブテナール、2,2-ジメチル-3-ブテナール、2-メチル-4-ペンテナール、3-メチル-4-ペンテナール、2,2-ジメチル-4-ペンテナール、2,3-ジメチル-4-ペンテナール、3-エチル-4-ペンテナール、3-プロピル-4-ペンテナール、2-メチル-5-ヘキセナール、2,2-ジメチル-5-ヘキセナール、4-メチル-5-ヘキセナール等のアルデヒド及びそのアセタール化体(例えば、2-メチル-3-ブテナールのアセタール化体である3-(1,3-ジオキサラン-2-イル-)-3-メチル-1-プロペン)から選ばれる少なくとも1種とを反応させることにより得ることができる。
本発明のビニルアルコール系重合体は、前記アセタール構成単位(1a)及び(1b)のいずれを含んでいてもよく、また両方を含んでいてもよい。また、本発明のビニルアルコール系重合体は、前記アセタール構成単位(1a)を2種以上、及び/又は前記アセタール構成単位(1b)を2種以上含んでもよいが、本発明のビニルアルコール系重合体をゲル化させにくくする観点、及び高エネルギー線に対する反応性を向上させる観点から、少なくとも前記アセタール構成単位(1a)を含んでいることが好ましい。
<全構成単位に対するアセタール構成単位の合計の含有量>
前記ビニルアルコール系重合体の全構成単位に対する前記一般式(1a)及び一般式(1b)で表されるアセタール構成単位の合計の含有量(以下、「アセタール化度」ともいう)は0.01モル%以上85モル%以下であることが好ましい。前記アセタール構成単位の合計の含有量が前記範囲内であると、本発明のビニルアルコール系重合体がゲル化しにくくなり保存安定性が向上すると共に、高エネルギー線に対する反応性が向上する。前記観点から、前記ビニルアルコール系重合体の全構成単位に対する前記一般式(1a)及び一般式(1b)で表されるアセタール構成単位の合計の含有量は、好ましくは0.05モル%以上、より好ましくは0.1モル%以上、更に好ましくは0.5モル%以上、より更に好ましくは1.0モル%以上、より更に好ましくは1.5モル%以上であり、そして、好ましくは60モル%以下、より好ましくは40モル%以下、更に好ましくは20モル%以下、より更に好ましくは10モル%以下、より更に好ましくは5モル%以下、より更に好ましくは3モル%以下である。なお、本発明において「構成単位」は重合体を構成する繰り返し単位を意味し、例えばビニルアルコール単位は「1単位」、2単位のビニルアルコール単位がアセタール化された構造、すなわち前記一般式(1a)及び一般式(1b)で表されるアセタール構成単位は「2単位」と数える。
上記アセタール構成単位の合計の含有量は、H-NMRスペクトルにより求めた値であり、より詳細には実施例に記載の方法に従って測定した値である。
<平均残存水酸基量>
本発明のビニルアルコール系重合体の平均残存水酸基量は60モル%超であることが好ましい。平均残存水酸基量が前記範囲内であると、本発明のビニルアルコール系重合体がゲル化しにくくなり保存安定性が向上する傾向にある。前記観点から、平均残存水酸基量は70モル%以上が好ましく、75モル%以上がより好ましく、80モル%以上が更に好ましく、85モル%以上がより更に好ましく、90モル%以上がより更に好ましい。なお、本発明における平均残存水酸基量は、前記ビニルアルコール系重合体の全構成単位に対するビニルアルコール単位の含有量である。本発明のビニルアルコール系重合体の平均残存水酸基量はH-NMR又はIR(赤外分光法)により測定でき、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
<ビニルアルコール系重合体の溶解性>
本発明のビニルアルコール系重合体は、その1.0gを90℃の水99gに添加し、200rpmで2時間撹拌したときの未溶解分が0.1g以下であることが好ましい。前記未溶解分が前記上限値以下であると水に溶解しやすいことを示す。水に溶解しやすいほど、含水率の高いハイドロゲルを作製可能である。前記観点から、前記未溶解分は、好ましくは0.05g以下、より好ましくは0.03g以下、更に好ましくは0.02g以下、特に好ましくは0.01g以下であり、実質的に0gが最も好ましい。
<その他の構成単位>
本発明のビニルアルコール系重合体は、前記一般式(1a)及び一般式(1b)で表されるアセタール構成単位から選ばれる少なくとも1種、及びビニルアルコール単位の他に、その他の構成単位を含んでいてもよい。その他の構成単位としては、ポリビニルアルコールの原料となる酢酸ビニル等のビニルエステル単量体と共重合可能な反応性炭素-炭素二重結合を有する不飽和単量体に由来する構成単位が挙げられる。前記反応性不飽和単量体としては、例えばエチレン、1-ブテン、及びイソブチレン等のオレフィン;アクリル酸及びその誘導体;メタクリル酸及びその誘導体;アクリルアミド及びその誘導体;メタクリルアミド及びその誘導体;マレイン酸及びその誘導体;無水マレイン酸及びその誘導体;等が挙げられる。これらは、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ビニルアルコール系重合体が前記反応性不飽和単量体に由来する他の構成単位を含有する場合、その含有量は10モル%以下が好ましく、5モル%以下がより好ましく、3モル%以下が更に好ましい。
<粘度平均重合度>
本発明のビニルアルコール系重合体の粘度平均重合度は特に制限されないが、取り扱い性の観点から、4000以下が好ましく、3500以下がより好ましく、3000以下が更に好ましく、そして、ビニルアルコール系重合体を接着剤として用いた場合の接着性を向上させる観点から、500以上が好ましく、1000以上がより好ましく、1500以上が更に好ましい。ビニルアルコール系重合体の粘度平均重合度は、例えばJIS K 6726に準拠した方法により測定できる。
