JP2006201039A - 液体クロマトグラフィー - Google Patents
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Abstract
【課題】 送液ポンプ等の分離カラム外での拡散を減少させて、試料の分離精度、分解能を改善すること。
【解決手段】分離カラムで分離された試料を再度同一の分離カラムへ再循環させる液体クロマトグラフィーにおいて、それぞれ分離カラムを有する二つの流路と、流路の連結と切り離しを行う二つの流路切換バルブとを備えた構成とし、リサイクル分離時において、流路切換バルブの切り換えによって、二つの分離カラム間において試料の再導入の導入方向を切り換える。
【選択図】図1
【解決手段】分離カラムで分離された試料を再度同一の分離カラムへ再循環させる液体クロマトグラフィーにおいて、それぞれ分離カラムを有する二つの流路と、流路の連結と切り離しを行う二つの流路切換バルブとを備えた構成とし、リサイクル分離時において、流路切換バルブの切り換えによって、二つの分離カラム間において試料の再導入の導入方向を切り換える。
【選択図】図1
Description
本発明は、高速液体クロマトグラフィーに関し、特に試料を分離カラムに循環させるリサイクル分離方式の液体クロマトグラフィーに関する。
液体クロマトグラフィーでは、試料を溶媒により分離カラムに送り、試料を成分ごとに分離する。この分離において、試料によっては分離カラムを一回通過させただけでは十分な分離ができない場合がある。そのため、カラムの分解能を高めるために、長いカラムを用いたり、複数本のカラムを直列につないで用いることが行われている。
しかしながら、この構成では装置が複雑化する他、コストも増える。そこで、一度カラムを通過した試料を溶媒と共に送液流路に再循環させ、同じカラムに同試料を複数回通して理論段数を増やすことで分解能を高めるリサイクル分離が用いられている。このリサイクル分離を用いることで、各成分のピークを時間的に区分することが容易となる。
リサイクル分離を行う液体クロマトグラフィーのシステムとして、クローズドループリサイクルシステムと、オルタナティブリサイクルシステムが知られている。
クローズドループリサイクルシステムは、流路切換バルブを検出器の下流側に切り換えることにより、分離カラムからの溶出液を再度分離カラムに再導入する。カラム溶出液を繰り返して分離カラムに導入してリサイクルすることにより、分離不十分な成分の分離を行う。
図7はクローズドループリサイクルシステムの一構成例を示す図である。
図7において、クローズドループリサイクルは、移動相供給部、試料導入部、分離カラム、検出器、流路切換バルブ、及び各部を循環させる流路を備える。移動相供給部は移動相溶媒の貯槽15及び送液ポンプ14を備え、試料導入部は試料を流路内に導入するためのインジェクタ16を備える。インジェクタ16から流路内に導入された試料は、溶媒と共に分離カラム11に導入される。試料に含まれる成分は分離カラム11で分離され検出器12で検出される。流路切換バルブ13を図7(a)に示す状態とする場合には、検出器12を通過した試料は排出される。
一方、流路切換バルブ13を図7(b)に示す切換状態に切り換えると、分離カラム11及び検出器12を通過した試料はポンプ14を介して流路に戻され循環する。
オルタナティブリサイクルシステムは、流路切換バルブにより直列に接続した2本の分離カラムの順序の入れ替えを行う。分離カラムからの溶出液を交互に双方の分離カラムに導入することによって、分離の改善を図る。
図8はオルタナティブリサイクルシステムの一構成例を示す図である。
図8において、オルタナティブリサイクルは、移動相供給部、試料導入部、分離カラム、検出器、流路切換バルブ、及び各部を循環させる流路を備え、移動相供給部は移動相溶媒の貯槽15及び送液ポンプ14を備え、試料導入部は試料を流路内に導入するためのインジェクタ16を備える。
流路切換バルブ13は、分離カラム11A及び検出器12Aを備える流路Aと分離カラム11B及び検出器12Bを備える流路Bの流路の順序を切り換える。図8(a)は流路A、流路Bの順に溶媒と共に試料を導入する場合を示し、図8(b)は流路B、流路Aの順に溶媒と共に試料を導入する場合を示している。
クローズドループリサイクルシステムでリサイクル分離を行う場合には、検出器12の下流の流路切換バルブ13を切り換え、流路を送液ポンプ14側に切り換える。これによって、試料は溶媒と共に送液ポンプ14を通して再び分離カラム11に導入される。この際、検出器12を通過した液が再び分離カラム11に導入されるまでに、通常の分析時と同様にインジェクタ16のバルブを通過する。従って、リサイクルとしては不要なバルブを通過することになり、配管等のカラム外の容積が大きくなる。
