JP2018124194A - 波形測定装置 - Google Patents

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Yosuke Kanekawa
陽介 金川
金谷 雅夫
Masao Kanetani
雅夫 金谷
中村 直哉
Naoya Nakamura
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Abstract

【課題】測定対象機器から電源供給を受ける波形測定装置において、サージ信号波形を安定的かつ正確に観測する。【解決手段】分配器14は、測定対象機器200からの電圧信号Vsを分配して、サージ信号波形の観測対象となる電圧信号Vs1と電源供給のための電圧信号Vs2に分岐される。電圧信号Vs1は、アッテネータ15および信号ケーブル20を含む第1の経路によって信号処理回路50へ伝達される。電圧信号Vs2は、フィルタ18を含む第2の信号経路によって、波形測定装置100の電源電圧を生成するための電源変換回路60へ伝達される。第1の経路は、特定の周波数成分を減衰させないフラットな周波数特性を有するように構成される。第2の信号経路は、サージ信号の周波数成分を遮断する周波数特性を有するように構成される。【選択図】図1

Description

この発明は波形測定装置に関し、より特定的には、測定対象機器から電源供給を受けて動作することが可能な波形測定装置に関する。
故障原因の特定のために、電源や電気機器の入出力電圧を波形測定装置によって観測することが一般的に行われている、特に、突発的な過電流や過電圧によるサージ信号の入出力に起因する故障の解析には、当該サージ信号を観測するために波形測定装置を長期間に亘って動作させることが必要となる。
たとえば、特開昭58−166266号公報(特許文献1)には、長期間に亘る動作のための電源を確保するために、測定対象機器からの電力供給によって動作するオシロスコープの構成が記載されている。
特開昭58−166266号公報
しかしながら、特許文献1では、クリップ付コードを用いて単に電気的な接続を確保する態様で、オシロスコープ(波形測定装置)の電源端子および接地端子を、測定対象機器の電源配線および接地配線と接続している。
このため、サージ信号が測定対象機器から入力される際に、波形測定装置の電源系がサージ信号によるダメージを受けることで、誤作動や故障の発生によって長期間に亘る測定が不安定となることが懸念される。
あるいは、電源系が接続されることによって、測定されるべきサージ信号が変形すると、当該サージ信号を正確に観測出来なくなる虞がある。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、測定対象機器から電源供給を受ける波形測定装置において、サージ信号波形を安定的かつ正確に観測することである。
本開示に従う波形測定装置は、第1の減衰器を含む第1の経路と、フィルタを含む第2の経路と、入力端子と、信号処理回路と、電源変換回路とを備える。入力端子は、第1および第2の経路を測定対象機器と接続する。信号処理回路は、第1の経路を通過した第1の電圧信号に対して、第1の電圧信号に含まれたサージ信号を観測するための信号処理を実行するように構成される。電源変換回路は、第2の経路を通過した第2の電圧信号を入力として信号処理回路の電源電圧を生成するように構成される。第1の経路は、特定の周波数成分を減衰させないための第1の周波数特性を有するように構成され、第2の経路は、サージ信号の周波数成分を遮断するための第2の周波数特性を有するように構成される。
この発明によれば、測定対象機器から電源供給を受ける波形測定装置において、サージ信号波形を安定的かつ正確に観測することができる。
実施の形態1に係る波形測定装置の構成を説明するブロック図である。 図1に示された波形測定装置によって観測される電圧波形の一例を示す概念図である。 図1に示された波形測定装置における電圧信号の伝達経路を説明するための概念図である。 図3に示された電圧信号の伝達経路の等価回路図である。 図3に示された電圧信号の伝達経路の周波数特性の一例を説明するための概念図である。 実施の形態2に係る波形測定装置における電圧信号の伝達経路を説明する概念図である。 実施の形態3に係る波形測定装置における電圧信号の伝達経路を説明する概念図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る波形測定装置の構成を説明するブロック図である。
