JP7008314B2 - 管状杭打設工法、管状杭保持装置 - Google Patents

管状杭打設工法、管状杭保持装置 Download PDF

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Description

本発明は、掘削装置にダウンザホールハンマを用いて掘削と同時に掘削装置外周に套嵌された管状杭を地盤に打設する工法と、該工法で用いる管状杭保持装置に関するものであり、例えば、深い峡谷やダムサイト、急峻な山岳地帯などの施工現場で好適に用いられる。
(背景技術の概要)
世界経済の流動化や、産業構造の転換、また異常多雨・大地震・津波などの気象・地象環境の大きな変化に対応するため、道路橋・鉄道橋・ダム・護岸などの社会資本の更新や新設が活発に行われている。このような社会資本の更新・新設工事のなかには、杭打ち施工が大径化、長尺化しているものが数多くあり、その具体例としては、桟橋支持杭(管状杭)の打設などの工事が挙げられる。
この種の打設を要する施工現場が峡谷、ダム、護岸、河川などにある場合、通常、対象地盤上に施工機材を搬入することが困難であるため、地盤から離れた位置に機械足場を構築し、該足場上に搬入した施工機材を使って打設を行う必要がある。しかしながら、三点支持式杭打ち機のような「杭心位置」と「機械稼動範囲の位置」が固定的となる装置では、杭心に装置が届かず施工が困難となる。
そこで、図7に示すように、機械足場に搬入したクレーンで掘削装置8を吊り下げて施工する方法が採用されている。
このクレーン吊り下げ方式の管状杭の打設工法を採用する現場のなかでも、例えば、深い峡谷を通る難工事路線となる道路橋、鉄道橋工事や深い既設のダムサイトにおける工事用道路や作業構台構台のための桟橋施工では、図7に示すように、桟橋の杭長が60mを超えるなど極めて長くなる。
また、ダムサイトにおいては、堰堤やゲート部の部材が大型で重量物であり、比較的大型のクレーン(150t~300t程度)が用いられる。従って、クレーン荷重等を含む鉛直荷重が大きくなれば、それを支えるために桟橋の杭径がより大きくなる。
現在までも、このような各種要請から、現在、峡谷やダムなどにおける桟橋施工では、長尺でかつ大径の管状杭を用いる極めて大きな荷重の掘削装置を吊り下げるため、クレーンが大型化し、その結果桟橋の規格も大型化している。
そのため、公共工事の合理化が強く推進される近年では、支間長が縮まると、その分杭の打設本数が増えて、工期長期化、コスト増大、原地盤の大きな改変といった弊害を招くため、工期短縮、コスト縮減、環境保全などを目的として、大径・長尺の杭を起用することで、より長い支間長(打設間隔)で施工することを求める事例が増加している。
今後は、経済再興の要として早期開通が期待されるリニア新幹線のルート選定や、大震災に対応した緊急輸送道路の難工事区間を含むルートの選定などを受け、そこに含まれる道路橋、鉄道橋やトンネル建設のための工事用道路や作業構台の構築に際し、例えば日本アルプスのような急峻な山間部の難工事区間においても、長尺杭桟橋の、それらの工事目的の緊急性に適うだけの急速施工が求められることになる。
また、特にダム湖においては、桟橋の下部補強材の取り付け作業が大水深の水中作業となり作業者への負担が大きくなるなどの理由から、設計上可能な限りブレス設置を行わないよう、大径の管状杭を利用することで断面係数を高めるなどの方法が望まれる。
その他にも、近年では、各地の地すべり地帯において、気象の変化による長梅雨や大規模台風により度々発生する異常多雨の際に発生する、河道閉塞や天然ダム、土石流により市民生活に重篤な被害をもたらすような深層崩壊による地すべりを抑止するための大深度の大口径抑止杭(多くの場合管状杭)を打設する防災措置が全国的に急務であるなど、強度に優れる管状杭の仕様が、大径・長尺化する例は枚挙に暇がない。
現在、上記のような環境下での有効な急速施工方法として、例えば特許文献1(特許3708795号)に開示された杭打ち方法が広く用いられている。当該特許文献に開示の方法では、ドリルロッドを備えた掘削装置を用いている。このドリルロッドの先端側には掘削ビットが設けられ、上端側には、該ドリルロッドを回転駆動する回転駆動装置が設けられている。このような装置を用いて管状杭の打設を行うためには、図7に示すように、杭長と同等以上の長さのロッドを備えた掘削装置が常に必要となる。
(桟橋施工の概要)
図8~図10に基づいて、桟橋施工の一例を説明する。
図8は、桟橋施工で用いる導材13(桟橋パネル)を示す平面図である。
図9は、桟橋施工の一工程を例示する斜視図であって、図8に示す導材13(桟橋パネル)をクレーンで設計位置に運搬している様子を示している。
図10は、図9の次工程を示す斜視図であって、桟橋完成部分から張り出すように連結した導材13をガイドに利用し、橋脚をなす管状杭71を打設している様子を示している。
