JP7003782B2 - 還元粉化性管理装置、還元粉化性管理プログラム、及び還元粉化性管理方法 - Google Patents

還元粉化性管理装置、還元粉化性管理プログラム、及び還元粉化性管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、還元粉化性管理装置、還元粉化性管理プログラム、及び還元粉化性管理方法に関する。
高炉及び直接還元製鉄法の還元炉等(以下、単に高炉等と称する)を用いた製鉄法において、高炉等に装入される製鉄用原料の品質を管理して、高炉等の操業を安定させることが知られている。製鉄用原料は、焼結鉱、焼成ペレット、非焼成塊成鉱、塊鉱石等を含む。高炉等の操業のために管理される製鉄用原料の品質は、例えば、鉄分等の化学成分、粉率、強度、被還元性、及び耐還元粉性を含み、測定方法はJISにおいて規定されている。例えば、製鉄用原料の強度は落下強度SI(JIS-M8711(2011))及び回転強度TI(JIS-M8712(2009))で規定され、製鉄用原料の被還元性は還元指数RI(Reduction Index、JIS-M8713(2009))で規定される。また、製鉄用原料の耐還元粉性は、製鉄用原料を昇温する昇温工程、製鉄用原料を還元する還元工程、製鉄用原料を冷却する冷却工程、及び製鉄用原料を転動する転動工程を含むRDI試験で測定された還元粉化指数RDI(Reduction Degradation Index、JIS-M8720(2009))で規定される。高炉等の操業を管理する作業者は、JISで規定される測定方法により測定される製鉄用原料の品質項目が管理条件を充足するように、製鉄用原料の製造方法を調整し、高炉等に装入される製鉄用原料の配合割合を調整することで、高炉等の操業を安定させることができる。
また、亀裂及び亀裂破壊により発生する弾性波のアコースティックエミッション(Acoustic Emission、AE)エネルギを測定し、測定したAEエネルギの波形を解析することで、亀裂等を評価するAE法が知られている。
さらに、AE法を使用して、還元粉化指数RDIを推定する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載される技術では、還元粉化指数RDIは、RDI試験におけるAEエネルギの総和と、還元粉化指数還元粉化指数及び回転強度SIの差である還元粉化指数変化量ΔRDIとの間の相関関係とに基づいて推定される。すなわち、特許文献1に記載される技術では、還元粉化指数RDIは、RDI試験におけるAEエネルギの総和は、還元粉化指数変化量ΔRDIに相関するとの知見に基づいて推定される。特許文献1に記載される技術は、RDI測定中に発生するAEエネルギの総和から、簡易的かつ直接的に還元粉化指数RDIを推定することができる。
特開2016-79500号公報
特許文献1に記載される技術では、還元粉化指数RDIは、RDI試験の昇温工程、還元工程及び冷却工程に亘って測定されたAEエネルギの総和から導出される還元粉化指数変化量ΔRDIを使用して推定される。一方、高炉等の内部に装入された製鉄用原料が向流移動層において還元粉化される工程は、昇温工程及び還元工程を含むが冷却工程を含まない。特許文献1で測定されるAEエネルギは、RDI試験の冷却工程で発生するAEエネルギを含むので、冷却工程を含まない高炉等の内部での製鉄用原料の還元粉化性の推定精度が低下し、高炉等の内部の還元粉化性の管理精度が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、高炉等の内部での製鉄用原料の還元粉化性を精度良く管理可能な還元粉化性管理方法を提供することを目的とする。
このような課題を解決する本発明は、以下に還元粉化性管理プログラム、還元粉化性管理方法、及び還元粉化性管理装置を要旨とするものである。
(1)製鉄用原料を昇温する昇温工程、昇温された製鉄用原料を還元する還元工程、還元された製鉄用原料を冷却する冷却工程、及び冷却された製鉄用原料を転動する転動工程を含む処理を所定の条件で実行して製鉄用原料の還元粉化指数を測定するRDI試験において製鉄用原料から伝搬する弾性波を示す弾性波信号を取得し、
弾性波信号に対応する弾性波のAEエネルギを演算し、
還元工程の間に発生したAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギを演算し、
還元工程AEエネルギに基づいて、製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定し、
製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定されたときに、還元粉化性調整信号を出力する、
ことを含むことを特徴とする還元粉化性管理方法。
(2)製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定することは、
還元工程AEエネルギと所定のAEエネルギしきい値とを比較し、
還元工程AEエネルギがAEエネルギしきい値以上であるときに、製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定する、
ことを含む、(1)に記載の還元粉化性管理方法。
(3)冷却工程の間に発生したAEエネルギの総和である冷却工程AEエネルギを演算し、
還元粉化指数を取得し、
還元工程AEエネルギと冷却工程AEエネルギとの合計の値に対する還元工程AEエネルギの比率を還元粉化指数に乗算して補正還元粉化指数を演算する、ことを更に含み、
