JP7006713B2 - クロマトグラフおよび試料分析方法 - Google Patents
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Description
本発明は、クロマトグラフおよび試料分析方法に関する。
従来、試料の成分分析を行う試料分析装置として、クロマトグラフが知られている。クロマトグラフは、移動相媒体をポンプなどによって加圧してカラムを通過させ、分析種を固定相及び移動相との相互作用の差を利用して高性能に分離して検出する分析方法である。気体試料の分析においては、移動相媒体としてキャリアガスと呼ばれる気体を用いるガスクロマトグラフ(Gas Chromatograph)などが使われる。一方、液体試料の分析においては、移動相媒体として溶離液と呼ばれる液体を用いる液体クロマトグラフ(Liquid Chromatograph)などが使われる。
クロマトグラフにおける各成分の分離分解能を向上させるためには、固定相であるカラムの長さを長くして各成分の溶出時間を長くしたり、流路中にカラムを複数本、直列に配置したりすることが考えられる。
しかしながら、カラムの長さを長くしたり、複数本直列に配置したりすると、カラム自体が大型化する。また、カラムの長さを長くした分、当該カラムへ試料および移動相媒体を送出する際の送出圧力も高くする必要があるため、ポンプが大型化する。すなわち、クロマトグラフを採用した試料分析システムが大型化するとともにコストが嵩む。
しかしながら、カラムの長さを長くしたり、複数本直列に配置したりすると、カラム自体が大型化する。また、カラムの長さを長くした分、当該カラムへ試料および移動相媒体を送出する際の送出圧力も高くする必要があるため、ポンプが大型化する。すなわち、クロマトグラフを採用した試料分析システムが大型化するとともにコストが嵩む。
そこで、送出圧力を高くすることなく分離分解能の向上を実現するための技術として、例えば特許文献1には、リサイクル分離方式を採用した高速液体クロマトグラフィー(HPLC:High Performance Liquid Chromatography)が開示されている。この方式は、一度HPLCカラムを通過した液体試料と溶離液とを共に循環させ、同じHPLCカラムに通過させる動作を複数回行うことで、疑似的にHPLCカラムの長さを長くして分離分解能を高める方式である。
このように、同一HPLCカラムに複数回液体試料および溶離液を流すことで、送液圧力はHPLCカラム1本分と同等であって、HPLCカラム複数本分もしくは複数倍の長さのHPLCカラムを用いた場合と同等の分離分解能が得られる。
このように、同一HPLCカラムに複数回液体試料および溶離液を流すことで、送液圧力はHPLCカラム1本分と同等であって、HPLCカラム複数本分もしくは複数倍の長さのHPLCカラムを用いた場合と同等の分離分解能が得られる。
しかしながら、上記のリサイクル分離方式を採用してリサイクル運転を繰返し行っていくと、液体試料中の各成分は互いに分離していくものの、早く溶出する成分が1回前のサイクルで分離している遅く溶出する成分に追いつくことが発生し、折角分離した成分同士が混合する場合がある。
このような不具合を解消するために、例えば特許文献2には、リサイクル運転時の閉流路において、その流路長を長くするための側路を設けた装置構成が開示されている。つまり、カラムから最後に溶出される成分が溶出されるまで、最初に溶出される成分がカラムに流入しないように、閉流路中に、液体試料と溶離液とを保持するためのバッファ部を設ける。これにより、多量の液体試料であっても精度良く分離させることができる。
このような不具合を解消するために、例えば特許文献2には、リサイクル運転時の閉流路において、その流路長を長くするための側路を設けた装置構成が開示されている。つまり、カラムから最後に溶出される成分が溶出されるまで、最初に溶出される成分がカラムに流入しないように、閉流路中に、液体試料と溶離液とを保持するためのバッファ部を設ける。これにより、多量の液体試料であっても精度良く分離させることができる。
上記特許文献2に記載の技術では、例えばリサイクル分離のための循環を3回行い、4回目にカラムによって分離された各成分を検出することで、仮想的には、4倍の長さのカラムと同等の分離分解能が得られる。しかしながら、この場合、カラムには、毎回、カラムでの最後の分離に必要な液体試料および溶離液の総液量が送液される。つまり、1回目、2回目、3回目の測定では、測定に必要な液量に加え、測定に不要な液量の液体試料および溶離液がカラムに送液されることになる。そのため、不要な測定時間が生じる。
そこで、本発明は、クロマトグラフおよび試料分析方法であって、測定時間を短縮しつつ各成分の分離分解能を向上させることができるクロマトグラフおよび試料分析方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係るクロマトグラフの一態様は、液体もしくは気体である試料を含む流体を送出ポンプと、前記流体が供給され、内部に保持された固定相との相互作用によって前記試料の成分を分離するカラムと、一端側から他端側に向かって、第1バッファ部と、第1切換えバルブと、前記カラムと、第2切換えバルブと、第2バッファ部とが介装された主流路と、前記カラムを迂回して前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間に接続されたバイパス流路と、前記カラムにおいて分離された成分を検出する検出器と、前記ポンプ、前記第1切換えバルブおよび前記第2切換えバルブを制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記第1切換えバルブおよび前記第2切換えバルブを切換えることで、前記主流路における前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間の流路を前記バイパス流路に切換え可能であり、前記ポンプ、前記第1切換えバルブおよび前記第2切換えバルブを制御して、前記第1バッファ部が保持する前記流体の少なくとも一部が、前記主流路を通って前記第2バッファ部に流入する第1の経路と、前記第2バッファ部が保持する前記流体が、前記主流路における前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間を、前記バイパス流路を通って前記第1バッファ部に流入する第2の経路と、を切換える。
このように、カラムの前段と後段とに第1バッファ部と第2バッファ部とを設け、試料を含む流体が第1バッファ部から第1切換えバルブ、カラム、第2切換えバルブを経由して第2バッファ部に流入する第1の経路と、カラムによって成分分離された流体が第2バッファ部からカラムを迂回して第2切換えバルブ、第1切換えバルブを経由して第1バッファ部に流入する第2の経路とを切換え可能に構成する。これにより、一度カラムを通過した流体を再び第1バッファ部に戻し、同じカラムを複数回通過させることが可能となり、リサイクル分離方式を実現することができる。したがって、カラムを大型化することなく、また、ポンプの送出圧力を高くすることなく、分離分解能を向上させることができる。
さらに、従来のリサイクル分離方式のように環状の閉流路を用いた構成とは異なり、第1バッファ部と第2バッファ部との間を流体が往復する構成であるため、流体をN回カラムに通す場合の1回目からN-1回目までにおいては、カラムに導入する流体量を分離に必要な流体量のみとすることができる。つまり、1回目からN-1回目までにおいて、分離には不要な流体を送出しないようにすることができ、測定時間を短縮することができる。
さらに、従来のリサイクル分離方式のように環状の閉流路を用いた構成とは異なり、第1バッファ部と第2バッファ部との間を流体が往復する構成であるため、流体をN回カラムに通す場合の1回目からN-1回目までにおいては、カラムに導入する流体量を分離に必要な流体量のみとすることができる。つまり、1回目からN-1回目までにおいて、分離には不要な流体を送出しないようにすることができ、測定時間を短縮することができる。
また、上記のクロマトグラフにおいて、前記検出器は、前記主流路上に配置されていてもよい。
この場合、流体が第1の経路で流れるたびに、カラムにおいて分離された成分を検出することができる。例えば、検出器が第1の経路におけるカラムの下流側に配置されていれば、流体がカラムを通過するたびに分離成分を検出することができる。また、カラムを通過した流体に対して、都度、分離成分の検出を行うことができるので、例えば分離回数が少ない段階で完全分離したピークを検出できた場合には、そのピークをもとに成分の同定や定量を行うこともできる。
さらに、上記のクロマトグラフにおいて、前記検出器は、前記カラムと前記第2切換えバルブとの間に配置されていてもよい。この場合、カラムを通過した直後で分離成分を検出することができる。そのため、カラムにおいて成分分離した流体が検出器に導入される前に拡散されるのを抑制することができ、検出精度を向上させることができる。
この場合、流体が第1の経路で流れるたびに、カラムにおいて分離された成分を検出することができる。例えば、検出器が第1の経路におけるカラムの下流側に配置されていれば、流体がカラムを通過するたびに分離成分を検出することができる。また、カラムを通過した流体に対して、都度、分離成分の検出を行うことができるので、例えば分離回数が少ない段階で完全分離したピークを検出できた場合には、そのピークをもとに成分の同定や定量を行うこともできる。
さらに、上記のクロマトグラフにおいて、前記検出器は、前記カラムと前記第2切換えバルブとの間に配置されていてもよい。この場合、カラムを通過した直後で分離成分を検出することができる。そのため、カラムにおいて成分分離した流体が検出器に導入される前に拡散されるのを抑制することができ、検出精度を向上させることができる。
また、上記のクロマトグラフにおいて、前記検出器は、前記主流路および前記バイパス流路の外に配置されていてもよい。この場合、流体が第1の経路や第2の経路を流れている間は、検出器による分離成分の検出は行わず、例えばリサイクル分離が終了した後、最後に分離成分の検出を行うことができる。成分分離した流体が不必要に検出器に導入されることがないため、検出精度を向上させることができる。
さらにまた、上記のクロマトグラフにおいて、前記第1の経路における前記第2バッファ部の下流側から前記流体を排出する排出流路をさらに備え、前記検出器は、前記排出流路上に配置されていてもよい。この場合、リサイクル分離が終了した後、第2バッファ部の下流側から流体を排出する際に分離成分の検出を行うことができる。
さらにまた、上記のクロマトグラフにおいて、前記第1の経路における前記第2バッファ部の下流側から前記流体を排出する排出流路をさらに備え、前記検出器は、前記排出流路上に配置されていてもよい。この場合、リサイクル分離が終了した後、第2バッファ部の下流側から流体を排出する際に分離成分の検出を行うことができる。
また、上記のクロマトグラフは、前記第1の経路における前記カラムと前記第2バッファ部との間から前記流体を排出する排出流路をさらに備え、前記検出器は、前記排出流路上に配置されていてもよい。この場合、リサイクル分離が終了した後、カラムと第2バッファ部との間から流体を排出する際に分離成分の検出を行うことができる。最後に不必要に第2バッファ部を通ることがないため、流体の拡散を抑制し、検出精度を向上させることができる。
さらに、上記のクロマトグラフは、前記カラムを迂回して前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間に接続された第2のバイパス流路をさらに備え、前記検出器は、前記第2のバイパス流路上に配置されていてもよい。この場合、任意のタイミングで検出器による分離成分の検出を行い、その後、リサイクル分離を再開させることができる。例えば、検出器による検出結果に応じて残りのリサイクル分離の回数を決定したり、リサイクル分離を終了したりすることも可能である。
さらに、上記のクロマトグラフは、前記カラムを迂回して前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間に接続された第2のバイパス流路をさらに備え、前記検出器は、前記第2のバイパス流路上に配置されていてもよい。この場合、任意のタイミングで検出器による分離成分の検出を行い、その後、リサイクル分離を再開させることができる。例えば、検出器による検出結果に応じて残りのリサイクル分離の回数を決定したり、リサイクル分離を終了したりすることも可能である。
また、上記のクロマトグラフは、試料槽に貯留された前記試料を採取する試料採取流路と、移動相媒体槽に貯留された移動相媒体を採取する移動相媒体流路と、をさらに備え、前記試料採取流路の一端および前記移動相媒体流路の一端は、それぞれ前記第1切換えバルブに接続されており、前記ポンプは、前記第1の経路における前記第1バッファ部の上流側に配置され、前記制御部は、前記ポンプおよび前記第1切換えバルブを制御して、前記第1バッファ部への前記試料と前記移動相媒体との注入を切換え可能であってもよい。
この場合、試料および移動相媒体を第1バッファ部に注入するためのポンプと、試料を含む流体(試料と移動相媒体との混合物)を送出するためのポンプとを、1つのポンプで実現することができる。したがって、ポンプを複数個設ける必要がなく、その分の小型化およびコスト削減を実現することができる。また、ポンプを第1の経路および第2の経路の外に配置することができるので、リサイクル分離中は流体がポンプを通過しないようにすることができる。したがって、ポンプを通過することによる流体の分散を防止することができ、分離能の低下を防止することができる。
この場合、試料および移動相媒体を第1バッファ部に注入するためのポンプと、試料を含む流体(試料と移動相媒体との混合物)を送出するためのポンプとを、1つのポンプで実現することができる。したがって、ポンプを複数個設ける必要がなく、その分の小型化およびコスト削減を実現することができる。また、ポンプを第1の経路および第2の経路の外に配置することができるので、リサイクル分離中は流体がポンプを通過しないようにすることができる。したがって、ポンプを通過することによる流体の分散を防止することができ、分離能の低下を防止することができる。
さらに、上記のクロマトグラフにおいて、前記第1バッファ部および前記第2バッファ部は、所定の内容量を有する管路であってもよい。
この場合、簡易な構成で流体を保持するバッファ部を構成することができる。また、バッファ部を管路により構成することで、バッファ部内における流体の拡散を抑制することができる。なお、拡散を適切に抑制するためには、管路の内径は細い方が好ましい。
この場合、簡易な構成で流体を保持するバッファ部を構成することができる。また、バッファ部を管路により構成することで、バッファ部内における流体の拡散を抑制することができる。なお、拡散を適切に抑制するためには、管路の内径は細い方が好ましい。
また、上記のクロマトグラフにおいて、前記所定の内容量は、前記カラムにおける前記成分の分離に必要な流体量以上の容量とすることができる。
第1バッファ部の内容量をカラムにおける成分の分離に必要な流体量以上の容量とすることで、第1バッファ部からカラムに成分分離に必要な量の流体を適切に供給することができる。また、第2バッファ部の内容量をカラムにおける成分の分離に必要な流体量以上の容量とすることで、カラムにおける分離が全て終了するまで、当該カラムを通過した流体を第2バッファ部において保持することができる。したがって、適切にリサイクル分離を行うことができる。
第1バッファ部の内容量をカラムにおける成分の分離に必要な流体量以上の容量とすることで、第1バッファ部からカラムに成分分離に必要な量の流体を適切に供給することができる。また、第2バッファ部の内容量をカラムにおける成分の分離に必要な流体量以上の容量とすることで、カラムにおける分離が全て終了するまで、当該カラムを通過した流体を第2バッファ部において保持することができる。したがって、適切にリサイクル分離を行うことができる。
