JP7006947B2 - 外用組成物 - Google Patents
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Description
(項目1)
細胞間脂質類似成分を含む外用組成物。
(項目2)
前記細胞間脂質類似成分がラメラ構造または逆ベシクル構造を有する、項目1に記載の外用組成物。
(項目3)
前記細胞間脂質類似成分がラメラ構造を有する、項目2に記載の外用組成物。
(項目4)
前記細胞間脂質類似成分が、コレステロール、セラミド類および脂肪酸類を含む、項目1~3のいずれか一項に記載の外用組成物。
(項目5)
前記セラミド類が、セラミド6II、カルナウバロウ、セラミド2およびセラミド3から選択される少なくとも1つを含む、項目3または4のいずれか一項に記載の外用組成物。
(項目6)
前記脂肪酸類が、炭素数18~30の脂肪酸を含む、項目3~5のいずれか一項に記載の外用組成物。
(項目7)
前記脂肪酸類がベヘン酸を含む、項目6に記載の外用組成物。
(項目8)
前記細胞間脂質類似成分が、皮脂類似成分、炭化水素系低極性油、炭化水素系無極性油、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される分散媒に分散されている、項目1~7のいずれか一項に記載の外用組成物。
(項目9)
前記皮脂類似成分が、スクワラン、ワックスエステル類およびグリセライド類を含む、項目8に記載の外用組成物。
(項目10)
前記皮脂類似成分が、脂腺から分泌される皮脂の皮脂類似成分である、項目8または9に記載の外用組成物。
(項目11)
前記ワックスエステル類が、炭素数12~22の脂肪酸および炭素数12~22の脂肪族アルコールにより形成されるエステルを含む、項目9または10に記載の外用組成物。
(項目12)
前記ワックスエステル類が、炭素数12~18の脂肪酸および炭素数12~18の脂肪族アルコールにより形成されるエステルを含む、項目11に記載の外用組成物。
(項目13)
前記ワックスエステル類が、ラウリン酸メチルヘプチル、ミリスチン酸イソセチル、パルミチン酸ヘキシルデシル、およびオレイン酸オレイルから選択される少なくとも1つを含む、項目12に記載の外用組成物。
(項目14)
前記グリセライド類が、炭素数12~22の脂肪酸およびグリセリンにより形成されるエステルを含む、項目9~13のいずれか一項に記載の外用組成物。
(項目15)
前記グリセライド類が、炭素数12~18の脂肪酸およびグリセリンにより形成されるエステルを含む、項目14に記載の外用組成物。
(項目16)
前記グリセライド類が、トリラウリン、トリミリスチン、トリパルミチン、トリオレイン、およびジオレイン酸グリセリルから選択される少なくとも1つを含む、項目15に記載の外用組成物。
(項目17)
アトピー性皮膚炎の治療または予防のための、項目1~18のいずれか一項に記載の外用組成物。
(項目18)
敏感性乾燥肌または皮脂欠乏性乾燥肌のための、項目1~18のいずれか一項に記載の外用組成物。
(項目19)
項目1~18のいずれか一項に記載の外用組成物を作製する方法であって、
(A)前記細胞間脂質類似成分と溶媒とを混合するステップと、
(B)前記細胞間脂質類似成分を加熱して融解するステップと
(C)前記融解した細胞間脂質類似成分を撹拌しながら冷却するステップと
を含む、方法。
(項目20)
前記ステップ(A)~(C)のいずれかにおいて、ケラチンをさらに添加することを含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記ケラチンが、前記ステップ(C)において、約50℃以上の時に添加される、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記添加されるケラチンが、約5重量%~約40重量%の濃度で混合される、項目20または21に記載の方法。
(項目23)
前記ステップ(A)~(C)のいずれかにおいて、水をさらに添加することを含む、項目19~22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記水が、少なくとも約0.1重量%添加されることを特徴とする、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記ステップ(C)において、約50℃~約80℃の間の温度で保温することをさらに含む、項目19~24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記ステップ(A)~(C)のうちの少なくとも1つのステップが、飽和水蒸気雰囲気下で行われる、項目19~25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
