JP7006181B2 - バッグインボックスのバッグ収納装置及びバッグ収納方法 - Google Patents
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Description
本願の第1の発明に係るバッグインボックスのバッグ収納装置によれば、上記バッグを搬送するバッグ搬送手段と、上記バッグの上記スパウト取り付け部分を該バッグの上下両面から挟持して該スパウトの姿勢を保持する姿勢保持手段と、上記姿勢保持手段により姿勢が保持された上記スパウトを把持するとともに該スパウトを把持したまま上記バッグの搬送に追従して移動する把持手段と、上記バッグ搬送手段の前端側において上記ボックスを開函状態で保持するボックス保持手段を備え、上記把持手段は、上記バッグが上記バッグ搬送手段側から上記ボックス内に落し込み収納され且つ上記スパウトが該ボックス内の所定位置に配置された後に該スパウトに対する把持状態を解除するように構成したので、該把持手段による把持状態が解除された時点において、上記スパウトは上記ボックス内の所定位置に正確に配置され且つ保持される。
本願の第2の発明に係るバッグインボックスのバッグ収納装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記把持手段を、ロボットアームの先端部に上記スパウトを把持するチャック爪を備えたロボットで構成したので、ロボットの作動の柔軟性によって、上記チャック爪によって上記スパウトを把持したまま、上記バッグの搬送からボックス側への落とし込み収納までの全移動期間を通じて該バッグの移動に的確に追従することができ、バッグ収納作業の円滑化が促進される。
本願の第3の発明に係るバッグインボックスのバッグ収納方法によれば、バッグ搬送手段によって搬送される上記バッグの上記スパウト取り付け部分を該バッグの上下両面から挟持して該スパウトの姿勢を保持するスパウト姿勢保持工程と、姿勢保持された上記スパウトを把持手段によって把持するスパウト把持工程と、該スパウトを把持したまま上記バッグの搬送に追従して上記把持手段を移動させて該バッグを開函状態で保持されたボックスに落し込んで収納するバッグ収納工程と、上記スパウトを上記ボックス内の所定位置に配置するスパウト配置工程と、上記スパウトが上記所定位置に配置された後に上記把持手段による該スパウトに対する把持状態を解除する把持解除工程を備えたので、該把持手段による把持状態が解除された時点において、上記スパウトは上記ボックス内の所定位置に正確に配置され且つ保持される。
「バッグ55」
上記バッグ55は、図6に示すように、可撓性材質の矩形袋体で構成され、その一端55a側には樹脂製のスパウト56が取り付けられている。このバッグ55は、このバッグ収納装置1の前段に位置する図示しない流動物充填作業部において流動物(飲料、液体調味料、流動状ショートニング等)が充填及び密封された状態で、流動物充填作業部のコンベア15側から後述の搬送コンベア2側に搬入される。
上記ボックス60は、図6に示すように、所定大きさのダンボール製の筐体であって、その本体部61の上面側を開放した状態において該本体部61の内部に上記バッグ55が収納される。また、上記本体部61の上面側には、前側フラップ63と後側フラップ64及び左右の側部フラップ65,65が備えられており、これら各フラップを閉じることで上面が閉止される。この場合、上記前側フラップ63には、スパウト取出穴66がミシン線にて設けられており、該ミシン線において切断することで上記スパウト取出穴66が開口するようになっている。
上記搬送コンベア2は、図1及び図2に示すように、多数のローラ21を備えたローラコンベアで構成され、上記流動物充填作業部のコンベア15の延長上に設置され、該流動物充填作業部15側から搬入される上記バッグ55を順次先端部2a側へ向けて搬送する。なお、この搬送コンベア2は、連続運転されるものではなく、後述する姿勢保持装置5による上記バッグ55のスパウト56の姿勢保持作業、及びこれに続く後述するロボットハンド50のチャック爪53によるスパウト56の把持作業時には停止され、これらの作業の完了後、再運転される。
上記排出コンベア3は、図1及び図2に示すように、多数のローラ31を備えたローラコンベアで構成され、上記搬送コンベア2の先端部2a側で、且つ該搬送コンベア2より低位置に、該搬送コンベア2に略直交するように設置される。そして、この排出コンベア3上に上記ボックス60が、その後側フラップ64を上記搬送コンベア2の先端部2a側へ向けた姿勢で載置保持され、該ボックス60内に上記搬送コンベア2側から搬送される上記バッグ55が落し込み状態で収納される。なお、このボックス60の上方位置には、上記搬送コンベア2の端部側から下降傾斜する第1シュート板12と、該第1シュート板12の左右両側においてそれぞれ対向方向内側に向かって下降傾斜する左右一対の第2シュート板13から成るシュート11が配置されている。