さらに、本発明に係る試料分析方法の一態様は、液体もしくは気体である試料を含む流体を送液するポンプと、前記流体が供給され、内部に保持された固定相との相互作用によって前記試料の成分を分離するカラムと、一端側から他端側に向かって、第1バッファ部と、第1切換えバルブと、前記カラムと、第2切換えバルブと、第2バッファ部とが介装された主流路と、前記カラムを迂回して前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間に接続されたバイパス流路と、前記カラムにおいて分離された成分を検出する検出器と、を備えるクロマトグラフにおける試料分析方法であって、前記第1バッファ部が保持する前記流体の少なくとも一部を、前記主流路において前記第1切換えバルブを経由して前記カラムへ供給し、前記カラムによって前記試料中の成分を分離する分離ステップと、前記カラムを通過した前記流体を、前記主流路において前記第2切換えバルブを経由して前記第2バッファ部に供給し、当該第2バッファ部で保持させる保持ステップと、前記第1切換えバルブおよび前記第2切換えバルブを制御して、前記主流路における前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間の流路を前記バイパス流路に切換え、前記第2バッファ部が保持する前記流体を、前記カラムを迂回して前記第2切換えバルブ、前記第1切換えバルブを順に経由して前記第1バッファ部に戻す回収ステップと、前記分離ステップ、前記保持ステップおよび前記回収ステップを繰り返し、少なくとも前記分離ステップをN(Nは、1よりも大きい整数)回行った後、前記検出器による検出を行う検出ステップと、を含む。n(nは、1≦n≦Nの整数)回目の前記分離ステップでは、前記第1バッファ部から前記カラムへ、1回目に当該カラムが前記成分の分離を行うのに必要な流体量のn倍の前記流体を供給する。
このように、分離ステップ、保持ステップ、回収ステップを行うことで、一度カラムを通過した流体を再び第1バッファ部に戻すことができ、これらのステップを繰り返すことでリサイクル分離方式を実現することができる。したがって、分離分解能を向上させることができる。
さらに、n回目の分離ステップでは、第1バッファ部からカラムへ、1回目に当該カラムが成分の分離を行うのに必要な流体量のn倍の流体を供給するので、従来のリサイクル分離方式のように環状の閉流路を用いた場合とは異なり、1回目からN-1回目までにおいて、分離には不要な流体を送出しないようにすることができる。したがって、測定時間を短縮することができる。
さらに、n回目の分離ステップでは、第1バッファ部からカラムへ、1回目に当該カラムが成分の分離を行うのに必要な流体量のn倍の流体を供給するので、従来のリサイクル分離方式のように環状の閉流路を用いた場合とは異なり、1回目からN-1回目までにおいて、分離には不要な流体を送出しないようにすることができる。したがって、測定時間を短縮することができる。
また、上記の試料分析方法の前記検出ステップでは、前記分離ステップを行うたびに、前記検出器による検出を行ってもよい。この場合、例えば、分離回数が少ない段階で完全分離したピークを検出できた場合には、そのピークをもとに成分の同定や定量を行うこともできる。
さらに、上記の試料分析方法の前記検出ステップでは、前記N回目の前記分離ステップの後のみ、前記検出器による検出を行ってもよい。この場合、成分分離した流体が不必要に検出器に導入されることがないため、検出精度を向上させることができる。
また、上記の試料分析方法の前記検出ステップでは、m(mは、1≦m<Nの整数)回目の前記分離ステップの後に、前記検出器による検出を行ってもよい。すなわち、N回の分離が行われるまでの任意のタイミングで検出器による分離成分の検出を行うことができる。この場合、例えば、検出器による検出結果に応じて残りのリサイクル分離の回数を決定したり、リサイクル分離を終了したりすることも可能である。
さらに、上記の試料分析方法の前記検出ステップでは、前記N回目の前記分離ステップの後のみ、前記検出器による検出を行ってもよい。この場合、成分分離した流体が不必要に検出器に導入されることがないため、検出精度を向上させることができる。
また、上記の試料分析方法の前記検出ステップでは、m(mは、1≦m<Nの整数)回目の前記分離ステップの後に、前記検出器による検出を行ってもよい。すなわち、N回の分離が行われるまでの任意のタイミングで検出器による分離成分の検出を行うことができる。この場合、例えば、検出器による検出結果に応じて残りのリサイクル分離の回数を決定したり、リサイクル分離を終了したりすることも可能である。
本発明では、クロマトグラフィーを用いた測定において、測定時間を短縮しつつ各成分の分離分解能を向上させることができる。
液体クロマトグラフィーやガスクロマトグラフィーを採用した分析システムは、例えば、テロやパンデミックなどの対策として、毒ガスや爆発物、感染症などの対象物をより早期に発見するための検知システムや、上記対象物の拡大防止を目的として、複数個所での分析情報に基づく状況把握システムとして用いられる。これらのシステムにおける分析装置は、公共施設、交通機関など設置場所を選ばず設置可能で小型のものが望まれる。
毒ガスや爆発物の検査のための分析は、ガスを液体に溶かし込む捕集装置と液体クロマトグラフィーとを組合せることで行うことができる。また、毒ガスや爆発物自体をガスクロマトグラフィーにより直接的に分析することも可能である。
上記の毒ガスとしては、例えばサリン(C4H10FO2)、ソマン(C7H16FO2P)、VXガス(C11H26NO2PS)、マスタードガス(bis(2-chloroethyl) sulfide, C4H8Cl2S)などがあり、爆発物としては、TNT(トリニトロトルエン)、DNT(ジニトロトルエン)などがある。
また、感染症検査においては、対象病原菌やウィルスのRNAもしくはDNAを対象物として、直接的に液体クロマトグラフィーにて分析することも、PCRやLAMP法、ハイブリダイゼーション法、インタカレーター法のなど増感方法を介して液体クロマトグラフィーにて分析することも可能である。
上記の感染症としては、例えば炭疽、鳥インフルエンザ、クリミア・コンゴ出血熱、デング熱、エボラ出血熱、ヘンドラウイルス感染症、肝炎、インフルエンザ、ラッサ熱、マールブルグ熱、髄膜炎症(en:Meningococcaldisease)、ニパウイルス感染症、ペスト、リフトバレー熱、重症急性呼吸器症候群(SARS)、天然痘、野兎病、黄熱病などがある。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第一の実施形態)
本実施形態では、液体試料の成分分析を行うクロマトグラフとして高速液体クロマトグラフィー(HPLC:High Performance Liquid Chromatography )装置を用いた液体分析システムについて説明する。
液体分析システムとしては、上記した例以外に例えば、飲料水等の製造工場において飲料水等の品質をモニタするシステムや、植物工場において植物(野菜等の作物)に必要な養分を水に溶かした養液の成分分析を行うシステム等がある。
(第一の実施形態)
本実施形態では、液体試料の成分分析を行うクロマトグラフとして高速液体クロマトグラフィー(HPLC:High Performance Liquid Chromatography )装置を用いた液体分析システムについて説明する。
液体分析システムとしては、上記した例以外に例えば、飲料水等の製造工場において飲料水等の品質をモニタするシステムや、植物工場において植物(野菜等の作物)に必要な養分を水に溶かした養液の成分分析を行うシステム等がある。
図16は、飲料水等の製造工場における液体分析システムの例を示す図である。
この図16に示すように、飲料水等の製造工場においては、製造する飲料水等の品質をモニタするために、飲料水等を貯蔵する液体タンク81より分析対象の飲料水等の液体82の一部を採取する。そして、採取された液体82は、液体試料採取流路83を介して液体分析装置84に送液され、当該液体分析装置84により成分分析される。
この図16に示すように、飲料水等の製造工場においては、製造する飲料水等の品質をモニタするために、飲料水等を貯蔵する液体タンク81より分析対象の飲料水等の液体82の一部を採取する。そして、採取された液体82は、液体試料採取流路83を介して液体分析装置84に送液され、当該液体分析装置84により成分分析される。
図17は、植物工場における液体分析システムの例を示す図である。
一般に、植物工場においては、植物(野菜等の作物)に必要な養分を水に溶かした養液による養液栽培が行われる。図17では、養液栽培として、養液91を循環させる循環式の水耕栽培の例を示している。
この図17に示すように、作物92が育成される栽培槽93に供給される養液91は、送液ポンプ94により、循環流路95を介して循環する。循環する養液91の一部は、循環流路95の一部から分岐した液体試料採取流路96を介して、例えば自動的に採取され、採取された養液91は液体分析装置97により成分分析される。
一般に、植物工場においては、植物(野菜等の作物)に必要な養分を水に溶かした養液による養液栽培が行われる。図17では、養液栽培として、養液91を循環させる循環式の水耕栽培の例を示している。
この図17に示すように、作物92が育成される栽培槽93に供給される養液91は、送液ポンプ94により、循環流路95を介して循環する。循環する養液91の一部は、循環流路95の一部から分岐した液体試料採取流路96を介して、例えば自動的に採取され、採取された養液91は液体分析装置97により成分分析される。
循環式の水耕栽培の場合、養液が循環するにつれ栽培槽に保持される養液の組成が変化する。植物の生育は養液成分に影響されるので、養液分析の結果に基づき、必要に応じて適宜、養液の調整が行われる。
液体分析装置84、97としては、液体試料に含まれる多項目の成分を簡易に分析することができるHPLC装置を用いることができる。
図18は、従来のHPLC装置200Aの構成例を示す図である。
HPLC装置200Aは、ポンプ211と、切換えバルブ212と、HPLCカラム213と、を備える。制御部232は、ポンプ211および切換えバルブ212の動作を制御して、試料槽141(図16の液体タンク81、図2の栽培槽93に相当)に貯蔵されている液体試料141a、および溶離液槽142に貯蔵されている溶離液142aを、夫々液体試料採取流路221、溶離液流路222を介してHPLCカラム213に導入する。
図18は、従来のHPLC装置200Aの構成例を示す図である。
HPLC装置200Aは、ポンプ211と、切換えバルブ212と、HPLCカラム213と、を備える。制御部232は、ポンプ211および切換えバルブ212の動作を制御して、試料槽141(図16の液体タンク81、図2の栽培槽93に相当)に貯蔵されている液体試料141a、および溶離液槽142に貯蔵されている溶離液142aを、夫々液体試料採取流路221、溶離液流路222を介してHPLCカラム213に導入する。
HPLCカラム213に導入された液体試料141aは、HPLCカラム213により構成成分毎に分離される。そして、検出器231において分離成分が検出され、データ処理部233において検出部231からの検出データが解析され、養液成分の同定や定量が行われる。データ処理部233により分析された分析結果は、例えば、制御部232に送出される。
HPLCカラム213と検出器231とを通過した液体試料141aおよび溶離液142aは、排液流路223を介して排液槽143に排液143aとして保持される。
HPLCカラム213と検出器231とを通過した液体試料141aおよび溶離液142aは、排液流路223を介して排液槽143に排液143aとして保持される。
HPLCカラム213を溶離液142aとともに液体試料141aが流れると、液体試料141aを構成する各成分は、固定相であるHPLCカラム213と相互作用しながら移動する。この各成分とHPLCカラム213との相互作用の強さの相違により、HPLCカラム213から各成分が溶出する時間が決定される。すなわち、HPLCカラム213を通過する各成分の溶出時間の相違を利用して、液体試料141aに含まれる各成分が分離される。
分離された成分は、検出器231により検出される。このとき、検出器231は、各成分のHPLCカラム213での保持時間に対応して、各成分に相当する信号を検出する。つまり、各成分に相当する信号は時間依存性を持つ。ここで、保持時間とは、HPLCカラム213に流入後、HPLCカラム213から溶出して、検出器231により検出されるまでの時間である。
例えば、液体試料141aに物質A、物質B、物質Cが含まれており、HPLCカラム231を通過する物質A、物質B、物質Cの保持時間がt1、t2、t3(t1<t2<t3)であるとき、検出器231からは、図19に示すように各成分(物質A、物質B、物質C)に相当する信号が得られる。
例えば、液体試料141aに物質A、物質B、物質Cが含まれており、HPLCカラム231を通過する物質A、物質B、物質Cの保持時間がt1、t2、t3(t1<t2<t3)であるとき、検出器231からは、図19に示すように各成分(物質A、物質B、物質C)に相当する信号が得られる。
しかしながら、試料によっては、HPLCカラムを1回通過させただけでは十分に各成分を分離ができない場合がある。そこで、各成分の分離分解能を向上させるために、従来、リサイクル分離方式を採用したHPLC装置が提案されている。
図20は、従来のリサイクル分離方式を採用したHPLC装置200Bの構造例を示す図である。なお、図18に示すHPLC装置200Aと同一の構成要素については、図18と同一符号を付し、以下、構成の異なる部分を中心に説明する。
図20は、従来のリサイクル分離方式を採用したHPLC装置200Bの構造例を示す図である。なお、図18に示すHPLC装置200Aと同一の構成要素については、図18と同一符号を付し、以下、構成の異なる部分を中心に説明する。
図20に示すHPLC装置200Bは、図18に示すHPLC装置200Aにリサイクル分離方式を適用したものであり、検出器231の下流側に第2切換えバルブ215が追加されている。切換えバルブ212と第2切換えバルブ215とを制御することで、切換えバルブ212、ポンプ211、HPLCカラム213、検出器231、第2切換えバルブ215およびバッファ部214を循環する循環経路(閉流路)224を形成することができる。
液体試料141aおよび溶離液142aを循環経路224で循環させ、HPLCカラム213を複数回通過させることで、疑似的にHPLCカラムの長さを長くして分離分解能を高めることができる。
例えば、リサイクル分離のための循環を3回行う場合、HPLCカラム213には4回、液体試料141aおよび溶離液142aが流れる。これにより、仮想的には、循環しない場合のHPLCカラム213の4倍の長さと同等の分離分解能が得られる。
この従来のHPLC装置200Bでは、1回目、2回目、3回目の測定において、それぞれ4回目の測定と同量の液量の液体試料141aおよび溶離液142aがHPLCカラム213に送液される。ここで、4回目の測定では、循環しない場合のHPLCカラム213での分離に必要な液体試料141aおよび溶離液142aの総液量の4倍の総液量が必要となる。
例えば、リサイクル分離のための循環を3回行う場合、HPLCカラム213には4回、液体試料141aおよび溶離液142aが流れる。これにより、仮想的には、循環しない場合のHPLCカラム213の4倍の長さと同等の分離分解能が得られる。
この従来のHPLC装置200Bでは、1回目、2回目、3回目の測定において、それぞれ4回目の測定と同量の液量の液体試料141aおよび溶離液142aがHPLCカラム213に送液される。ここで、4回目の測定では、循環しない場合のHPLCカラム213での分離に必要な液体試料141aおよび溶離液142aの総液量の4倍の総液量が必要となる。