製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定することは、
補正還元粉化指数と所定の補正指数しきい値とを比較し、
補正還元粉化指数が補正指数しきい値以上であるときに、製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定する、
ことを含む、(1)に記載の還元粉化性管理方法。
(4)製鉄用原料を昇温する昇温工程、昇温された製鉄用原料を還元する還元工程、還元された製鉄用原料を冷却する冷却工程、及び冷却された製鉄用原料を転動する転動工程を含む処理を所定の条件で実行して製鉄用原料の還元粉化指数を測定するRDI試験において製鉄用原料から伝搬する弾性波を示す弾性波信号を取得し、
弾性波信号に対応する弾性波のAEエネルギを演算し、
還元工程の間に発生したAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギを演算し、
還元工程AEエネルギに基づいて、製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定し、
製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定されたときに、還元粉化性調整信号を出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする還元粉化性管理プログラム。
(5)製鉄用原料を昇温する昇温工程、昇温された製鉄用原料を還元する還元工程、還元された製鉄用原料を冷却する冷却工程、及び冷却された製鉄用原料を転動する転動工程を含む処理を所定の条件で実行して製鉄用原料の還元粉化指数を測定するRDI試験において製鉄用原料から伝搬する弾性波を示す弾性波信号を取得する弾性波取得部と、
弾性波信号に対応する弾性波のAEエネルギを演算するAEエネルギ演算部と、
還元工程の間に発生したAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギを演算する還元工程エネルギ演算部と、
還元工程AEエネルギに基づいて、製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定するAEエネルギ判定部と、
製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定されたときに、還元粉化性調整信号を出力する調整指示出力部と、
を有することを特徴とする還元粉化性管理装置。
一実施形態では、高炉等の内部での製鉄用原料の還元粉化性を精度良く管理することができる。
工程(1)~(4)における経過時間、及び温度と製鉄用原料である焼結鉱から発生するAEエネルギとの関係を示す図である。 第1実施形態に係る還元粉化性管理システムの概略図である。 図2に示す演算装置を示す図である。 図2に示す還元粉化性管理システムが高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を管理する還元粉化性管理処理のフローチャートである。 第2実施形態に係る還元粉化性管理システムの概略図である。 図5に示す演算装置を示す図である。 図5に示す還元粉化性管理システムが高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を管理する還元粉化性管理処理のフローチャートである。 本実施例で用いたシャフト炉の縦断面図を示す図である。 (a)は還元粉化指数RDIと還元粉化指数変化量ΔXとの関係を示す図であり、(b)は還元工程AEエネルギER-Tと還元粉化指数変化量ΔXとの関係を示す図であり、(c)は補正還元粉化指数RExRDIと還元粉化指数変化量ΔXとの関係を示す図である。
以下図面を参照して、還元粉化性管理装置、還元粉化性管理プログラム、及び還元粉化性管理方法について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されない。
(JISに規定されるRDI試験における還元試験における作業工程)
JISに規定されるRDI試験における還元試験における作業工程を以下に示す。
(1)約5L/minの流量で窒素を流して還元反応管内の空気を置換しながら、製鉄用原料を収納する還元反応管を電熱炉で加熱して製鉄用原料を550℃±10℃に達するまで加熱する(昇温工程)。
(2)15L/minの流量で窒素を流し、温度平衡のため少なくとも15分間550℃の等温を保持する(保持工程)。
(3)窒素を還元ガスに置換し、還元ガスを還元反応管に15L/min±0.5L/minの流量で30分間流し、製鉄用原料を還元する(還元工程)。
(4)電気炉の加熱を止め、且つ約5L/min±0.5Lの流量で窒素を流して製鉄用原料を100℃以下の温度になるまで冷却する(冷却工程)。
(5)還元反応管から製鉄用原料を取り出し、ドラムに装入してドラムを30回転/分±1回転/分の回転速度で合計900回転させて転動する(転動工程)。
(6)ドラムからすべての製鉄用原料を取り出し、公称目開き2.8mmのふるいを用いて製鉄用原料をふるう(ふるい分け工程)。
(7)還元粉化指数RIDを以下の式によって算出する(算出工程)。
Figure 0007003782000001
ここで、m0は製鉄用原料の還元後、転動前の質量(g)であり、m1は2.8mmのふるいに残った製鉄用原料の質量(g)である。JISに規定されるRDI試験では、温度が550℃である還元反応管に還元ガスを流すことで製鉄用原料を還元し、還元された製鉄用原料を回転するドラム内で転動させることで粉化の程度を測定することで、高炉等の模擬的条件下での還元粉化性を測定する。
