JP7004517B2 - 切削インサート、切削工具及び切削加工物の製造方法 - Google Patents

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Description

本態様は、切削加工において用いられる切削インサートに関する。
金属などの被削材を切削加工する際に用いられる切削インサートとして、例えば、特許文献1に記載の焼結体を用いた切削インサートが知られている。特許文献1に記載の焼結体は、炭化タングステン(WC)を主体として、アルミナ(酸化アルミニウム:Al)などのセラミックスの粒子が分散含有された硬質相を有している。特許文献1に記載の焼結体においては、硬質相にセラミックスの粒子を含有させることによって耐摩耗性の向上を図っている。
国際公開2006/041353
しかしながら、特許文献1に記載の焼結体においては、硬質相にセラミックスの粒子が分散している。そのため、アルミナの耐摩耗性に優れた特性を十分に発揮することができず、更なる耐摩耗性の向上が求められていた。
一態様に基づく切削インサートは、第1面と、第2面と、前記第1面及び前記第2面が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃とを有する基体を備えている。前記基体は、炭化タングステンを主成分として含有する複数の第1相と、酸化アルミニウムを主成分として含有し、隣り合う前記第1相の境界に位置する第2相とを有している。前記第1面に直交する断面において、複数の前記第1相の少なくとも1つが、前記第2相で囲まれている。前記第1面に直交する断面において、前記第2相の幅が、隣接する前記第1相の径よりも小さく、前記第1相は、酸化アルミニウムを含有している
上記態様の切削インサートは、切削加工時において第2相を安定して被削材に接触させることができるため、耐摩耗性に優れる。
一実施形態の切削インサートを示す斜視図である。 図1に示す切削インサートにおけるA1-A1断面の断面図である。 図2に示す領域A2における拡大図である。 図3に示す領域A3における拡大図である。 図4と同じ領域を示す拡大図である。 一実施形態の切削工具を示す平面図である。 図6に示す領域A4における拡大図である。 一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。 一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。 一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。
以下、一実施形態の切削インサート(以下、単にインサートともいう。)について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、一実施形態を説明する上で必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、インサー
トは、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
本実施形態のインサート1は、第1面3(図1における上面)と、第2面5(図1における側面)と、第1面3及び第2面5が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃7とを有する基体9を備えている。また、本実施形態における基体9は、第1面3の反対側に位置する第3面11(図1における下面)をさらに備えている。そのため、第2面5は、第1面3及び第3面11の間に位置しており、第1面3及び第3面11にそれぞれ接続されている。
図1に示す一例の基体9においては、第1面3及び第3面11がそれぞれ四角形であり、基体9は四角板形状となっている。また、第2面5は、4つの四角形の部位によって構成されている。なお、基体9の形状は上記の構成に限定されるものではなく、例えば、上面が四角形ではなく、三角形、六角形又は円形であっても何ら問題無い。また、第3面11を有さず、第1面3及び第2面5のみによって構成されていてもよい。
切刃7は、第1面3及び第2面5が交わる稜線の少なくとも一部に位置している。本実施形態の基体9においては、第1面3の外周の全体が切刃7となっているが、基体9はこのような構成に限定されるものではない。例えば、四角形の第1面3における1辺のみ、若しくは、部分的に切刃7を有する構成であってもよい。
第1面3は、少なくとも一部にすくい面領域3aを有していてもよい。本実施形態においては、第1面3における切刃7に沿った領域がすくい面領域3aとなっている。第2面5は、少なくとも一部に逃げ面領域5aを有していてもよい。本実施形態においては、第2面5における切刃7に沿った領域が逃げ面領域5aとなっている。そのため、すくい面領域3a及び逃げ面領域5aが交わる部分に切刃7が位置していると言い換えてもよい。