つまり、図21に示すように、1回目、2回目、3回目の測定では、測定に必要な液量に加え、測定に不要な液量の液体試料141aおよび溶離液142aをHPLCカラム213に送液することになる。そのため、不要な測定時間が生じる。例えば、1回目の測定の場合、図21に示すとおり、測定に不要な液体試料141aおよび溶離液142aの総液量が、測定に必要な液体試料141aおよび溶離液142aの総液量の3倍となり、測定時間は必要測定時間の4倍となってしまう。
本実施形態におけるHPLC装置は、リサイクル分離方式を採用したHPLC装置であって、N(Nは2以上の整数)回の分離を行う場合、1回目~N-1回目においてHPLCカラムに導入する液体試料および溶離液の総液量を必要量のみとして、測定時間を短縮するものである。
図1は、本実施形態における液体分析装置(HPLC装置)100を備える液体分析システムの構成例を示す図である。
HPLC装置100は、ポンプ11と、第1バッファ部12と、第1切換えバルブ13と、HPLCカラム14(本発明のカラムに相当)と、第2切換えバルブ15と、第2バッファ部16とを、この順番に備える。また、HPLC装置100は、液体試料採取流路21(本発明の試料採取流路に相当)と、溶離液流路22(本発明の移動相媒体流路に相当)と、主流路23と、バイパス流路24と、排液流路25(本発明の排出流路に相当)と、を備える。さらに、HPLC装置100は、検出器31と、制御部32と、データ処理部33と、を備える。
HPLC装置100は、ポンプ11と、第1バッファ部12と、第1切換えバルブ13と、HPLCカラム14(本発明のカラムに相当)と、第2切換えバルブ15と、第2バッファ部16とを、この順番に備える。また、HPLC装置100は、液体試料採取流路21(本発明の試料採取流路に相当)と、溶離液流路22(本発明の移動相媒体流路に相当)と、主流路23と、バイパス流路24と、排液流路25(本発明の排出流路に相当)と、を備える。さらに、HPLC装置100は、検出器31と、制御部32と、データ処理部33と、を備える。
液体試料採取流路21は、試料槽41に貯蔵されている液体試料41aをHPLCカラム14に導入するための流路であり、溶離液流路22は、溶離液槽42(本発明の移動相媒体槽)に貯蔵されている溶離液42a(本発明の移動相媒体に相当)をHPLCカラム14に導入するための流路である。液体試料採取流路21の一端と溶離液流路22の一端とは、第1切換えバルブ13に接続されている。
主流路23は、一端側から他端側に向かって、第1バッファ部12と、第1切換えバルブ13と、HPLCカラム14と、第2切換えバルブ15と、第2バッファ部16とが介装され、液体試料41aを含む流体(液体試料41aと溶離液42aとの混合液)が流れる流路である。ここで、第1バッファ部12および第2バッファ部16は、例えば、所定の内容量を有する管路(チューブ)により構成されている。当該管路(チューブ)は、例えばコイル状であってもよい。
バイパス流路24は、第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間に接続された流路である。バイパス流路24は、HPLCカラム14を迂回して、一端が第1切換えバルブ13に、他端が第2切換えバルブ15に接続されている。
排液流路25は、液体分析システムの流路内の流体を、排液43aとして排液槽43に排出するための流路である。
排液流路25は、液体分析システムの流路内の流体を、排液43aとして排液槽43に排出するための流路である。
ポンプ11は、HPLCカラム14に液体試料41aおよび/または溶離液42aを送液するための送液部であり、第1切換えバルブ13および第1バッファ部12を介してHPLCカラム14に接続されている。
検出器31は、主流路23におけるHPLCカラム14と第2切換えバルブ15との間に設けられている。
HPLCカラム14に導入された液体試料41aは、当該HPLCカラム14の内部に保持された固定相との相互作用によって構成成分毎に分離される。検出器31は、HPLCカラム14において分離された成分を検出し、検出された検出データをデータ処理部33に送出する。
検出器31は、主流路23におけるHPLCカラム14と第2切換えバルブ15との間に設けられている。
HPLCカラム14に導入された液体試料41aは、当該HPLCカラム14の内部に保持された固定相との相互作用によって構成成分毎に分離される。検出器31は、HPLCカラム14において分離された成分を検出し、検出された検出データをデータ処理部33に送出する。
データ処理部33は、検出部31によって検出された検出データを分析し、養液成分の同定や定量を行う。データ処理部33は、分析された分析結果を制御部32に送出する。
制御部32は、ポンプ11や第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15の動作を制御する。制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を切換えることで、主流路23における第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間の流路をバイパス流路24に切換えることができる。また、制御部32は、ポンプ11を制御することで、液体分析システムの流路内を流れる流体の流れ方向を切換えることができる。
さらに、制御部32は、データ処理部33により分析された分析結果を受信し、必要に応じて外部に送信したり、不図示のモニタ等に結果を表示したりすることもできる。
制御部32は、ポンプ11や第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15の動作を制御する。制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を切換えることで、主流路23における第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間の流路をバイパス流路24に切換えることができる。また、制御部32は、ポンプ11を制御することで、液体分析システムの流路内を流れる流体の流れ方向を切換えることができる。
さらに、制御部32は、データ処理部33により分析された分析結果を受信し、必要に応じて外部に送信したり、不図示のモニタ等に結果を表示したりすることもできる。
以下、図2~図4を用いて、本実施形態の液体分析システムの動作例について説明する。本動作例では、HPLCカラム14を用いて液体試料に含まれる各成分をN回(ここでは4回)分離し、その度に分離された成分を検出する例を示す。
〔STEP0:事前準備〕
まず、図1に示す制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、主流路23とバイパス流路24とに、溶離液槽42から溶離液42aを充填する。
〔STEP0:事前準備〕
まず、図1に示す制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、主流路23とバイパス流路24とに、溶離液槽42から溶離液42aを充填する。
具体的には、制御部32は、第1切換えバルブ13を切換え、ポンプ11を制御して、溶離液槽42から溶離液42aを吸い上げ、吸い上げた溶離液42aを第1バッファ部12に供給する。次に制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を切換え、ポンプ11を制御して、第1バッファ部12が保持する溶離液42aをHPLCカラム14側へ送出する。この溶離液42aは、HPLCカラム14、検出器31、第2バッファ部16の一部に充填される。次に制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を切換え、ポンプ11を制御して、第1バッファ部12が保持する溶離液42aをバイパス流路24側へ送出する。
このようにして、第1バッファ部12の一部、HPLCカラム14、検出器31、第2バッファ部16の一部を含む主流路23と、バイパス流路24とに、溶離液42aが充填される。
その後、制御部32は、第1切換えバルブ13を切換え、ポンプ11を制御して、試料槽41から液体試料41aを吸い上げ、吸い上げた液体試料41aを第1バッファ部12に供給する。
このようにして、第1バッファ部12の一部、HPLCカラム14、検出器31、第2バッファ部16の一部を含む主流路23と、バイパス流路24とに、溶離液42aが充填される。
その後、制御部32は、第1切換えバルブ13を切換え、ポンプ11を制御して、試料槽41から液体試料41aを吸い上げ、吸い上げた液体試料41aを第1バッファ部12に供給する。
ここで、第1バッファ部12への溶離液42aと液体試料41aとの混合液の供給量は、第1バッファ部12が保持する溶離液42aと液体試料41aとの混合液が、HPLCカラム14のN本分(ここでは4本分)、もしくはHPLCカラム14のN倍(ここでは4倍)の長さのHPLCカラムにおいて成分の分離に必要な液量以上となるように、調整される。
なお、図2の上段では、第1バッファ部12への混合液の供給量が、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量の4倍である場合を示している。
なお、図2の上段では、第1バッファ部12への混合液の供給量が、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量の4倍である場合を示している。
〔STEP1:1回目の分離〕
制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12とHPLCカラム14とを接続するとともに、検出部31と第2バッファ部16とを接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、第1バッファ部12に保持されている流体(溶離液42aと液体試料41aとの混合液)の一部を、HPLCカラム14側へ供給する。これにより、第1バッファ部12に保持されている流体がHPLCカラム14に導入される。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な液量である。
制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12とHPLCカラム14とを接続するとともに、検出部31と第2バッファ部16とを接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、第1バッファ部12に保持されている流体(溶離液42aと液体試料41aとの混合液)の一部を、HPLCカラム14側へ供給する。これにより、第1バッファ部12に保持されている流体がHPLCカラム14に導入される。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な液量である。
HPLCカラム14を、溶離液42aとともに液体試料41aが流れると、液体試料41aを構成する各成分は、固定相であるHPLCカラム14と相互作用しながら移動する。この各成分とHPLCカラム14との相互作用の強さの相違により、HPLCカラム14から各成分が溶出する時間が決定される。すなわち、HPLCカラム14を通過する各成分の溶出時間の相違を利用して、液体試料41aに含まれる各成分が分離される。
そして、分離された成分は、HPLCカラム14の後段に配置された検出器31によって検出される。このとき、検出器31は、HPLCカラム14から溶出する各成分の溶出時間に対応して、各成分に相当する信号を得る。
そして、分離された成分は、HPLCカラム14の後段に配置された検出器31によって検出される。このとき、検出器31は、HPLCカラム14から溶出する各成分の溶出時間に対応して、各成分に相当する信号を得る。
検出器31から排出される流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、当該第2バッファ部16で保持される。このとき第2バッファ部16には、HPLCカラム14による溶出時間が短い成分から順に(早く溶出された順に)供給される。
第2バッファ部16は、1回目の分離および測定(各成分の検出)が全て終了するまで、HPLCカラム14および検出器31を通過する流体を保持する。つまり、図2の中段に示すように、第1バッファ部12からは、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14および検出器31を経て第2バッファ部16に保持される。
このように、分離ステップにおける流体の経路は、第1バッファ部12から第1切換えバルブ13、HPLCカラム14、第2切換えバルブ15を順に経由して、第2バッファ部16に流入する第1の経路となる。
第2バッファ部16は、1回目の分離および測定(各成分の検出)が全て終了するまで、HPLCカラム14および検出器31を通過する流体を保持する。つまり、図2の中段に示すように、第1バッファ部12からは、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14および検出器31を経て第2バッファ部16に保持される。
このように、分離ステップにおける流体の経路は、第1バッファ部12から第1切換えバルブ13、HPLCカラム14、第2切換えバルブ15を順に経由して、第2バッファ部16に流入する第1の経路となる。
なお、この分離ステップにおいて第2バッファ部16に流入した流体の少なくとも一部が排液流路25を介して排液槽43に流入することを防止するために、第2バッファ部16と排液流路25との間に第3切換えバルブを設けてもよい。この場合、第3切換えバルブは、制御部32によって、第2バッファ部16と排液流路25とを接続する流路を開閉するように制御される。
〔STEP2:1回目の回収〕
制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12と第2バッファ部16とを、バイパス流路24を介して接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、図2の下段に示すように、第2バッファ部16に保持されている流体を、バイパス流路24を介して第1バッファ部12へ戻す。
このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP1(1回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量(1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な液量)である。
制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12と第2バッファ部16とを、バイパス流路24を介して接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、図2の下段に示すように、第2バッファ部16に保持されている流体を、バイパス流路24を介して第1バッファ部12へ戻す。
このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP1(1回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量(1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な液量)である。
また、第2バッファ部16から送出される流体は、上記の分離ステップにおいて流体が流入された流入口から流出される。つまり、第2バッファ部16からは、分離ステップにおいて第2バッファ部16に流入された流体の先頭が後尾となって送出され、第1バッファ部12には、HPLCカラム14による溶出時間が長い成分から順に戻される。このとき第1バッファ部12に戻される流体は、分離ステップにおいて流体が流出された流出口から流入される。
このように、回収ステップにおける流体の経路は、第2バッファ部16から、HPLCカラム14を迂回して第2切換えバルブ15、第1切換えバルブ13を順に経由して、第1バッファ部12に流入する第2の経路となる。