桟橋施工では、桟橋の上部構造の一単位を成す導材(桟橋パネル)を複数用いる。各導材(桟橋パネル)は、桟橋の構築途中では、打設する管状杭をガイドする手段として機能し、桟橋の完成後には、その上部構造の一部として機能する。図8に示す導材13は、主として、メインフレーム14と、該メインフレームに連結されたガイドフレーム15とから構成されている。
メインフレーム14は、既設の導材に対し連結される連結部材17を有している。ガイドフレーム15は、打設時に管状杭を地盤へガイドする筒状の杭ガイド16と、次段の導材に対して連結される連結金具18を有している。杭ガイド16は、管状杭を挿通させるための挿通孔19を有している。
上記構成の導材13を用いて桟橋を架設するにあたっては、はじめに図9に示すように、桟橋完成部分からなる足場上にクレーンを用意し、該クレーンで導材13を吊り上げ、延設地点(桟橋完成部分の先端位置)へ運搬する。続いて、運搬してきた導材13を、桟橋完成部分の先端側の既設桁(既設導材)に対し連結して、図10に示すように、桟橋完成部分から張り出すように片持ち状に延設する。
次に図10に示すように、橋脚を成す管状杭71を、延設した導材13の杭ガイド16に通して、打設予定位置の地盤上に建て込む。続いて、後述する掘削装置9のドリルロッドを、建て込んだ管状杭71に挿通させる。管状杭71の先端からドリルロッドの先端ビットが突き出たら、該ドリルロッドで対象地盤を回転掘削しつつ同時に管状杭71の打ち込みを行い、次いで、打設した管状杭71の頭部を導材13に固定する。
図示する例では、1つの導材を延設する毎に3本の管状杭を打設して、これらの杭頭部を杭ガイド16に固定する。上記工程を経て、1ユニット分(1導材分)の上部構造及び下部構造の構築作業が完了する。
上述した工程を繰り返して、複数本の管状杭で支持される導材を延設し続けることにより桟橋を完成させる。
(掘削装置)
次に図11~図13に基づいて、上述した桟橋施工で用いる掘削装置と管状杭の打撃圧入の原理について説明する。
図11は、ダウンザホールハンマを具備する掘削装置の構成を示す図である。
図12は、ダウンザホールハンマによる打撃圧入の原理を示す概略図である。
図13は、ダウンザホールハンマによる打撃圧入の原理を示す詳細図である。
図11に示すように、管状杭71の打設に用いる掘削装置8は主として、クレーン吊り下げ式の回転駆動装置80と、該回転駆動装置80に連結されたドリルロッド85(掘削軸部材)と、打撃圧入力発生用のピストンを内蔵するダウンザホールハンマ87を有している。
回転駆動装置80は、その下部の長尺のドリルロッド85を回転駆動する。この回転駆動装置80は、回転駆動用の装置本体81と、排土経路制御手段として機能する略筒状の排土キャップ82を有している。回転駆動装置80の一部である排土キャップ82は、図11に示すように、ドリルロッド85の上端側を取り囲むように、回転駆動用の装置本体81の下端に固設されている。掘削装置8のドリルロッド85の外周面と排土キャップ82との間には、エアリフトで吹き上がる土砂を排土するための隙間が空いている。
ドリルロッド85は、その下方に、打撃圧入力発生用のピストンを内蔵するダウンザホールハンマ87を具備している。このドリルロッド85は排土キャップ82の内側を通って、回転駆動装置80に作動可能に連結されている。
一方、ダウンザホールハンマ87を具備するドリルロッド85の下端には、地盤を掘削するための拡縮可能な掘削ビット89が設けられている。掘削ビット89の上方であって、ダウンザホールハンマ87の下方の外周面には、打撃力を管状杭71の下部に印加するための張出部86(管状杭側のケーシングトップ75と上下方向でぶつかり合う係合部)が固設されている。
掘削装置の下端にある掘削ビット89は、拡径状態と縮径状態との間で変位可能に(すなわち拡縮可能に)構成されている。掘削ビット89が縮径状態にあるときには、当該掘削ビットを管状杭71に対して自在に抜き差しすることができる。拡径状態では、掘削ビット89は外方に張り出して、その外側端の旋回軌跡は、図13の拡大図に示すように管状杭71の外径を上回るようになっている。
管状杭71の打設時には、図12に示すように管状杭71の内空部にドリルロッド85を挿入し、その先端開口部から掘削ビット89を突き出し、該掘削ビットを拡径状態にセットして対象地盤を掘削する。
上記構成の掘削装置8を用いて管状杭71の打設を行う際には、回転駆動装置80でドリルロッド85に回転力を付与すると同時に、コンプレッサーでダウンザホールハンマ87に圧縮エア(圧搾空気)を供給する。圧縮エアがダウンザホールハンマ87に供給されると、ダウンザホールハンマ87が内蔵するピストンが上下駆動して、該ピストンの打撃力がハンマ先端の掘削ビット89に伝達される。その結果、回転を加えながら掘削対象地盤に対し連続的に打撃掘削を行うことができる。