本願発明の発明者らは、工程(3)で示される還元工程のみならず、工程(1)、(2)及び(4)のそれぞれで示される昇温工程、保持工程及び冷却工程において製鉄用原料に亀裂が発生することを見出した。
図1は、工程(1)~(4)における経過時間、及び温度と製鉄用原料である焼結鉱から発生するAEエネルギとの関係を示す図である。図1において、横軸は経過時間(分)を示し、右縦軸は還元反応管内の温度(℃)を示し、左縦軸は焼結鉱から発生される弾性波の重心周波数を示す。また、図1において、「1」は昇温工程で発生する弾性波を示し、「2」は還元工程で発生する弾性波を示し、「3」は冷却工程で発生する弾性波を示す。
亀裂に伴って焼結鉱から発生される弾性波は、還元工程のみならず、冷却工程においても検出されるので、製鉄用原料の亀裂は、還元工程のみならず、冷却工程においても発生すると推察される。なお、製鉄用原料の亀裂は、昇温工程及び保持工程においても発生すると推察されるが、昇温工程及び保持工程において測定されるAEエネルギは、大きさが小さいため、無視してもよい。
(実施形態に係る還元粉化性管理方法の概要)
実施形態に係る還元粉化性管理方法は、RDI試験の還元工程におけるAEエネルギに基づいて、製鉄用原料の還元粉化性を調整することで、冷却工程において製鉄用原料に発生する亀裂に応じたAEエネルギの影響を排除して製鉄用原料の還元粉化性を調整することができる。実施形態に係る還元粉化性管理方法は、冷却工程において製鉄用原料に発生する亀裂に応じたAEエネルギの影響を排除して製鉄用原料の還元粉化性を調整することで、冷却工程を有さない高炉等の内部での製鉄用原料の還元粉化性を精度よく管理できる。
(第1実施形態に係る還元粉化性管理システム)
図2は、第1実施形態に係る還元粉化性管理システムの概略図である。
還元粉化性管理システム1は、還元炉部10と、ガス供給部20と、排ガス処理部30と、AE検出部40と、演算装置50を有する。還元粉化性管理システム1は、RDI試験の還元工程におけるAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギER-TがAEエネルギしきい値Eth以上であるときに、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整することを示す還元粉化性調整信号を出力する。還元粉化性管理システム1は、RDI試験の還元工程におけるAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギER-Tを使用することで、冷却工程において製鉄用原料に発生する亀裂に応じたAEエネルギの影響を排除して製鉄用原料の還元粉化性を調整することができる。
還元炉部10は、製鉄用原料Sを収納する反応管11と、反応管11を内包して加熱する加熱炉12とを有する。反応管11は、反応管内管13と、反応管外管14と、一対のガス整流用穴あき目皿15と、ガス流入口16と、ガス排出口17と、試料温度測定用熱電対18と、反応管蓋19とを有する。反応管外管14は反応管11の外縁を形成し、反応管内管13は反応管11の内縁を形成する。一対のガス整流用穴あき目皿15は反応管内管13の上下方向に互いに離隔される。製鉄用原料Sは、一対のガス整流用穴あき目皿15の間に装入される。ガス流入口16はガス供給部20から供給されるガスを反応管11の内部に導入する導入口であり、ガス排出口17は反応管11の内部からガスを排出する排出口である。試料温度測定用熱電対18は、反応管11の内部の温度に応じた電流が流れる熱電対であり、試料温度測定用熱電対18を流れる電流は、不図示の制御装置に供給される。試料温度測定用熱電対18から電流が供給される制御装置は、反応管内管13の内部の温度が所望の温度になるように加熱炉12を制御する。反応管蓋19は、反応管11の開口部に着脱可能に配置され、反応管11を密封する蓋である。
加熱炉12は、筐体120と、炉温制御用熱電対121とを有する。筐体120は、反応管11を内包可能な大きさを有する。炉温制御用熱電対121のそれぞれは、試料温度測定用熱電対18から電流が供給される制御装置によって制御される電流が、不図示の電源から通電されることで発熱する。炉温制御用熱電対121のそれぞれが発熱することで、製鉄用原料Sを収納する反応管11が加熱される。
ガス供給部20は、複数のガスシリンダ21と、複数のガスシリンダ21のそれぞれに接続されたガス流量計22と、ガス混合容器23とを有し、複数のガスシリンダ21のそれぞれから供給されるガスをガス混合容器23で混合して還元ガスを製造する。複数のガスシリンダ21のそれぞれは、N2ガス、COガス、CO2ガス、H2ガスを収容する。ガス流量計22のそれぞれは、複数のガスシリンダ21のそれぞれから供給されるガスの流量を測定する。ガス混合容器23は、例えば、昇温工程、保持工程及び冷却工程では、N2ガスが供給され、還元工程ではCOガスの体積分率が30%及びN2ガスの体積分率が70%である還元ガスが供給される。
排ガス処理部30は、排ガス管31と、排ガス処理設備32とを有する。排ガス管31は、一端がガス排出口17に接続され、他端が排ガス処理設備32に接続され、反応管11の内部から還元ガス等を排ガス処理装置32に排出する。排ガス処理設備32は、毒性のあるCOガスや爆発性のH2ガスなどを含有する排出ガスの種類及び量に応じた反応処理が実行可能な設備である。