ここで、すくい面領域3aとは、切削加工時に切刃7で生じた切屑を接触させて、切屑の流れをコントロールする領域を意味している。また、逃げ面領域5aとは、切刃7を間に挟んですくい面領域3aと隣り合う領域であって、切削加工時に被削材に接触しないように被削材から逃がされた領域を意味している。ただし、逃げ面領域5aは、必ずしも被削材に全く接触しないというものではない。
図1では、第1面3におけるすくい面領域3a及びそれ以外の領域の境界と、第2面5における逃げ面領域5a及びそれ以外の領域の境界とを一点鎖線で示している。図1においては、第1面3及び第2面5が交差する稜線の全てが切刃7である例が示されているため、第1面3において切刃7に沿った環状の一点鎖線が示されている。
基体9の大きさは特に限定されるものではないが、例えば、本実施形態においては、第1面3の一辺の長さが3~20mm程度に設定される。また、第1面3から第3面11までの高さは5~20mm程度に設定される。
基体9は、炭化タングステンを主成分として含有する複数の第1相13と、酸化アルミニウムを主成分として含有する第2相15とを有している。ここで、「主成分」とは、原子比での含有比率が最も大きいことを意味している。そのため、第1相13においては、原子比での炭化タングステンの含有比率が最も大きく、また、第2相15においては、原子比での酸化アルミニウムの含有比率が最も大きい。
なお、第1相13及び第2相15に含有されている化合物(成分)の評価は、例えば、X線回折(XRD:X-Ray Diffraction)分析を行い、JCPDSカードとの照合によっ
て評価できる。また、第1相13及び第2相15に含有される成分の元素分析は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)に付属するエネルギー分散型X線分光器(SEM-EDX)、或いは、電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いた分析によって評価できる。
第2相15は、隣り合う第1相13の境界に位置している。第1相13及び第2相15の位置関係は、例えば、基体9を側面から見る、或いは、図3に示すように基体9の断面を見ることによって評価できる。なお、図3には、基体9の第1面3に直交する断面を図示している。
図3に示す一例においては、複数の粒子状の第1相13が存在しており、隣り合う第1相13の境界に沿って第2相15が延びている。図3においては、第1相13が占める割合が第2相15の占める割合よりも大きく、言い換えれば、基体9の断面積のうち第2相15の断面積よりも第1相13の断面積が大きい。
第1相13及び第2相15の境界は、例えば、走査型電子顕微鏡の写真又は透過電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)の写真を観察することにより、特定することが可能である。
第1面3に直交する断面において、複数の第1相13は特定の形状に限定されるものではなく、図3に示すように、多角形のもの及び凸曲面形のものが入り混じっている。また、第1面3に直交する断面における第1相13の大きさは特定の値に限定されるものではないが、例えば、各第1相13の最大径Dは10~100μmに設定できる。
第1相13は、炭化タングステンを主成分として含有している。そのため、第1相13が機械的な強度に優れており、インサート1の耐久性が高められている。第1相13は、炭化タングステンを主成分とする1つの粒子によって構成されていてもよく、また、炭化タングステンを主成分とする複数の粒子の集合体によって構成されていてもよい。第1相13が上記した複数の粒子の集合体によって構成されている場合には、これらの粒子の最大径は、例えば、0.5~5μmに設定できる。この最大径は、例えば、基体9の断面を数千倍に拡大したSEM写真又はTEM写真を観察することにより、特定することが可能である。
第1相13は炭化タングステンのみを含有した構成であってもよいが、後述するように、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及びクロム(Cr)のような金属成分を含有していてもよく、また、酸化アルミニウムを含有していてもよい。また、上記の成分の他にも、炭化バナジウム(VC)、炭化チタン(TiC)、炭化タンタル(TaC)又は炭化ニオブ(NbC)を含有していてもよい。第1相13における上記の金属成分の有無は、上記したSEM-EDX法、或いは、EPMAを用いた分析によって評価できる。