一方、ダウンザホールハンマ87に向けて供給される駆動用エア(圧搾空気)は、当該ダウンザホールハンマを駆動させるだけでなく、管状杭71の内側でエアリフト効果を発生させ、掘削ビット89で削り出される掘削ずり(掘削土)をエアによって吹き上げる。すなわち、掘削ビット89で削り出される掘削ずり(掘削土)は、図11において矢印で示すように、ダウンザホールハンマ87の駆動用エア(圧搾空気)に由来するエアフローに乗ってエアリフト式に吹き上がる。
エアリフト効果によって吹き上げられた掘削ずりは、図11において矢印で示すように、管状杭71の内空部(詳細には、該管状杭71の内周面とドリルロッド85の外周面との間の隙間などから成る経路)を通って、管状杭71の上端開口部から排出され、さらに、その周囲の排土キャップ82によってガイドされ、管状杭の上端側外周面と排土キャップ内周面との間に形成された平面視環状の隙間から噴出する。このような排土経路を確保する観点から、従来の掘削装置は、打設する管状杭と同等以上の長さのドリルロッドを具備する必要があった。
上述した原理で対象地盤を打撃掘削することにより、管状杭上部側からの掘削ずりの噴出を伴いながら、掘削装置8が掘進する。そして図13に示すように、掘削装置が掘進するとき、掘削ビット89の上部であってダウンザホールハンマ87下方の外周面に固設した張出部86と、管状杭71の下端側内側に固設したケーシングトップ75(張出部/シューリング)とが、上下方向で相互干渉して(相互にぶつかり合って)、管状杭71が掘進方向へ打撃圧入される。
したがって、掘削装置8のドリルロッド85を管状杭71に挿通させた状態で地盤を掘削すれば、それと同時に打撃力が管状杭下部に印加されて、該管状杭71が掘削装置8に追随するので、掘削と同時に管状杭の打撃圧入が進行する。
特許第3211673号公報
前述したとおり、工期短縮、施工コスト縮減、環境保全など見地から、コストと時間を最も要する桟橋支持杭の打設工程を削減することが求められており、そのためには、支間長(杭の打設間隔)を長くとる必要がある。すなわち、大径で長尺の杭を長支間で打ち込むことが求められている。
一方、従来技術で杭打ち施工を行う場合には、杭長に比例して掘削装置の構成長が長くなる。例えば図11に示す装置構成で60mの管状杭を打設するためには、60m以上のドリルロッドを備えた掘削装置が必要となる。すなわち、杭が長尺化すれば、その打設に用いる掘削装置(ロッド部分)も必然的に長尺化し、その結果、杭打ち施工における吊荷重量が大きくなるため、クレーンの作業半径が狭まることになる。
ここでその内容を更に詳述すると、以下のようになる。
まず、ケーシングを併用したダウンザホールハンマ掘削を行う場合には、主として
・ 回転駆動装置、
・ その下に連結する掘削軸部材(ドリルロッド)、
・ 更にその下に連結する拡径ビット式ダウンザホールハンマ、
・ ケーシング(鋼管杭等管状杭)
などを一体的に構成した掘削手段をクレーンが吊り下げ、その吊り能力の範囲内の施工位置に掘削を行う。
その際、上記掘削軸部材部分は管内に挿入され、その掘削軸部材の上部には回転駆動装置、その下部には拡径式ダウンザホールハンマのビット部分がそれぞれ管外に突出した状態で構成されている。そして、その状態で回転駆動装置がそれに連結された掘削軸部材を介して拡径ビット式ダウンザホールハンマを回転駆動させることで、ダウンザホールハンマの打撃破砕力が掘削面全体に作用して掘進する構造となっている。
すなわち、管状杭の杭長に従って掘削軸部材(ドリルロッド)は継ぎ足し・切り離しを行いその全長を変えることにより、回転駆動装置と掘削ビット部分が常に突出している構成が確保できるような構造となっており、杭が長尺になれば掘削軸部材長は長く(そしてその結果重く)なる。図14を参照。
なお、図13に示すとおり、ダウンザホールハンマ87などを用いた河川部等での管状杭打設工事では、ケーシングトップ(張出部/シューリング)と称する部材75が、管状杭下端において杭内側方向に出っ張るように設けられている。
そして、掘削装置8による掘削・圧入時には、該装置の下端にある拡縮可能な掘削ビット89をガイドする張出部86(外側に張り出した係合部)が、管状杭側のケーシングトップ75(内側に張り出した係合部)と上下方向で干渉・係合する。すなわち、掘削装置側の張出部86が、管状杭側のケーシングトップ75を上下方向で打撃する。
掘削・圧入時における管状杭71は、その周面に発生する周囲地盤との摩擦(すなわち周面摩擦)により上下方向の動きが拘束されて高止まりしようとするが、前述した打撃による押し込み力が管状杭71に作用して、掘進方向に強制的に引きずり込まれ圧入されるようになっている。
そのため従来の方法では、掘削装置8による掘削・圧入作業時は、掘削装置8と管状杭71は、上記の打撃圧入ができるように掘進方向には固定されない状態で構成されている一方で、常に一体的にクレーンにより吊り下げられている状態の構成となっている。図15を参照。