前記ステップ(A)において、カルシウム塩をさらに添加することを含む、項目19~26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
項目19~27のいずれか一項に記載の方法に従って製造された外用組成物。
本明細書において、「約」とは、示される値の±10%を意味する。
ある態様において、本発明は、細胞間脂質類似成分を含む外用組成物を提供する。いくつかの実施形態において、細胞間脂質類似成分は、ラメラ構造および/または逆ベシクル構造を有し、好ましくは、少なくともラメラ構造を有している。
別の態様において、本発明は、本発明の外用組成物を作製する方法であって、(A)前記細胞間脂質類似成分と溶媒とを混合するステップと、(B)前記混合物を加熱して融解するステップと(C)前記融解した細胞間脂質類似成分を撹拌しながら冷却するステップとを含む、方法を提供する。従来方法では、クロロホルム等の有機溶媒を用いたベシクル形成方法などがあるが、クロロホルムのような有機溶媒の使用は忌避されるべきである。また、オーブンでガラス基板上に薄膜を作りラメラ構造を形成する方法は、温度・回転数・脂質濃度・溶媒量・反応量などの諸条件の検討が必要であり、工業的なスケールアップは非常に困難と言われている。本発明の方法は、極めて単純な工程により逆ベシクルおよび/またはラメラ構造を有する細胞間脂質類似成分を含む外用組成物を製造することが可能であり、工業的にも利用可能であり優れている。
(材料)
被検製剤1、被検製剤2および比較例1の製剤の組成を表1に示す。
まず、皮脂類似成分の全てを90℃で撹拌・溶解させた。撹拌を容易にするために、まずこの溶解液の内、20%(重量%)を抜き取り、細胞間脂質類似成分の全てをそこに添加し、120℃で撹拌・溶解させた。90℃で溶解させた脂腺皮脂成分を撹拌したまま徐々に45℃にまで冷却した。そこに先ほどの120℃で溶解させた細胞間脂質成分を全量投入し、さらに撹拌した。撹拌したまま、室温程度にまで冷却し、混合物を取り出した。
試験開始時、寛解状態であったアトピー性皮膚炎患者1名(被験者1、女性、20代)の肘窩に対し、被検薬として被検製剤1、及び、陽性対象として医薬品保湿剤(ヒルドイドクリーム0.3%、マルホ)をそれぞれ塗布してもらった。塗布は適量を1日2回、期間は約3.5週間であった。その間、ストレスに起因すると思われる全身症状の増悪が見られたため、被検薬塗布部位の重症化の抑制程度を比較した。評価項目として外観観察と肘窩部の重症度スコア、角層水分量、及び、簡易な水分蒸散量などの測定を行った。
被検製剤1、被検製剤2および比較例1を偏光顕微鏡で観察した(図1)。その結果、被検製剤1ではラメラ構造を示す偏光像が多数観察された。被検製剤2でも同様に、ラメラ構造が観察されたが、被検製剤1よりわずかに減少していた。一方、細胞間脂質成分類似成分を含まない比較例1ではほとんどラメラ構造が観察されなかった。このことから、被検製剤1及び被検製剤2には細胞間脂質類似成分によるラメラ構造体が、皮脂類似成分中に分散した状態であることが示唆された。
(評価方法)
アトピー性皮膚炎が増悪状態の被験者2(20代、男性)に対し、被検製剤1のヒト皮脂類似組成物を右手首患部に塗布してもらった。適量の被検物質を1日2回、3週間塗布し、アトピー性皮膚炎の改善度を重症度スコアから評価した。
アトピー性皮膚炎が既に増悪状態にある被験者に対し、被検製剤1塗布による改善効果の評価を行った。試験期間の外観および重症度スコアを表6それぞれに示す。その結果、試験前の重症度スコアが9.2であったのに対し、3週間後では5.2へと大きく改善していた(変化量-4.0)。症状別では「紅斑・急性期の丘疹」及び「浸潤・痂皮」において大きなスコアの改善が見られた(変化量-1.0及び-1.6)。この結果から、ヒト皮脂類似組成物はアトピー性皮膚炎の皮膚症状を改善する効果があることが確認された。図4は、塗布前後の被験者2の塗布部の状態を示す。塗布後3週間後において、特に手根付近で見られていた痂皮が顕著に減少している様子が観察された。これは重症度スコアの浸潤・痂皮スコアの大きな減少と一致する。
