JP7005263B2 - ミント香料組成物 - Google Patents

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本発明は、ミント香料組成物等に関する。
ミント系香料は、例えばオーラルケアの商品において、その使用感を構成するのに重要な香料素材である。ただ、ミント系香料、例えばペパーミントは、多量に使用すると、その風味(ミント風味)は増強できるが、苦味が強くなると共に香料にかかるコストが非常に高くなる。また、ペパーミントは天然の精油(ペパーミント油)であることより、天候、作柄、世界需要により価格の変動などの影響をうけ、品質が必ずしも一定しないのが現実である。
特開2003-253292号公報
本発明は、ミント配合量をできるかぎり増やさずにミントの風味を増強した香料組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、特定のラクトン化合物をペパーミント油に配合することで、ペパーミント油の風味(ミント風味)が増強される可能性を見出し、さらに改良を重ねて本発明を完成させるに至った。
本発明は例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
(A)ペパーミント油、及び
(B)ミントラクトン及びウイスキーラクトンからなる群より選択される少なくとも1種
を配合したミント風味増強香料組成物。
項2.
(A)ペパーミント油、及び(B)ミントラクトンを配合したミント風味増強香料組成物。
項3.
総ミントラクトン濃度が100~5000ppmである、項2に記載の香料組成物。
項4.
ペパーミント油に含まれるミントラクトン量と、配合したミントラクトン量との、質量比が、1:0.1~300である、項2又は3に記載の香料組成物。
項5.
(A)ペパーミント油、及び(B)ウイスキーラクトンを配合したミント風味増強香料組成物。
項6.
(A)成分及び(B)成分の質量比が100:0.001~0.5である、項1~5のいずれかに記載の香料組成物。
項7.
項1~6のいずれかに記載の香料組成物を配合した口腔用組成物又は食品組成物。
項8.
ペパーミント油に、ミントラクトン及びウイスキーラクトンからなる群より選択される少なくとも1種を配合する工程を有する、ミント風味増強方法。
項9.
ペパーミント油に、ミントラクトン及びウイスキーラクトンからなる群より選択される少なくとも1種を配合する工程を有する、ミント風味増強香料組成物の製造方法。
項10.
ミントラクトン及びウイスキーラクトンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、ペパーミント油ミント風味増強剤。
本発明によれば、ミント量を増やすことなくミントの風味を増強することができる。これにより、ミント系香料を増やさずにミント風味を高められるため、苦みが強まることもなく、コストも抑制できる。
以下、本発明の各実施形態について、さらに詳細に説明する。
本発明に包含されるミント風味増強香料組成物(「本発明の香料組成物」とよぶことがある)は、(A)ペパーミント油(「A成分」とよぶことがある)、及び(B)ミントラクトン及びウイスキーラクトンからなる群より選択される少なくとも1種(「(B)成分」とよぶことがある)を配合した、ミント風味が増強された香料組成物である。なお、ここでの増強とは、(A)成分のみに比べて増強されたという意味合いである。
(A)ペパーミント油としては、ペパーミント(Mentha piperita L.)の精油が用いられ、好ましくは米国産ペパーミントオイルが用いられる。精油の採取方法は特に制限されず、例えば水蒸気蒸留法、溶媒抽出法、超臨界流体抽出法等が挙げられる。好ましくは水蒸気蒸留法が用いられる。蒸留は、過大な熱負荷がかからない蒸留であれば特に限定されることはなく、減圧水蒸気蒸留、減圧単蒸留、減圧精密蒸留などが例示され、好ましくは減圧精密蒸留が用いられる。特に、ミント精油の改質の目的で行われる減圧精密蒸留の蒸留残査を用いることが、廃棄すべき資源の有効利用として有用である。その蒸留残査は、ミント精油全体に対して80~97重量%の成分を留出せしめたものが好ましく用いられる。また、精油類の天然産物は産地、時期等によりその成分が変動することがあるため、本発明実施品の品質を一定にする目的で特定の成分を指標とすることもできる。その場合はミント精油の成分中ビリジフロロールが好適に用いられ、本発明の蒸留残査中のビリジフロロール含量が、好ましくは25~35重量%になるように調製される。
(B)成分としては、ミントラクトン及び/又はウイスキーラクトンが用いられる。
ミントラクトンは、次の構造式で表される化合物である。
Figure 0007005263000001
また、ウイスキーラクトンには次のcis体とtrans体が存在し、天然物中には両方が存在している。本発明に用いるのは、天然のウイスキーラクトンが好ましい。
Figure 0007005263000002