図1を参照して、実施の形態1に係る波形測定装置100は、プローブ10と、信号ケーブル20と、電源ケーブル30と、筐体40に格納された、アッテネータ45、信号処理回路50、電源変換回路60、演算部70、バッテリ80、および、表示部90を備える。プローブ10には、測定対象機器200と接続される端子12,13が設けられる。プローブ10には、分配器14、アッテネータ15およびフィルタ18が内蔵される。
信号ケーブル20は、筐体40に設けられたコネクタ41と接続されることによって、筐体40内の信号系回路(アッテネータ45および信号処理回路50)と電気的に接続される。電源ケーブル30は、筐体40に設けられたコネクタ42に接続されることによって、筐体40内の電源変換回路60と電気的に接続される。
端子12,13は、測定対象機器200から測定対象となる電圧信号Vsが出力される部位と接続される。端子12,13は、接続先の部位の形状に合わせた形状を有することが好ましい。たとえば、端子12,13の形状は、長期間接続するために安定した固定が可能な構造を、測定対象機器200に合わせて選択可能に構成されることが好ましい。波形測定装置100は、端子12,13に入力された電圧信号Vsの時間的推移を示す電圧波形を表示部90に出力するように構成される。本実施の形態では、波形測定装置100は、電圧信号に含まれるサージ信号を観測する目的で用いられる。
図2には、波形測定装置100によって観測される電圧波形の一例が示される。
図2を参照して、電圧信号Vsには、期間Taにおいて、パルス状のサージ信号が発生している。電圧信号Vsは、正常時には、点線で示すように、安定した直流電圧であるが、突発的な異常等によって瞬間的なサージ信号が発生する可能性がある。なお、波形測定装置100での測定対象となる電圧信号Vsは、直流および交流を問わず任意のものとできる。
電圧信号Vsが交流電圧である場合には、正常時には、一定周波数で振幅が安定した電圧波形が示される。これに対して、瞬間的なサージ信号の発生時には、安定的な交流電圧波形に対してノイズが重畳される態様で、交流電圧の振幅電圧が上昇する。すなわち、図2の縦軸を交流電圧の振幅とすると、同様のパルス状の変化が発生する。
たとえば、当該電圧信号Vsを受けて動作する機器の故障原因の特定のために、波形測定装置を用いて、電圧信号Vsのサージ信号を測定するニーズが存在する。この際に、突発的に発生するサージ信号を観測するためには、電圧信号Vsを長期間(たとえば、1年間)に亘って連続的に測定することが必要となる。
この際に、波形測定装置100は、サージ信号の立ち上がりおよび立下りを観測できるように、電圧信号Vsの測定データを蓄積する必要がある。たとえば、期間Taの時間幅が数nsec程度である場合には、数百MHzオーダーの周波数成分を観測することが必要となる。
再び図1を参照して、端子12,13に入力された電圧信号Vsは、分配器14によって、電圧信号Vs1およびVs2に分配される。電圧信号Vs1は、アッテネータ15および信号ケーブル20を経由して、筐体40のコネクタ41へ伝達される。
信号処理回路50は、増幅器52と、アナログ/デジタル(A/D)コンバータ54と、FPGA(Field Program Gate Array)56と、メモリ58とを有する。増幅器52は、信号処理回路50に入力された電圧信号を増幅する。増幅器52による増幅率は、アナログ/デジタル(A/D)コンバータ54への入力電圧が所定の電圧範囲内となるように設定される。
アナログ/デジタル(A/D)コンバータ54は、入力された電圧信号(アナログ)をデジタルデータに変換する。A/Dコンバータ54から逐次出力されるデジタルデータは、FPGA56に取り込まれる。FPGA56は、A/Dコンバータ54からのデジタルデータからメモリ58への記録対象を抽出する機能を有するように構成される。代表的には、FPGA56は、演算部70によって指定されたトリガ条件(たとえば、電圧信号の電圧値が所定レベルを超えたとき、あるいは、電圧変化レートが所定値を超えたとき)の成立時に、当該タイミングの前後期間のデジタルデータをメモリ58へ記録することができる。
演算部70は、切替信号入力部75への入力信号に応じて波形測定装置100の動作条件を変更する機能を有するように構成される。演算部70は、たとえば、マイクロコンピュータを用いて構成することができる。演算部70は、切替信号入力部75への入力信号に応じて、トリガ条件を変更する機能を有するように構成することができる。これにより、メモリ58へのデータ記録条件をユーザが可変に設定することが可能となる。
