JP7006143B2 - 重荷重用空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

重荷重用空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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本発明は、カーカス層の折り返し部の外側にカーカス層の折り返し部の先端を覆う複数の補強層を備えた重荷重用空気入りタイヤの製造方法に関し、更に詳しくは、複数の補強層のエッジセパレーションを防止することを可能にした重荷重用空気入りタイヤの製造方法に関する。
トラック・バス等の車両に用いられる重荷重用空気入りタイヤでは、カーカス層のエッジセパレーションを防止するために、カーカス層の折り返し部の外側にカーカス層の折り返し部の先端を覆うように複数の補強層を設けることがある(例えば、特許文献1を参照)。このように複数の補強層を設ける場合には、通常、層間で補強層を構成する有機繊維コードを交差させる。また、補強層の端部に発生する歪みを分散させるために複数の補強層どうしの端部をずらして配置させる。この構造では、上記のように端部どうしがずれることで、複数の補強層が重複する領域(複層領域)と、複数の補強層が重複せずに複数の補強層のうちの一層が単層で存在する領域(単層領域)とが形成されることになる。
このような構造のタイヤを製造する場合、タイヤ製造時にリフトの影響を受けると、複層領域では、交差した有機繊維コードどうしが影響し合って各層の有機繊維コードのコード角度がタイヤ周方向に近付くように変形するので、成型ドラム上で補強層を積層する際に、この変形を見越して有機繊維コードのコード角度を設定することで、成型後のタイヤにおける有機繊維コードのコード角度も容易に設定できる。一方で、単層領域では、相手となる他の補強層が存在しないため、コードの変形が制限されず、コード角度をコントロールすることが難しい。特に、単層領域におけるコード角度は、複層領域におけるコード角度よりもタイヤ径方向に近付くように変形する傾向がある。単層領域においてコード角度がタイヤ径方向に近付く(即ち、コード端部においてコード角度が径方向に近付く)と、走行時の変形の影響を受けて補強層においてエッジセパレーションを生じ易くなるという問題がある。そのため、補強層が単層になった領域においてもコード角度を適正に設定して、補強層におけるエッジセパレーションを防止する更なる対策が求められている。
特開2017‐114451号公報
本発明の目的は、カーカス層の折り返し部を覆う複数の補強層のエッジセパレーションを防止することを可能にした重荷重用空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の重荷重用空気入りタイヤの製造方法は、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、前記トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記一対のビード部間に装架されて各ビード部に設けられたビードコアの廻りに折り返されたカーカス層と、前記カーカス層の折り返し部の外側に配置されて前記カーカス層の折り返し部の先端を覆う複数の補強層を有する重荷重用空気入りタイヤの製造方法において、前記複数の補強層を成形ドラム上に積層する際に、前記複数の補強層のドラム軸方向外側の端部をドラム軸方向にずらして積層し、前記複数の補強層が重複している複層領域と、前記複数の補強層のうちの一層が単層で存在する単層領域とを形成し、前記補強層を構成する有機繊維コードの前記単層領域におけるドラム周方向に対するコード角度θmsと前記複層領域におけるドラム周方向に対するコード角度θmcとが3°≦θmc-θms≦10°の関係を満たすように、前記単層領域に存在する前記有機繊維コードに対して前記成形ドラム上で癖付けを施すことを特徴とする。
本発明では、上述のようにタイヤ成形時に補強層を構成する有機繊維コードが単層領域において特定のコード角度になるように癖付けされているので、製造時のリフトの影響を受けて変形した後のタイヤ(即ち、加硫後のタイヤ)では、単層領域におけるコード角度が良好になり、補強層のエッジセパレーションを防止することができる。
本発明の重荷重用空気入りタイヤの製造方法では、単層領域に存在する有機繊維コードが成形ドラムの回転方向に対して成す角度θdcが鈍角となるように成形ドラムを回転させながら、単層領域において補強層に対してドラム軸方向内側からドラム軸方向外側に向かってステッチャー掛けをすることで単層領域に存在する有機繊維コードに対して癖付けを施すことが好ましい。このような方法を採用することで、有機繊維コードに癖付けを施す作業を成形工程中に容易に行うことができ、成形後のタイヤにおいてエッジセパレーションを防止するには有利になる。
このとき、単層領域に存在する有機繊維コードに対してステッチャー掛けをする際のステッチャーの移動速度Vs が5mm/sec以下であることが好ましい。更に、単層領域において補強層に対してステッチャー掛けをする工程が、ステッチャーをドラム軸方向内側からドラム軸方向外側に向かって移動速度Vs で移動する移動ステップと、ステッチャーを3秒~10秒間停止する停止ステップとを含むことが好ましい。このような方法を採用することで、有機繊維コードに対する上述の癖付けを適正に行うことが可能になり、成型後のタイヤにおいてエッジセパレーションを防止するには有利になる。