AE検出部40は、AE導波部材41と、AEセンサ42とを有する。AE導波部材41は、棒状のAE導波棒であり、一対のガス整流用穴あき目皿15の間に装入された試料S内に延出しており、試料Sから発生する弾性波をAEセンサ42に伝搬させる。AEセンサ42は、例えばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の圧電素子を含み、AE導波部材41を伝搬する弾性波を検出し、検出した弾性波に応じた信号を出力する。
図3は、演算装置50を示す図である。
演算装置50は、通信部51と、記憶部52と、入力部53と、出力部54と、処理部60とを有する。通信部51、記憶部52、入力部53、出力部54及び処理部60は、バス200を介して互いに接続される。演算装置50は、RDI試験の還元工程におけるAEエネルギに基づいて、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定する。一例では、演算装置50は、高炉等への装入物の搬送を監視制御する監視制御装置である。また、演算装置50は、単一の装置として示されるが、複数の装置として構成されてもよい。例えば、演算装置50は、AEセンサ42が検出した弾性波の周波数及びAEエネルギを測定するAE測定装置と、AE測定装置が測定した弾性波の周波数及びAEエネルギから対象物の粒度を想定する解析用パーソナルコンピュータとで構成されてもよい。
通信部51は、イーサネット(登録商標)などの有線の通信インターフェース回路を有する。通信部51は、LAN43を介してAEセンサ42及び不図示の上位制御装置と通信を行う。
記憶部52は、例えば、半導体記憶装置、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、又は光ディスク装置のうちの少なくとも一つを備える。記憶部52は、処理部60での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、記憶部52は、アプリケーションプログラムとして、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定する還元粉化性管理処理を処理部60に実行させるための還元粉化性管理プログラム等を記憶する。還元粉化性管理プログラムプログラムは、例えばCD-ROM、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部52にインストールされてもよい。また、記憶部52は、還元粉化性管理処理で使用される種々のデータを記憶する。
入力部53は、データの入力が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル、キーボード等である。作業者は、入力部53を用いて、文字、数字、記号等を入力することができる。入力部53は、作業者により操作されると、その操作に対応する信号を生成する。そして、生成された信号は、作業者の指示として、処理部60に供給される。
出力部54は、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等である。出力部54は、処理部60から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。また、出力部54は、紙などの表示媒体に、映像、画像又は文字等を印刷する出力装置であってもよい。
処理部60は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部60は、演算装置50の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部60は、記憶部52に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部60は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
処理部60は、弾性波取得部61と、AEエネルギ演算部62と、還元工程エネルギ演算部63と、AEエネルギ判定部64と、調整指示出力部65とを有する。これらの各部は、処理部60が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして演算装置50に実装されてもよい。
(第1実施形態に係る還元粉化性管理システムによる還元粉化性管理処理)
図4は、還元粉化性管理システム1が高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を管理する還元粉化性管理処理のフローチャートである。図4に示す還元粉化性管理処理は、予め記憶部52に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部60により演算装置50の各要素と協働して実行される。
まず、弾性波取得部61は、還元工程の間、AEセンサ42が検出した複数の弾性波のそれぞれの波形を示す弾性波信号を取得する(S101)。弾性波取得部61は、COガスを収容するガスシリンダ21の排出弁が開動作することを検知して弾性波信号の取得を開始してもよく、不図示の作業者による入力部53を介する還元工程開始指示の入力に応じて弾性波信号の取得を開始してもよい。また、弾性波取得部61は、COガスを収容するガスシリンダ21の排出弁が閉動作することを検知して弾性波信号の取得を終了してもよく、不図示の作業者による入力部53を介する還元工程終了指示の入力に応じて弾性波信号の取得を終了してもよい。