従来の人工細胞間脂質の作製方法は、最終的に水系の溶媒に分散させることを念頭に置いているため、脂質(分散質)をクロロホルムなどの有機溶媒に分散し、それを蒸発・濃縮、最終的に超音波等で水系溶媒に分散させる方法が主であった。今回、我々が構築した系は、これらの複雑な操作は必要とせず、分散媒が油相の1相のみである。油相を分散媒として用いることの利点は、水より高温でも液体として存在できるため、融点の高い細胞間脂質類似成分(以降、artificial Extracellular Lipids:artECLs)の各脂質成分を容易に融解・単分散化できることである。また、毒性の高い有機溶媒を使わなくてもよく、特殊な機器や工程を必要としない。当初は、artECLsも分散媒もどちらも脂質であるため、ラメラ構造化は難しいのではないかと予想された。そこで着目したのが、分散質と分散媒の融点の差を利用することであった。分散質が高温でも凝固する性質(疎水性相互作用)を利用することで、油相の分散媒中でも部分的に凝集・濃縮が起き、ある種の構造体を形成するようになるのではないかと考えた。すなわち、疎水性相互作用がartECL>分散媒となる温度条件で、油相中でもラメラが形成され得るのではないかと考えた。実際に、artECLsを加熱融解・冷却すると、冷却途中で単分散だったartECLsが凝固・凝集し、さらにベシクルが形成された。ここで見られたベシクルと生体細胞間脂質との大きな違いは、水の有無である。水がartECLsラメラ化に重要な役割を果たすことが、偶然にも造核剤として検討を行っていたケラチンの実験から示差された。そこで、ケラチンの代わりに水を添加してみると、顕著に且つ明瞭なラメラ構造ドメインが形成されるようになった。
33.00重量%コレステロール、18.30重量%セラミド6II、13.40重量%カルナウバロウ、12.30重量%セラミド2、12.00重量%セラミド3、11.00重量%ベヘン酸から構成されるartECLsを20重量%でスクワランに混合して分散させた。これを120℃にまで加熱・融解し、撹拌しながら室温にまで冷却した。その分散液を偏光顕微鏡で観察した。その結果、直径5~20μm程度のマルテーゼクロスが多数観察された(図7)。このマルテーゼクロスは逆ベシクルであると推測される。
(1.造核剤としてのケラチン)
ポリエチレンやポリプロピレンのような非分岐の直鎖上ポリマーにおいて、融解状態から徐冷によって、ラメラ構造をもつ球晶が形成されることが知られている(佐野博成、甲本忠史、ラメラ構造を観る、高分子、54巻、9月号、p674-677、2005年)。球晶は、さらに造核剤を用いることでラメラ化が促進される。そこで、artECLsのベシクルに造核剤を添加するとラメラが形成されるのではないかと考えた。生体皮膚では、細胞間脂質はケラチンを主成分とする角層細胞の周囲に存在している。そこで、これを模倣するため、核剤としてケラチンを用いた。ベシクルのときと同様、33.00重量%コレステロール、18.30重量%セラミド6II、13.40重量%カルナウバロウ、12.30重量%セラミド2、12.00重量%セラミド3、11.00重量%ベヘン酸から構成されるartECLsを20重量%でスクワランに分散し、ケラチン濃度0~40重量%添加した(表8)。これを120℃にまで加熱・融解し、撹拌しながら室温にまで冷却し、偏光顕微鏡で観察した(図8)。ケラチンの添加によって多層構造をもつ構造物が観察された。その現象は特に10~30重量%で顕著に見られた。この多層構造物はartECLsによるラメラ構造体であると推測される。
(水による相転移)
水のみの添加でも多層化ラメラが形成されるかどうかをさらに検討した。20%artECLs分散液に5~10%の水を添加して、冷却後、偏光顕微鏡で観察した(図12)。併せて、適切な水添加温度を調べるため、水の添加温度を85℃(単分散相)と65℃(ラメラ相)の2条件で比較を行った。その結果、ケラチンだけを添加したサンプル(図8)と比べて、水だけを添加したサンプルでは著しい多層ラメラ化artECLsが観察された。このことから、ラメラ構造の多層化には、ケラチンの造核剤としての作用より、水分供給源としての作用の方がより強く寄与していたことが示唆された。
水の添加温度を比較すると、85℃添加の方が65℃添加と比較して、より多くの構造色をもった物が観察された。このことから、水はベシクル化温度帯で添加した方がより多層ラメラ化が促進されることが確認された。添加する水の量について、5%と10%の比較ではあまり大きな違いは観察されなかった。これは図11で見られた現象と同様、添加する水が1%以上になるとラメラ構造の水和層が飽和状態になってしまい、多層化にはあまり寄与できないことが原因と推測される。