本発明の空気入りタイヤの子午線半断面図である。 図1の空気入りタイヤのビード部近傍を拡大して示す説明図である。 本発明の補強層の成形時の状態を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、このトレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。尚、図1において、CLはタイヤ赤道を示す。
左右一対のビード部3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されている。ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部4Aと折り返し部4Bとにより包み込まれている。
トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層(図示の例では4層)のベルト層7が埋設されている。各ベルト層7は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含む。この補強コードは層間で補強コードどうしが互いに交差するように配列されている。これらベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°~60°の範囲に設定されている。尚、図示の例では、ベルト層7のみが設けられているが、更に、ベルト層7の外周側にベルト補強層を設けることもできる。
本発明では、上述の基本構造に加えて、更に、カーカス層4の折り返し部4Bのタイヤ径方向外側に、複数(図示の例では2層)の補強層8が埋設されている。各補強層8は、カーカス層4Bの折り返し部4Bの先端を覆うように、折り返し部4Bに沿って延在している。補強層8は、図2に示すように、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の有機繊維コード8aを含む。各層の有機繊維コード8aは層間で有機繊維コード8aどうしが互いに交差するように配列されている。これら複数の補強層8は、それぞれのタイヤ径方向外側の端部が互いにタイヤ径方向にずれるように配置されている。特に、図示の例では、2層の補強層8のうちのタイヤ幅方向外側の層のタイヤ径方向外側の端部が、タイヤ幅方向内側の層のタイヤ径方向外側の端部よりもタイヤ径方向外側に位置している。
このように補強層8のタイヤ径方向端部が互いにタイヤ径方向にずれて配置されるので、図示のように、複数の補強層8が重複している複層領域Cと、複数の補強層8のうちの一層のみが単層で存在する単層領域Sとが形成されることになる。本発明では、これら各領域における有機繊維コード8aのタイヤ周方向に対するコード角度が設定される。具体的には、補強層8を構成する有機繊維コード8aの単層領域Sにおけるタイヤ周方向に対するコード角度θtsと複層領域Cにおけるタイヤ周方向に対するコード角度θtcとが|θts-θtc|≦5°かつθtc≦40°の関係を満たしている。
この補強層8の構造では、複層領域Cにおけるコード角度θtcが適度に小さいことで、補強層8として充分な性能を発揮することができ、更に、単層領域Sにおけるコード角度θtsと複層領域Cにおけるコード角度θtcとの差が小さく設定されて単層領域Sにおけるコード角度θtsが高角度(タイヤ径方向に近い角度)にならないように設定されているので、補強層8のエッジセパレーション(特に、単層領域Sにおける補強層8の端部のセパレーション)を効果的に防止することができる。
このとき、複層領域Cにおけるコード角度θtcが40°を超えると補強層8としての性能を充分に発揮できない。また、コード角度の差|θts-θtc|が5°を超えると、単層領域Sにおけるコード角度がタイヤ径方向に近付くため、補強層8のエッジセパレーションを防止することができない。単層領域Sにおけるコード角度θtsと複層領域Cにおけるコード角度θtcとは、好ましくは0°≦|θts-θtc|≦3°かつ20°≦θtc≦40°の関係を満たすとよい。
尚、図示の例では、タイヤ幅方向内側の端部についても複数の補強層8の端部どうしがタイヤ径方向にずれて配置されているが、製造時のリフトの影響を受けてコード角度の変動が生じるのは基本的にタイヤ径方向外側において補強層が単層になる部分(即ち、上述の単層領域S)である。そのため、タイヤ幅方向内側で補強層が単層になる部分については特にコード角度を限定する必要はなく、例えば複層領域Cのコード角度θtcと同等に設定すればよい。また、図示の例では、補強層8が2層の場合を例示したが、3層以上の補強層8を有する場合については、2層以上の補強層8が積層している領域を複層領域Cとし、補強層8が1層のみになる領域を単層領域Sとし、各領域におけるコード角度を上述のように設定すればよい。