次いで、AEエネルギ演算部62は、還元工程の間に弾性波取得部61によって取得された弾性波信号に対応する複数の弾性波のそれぞれのAEエネルギを演算する(S102)。AEエネルギ演算部62は、複数の弾性波のそれぞれの波形の包絡線で囲まれた部分の面積を、複数の弾性波のそれぞれのAEエネルギとして演算する。
次いで、還元工程エネルギ演算部63は、還元工程の間に発生したAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギER-Tを演算する(S103)。還元工程エネルギ演算部63は、S102の処理で演算されたAEエネルギの合計を、還元工程の間に発生した還元工程AEエネルギER-Tとして演算する。
次いで、AEエネルギ判定部64は、S103の処理で演算された還元工程AEエネルギER-Tに基づいて、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定する(S104)。具体的には、AEエネルギ判定部64は、還元工程AEエネルギER-TとAEエネルギしきい値Ethとを比較し、還元工程AEエネルギER-TがAEエネルギしきい値Eth以上であるときに、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定する。AEエネルギしきい値Ethは、高炉等の内部での還元粉化が所望の状態になるように、高炉等の操業条件、及び製鉄用原料の種類等に基づいて決定される。AEエネルギしきい値Ethは、例えば、高炉等に装入される製鉄用原料の混合比率と高炉等の炉内の状態とを経時的に観察した結果に基づいて決定されてもよい。
そして、調整指示出力部65は、製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定されたときに、製鉄用原料の還元粉化性を調整することを示す還元粉化性調整信号を出力する(S105)。還元粉化性調整信号が出力されると、作業者は、当該製鉄用原料の製造方法を調整し、又は、製鉄用原料の平均値がAEエネルギしきい値Eth未満になるように、高炉等に装入される製鉄用原料全体の配合を調整することで、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整する。作業者は、例えば、還元粉化性が小さいペレットの製鉄用原料への混合比率を上昇させることで、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を低下させてもよい。
(第1実施形態に係る還元粉化性管理システムの作用効果)
還元粉化性管理システム1は、還元工程の間のAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギER-Tに基づいて、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整するので、高炉等の内部での製鉄用原料の還元粉化性を精度良く管理することができる。すなわち、還元粉化性管理システム1は、RDI試験の冷却過程で発生する亀裂の影響を除外した指標を使用するので、高炉等の内部での還元粉化の程度をより正確に反映した指標を使用して、還元粉化性を管理することができる。より具体的には、還元粉化性管理システム1は、還元工程AEエネルギER-Tに基づいて、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整するので、ヘマタイトからマグネタイトに変化する還元反応に伴う膨張に亀裂の量に起因する粉化を反映した管理が可能である。
(第2実施形態に係る還元粉化性管理システムの構成及び機能)
図5は、第2実施形態に係る還元粉化性管理システムを示す図である。還元粉化性管理システム2は、還元工程AEエネルギER-Tによって還元粉化指数RDIを補正した補正還元粉化指数RExRDIが補正指数しきい値Ith以上であるときに、高炉等の製鉄用原料の還元粉化性を調整することを示す還元粉化性調整信号を出力する。還元粉化性管理システム2は、転動工程を含むRDI試験により算出される還元粉化指数RDIに基づいて製鉄用原料の還元粉化性を調整するので、還元反応に伴う亀裂の伝播に耐える組織の強度に起因する粉化を反映した管理が可能である。
第2実施形態に係る還元粉化性管理システム2は、演算装置70が演算装置50の代わりに配置されることが還元粉化性管理システム1と相違する。演算装置70以外の還元粉化性管理システム2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された還元粉化性管理システム1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
図6は、演算装置70を示す図である。
演算装置70は、処理部80が処理部60の代わりに配置されることが演算装置70と相違する。処理部80以外の還元粉化性管理システム2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された還元粉化性管理システム1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
処理部80は、弾性波取得部81と、AEエネルギ演算部82と、還元工程エネルギ演算部83と、冷却工程エネルギ演算部84と、還元粉化指数演算部85と、AEエネルギ判定部86と、調整指示出力部87とを有する。これらの各部は、処理部80が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして演算装置70に実装されてもよい。
