JP7003338B2 - 非接触電圧観測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電線の芯線に印加された交流電圧を観測する非接触電圧観測装置に関する。
従来、プローブ電極を電線の芯線に接触させることなく、電線の芯線に印加された交流電圧を観測する技術がある。例えば、特許文献1には、電線の芯線に印加された交流電圧を、プローブ電極と電線の芯線との間に生じた結合容量を通じて観測する非接触電圧観測装置が記載されている。特許文献1に記載される非接触電圧観測装置においては、プローブ電極を用いて検出された交流電圧が分圧された後にバッファアンプに入力され、バッファアンプから出力された電圧値を用いて観測対象の交流電圧が算出される。
特開2005-140506号公報
プローブ電極と電線の芯線との間に生じる結合容量は、芯線を被覆する被膜を誘電体と見なして見積もられる微小な容量であるため、非接触電圧観測装置の内部は、高いインピーダンス状態になる。このインピーダンス状態においては、非接触電圧観測装置の内部に存在する寄生成分に起因した交流電圧の位相ずれが発生するという課題があった。
例えば、バッファアンプとして機能するオペアンプの入力抵抗は、複素インピーダンスの実部となる寄生成分であり、オペアンプにおいて交流電圧の位相を90°回転させる。また、非接触電圧観測装置の内部にオペアンプの入力抵抗に加えて、これ以外に寄生成分が存在する場合、これらの寄生成分の合成複素インピーダンスによって交流電圧の位相は90°からさらにずれる可能性がある。
本発明は上記課題を解決するものであって、観測対象の交流電圧の位相ずれを抑制することができる非接触電圧観測装置を得ることを目的とする。
本発明に係る非接触電圧観測装置は、電線の芯線を被覆する被膜に配置されるプローブ電極と、入力端がプローブ電極に接続され、芯線から入力端までにおける複素インピーダンスを模擬するインピーダンス回路と、正極入力端子がグラウンドに接続され、負極入力端子がインピーダンス回路の入力端に接続されて、芯線に印加された交流電圧とは逆相の交流電圧を出力するオペアンプとを備える。
本発明によれば、インピーダンス回路が、電線の芯線から入力端までにおける複素インピーダンスを模擬するので、プローブ電極と芯線との間に生じる結合容量が微小な容量であっても、装置の内部が高いインピーダンス状態にならない。これにより、本発明に係る非接触電圧観測装置は、観測対象の交流電圧の位相ずれを抑制することができる。
実施の形態1に係る非接触電圧観測装置の構成を示すブロック図である。 図1の非接触電圧観測装置の等価回路を示す回路図である。 実施の形態1におけるインピーダンス回路(例1)の構成を示す回路図である。 実施の形態1におけるインピーダンス回路(例2)の構成を示す回路図である。 実施の形態1における位相補償回路の動作の概要を示す概要図である。 実施の形態2に係る非接触電圧観測装置の等価回路を示す回路図である。 実施の形態2における位相補償回路の動作の概要を示す概要図である。 実施の形態3に係る非接触電圧観測装置の構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る非接触電圧観測装置1の構成を示すブロック図である。図2は、図1の非接触電圧観測装置の等価回路を示す回路図である。非接触電圧観測装置1は、ケーブル導体2aに印加された交流電圧Vinを観測する。ケーブル2Aおよびケーブル2Bは2線一対の電線であり、交流電圧を伝送する。ケーブル導体2aは、ケーブル2Aおよびケーブル2Bにおける芯線である。ケーブル被膜2bは、ケーブル導体2aを被覆する絶縁性の被膜である。ケーブル導体2aには交流電源3が接続され、交流電源3によってケーブル導体2aに交流電圧Vinが印加される。以降では、特に明記しない限り、ケーブル2Aおよびケーブル2Bは、ケーブル2と総称される。