このように、回収ステップにおける流体の経路は、第2バッファ部16から、HPLCカラム14を迂回して第2切換えバルブ15、第1切換えバルブ13を順に経由して、第1バッファ部12に流入する第2の経路となる。
〔STEP3:2回目の分離〕
上述したSTEP1と同様、制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、HPLCカラム14側へ供給する。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、2回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の2倍となる。
上述したSTEP1と同様、制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、HPLCカラム14側へ供給する。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、2回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の2倍となる。
そして、STEP1における1回目の測定と同様、HPLCカラム14において液体試料に含まれる各成分が分離され、分離された成分が検出器31で検出される。
このSTEP3における2回目の測定は、実質的に1回目の測定で用いたHPLCカラム14を2本直列に配置した場合、あるいは1回目の測定で用いたHPLCカラム14の2倍の長さのHPLCカラムを用いた場合と同等の測定となる。よって、各成分に相当する信号の分離分解能は、1回目の測定(STEP1)と比較すると高くなる。
このSTEP3における2回目の測定は、実質的に1回目の測定で用いたHPLCカラム14を2本直列に配置した場合、あるいは1回目の測定で用いたHPLCカラム14の2倍の長さのHPLCカラムを用いた場合と同等の測定となる。よって、各成分に相当する信号の分離分解能は、1回目の測定(STEP1)と比較すると高くなる。
検出器31から排出される流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、当該第2バッファ部16で保持される。
第2バッファ部16は、2回目の分離および測定(各成分の検出)が全て終了するまで、HPLCカラム14および検出器31を通過する流体を保持する。つまり、図3の上段に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の2倍の液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14および検出器31を経て第2バッファ部16に保持される。
第2バッファ部16は、2回目の分離および測定(各成分の検出)が全て終了するまで、HPLCカラム14および検出器31を通過する流体を保持する。つまり、図3の上段に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の2倍の液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14および検出器31を経て第2バッファ部16に保持される。
〔STEP4:2回目の回収〕
上述したSTEP2と同様、制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12と第2バッファ部16とを、バイパス流路24を介して接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、図3の下段に示すように、第2バッファ部16に保持されている流体を、バイパス流路24を介して第1バッファ部12へ戻す。
つまり、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP3(2回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
上述したSTEP2と同様、制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12と第2バッファ部16とを、バイパス流路24を介して接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、図3の下段に示すように、第2バッファ部16に保持されている流体を、バイパス流路24を介して第1バッファ部12へ戻す。
つまり、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP3(2回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
〔STEP5:3回目の分離〕
上述したSTEP1、STEP3と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、HPLCカラム14側へ供給する。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、3回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の3倍となる。
上述したSTEP1、STEP3と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、HPLCカラム14側へ供給する。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、3回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の3倍となる。
HPLCカラム14に混合液が供給されると、当該HPLCカラム14において液体試料に含まれる各成分が分離され、分離された成分が検出器31で検出される。このときの各成分に相当する信号の分離分解能は、1回目の測定(STEP1)および2回目の測定(STEP3)と比較すると高くなる。
そして、検出器31から排出される流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、当該第2バッファ部16で保持される。第2バッファ部16は、3回目の分離および測定(各成分の検出)が全て終了するまで、HPLCカラム14および検出器31を通過する流体を保持する。つまり、図4の上段に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の3倍の液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14および検出器31を経て第2バッファ部16に保持される。
そして、検出器31から排出される流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、当該第2バッファ部16で保持される。第2バッファ部16は、3回目の分離および測定(各成分の検出)が全て終了するまで、HPLCカラム14および検出器31を通過する流体を保持する。つまり、図4の上段に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の3倍の液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14および検出器31を経て第2バッファ部16に保持される。
〔STEP6:3回目の回収〕
上述したSTEP2、STEP4と同様、制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12と第2バッファ部16とを、バイパス流路24を介して接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、図4の中段に示すように、第2バッファ部16に保持されている流体を、バイパス流路24を介して第1バッファ部12へ戻す。
つまり、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP5(3回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
上述したSTEP2、STEP4と同様、制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12と第2バッファ部16とを、バイパス流路24を介して接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、図4の中段に示すように、第2バッファ部16に保持されている流体を、バイパス流路24を介して第1バッファ部12へ戻す。
つまり、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP5(3回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
〔STEP7:4回目の分離〕
上述したSTEP1、STEP3、STEP5と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、HPLCカラム14側へ供給する。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、4回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍となる。
上述したSTEP1、STEP3、STEP5と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、HPLCカラム14側へ供給する。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、4回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍となる。
HPLCカラム14に混合液が供給されると、当該HPLCカラム14において液体試料に含まれる各成分が分離され、分離された成分が検出器31で検出される。このときの各成分に相当する信号の分離分解能は、1回目の測定(STEP1)、2回目の測定(STEP3)および3回目の測定(STEP5)と比較すると高くなる。
そして、検出器31から排出される流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、第2バッファ部16から排液流路25を介して排液槽43に排出され、排液43aとして保持される。つまり、図4の下段に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍の液量の流体が送出され、この流体が、この流体が、HPLCカラム14、検出器31および第2バッファ部16を経て排液槽43に保持される。
このように、最後の分離ステップでは、流体は、第1バッファ部12から第2バッファ部16へ主流路23を通って流れた後、排液流路25から排出される。
そして、検出器31から排出される流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、第2バッファ部16から排液流路25を介して排液槽43に排出され、排液43aとして保持される。つまり、図4の下段に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍の液量の流体が送出され、この流体が、この流体が、HPLCカラム14、検出器31および第2バッファ部16を経て排液槽43に保持される。
このように、最後の分離ステップでは、流体は、第1バッファ部12から第2バッファ部16へ主流路23を通って流れた後、排液流路25から排出される。
なお、液体分析システムの流路における残液を排出する場合も、第2バッファ部16を経由して排液流路25を介して排液槽43に排出される。
また、本実施形態では、分離ステップを4回行う場合について説明したが、分離ステップの回数は上記に限定されない。分離ステップの回数は、検出対象の物質に応じて適宜設定することが可能である。この点は、以降の実施形態についても同様である。
また、本実施形態では、分離ステップを4回行う場合について説明したが、分離ステップの回数は上記に限定されない。分離ステップの回数は、検出対象の物質に応じて適宜設定することが可能である。この点は、以降の実施形態についても同様である。
以上説明したように、本実施形態におけるHPLC装置100は、一端側から他端側に向かって、第1バッファ部12と、第1切換えバルブ13と、HPLCカラム14と、第2切換えバルブ15と、第2バッファ部16とが介装された主流路23と、HPLCカラム14を迂回して第1切換えバルブ12と第2切換えバルブ15との間に接続されたバイパス流路24と、を備える。また、HPLCカラム14において分離された成分を検出する検出器31と、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御する制御部32と、を備える。
そして、制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を切換えることで、主流路23における第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間の流路をバイパス流路24に切換えることができる。制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12が保持する流体(液体試料41aと溶離液42aとの混合液)の少なくとも一部が、主流路23を通って第2バッファ部16に流入する第1の経路と、第2バッファ部16が保持する流体が、主流路23における第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間を、バイパス流路24を通って第1バッファ部12に流入する第2の経路と、を切換えることができる。
より具体的には、HPLC装置100は、第1バッファ部12の一部、HPLCカラム14、検出器31、第2バッファ部16の一部を含む主流路23と、バイパス流路24とに溶離液42aが充填された状態で、液体試料41aを第1バッファ部12に供給する事前準備を行った後、第1バッファ部12が保持する流体の少なくとも一部を、主流路23において第1切換えバルブ13を経由してHPLCカラム14へ供給し、HPLCカラム14によって液体試料中の成分を分離する分離ステップを行う。
次に、HPLCカラム14を通過した流体を、主流路23において第2切換えバルブ15を経由して第2バッファ部16に供給し、当該第2バッファ部16で保持させる保持ステップを行う。
次に、HPLCカラム14を通過した流体を、主流路23において第2切換えバルブ15を経由して第2バッファ部16に供給し、当該第2バッファ部16で保持させる保持ステップを行う。
次に、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、主流路23における第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間の流路をバイパス流路24に切換え、第2バッファ部16が保持する流体を、HPLCカラム14を迂回して第2切換えバルブ15、第1切換えバルブ13を順に経由して第1バッファ部12に戻す回収ステップを行う。
そして、これら分離ステップ、保持ステップおよび回収ステップを繰り返し、少なくとも分離ステップをN(Nは、1よりも大きい整数)回行った後、検出器31による検出を行う(検出ステップ)。
ここで、n(nは、1≦n≦Nの整数)回目の分離ステップでは、第1バッファ部12からHPLCカラム14へ、1回目に当該カラムが成分の分離を行うのに必要な液量のn倍の流体を供給する。
そして、これら分離ステップ、保持ステップおよび回収ステップを繰り返し、少なくとも分離ステップをN(Nは、1よりも大きい整数)回行った後、検出器31による検出を行う(検出ステップ)。
ここで、n(nは、1≦n≦Nの整数)回目の分離ステップでは、第1バッファ部12からHPLCカラム14へ、1回目に当該カラムが成分の分離を行うのに必要な液量のn倍の流体を供給する。