(第2実施形態に係る還元粉化性管理システムによる還元粉化性管理処理)
図7は、還元粉化性管理システム2が高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を管理する還元粉化性管理処理のフローチャートである。図7に示す還元粉化性管理処理は、予め記憶部52に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部80により演算装置70の各要素と協働して実行される。
まず、弾性波取得部81は、弾性波取得部61と同様に、還元工程の間、AEセンサ42が検出した複数の弾性波のそれぞれの波形を示す弾性波信号を取得する(S201)。
次いで、弾性波取得部81は、冷却工程の間、AEセンサ42が検出した複数の弾性波のそれぞれの波形を示す弾性波信号を取得する(S202)。弾性波取得部61は、COガスを収容するガスシリンダ21の排出弁が閉動作することを検知して弾性波信号の取得を開始してもよく、不図示の作業者による入力部53を介する還元工程終了指示の入力に応じて弾性波信号の取得を開始してもよい。また、弾性波取得部61は、反応管11の温度が所定の冷却停止温度まで低下したことを検知して弾性波信号の取得を終了してもよく、不図示の作業者による入力部53を介する冷却工程終了指示の入力に応じて弾性波信号の取得を終了してもよい。
次いで、AEエネルギ演算部82は、還元工程の間に弾性波取得部61によって取得された弾性波信号に対応する複数の弾性波のそれぞれのAEエネルギを演算する(S203)。次いで、AEエネルギ演算部82は、冷却工程の間に弾性波取得部61によって取得された弾性波信号に対応する複数の弾性波のそれぞれのAEエネルギを演算する(S204)。
次いで、還元工程エネルギ演算部83は、還元工程の間に発生したAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギER-Tを演算する(S205)。還元工程エネルギ演算部83は、S203の処理で演算されたAEエネルギの合計を、還元工程AEエネルギER-Tとして演算する。
冷却工程エネルギ演算部84は、冷却工程の間に発生したAEエネルギの総和である冷却工程AEエネルギEC-Tを演算する(S206)。冷却工程エネルギ演算部84は、S204の処理で演算されたAEエネルギの合計を、冷却工程AEエネルギEC-Tとして演算する。
次いで、還元粉化指数演算部85は、還元粉化指数RDIを取得する(S207)。還元粉化指数演算部85は、不図示の作業者による入力部53を介する還元粉化指数RDIの入力に応じて還元粉化指数を取得してもよい。
次いで、還元粉化指数演算部85は、還元工程AEエネルギER-Tと冷却工程AEエネルギEC-Tと合計の値に対する還元工程AEエネルギER-Tの比率REを還元粉化指数RDに乗算して補正還元粉化指数RExRDIを演算する(S208)。還元工程AEエネルギER-Tと冷却工程AEエネルギEC-Tと合計の値に対する還元工程AEエネルギER-Tの比率である還元工程比率REは、
E = ER-T/(ER-T + EC-T
で示される。
次いで、AEエネルギ判定部86は、S208の処理で演算された補正還元粉化指数RxRDIに基づいて、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定する(S209)。具体的には、AEエネルギ判定部86は、補正還元粉化指数RExRDIと補正指数しきい値Ithとを比較し、補正還元粉化指数RExRDIが補正指数しきい値Ith以上であるときに、高炉等に装入される製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定する。補正指数しきい値Ithは、高炉等の内部での還元粉化が所望の状態になるように、高炉等の操業条件、及び製鉄用原料の種類等に基づいて決定される。補正指数しきい値Ithは、例えば、高炉等に装入される製鉄用原料の混合比率と高炉等の炉内の状態とを経時的に観察した結果に基づいて決定されてもよい。
そして、調整指示出力部87は、製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定されたときに、製鉄用原料の還元粉化性を調整することを示す還元粉化性調整信号を出力する(S210)。
(第2実施形態に係る還元粉化性管理システムの作用効果)
還元粉化性管理システム2は、還元工程AEエネルギER-Tによって還元粉化指数RDIを補正した補正還元粉化指数RExRDIに基づいて製鉄用原料の還元粉化性を調整するので、還元粉化性管理システム1よりも製鉄用原料の還元粉化性を精度良く管理できる。還元粉化性管理システム2は、転動工程を含むRDI試験により算出される還元粉化指数RDIに基づいて製鉄用原料の還元粉化性を調整するので、還元反応に伴う亀裂の伝播に耐える組織の強度に起因する粉化を反映した管理が可能である。
以下、本実施形態に係る指標及び比較例である従来のRDIと、直接還元炉を用いた還元実験の結果とを比較する。
(実施例で使用された試料)
本実施形態に係る指標、及び従来のRDIの算出、並びに直接還元炉を用いた還元実験は、表1に示す4つの試料のそれぞれを使用して実施された。試料1及び2は焼結鉱であり、試料3及び4はペレットである。試料1~4のそれぞれの平均直径は、12.5mmである。
Figure 0007003782000002
(還元工程AEエネルギER-T及び補正還元粉化指数RExRDIの算出)