非接触電圧観測装置1は、プローブ電極10、プローブケーブル11およびセンサ回路12を備える。プローブ電極10とセンサ回路12の間は、プローブケーブル11により接続される。プローブ電極10は、ケーブル2のうち、グラウンドに接続されていないケーブル2Aのケーブル被膜2bに配置される。ケーブル被膜2bによってケーブル導体2aとプローブ電極10は非接触の状態である。プローブ電極10は、ケーブル被膜2bに接触した状態で配置されてもよいし、ケーブル被膜2bからわずかな距離を隔てて配置されてもよい。
非接触電圧観測装置1は、交流電源3によってケーブル導体2aに印加された交流電圧Vinを、ケーブル導体2aとプローブ電極10との間に生じた結合容量Cを通じて観測する。例えば、長さおよび幅が1(cm)であるプローブ電極10とケーブル導体2aとの間に生じる結合容量Cは、数(pF)程度の微小な容量である。
センサ回路12は、位相補償回路13を備える。位相補償回路13は、インピーダンス回路14および第1のオペアンプ15を備える。位相補償回路13から出力された交流電圧は、第2のオペアンプ16に入力される。
第2のオペアンプ16は、負極入力端子が出力端子に接続され、正極入力端子が第1のオペアンプ15の出力端子に接続された出力用オペアンプであり、ユニティ利得バッファアンプとして機能する。例えば、第1のオペアンプ15から出力された交流電圧は、第2のオペアンプ16の正極入力端子に入力されると、そのままの波形で第2のオペアンプ16から出力される。AD変換器17は、第2のオペアンプ16から出力された交流電圧のアナログ信号をデジタル信号へ変換する。
インピーダンス回路14の入力端は、プローブケーブル11を介してプローブ電極10に接続されており、インピーダンス回路14の出力端は、第1のオペアンプ15の出力端子に接続されている。第1のオペアンプ15の正極入力端子は、グラウンドに接続され、第2のオペアンプ16の負極入力端子は、インピーダンス回路14の入力端に接続されている。これにより、インピーダンス回路14の入力端は、図2に示すように仮想短絡された状態(VS)になっている。
インピーダンス回路14は、例えば、インダクタンスLを有する第1のインダクタ素子と、容量Cを有する第1のキャパシタ素子と、抵抗Rを有する第1の抵抗素子とを備えている。第1のインダクタ素子と第1のキャパシタ素子は、直列に接続され、第1の抵抗素子は、第1のキャパシタ素子と並列に接続されている。インピーダンス回路14において、第1のインダクタ素子におけるケーブル2側の端部がインピーダンス回路14の入力端であり、第1のキャパシタ素子における第1のオペアンプ15側の端部がインピーダンス回路14の出力端である。
インピーダンス回路14の入力端から出力端までの複素インピーダンスZintは、第1のインダクタ素子のインダクタンスL、第1のキャパシタ素子の容量Cおよび第1の抵抗素子の抵抗Rの各複素インピーダンスから構成されている。インピーダンス回路14の複素インピーダンスZintは、ケーブル導体2aからインピーダンス回路14の入力端までにおける複素インピーダンスZobs(以下、観測系の複素インピーダンスZobsと記載する)を模擬したものである。
なお、抵抗Rは、一方の端部がインピーダンス回路14の入力端に接続され、他方の端部がグラウンドに接続されている。抵抗Rは、センサ回路12の内部のノード電位が直流的に不安定になることを避けるために設けられたプルダウン抵抗であり、複素インピーダンスZobsを模擬するインピーダンスには含まれない。
インピーダンス回路14は、交流電源3からケーブル導体2aに印加される交流電圧の周波数に応じた構成とすることができる。図3は、実施の形態1におけるインピーダンス回路(例1)の構成を示す回路図である。例1であるインピーダンス回路14Aは、交流電源3によってケーブル導体2aに印加される交流電圧Vinの周波数が高い場合(例えば、数GHz)に対応した回路である。インピーダンス回路14Aは、互いに直列に接続された第1のキャパシタ素子141および第1のインダクタ素子142を備える。
第1のキャパシタ素子141は、ケーブル導体2aとプローブ電極10との間に生じる結合容量Cを模擬する素子であり、結合容量Cと第1のキャパシタ素子161の容量Cは等価である。例えば、事前に測定された結合容量Cの測定値と容量が等価であるキャパシタ素子が、第1のキャパシタ素子141として選択される。