また、ケーシングを用いたダウンザホールハンマ施工では、ダウンザホールハンマが圧縮空気によるエアリフトで掘削ずりを噴出させる仕組みであることから、ケーシング内壁と掘削軸部材~ダウンザホールハンマの外面の間のクリアランスをその掘削ずりの流路としている。
そのため、掘削ずりを吹き上げる圧縮空気の圧力を高く確保するため、その流路である上記クリアランスを可及的に狭くして掘削ずりの吹き上げに対して最適の断面積にしておくように構成する必要があり、管状杭の径が大きくなるに従って、掘削軸部材(ドリルロッド)の径が大きく(そしてその結果重く)なることになる。
そうすると、従来技術で杭の大径化・長尺化のニーズに応えるためには、杭長や掘削径に比例して増大する重量に対応して(1)選定するクレーンの能力・規格を大型化する、(2)支間長を縮める、などの方法で対応するほかないが、これは、工期短縮、施工コスト縮減、環境保全の要請に反する結果となる。
また、杭の大径化・長尺化のニーズに応えるためには、杭長に合わせて、より長尺のドリルロッドを備えた掘削装置を用意する必要があるが、要求されるロッド径が太くなる場合、および/またはロッド長が著しく長くなる場合には対応できず、施工そのものが不能になるおそれもある。
(本発明の目的)
上述した問題点やニーズに鑑み、本発明の目的は、管状杭の打設において、施工現場の地形や環境に影響されず大径・長尺施工のニーズに柔軟に対応できる方法と装置を提供することにある。
上記目的は、掘削装置にダウンザホールハンマを用いて掘削と同時に掘削装置外周に套嵌された管状杭を地盤に打設する工法において、掘削装置をクレーン設備で吊設し、地上に固定された構造物に設置した管状杭保持装置により管状杭を支持する、ことによって達成される。
上記管状杭打設工法では、例えば、掘削装置による掘削の途中で、打設途中の管状杭を管状杭保持装置によって断続的に支持してもよい。
また例えば、掘削装置による掘削の途中で(掘削の過程で)、打設途中の管状杭を管状杭保持装置によって押し引きしてもよい。
また上記目的は、
地上に固定された構造物に管状杭保持装置を固定するための固定部と、
打設する管状杭を保持可能な第1のチャック部と、
前記第1のチャック部を上下動させるためのジャッキ部と、
前記第1のチャック部および前記ジャッキ部と機能的に分離しており、打設する管状杭を保持可能な第2のチャック部と、
を有する管状杭保持装置によって達成される。
図11に示すように、対象地盤から離れた位置に用意した足場から杭打ち施工を行う場合、杭長と同等以上の長さのドリルロッドを具備する掘削装置が必要があり、そのため従来の方法では、打設する杭が長尺になるほど、クレーン規格の増大と支間長の縮小を招くなどの弊害が生じていた。
これに対し、本発明の打設方法では図1に示すように、掘削装置をクレーン設備で吊設する一方で、地上に固定された構造物上にある管状杭保持装置により管状杭を支持する。すなわち、打設する管状杭の荷重を管状杭保持装置が分担することによりクレーン吊荷重が低減できるので、長尺・大径の杭を打設する場合でも、杭打ち施工におけるクレーン規格の増大を抑えることができる。
また、管状杭の打設の際、地上に固定された構造物上にある管状杭保持装置で管状杭を支持するので、杭長・杭径が増してもクレーン作業半径が狭まることはなく、そのため、支間長を縮めるといった弊害が生じることはない。すなわち、長尺・大径の杭を打設する場合でも、長支間の要請に応えることができる。
さらに、従来技術では対応不能になるおそれのあった、杭長が著しく長くなる施工の場合でも、本発明であれば確実に対応することができる。
よって本発明によれば、杭の大径化・長尺化のニーズに応えることができるのは勿論のこと、同時に、工期短縮、施工コスト縮減、環境保全の要請を満たすこともできる。
また本発明では、掘削装置による掘削の途中で(すなわち掘削の過程で)、打設途中の管状杭を管状杭保持装置によって断続的に支持する。「断続的に支持」とは、管状杭保持装置により管状杭を支持した状態と、支持していない状態を繰り返すことである。例えば、管状杭保持装置のチャック部により管状杭をチャックした状態と、そのチャックを解除した状態を繰り返すことで、管状杭が断続的に支持される。
このような特徴により、一定の長さ以上は管状杭が降下しないように防護され(すなわち管状杭の上下方向の動きが管状杭保持装置によって抑止され)、また、管状杭がどんなに降下しても、掘削ビットに継続的に荷重がかからないようにすることができる。しかも、ダウンザホールハンマなどによる打撃圧入力を、管状杭に対して確実に印加することもできる。
その結果、どんなに自立性の高い地盤(孔壁崩壊等が生じない地盤)での打設であろうと、また、打設する管状杭の重量がどんなに大きくなろうと、管状杭が掘削ビットの動きを妨げることが殆どなくなり、スムーズに掘削・打設ができるようになる。つまり、ダウンザホールハンマによる打撃圧入力(押し込み力)が管状杭の方へ確実に伝達されるようになり、また、掘削装置の機能作用が管状杭によって邪魔されることが無くなり、対象地盤が確実に掘削されるとともに、管状杭を確実に打設できるようになる。