このように、トリガ条件の成立時、すなわち、サージ信号発生時に限定して、電圧波形を描画するための波形データ(たとえば、発生日時の特定を含む時間軸データ、および、電圧のデジタル値データ)をメモリ58に記録することができる。これにより、サージ信号を観測するための長期間の測定におけるメモリ58への記録量を抑制することができる。
なお、サージ信号を観測するための記録データは、電圧波形を描画するためのデータのみならず、サージ信号の最大電圧、発生日時および、時間幅等の波形に関する数値データであってもよい。
表示部90は、メモリ58に記録されたデータに基づき、電圧信号Vs(Vs1)に生じたサージ信号を観測するための波形および/またはデータ値を表示する。すなわち、本実施の形態に係る波形測定装置によるサージ信号の観測は、サージ信号の電圧波形そのものの観測に限定されるものではなく、上述のようなサージ信号の発生日時および態様を表す数値データを表示することによる観測についても含むものである。
なお、表示部90は、波形測定装置100に内蔵されなくてもよい。たとえば、波形測定装置100をパーソナルコンピュータ(図示せず)に接続することにより、当該パーソナルコンピュータのディスプレイ画面によって表示部90を構成することも可能である。
また、演算部70については、切替信号入力部75への入力信号に応じて、メモリ58からの出力データ(すなわち、表示部90での表示内容)の切替機能、および、表示部90での表示態様(スケール等)の切替機能をさらに有するように構成することが可能である。
図1の構成例のように、信号処理回路50の前段には、演算部70によって減衰率を変更可能なアッテネータ45を接続することができる。アッテネータ45は、図示しない可変コンデンサおよび/または可変抵抗器を含んで構成することができる。減衰率を切換えることによって、測定対象となる電圧信号Vs(Vs1)のレベル範囲を広くすることができる。たとえば、切替信号入力部75への入力信号に応じて、演算部70が、上記可変コンデンサおよび/または可変抵抗器による容量値および/または抵抗値を変化するための制御信号を発生する機能を有することによって、アッテネータ45の減衰率を切替えることができる。
一方で、電圧信号Vs2は、フィルタ18および電源ケーブル30を経由して、筐体40のコネクタ42へ伝達される。電源変換回路60は、コネクタ42へ入力された電圧信号Vs2を変換して、信号処理回路50、演算部70および表示部90の電源電圧を生成する。電源変換回路60によって生成された電源電圧は、電源ライン61へ出力される。
信号処理回路50および表示部90は、電源ライン61と接続されることにより、動作電源の供給を受けることができる。このように、測定対象機器200からの電圧信号の入力によって、波形測定装置100の電源を確保することができるので、商用電源からの給電が困難な箇所にも、波形測定装置100を配置することができる。
電源ライン61には、さらにバッテリ80を接続することができる。バッテリ80は、電源変換回路60の供給電力から、波形測定装置100での消費電力を差し引いた余剰電力によって充電することができる。また、信号処理回路50および表示部90の消費電力が、電源変換回路60の供給電力よりも大きい場合には、バッテリ80の蓄積電力を用いて、信号処理回路50および表示部90の動作電源を確保することができる。
これにより、長期間の測定において、測定対象機器200の一時的な停止等によって電圧信号Vs(Vs2)の入力が中断される期間があっても、バッテリ80の蓄積電力によって、波形測定装置100を継続的に動作させることができる。
なお、演算部70は、測定対象機器200の停止期間等では、切替信号入力部75へ入力信号に応じて、電源変換回路60を停止してバッテリ80のみから給電するように、電源系統の切替機能を有するように構成することも可能である。このように、切替信号入力部75を設けることによって、信号系および/または電源系での種々の機能切替を指示するためのユーザインタフェース機能を実現することができる。
次に、図3および図4を用いて、波形測定装置100における電圧信号の伝達経路をさらに詳細に説明する。
図3を参照して、波形測定装置100では、測定対象機器200から端子12,13へ入力された電圧信号Vsを分配して、信号処理回路50への電圧信号Vs1、および、電源変換回路60への電圧信号Vs2が生成される。