実施形態に係る還元粉化性管理方法において還元工程AEエネルギER-T及び補正還元粉化指数RExRDIを算出するときのRDI試験は、JISの還元粉化試験方法に準じた。すなわち、試料1~4のそれぞれについて、試料重量:500g、還元時間:30min、還元ガス流量:15NL/minで実施した。還元後の試料のそれぞれを所定径の筒内で回転粉化を行わせ、次いで篩分を行い、3.15mm角の網を通過したものの割合を測定し、還元粉化指数(RDI)を評価した。
表2は、試料1~4のそれぞれの還元粉化指数RDI、還元工程AEエネルギER-T、冷却工程AEエネルギEC-T、還元工程比率RE、及び補正還元粉化指数RExRDIを示す。
Figure 0007003782000003
(炉内粉率の測定)
図8は、本実施例で用いた直径0.1m、高さ4.0mのシャフト炉100の縦断面図を示す図である。
ガス組成が(32.1%CO-13.6%CO2-4.8%H2-40.6%N2)である還元ガスを不図示の加熱炉内で950℃まで加熱し、シャフト炉100の下部の還元ガス導入管104より炉内にガス流量300NL/minの流速で導入した。試料1~4のそれぞれは、シャフト炉100上部に設置した製鉄用原料ホッパ101に約300kg充填され、炉内に装入された。シャフト炉100及び製鉄用原料ホッパ101には温度制御用の検出管を設け、カンタル抵抗線による縦割り二つ炉の通電加熱により、シャフト炉100、及び製鉄用原料ホッパ101を加熱した。シャフト炉100の数学モデルによる計算からシャフト炉100の炉内温度分布を導出し、本実験の温度分布として設定した。炉壁から挿入された12本の熱電対106により、シャフト炉100の炉内の温度分布を制御した。N2雰囲気にてガス加熱管、シャフト炉100を予熱後、これらの温度が1000℃に達した段階で試料1~4のそれぞれの排出を開始し、窒素ガスから還元ガスに切換え、炉内温度が安定するまで実験を継続した。炉内温度安定後、鉱石の排出と還元ガスの吹き込みを急停止し、冷却用のN2ガスをシャフト炉下部から吹き込み、炉内ペレットを冷却した。冷却後、ペレットを炉底から徐々に排出し、その取り出し容積量から炉内の高さ位置に相当する試料を採取し、篩分を行い、3.15mm以下の粒径を持つものの割合を測定した。還元粉化の度合は、シャフト炉100に装入される前の試料1~4の粉率と、シャフト炉100から排出された試料1~4の粉率の差である還元粉化指数変化量ΔXにより評価した。
(実施形態に係る還元粉化性管理方法、及び従来のRDIと実測値との比較)
表3は、実施形態に係る還元粉化性管理方法、及び従来のRDIと実測値との比較を示す。表3において、項目「還元粉化管理指標」に含まれる「RDI」は、従来の還元粉化指数RDIであり、上述のようにJISの還元粉化試験方法に準じて算出された。
項目「還元粉化管理指標」に含まれる「ER-T」は、第1実施形態に係る還元粉化性管理方法で使用される還元工程AEエネルギER-Tである。項目「還元粉化管理指標」に含まれる「RExRDI」は、第2実施形態に係る還元粉化性管理方法で使用される補正還元粉化指数RExRDIである。補正還元粉化指数RExRDIは、還元工程AEエネルギER-T、冷却工程AEエネルギEC-Tから演算される還元工程比率RE、及び還元粉化指数RDIから演算される。
項目「測定値」は、図8に示すシャフト炉100における還元粉化性を示すものであり、「ΔX」は、シャフト炉100に装入される前の試料1~4の粉率と、シャフト炉100から排出された試料1~4の粉率の差である還元粉化指数変化量である。
Figure 0007003782000004
図9(a)は、還元粉化指数RDIと、還元粉化指数変化量ΔXとの関係を示す図である。図9(b)は、還元工程AEエネルギER-Tと、還元粉化指数変化量ΔXとの関係を示す図である。図9(c)は、補正還元粉化指数RExRDIと、還元粉化指数変化量ΔXとの関係を示す図である。図9(a)において、横軸は還元粉化指数RDIを示し、図9(b)において、横軸は還元工程AEエネルギER-Tを示し、図9(c)において、横軸は補正還元粉化指数RExRDIを示す。また、図9(a)~9(c)において、縦軸は還元粉化指数変化量ΔXを示す。また、図9(a)~9(c)において、矢印Aは試料1を示し、矢印Bは試料2を示し、矢印Cは試料3を示し、矢印Dは試料4を示す。
図9(a)に示すように、従来の還元粉化性管理方法で使用される還元粉化指数RDIと還元粉化指数変化量ΔXとの間では、焼結鉱である試料1と試料2との間で対応関係が反転している。一方、第1実施形態に係る還元粉化性管理方法で使用される還元工程AEエネルギER-Tと還元粉化指数変化量ΔXとの間では、試料1~4の何れでも順序が一致している。第1実施形態に係る還元粉化性管理方法は、試料1~4の何れでも実測値である還元粉化指数変化量ΔXと順序が一致する還元工程AEエネルギER-Tを使用するので、還元粉化指数RDIを使用するよりも精度良く還元粉化性を管理できる。
さらに、第2実施形態に係る還元粉化性管理方法で使用される補正還元粉化指数RExRDIと還元粉化指数変化量ΔXとの間では、試料1~4の何れでも順序が一致する上に、試料1~4のそれぞれの大きさの比率も略一致する。第2実施形態に係る還元粉化性管理方法は、試料1~4のそれぞれの大きさの比率も略一致する補正還元粉化指数RExRDIを使用するので、還元粉化指数RDIを使用するよりも更に精度良く還元粉化性を管理できる。
1、2 還元粉化性管理システム
10 還元炉部
20 ガス供給部
30 排ガス処理部
40 AE検出部