また本発明では、掘削装置による掘削の途中で、打設途中の管状杭を管状杭保持装置によって押し引きする。すなわち、チャッキングした管状杭を上下動できることで、打設作業中に生じた管状杭の姿勢や位置ズレなどを補正、矯正できるので、杭長が長い場合でも杭打設の鉛直精度を確実に保持できる。
また、本発明の管状杭保持装置によれば、打設途中の管状杭の荷重を、クレーン設備に預ける必要がなくなるので、長尺・大径の杭を打設する場合でも、杭打ち施工におけるクレーン規格の増大を抑えることができる。すなわち、従来技術で生じていた「打設する杭が長尺になるほど、クレーン規格の増大と支間長の縮小を招く」といった弊害を解決することができる。
本発明に係る管状杭打設工法の一例を示す側面図である。 管状杭打設工法で用いる管状杭保持装置を示す平面図と側面図である。 本発明に係る管状杭打設工法の一工程を例示する正面図である。 本発明に係る管状杭打設工法の一工程を例示する正面図であって、図3Aの後工程を示している。 本発明に係る管状杭打設工法の一工程を例示する正面図であって、図3Bの後工程を示している。 本発明に係る管状杭打設工法の一工程を例示する正面図であって、図3Cの後工程を示している。 本発明に係る管状杭打設工法の一工程を例示する正面図であって、図3Dの後工程を示している。 本発明に係る管状杭打設工法の一工程を例示する正面図であって、図3Eの後工程を示している。 本発明に係る管状杭打設工法の一工程を例示する正面図であって、図3Fの後工程を示している。 本発明に係る管状杭打設工法の一工程を例示する正面図であって、図3Gの後工程を示している。 本発明に係る管状杭打設工法の一工程を例示する正面図であって、図3Hの後工程を示している。 本発明に係る管状杭打設工法で用いるダウンザホールハンマアタッチメントと掘削装置を示す図である。 図3Gに示す工程の具体的手順を示す図である。 図3Hに示す工程の具体的手順を示す図である。 従来の管状杭打設工法を示す図である。 桟橋施工で用いる導材(桟橋パネル)を示す平面図である。 桟橋施工の一工程を例示する斜視図であって、図8に示す導材をクレーンで設計位置に運搬している様子を示している。 図9の次工程を示す斜視図であって、片持ち状に延設した導材をガイドに利用し、橋脚をなす管状杭を打ち込んでいる様子を示している。 掘削装置を用いた管状杭打設時における排土の原理を示す図である。 ダウンザホールハンマを具備する掘削装置による鋼管類の打設原理を示す概略図である。 ダウンザホールハンマを具備する掘削装置による鋼管類の打設原理を示す詳細図である。 打設する管状杭の長さ(杭長)と掘削装置のドリルロッドとの関係を示す図である。 打設する管状杭と掘削装置の関係を示す図である。
(管状杭打設工法の概要)
はじめに管状杭打設工法の概要を説明する。
管状杭打設工法は、図1に示すように、掘削装置8にダウンザホールハンマを用いて掘削と同時に、掘削装置8外周に套嵌された管状杭71を地盤に打設する工法である。
図1は、掘削装置8と管状杭保持装置3を併用した管状杭打設工法(桟橋施工)を示す図である。管状杭保持装置3を用いている点で、図7や図10に示す従来技術の管状杭打設工法(桟橋施工)と相違する。
本実施形態の管状杭打設工法では、掘削装置8をクローラクレーンなどのクレーン設備で吊設する一方で、地上に固定された構造物上にある管状杭保持装置3により管状杭71を支持する。なお、この出願において「地上に固定された構造物」とは、例えば構築途中の橋であり、より具体的には、図9や図10に例示するような構築途中の桟橋が具体例として挙げられる。
本実施形態で用いる「掘削装置8」は、図11に示す従来技術と同様に少なくとも、クレーン吊り下げ式の回転駆動装置80と、該回転駆動装置80に連結されたドリルロッド85(掘削軸部材)と、打撃圧入力発生用のピストンを内蔵するダウンザホールハンマ87と、拡縮可能に構成された掘削ビット89を有している。掘削装置8の構成の詳細、機能作用については、前述した従来技術の説明を援用し、ここでの説明は省略する。
本実施形態で用いる「管状杭保持装置3」の構成は、次のとおりである。
(管状杭保持装置の概要)
本実施形態で用いる管状杭保持装置3は、いわゆる打設補助装置であって、打設する管状杭(橋脚をなす鋼管杭)よりも長尺の掘削装置8を用いて該管状杭が追随するように掘削を行う際に用いられる。
この管状杭保持装置3は、図2に示すように、
・「地上に固定された構造物」に対して管状杭保持装置を固定するための固定部31と、
・管状杭を保持可能な油圧駆動式の上チャック部33および下チャック部35と、
・上チャック部33を上下動させるための油圧駆動式のジャッキ部37と、
を有している。
固定部31は、管状杭保持装置3の底部側に位置し、構築途中の橋の上(例えば構築途中の桟橋)に対して管状杭保持装置を固定する役割を担う。