上記ロボット4は、上記搬送コンベア2の先端寄りの側部に設置されており、そのロボットアーム4aの先端には、ロボットハンド50が備えられている。このロボットハンド50は、図5に示すように、複動型のエアシリンダ51によって進退駆動される左右一対の可動台52に、先端を鉤状に折曲して掛止部53aとしたチャック爪53をそれぞれ取り付けて構成される。そして、この左右一対のチャック爪53の掛止部53aを上記バッグ55に設けたスパウト56の掛止溝56aに掛止し且つ押圧することで該スパウト56を把持するようになっている。
上記姿勢保持装置5は、図1~図4に示すように、上記搬送コンベア2によって搬送されるバッグ55に設けられた上記スパウト56の姿勢を略直立状態としてこれを保持するものであって、上下方向に離間対向して配置された下側支持プレート6と上側支持プレート8を備えて構成される。
以下、図7~図15を参照して、上記バッグ収納装置1の作動状態を作業工程順に説明する。
第1作業工程は、図7に示すように、上記流動物充填作業部15側から流動物が充填及び密封されたバッグ55が搬入され、これが上記搬送コンベア2側に受け渡された後、上記姿勢保持装置5に至るまでの工程である。この時点においては、上記姿勢保持装置5は非作動状態、即ち、上記下側支持プレート6は上記搬送コンベア2側の最降下位置にあり、上記上側支持プレート8は上記下側支持プレート6から上方へ大きく離間する最上昇位置にある。また、上記排出コンベア3上には上記ボックス60が開函状態で載置保持されている。
第2作業工程は、図8に示すように、図7の第1作業工程から上記バッグ55がさらに前方へ搬送され、該バッグ55のスパウト56が上記姿勢保持装置5の位置に達するまでの工程であり、上記搬送コンベア2はこの時点で一時的に停止される。また、この時点において、上記ロボット4のロボットハンド50は上記バッグ55のスパウト56の直上において待機している。
第3作業工程は、図9に示すように、上記第2作業工程の状態から、上記姿勢保持装置5の上記下側支持プレート6が上昇するとともに上記上側支持プレート8が降下して、これら両者によって、上記バッグ55の上記スパウト56が設けられた後端部55a部分を上下両側から挟持して該スパウト56を略直立姿勢とし、且つこれを保持する工程である。
なお、この第3作業工程は、特許請求の範囲中の「スパウト姿勢保持工程」に該当する。
第4作業工程は、図10に示すように、上記姿勢保持装置5によって上記バッグ55のスパウト56の姿勢を保持した状態において、上記ロボットハンド50が降下してそのチャック爪53によって上記スパウト56を把持する工程である。この場合、上記スパウト56は、可撓性材質でなり且つ流動物が充填されたバッグ55に設けられていることから、外力によってその姿勢が変化し易いものであるが、上記姿勢保持装置5によって上記スパウト56の姿勢が保持されていることから、上記チャック爪53によって的確に把持することができ、把持作業における信頼性が担保される。
なお、この第4作業工程は、特許請求の範囲中の「スパウト把持工程」に該当する。
第5作業工程は、図11に示すように、上記第4作業工程の状態から、上記姿勢保持装置5の上記上側支持プレート8が上昇し、該姿勢保持装置5による上記スパウト56の姿勢保持作用が解除された状態である。したがって、この状態では、上記バッグ55は、そのスパウト56が上記ロボットハンド50のチャック爪53によって把持されているだけで、他にこれを拘束するものは存在しない。
なお、ロボットハンド50の移動速度は、あらかじめバッグ55の搬送速度の予測値に基づいて設定しておけばよいが、バッグ55の搬送速度に同期してロボットハンド50の移動速度を適宜に変化させるように制御してもよい。
第6作業工程は、図12に示すように、上記スパウト56が上記ロボットハンド50のチャック爪53によって把持された状態のまま、上記バッグ55が上記搬送コンベア2によって搬送される工程であり、この作業工程の進行に伴って上記バッグ55はその先端部55b部分から次第に上記シュート11側に迫り出し、該バッグ収納装置1の第1シュート板12及び第2シュート板13に案内されながら上記ボックス60側に向けて降下し始める。このように、バッグ55が上記搬送コンベア2から前方へ迫り出して上記ボックス60側へ降下し始めると、該バッグ55には上記搬送コンベア2から前方へ迫り出した部分の自重による引下げ作用が働くことから、該バッグ55の移動速度は上記搬送コンベア2の搬送速度以上に上昇するが、このバッグ55の搬送速度の上昇に対応して上記ロボットハンド50の移動速度も上昇するように制御される。