第1のインダクタ素子142は、プローブケーブル11のインダクタンスを模擬する素子であり、プローブケーブル11のインダクタンスと第1のインダクタ素子142のインダクタンスLは等価である。例えば、プローブケーブル11のインダクタンスは、プローブケーブル11のケーブル長に基づいて事前に見積もられるか、またはプローブケーブル11から実測される。このようにして得られたインダクタンスとインダクタンスが等価であるインダクタ素子が、第1のインダクタ素子142として選択される。
インピーダンス回路14Aの複素インピーダンスZintは、観測系の複素インピーダンスZobsに対して下記式(1)および下記式(2)が成立する。下記式(1)において、Vinは、ケーブル導体2aに印加された交流電圧の振幅であり、Voutは、センサ回路12によって観測された交流電圧の振幅である。下記式(2)において、利得Gは、センサ回路12によって観測された交流電圧の利得であり、実数値である。
out=-G×Vin ・・・(1)
G=Zint/Zobs ・・・(2)
上記式(2)に示すように、インピーダンス回路14Aによって模擬される複素インピーダンスZintは、観測系の複素インピーダンスZobsの実数倍(G倍)である。また、上記式(1)に示すように、Voutは、複素インピーダンスZintの値に依存し、利得Gによって反転増幅または反転減衰される。Voutを反転増幅する場合、利得Gは1よりも大きな実数となり、複素インピーダンスZintは複素インピーダンスZobsよりも大きくなる。ただし、利得Gには、センサ回路12に存在する寄生成分によるVoutの位相回転が生じない範囲の値が設定される。
また、図4は、実施の形態1におけるインピーダンス回路(例2)の構成を示す回路図である。例2であるインピーダンス回路14Bは、交流電源3によってケーブル導体2aに印加される交流電圧Vinの周波数が低い場合(例えば、商用交流電源から印加される50Hzまたは60Hz)に対応した回路である。インピーダンス回路14Bは、互いに並列に接続された第1のキャパシタ素子141および第1の抵抗素子143を備える。
第1のキャパシタ素子141は、図3に示した回路と同様に、ケーブル導体2aとプローブ電極10との間に生じる結合容量Cを模擬する。第1の抵抗素子143は、ケーブル被膜2bの絶縁抵抗を模擬する素子であり、ケーブル被膜2bの絶縁抵抗と第1の抵抗素子143の抵抗Rは等価である。例えば、ケーブル被膜2bの絶縁抵抗は、ケーブル被膜2bの絶縁材料とプローブ電極10のサイズに基づいて事前に見積もられる。この絶縁抵抗と抵抗Rが等価である抵抗素子が、第1の抵抗素子143として選択される。インピーダンス回路14Bにおける複素インピーダンスZintは、観測系の複素インピーダンスZobsに対して上記式(1)および上記式(2)が成立する。
なお、実施の形態1におけるインピーダンス回路14は、図3および図4に示した構成に限定されるものではない。例えば、インピーダンス回路14は、結合容量C、プローブケーブル11のインダクタンスおよびケーブル被膜2bの絶縁抵抗に加え、これら以外の寄生成分を模擬する素子を含む。例えば、インピーダンス回路14は、プローブケーブル11の導体抵抗を模擬する抵抗素子を含む場合があり、プローブケーブル11をセンサ回路12に接続するコネクタ部の寄生容量を模擬する抵抗素子を含む場合がある。
図5は、位相補償回路13の動作の概要を示す概要図である。第1のオペアンプ15の正極入力端子は、グラウンドに電気的に接続され、負極入力端子が、インピーダンス回路14の入力端に接続されている。これにより、インピーダンス回路14の入力端は、グラウンドに対して仮想短絡された状態(VS)となっている。このとき、第1のオペアンプ15は、正極入力端子と負極入力端子が同電圧となるように、プローブ電極10によって検出されてインピーダンス回路14に入力された交流電圧を打ち消し合う交流電圧を出力する。すなわち、第1のオペアンプ15は、観測対象の交流電圧Vinに対して出力電圧Voutが位相反転(逆相)した状態で追随するように動作する。