<ビニルアルコール系重合体の製造方法>
本発明のビニルアルコール系重合体の製造方法に特に制限はないが、ポリビニルアルコールと前述のアルデヒド及び/又はそのアセタール化体とを反応させ、ポリビニルアルコールをアセタール化することにより得ることができる。具体的なアセタール化方法としては、アルデヒド及び/又はそのアセタール化体及びポリビニルアルコールを溶解し、酸触媒存在下で反応させ、その後塩基性物質で中和することによりビニルアルコール系重合体の水溶液を得る方法等が挙げられる。
前記製造方法において、原料となるアルデヒド及び/又はそのアセタール化体の使用量は、ポリビニルアルコール100質量部に対して0.01~20質量部が好ましく、0.05~15質量部がより好ましく、0.1~10質量部が更に好ましい。
アセタール化反応に用いる酸触媒としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、及びリン酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、シュウ酸、及びp-トルエンスルホン酸等の有機酸等が挙げられる。酸触媒を使用する場合、その使用量は、ポリビニルアルコール100質量部に対して、0.01~20質量部程度が好ましい。
中和に用いる塩基性物質としては特に制限されないが、例えば水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;モノエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、及びモノイソプロパノールアミン等の第一級アルカノールアミン、ジエタノールアミン、メチルエタノールアミン、及びブチルメタノールアミン等の第二級アルカノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、及びジメチルエタノールアミン等の第三級アルカノールアミン等の有機アミン類;等を挙げることができる。
[樹脂組成物、接着剤、及びビニルアルコール系樹脂繊維処理剤]
本発明の樹脂組成物は前述の本発明のビニルアルコール系重合体を含むものであり、本発明の接着剤及びビニルアルコール系樹脂繊維処理剤は前記樹脂組成物からなるものである。本発明の樹脂組成物、接着剤及びビニルアルコール系樹脂繊維処理剤はいずれも本発明のビニルアルコール系重合体を含むため、製造及び保存時にゲル化しにくく保存安定性に優れると共に、高エネルギー線に対する反応性に優れ、且つエラストマーとの接着性に優れる。
<任意成分>
本発明の樹脂組成物及び接着剤は、本発明のビニルアルコール系重合体の他に、本発明の効果を阻害しない範囲で、例えば、溶媒、架橋開始剤、可塑剤、及び分散剤等の任意成分を含有してもよい。
本発明の樹脂組成物及び接着剤に用いる溶媒としては、水、エタノール、プロパノール、ブタノール、メタノール、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、及び酢酸エチル等が挙げられる。これらは、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の樹脂組成物及び接着剤が溶媒を含有する場合、その含有量は、好ましくは50~99.9質量%、より好ましくは60~99.9質量%、更に好ましくは70~99.9質量%である。
本発明の樹脂組成物及び接着剤に用いる架橋開始剤としては、α,α-アゾビスイソブチロニトリル、及びベンゾイルパーオキサイド等の熱処理によりラジカルを発生する化合物や、(1,1-ジメチルエチル)フェニルケトン、及び2-ヒドロキシ-4’-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノン等の光照射によりラジカルを発生する化合物が挙げられる。本発明の樹脂組成物及び接着剤が架橋開始剤を含有する場合、その含有量は、好ましくは0.001~5質量%、より好ましくは0.005~2質量%、更に好ましくは0.005~1質量%である。なお、本発明の樹脂組成物及び接着剤は、前述の架橋開始剤を使用しない場合であっても熱処理又は光照射を行うことにより硬化物や接着性を得ることができる。
本発明の樹脂組成物及び接着剤は、前記溶媒及び架橋開始剤の他に用途に応じて必要な成分を適宜配合することができ、例えば可塑剤、分散剤、顔料、フィラー、及び酸化防止剤等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物を接着剤として使用する場合の使用方法について特に制限はないが、通常、浸漬、ロールコーター、ノズル(スプレー)塗布、及び刷毛塗り等の手法で基材に塗布できる。また、接着方法についても制限はなく、常温~200℃程度の間で適宜プレスを行うことにより接着できる。
<接着剤の用途>
本発明の接着剤の用途に制限はなく、エラストマー接着用途、ビニルアルコール系樹脂繊維処理剤、前記接着剤層を含む積層体用、表面保護用途、マスキング用途、シーリング用途、電磁波シールド用、及び接着テープ用途等が挙げられる。中でも、本発明のビニルアルコール系重合体はエラストマーに対して良好な接着性を示すことから、エラストマー接着用途に用いることが好ましい。また、繊維を補強する目的で本発明の樹脂組成物をビニルアルコール系樹脂繊維処理剤として用いることも好ましい。