本発明の香料組成物に、特に(B)成分としてウイスキーラクトンが配合される場合、特に制限はされないが、(A)成分及び(B)成分の質量比((A):(B))が100:0.001~0.5であることが好ましく、100:0.008~0.1であることがより好ましく、100:0.01~0.1であることがさらに好ましい。特に、ペパーミント油及びウイスキーラクトンの質量比が100:0.001~0.5であることが好ましく、100:0.008~0.1であることがより好ましく、100:0.01~0.1であることがさらに好ましい。
また、本発明の香料組成物に、特に(B)成分としてミントラクトンが配合される場合、(A)成分及び(B)成分の質量比((A):(B))が100:0.001~0.5であることが好ましく、100:0.008~0.1であることがより好ましく、100:0.01~0.1であることがさらに好ましい。特に、ペパーミント油及びミントラクトンの質量比が100:0.001~0.5であることが好ましく、100:0.008~0.1であることがより好ましく、100:0.01~0.1であることがさらに好ましい。
なお、ペパーミント油には、微量ながらミントラクトンが含まれている。このため、(B)成分としてミントラクトンが配合される場合、ペパーミント油に含まれるミントラクトン量と、配合したミントラクトン量との、合計が、本発明の香料組成物が含有する総ミントラクトン量になる。本発明の香料組成物における総ミントラクトン濃度は、100~5000ppm、100~4000ppm100~3000ppm、100~2000ppm、又は100~1500ppmが好ましく、110~1400ppmがより好ましく、120~1200ppmがさらに好ましい。中でも、200~700ppm、又は300~650ppm程度が特に好ましい。また、ペパーミント油に含まれるミントラクトン量と、配合したミントラクトン量との、質量比は、1:0.1~300であることが好ましく、1:0.1~250、1:0.1~200、1:0.1~150、又は1:0.1~100であることがより好ましく、1:1~50であることがさらに好ましい。
なお、ペパーミント油及び本発明の香料組成物中に含まれるミントラクトン量は、GC(ガスクロマトグラフィー)分析により得られた、ミントラクトンのピーク面積を規定のミントラクトン量のガスクロマトグラフィーピーク面積と比較することにより、決定される。
特に制限されるわけではないが、(B)成分として配合されるのが、ウイスキーラクトンのみの場合、あるいはミントラクトンのみの場合も、本発明に好ましく包含される。
本発明の香料組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の香料を含めることもできる。特に制限されないが、当該他香料としては、例えばα-ピネン、リモネン、シス-3-ヘキセノール、アネトール、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、リナロール、ゲラニオール、オイゲノール、ノナジエナール、ノナジエノール、カリオフィレン、γ-オクタラクトン、γ-ノナラクトン、ゲルマクレン-D、ビリジフロロール、1,3,5-ウンデカトリエン、ピペリトン、3-オクチルアセテート、イソ吉草酸イソアミル、ヘキサノール、ヘキサナール、α-テルピネオール、シス-カルビルアセテート、トランス-カルビルアセテート、p-サイメン、α-ダマセノン、β-ダマセノン、γ-ダマセノン、α-ダマスコン、β-ダマスコン、γ-ダマスコン、δ-ダマスコン、フェンコール、シス-4-ヘプテナール、イソブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、シス-ジャスモン、アニスアルデヒド、サリチル酸メチル、酢酸ミルテニル、2-フェニルエチルアルコール、イソ酪酸2-フェニルエチル、イソ吉草酸2-フェニルエチル、シンナムアルデヒド、アニス精油、スターアニス精油、ウインターグリーン精油、ティーツリー精油、チョウジ油、杜松実油、レモンオイル、オレンジオイル、グレープフルーツオイル、ライムオイル、シンナモンオイル、ダバナオイル、スプルースニードルオイル、フェンネルオイル、ガルバヌムオイル、ジンジャーオイル、カモミールオイル、キャラウェイオイル、ローズオイル、ゼラミウムオイル、セージオイル、タイムオイル、ヤローオイル、アンゲリカルートオイルなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
また、本発明の香料組成物は、必要に応じて、香気・香味組成物分野において公知の香料保留剤を含有していてもよい。その場合の香料保留剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ヘキシルグリコール、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ジエチルフタレート、ハーコリン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸ジグリセライドなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を含有することができる。また、本発明の香料組成物は液状であってもよく、その場合の溶媒としては、例えばエタノール、メタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、メチルエチルケトン、2-プロパノール、メチルエチルケトン、グリセリン、プロピレングリコールなどを例示することができる。