利得Gは、上記式(2)に示したように、複素インピーダンスZintと複素インピーダンスZobsの比率で決定される実数である。図5の例では、交流電圧Vinの振幅よりも出力電圧Voutの振幅が小さくなっており、利得Gは1より小さい実数である。出力電圧Voutの波形は、図5に示すように、交流電圧Vinを反転減衰させた波形となる。
例えば、ケーブル導体2aには、交流電源3によって50(Hz)で±100(V)の交流電圧Vinが印加されているものと仮定する。この交流電圧Vinは、低い周波数かつ大振幅であるので、図4に示したインピーダンス回路14Bには、例えば、利得G=1/50が設定される。このとき、第1のオペアンプ15の出力電圧Voutは、上記式(1)に従って±2(V)となる。観測系の複素インピーダンスZobsが、結合容量C=5(pF)とケーブル被膜2bの絶縁抵抗R=25(MΩ)の各インピーダンスから構成される場合、インピーダンス回路14Bにおいて、第1のキャパシタ素子141の容量Cは250(pF)となり、第1の抵抗素子143の抵抗Rは500(kΩ)となる。
第1のオペアンプ15から出力される交流電圧は、交流電圧Vinとは逆相の交流電圧である。第2のオペアンプ16は、第1のオペアンプ15から出力された上記交流電圧をそのままの波形で出力電圧Voutとして出力する。AD変換器17は、第2のオペアンプ16から出力された出力電圧Voutをデジタル信号に変換する。AD変換器17によって変換されたデジタル信号は交流電圧Vinとは逆相の状態であるが、このデジタル信号の符号を反転させるだけで、観測対象の交流電圧Vinのデジタル信号が得られる。
以上のように、実施の形態1に係る非接触電圧観測装置1において、インピーダンス回路14が、観測系の複素インピーダンスZobsを模擬するので、結合容量Cが微小な容量であっても、装置の内部が高いインピーダンス状態にならない。これにより、非接触電圧観測装置1は、交流電圧Vinの位相ずれを抑制することができる。
また、第1のオペアンプ15は、正極入力端子がグラウンドに接続され、負極入力端子がインピーダンス回路14の入力端に接続されている。これにより、インピーダンス回路14の入力端は仮想短絡された状態になり、第1のオペアンプ15は、観測対象の交流電圧Vinに対して出力電圧Voutが逆相で正確に追随するように動作するので、交流電圧Vinとは逆相の交流電圧が高精度に観測される。観測された逆相の交流電圧の符号を反転させることで、観測対象の交流電圧Vinを算出することが可能である。
なお、特許文献1に記載された非接触電圧観測装置は、ケーブル被膜2bの抵抗成分に起因した交流電圧の位相回転を補正する。しかしながら、特許文献1に記載された非接触電圧観測装置においても、結合容量Cが微小な容量であることに伴い、装置内部が高いインピーダンス状態になり、装置内部に存在する寄生成分に起因した交流電圧の位相ずれが発生する。このため、特許文献1に記載された非接触電圧観測装置は、観測対象の交流電圧Vinおよびその位相を精度よく観測できない。これに対して、実施の形態1に係る非接触電圧観測装置1は、交流電圧Vinの位相ずれ自体を抑制することができるので、観測対象の交流電圧Vinおよびその位相を精度よく観測することが可能である。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る非接触電圧観測装置1Aの等価回路を示す回路図である。非接触電圧観測装置1Aは、非接触電圧観測装置1と同様に、交流電源3によりケーブル導体2aに印加された交流電圧Vinを観測する装置であり、図1に示した構成における位相補償回路13の代わりに位相補償回路13Aを備える。位相補償回路13Aは、インピーダンス回路14Cおよび第1のオペアンプ15Aを有した第1の回路である。なお、図6にはAD変換器17の記載が省略されているが、非接触電圧観測装置1Aは、非接触電圧観測装置1と同様に、AD変換器17を備えているものとする。