以下、実施例等により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はかかる実施例等により何ら限定されない。
[原料]
<ポリビニルアルコール>
ポリビニルアルコール(A):けん化度99モル%、粘度平均重合度1700
ポリビニルアルコール(B):けん化度88モル%、粘度平均重合度1700
<アルデヒド>
下記(1)~(5)のアルデヒドについては、国際公開2016/104332に記載の方法に従って製造した。
(1)4-メチル-4-ペンテナール
(2)3-(1,3-ジオキサラン-2-イル)-2-メチル-1-プロペン
(3)3-メチル-4-ペンテナール
(4)2,2-ジメチル-3-ブテナール
(5)3-(1,3-ジオキサラン-2-イル-)-3-メチル-1-プロペン
(6)アクロレイン:シグマアルドリッチジャパン合弁会社製
(7)7-オクテナール:株式会社クラレ製
(8)3-メチル-2-ブテナール:株式会社クラレ製
(9)メタクロレイン:シグマアルドリッチジャパン合弁会社製
(10)クロトンアルデヒド:シグマアルドリッチジャパン合弁会社製
(11)3-ブテナールジエチルアセタール:シグマアルドリッチジャパン合弁会社製
[測定方法]
<アセタール化度、平均残存水酸基量の測定>
下記の実施例及び比較例で得られたビニルアルコール系重合体(0.03g)をジメチルスルホキシド-d(0.97g)に溶解させ、500MHzのH-NMR測定を行った。原料のポリビニルアルコール粒子についても、同様にH-NMR測定を行った。得られたH-NMRスペクトルから、下記式にしたがってアセタール化度を算出した。結果を表1に示す。
アセタール化度(モル%)=[(アルデヒド及び/又はそのアセタール化体と反応した水酸基のモル数)/(全構成単位のモル数)]×100
平均残存水酸基量(モル%)=[(ビニルアルコール単位のモル数)/(全構成単位のモル数)]×100
全構成単位のモル数=(アルデヒド及び/又はそのアセタール化体と反応した水酸基のモル数)+(ビニルアルコール単位のモル数)+(ビニルエステル単位のモル数)
<架橋後の溶出率測定>
実施例及び比較例で得られたビニルアルコール系重合体1.0gを水99.0gに溶解させ、25℃に冷却した。2-ヒドロキシ-4’-(2-ヒドロキシメトキシ)-2-メチルプロピオフェノン0.01gを添加して溶解させた後、溶液を縦10cm、横20cmのテフロン(登録商標)製型に流し入れた。25℃で1週間乾燥させた後、フィルムを型から取り出し、東芝製TOSCURE401(ランプH400L/2)を用いて22mJ/cmの強度で480秒間紫外光を照射した。その後、フィルムを煮沸水に1時間浸漬し、取り出して120℃、圧力0.005MPaで6時間乾燥させた後、重量Wを測定した。
架橋後の溶出率(質量%)=[1.0-W/1.0]×100
この評価は、ビニルアルコール系重合体に光照射することにより製造したフィルムの耐水性を評価するものであって、溶出率が低い方が耐水性に優れていることを示す。
<保存安定性(ゲル化)>
実施例及び比較例で得られたビニルアルコール系重合体1.0gを水99.0gに溶解させ、25℃に冷却した。2-ヒドロキシ-4’-(2-ヒドロキシメトキシ)-2-メチルプロピオフェノン0.01gを添加して溶解させた後、蓋付きガラス製容器に入れた。1ヶ月間又は3ヶ月間、25℃で放置した後、溶液のゲル化を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:3ヶ月後にもゲル状物が観察されなかった。
B:1ヶ月後はゲル状物が観察されなかったが、3ヶ月後にはゲル状物が観察された。
C:1ヶ月後にゲル状物が観察された。
<ゴム接着性>
実施例及び比較例で得られたビニルアルコール系重合体2.0gを水98.0gに溶解させた水溶液に、ビニロン繊維(1330dtex)をディップし、ローラーで搾取した。120℃で30秒間乾燥、140℃で30秒間熱処理した。この操作により得られたビニルアルコール系重合体処理ビニロン繊維を撚り数80T/mで撚って繊維コードを作製した。得られた繊維コード41本を重ならないよう25.4mm間に平行に並べ、EPDM未加硫ゴムに埋め込み、加圧下150℃、圧力73.2kg/cm下、30分間プレス加硫した。次いで繊維コードをゴムから剥離させるときに要した力(N/25.4mm)を測定した。剥離試験はインストロン3365を使用した。剥離速度は50mm/minで繊維コードとゴムとを約200mm剥離した。チャートに現れる最初のピークから10mmと最後のピークから10mmを除いた範囲に現れた多数のピークから、ピーク同士が2mm以上離れているものを選択し、その中から最高点5点と最低点5点を取り出して平均した値をゴム接着性とした。
<未溶解分の測定>
水99gを200rpmで撹拌しながら、実施例及び比較例で得られたビニルアルコール系重合体1gを添加し、90℃で200rpmで2時間撹拌した。次いで、JIS P3801において規定された5種Aに分類されるろ紙を用いて、得られた未溶解分を含む溶液を差圧0.010±0.002MPaで減圧ろ過し、ろ紙上の残存成分を120℃、圧力0.005MPaで6時間乾燥させ、質量を測定した。
[実施例1]