本発明の香料組成物は、本発明の効果が損なわれない範囲で、様々な製品に配合して用いることができる。本発明の香料組成物は、ミント風味が強い割には苦みが少ないという特徴を有することから、例えば口腔用組成物や食品組成物等に用いるのに好適である。これらの分野において公知の配合成分を適宜選択して常法によりこれらを製造することができる。
例えば、口腔用組成物については、界面活性剤、粘結剤、甘味剤、湿潤剤、保存剤、歯牙研磨剤、薬効成分等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、および両性イオン界面活性剤が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、エチレンオキシドの平均付加モル数が4~16であり、且つ、アルキル基の炭素数が10~18であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、またはエチレンオキシドの平均付加モル数が9であり、且つ、アルキル基の炭素数が10~18であるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、セバシン酸ジエチル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。また、アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩(好ましくはナトリウム塩)が挙げられる。(アルキル硫酸塩としては、炭素数8~18の飽和又は不飽和のアルキル基であるアルキル硫酸塩が挙げられる。このうち、アルキル基の炭素数が10~18が好ましく、10~16がより好ましく、10~12がさらに好ましく、12が最も好ましい。)また、スルホコハク酸系界面活性剤が挙げられる。エチレンオキシドの平均付加モル数が0~7であるスルホコハク酸系活性剤が好ましい。中でも、炭素数8~18の飽和又は不飽和のアルキル基で、エチレンオキサイドの平均付加モル数が0~7であるモノアルキルスルホコハク酸/ポリオキシエチレンモノアルキルスルホコハク酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種のスルホコハク酸系界面活性剤が好ましく挙げられる。このうち、炭素数が12~16個のアルキル基で、エチレンオキサイドの平均付加モル数が0~3であるスルホコハク酸系界面活性剤がより好ましい。なお、「モノアルキルスルホコハク酸/ポリオキシエチレンモノアルキルスルホコハク酸」の「/」は、エチレンオキサイドの平均付加モル数が0のときはモノアルキルスルホコハク酸であり、エチレンオキサイドの平均付加モル数が1~7のときはポリオキシエチレンモノアルキルエーテルスルホコハク酸であることを示している。さらにまた例えば、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、N-ラウロイルサルコシンナトリウムやN-ラウロイルメチルアラニンナトリウム、N-ラウロイル-L-グルタミン酸カリウム、N-ラウロイル-L-アスパラギン酸ナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム等のN-アシルアミノ酸塩、ココイルメチルタウリン等のN-アシルタウリン塩、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム等のアルキルエーテルカルボン酸塩が挙げられる。両性イオン界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型活性剤、N-ココイル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム等のイミダゾリン型活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。界面活性剤の全組成物に対する含有量は、おおむね、0.01~1質量%の範囲内であることが好ましい。
粘結剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルエチルセルロース塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体、キサンタンガム、ジェランガムなどの微生物産生高分子、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、カラギーナン、デキストリンなどの天然高分子または天然ゴム類、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子、増粘性シリカ、ビーガムなどの無機粘結剤、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースなどのカチオン性粘結剤が挙げられる。これらの粘結剤は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。当該粘結剤の全組成物に対する含有量は、例えば0.1~8質量%の範囲内であることが好ましい。