図9で示した通り、多層ラメラ化は70~50℃で起きている。そこで、この温度を維持した状態で撹拌を続ければ、ラメラ化がより促進するのではないかと考え、次の条件で比較を行った。artECLsを120℃以上で融解後、撹拌しながら85℃まで冷却し、1%の水を添加した。その後、保温せず室温にまで撹拌・冷却したもの、65℃で2時間撹拌したもの、80℃で2時間撹拌したもの、の3種類を作製し、偏光顕微鏡で観察を行った(図13)。その結果、保温なしと比較して65℃で2時間撹拌したサンプルにおいて顕著にラメラ化が促進している様子が確認された。一方、80℃で撹拌したものは保温なしと比較しても、著しいラメラ構造の崩壊及び結晶物が見られた。事前の予想通り、ラメラ化が進行する温度帯での撹拌時間の延長は、ラメラ化促進に有効であることが確認された。また、80℃のベシクル化温度帯での保温はラメラ構造形成には寄与せず、むしろ悪影響であることが確認された。
図11で示した通り、添加する水を1%以上にしても、多層ラメラ構造に大きな変化は見られない。では多層ラメラ構造が見られる下限の水添加量はいくつなのか、検討を行った。水分の蒸発を防ぐため、水添加後は密栓状態で撹拌した。20%artECLsに対し添加する水の量を0.00~1.00%にまで条件を変えて作製し、偏光顕微鏡で観察した(図15)。その結果、異方性を示す構造物は0.1%以上から観察された。多層構造物も0.1%でわずかに観察されたが、明瞭な物は0.5%以上から確認された。この結果から、水添加量は20%artECLsに対し、0.5~1%が望ましいことが確認された。
artECLsを構成する6種類の脂質のうち、多層ラメラ構造に必須あるいは不必要なものは存在するかどうかを検討した。6種類の脂質のうち1種類を含まないartECLsを作製した(表9)。
液晶の様な超分子では分散質と分散媒の配合比によって様々な構造体を形成することが知られている。これまで見てきたラメラ構造物もartECLsと水とスクワランによる超分子構造体であり、分散質に相当するのがartECLsと水で、分散媒がスクワランである。そこで、この分散質と分散媒の配合比を変えることで、ラメラ構造に影響があるのではないかと考え検討を行った。そこで、artECLs濃度を5~80%{水との比は全て(artECLs:水=20:1)}のサンプルを作製した。作製方法はこれまでに検討してきた至適条件に倣い、以下のように調製した。
実際の操作では高温の油相中で微量な水分を扱うため、水分蒸散には注意が必要になってくる。この懸念を解決するために、飽和水蒸気条件下で多層構造ラメラを作製することができないか検討を行った。artECLsをスクワランに混合し、120℃以上で融解した。これを撹拌したまま85℃まで冷却し、水を添加した。さらに65℃にまで冷却し、飽和水蒸気雰囲気下に移した。飽和水蒸気雰囲気は、65℃の水浴上に逆さまにしたビーカーを設置し、スペーサーによって水滴が混入しないようにして作り出した(図18)。この状態で2時間撹拌した。サンプルとして20%artECLsと、40%artECLsを用意し、比較を行った。また、85℃で液体の水を添加せず、水蒸気のみから水分供給を受けるサンプルもそれぞれ用意した(表10)。
これまでの諸検討は、スクワランが分散媒として都合の良い性質を持っていたため、これを中心に行ってきた。表7において、分散媒とベシクルの関係を示した。ここでは、同様にラメラ構造と分散媒の種類について検討を行った。これまでの結果を踏まえて、ラメラ構造が構築されやすい温度、撹拌時間、濃度条件下で、各種分散媒によるラメラ構造形成能の比較を行った。使用した分散媒を表11に示す。
リポソームでは、カルシウムイオンが構造に与える影響ことが知られている。artECLsにおいては脂肪酸(ベヘン酸)がアニオン性であり、カルシウムイオンによって何かしらの影響を受けることが予想される。また、皮膚表皮層では外層に向って徐々にカルシウム濃度が高くなることが知られている。そこで、artECLsに液体水として塩化カルシウム水溶液を添加した。ここでは20%artECLsを79%スクワランで分散し、0.18~180 mM CaCl2水溶液を1%重量添加した(終濃度1.8~1,800 μM CaCl2)。その結果、僅かではあるがラメラ構造形成の促進が見られた(図22)。特に1.8μMと1,800μMでその効果が最も強く見られた。
Claims (18)