インピーダンス回路14Cは、観測系の複素インピーダンスZobsを模擬する回路であり、第2の抵抗素子144、第3の抵抗素子145および第2のキャパシタ素子146を備える。第2の抵抗素子144は、一方の端部がインピーダンス回路14Cの入力端(ケーブル2側の端部)に接続され、他方の端部が第1のオペアンプ15Aの出力端子に接続されている。第1のオペアンプ15Aの正極入力端子は、グラウンドに電気的に接続されており、負極入力端子は、インピーダンス回路14Cの入力端に接続されている。これにより、インピーダンス回路14Cの入力端とこれに接続する第2の抵抗素子144の端部は、仮想短絡された状態(VS)になっている。
第3の抵抗素子145と第2のキャパシタ素子146は直列に接続されており、第2のオペアンプ16の正極入力端子が、第3の抵抗素子145と第2のキャパシタ素子146との接続点に接続されている。第3の抵抗素子145における、第2のキャパシタ素子146との接続点とは反対側の端部は、第1のオペアンプ15Aの出力端子に接続されている。第2のキャパシタ素子146における、第3の抵抗素子145との接続点とは反対側の端部は、グラウンドに接続されている。
位相補償回路13Aにおいて、第1のオペアンプ15Aの出力電圧Vは、第3の抵抗素子145の抵抗Rと第2のキャパシタ素子146の容量Cによって分圧され、分圧された電圧が、第2のオペアンプ16の正極入力端子に入力され、出力電圧Voutとして出力される。
図7は、実施の形態2における位相補償回路13Aの動作の概要を示す概要図である。非接触電圧観測装置1Aにおいて、観測系の複素インピーダンスZobsは、結合容量CのリアクタンスZC0である。第2の抵抗素子144におけるインピーダンス回路14Cの入力端に接続している端部は仮想短絡された状態であるので、交流電圧Vinと第1のオペアンプ15Aの出力電圧Vとは、下記式(3)の関係を有する。
=-(R/Zobs)×Vin ・・・(3)
第1のオペアンプの出力電圧Vと第2のオペアンプ16の出力電圧Voutは、下記式(4)の関係を有する。下記式(4)において、ZC2は、第2のキャパシタ素子146のリアクタンスである。
out=ZC2/(R+ZC2)×V ・・・(4)
第1のオペアンプ15Aの出力電圧Vは、第3の抵抗素子145の抵抗Rと第2のキャパシタ素子146の容量Cとによって分圧される。このため、位相補償回路13Aから出力される出力電圧Voutは、下記式(5)の関係を有する。
out=-ZC2/(R+ZC2)×(R/ZC0)×Vin ・・・(5)
抵抗RがリアクタンスZC2よりも十分に大きい(R>>ZC2)と仮定すると、上記式(5)は、下記式(6)の関係を有する。
out=-(R/R)×(ZC2/ZC0)×Vin ・・・(6)
第1のオペアンプ15Aは、図7に示すように、出力電圧Vが交流電圧Vinに対して逆相で追随するように動作する。出力電圧Vは、第3の抵抗素子145の抵抗Rと第2のキャパシタ素子146の容量Cによって分圧され、分圧された電圧である出力電圧Voutが第2のオペアンプ16に出力される。出力電圧Voutは、上記式(6)に示すように、観測対象の交流電圧Vinに対して逆相で正確に追随する。上記式(6)における(R/R)×(ZC2/ZC0)は利得Gであり、実数値である。
以上のように、実施の形態2に係る非接触電圧観測装置1Aにおいて、インピーダンス回路14Cが、観測系の複素インピーダンスZobsを模擬するので、装置内部が高いインピーダンス状態にならず、寄生成分に起因した交流電圧Vinの位相ずれが抑制される。
また、第1のオペアンプ15Aは、正極入力端子がグラウンドに接続され、負極入力端子がインピーダンス回路14Cの入力端に接続されている。これにより、インピーダンス回路14Cの入力端は仮想短絡された状態になり、第1のオペアンプ15Aが、観測対象の交流電圧Vinに対して出力電圧Vが逆相で正確に追随するように動作するので、交流電圧Vinとは逆相の出力電圧Vが高精度に観測される。観測された出力電圧Vを用いることで、観測対象の交流電圧Vinを算出することが可能である。
実施の形態3.