電圧信号Vs1は、信号経路21によって、信号処理回路50へ至るコネクタ41へ伝達される。信号経路21は、アッテネータ15および信号ケーブル20を含む。信号経路21において、電圧信号Vs1は、アッテネータ15によって減衰された後、信号ケーブル20によってコネクタ41へ伝達される。
一方で、電圧信号Vs2は、電源系の信号経路22によって、電源変換回路60へ至るコネクタ42へ伝達される。信号経路22は、フィルタ18および電源ケーブル30を含む。信号経路22において、電圧信号Vs2は、特定の周波数領域の電力が減衰された後、電源ケーブル30によってコネクタ42へ伝達される。このように、端子12,13によって、信号経路21および22を測定対象機器200に接続することができる。
図4の等価回路図を参照して、測定対象機器200は、測定対象の電圧信号Vsを出力する電圧源に相当する。測定対象機器200からの電圧信号Vsは、等価的には抵抗値R0を有する抵抗体で示される端子12を経由して波形測定装置100へ入力される。図1に示された分配器14によって、電圧信号Vsを基に、信号経路21を経由する電圧信号Vs1と、信号経路22を経由する電圧信号Vs2とが生成される。
電圧信号Vs1は、アッテネータ15および信号ケーブル20を経由して、アッテネータ45および信号処理回路50を含む信号系回路51へ送出される。アッテネータ15の等価回路は、抵抗値R1および容量値C1のRC並列回路で示すことができる。同様に、信号系回路51の等価回路は、抵抗値R2および容量値C2のRC並列回路で示すことができる。
電圧信号Vs2は、フィルタ18および電源ケーブル30を経由して、電源変換回路60へ送出される。電源変換回路60についても、等価回路はRC並列回路で示すことができる。
信号ケーブル20は、等価的には抵抗値Rc1の抵抗体で示すことができる。好ましくは、信号ケーブル20は、外来ノイズの影響によって、測定対象である電圧信号Vs1の波形が変化することを防止するために、電磁シールドされる。また、プローブ10(図1)、信号ケーブル20および電源ケーブル30は、作業者の感電防止のため、端子12,13およびコネクタ41,42との接触部位を除いて、電位を持つ部位は絶縁体で覆われている。
また、プローブ10および信号系回路51の間では、高周波信号における反射が生じると、ケーブル長さに対応した波長の定在波が発生することによって、測定対象である電圧信号Vs1の波形が変化することが懸念される。したがって、信号ケーブル20は、定在波を減衰させるために、比較的高い抵抗値を有するように構成される。
同様に、電源ケーブル30は、等価的には抵抗値Rc2の抵抗体で示すことができる。電源ケーブル30は、電力搬送用であるため、電力損失を抑えるために比較的低い抵抗値を有し、かつ、波形測定装置100での消費電力に対して余裕を持った耐電力を有するように構成される。したがって、信号ケーブル20の抵抗値Rc1と、電源ケーブル30の抵抗値Rc2との間には、Rc2<Rc1が成立する。
図5は、図3に示された信号経路21および22の周波数特性の一例を説明するための概念図である。
図5を参照して、信号系の信号経路21の周波数特性110は、電圧信号Vsのサージ信号を測定するために、電圧信号Vs1の特定の周波数成分を減衰させることがないように、フラットにする必要がある。たとえば、図3に示したような、パルス時間幅が数(nsec)であるサージ信号の電圧波形を忠実に伝達するためには、数百MHz以上の広帯域な範囲において、損失が少ない特性が望ましい。
一方で、電源系の信号経路22の周波数特性120は、電圧信号Vs2について、サージ信号の周波数成分を減衰させることによって遮断する一方で、正常時の周波数成分において損失が少ない通過帯域特性であることが求められる。すなわち、図3に例示した電圧信号Vsを観測する用途では、直流分が減衰しないような周波数特性が求められる。たとえば、測定対象機器200が、直流電源および10KHzまでの交流電源を含む場合には、電圧信号Vsの必要な通過帯域は、直流(0Hz)から10KHzまで程度となる。この場合には、周波数特性120は、カットオフ周波数fc=10KHzの低域通過特性を有することが望ましい。
端子12,13、アッテネータ15およびフィルタ18を含むプローブ10、信号ケーブル20、電源ケーブル30、ならびに、コネクタ41,42は、信号経路21および22が周波数特性110,120を有するように構成される。