- 細胞間脂質類似成分を含む外用組成物であって、該細胞間脂質類似成分が、コレステロール、セラミド6II、および炭素数18~30の脂肪酸を含む脂肪酸類を含み、ラメラ構造を有し、
該細胞間脂質類似成分が、皮脂類似成分、スクワラン、流動パラフィン、植物油脂、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される溶媒に分散されており、該皮脂類似成分が、スクワランと、炭素数12~22の脂肪酸および炭素数12~22の脂肪族アルコールにより形成されるエステルを含むワックスエステル類と、炭素数12~22の脂肪酸およびグリセリンにより形成されるエステルを含むグリセライド類とを含む、外用組成物。 - 前記細胞間脂質類似成分が、カルナウバロウ、セラミド2およびセラミド3から選択される少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の外用組成物。
- 前記脂肪酸類がベヘン酸を含む、請求項1または2に記載の外用組成物。
- 前記ワックスエステル類が、炭素数12~18の脂肪酸および炭素数12~18の脂肪族アルコールにより形成されるエステルを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の外用組成物。
- 前記ワックスエステル類が、ラウリン酸メチルヘプチル、ミリスチン酸イソセチル、パルミチン酸ヘキシルデシル、およびオレイン酸オレイルから選択される少なくとも1つを含む、請求項4に記載の外用組成物。
- 前記グリセライド類が、炭素数12~18の脂肪酸およびグリセリンにより形成されるエステルを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の外用組成物。
- 前記グリセライド類が、トリラウリン、トリミリスチン、トリパルミチン、トリオレイン、およびジオレイン酸グリセリルから選択される少なくとも1つを含む、請求項6に記載の外用組成物。
- アトピー性皮膚炎の治療または予防のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の外用組成物。
- 敏感性乾燥肌または皮脂欠乏性乾燥肌のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の外用組成物。
- 請求項1~9のいずれか一項に記載の外用組成物を作製する方法であって、該方法が、
(A)前記細胞間脂質類似成分と溶媒とを混合するステップと、
(B)前記混合物を加熱して融解するステップと
(C)前記融解した細胞間脂質類似成分を撹拌しながら冷却するステップと
を含み、該溶媒が、皮脂類似成分、スクワラン、流動パラフィン、および植物油脂から選択される少なくとも1つであり、該皮脂類似成分が、スクワランと、炭素数12~22の脂肪酸および炭素数12~22の脂肪族アルコールにより形成されるエステルを含むワックスエステル類と、炭素数12~22の脂肪酸およびグリセリンにより形成されるエステルを含むグリセライド類とを含む、方法。 - 前記ステップ(A)~(C)のいずれかにおいて、ケラチンをさらに添加することを含む、請求項10に記載の方法。
- 前記ケラチンが、前記ステップ(C)において、約50℃以上の時に添加される、請求項11に記載の方法。
- 前記添加されるケラチンが、約5重量%~約40重量%の濃度で混合される、請求項11または12に記載の方法。
- 前記ステップ(A)~(C)のいずれかにおいて、水をさらに添加することを含む、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記水が、少なくとも約0.1重量%添加されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 前記ステップ(C)において、約50℃~約80℃の間の温度で保温することをさらに含む、請求項10~15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ステップ(A)~(C)のうちの少なくとも1つのステップが、飽和水蒸気雰囲気下で行われる、請求項10~16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ステップ(A)において、カルシウム塩をさらに添加することを含む、請求項10~17のいずれか一項に記載の方法。
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