図8は、実施の形態3に係る非接触電圧観測装置1Bの構成を示すブロック図である。非接触電圧観測装置1Bは、図8に示すように、2線一対のケーブル2Aおよびケーブル2Bの各ケーブル導体2aに印加された交流電圧の差分を観測する装置である。ケーブル2Aおよびケーブル2Bは、交流電圧を伝送する電線である。ケーブル導体2aは、ケーブル2Aおよびケーブル2Bの芯線である。ケーブル被膜2bは、ケーブル導体2aを被覆する絶縁性の被膜である。ケーブル2Aおよびケーブル2Bのケーブル導体2aに交流電源3が接続されている点で図1と異なっており、ケーブル導体2aには、交流電源3によって交流電圧Vinが印加される。
非接触電圧観測装置1Bは、プローブ電極10A、プローブ電極10B、プローブケーブル11A、プローブケーブル11Bおよびセンサ回路12Aを備えている。プローブ電極10Aとセンサ回路12Aとの間は、プローブケーブル11Aによって接続され、プローブ電極10Bとセンサ回路12Aとの間は、プローブケーブル11Bによって接続されている。
センサ回路12Aは、位相補償回路13A、位相補償回路13B、第2のオペアンプ16A、第2のオペアンプ16BおよびAD変換器17Aを備える。プローブ電極10A、位相補償回路13Aおよび第2のオペアンプ16Aが、第1のユニットを構成し、プローブ電極10B、位相補償回路13Bおよび第2のオペアンプ16Bが、第2のユニットを構成している。
位相補償回路13Aおよび位相補償回路13Bは、それぞれ、インピーダンス回路14および第1のオペアンプ15を有した第1の回路である。位相補償回路13Aから出力された交流電圧は、第2のオペアンプ16Aに入力され、位相補償回路13Bから出力された交流電圧は、第2のオペアンプ16Bに入力される。
プローブ電極10Aは、ケーブル2Aのケーブル被膜2bに配置され、プローブ電極10Bは、ケーブル2Bのケーブル被膜2bに配置される。第1のユニットは、ケーブル被膜2bを介してケーブル導体2aとプローブ電極10Aとの間に生じた結合容量Cを通じて、ケーブル導体2aに印加された交流電圧Vinを観測する。第2のユニットは、ケーブル被膜2bを介してケーブル導体2aとプローブ電極10Bとの間に生じた結合容量Cを通じて、ケーブル導体2aに印加された交流電圧Vinを観測する。
位相補償回路13Aおよび位相補償回路13Bにおいて、第1のオペアンプ15の正極入力端子は、グラウンドに電気的に接続され、負極入力端子が、インピーダンス回路14の入力端に接続されている。これにより、インピーダンス回路14の入力端は、グラウンドに対して仮想短絡された状態(VS)となっている。また、第1のオペアンプ15は、交流電圧Vinに対して出力電圧Voutが逆相で追随するように動作する。
第2のオペアンプ16Aおよび第2のオペアンプ16Bは、ユニティ利得バッファアンプとして機能する出力用オペアンプであり、負極入力端子が出力端子に接続され、正極入力端子が第1のオペアンプ15の出力端子に接続されている。第1のオペアンプ15から第2のオペアンプ16Aの正極入力端子に入力された交流電圧は、そのままの波形で第2のオペアンプ16Aから出力電圧Voutとして出力される。同様に、第1のオペアンプ15から第2のオペアンプ16Bの正極入力端子に入力された交流電圧は、そのままの波形で第2のオペアンプ16Bから出力電圧Voutとして出力される。AD変換器17Aは、差動入力のAD変換部であり、第2のオペアンプ16Aの出力電圧Voutと第2のオペアンプ16Bの出力電圧Voutとの電圧差をデジタル信号へ変換する。