還流冷却管、温度計を備え付けた三つ口フラスコに、アセトニトリル193g、4-メチル-4-ペンテナール1.39gを加え、マグネティックスターラーで撹拌しながらポリビニルアルコール(A)50gを徐々に添加した。水39.5g、47質量%硫酸16.5gの混合溶液を滴下漏斗から5分間かけて滴下し、30℃に昇温して5時間反応を行った。1モル/L水酸化ナトリウム水溶液をpHが8になるまで加えた後、ろ過により固形物を取り出し、アセトニトリルと水の重量比9:1の混合溶媒で5回洗浄を行った後、120℃、圧力0.005MPaで6時間乾燥させて、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[実施例2]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gを3-(1,3-ジオキサラン-2-イル)-2-メチル-1-プロペン1.82gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[実施例3]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gを3-メチル-4-ペンテナール1.39gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[実施例4]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gを2,2-ジメチル-3-ブテナール1.39gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[実施例5]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gを3-(1,3-ジオキサラン-2-イル-)-3-メチル-1-プロペン1.82gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[比較例1]
ポリビニルアルコール(A)をそのまま用いた。
[比較例2]
ポリビニルアルコール(B)をそのまま用いた。
[比較例3]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gをアクロレイン0.75gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[比較例4]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gを7-オクテナール1.79gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[比較例5]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gを3-メチル-2-ブテナール1.19gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[比較例6]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gをメタクロレイン0.99gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[比較例7]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gをクロトンアルデヒド0.99gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
[比較例8]
4-メチル-4-ペンテナール1.39gを3-ブテナールジエチルアセタール2.05gに変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的のビニルアルコール系重合体を得た。
Figure 0007010431000005
実施例及び比較例の結果より明らかなように、本発明のビニルアルコール系重合体は、製造及び保存時にゲル化しにくく保存安定性に優れると共に、高エネルギー線に対する反応性に優れ、且つエラストマーとの接着性に優れることがわかる。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1a)で表されるアセタール構成単位と、ビニルアルコール単位とを含むビニルアルコール系重合体であって、前記ビニルアルコール系重合体の全構成単位に対する前記アセタール構成単位の含有量が0.1モル%以上、5モル%以下である、ビニルアルコール系重合体。
    Figure 0007010431000006

    (一般式(1a)中、Rは炭素数1~3のアルキル基を有してもよい炭素数1~6のアルキレン基を表し、Rは炭素数1~3のアルキル基を表す。)
  2. 平均残存水酸基量が60モル%超である、請求項に記載のビニルアルコール系重合体。
  3. 前記ビニルアルコール系重合体1.0gを90℃の水99gに添加し、200rpmで2時間撹拌したときの未溶解分が0.1g以下である、請求項1又は2に記載のビニルアルコール系重合体。
  4. 中に含まれる炭素数及びR中に含まれる炭素数の合計が2以上8以下である、請求項1~のいずれかに記載のビニルアルコール系重合体。
  5. 前記一般式(1a)のRがメチル基である、請求項1~のいずれかに記載のビニルアルコール系重合体。
  6. 請求項1~のいずれかに記載のビニルアルコール系重合体を含む樹脂組成物。
  7. 請求項に記載の樹脂組成物からなる接着剤。
  8. エラストマーとの接着用である請求項に記載の接着剤。
  9. 請求項に記載の樹脂組成物からなるビニルアルコール系樹脂繊維処理剤。
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