上述のように、単層領域Sと複層領域Cとでは製造時のリフトによって受ける影響が異なるため、単層領域Sと複層領域Cとのバランスを適正化することは、補強層としての性能を充分に発揮しながら、エッジセパレーションを防止するには有効である。具体的には、複層領域Cのタイヤ径方向長さLc をタイヤ断面高さSHの13%~30%にし、単層領域Sのタイヤ径方向長さLs をタイヤ断面高さSHの1%~11%にすることが好ましい。このとき、複層領域Cのタイヤ径方向長さLc がタイヤ断面高さSHの13%よりも小さいとカーカス層折り返し端部の十分な補強効果が得られない。複層領域Cのタイヤ径方向長さLc がタイヤ断面高さSHの30%よりも大きいとタイヤ成形性が悪化し、また単層領域端部でセパレーションが発生しやすくなる。単層領域Sのタイヤ径方向長さLs がタイヤ断面高さSHの1%よりも小さいと単層領域端部でセパレーションが発生しやすくなる。単層領域Sのタイヤ径方向長さLs がタイヤ断面高さSHの11%よりも大きいと補強効果を発揮しない単層領域が無駄に増大してタイヤコストが上がる。また径方向外側の単層領域コード角度が径方向により近づき、補強層端部でのセパレーション性が悪化する。
上述の構造を有する重荷重用空気入りタイヤは例えば以下に説明する方法で製造することができる。
本発明の重荷重用空気入りタイヤの製造方法は、図1のような基本構造を有する重荷重用空気入りタイヤを製造する一般的な方法を採用することができるが、成形ドラムD上に複数の補強層8を積層する工程(以下、積層工程という)を必ず含む。この積層工程において、図3に示すように、複数の補強層8のドラム軸方向外側の端部をドラム軸方向にずらして積層し、複数の補強層8が重複している複層領域Cと、複数の補強層8のうちの一層のみが単層で存在する単層領域Sとを形成する。そして、補強層8を構成する有機繊維コード8aの単層領域Sにおけるドラム周方向に対するコード角度θmsと複層領域Cにおけるドラム周方向に対するコード角度θmcとが3°≦θmc-θms≦10°の関係を満たすように、単層領域Sに存在する有機繊維コード8aに対して成形ドラム上で癖付けを施す。尚、図3では、説明を簡潔にするために、成形ドラムDおよび補強層8以外の要素は省略している。また、図3において、INが軸方向内側、OUTが軸方向外側である。
このような有機繊維コード8aに対する癖付けは、任意の方法で行うことができる。例えば、単層領域Sに存在する有機繊維コード8aが成形ドラムDの回転方向Rに対して成す角度θdcが鈍角となるように成形ドラムDを回転させながら、単層領域Sにおいて補強層8に対してドラム軸方向内側からドラム軸方向外側に向かってステッチャー掛けをすることで単層領域Sに存在する有機繊維コード8aに対して癖付けを施すことができる。この方法では、ドラム回転中にステッチャー掛けをするという簡単な作業で、成形工程中に有機繊維コード8aに癖付けを容易に施すことができる。角度θdcは鈍角であれば特に限定されないが例えば135°~160°に設定するとよい。
この方法で更に適正な癖付けを行うには、例えば、単層領域Sに存在する有機繊維コード8aに対してステッチャー掛けをする際のステッチャーの移動速度Vs を好ましくは5mm/sec以下、より好ましくは3mm/sec以下にするとよい。このようにステッチャー掛けの条件を設定することで、有機繊維コード8aに対する上述の癖付けをより適正に行うことが可能になり、成型後のタイヤにおいてエッジセパレーションを防止するには有利になる。
更に、この方法では、ステッチャーを所定の移動速度Vs で移動させるだけでなく、一時的にステッチャーを停止してもよい。具体的には、単層領域Sにおいて補強層8に対してステッチャー掛けをする工程が、ステッチャーをドラム軸方向内側からドラム軸方向外側に向かって移動速度Vs で移動する移動ステップと、ステッチャーを3秒~10秒間停止する停止ステップとを含むようにしてもよい。尚、ステッチャーを停止するとは、ステッチャーの移動速度Vs を0mm/secとして、ステッチャーを補強層8の任意の位置で保持することである。特に、ステッチャーが補強層8のドラム軸方向外側の先端に達したときに停止ステップを行うことで、有機繊維コード8aに対して確実な癖付けを行うことができる。
上述の方法(ステッチャー掛けの条件や停止ステップの有無など)は、例えば対象となる重荷重用空気入りタイヤのサイズや構造に応じて、適宜組み合わせて採用することができる。いずれにしても、上述の方法によって製造された重荷重用空気入りタイヤでは、補強層8のコード角度などが上述のように適正化されるので、補強層8としての良好な性能を発揮しながら、補強層8におけるエッジセパレーションを効果的に防止することができる。
タイヤサイズが275/70R22.5であり、図1に示す基本構造を有し、癖付け条件として、補強層を構成する有機繊維コードの単層領域におけるドラム周方向に対するコード角度θmsと複層領域におけるドラム周方向に対するコード角度θmcとの角度差θmc-θms、単層領域に存在する有機繊維コードが成形ドラムの回転方向に対して成す角度θdc、ステッチャー掛けをする際のステッチャーの移動速度Vs 、停止ステップの時間を表1のように設定し、且つ、タイヤ構造として、補強層を構成する有機繊維コードの単層領域におけるタイヤ周方向に対するコード角度θtsと複層領域におけるタイヤ周方向に対するコード角度θtcとの差|θts-θtc|、補強層を構成する有機繊維コードの単層領域におけるタイヤ周方向に対するコード角度θtsおよび複層領域におけるタイヤ周方向に対するコード角度θtcの実数値、タイヤ断面高さSHに対する単層領域のタイヤ径方向長さLsの割合Ls/SH×100%、タイヤ径方向長さがタイヤ断面高さSHに対する複層領域のタイヤ径方向長さLcの割合Lc/SH×100%を表1のように設定して、従来例1、比較例1~3、実施例1~10の14種類の空気入りタイヤを作製した。