たとえば、信号経路21において、アッテネータ15については、抵抗成分に関する分圧比KDC=R2/(R0+R1+R2+Rc1)と、容量成分に関する分圧比KAC=C1/(C1+C2)とが同等となるように設計することができる。さらに、アッテネータ15について、図示しない周波数調整用トリマへのユーザ入力によって容量値C1が調整できるように、可変容量キャパシタを含んで構成することによって、任意の測定対象機器200に対してフラットな周波数特性を得られる構成を実現することが可能である。
一方で、信号経路22では、フィルタ18の構成および回路定数の選定によって、所望の周波数特性120を実現することができる。
以上説明したように、実施の形態1に係る波形測定装置では、測定対象である電圧信号Vsに発生したサージ信号は、周波数特性110を有する信号経路21によって信号処理回路50へ伝達されるとともに、周波数特性120を有する信号経路22によって遮断されて電源変換回路60へは伝達されない。すなわち、電源変換回路60の定格を超えるようなサージ信号が測定対象機器200から入力されても、サージ信号を変形することなく信号処理回路50へ入力する一方で、電源変換回路60の前段でサージ信号をリジェクトすることが可能となる。
これにより、信号処理回路50へ伝達される電圧信号Vs1に基づいてサージ信号の電圧波形を正確に観測できる。さらに、電源変換回路60にサージ信号が入力されることによるダメージによって、波形測定装置100に誤作動や故障が発生することを防止できる。
また、電源変換回路60は、フィルタ18を含む信号経路22(周波数特性120)を経由して測定対象機器200と接続されている。したがって、波形測定装置100の電源系が測定対象機器200と接続されることによって、測定されるべきサージ信号の電圧波形が変形することを防止できる。
このように、実施の形態1に係る波形測定装置では、波形測定装置100が長期間の測定のために測定対象機器200から電源供給を受ける構成において、サージ信号波形を安定的かつ正確に観測することが可能となる。
実施の形態1において、端子12,13は「入力端子」の一実施例に対応し、電圧信号Vs1は測定対象である「第1の電圧信号」の一実施例に対応し、電圧信号Vs2は電源供給のための「第2の電圧信号」の一実施例に対応する。また、アッテネータ15は「第1の減衰器」の一実施例に対応し、アッテネータ45は「第2の減衰器」の一実施例に対応する。
さらに、信号経路21は「第1の経路」の一実施例に対応し、信号経路22は「第2の経路」の一実施例に対応し、周波数特性110は「第1の周波数特性」の一実施例に対応し、周波数特性120は「第2の周波数特性」の一実施例に対応する。また、信号ケーブル20は「第1のケーブル」の一実施例に対応し、電源ケーブル30は「第2のケーブル」の一実施例に対応する。切替信号入力部75は「指示入力部」の一実施例に対応する。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る波形測定装置における電圧信号の伝達経路を説明する概念図である。
図6を参照して、実施の形態2に係る波形測定装置は、実施の形態1に係る波形測定装置と比較して、プローブ10(図1)に代えて、プローブ10♯を備える点で異なる。
プローブ10♯は、プローブ10での1対の端子12,13に代えて、2対の端子12a,13aおよび端子12b、13bを有する。
端子12a,13aは、実施の形態1と同様のアッテネータ15および信号ケーブル20を経由して、コネクタ41と接続される。これにより、測定対象機器200から端子12a,13aに入力される電圧信号Vs1は、実施の形態1と同様の信号経路21を経由して、コネクタ41へ伝達される。
一方で、端子12b,13bは、実施の形態1と同様のフィルタ18および電源ケーブル30を経由して、コネクタ42と接続される。これにより、測定対象機器200から端子12b,13bに入力される電圧信号Vs2は、実施の形態1と同様の信号経路22を経由して、コネクタ42へ伝達される。
実施の形態2において、端子12a,13aは「第1の端子」の一実施例に対応し、端子12b,13bは、「第2の端子」の一実施例に対応する。