上チャック部33(第1のチャック部)は、掘削装置8が挿通した状態の管状杭を保持可能に構成されている。上チャック部33が管状杭の外周面に対し圧接した状態で、管状杭が当該上チャック部33によってチャック(保持)される。上チャック部33が管状杭をチャックした状態から、該上チャック部を管状杭の外周面から離すと、上チャック部33によるチャック(保持)が解除される。また、上チャック部33はその内側に、管状杭が挿通可能な内側スペースを有している。
同様に、下チャック部35(第2のチャック部)は、掘削装置8が挿通した状態の管状杭を保持可能に構成されている。下チャック部35が管状杭の外周面に対し圧接した状態で、管状杭が当該下チャック部35によってチャック(保持)される。下チャック部35が管状杭をチャックした状態から、該下チャック部を管状杭の外周面から離すと、下チャック部35によるチャック(保持)が解除される。また、下チャック部35はその内側に、管状杭が挿通可能な内側スペースを有している。
なお、下チャック部35は、上チャック部33およびジャッキ部37と機能的に分離している。すなわち、上下のチャック部33,35は、管状杭をチャック/チャック解除するときの動作や操作が独立している。また、下チャック部35に対する負荷や衝撃の影響は、上チャック部33やジャッキ部37の機能に影響を及ぼすものではない。
また、管状杭保持装置3は、上記構成のほか、ジャッキ部37、上チャック部33、下チャック部35の何れか一又は二以上を、手動または自動で制御するための制御部(コントローラ)を具備している。
(管状杭打設工法の詳細)
次に、掘削装置8と管状杭保持装置3を併用した管状杭打設工法について具体的に説明する。以下説明する工程A~工程Iは、図3A~図3Iに対応している。
なお以下の説明では、管状杭打設工法を用いる具体的施工事例として桟橋施工を例示する。桟橋施工の具体的手順と桟橋施工に用いる主要部材の構成については、前述した従来技術の説明を援用し、ここでの説明は省略する。また、管状杭保持装置3を据え付ける「地上に固定された構造物」の具体例として、構築途中の桟橋を例示する。また、桟橋施工で用いるクレーン設備の具体例として、図1に示すようなクローラクレーンを用いることを前提とする。
以下、主として図3A~図3Iに基づいて、管状杭打設工法の工程A~工程Iを順に説明する。
(工程A)
図9に示す従来技術と同じ要領で、桟橋完成部分(地上に固定された構造物)から張り出すように、該桟橋完成部分に対して導材13(桟橋パネル)を連結する。これにより、導材13は、「地上に固定された構造物」の一部として機能する。
連結する導材13のガイドフレーム15には、後述する管状杭保持装置を連結するための連結部材12(相フランジ)を予め取り付けておく。
(工程B)
導材13のガイドフレーム15が具備する杭ガイド16に管状杭71を通して、打設する該管状杭71を地盤上に建て込む。なお、図3では、判別し易いように管状杭を破線にて図示している。
(工程C)
管状杭保持装置3をクレーンで吊り込んで、桟橋完成部分から張り出した導材13に対し据え付ける。導材13(桟橋パネル)は、「地上に固定された構造物」の一部である。すなわち、管状杭保持装置3を構築途中の橋の上に固定する。
このとき、上チャック部33と下チャック部35の内側スペースに管状杭71を挿通させる。また、導材13のガイドフレーム15に取り付けておいた連結部材17(相フランジ)に対して、管状杭保持装置3の固定部を固定する。
(工程D)
前述した工程Bと同様の手順で、導材13のガイドフレーム15が具備する他の杭ガイドに管状杭72,73を通して、該管状杭を地盤上に建て込む。
(工程E)
掘削装置8の構成要素である、ダウンザホールハンマアタッチメント9を挿入する。このダウンザホールハンマアタッチメント9は、図4(a)の拡大図に示すように少なくとも、一または複数本のドリルロッド85と、ダウンザホールハンマ87と、拡径/縮径縮可能な掘削ビット89を含んで構成されている。
なお、本実施形態で用いる掘削装置8は、管状杭の杭長に従って掘削軸部材(ドリルロッド)を継ぎ足し・切り離しを行うことで、その全長を変えることができる。すなわち、杭長に従って掘削装置の重量が増す構成となっているので、掘削装置の重量は必ずしも一定ではない。また、回転駆動装置と掘削ビット部分が常に突出している構成が確保できるような構造となっている。図14参照。
(工程F)
建て込んだ管状杭71に対して上杭を継溶接する。また、管状杭71に挿入したダウンザホールハンマアタッチメント9に対し、回転駆動装置80を連結する。これにより、打設する管状杭よりも長尺の掘削装置8を該管状杭に挿入した状態が確保される。ダウンザホールハンマアタッチメント9に対し回転駆動装置80を連結して構成された掘削装置8の拡大図を図4(b)に示す。
(工程G)
管状杭保持装置3により管状杭71を引き上げて掘削ビット89を拡径させる。その具体的手順を図5に示す。