甘味剤としては、例えば、サッカリン、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、スクラロース、L-フェニルアラニン、ステビアエキス、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、ソウマチン、アスパルチルフェニルアラニンメチルエステル、メトキシシンナミックアルデヒド、パラチノース、パラチニット、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトールなどが挙げられる。これらの甘味剤は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。当該甘味剤の全組成物に対する含有量は、例えば0.001~10質量%の範囲内であることが好ましい。
湿潤剤としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオ-ル、ソルビトール、ポリエチレングリコール(例えばPEG400、PEG4000等)、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらの湿潤剤は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。当該湿潤剤の全組成物に対する含有量は、例えば1~60質量%の範囲内であることが好ましい。
保存剤としては、例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、p-ヒドロキシ安息香酸ブチルなどのp-ヒドロキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウムなどの安息香酸塩、フェノキシエタノールなどのフェノール類などが挙げられる。これらの保存剤は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。当該保存剤の全組成物に対する含有量は、例えば0.01~1質量%の範囲内であることが好ましい。
歯牙研磨剤としては、例えば沈降シリカ(特に研磨性沈降シリカ)、ゲル法シリカ、ヒュームド法シリカ、ジルコノシリケート、ケイ酸アルミニウム、リン酸カルシウム、第2リン酸カルシウム・無水和物、第2リン酸カルシウム・2水和物、第3リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム・無水和物、リン酸水素カルシウム・2水和物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、ポリメタクリル酸メチル、ベントナイト、ハイドロキシアパタイト、結晶セルロース、合成樹脂(例えばポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ)等が挙げられる。これらのなかでも、特に沈降シリカが好ましい。また、このような歯牙研磨剤は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
薬効成分としては、例えば、殺菌剤として、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウムなどのカチオン性殺菌剤;ドデシルジアミノエチルグリシンなどの両性殺菌剤、トリクロサン(2’,4,4’-トリクロロ-2-ヒドロキシ-ジフェニルエーテル)などのハロゲン化ジフェニルエーテルやイソプロピルメチルフェノールなどのフェノール系殺菌剤、ヒノキチオール;血行促進剤として酢酸dl-α-トコフェロール、コハク酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロールなどのビタミンE類;デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエンザイム)などの酵素;抗炎症剤としてグリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウムなどのグリチルリチン酸塩;抗プラスミン剤としてトラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸など;出血改善剤としてアスコルビン酸など;組織修復剤としてアラントインなど;再石灰化剤としてフッ化ナトリウムなどのフッ素化合物;その他、水溶性溶媒で抽出された植物抽出物、クロロフィル、塩化ナトリウム、塩化亜鉛などが挙げられる。これらの薬効成分は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。薬効成分の全組成物に対する含有量は、例えば0.001~1質量%の範囲内であることが好ましい。