また、複数の移動相溶媒を用いてグラジェント分離を行う場合、リサイクル時にミキサーを短絡させるバルブを設けることも考えられるが、試料導入流路を経由せざるを得ず、この部分の試料の拡散を避けることができない。
したがって、従来の液体クロマトグラフィーでは、試料導入部分の配管によって余分な試料の拡散があるため、リサイクルを繰り返す毎に試料のピークの形状が悪くなってピーク幅が広くなる傾向がある。
このような試料導入部分等の配管で試料が拡散することによる問題を解決する液体クロマトグラフィーとして例えば特許文献1に開示されたものがある。
図9は、クローズドループリサイクルの試料導入部分の配管での試料拡散を改善する構成を説明するための図である。図9に示す構成では、送液ポンプ14とインジェクタ16との間に流路切換バルブ17を設け、試料を分離カラム11に導入した(図9(a))後、分離カラムから溶出液を再び導入する際に、流路を切り換えることによって(図9(b))インジェクタ16をバイパスする。これによって、溶出液がインジェクタを再度通過することを避けることにより、試料が拡散することを防いでいる。
特開平7−311188号公報
前記した特許文献の従来技術によれば、試料の再導入においてインジェクタをバイパスすることでインジェクタでの試料の拡散を防止することができるが、クローズドループリサイクルでは、分離カラムからの溶出液を送液ポンプに導入するため、分離カラムからの溶出液が送液ポンプのプランジャー、圧力センサー、ダンパー、ラインフィルター等を通過する際に試料が拡散するおそれがあり、リサイクルを実施しても十分な分離を得ることができないという問題が残っている。
したがって、送液ポンプには拡散を引き起こさない構造が望まれ、使用できる送液ポンプの種類が限定されることになる。
また、クローズドループリサイクルでは、溶媒の比率を変化させて溶出を行うグラジェント法を適用することができないため、試料を分離カラムに再導入することにより分離を改善するという効果を得ることができない。また、夾雑物を多く含む試料では、分離カラムへの保存が強い成分がリサイクル溶出成分と重なって溶出する場合がある。
また、オルタナティブリサイクルでは、カラム溶出液を送液ポンプに導入しないことから、リサイクルにより高い分離効率を得ることができるが、クローズドループリサイクルと同様に、グラジェント法においてはカラム溶出液を繰り返しカラムに導入しても分離改善の効果を得ることができず、また、夾雑物を多く含む試料では、分離カラムへの保存が強い成分がリサイクル溶出成分と重なって溶出する場合がある。
そこで、本発明は上記課題を解決し、送液ポンプ等の分離カラム外での拡散を減少させて、試料の分離精度、分解能を改善することを目的とする。
上記目的を解決するために、本発明は、高速液体クロマトグラフィーにおいて、分離カラムを備える二つの流路を連結あるいは切り離すことによって試料を再循環させる構成とすることによって、送液ポンプ等の分離カラム外での拡散を減少させ、試料の分離精度、分解能の改善を行う。
本発明の液体クロマトグラフィーは、分離カラムで分離された試料を再度同一の分離カラムへ再循環させる液体クロマトグラフィーにおいて、それぞれ分離カラムを有する二つの流路と、流路の連結と切り離しを行う二つの流路切換バルブとを備えた構成とし、リサイクル分離時において、流路切換バルブの切り換えによって、二つの分離カラム間において試料の再導入の導入方向を切り換える。
流路切換バルブを切り換えることで、一方の分離カラムから他方の分離カラムへの溶出液の導入方向を切り換える。このとき、溶出液は、送液ポンプを通過することなく他方の分離カラムへ再導入させることができるため、送液ポンプ等による試料の拡散を減少させることができる。
また、本発明の液体クロマトグラフィーは、より詳細には、分離カラムと検出器とを接続してなる第1の流路及び第2の流路と、第1の流路の検出部と第2の流路の分離カラムとを連結する第1の流路切換バルブと、第1の流路の分離カラムと第2の流路の検出器と連結する第2の流路切換バルブと、流路切換バルブに接続する移動相供給部と、移動相供給部と前記流路切換バルブの少なくとも一方の間に接続する試料導入部とを備えた構成とし、リサイクル分離時には、流路切換バルブを通して第1の流路と第2の流路の間を直接接続して試料を再循環させる。
第1の流路の分離カラムの溶出液は、第1の流路切換バルブを切り換えることで第1の流路から第2の流路に導かれる。また、第2の流路の分離カラムの溶出液は、第1の流路切換バルブを元に戻し、第2の流路切換バルブを切り換えることで第2の流路から第1の流路に導いて、第1の分離カラムに再導入する。この操作を繰り返すことによって、溶出液は送液ポンプを通すことなく二つの流路内を循環させることができる。