このように、カラムの前段と後段とに第1バッファ部12と第2バッファ部16とを設け、液体試料41aを含む流体が第1バッファ部12からHPLCカラム14を通過して第2バッファ部16に流入する第1の経路と、HPLCカラム14によって成分分離された流体が第2バッファ部16からHPLCカラム14を迂回して第1バッファ部12に流入する第2の経路とを切換え可能に構成する。これにより、一度HPLCカラム14を通過した流体を再び第1バッファ部12に戻し、同じHPLCカラム14を複数回通過させることが可能となり、リサイクル分離方式を実現することができる。したがって、短いカラム1本で分離分解能の向上を実現することができる。また、低圧のポンプ11を使用可能となるため、コストを削減することができる。
さらに、従来のリサイクル分離方式のように環状の閉流路を用いた構成とは異なり、第1の経路と第2の経路とで流体の流れ方向(先頭と後尾)を切換えてリサイクル分離を実現する。
具体的には、第1バッファ部12の所定の流出口から流出しHPLCカラム14を通過した流体は、第2バッファ部16の所定の流入口から流入し保持される。そして、第2バッファ部16から流出される流体は、第2バッファ部16の上記流入口から流出し、HPLCカラム14を迂回して第1バッファ部12の上記流出口から流入される。つまり、HPLCカラム14によって例えば物質A、B、Cの順に成分分離された液体試料は、第2バッファ部16の流入口から物質A、B、Cの順に流入して一旦保持された後、第2バッファ部16の流入口から物質C、B、Aの順に流出して第1バッファ部12の上記流出口からこの順番で回収される。そのため、次の分離ステップでは、第1バッファ部12から物質A、B、Cの順に液体試料を流出することができ、この順番で再びHPLCカラム14に供給することができる。
具体的には、第1バッファ部12の所定の流出口から流出しHPLCカラム14を通過した流体は、第2バッファ部16の所定の流入口から流入し保持される。そして、第2バッファ部16から流出される流体は、第2バッファ部16の上記流入口から流出し、HPLCカラム14を迂回して第1バッファ部12の上記流出口から流入される。つまり、HPLCカラム14によって例えば物質A、B、Cの順に成分分離された液体試料は、第2バッファ部16の流入口から物質A、B、Cの順に流入して一旦保持された後、第2バッファ部16の流入口から物質C、B、Aの順に流出して第1バッファ部12の上記流出口からこの順番で回収される。そのため、次の分離ステップでは、第1バッファ部12から物質A、B、Cの順に液体試料を流出することができ、この順番で再びHPLCカラム14に供給することができる。
そして、本実施形態では、上記のような第1バッファ部12と第2バッファ部16との間を流体が往復する構成により、流体をN回HPLCカラム14に通す場合の1回目からN-1回目までにおいては、HPLCカラム14に導入する流体の液量を分離に必要な液量のみとすることができる。つまり、1回目からN-1回目までにおいて、分離には不要な流体を送液しないようにすることができ、測定時間を短縮することができる。
例えば、HPLCカラム14において4回の分離を行う場合、1回目の測定では、図21に示す従来のリサイクル分離方式と比較して、測定時間を1/4に短縮することができる。
例えば、HPLCカラム14において4回の分離を行う場合、1回目の測定では、図21に示す従来のリサイクル分離方式と比較して、測定時間を1/4に短縮することができる。
また、液体試料採取流路21の一端および溶離液流路22の一端は、それぞれ第1切換えバルブ13に接続されており、ポンプ11は、第1の経路23における第1バッファ部13の上流側に配置されている。そして、制御部32は、ポンプ11および第1切換えバルブ13を制御して、第1バッファ部12への液体試料41aと溶離液42aとの注入を切換えることができる。
このように、1つのポンプ11によって、液体試料41aや溶離液42aの第1バッファ部12への注入と、液体試料41aと溶離液42aとの混合液のHPLCカラム14への送液とを実現することができる。したがって、ポンプを複数個設ける必要がなく、その分の小型化およびコスト削減を実現することができる。また、ポンプ11を第1の経路および第2の経路の外に配置することができるので、リサイクル分離中は流体がポンプ11を通過しないようにすることができる。したがって、ポンプ11を通過することによる流体の分散を防止することができ、分離能の低下を防止することができる。
このように、1つのポンプ11によって、液体試料41aや溶離液42aの第1バッファ部12への注入と、液体試料41aと溶離液42aとの混合液のHPLCカラム14への送液とを実現することができる。したがって、ポンプを複数個設ける必要がなく、その分の小型化およびコスト削減を実現することができる。また、ポンプ11を第1の経路および第2の経路の外に配置することができるので、リサイクル分離中は流体がポンプ11を通過しないようにすることができる。したがって、ポンプ11を通過することによる流体の分散を防止することができ、分離能の低下を防止することができる。
また、第1バッファ部12および第2バッファ部16は、所定の内容量を有する管路とすることができる。したがって、簡易な構成で流体を保持するバッファ部を構成することができる。また、バッファ部を管路により構成することで、バッファ部内における流体の拡散を抑制することができる。
ここで、上記所定の内容量は、HPLCカラム14における成分の分離に必要な液量以上の容量とすることができる。これにより、第1バッファ部12からHPLCカラム14には、成分分離に必要な液量の流体を適切に供給することができる。また、第2バッファ部16においては、HPLCカラム14における分離が全て終了するまで、当該HPLCカラム14を通過した流体を適切に保持することができる。したがって、適切にリサイクル分離を行うことができる。
ここで、上記所定の内容量は、HPLCカラム14における成分の分離に必要な液量以上の容量とすることができる。これにより、第1バッファ部12からHPLCカラム14には、成分分離に必要な液量の流体を適切に供給することができる。また、第2バッファ部16においては、HPLCカラム14における分離が全て終了するまで、当該HPLCカラム14を通過した流体を適切に保持することができる。したがって、適切にリサイクル分離を行うことができる。
さらに、検出器31をHPLCカラム14と第2切換えバルブ15との間に配置するので、流体がHPLCカラム14を通過するたびに分離成分を検出することができる。また、HPLCカラム14を通過した直後で分離成分を検出することができので、HPLCカラム14において成分分離した流体が拡散される前に検出器31での検出を行うことができる。したがって、検出精度を向上させることができる。
また、検出器において検出される検出信号のピーク形状は、分離回数が増えるほどブロード化してくる。そのため、例えば、分離回数が少ない段階で完全分離したピークを検出できる場合には、そのピークをもとに成分の同定や定量を行えば、高精度な分析が可能となる。
例えば、水耕栽培に用いる培養液を液体試料として培養液中の各成分(肥料成分)の分析を行う場合、肥料成分であるナトリウム(Na)、アンモニア(窒素:NH4)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)のうち、カリウム(K)は、他の成分と比較してHPLCカラム14からの溶出に時間がかかる。そのため、HPLCカラム14の長さによっては1回の分離でも完全分離したピークが得られる場合がある。このような場合には、1回目の検出でカリウム(K)の分析を行ってもよい。
例えば、水耕栽培に用いる培養液を液体試料として培養液中の各成分(肥料成分)の分析を行う場合、肥料成分であるナトリウム(Na)、アンモニア(窒素:NH4)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)のうち、カリウム(K)は、他の成分と比較してHPLCカラム14からの溶出に時間がかかる。そのため、HPLCカラム14の長さによっては1回の分離でも完全分離したピークが得られる場合がある。このような場合には、1回目の検出でカリウム(K)の分析を行ってもよい。
なお、本実施形態では、検出器31をHPLCカラム14と第2切換えバルブ15との間に配置する場合について説明したが、検出器31は、必ずしも第1の経路におけるHPLCカラム14の下流側に配置されている必要はない。検出器31は、HPLCカラム14を通過した流体を検出できればよく、主流路23上に配置されていればよい。例えば、検出器31は、第1切換えバルブ13とHPLCカラム14との間に配置されていてもよい。
以上のように、本実施形態におけるHPLC装置100は、液体クロマトグラフィーを用いた液体分析装置であって、測定時間を短縮しつつ各成分の分離分解能を向上させることができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明における第二の実施形態について説明する。
上述した第一の実施形態では、HPLCカラム14によって液体試料41aに含まれる各成分が分離される度に、毎回、検出器31において成分検出を行う場合について説明した。例えば、HPLCカラム14における分離を4回行う場合、検出器31は成分検出を4回行う。
この第二の実施形態では、HPLCカラム14における分離を複数回行う場合、最後にHPLCカラム14において分離された成分を検出器31により検出するようにしたものである。例えば、HPLCカラム14における分離を4回行う場合、検出器31は4回目にHPLCカラム14によって分離された液体試料41aの成分のみを検出する。すなわち、3回目までの分離ステップでは検出器31による成分検出(測定)は行わない。
次に、本発明における第二の実施形態について説明する。
上述した第一の実施形態では、HPLCカラム14によって液体試料41aに含まれる各成分が分離される度に、毎回、検出器31において成分検出を行う場合について説明した。例えば、HPLCカラム14における分離を4回行う場合、検出器31は成分検出を4回行う。
この第二の実施形態では、HPLCカラム14における分離を複数回行う場合、最後にHPLCカラム14において分離された成分を検出器31により検出するようにしたものである。例えば、HPLCカラム14における分離を4回行う場合、検出器31は4回目にHPLCカラム14によって分離された液体試料41aの成分のみを検出する。すなわち、3回目までの分離ステップでは検出器31による成分検出(測定)は行わない。
図5は、本実施形態における液体分析装置(HPLC装置)100Aを備える液体分析システムの構成例を示す図である。この図5において、図1に示すHPLC装置100と同一の構成要素については図1と同一符号を付し、以下、構成の異なる部分を中心に説明する。
本実施形態のHPLC装置100Aにおいて、検出器31は、排液流路25における第2バッファ部16と排液槽43との間に設けられている。つまり、HPLCカラム14の一端は第1切換えバルブ13に直接接続され、HPLCカラム14の他端は第2切換えバルブ15に直接接続されている。
本実施形態のHPLC装置100Aにおいて、検出器31は、排液流路25における第2バッファ部16と排液槽43との間に設けられている。つまり、HPLCカラム14の一端は第1切換えバルブ13に直接接続され、HPLCカラム14の他端は第2切換えバルブ15に直接接続されている。
以下、図6および図7を用いて、本実施形態の液体分析システムの動作例について説明する。本動作例では、HPLCカラム14を用いて液体試料に含まれる各成分をN回(ここでは4回)分離し、最後の分離(4回目の分離)の後、分離された成分を検出する例を示す。
〔STEP0:事前準備〕
まず、図5に示す制御部32は、上述した第一の実施形態におけるSTEP0と同様に、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、主流路23とバイパス流路24とに、溶離液槽42から溶離液42aを充填する。その後、制御部32は、ポンプ11と第1切換えバルブ13とを制御して、試料槽41から採取される液体試料41aを第1バッファ部12に供給する。
〔STEP0:事前準備〕
まず、図5に示す制御部32は、上述した第一の実施形態におけるSTEP0と同様に、ポンプ11、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、主流路23とバイパス流路24とに、溶離液槽42から溶離液42aを充填する。その後、制御部32は、ポンプ11と第1切換えバルブ13とを制御して、試料槽41から採取される液体試料41aを第1バッファ部12に供給する。
ここで、第1バッファ部12への溶離液42aと液体試料41aとの混合液の供給量は、第1バッファ部12が保持する溶離液42aと液体試料41aとの混合液が、HPLCカラム14のN本分(ここでは4本分)、もしくはHPLCカラム14のN倍(ここでは4倍)の長さのHPLCカラムにおいて成分の分離に必要な液量以上となるように、調整される。
なお、図6の上段では、第1バッファ部12への混合液の供給量が、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量の4倍である場合を示している。
なお、図6の上段では、第1バッファ部12への混合液の供給量が、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量の4倍である場合を示している。
〔STEP1:1回目の分離〕
制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12とHPLCカラム14とを接続するとともに、HPLCカラム14と第2バッファ部16とを接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、第1バッファ部12に保持されている流体(溶離液42aと液体試料41aとの混合液)の一部を、HPLCカラム14側へ供給する。これにより、第1バッファ部12に保持されている流体がHPLCカラム14に導入される。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量である。
制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12とHPLCカラム14とを接続するとともに、HPLCカラム14と第2バッファ部16とを接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、第1バッファ部12に保持されている流体(溶離液42aと液体試料41aとの混合液)の一部を、HPLCカラム14側へ供給する。これにより、第1バッファ部12に保持されている流体がHPLCカラム14に導入される。
このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量である。
HPLCカラム14を通過した流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、当該第2バッファ部16で保持される。このとき第2バッファ部16には、上述した第一の実施形態における分離ステップと同様に、HPLCカラム14による溶出時間が短い成分から順に(早く溶出された順に)供給される。
第2バッファ部16は、1回目の分離が全て終了するまで、HPLCカラム14を通過する流体を保持する。つまり、図6の中段に示すように、第1バッファ部12からは、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14を経て第2バッファ部16に保持される。
このように、分離ステップにおける流体の経路は、第1バッファ部12から第1切換えバルブ13、HPLCカラム14、第2切換えバルブ15を順に経由して、第2バッファ部16に流入する第1の経路となる。