実施の形態2においても、信号処理回路50への電圧信号Vs1の信号経路21と、電源変換回路60への電圧信号Vs2の信号経路22とは、実施の形態1と同様の異なる周波数特性110および120を有するように別個に形成することができる。これにより、筐体40(コネクタ41,42)に対する入力は、実施の形態1と同様とできる。実施の形態2において、コネクタ41および42よりも後段側、すなわち、筐体40内の構成は実施の形態1と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。
さらに、実施の形態2に係る波形測定装置では、信号処理回路50への電圧信号Vs1と、電源変換回路60への電圧信号Vs2とを、測定対象機器200から別個に入力することができる。電圧信号Vs1が入力される端子12a,13aは、実施の形態1での端子12,13と同様に、測定対象となる電圧信号Vsが出力される部位と接続される。
一方で、端子12b,13bについては、電圧信号Vsの出力部位とは異なる個所、たとえば、サージ信号が発生する可能性が低い部位と接続して、電源を生成するための電圧信号Vs2を取り込むことが可能となる。代表的には、端子12b,13bを、測定対象機器200への電源入力部位と接続することができる。
これにより、電源変換回路60へサージ信号が入力される可能性、および、電源変換回路60の影響によって測定されるべきサージ信号の電圧波形が変形する可能性をさらに抑制することができる。また、プローブ内で信号経路21および22が完全に分離されることにより、電圧信号Vs1およびVs2の間の相互干渉を抑制することができる。
この結果、実施の形態2に係る波形測定装置では、測定対象となる電圧信号をプローブ内で分配して電源変換回路60への入力信号(電圧信号Vs2)を生成する実施の形態1の構成と比較して、サージ信号が入力されることによる誤作動や故障の発生をさらに抑制できるので、サージ信号の長期的な観測をさらに安定化することができる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3に係る波形測定装置における電圧信号の伝達経路を説明する概念図である。
図7を参照して、実施の形態3に係る波形測定装置は、実施の形態2に係る波形測定装置と比較して、プローブ10♯(図6)に代えて、別体に構成されたプローブ10aおよび10bを備える点で異なる。
プローブ10aは、図6と同様の端子12a,13aを有するとともに、信号ケーブル20によってコネクタ41と電気的に接続される。プローブ10aは、プローブ10♯(図6)のうちの電圧信号Vs1の経路部分を有するように、アッテネータ15を含んで構成される。これにより、測定対象機器200から端子12a,13aに入力される電圧信号Vs1は、実施の形態2と同様の信号経路21を経由して、コネクタ41へ伝達される。信号経路21は、実施の形態1,2と同様に、図5に例示された周波数特性110を有するように構成される。
プローブ10bは、図6と同様の端子12b,13bを有するとともに、電源ケーブル30によってコネクタ42と電気的に接続される。プローブ10bは、プローブ10♯(図6)のうちの電圧信号Vs2の経路部分を有するように、フィルタ18を含んで構成される。これにより、測定対象機器200から端子12b,13bに入力される電圧信号Vs2は、実施の形態2と同様の信号経路22を経由して、コネクタ42へ伝達される。信号経路22は、実施の形態1,2と同様に、図5に例示された周波数特性120を有するように構成される。なお、実施の形態3において、プローブ10aは「第1のプローブ」に対応し、プローブ10bは「第2のプローブ」の一実施例に対応する。
したがって、実施の形態1,2と同様に、信号処理回路50への電圧信号Vs1の信号経路21と、電源変換回路60への電圧信号Vs2の信号経路22とを、異なる周波数特性110および120を有するように別個に形成することができる。これにより、筐体40(コネクタ41,42)に対する入力は、実施の形態1と同様とできる。なお、実施の形態3においても、コネクタ41および42よりも後段側、すなわち、筐体40内の構成は実施の形態1および2と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。
実施の形態3に係る波形測定装置では、実施の形態2と同様に、信号処理回路50への電圧信号Vs1と、電源変換回路60への電圧信号Vs2とを、測定対象機器200から別個に入力することができる。これにより、端子12b,13bの接続先を、サージ信号が発生する可能性が低い部位とすることによって、実施の形態2で説明したように、サージ信号が入力されることによる誤作動や故障の発生をさらに抑制できる。