図4及び図5に示すように第1面3に直交する断面において、耐摩耗性に優れた酸化アルミニウムを主成分として含有する第2相15が、単に基体9内に分散して存在しているのではなく、隣り合う第1相13の境界に沿って延びている。すなわち、第2相15が第1相13の表面の少なくとも一部を覆うように位置している。第2相15は、例えば、酸化アルミニウムを主成分とする複数の粒子が連なった構成としてもよい。
これによって、切削加工時において第2相15を安定して被削材に接触させることができる。言い換えれば、切削加工時において第1相13が被削材に接触しにくくなる。そのため、第1相13が摩耗しにくくなることから、インサート1の耐摩耗性が高められる。
第1面3に直交する断面において、第2相15が各第1相13の表面を部分的に覆う構成であってもインサート1の耐摩耗性が高められる。しかしながら、第1面3に直交する断面において、複数の第1相13の少なくとも1つが、第2相15で囲まれている、言い換えれば、複数の第1相13の少なくとも1つの表面の全体が第2相15で覆われている場合には、第1相13がより摩耗しにくくなることから、インサート1の耐摩耗性がさらに高められる。
なお、第1相13が第2相15で囲まれているか否かは、例えば、SEM-EDX、或いは、電子線マイクロアナライザーを用いて数千倍に拡大した基体9の断面の状態を観察することにより、特定することが可能である。
第1面3に直交する断面において、第2相15の幅W1、言い換えれば、隣り合う第1相13の間隔は特定の値に限定されるものではない。ただし、第2相15の幅W1が、この第2相15に隣接する第1相13の最大径Dよりも小さい場合には、第2相15に対して第1相13を大きくできるため、基体9の強度を高めることができる。第2相15の幅W1は、例えば、0.5μm~5μmに設定できる。
既に示したように、第1相13は、コバルト、ニッケル及びクロムのような金属成分を含有していてもよい。例えば、第1相13が複数の炭化タングステンの粒子の集合体によって構成されている際に、第1相13が上記の金属成分を含有している場合には、これらの金属成分を上記の粒子の結合相として機能させることが可能である。そのため、第1相13の機械的な強度をさらに高めることができる。
また、第1相13は酸化アルミニウムを含有してもよい。第1相13が酸化アルミニウムを含有している場合には、第1相13及び第2相15の熱膨張差を小さくできる。そのため、インサート1が高温になり易い切削加工時においても、第2相15と第1相13との境界にクラックが生じにくくなる。
第1相13に酸化アルミニウムが分散して含有されていてもよいが、図4に示す一例においては、第1相13が、炭化タングステンを主成分とする複数の第1粒子17と、酸化アルミニウムを主成分とする複数の第2粒子19とを有している。
なお、図4においては、視覚的な理解を容易にするため、複数の第1相13のうち図面の中央に位置する第1相13のみ、第1粒子17と第2粒子19を示すとともに、第2粒子19を着色して示している。図面の中央に位置する第1相13以外においては、粒子構成の記載は省略している。図4では、図面の中央に位置する第1相13において第2粒子19が複数の第1粒子17に囲まれている。
第1相13において、酸化アルミニウムが第2粒子19として存在している場合には、第1粒子17における炭化タングステンの結晶構造を安定したものにできる。そのため、第1相13を機械的な強度により優れたものにできることから、基体9の強度をさらに高めることができる。
また、既に示したように、第2相15は炭化タングステンを含有してもよい。第1相13が酸化アルミニウムを含有している場合と同様に、第2相15が炭化タングステンを含有している場合には、第1相13及び第2相15の熱膨張差を小さくできる。そのため、インサート1が高温になり易い切削加工時においても、第2相15と第1相13との境界にクラックが生じにくくなる。
特に図示しないが、第2相15に炭化タングステンが分散して含有されていてもよく、
また、第2相15が、酸化アルミニウムを主成分とする複数の第3粒子と、炭化タングステンを主成分とする複数の第4粒子とを有する構成であってもよい。
第2相15において、炭化タングステンが第4粒子として存在している場合には、第3粒子における酸化アルミニウムの結晶構造を安定したものにできる。そのため、第2相15の耐摩耗性をより優れたものにできることから、基体9の耐摩耗性をさらに高めることができる。
図3に示す一例における第2相15は、この第2相15に隣接する第1相13に向かって突出した突出部21を有している。第1相13に向かって突出した突出部21を第2相15が有している場合には、この突出部21が第1相13に対してアンカー効果を発揮することができる。そのため、第1相13と第2相15の接合性を高めることができ、第2相15が第1相13から剥離しにくくなる。