50、70 演算装置

Claims (3)

  1. 製鉄用原料を昇温する昇温工程、昇温された前記製鉄用原料を還元する還元工程、還元された前記製鉄用原料を冷却する冷却工程、及び冷却された前記製鉄用原料を転動する転動工程を含む処理を所定の条件で実行して前記製鉄用原料の還元粉化指数を測定するRDI試験において製鉄用原料から伝搬する弾性波を示す弾性波信号を取得し、
    前記弾性波信号に対応する弾性波のAEエネルギを演算し、
    前記還元工程の間に発生したAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギを演算し、
    前記冷却工程の間に発生したAEエネルギの総和である冷却工程AEエネルギを演算し、
    前記還元粉化指数を取得し、
    前記還元工程AEエネルギと前記冷却工程AEエネルギとの合計の値に対する前記還元工程AEエネルギの比率を前記還元粉化指数に乗算して補正還元粉化指数を演算し、
    前記還元工程AEエネルギに基づいて、前記製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定し、
    前記製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定されたときに、還元粉化性調整信号を出力する、ことを含み、
    前記製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定することは、
    前記補正還元粉化指数と所定の補正指数しきい値とを比較し、
    前記補正還元粉化指数が前記補正指数しきい値以上であるときに、前記製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定する、
    ことを含む、ことを特徴とする還元粉化性管理方法。
  2. 製鉄用原料を昇温する昇温工程、昇温された前記製鉄用原料を還元する還元工程、還元された前記製鉄用原料を冷却する冷却工程、及び冷却された前記製鉄用原料を転動する転動工程を含む処理を所定の条件で実行して前記製鉄用原料の還元粉化指数を測定するRDI試験において製鉄用原料から伝搬する弾性波を示す弾性波信号を取得し、
    前記弾性波信号に対応する弾性波のAEエネルギを演算し、
    還元工程の間に発生したAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギを演算し、
    前記冷却工程の間に発生したAEエネルギの総和である冷却工程AEエネルギを演算し、
    前記還元粉化指数を取得し、
    前記還元工程AEエネルギと前記冷却工程AEエネルギとの合計の値に対する前記還元工程AEエネルギの比率を前記還元粉化指数に乗算して補正還元粉化指数を演算し、
    前記還元工程AEエネルギに基づいて、前記製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定し、
    前記製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定されたときに、還元粉化性調整信号を出力する、処理をコンピュータに実行させる還元粉化性管理プログラムであって、
    前記製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定することは、
    前記補正還元粉化指数と所定の補正指数しきい値とを比較し、
    前記補正還元粉化指数が前記補正指数しきい値以上であるときに、前記製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定する、
    ことを含む、ことを特徴とする還元粉化性管理プログラム。
  3. 製鉄用原料を昇温する昇温工程、昇温された前記製鉄用原料を還元する還元工程、還元された前記製鉄用原料を冷却する冷却工程、及び冷却された前記製鉄用原料を転動する転動工程を含む処理を所定の条件で実行して前記製鉄用原料の還元粉化指数を測定するRDI試験において製鉄用原料から伝搬する弾性波を示す弾性波信号を取得する弾性波取得部と、
    前記弾性波信号に対応する弾性波のAEエネルギを演算するAEエネルギ演算部と、
    還元工程の間に発生したAEエネルギの総和である還元工程AEエネルギを演算する還元工程エネルギ演算部と、
    前記冷却工程の間に発生したAEエネルギの総和である冷却工程AEエネルギを演算する冷却工程エネルギ演算部と、
    前記還元粉化指数を取得し、前記還元工程AEエネルギと前記冷却工程AEエネルギとの合計の値に対する前記還元工程AEエネルギの比率を前記還元粉化指数に乗算して補正還元粉化指数を演算する還元粉化指数演算部と、
    前記還元工程AEエネルギに基づいて、前記製鉄用原料の還元粉化性を調整するか否かを判定するAEエネルギ判定部と、
    前記製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定されたときに、還元粉化性調整信号を出力する調整指示出力部と、を有し、
    前記AEエネルギ判定部は、
    前記補正還元粉化指数と所定の補正指数しきい値とを比較し、
    前記補正還元粉化指数が前記補正指数しきい値以上であるときに、前記製鉄用原料の還元粉化性を調整すると判定する、
    ことを特徴とする還元粉化性管理装置。
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