さらに、実施の形態3に係る波形測定装置では、プローブを含めて、信号経路21および22が完全に分離されることにより、電圧信号Vs1およびVs2の間の相互干渉を、実施の形態2よりもさらに抑制することができる。これにより、実施の形態2と同様にサージ信号の長期的な観測を安定化できるとともに、サージ信号の電圧波形をさらに正確に観測することが可能となる。
なお、本実施の形態1〜3において、筐体40内の回路群の構成は例示に過ぎず、信号処理回路50およびその後段での、サージ信号を観測するための信号処理態様および波形やデータの出力態様は特に限定されるものではない点について確認的に記載する。
さらに、測定対象機器200からの、測定対象の電圧信号の経路(信号経路21)と、電源供給のための電圧信号の経路(信号経路22)とが、異なる周波数特性110および120を有するように別個に形成されていれば、本実施の形態1〜3に係る波形測定装置での例示とは異なるように信号経路が形成されてもよい。
また、電源変換回路60へ入力される電源供給のための電圧信号Vs2については、実施の形態1で説明したように測定対象と共通の電圧信号に基づくものであってもよく、実施の形態2,3で説明したように測定対象とは別個の電圧信号であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,10♯,10a,10b プローブ、12,12a,12b,13,13a,13b 端子、14 分配器、15,45 アッテネータ、18 フィルタ、20 信号ケーブル、21,22 信号経路、30 電源ケーブル、40 筐体、41,42 コネクタ、50 信号処理回路、51 信号系回路、52 増幅器、54 コンバータ、58 メモリ、60 電源変換回路、61 電源ライン、70 演算部、75 切替信号入力部、80 バッテリ、90 表示部、100 波形測定装置、110,120 周波数特性、200 測定対象機器、C1,C2 容量値、R0,R1,R2,Rc1,Rc2 抵抗値、Vs,Vs1,Vs2 電圧信号、fc カットオフ周波数。

Claims (6)

  1. 第1の減衰器を含む第1の経路と、
    フィルタを含む第2の経路と、
    前記第1および第2の経路を測定対象機器と接続するための入力端子と、
    前記第1の経路を通過した第1の電圧信号に対して、前記第1の電圧信号に含まれたサージ信号を観測するための信号処理を実行する信号処理回路と、
    前記第2の経路を通過した第2の電圧信号を入力として前記信号処理回路の電源電圧を生成する電源変換回路とを備え、
    前記第1の経路は、特定の周波数成分を減衰させないための第1の周波数特性を有するように構成され、
    前記第2の経路は、前記サージ信号の周波数成分を遮断するための第2の周波数特性を有するように構成される、波形測定装置。
  2. 前記入力端子を経由して前記測定対象機器から入力された電圧信号を前記第1の電圧信号および前記第2の電圧信号に分配して前記第1および第2の経路へそれぞれ供給するための分配器をさらに備える、請求項1記載の波形測定装置。
  3. 前記入力端子は、第1および第2の端子を有し、
    前記第1の経路は、前記第1の端子を経由して前記測定対象機器から前記第1の電圧信号を入力され、
    前記第2の経路は、前記第2の端子を経由して前記測定対象機器から前記第2の電圧信号を入力される、請求項1記載の波形測定装置。
  4. 前記第1および第2の端子は、別体に構成された第1および第2のプローブにそれぞれ設けられる、請求項3記載の波形測定装置。
  5. 前記第1の経路は、第1のケーブルをさらに含み、
    前記第2の経路は、前記第1のケーブルよりも電気抵抗値が高い第2のケーブルをさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の波形測定装置。
  6. 前記第1の経路と前記信号処理回路との間に配置された第2の減衰器をさらに備え、
    前記第2の減衰器は、前記第1の周波数特性を有するとともに、減衰率を可変に構成され、
    前記第2の減衰器による前記減衰率の切替を指示する指示入力部をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の波形測定装置。
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