また、口腔用組成物及び食品組成物の形態も、本発明の効果が損なわれない範囲であれば特に制限はされない。特に制限はされないが、例えば口腔用組成物としては、ペースト状、ジェル状、液状等であり得る。より具体的には、例えば歯磨組成物(ペースト又はジェル)、デンタルリンス、マウスウォッシュ、マウススプレー等であり得る。また例えば食品としては、チューインガム、タブレット、ゼリー、ジュース等であり得る。
本発明は、また、(A)ペパーミント油に、(B)ミントラクトン及びウイスキーラクトンからなる群より選択される少なくとも1種を配合する工程を有する、ミント風味増強方法、並びに、(A)ペパーミント油に、(B)ミントラクトン及びウイスキーラクトンからなる群より選択される少なくとも1種を配合する工程を有する、ミント風味増強香料組成物の製造方法、をも包含する。これらの方法に用いる(A)成分及び(B)成分等の各種条件については、上述したのと同じである。
本発明はまた、(B)ミントラクトン及びウイスキーラクトンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、(A)ペパーミント油用ミント風味増強剤をも包含する。当該ミント風味増強剤に用いる(B)成分、及び適用対象である(A)成分、等の各種条件については、上述したのと同じである。なお、当該ミント風味増強剤は、(B)成分のみからなるものであってもよいし、その他成分をさらに含むものであってもよい。ここでのその他成分としては、例えば上述した香料組成物が液状である場合の各種溶媒等が挙げられる。
なお、本明細書において「含む」とは、「本質的にからなる」と、「からなる」をも包含する(The term "comprising" includes "consisting essentially of” and "consisting of.")。
以下、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
表1の組成に従い、常法により各香料成分を混合して、香料組成物を調製した。表1の各成分値は質量%を示す。そして、得られた各香料組成物を用い、表2の組成に従って口腔用組成物(練歯磨組成物)を常法により調製した。そして、5人の専門パネラーに各口腔用組成物を1gずつ歯ブラシにのせ歯を磨いてもらい、その際のミント風味の強さ及び嗜好性について以下の評価基準により評価させ、その平均点を算出した。結果を表1に併せて示す。なお、ミント風味の強さは、ミントが持つ甘さやボディー感が強化され、しっかりとした風味が感じられるか、という観点から評価を行った。また、嗜好性は、香味のバランスが取れておりミントの爽やかさと共に天然のミント香味の口腔内への広がりや強さがしっかり感じられ、且つおいしいと感じられるか、という観点から評価を行った。
<ミント風味>
0:全く感じない
1:あまり感じない
2:やや感じる
3:感じる
4:非常に感じる
<嗜好性>
1:非常に悪い
2:悪い
3:やや悪い
4:どちらでもない
5:ややよい
6:よい
7:非常によい
Figure 0007005263000003
Figure 0007005263000004
なお、表1において、ミント風味の平均点及び嗜好性の平均点については、次の基準で評価した。
<ミント風味>
×:1.5以下
△:1.5-2.5
○:2.5-3.5
◎:3.5以上
<嗜好性>
×:3.5以下
△:3.5-4.5
○:4.5-5.5
◎:5.5以上

Claims (5)

  1. (A)ペパーミント油、及び(B)ミントラクトンを配合したミント風味増強香料組成物であって、
    総ミントラクトン濃度が100~1100ppmであり、
    ペパーミント油に含まれるミントラクトン量と、配合したミントラクトン量との、質量比が、1:0.1~50である、香料組成物。
  2. (A)成分及び(B)成分の質量比が100:0.001~0.5である、請求項1に記載の香料組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の香料組成物を配合した口腔用組成物又は食品組成物。
  4. ペパーミント油に、ミントラクトンを配合する工程を有し、
    当該工程において、
    総ミントラクトン濃度が100~1100ppmとなり、
    ペパーミント油に含まれるミントラクトン量と、配合したミントラクトン量との、質量比が、1:0.1~50となる、
    ミント風味増強方法。
  5. ペパーミント油に、ミントラクトンを配合する工程を有し、
    当該工程において、
    総ミントラクトン濃度が100~1100ppmとなり、
    ペパーミント油に含まれるミントラクトン量と、配合したミントラクトン量との、質量比が、1:0.1~50となる、
    ミント風味増強香料組成物の製造方法。
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