本発明の液体クロマトグラフィーによれば、送液ポンプ等の分離カラム外での拡散を減少させて、試料の分離精度、分解能を改善することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した液体クロマトグラフィーの流路を説明するための図である。
図1において、液体クロマトグラフィーは、分離カラム1Aと検出器2Aとを接続してなる第1の流路Aと、分離カラム1Bと検出器2Bとを接続してなる第2の流路Bと、第1の流路Aの検出部2Aと第2の流路Bの分離カラム1Bとを連結する第1の流路切換バルブ3Aと、第1の流路Aの分離カラム1Aと第2の流路Bの検出器2Bと連結する第2の流路切換バルブ3Bとを備える。
この流路A,Bに対して試料を移動相と共に導入したり、流路間で溶出液の再導入を行う構成として、流路切換バルブに接続する移動相供給部と試料導入部を備える。
移動相供給部は、移動相溶媒の貯槽5と移動相溶媒を送液する送液ポンプ4とを備え、第1の流路切換バルブ3Aには貯槽5Aと送液ポンプ4Aが接続され、第2の流路切換バルブ3Bには貯槽5Bと送液ポンプ4Bが接続される。
また、試料導入部は送液ポンプ4と流路切換バルブ3との間に接続されるインジェクタ6により構成することができ、図1に示すように流路切換バルブ3Bの一方に接続する構成とする他、流路切換バルブ3Aの一方に接続する構成、流路切換バルブ3A,3Bの両方に接続する構成としてもよい。
また、一つの移動相供給部において、二つの移動相溶媒の貯槽と二つの送液ポンプとを備え、この移動相供給部の下流側にミキサーを設ける構成とすることによって、二種の溶媒の混合率を調整し、グラジェントによる試料分離を行うことができる。
なお、流路切換バルブ3には、試料成分分取用のフラクションコレクタ(図示していない)を接続してもよい。フラクションコレクタでは、成分ごとに分取された試料がそれぞれに試料成分回収容器(図示していない)に貯留される。また、移動相溶媒の貯槽5内には溶媒フィルタを設け、送液ポンプ4とインジェクタ3との間にはカラム圧を測定する圧力計を設けることができる。
流路切換バルブ3Aは、流路Aの検出器2Aと流路Bの分離カラム1Bとの連結及び切り離しを行い、また、流路切換バルブ3Bは、流路Bの検出器2Bと流路Aの分離カラム1Aとの連結及び切り離しを行う。
以下、図2を用いて本発明の液体クロマトグラフィーの操作例について説明する。図2(a)は試料を流路Aに導入して溶出させた後、流路Bに導入する操作を示し、図2(b)は流路Bから流路Aに再導入する操作を示している。
インジェクタ6から試料を流路Aに導入する流路、あるいは溶出液を流路Aから流路Bに導入あるいは再導入する流路を形成する場合には、図2(a)に示すように、流路切換バルブ3Aを切り換えることによって、流路Aの検出器2Aを流路Bの分離カラム1Bに連結し、流路切換バルブ3Bを切り換えることによって、流路Aの分離カラム2Aにインジェクタ6を接続する。
この流路切換バルブの切り換えによって、インジェクタ6から注入された試料は、送液ポンプ4Aによって貯槽5Aから送り出された移動相溶媒と共に、流路Aの分離カラム2A内に導入される。分離カラム2Aで分離された溶出液は検出器2Aで検出され、さらに検出器2Aを出た溶出液は流路Bの分離カラム2Bに導入される。
一方、溶出液を流路Bから流路Aに再導入する流路を形成する場合には、図2(b)に示すように、流路切換バルブ3Aを切り換えることによって、流路Aの検出器2Aと流路Bの分離カラム1Bとの連結を切り離すと共に、流路切換バルブ3Bを切り換えることによって、流路Aの分離カラム1Aとインジェクタ6との連結を切り離し、流路Bの検出器2Bと流路Aの分離カラム1Aとを連結する。
この切り離しと連結によって、分離カラム1Bには送液ポンプ4Bによって貯槽5Bから送り出された移動相溶媒が送られ、分離カラム1Bで分離された溶出液は検出器2Bで検出された後、流路切り換え3Bを経て分離カラム1Aに再導入される。
上記操作を繰り返すことによって、溶出液を送液ポンプに通すことなく、溶出成分を二つの流路A,B内で循環させることができる。
図3は、本発明の液体クロマトグラフィーによって、p-ヒドロキシン安息香酸-n-プロピルとp-ヒドロキシン安息香酸-iso-プロピルのリサイクル分離を実施したクロマトグラフ結果を示している。
なお、このときの条件は以下の通りである。
分離カラム:Chromoltith(登録商標) Performance RP-18e(100mmL×4.6mmI.D.)