第2バッファ部16は、1回目の分離が全て終了するまで、HPLCカラム14を通過する流体を保持する。つまり、図6の中段に示すように、第1バッファ部12からは、1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14を経て第2バッファ部16に保持される。
このように、分離ステップにおける流体の経路は、第1バッファ部12から第1切換えバルブ13、HPLCカラム14、第2切換えバルブ15を順に経由して、第2バッファ部16に流入する第1の経路となる。
なお、この分離ステップにおいて第2バッファ部16に流入した流体の少なくとも一部が検出器31に流入することを防止するために、第2バッファ部16と検出器31との間に第3切換えバルブを設けてもよい。この場合、第3切換えバルブは、制御部32によって、第2バッファ部16と検出器31とを接続する流路を開閉するように制御される。
〔STEP2:1回目の回収〕
制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12と第2バッファ部16とを、バイパス流路24を介して接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、図6の下段に示すように、第2バッファ部16に保持されている流体を、バイパス流路24を介して第1バッファ部12へ戻す。
このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP1(1回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量(1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量)である。ここで、上述した第一の実施形態における分離ステップと同様に、第2バッファ部16からは、分離ステップにおいて第2バッファ部16に流入された流体の先頭が後尾となって送出され、第1バッファ部12には、HPLCカラム14による溶出時間が長い成分から順に戻される。
このように、回収ステップにおける流体の経路は、第2バッファ部16から、HPLCカラム14を迂回して第2切換えバルブ15、第1切換えバルブ13を順に経由して、第1バッファ部12に流入する第2の経路となる。
制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12と第2バッファ部16とを、バイパス流路24を介して接続する。そして、制御部32は、ポンプ11を駆動し、図6の下段に示すように、第2バッファ部16に保持されている流体を、バイパス流路24を介して第1バッファ部12へ戻す。
このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP1(1回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量(1本のHPLCカラム14が1回目の成分分離で必要な流量)である。ここで、上述した第一の実施形態における分離ステップと同様に、第2バッファ部16からは、分離ステップにおいて第2バッファ部16に流入された流体の先頭が後尾となって送出され、第1バッファ部12には、HPLCカラム14による溶出時間が長い成分から順に戻される。
このように、回収ステップにおける流体の経路は、第2バッファ部16から、HPLCカラム14を迂回して第2切換えバルブ15、第1切換えバルブ13を順に経由して、第1バッファ部12に流入する第2の経路となる。
〔STEP3:2回目の分離〕
上記したSTEP1の手順が繰り返される。なお、このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、2回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の2倍となる。
上記したSTEP1の手順が繰り返される。なお、このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、2回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の2倍となる。
〔STEP4:2回目の回収〕
上記したSTEP2の手順が繰り返される。なお、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP3(2回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
上記したSTEP2の手順が繰り返される。なお、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP3(2回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
〔STEP5:3回目の分離〕
上記したSTEP1の手順が繰り返される。なお、このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、3回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の3倍となる。
上記したSTEP1の手順が繰り返される。なお、このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、3回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の3倍となる。
〔STEP6:3回目の回収〕
上記したSTEP2の手順が繰り返される。なお、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP5(3回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
上記したSTEP2の手順が繰り返される。なお、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP5(3回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
〔STEP7:4回目の分離〕
STEP1、STEP3、STEP5と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている流体を、HPLCカラム14側へ供給する。このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、4回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍となる。
STEP1、STEP3、STEP5と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている流体を、HPLCカラム14側へ供給する。このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、4回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍となる。
本動作例では、4回目の分離をもって最後の分離とする。そのため、HPLCカラム14を通過した流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、当該第2バッファ部16から検出器31に供給される。
そして、検出器31において分離成分が検出され、検出部31からの検出データが図5のデータ処理部33により解析され、養液成分の同定や定量が行われる。データ処理部33により分析された分析結果は、制御部32に送出される。
そして、検出器31において分離成分が検出され、検出部31からの検出データが図5のデータ処理部33により解析され、養液成分の同定や定量が行われる。データ処理部33により分析された分析結果は、制御部32に送出される。
検出器31から排出される流体は、排液流路25を介して排液槽43に排出され、排液43aとして保持される。つまり、図7に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍の液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14、第2バッファ部16および検出器31を経て排液槽43に排出される。
このように、最後の分離ステップでは、流体は、第1バッファ部12から第2バッファ部16へ主流路23を通って流れた後、検出器31を通り、排液流路25から排出される。
なお、液体分析システムの流路における残液を排出する場合も、第2バッファ部16を経由して排液流路25を介して排液槽43に排出される。
このように、最後の分離ステップでは、流体は、第1バッファ部12から第2バッファ部16へ主流路23を通って流れた後、検出器31を通り、排液流路25から排出される。
なお、液体分析システムの流路における残液を排出する場合も、第2バッファ部16を経由して排液流路25を介して排液槽43に排出される。
以上説明したように、本実施形態のHPLC装置100Aにおいて、検出器31は、主流路23およびバイパス流路24の外に配置されている。具体的には、検出器31は、第1の経路における第2バッファ部16の下流側から流体を排出する排液流路25上に配置されている。
したがって、流体が第1の経路や第2の経路を流れている間は、検出器31による分離成分の検出は行わず、リサイクル分離が終了した後、第2バッファ部16の下流側から流体を排出する際に分離成分の検出を行うことができる。このように、リサイクル分離中は、HPLCカラム14によって成分分離された流体が検出器31に導入されないようにすることができる。
したがって、流体が第1の経路や第2の経路を流れている間は、検出器31による分離成分の検出は行わず、リサイクル分離が終了した後、第2バッファ部16の下流側から流体を排出する際に分離成分の検出を行うことができる。このように、リサイクル分離中は、HPLCカラム14によって成分分離された流体が検出器31に導入されないようにすることができる。
検出器31はある程度の容量を有し、検出器31内部においても流体の拡散は起こり得る。本実施形態のように、リサイクル分離が終了した後に最後に検出器31に通すことで、検出器31内部での拡散の影響を小さくすることができ、検出精度を向上させることができる。
(第三の実施形態)
次に、本発明における第三の実施形態について説明する。
この第三の実施形態は、上述した第二の実施形態と同様、HPLCカラム14における分離を複数回行う場合、最後にHPLCカラム14において分離された成分を検出器31により検出するようにしたものである。例えば、HPLCカラム14における分離を4回行う場合、検出器31は4回目にHPLCカラム14によって分離された液体試料41aの成分のみを検出する。すなわち、3回目までの分離ステップでは検出器31による成分検出(測定)は行わない。
次に、本発明における第三の実施形態について説明する。
この第三の実施形態は、上述した第二の実施形態と同様、HPLCカラム14における分離を複数回行う場合、最後にHPLCカラム14において分離された成分を検出器31により検出するようにしたものである。例えば、HPLCカラム14における分離を4回行う場合、検出器31は4回目にHPLCカラム14によって分離された液体試料41aの成分のみを検出する。すなわち、3回目までの分離ステップでは検出器31による成分検出(測定)は行わない。
図8は、本実施形態における液体分析装置(HPLC装置)100Bを備える液体分析システムの構成例を示す図である。この図8において、図5に示すHPLC装置100Aと同一の構成要素については図5と同一符号を付し、以下、構成の異なる部分を中心に説明する。
本実施形態のHPLC装置100Bにおいて、検出器31は、排液流路26における第2切換えバルブ15と排液槽43との間に設けられている。つまり、第2切換えバルブ15には、第2バッファ部16と検出器31とがそれぞれ接続されている。
本実施形態のHPLC装置100Bにおいて、検出器31は、排液流路26における第2切換えバルブ15と排液槽43との間に設けられている。つまり、第2切換えバルブ15には、第2バッファ部16と検出器31とがそれぞれ接続されている。
以下、図9および図10を用いて、本実施形態の液体分析システムの動作例について説明する。本動作例では、HPLCカラム14を用いて液体試料に含まれる各成分をN回(ここでは4回)分離し、最後の分離(4回目の分離)の後、HPLCカラム14を通過した流体を第2切換えバルブ15を介して検出器31に送出し、検出器31において分離成分を検出する例を示す。
図9の上段は〔STEP0〕の事前準備ステップ、図9の中段は〔STEP1〕の1回目の分離ステップ、図9の下段は〔STEP2〕の1回目の回収ステップの動作を示している。本実施形態の液体分析システムの動作において、〔STEP0〕の事前準備ステップから〔STEP6〕の3回目の回収ステップまでは、上述した第二の実施形態の液体分析システムの動作と同一であるため、ここでは説明を省略する。
図9の上段は〔STEP0〕の事前準備ステップ、図9の中段は〔STEP1〕の1回目の分離ステップ、図9の下段は〔STEP2〕の1回目の回収ステップの動作を示している。本実施形態の液体分析システムの動作において、〔STEP0〕の事前準備ステップから〔STEP6〕の3回目の回収ステップまでは、上述した第二の実施形態の液体分析システムの動作と同一であるため、ここでは説明を省略する。
なお、分離ステップにおいて第2バッファ部16に流入した流体の少なくとも一部が排液流路25を介して排液槽43に流入することを防止するために、第2バッファ部16と排液流路25との間に第3切換えバルブを設けてもよい。この場合、第3切換えバルブは、制御部32によって、第2バッファ部16と排液流路25とを接続する流路を開閉するように制御される。
〔STEP7:4回目の分離〕
STEP1、STEP3、STEP5と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている流体を、HPLCカラム14側へ供給する。このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、4回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍となる。
STEP1、STEP3、STEP5と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている流体を、HPLCカラム14側へ供給する。このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、4回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍となる。
本動作例では、4回目の分離をもって最後の分離とする。そのため、制御部32は、第2切換えバルブ15を制御して、HPLCカラム14を通過した流体を検出部31に供給する。
そして、検出器31において分離成分が検出され、検出部31からの検出データが図8のデータ処理部33により解析され、養液成分の同定や定量が行われる。データ処理部33により分析された分析結果は、制御部32に送出される。
そして、検出器31において分離成分が検出され、検出部31からの検出データが図8のデータ処理部33により解析され、養液成分の同定や定量が行われる。データ処理部33により分析された分析結果は、制御部32に送出される。
検出器31から排出される流体は、排液流路26を介して排液槽43に排出され、排液43aとして保持される。つまり、図10に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍の液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14および検出器31を経て排液槽43に保持される。