また、突出部21は、その基底部分から先端部分に向かうにしたがって幅が小さくなる三角形状であってもよいが、例えば図5に示すように、基底部分よりも先端部分の側に、基底部分における幅W2よりも幅W3が広い部分を有する形状であってもよい。突出部21が上記の形状である場合には、基底部分における幅W2よりも幅W3が広い部分が第1相13に対して係合するため、第2相15が第1相13からさらに剥離しにくくなる。なお、図4及び図5に示す突出部21は、いずれも先端が鋭角状に尖っているが突出部21はこのような構成に限定されるものではない。なお、図5においては、視覚的な理解を容易にするため、図4において示した第1粒子17の記載を省略している。
第2相15が隣り合う第1相13の境界に沿って延びていることから、第2相15には対となる2つの第1相13が隣接している。このとき、第2相15が、隣接する一対の第1相13に向かってそれぞれ突出した2つの突出部21を有している場合には、第2相15が隣接する一対の第1相13のそれぞれに対して剥離しにくくなる。
特に、上記の2つの突出部21が、第2相15における同じ部分からそれぞれ突出している場合、言い換えれば、第2相15が、図4及び図5に示すように隣接する一対の第1相13に向かって同じ部分からそれぞれ突出した一対の突出部21を有している場合には、第2相15が隣接する一対の第1相13のそれぞれから一層剥離しにくくなる。これは、切削加工時などにおいて、隣接する一対の第1相13の一方から第2相15に対して加わる負荷と、隣接する一対の第1相13の他方から第2相15に対して加わる負荷とが互いに逆方向に加わった場合に、これらの負荷が互いに打ち消し合うことによって、第2相15に加わる負荷を軽減できるからである。
本実施形態における基体9は、図1に示すように、貫通孔23を有している。図1に示す貫通孔23は、基体9の第1面3から第3面11にかけて形成されており、これらの面において開口している。貫通孔23は、インサート1をホルダに保持する際に、ねじ又はクランプ部材を取り付けるために用いることが可能である。なお、貫通孔23は、第2面5における互いに反対側に位置する領域において開口する構成であっても何ら問題無い。
インサート1は、上記の基体9に加えてこの基体9の表面を被覆する被覆層(不図示)を備えていてもよい。なお、被覆層は、基体9の表面の全体を被覆していてもよく、また、基体9の表面の一部のみを被覆していてもよい。例えば、基体9が貫通孔23を有する場合において、基体9の表面のうち、この貫通孔23の内壁面を除く領域の上に被覆層が位置していてもよい。
被覆層の材質としては、例えば、チタンの炭化物、窒化物、酸化物、炭酸化物、窒酸化
物、炭窒化物及び炭窒酸化物などが挙げられる。被覆層は、上記の材質のうち1つのみを含有していてもよく、複数を含有していてもよい。また、被覆層は、1つのみの層によって構成されていてもよく、複数の層が積層された構成であってもよい。被覆層は、化学蒸着(CVD)法又は物理蒸着(PVD)法を用いることによって、基体9の上に位置させることが可能である。
次に、一実施形態の切削工具101について図面を用いて説明する。
本実施形態の切削工具101は、図6に示すように、第1端(図6における上端)から第2端(図6における下端)に向かって延びる棒状体であり、図7に示すように、第1端側にポケット103を有するホルダ105と、ポケット103に位置する上記の実施形態に代表される被覆工具1とを備えている。
ポケット103は、被覆工具1が装着される部分であり、ホルダ105の下面に対して平行な着座面と、着座面に対して傾斜する拘束側面とを有している。また、ポケット103は、ホルダ105の第1端側において開口している。
ポケット103には被覆工具1が位置している。このとき、被覆工具1の下面がポケット103に直接に接していてもよく、また、被覆工具1とポケット103との間にシート(不図示)が挟まれていてもよい。
被覆工具1は、第1面及び第2面が交わる稜線における切刃として用いられる部分の少なくとも一部がホルダ105から外方に突出するように装着される。本実施形態においては、被覆工具1は、固定ネジ107によって、ホルダ105に装着されている。すなわち、被覆工具1の貫通孔に固定ネジ107を挿入し、この固定ネジ107の先端をポケット103に形成されたネジ孔(不図示)に挿入してネジ部同士を螺合させることによって、被覆工具1がホルダ105に装着されている。
ホルダ105としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
本実施形態においては、いわゆる旋削加工に用いられる切削工具を例示している。旋削加工としては、例えば、内径加工、外径加工及び溝入れ加工が挙げられる。なお、切削工具としては旋削加工に用いられるものに限定されない。例えば、転削加工に用いられる切削工具に上記の実施形態の被覆工具1を用いてもよい。
<切削加工物の製造方法>