移動相 :水/アセトニトリル=6/4(v/v)
流量 :0.8mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :254nm(UV検出器)
注入量 :5μL
分離カラム:Chromoltith(登録商標) Performance RP-18e(100mmL×4.6mmI.D.)
移動相 :水/アセトニトリル=6/4(v/v)
流量 :0.8mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :254nm(UV検出器)
注入量 :5μL
なお、図3中のn=1、n=3、n=5は分離カラム1Aで溶出された検出結果であり、n=2、n=4、n=6は分離カラム1Bで溶出された検出結果である。
検出結果から、本発明の液体クロマトグラフィーによるリサイクルを実施することによって、分離の改善を行うことができる。
また、本発明の液体クロマトグラフィーは、グラジェント法にも適用することができる。図4,5は本発明の液体クロマトグラフィーをグラジェント法に適用した場合の操作例を説明するための図である。
図4,5において、グラジェント法を適用するために、移動相5Aは二種類の移動相5Aaと移動相5Abを備え、各移動相5Aa, 5Abは送液ポンプ4Aa及び4Abを介してインジェクタ6に接続可能としている。
はじめに、グラジェント法によって溶出を行った後(図4(a))、2回目以降はアイソクラティク法によって溶出を行う(図4(b),図5(a),(b))。
グラジェント法による溶出では、図4(a)に示すように、流路切換バルブ3Aを切り換えることによって、流路Aの検出器2Aを流路Bの分離カラム1Bに連結し、流路切換バルブ3Bを切り換えることによって、流路Aの分離カラム2Aにインジェクタ6を接続し、インジェクタ6に送液ポンプ4Aa及び4Abを接続して、二種類の移動相5Aaと移動相5Abの濃度比を変えながら送り込む。
送り込まれた試料及び移動相5Aa,5Abは分離カラム1Aに導入され、グラジェント法によって分離カラム1Aで分離された溶出成分を検出器2Aで検出する。検出器2Aを出た未分離の成分は、分離カラム2Bに導入される。
以後はアイソクラティク法により分離を行う。図4(b)では、溶出液を流路Bから流路Aに再導入する流路を形成するために、流路切換バルブ3Aを切り換えることによって、流路Aの検出器2Aと流路Bの分離カラム1Bとの連結を切り離すと共に、流路切換バルブ3Bを切り換えることによって、流路Aの分離カラム1Aとインジェクタ6との連結を切り離し、流路Bの検出器2Bと流路Aの分離カラム1Aとを連結する。
この切り離しと連結によって、分離カラム1Bには送液ポンプ4Bによって貯槽5Bから送り出された移動相溶媒が送られ、分離カラム1Bで分離された溶出液は検出器2Bで検出された後、流路切り換え3Bを経て分離カラム1Aに再導入される。
次に、図5(a)では、流路切換バルブ3Aを切り換えることによって、流路Aの検出器2Aを流路Bの分離カラム1Bに連結し、流路切換バルブ3Bを切り換えることによって、流路Aの分離カラム2Aに移動相5Aを接続する。
この流路切換バルブの切り換えによって、分離カラム1Aの溶出液は、送液ポンプ4Aによって貯槽5Aから送り出された移動相溶媒と共に、分離カラム2Aで分離された溶出液は検出器2Aに送られて検出され、さらに検出器2Aを出た溶出液は流路Bの分離カラム2Bに再導入される。
次に、図5(b)では、流路切換バルブ3Aを切り換えることによって、流路Aの検出器2Aと流路Bの分離カラム1Bとの連結を切り離すと共に、流路切換バルブ3Bを切り換えることによって、流路Aの分離カラム1Aとインジェクタ6との連結を切り離し、流路Bの検出器2Bと流路Aの分離カラム1Aとを連結する。
この切り離しと連結によって、分離カラム1Bには送液ポンプ4Bによって貯槽5Bから送り出された移動相溶媒が送られ、分離カラム1Bの溶出液は検出器2Bで検出された後、流路切り換え3Bを経て分離カラム1Aに再導入される。
上記操作を繰り返すことによって、グラジェント法で溶出した後、溶出液を送液ポンプに通すことなくアイソクラティク法で溶出成分を二つの流路A,B内で循環させることができる。
図6は、本発明の液体クロマトグラフィーによって、アルデヒド・ケトン-DNPH誘導体混合15成分を試料とし、グラジェント溶出液のリサイクル分離を実施したクロマトグラフ結果を示している。
なお、このときの条件は以下の通りである。
分離カラム:Chromoltith(登録商標) Performance RP-18e(100mmL×4.6mmI.D.)