このように、最後の分離ステップでは、流体は、第1バッファ部12から第2切換えバルブ15へ主流路23を通って流れた後、第2バッファ部16を通らずに検出器31を通り、排液流路25から排出される。
なお、液体分析システムの流路における残液を排出する場合は、第2バッファ部16を経由して排液流路25を介して排液槽43に排出される。
このように、最後の分離ステップでは、流体は、第1バッファ部12から第2切換えバルブ15へ主流路23を通って流れた後、第2バッファ部16を通らずに検出器31を通り、排液流路25から排出される。
なお、液体分析システムの流路における残液を排出する場合は、第2バッファ部16を経由して排液流路25を介して排液槽43に排出される。
以上説明したように、本実施形態のHPLC装置100Bにおいて、検出器31は、第1の経路におけるHPLCカラム14と第2バッファ部16との間に設けられた第2切換えバルブ15を介して流体を排出する排液流路26上に配置されている。
したがって、上述した第二の実施形態と同様に、リサイクル分離が終了した後に最後に検出器31に通すことができ、検出器31内部での拡散の影響を小さくすることができる。
したがって、上述した第二の実施形態と同様に、リサイクル分離が終了した後に最後に検出器31に通すことができ、検出器31内部での拡散の影響を小さくすることができる。
さらに、本実施形態では、リサイクル分離が終了した後、HPLCカラム14の下流側で、且つ第2バッファ部16の上流側から流体を排出する際に分離成分の検出を行うことができるので、最後に不必要に第2バッファ部16を通ることがない。つまり、HPLCカラム14の直後で分離成分を検出することができるため、第2バッファ部16内部での拡散の影響を抑制し、検出精度をより向上させることができる。
また、第2バッファ部16は、上述したとおり所定の内容量を有する管路であり、当該第2バッファ部16を通過する流体の速度は非常に遅い。本実施形態では、リサイクル分離が終了した後、第2バッファ部16を通らずに検出器31による検出を行うことができるので、第2バッファ部16を通ってから検出器31による検出を行う上述した第二の実施形態と比較して、測定時間を大幅に短縮することができる。
また、第2バッファ部16は、上述したとおり所定の内容量を有する管路であり、当該第2バッファ部16を通過する流体の速度は非常に遅い。本実施形態では、リサイクル分離が終了した後、第2バッファ部16を通らずに検出器31による検出を行うことができるので、第2バッファ部16を通ってから検出器31による検出を行う上述した第二の実施形態と比較して、測定時間を大幅に短縮することができる。
(第四の実施形態)
次に、本発明における第四の実施形態について説明する。
この第三の実施形態は、上述した第二の実施形態および第三の実施形態と同様、HPLCカラム14における分離を複数回行う場合、最後にHPLCカラム14において分離された成分を検出器31により検出するようにしたものである。例えば、HPLCカラム14における分離を4回行う場合、検出器31は4回目にHPLCカラム14によって分離された液体試料41aの成分のみを検出する。すなわち、3回目までの分離ステップでは検出器31による成分検出(測定)は行わない。
次に、本発明における第四の実施形態について説明する。
この第三の実施形態は、上述した第二の実施形態および第三の実施形態と同様、HPLCカラム14における分離を複数回行う場合、最後にHPLCカラム14において分離された成分を検出器31により検出するようにしたものである。例えば、HPLCカラム14における分離を4回行う場合、検出器31は4回目にHPLCカラム14によって分離された液体試料41aの成分のみを検出する。すなわち、3回目までの分離ステップでは検出器31による成分検出(測定)は行わない。
図11は、本実施形態における液体分析装置(HPLC装置)100Cを備える液体分析システムの構成例を示す図である。この図11において、図5に示すHPLC装置100Aと同一の構成要素については図5と同一符号を付し、以下、構成の異なる部分を中心に説明する。
本実施形態のHPLC装置100Cにおいて、検出器31は、検出流路27に設けられている。検出流路27は、バイパス流路24と並列に設けられた第2のバイパス流路である。検出流路27は、一端(検出器31の流体が流入する側の管路)が第1切換えバルブ13と接続され、他端(検出器31の流体が流出する側の管路)が第2切換えバルブ15と接続されている。
本実施形態のHPLC装置100Cにおいて、検出器31は、検出流路27に設けられている。検出流路27は、バイパス流路24と並列に設けられた第2のバイパス流路である。検出流路27は、一端(検出器31の流体が流入する側の管路)が第1切換えバルブ13と接続され、他端(検出器31の流体が流出する側の管路)が第2切換えバルブ15と接続されている。
以下、図12および図13を用いて、本実施形態の液体分析システムの動作例について説明する。本動作例では、HPLCカラム14を用いて液体試料に含まれる各成分をN回(ここでは4回)分離する例を示す。
上述した第二の実施形態では、HPLCカラム14による最後の分離(4回目の分離)の後、HPLCカラム14を通過した流体を、第2切換えバルブ15および第2バッファ部16を介して検出器31に送出し、分離成分を検出していた。また、上述した第三の実施形態では、HPLCカラム14による最後の分離(4回目の分離)の後、HPLCカラム14を通過した流体を、第2切換えバルブ15を介して検出器31に送出し、分離成分を検出していた。
上述した第二の実施形態では、HPLCカラム14による最後の分離(4回目の分離)の後、HPLCカラム14を通過した流体を、第2切換えバルブ15および第2バッファ部16を介して検出器31に送出し、分離成分を検出していた。また、上述した第三の実施形態では、HPLCカラム14による最後の分離(4回目の分離)の後、HPLCカラム14を通過した流体を、第2切換えバルブ15を介して検出器31に送出し、分離成分を検出していた。
本実施形態では、HPLCカラム14による最後の分離(4回目の分離)の後、HPLCカラム14を通過した流体を第1バッファ部12に一旦戻し、第1バッファ部12に戻された流体を、第1切換えバルブ13を介して検出器31に送出し、分離成分を検出する。そして、検出器31を通過した流体は、第2切換えバルブ15および第2バッファ部16を通って、排液流路25から排出される。
図12の上段は〔STEP0〕の事前準備ステップ、図12の中段は〔STEP1〕の1回目の分離ステップ、図12の下段は〔STEP2〕の1回目の回収ステップの動作を示している。本実施形態の液体分析システムの動作において、〔STEP0〕の事前準備ステップから〔STEP6〕の3回目の回収ステップまでは、上述した第二の実施形態の液体分析システムの動作と同一であるため、ここでは説明を省略する。
〔STEP7:4回目の分離〕
STEP1、STEP3、STEP5と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている流体を、HPLCカラム14側へ供給する。このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、4回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍となる。
HPLCカラム14を通過した流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、当該第2バッファ部16で保持される。つまり、図13の上段に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍の液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14を経て第2バッファ部16に保持される。
STEP1、STEP3、STEP5と同様の手順で、第1バッファ部12に保持されている流体を、HPLCカラム14側へ供給する。このとき第1バッファ部12から送出され、HPLCカラム14に供給される流体の液量は、4回目の分離であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍となる。
HPLCカラム14を通過した流体は、第2切換えバルブ15を介して第2バッファ部16に供給され、当該第2バッファ部16で保持される。つまり、図13の上段に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍の液量の流体が送出され、この流体が、HPLCカラム14を経て第2バッファ部16に保持される。
〔STEP8:4回目の回収〕
STEP2、STEP4、STEP6と同様の手順で、第2バッファ部16に保持されている流体が、第1バッファ部12に戻される。なお、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、図13の中段に示すように、STEP7(4回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
STEP2、STEP4、STEP6と同様の手順で、第2バッファ部16に保持されている流体が、第1バッファ部12に戻される。なお、このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、図13の中段に示すように、STEP7(4回目の分離ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である。
なお、分離ステップにおいて第2バッファ部16に流入した流体の少なくとも一部が排液流路25を介して排液槽43に流入することを防止するために、第2バッファ部16と排液流路25との間に第3切換えバルブを設けてもよい。この場合、第3切換えバルブは、制御部32によって、第2バッファ部16と排液流路25とを接続する流路を開閉するように制御される。
〔STEP9:検出〕
制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、検出器31側(検出流路27)へ供給する。
これにより、検出器31において分離成分が検出され、検出部31からの検出データが図11のデータ処理部33により解析され、養液成分の同定や定量が行われる。データ処理部33により分析された分析結果は、制御部32に送出される。
制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、検出器31側(検出流路27)へ供給する。
これにより、検出器31において分離成分が検出され、検出部31からの検出データが図11のデータ処理部33により解析され、養液成分の同定や定量が行われる。データ処理部33により分析された分析結果は、制御部32に送出される。
検出器31から排出される流体は、第2バッファ部16を通り、排液流路25を介して排液槽43に排出され、排液43aとして保持される。つまり、図13の下段に示すように、第1バッファ部12からは、1回目の分離ステップで必要であった液量の4倍の液量の流体が送出され、この流体が、検出部31および第2バッファ部16を経て排液槽43に保持される。
なお、液体分析システムの流路における残液を排出する場合は、第2バッファ部16を経由して排液流路25を介して排液槽43に排出される。
なお、液体分析システムの流路における残液を排出する場合は、第2バッファ部16を経由して排液流路25を介して排液槽43に排出される。
以上説明したように、本実施形態のHPLC装置100Cにおいて、検出器31は、HPLCカラム14を迂回して第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間に接続された第2のバイパス流路である検出流路27上に配置されている。
したがって、上述した第二の実施形態や第三の実施形態と同様に、リサイクル分離が終了した後に最後に検出器31に通すことができ、検出器31内部での拡散の影響を小さくすることができる。
したがって、上述した第二の実施形態や第三の実施形態と同様に、リサイクル分離が終了した後に最後に検出器31に通すことができ、検出器31内部での拡散の影響を小さくすることができる。
(第四の実施形態の変形例)
上記の第四の実施形態においては、HPLCカラム14による最後の分離の後、HPLCカラム14を通過した流体を第1バッファ部12に一旦戻し、第1バッファ部12に戻された流体を検出器31に送出して分離成分を検出する場合について説明した。しかしながら、HPLCカラム14による最後の分離が行われるまでの間に、液体試料の分離成分を検出器31により検出するようにしてもよい。
例えば、HPLCカラム14による2回目の分離後、図14の上段に示すように2回目の回収ステップが行われ、第1バッファ部12に流体が戻された後、HPLCカラム14による3回目の分離の前に検出器31による分離成分の検出を行ってもよい。この場合、図14の上段に示す2回目の回収ステップの後、図14の下段に示す検出ステップ(STEP-A)を介入する。
上記の第四の実施形態においては、HPLCカラム14による最後の分離の後、HPLCカラム14を通過した流体を第1バッファ部12に一旦戻し、第1バッファ部12に戻された流体を検出器31に送出して分離成分を検出する場合について説明した。しかしながら、HPLCカラム14による最後の分離が行われるまでの間に、液体試料の分離成分を検出器31により検出するようにしてもよい。
例えば、HPLCカラム14による2回目の分離後、図14の上段に示すように2回目の回収ステップが行われ、第1バッファ部12に流体が戻された後、HPLCカラム14による3回目の分離の前に検出器31による分離成分の検出を行ってもよい。この場合、図14の上段に示す2回目の回収ステップの後、図14の下段に示す検出ステップ(STEP-A)を介入する。
〔STEP-A:検出〕
制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、検出器31側へ供給する。
これにより、検出器31において分離成分が検出され、検出部31からの検出データが図11のデータ処理部33により解析され、養液成分の同定や定量が行われる。データ処理部33により分析された分析結果は、制御部32に送出される。
制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15を制御して、第1バッファ部12に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、検出器31側へ供給する。
これにより、検出器31において分離成分が検出され、検出部31からの検出データが図11のデータ処理部33により解析され、養液成分の同定や定量が行われる。データ処理部33により分析された分析結果は、制御部32に送出される。
検出器31から排出された流体は、第2バッファ部16に保持される。なお、このとき第1バッファ部12から送出され、検出器31に供給される流体の液量は、2回目の分離の後であるので、1回目の分離ステップで必要であった液量の2倍となる(図14の下段)。
〔STEP-B:回収〕
STEP-A(検出ステップ)の後、制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15を制御して、第2バッファ部16に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、再び第1バッファ部12へ戻す。このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP-A(検出ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である(図15の上段)。
その後、分離ステップを再開する場合には、制御部32は、図15の下段に示す〔STEP5〕の3回目の分離ステップを実施する。以降の手順は、上記第四の実施形態と同様である。