はじめに図5(a)に示すように上チャック部33で管状杭71の外周面を保持する。すなわち、上チャック部33で管状杭71をチャックする。下チャック部35は非チャック状態のままとする。
次に、ジャッキ部37を作動させて、管状杭71の外周面をチャックしている上チャック部33を押し上げる。これにより、管状杭71が、上チャック部33によってチャックされた状態で、ジャッキ部37のストローク分だけ引き上げられる。その結果図5(b)に示すように、管状杭71の下端が地盤から離れて、掘削装置8の掘削ビット89が管状杭71の下端から突き出した状態が確保される。また図5(b)に示すように、管状杭71の下端と、地盤面との間に、所定距離の隙間X(掘削ビット89の拡径動作を許容するサイズの隙間)が形成される。
次に、図5(c)に示すように、掘削装置8下端の掘削ビット89を隙間Xを介して拡径させる。掘削ビット89が拡径した状態では、該掘削ビットは隙間Xを通って管状杭71の外側に張り出している。
上記の手順を経て、打設する管状杭71が掘削装置外周に套嵌された状態が確保される。
なお、チャック部33,35を有する管状杭保持装置3の上記の機能により、従来の方法では掘削装置8と管状杭71は、常に一体的にクレーンにより吊り下げられている状態となっていたのに対して、本実施形態では、管状杭重量は管状杭保持装置3により保持できるようになり、以降の作業においてクレーンは主として掘削装置8のみの重量を支持(保持)できれば良いように、重量を分担して保持できる構造が確保されている。
(工程H)
掘削装置8が具備するダウンザホールハンマ87による岩盤等の削孔と、管状杭保持装置3による管状杭71の押し込みにて、管状杭71を所定深度まで打ち込む。
具体的には、前工程で掘削ビット89を拡径させた後であって、掘削装置8による掘削を開始する前に、管状杭保持装置3の上チャック部33を管状杭71から離す。そして、管状杭71の下端から突出した掘削ビット89の動作を該管状杭が妨げないように、且つ、掘削装置8の掘進および該掘削装置に対する管状杭71の追随を妨げないように、打設途中の管状杭71を管状杭保持装置3の下チャック部35によって保持したり離したりしながら、掘削装置8による掘削を進める。
掘削装置8による掘削を進める間、管状杭保持装置3が据え付けられた導材13は、管状杭71をガイドする部材として機能する。この点は図10に示す従来技術と同様である。
管状杭保持装置3によるチャックとその解除の繰返しのタイミングは特に限定されないが、例えば、次のようなタイミングを採用することができる。
図6(a)に示すように、管状杭保持装置3の下チャック部35で管状杭71をチャックした状態で掘削を進める。上チャック部33によるチャックは解除したままとする。なお、下チャック部35は、上チャック部33およびジャッキ部37と機能的に分離しているので、ダウンザホールハンマ87の打撃に起因する衝撃等によって管状杭保持装置3のジャッキ部37が損壊することはない。
掘削装置外周を套嵌する管状杭71は管状杭保持装置3によって保持されているため、図6(a)のチャック状態で掘削を進めると、やがて図6(b)下に示すように、掘進した掘削装置8の張出部86が、管状杭71の下端のケーシングトップ75にぶつかる。つまり、管状杭保持装置3の下チャック部35によって管状杭71をチャックしたままだと、いずれ、掘削装置8の掘進と該掘削装置に対する管状杭71の追随が、管状杭をチャックする管状杭保持装置3によって妨げられることになる。
そこで、掘削装置8の掘進と該掘削装置に対する管状杭71の追随を管状杭保持装置3が妨げ始めたときに又は妨げる前に、図6(b)に示すように、管状杭71を掴む下チャック部35を該管状杭71から離してチャックを解除する。そして、管状杭71に対するチャックを解除した状態で掘削を進める。その結果、ダウンザホールハンマ87の打撃力等を受けて、管状杭71が追随するように(管状杭71が掘削ビット89を後追いするように)、掘削装置8による掘削が進行する。このときの打設原理は図12及び図13に示す従来技術と同様である。
図6(b)の非チャック状態で掘削を進めると、やがて図6(c)下に示すように、管状杭71の下端が、拡径状態の掘削ビット89の上にぶつかることになる。つまり、管状杭71に対するチャックを解除したままだと、管状杭71の下端部が掘削ビット89の上に乗り上げて、該掘削ビットの動作(回転や打撃など)を妨げてしまう。この点は図14に示すとおり従来技術の課題として前述した。
そこで、管状杭71の下端から突出した掘削ビット89の動作を該管状杭が妨げ始めたときに又は妨げる前に、図6(c)に示すように、管状杭保持装置3の下チャック部35で該管状杭を再びチャックするようにする。
そして図6(c)のチャック状態で掘削を進めると、掘削装置外周を套嵌する管状杭71は管状杭保持装置3によって保持されているため、再び図6(d)に示すように、掘進した掘削装置3の張出部86が、管状杭71の下端のケーシングトップ75にぶつかる。つまり、管状杭保持装置3の下チャック部35によって管状杭71をチャックしたままだと、いずれ、掘削装置8の掘進と該掘削装置に対する管状杭71の追随が、管状杭をチャックする管状杭保持装置3によって妨げられることになる。