移動相 :一回目溶出;グラジェント
移動相5Aa:水/THF=8/2(v/v)
移動相5Ab:水/アセトニトリル=6/4(v/v)
移動相5B :25%(0min)→46%(16min)→40%(16.01min)
:二回目以降溶出;アイソクラティク
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :365nm(UV検出器)
注入量 :5μL
分離カラム:Chromoltith(登録商標) Performance RP-18e(100mmL×4.6mmI.D.)
移動相 :一回目溶出;グラジェント
移動相5Aa:水/THF=8/2(v/v)
移動相5Ab:水/アセトニトリル=6/4(v/v)
移動相5B :25%(0min)→46%(16min)→40%(16.01min)
:二回目以降溶出;アイソクラティク
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :365nm(UV検出器)
注入量 :5μL
上記条件によって、アルデヒド・ケトン-DNPH誘導体混合をグラジェントで分離カラムAから溶出させて、p-tolualdehyde-DNPHとm-tolualdehyde-DNPHの未分離ピークを分離カラムBに導き、その後は、すべてアイソクラティク法にて溶出させ、分離の改善を図る。
なお、図6中のn=1、n=3は分離カラム1Aで溶出された検出結果であり、n=1はグラジェント溶出区間での結果を示している。また、n=2、n=4、n=6〜n=34の偶数回目6は分離カラム1Bで溶出された検出結果である。
検出結果から、本発明の液体クロマトグラフィーによるリサイクルを実施することによって、p-tolualdehyde-DNPHとm-tolualdehyde-DNPHが分離されていくことが確認される。
上記の分析条件で用いた分析カラムは、低負圧のモノリス型カラムを用いることで検出セルにかかる負荷圧を抑制することができる。
本発明は、試料の成分を検出する他、目的試料の分取にも適用することができる。
1,1A,1B…分離カラム、2,2A,2B…検出器、3,3a,3b…流路切換バルブ、4,4A,4B…送液ポンプ、5,5A,5B,5Aa,5Ab…移動相、6…インジェクタ、11…分離カラム、12…検出器、13…流路切換バルブ、14…送液ポンプ、16…インジェクタ。
Claims (2)
- 分離カラムで分離された試料を再度同一の分離カラムへ再循環させる液体クロマトグラフィーにおいて、
それぞれ分離カラムを有する二つの流路と、
前記流路の連結と切り離しを行う二つの流路切換バルブとを備え、
リサイクル分離時において、前記流路切換バルブの切り換えによって、二つの分離カラム間における試料の再導入の導入方向を切り換えることを特徴とする液体クロマトグラフィー。 - 分離カラムと検出器とを接続してなる第1の流路と、
分離カラムと検出器とを接続してなる第2の流路と、
前記第1の流路の検出部と前記第2の流路の分離カラムとを連結する第1の流路切換バルブと、
前記第1の流路の分離カラムと前記第2の流路の検出器と連結する第2の流路切換バルブと、
前記流路切換バルブに接続する移動相供給部と、
前記移動相供給部と前記流路切換バルブの少なくとも一方の間に接続する試料導入部とを備え、
リサイクル分離時には前記流路切換バルブを通して第1の流路と第2の流路の間を直接接続して試料を再循環させることを特徴とする液体クロマトグラフィー。
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