STEP-A(検出ステップ)の後、制御部32は、ポンプ11、第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15を制御して、第2バッファ部16に保持されている溶離液42aおよび液体試料41aの混合液を、再び第1バッファ部12へ戻す。このとき第2バッファ部16から送出され、第1バッファ部12に供給される流体の液量は、STEP-A(検出ステップ)で第1バッファ部12から第2バッファ部16に供給した液量である(図15の上段)。
その後、分離ステップを再開する場合には、制御部32は、図15の下段に示す〔STEP5〕の3回目の分離ステップを実施する。以降の手順は、上記第四の実施形態と同様である。
このように、任意のタイミングで検出器31による分離成分の検出を行い、その後、リサイクル分離を再開させることができる。
したがって、例えば、検出器31による検出結果に応じて、残りのリサイクル分離の回数を決定したり、リサイクル分離を終了したりすることも可能である。つまり、検出器31による検出結果から成分分離が不十分であると判定した場合には残りのリサイクル分離の回数を増やし、一方、成分分離が十分に行われていると判定した場合にはリサイクル分離の再開は不要であるとしてリサイクル分離を終了するなど、分析結果を見ながら分離回数を変更することができる。
したがって、例えば、検出器31による検出結果に応じて、残りのリサイクル分離の回数を決定したり、リサイクル分離を終了したりすることも可能である。つまり、検出器31による検出結果から成分分離が不十分であると判定した場合には残りのリサイクル分離の回数を増やし、一方、成分分離が十分に行われていると判定した場合にはリサイクル分離の再開は不要であるとしてリサイクル分離を終了するなど、分析結果を見ながら分離回数を変更することができる。
上記の実施形態は、液体試料の成分分析を行うクロマトグラフについてのものであったが、これに限るものではない。本発明の実施形態は、気体試料の成分分析を行うクロマトグラフとしてガスクロマトグラフィー(Gas Chromatography)装置を用いた気体分析システムであってもよい。
図22は、本発明の実施形態における気体分析装置(GC装置)150を備える気体分析システムの構成例を示す図である。
同図に示す気体分析システムの構成例は、図1に示す液体分析システムをガス分析用に再構成したものであり、図1と同じ符号のものは同等の構成要素である。
図22は、本発明の実施形態における気体分析装置(GC装置)150を備える気体分析システムの構成例を示す図である。
同図に示す気体分析システムの構成例は、図1に示す液体分析システムをガス分析用に再構成したものであり、図1と同じ符号のものは同等の構成要素である。
GC装置150は、ポンプ11と、第1バッファ部12と、第1切換えバルブ13と、GCカラム54(本発明のカラムに相当)と、第2切換えバルブ15と、第2バッファ部16とを、この順番に備える。また、GC装置150は、気体試料採取流路61(本発明の試料採取流路に相当)と、キャリアガス流路62(本発明の移動相媒体流路に相当)と、主流路23と、バイパス流路24と、排気流路65(本発明の排出流路に相当)と、を備える。さらに、GC装置150は、検出器31と、制御部32と、データ処理部33と、を備える。
気体試料採取流路61は、試料槽41に貯蔵されている気体試料71aをGCカラム54に導入するための流路であり、キャリアガス流路62は、キャリアガス槽72(本発明の移動相媒体槽)に貯蔵されているキャリアガス72a(本発明の移動相媒体に相当)をGCカラム54に導入するための流路である。気体試料採取流路61の一端とキャリアガス流路62の一端とは、第1切換えバルブ13に接続されている。
主流路23は、一端側から他端側に向かって、第1バッファ部12と、第1切換えバルブ13と、GCカラム54と、第2切換えバルブ15と、第2バッファ部16とが介装され、気体試料71aを含む流体(気体試料71aとキャリアガス72aとの混合気体)が流れる流路である。ここで、第1バッファ部12および第2バッファ部16は、例えば、所定の内容量を有する管路(チューブ)により構成されている。当該管路(チューブ)は、例えばコイル状であってもよい。
バイパス流路24は、第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間に接続された流路である。バイパス流路24は、GCカラム54を迂回して、一端が第1切換えバルブ13に、他端が第2切換えバルブ15に接続されている。
排気流路65は、気体分析システムの流路内の流体を除害するための除害物質73aを内部に搭載する除害装置73に排出するための流路である。除害装置73により除害された流体(気体)は、外部に排出される(大気開放される)。
なお、気体分析システムの流路内の流体が有毒物質を含有しない場合は、当該流体は除害装置73を介することなく、第2バッファ部16の第2切換えバルブ15と接続されている側とは反対側の端部から外部に排出される(大気開放される)。
排気流路65は、気体分析システムの流路内の流体を除害するための除害物質73aを内部に搭載する除害装置73に排出するための流路である。除害装置73により除害された流体(気体)は、外部に排出される(大気開放される)。
なお、気体分析システムの流路内の流体が有毒物質を含有しない場合は、当該流体は除害装置73を介することなく、第2バッファ部16の第2切換えバルブ15と接続されている側とは反対側の端部から外部に排出される(大気開放される)。
ポンプ11は、GCカラム54に気体試料71aおよび/またはキャリアガス72aを送出するための送出部であり、第1切換えバルブ13および第1バッファ部12を介してGCカラム54に接続されている。
検出器31は、主流路23におけるGCカラム54と第2切換えバルブ15との間に設けられている。
GCカラム54に導入された気体試料71aは、当該GCカラム54の内部に保持された固定相との相互作用によって構成成分毎に分離される。検出器31は、GCカラム54において分離された成分を検出し、検出された検出データをデータ処理部33に送出する。
検出器31は、主流路23におけるGCカラム54と第2切換えバルブ15との間に設けられている。
GCカラム54に導入された気体試料71aは、当該GCカラム54の内部に保持された固定相との相互作用によって構成成分毎に分離される。検出器31は、GCカラム54において分離された成分を検出し、検出された検出データをデータ処理部33に送出する。
データ処理部33は、検出部31によって検出された検出データを分析し、気体試料成分の同定や定量を行う。データ処理部33は、分析された分析結果を制御部32に送出する。
制御部32は、ポンプ11や第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15の動作を制御する。制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を切換えることで、主流路23における第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間の流路をバイパス流路24に切換えることができる。また、制御部32は、ポンプ11を制御することで、気体分析システムの流路内を流れる流体の流れ方向を切換えることができる。
さらに、制御部32は、データ処理部33により分析された分析結果を受信し、必要に応じて外部に送信したり、不図示のモニタ等に結果を表示したりすることもできる。
制御部32は、ポンプ11や第1切換えバルブ13、第2切換えバルブ15の動作を制御する。制御部32は、第1切換えバルブ13および第2切換えバルブ15を切換えることで、主流路23における第1切換えバルブ13と第2切換えバルブ15との間の流路をバイパス流路24に切換えることができる。また、制御部32は、ポンプ11を制御することで、気体分析システムの流路内を流れる流体の流れ方向を切換えることができる。
さらに、制御部32は、データ処理部33により分析された分析結果を受信し、必要に応じて外部に送信したり、不図示のモニタ等に結果を表示したりすることもできる。
図22に示す気体分析システムの構成例は、分析対象が気体となった点以外、基本構成は図1に示す液体分析システムの構成例であり、動作例に変更はない。よって、気体分析システムの動作例についての説明は省略する。
また気体分析システムは、上記の液体分析システムの他の構成例(図5、図8、図11)と同等の構成を採用してもよい。その場合、動作例も同等となる。
また気体分析システムは、上記の液体分析システムの他の構成例(図5、図8、図11)と同等の構成を採用してもよい。その場合、動作例も同等となる。
100…液体分析装置(HPLC装置)、11…ポンプ、12…第1バッファ部、13…第1切換えバルブ、14…HPLCカラム、15…第2切換えバルブ、16…第2バッファ部、21…液体試料採取流路、22…溶離液流路、23…主流路、24…バイパス流路、25…排液流路、26…排液流路、27…検出流路(第2のバイパス流路)、31…検出器、32…制御部、33…データ処理部、41…試料槽、41a…液体試料、42…溶離液槽、42a…溶離液、43…排液槽、43a…排液、150…気体分析装置(GC装置)、54…GCカラム、61…気体試料採取流路、62…キャリアガス流路、65…排気流路、71a…気体試料、72…キャリアガス槽、72a…キャリアガス、73…除害装置、73a…除害物質
Claims (14)
- 液体もしくは気体である試料を含む流体を送出するポンプと、
前記流体が供給され、内部に保持された固定相との相互作用によって前記試料の成分を分離するカラムと、
一端側から他端側に向かって、第1バッファ部と、第1切換えバルブと、前記カラムと、第2切換えバルブと、第2バッファ部とが介装された主流路と、
前記カラムを迂回して前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間に接続されたバイパス流路と、
前記カラムにおいて分離された成分を検出する検出器と、
前記ポンプ、前記第1切換えバルブおよび前記第2切換えバルブを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1切換えバルブおよび前記第2切換えバルブを切換えることで、前記主流路における前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間の流路を前記バイパス流路に切換え可能であり、
前記ポンプ、前記第1切換えバルブおよび前記第2切換えバルブを制御して、前記第1バッファ部が保持する前記流体の少なくとも一部が、前記主流路を通って前記第2バッファ部に流入する第1の経路と、前記第2バッファ部が保持する前記流体が、前記主流路における前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間を、前記バイパス流路を通って前記第1バッファ部に流入する第2の経路と、を切換えることを特徴とするクロマトグラフ。 - 前記検出器は、前記主流路上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフ。
- 前記検出器は、前記カラムと前記第2切換えバルブとの間に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のクロマトグラフ。
- 前記検出器は、前記主流路および前記バイパス流路の外に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフ。
- 前記第1の経路における前記第2バッファ部の下流側から前記流体を排出する排出流路をさらに備え、
前記検出器は、前記排出流路上に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のクロマトグラフ。 - 前記第1の経路における前記カラムと前記第2バッファ部との間から前記流体を排出する排出流路をさらに備え、
前記検出器は、前記排出流路上に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のクロマトグラフ。 - 前記カラムを迂回して前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間に接続された第2のバイパス流路をさらに備え、
前記検出器は、前記第2のバイパス流路上に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のクロマトグラフ。 - 試料槽に貯留された前記試料を採取する試料採取流路と、
移動相媒体槽に貯留された移動相媒体を採取する移動相媒体流路と、をさらに備え、
前記試料採取流路の一端および前記移動相媒体流路の一端は、それぞれ前記第1切換えバルブに接続されており、
前記ポンプは、前記第1の経路における前記第1バッファ部の上流側に配置され、
前記制御部は、
前記ポンプおよび前記第1切換えバルブを制御して、前記第1バッファ部への前記試料と前記移動相媒体との注入を切換え可能であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のクロマトグラフ。 - 前記第1バッファ部および前記第2バッファ部は、所定の内容量を有する管路であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のクロマトグラフ。
- 前記所定の内容量は、前記カラムにおける前記成分の分離に必要な流体量以上の容量であることを特徴とする請求項9に記載のクロマトグラフ。
- 液体もしくは気体である試料を含む流体を送出するポンプと、
前記流体が供給され、内部に保持された固定相との相互作用によって前記試料の成分を分離するカラムと、
一端側から他端側に向かって、第1バッファ部と、第1切換えバルブと、前記カラムと、第2切換えバルブと、第2バッファ部とが介装された主流路と、
前記カラムを迂回して前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間に接続されたバイパス流路と、
前記カラムにおいて分離された成分を検出する検出器と、を備えるクロマトグラフにおける試料分析方法であって、
前記第1バッファ部が保持する前記流体の少なくとも一部を、前記主流路において前記第1切換えバルブを経由して前記カラムへ供給し、前記カラムによって前記試料中の成分を分離する分離ステップと、
前記カラムを通過した前記流体を、前記主流路において前記第2切換えバルブを経由して前記第2バッファ部に供給し、当該第2バッファ部で保持させる保持ステップと、
前記第1切換えバルブおよび前記第2切換えバルブを制御して、前記主流路における前記第1切換えバルブと前記第2切換えバルブとの間の流路を前記バイパス流路に切換え、前記第2バッファ部が保持する前記流体を、前記カラムを迂回して前記第2切換えバルブ、前記第1切換えバルブを順に経由して前記第1バッファ部に戻す回収ステップと、
前記分離ステップ、前記保持ステップおよび前記回収ステップを繰り返し、少なくとも前記分離ステップをN(Nは、1よりも大きい整数)回行った後、前記検出器による検出を行う検出ステップと、を含み、
n(nは、1≦n≦Nの整数)回目の前記分離ステップでは、
前記第1バッファ部から前記カラムへ、1回目に当該カラムが前記成分の分離を行うのに必要な流体量のn倍の前記流体を供給することを特徴とする試料分析方法。 - 前記検出ステップでは、
前記分離ステップを行うたびに、前記検出器による検出を行うことを特徴とする請求項11に記載の試料分析方法。 - 前記検出ステップでは、
前記N回目の前記分離ステップの後のみ、前記検出器による検出を行うことを特徴とする請求項11に記載の試料分析方法。 - 前記検出ステップでは、
m(mは、1≦m<Nの整数)回目の前記分離ステップの後に、前記検出器による検出を行うことを特徴とする請求項11に記載の試料分析方法。
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EP4116708A1 (en) | 2023-01-11 |
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