以後は、同様の要領により、管状杭71に対するチャックの解除と再チャックを繰り返しながら、掘削を進める。つまり、管状杭71の下端から突出した掘削ビット89の動作を該管状杭71が妨げないように、且つ、掘削装置8の掘進と該掘削装置に対する管状杭71の追随を妨げないように、打設途中の管状杭71を管状杭保持装置3の下チャック部35によって断続的にチャックしながら(下チャック部35によるチャックとその解除を繰り返しながら)、掘削装置8による掘削を進める。
なお、上述した管状杭71に対するチャックとその解除は、打設時の振動や抵抗値、ダウンザホールハンマの打撃音、その他の状況に応じて作業者の判断で操作することができ、あるいは、打設時の振動や抵抗値、ダウンザホールハンマの打撃音、その他の状況に基づいて自動制御することも可能である。
また、上述した工程では、管状杭保持装置3の下チャック部35を利用して、管状杭71に対するチャックとその解除を行っているが、掘削装置8による掘削の途中でその作業の進行に従って適宜打設途中の管状杭71を管状杭保持装置3によって掘削孔内へ押し込んでもよい。打設途中の管状杭71を下げる場合には、管状杭保持装置3の上チャック部33で管状杭71をチャックするとともに、ジャッキ部37で上チャック部33(およびそれにチャックされた管状杭71)を掘進に追随させて徐々に下げて掘削孔内へ管状杭を孔内へ圧入する。そのとき下チャック部35によるチャックは解除したままとする。
また、管状杭71を打設するあいだ、掘削装置8の荷重は図1に示すようにクレーンで支え、打設する管状杭71の荷重は管状杭保持装置3で支える。
(工程I)
管状杭71を所定深度まで打ち込んだら、該管状杭から掘削装置8を引き抜く。
以後は、管状杭保持装置3を移動させ、管状杭71の打設と同様の要領で、他の管状杭72,73を打設する。
(他の実施形態)
上述した実施形態では、本発明を桟橋施工における杭打ちに適用する場合を例示したが、本発明の実施形態はこれに限定されない。
すなわち、上述した実施形態では、管状杭保持装置を据え付ける「地上に固定された構造物」として構築途中の桟橋、より具体的には、桟橋完成部分から張り出すように連結された導材を例示したが、「地上に固定された構造物」はこれに限定されるものではない。例えば、作業構台、人工地盤、橋梁などの構造物を、「地上に固定された構造物」として利用することも可能である。
3 管状杭保持装置
8 掘削装置
9 ダウンザホールハンマアタッチメント
12 連結部材(相フランジ)
13 導材(桟橋パネル)
14 メインフレーム
15 ガイドフレーム
16 杭ガイド
17 連結部材
18 連結金具
19 挿通孔
31 固定部(据え付け部)
33 上チャック部(第1のチャック部)
35 下チャック部(第2のチャック部)
37 ジャッキ部
71 管状杭(鋼管杭)
72 管状杭(鋼管杭)
73 管状杭(鋼管杭)
75 ケーシングトップ(張出部/シューリング)
80 回転駆動装置
81 装置本体
82 排土キャップ
85 ドリルロッド(掘削軸部材)
86 張出部(係合部)
87 ダウンザホールハンマ
89 掘削ビット

Claims (4)

  1. 掘削装置にダウンザホールハンマを用いて掘削と同時に掘削装置外周に套嵌された管状杭を地盤に打設する工法において、
    打設する管状杭よりも長尺の掘削装置を用いた管状杭の打設時に、
    掘削装置の掘削軸部材は管内に挿入され、掘削軸部材の上部には回転駆動装置、掘削軸部材の下部には拡径式ダウンザホールハンマのビット部分がそれぞれ管外に突出した状態で前記掘削装置をクレーン設備で吊設し、
    地上に固定された構造物に設置した管状杭保持装置により管状杭を支持することを特徴とする管状杭打設工法。
  2. 掘削装置による掘削の途中で、打設途中の管状杭を管状杭保持装置によって断続的に支持する、ことを特徴とする請求項1に記載の管状杭打設工法。
  3. 掘削装置による掘削の途中で、打設途中の管状杭を管状杭保持装置によって押し引きする、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管状杭打設工法。
  4. 請求項1記載の工法で用いる管状杭保持装置において、
    地上に固定された構造物に管状杭保持装置を固定するための固定部と、
    打設する管状杭を保持可能な第1のチャック部と、
    前記第1のチャック部を上下動させるためのジャッキ部と、
    前記第1のチャック部および前記ジャッキ部と機能的に分離しており、打設する管状杭を保持可能な第2のチャック部と、
    を有する管状杭保持装置。
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