このようなロボットハンド50の移動速度の変化の制御としては、あらかじめバッグ55の搬送速度の変化の予測値に基づいてロボットハンド50の移動速度が変化するように設定しておけばよいが、バッグ55の搬送速度の変化を検出して、かかる検出値に基づいてロボットハンド50の移動速度を瞬時に同期変化させるようにしてもよい。
第7作業工程は、図13に示すように、上記第6作業工程からさらに上記バッグ55の搬送が進み、該バッグ55の大部分が上記シュート11に案内されながら上記ボックス60内に落とし込まれる工程である。この時点では、上記バッグ55は殆ど該バッグ55の自重による自然落下状態となり、その落とし込み速度はさらに大きくなっており、これに追従すべく上記ロボットハンド50の移動速度も上昇している。
第8作業工程は、図14に示すように、上記バッグ55の全体が上記ボックス60内に落とし込まれてその先端部が該ボックス60の底面に載置されるとともに(符号55Aで示す状態)、さらにバッグ55が自重により流動変形して上記ボックス60内に充填される(符号55Bで示す状態)工程である。この工程においては、上記ロボットハンド50は、図示するように、上記スパウト56を把持したまま上記バッグ55の移動及び変形に追従して移動し、最終的には当初予定された位置に上記スパウト56を配置する(符号50Aで示す状態)。
第9作業工程は、図15に示すように、上記第8作業工程の最終段階、即ち、上記ロボットハンド50によって上記スパウト56が上記ボックス60内の予定位置に配置された状態から、上記ロボットハンド50がそのチャック爪53による上記スパウト56に対する把持状態を解除して上記ボックス60の上方側へ退避する工程である。この第9作業工程は、特許請求の範囲中の「把持解除工程」に該当する。
2 ・・搬送コンベア(バッグ搬送手段)
3 ・・排出コンベア(ボックス保持手段)
4 ・・ロボット(把持手段)
5 ・・姿勢保持装置(姿勢保持手段)
6 ・・下側支持プレート
7 ・・エアシリンダ
8 ・・上側支持プレート
9 ・・エアシリンダ
10 ・・支持フレーム
11 ・・シュート
12 ・・第1シュート板
13 ・・第2シュート板
15 ・・流動物充填作業部のコンベア
21 ・・ローラ
31 ・・ローラ
50 ・・ロボットハンド
51 ・・エアシリンダ
52 ・・可動台
53 ・・チャック爪
55 ・・バッグ
56 ・・スパウト
60 ・・ボックス
61 ・・本体部
63 ・・前側フラップ
64 ・・後側フラップ
65 ・・側部フラップ
66 ・・スパウト取出穴
Claims (3)
- スパウトを備え且つ流動物が充填された可撓性材質でなるバッグを開函状態にあるボックスに収納するバッグインボックスのバッグ収納装置であって、
上記バッグを搬送するバッグ搬送手段と、
上記バッグの上記スパウト取り付け部分を該バッグの上下両面から挟持して該スパウトの姿勢を保持する姿勢保持手段と、
上記姿勢保持手段により姿勢が保持された上記スパウトを把持するとともに、該スパウトを把持したまま上記バッグの搬送に追従して移動する把持手段と、
上記バッグ搬送手段の前端側において上記ボックスを開函状態で保持するボックス保持手段を備え、
上記把持手段は、上記バッグが上記バッグ搬送手段側から上記ボックス内に落し込み収納され且つ上記スパウトが該ボックス内の所定位置に配置された後に該スパウトに対する把持状態を解除するように構成されたことを特徴とするバッグインボックスのバッグ収納装置。 - 請求項1において、
上記把持手段が、ロボットアームの先端部に上記スパウトを把持するチャック爪を備えたロボットで構成されたことを特徴とするバッグインボックスのバッグ収納装置。 - スパウトを備え且つ流動物が充填された可撓性のバッグを開函状態にあるボックスに収納するバッグインボックスのバッグ収納方法であって、
バッグ搬送手段によって搬送される上記バッグの上記スパウト取り付け部分を該バッグの上下両面から挟持して該スパウトの姿勢を保持するスパウト姿勢保持工程と、
姿勢保持された上記スパウトを把持手段によって把持するスパウト把持工程と、
該スパウトを把持したまま上記バッグの搬送に追従して上記把持手段を移動させて該バッグを開函状態で保持されたボックスに落し込んで収納するバッグ収納工程と、
上記スパウトを上記ボックス内の所定位置に配置するスパウト配置工程と、
上記スパウトが上記所定位置に配置された後に上記把持手段による該スパウトに対する把持状態を解除する把持解除工程を備えたことを特徴とするバッグインボックスのバッグ収納方法。
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