以上のように、実施の形態3に係る非接触電圧観測装置1Bは、2線一対のケーブル2Aおよび2Bのそれぞれに印加された交流電圧Vinの電圧差を観測するので、例えば、三相3線または単相2線といった様々な種類の配電ケーブルにおける電圧測定に利用することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、実施の形態のそれぞれの自由な組み合わせまたは実施の形態のそれぞれの任意の構成要素の変形もしくは実施の形態のそれぞれにおいて任意の構成要素の省略が可能である。
本発明に係る非接触電圧観測装置は、様々な種類の配電ケーブルに印加された交流電圧の観測に利用可能である。
1,1A,1B 非接触電圧観測装置、2,2A,2B ケーブル、2a ケーブル導体、2b ケーブル被膜、3 交流電源、10,10A,10B プローブ電極、11,11A,11B プローブケーブル、12,12A センサ回路、13,13A,13B 位相補償回路、14,14A,14B,14C インピーダンス回路、15,15A 第1のオペアンプ、16,16A,16B 第2のオペアンプ、17,17A AD変換器、141 第1のキャパシタ素子、142 第1のインダクタ素子、143 第1の抵抗素子、144 第2の抵抗素子、145 第3の抵抗素子、146 第2のキャパシタ素子、161 第1のキャパシタ素子。

Claims (5)

  1. 電線の芯線を被覆する被膜に配置されるプローブ電極と、
    入力端が前記プローブ電極に接続され、前記芯線から前記入力端までにおける複素インピーダンスを模擬するインピーダンス回路と、
    正極入力端子がグラウンドに接続され、負極入力端子が前記インピーダンス回路の前記入力端に接続されて、前記芯線に印加された交流電圧とは逆相の交流電圧を出力するオペアンプと、
    を備えたことを特徴とする非接触電圧観測装置。
  2. 前記インピーダンス回路は、前記芯線から前記入力端までにおける複素インピーダンスの実数倍を模擬すること
    を特徴とする請求項1記載の非接触電圧観測装置。
  3. 前記インピーダンス回路は、互いに直列に接続されたインダクタ素子とキャパシタ素子とを備え、
    前記インダクタ素子は、前記プローブ電極に接続された配線が有するインダクタンスを模擬する素子であり、
    前記キャパシタ素子は、前記プローブ電極と前記電線の芯線との間に生じる結合容量を模擬する素子であること
    を特徴とする請求項1記載の非接触電圧観測装置。
  4. 前記インピーダンス回路は、互いに並列に接続されたキャパシタ素子と抵抗素子とを備え、
    前記キャパシタ素子は、前記プローブ電極と前記芯線との間に生じる結合容量を模擬する素子であり、
    前記抵抗素子は、前記被膜の絶縁抵抗を模擬する素子であること
    を特徴とする請求項1記載の非接触電圧観測装置。
  5. 前記プローブ電極、前記インピーダンス回路、前記オペアンプおよび出力用オペアンプをそれぞれ有した第1のユニットおよび第2のユニットと、
    差動入力のAD変換部とを備え、
    前記出力用オペアンプは、負極入力端子が出力端子に接続され、正極入力端子に入力された交流電圧を出力し、
    前記第1のユニットが有する前記プローブ電極は、2線一対の一方の前記電線における前記被膜に配置され、
    前記第2のユニットが有する前記プローブ電極は、2線一対の他方の前記電線における前記被膜に配置され、
    前記AD変換部は、前記第1のユニットが有する前記出力用オペアンプの出力電圧と、前記第2のユニットが有する前記出力用オペアンプの出力電圧との電圧差をデジタル信号に変換すること
    を特徴とする請求項1記載の非接触電圧観測装置。
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