尚、表1の「角度θdc」の欄について、この欄は、成形ドラムの回転方向に対して鈍角であるか鋭角であるかを示すものである。また、表1の「停止ステップ」の欄において、時間「0sec」は、停止ステップを行わなかったことを意味する。停止ステップを行った例ではいずれも、ステッチャーが補強層8のドラム軸方向外側の先端に達したときに停止ステップを行った。
これら空気入りタイヤについて、下記の評価方法により、耐補強層エッジセパレーション性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
耐補強層エッジセパレーション性
各試験タイヤを、JATMAで規定される15°テーパーの規定リムのリムホイールにリム組みし、空気圧をJATMAで規定される規定空気圧の110%、荷重をJATMAで規定される規定荷重の150%とし、ドラム径1707.6mmのドラム試験機を用いてドラム耐久試験を実施し、一定距離(1万km)を走行後に、タイヤ周上の8箇所のビード部サンプルを作成し、補強層のエッジ部の故障断面数を測定した。評価結果は、従来例1の測定値の逆数を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど故障断面数が小さく、耐補強層エッジセパレーション性に優れることを意味する。
Figure 0007006143000001
表1から明らかなように、実施例1~9はいずれも、従来例1に対して、耐補強層エッジセパレーション性が向上した。一方、比較例1は癖付け時に角度θmcと角度θmsの大小が逆転しており、比較例2は癖付け時の角度差θmc-θmsが小さ過ぎ、比較例3は癖付け時の角度差θmc-θmsが大き過ぎるため、いずれの場合も有機繊維コードに対して適切な癖付けを行うことができず、成型後の空気入りタイヤにおいてはコード角度θtcの実数値やコード角度の差|θts-θtc|が適切な関係を満たさなくなり、耐補強層エッジセパレーション性を向上することはできなかった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 補強層
8a 有機繊維コード
CL タイヤ赤道
D タイヤ成形ドラム
R ドラム回転方向

Claims (4)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、前記トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記一対のビード部間に装架されて各ビード部に設けられたビードコアの廻りに折り返されたカーカス層と、前記カーカス層の折り返し部の外側に配置されて前記カーカス層の折り返し部の先端を覆う複数の補強層を有する重荷重用空気入りタイヤの製造方法において、
    前記複数の補強層を成形ドラム上に積層する際に、前記複数の補強層のドラム軸方向外側の端部をドラム軸方向にずらして積層し、前記複数の補強層が重複している複層領域と、前記複数の補強層のうちの一層が単層で存在する単層領域とを形成し、前記補強層を構成する有機繊維コードの前記単層領域におけるドラム周方向に対するコード角度θmsと前記複層領域におけるドラム周方向に対するコード角度θmcとが3°≦θmc-θms≦10°の関係を満たすように、前記単層領域に存在する前記有機繊維コードに対して前記成形ドラム上で癖付けを施すことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記単層領域に存在する前記有機繊維コードが前記成形ドラムの回転方向に対して成す角度θdcが鈍角となるように前記成形ドラムを回転させながら、前記単層領域において前記補強層に対してドラム軸方向内側からドラム軸方向外側に向かってステッチャー掛けをすることで前記単層領域に存在する前記有機繊維コードに対して前記癖付けを施すことを特徴とする請求項に記載の重荷重用空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記単層領域における前記補強層に対してステッチャー掛けをする際のステッチャーの移動速度Vs が5mm/sec以下であることを特徴とする請求項に記載の重荷重用空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記単層領域において前記補強層に対してステッチャー掛けをする工程が、前記ステッチャーをドラム軸方向内側からドラム軸方向外側に向かって前記移動速度Vs で移動する移動ステップと、前記ステッチャーを3秒~10秒間停止する停止ステップとを含むことを特徴とする請求項に記載の重荷重用空気入りタイヤの製造方法。
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