次に、本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法について図面を用いて説明する。
切削加工物は、被削材201を切削加工することによって作製される。本実施形態における切削加工物の製造方法は、以下の工程を備えている。すなわち、
(1)被削材201を回転させる工程と、
(2)回転している被削材201に上記の実施形態に代表される切削工具101を接触させる工程と、
(3)切削工具101を被削材201から離す工程と、
を備えている。
より具体的には、まず、図8に示すように、被削材201を軸O2の周りで回転させるとともに、被削材201に切削工具101を相対的に近付ける。次に、図9に示すように、切削工具101における切刃を被削材201に接触させて、被削材201を切削する。そして、図10に示すように、切削工具101を被削材201から相対的に遠ざける。
本実施形態においては、軸O2を固定するとともに被削材201を軸O2の周りで回転させた状態で切削工具101をY1方向に移動させることによって被削材201に近づけている。また、図9においては、回転している被削材201にインサート1における切刃を接触させることによって被削材201を切削している。また、図10においては、被削材201を回転させた状態で切削工具101をY2方向に移動させることによって遠ざけている。
なお、本実施形態の製造方法における切削加工では、それぞれの工程において、切削工具101を動かすことによって、切削工具101を被削材201に接触させる、あるいは、切削工具101を被削材201から離しているが、当然ながらこのような形態に限定されるものではない。
例えば(1)の工程において、被削材201を切削工具101に近づけてもよい。同様に(3)の工程において、被削材201を切削工具101から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、被削材201を回転させた状態を維持して、被削材201の異なる箇所にインサート1における切刃を接触させる工程を繰り返せばよい。
なお、被削材201の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄、または非鉄金属などが挙げられる。
1・・・インサート
3・・・第1面
5・・・第2面
7・・・切刃
9・・・基体
11・・・第3面
13・・・第1相
15・・・第2相
17・・・第1粒子
19・・・第2粒子
21・・・突出部
23・・・貫通孔
101・・・切削工具
103・・・ポケット
105・・・ホルダ
107・・・固定ネジ
201・・・被削材

Claims (7)

  1. 第1面と、第2面と、前記第1面及び前記第2面が交わる稜線の少なくとも一部に位置する切刃とを有する基体を備えた切削インサートであって、
    前記基体は、
    炭化タングステンを主成分として含有する複数の第1相と、
    酸化アルミニウムを主成分として含有し、隣り合う前記第1相の境界に位置する第2相とを有しており、
    前記第1面に直交する断面において、複数の前記第1相の少なくとも1つが、前記第2相で囲まれており、
    前記第1面に直交する断面において、前記第2相の幅が、隣接する前記第1相の径よりも小さく、
    前記第1相は、酸化アルミニウムを含有していることを特徴とする切削インサート。
  2. 前記第1相は、炭化タングステンを主成分とする複数の第1粒子と、酸化アルミニウムを主成分とする複数の第2粒子とを有していることを特徴とする請求項に記載の切削インサート。
  3. 前記第2相は、炭化タングステンを含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の切削インサート。
  4. 前記第2相は、隣接する前記第1相に向かって突出した突出部を有していることを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の切削インサート。
  5. 前記第2相は、隣接する一対の前記第1相に向かって同じ部分からそれぞれ突出した一対の前記突出部を有していることを特徴とする請求項に記載の切削インサート。
  6. 第1端から第2端に向かって伸びる棒状であり、前記第1端の側に位置するポケットを有するホルダと、
    前記ポケット内に位置する、請求項1~のいずれか1つに記載の切削インサートとを有する切削工具。
  7. 請求項に記載の切削工具を回転させる工程と、
    回転している前記切削工具を被削材に接触させる工程と、
    前記切削工具を前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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