JP7000728B2 - 放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システム Download PDF

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Description

本発明は、放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムに関する。
照射された放射線の線量に応じて放射線検出素子で電荷を発生させ、発生した電荷を画像データとして読み出す放射線検出器(FPD:(Flat Panel Detector))を備えた放射線画像撮影装置が種々開発されている。このタイプの放射線画像撮影装置は、従来は支持台等と一体的に形成された、いわゆる専用機型(固定型等ともいう。)として構成されていたが、近年、放射線検出素子等を筐体内に収納し、持ち運び可能とした可搬型(カセッテ型等ともいう。)の放射線画像撮影装置が開発され、実用化されている。
ところで、例えば可搬型の放射線画像撮影装置を落下させたり放射線画像撮影装置を他の物体にぶつけたりして放射線画像撮影装置に衝撃が加わると、放射線検出器の走査線や信号線、バイアス線等の配線が切れる等して放射線画像撮影装置に故障が生じる場合がある。すなわち、放射線検出素子から画像データが読み出せなくなったり異常な値の画像データが読み出されるようになったりする場合がある。
そのため、例えば特許文献1では、放射線画像撮影装置が衝撃を検知した際に、放射線画像撮影装置に放射線が照射されない状態で撮影を行ってオフセット画像(すなわち未露光の画像)を読み出し、読み出したオフセット画像を解析して放射線画像撮影装置に異常が生じているか否かを自己診断する放射線画像撮影装置の発明が開示されている。
特許第5377192号公報
しかしながら、オフセット画像は、画像データの信号値が非常に小さく、ほぼ0に近い値になる。そのため、オフセット画像を解析しても、例えば、放射線検出器に備えられた信号線、バイアス線、走査線等の断線等による故障を精度良く見出すことはできない。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、放射線画像撮影装置の放射線検出器の故障の有無を、放射線を照射することなく精度良く判定することが可能な放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
複数の走査線および複数の信号線と、二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、前記放射線検出素子に逆バイアス電圧を印加するバイアス線と、を備え、前記放射線検出素子の一方の電極には前記バイアス線が接続されており、前記放射線検出素子の他方の電極にはスイッチ素子を介して前記信号線が接続されている放射線検出器を備える放射線画像撮影装置であって、
前記放射線検出器は、前記信号線と前記バイアス線間の電位差が前記放射線検出素子のリセット期間では第1の所定値となるように設定し前記放射線検出素子の読み出し期間では前記第1の所定値とは異なる第2の所定値となるように変化させて前記放射線検出素子に生じる電荷を読み出すことにより故障検査用画像を取得し、
事前に前記放射線検出器において前記信号線と前記バイアス線間の電位差が前記放射線検出素子のリセット期間では前記第1の所定値となるように設定し前記放射線検出素子の読み出し期間では前記第2の所定値となるように変化させて前記放射線検出素子に生じる電荷を読み出すことにより取得された基準画像に基づいて、前記故障検査用画像のムラを補正するムラ補正手段と、
前記ムラ補正手段によりムラが補正された前記故障検査用画像に基づいて、前記放射線検出器の故障の有無を判定する判定手段と、
を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記故障検査用画像にオフセット補正を施すオフセット補正手段を備え、
前記ムラ補正手段は、予めオフセット補正が施された前記基準画像に基づいて、前記オフセット補正が施された故障検査用画像のムラを補正する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記ムラ補正手段は、前記故障検査用画像を前記基準画像により除算又は減算することにより前記故障検査用画像のムラを補正する。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記ムラ補正手段は、前記基準画像における画素信号値差に対応する補正係数に基づいて、前記故障検査用画像のムラを補正する。
請求項5に記載の発明は、請求項1~4のいずれか一項に記載の発明において、
前記判定手段は、前記故障検査用画像の全面を覆うように1つの関心領域を設定し、前記関心領域における画素信号値の統計量が予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記放射線検出器が故障していると判定する
請求項6に記載の発明は、請求項1~4のいずれか一項に記載の発明において、
前記判定手段は、前記故障検査用画像の全面を覆うように複数の関心領域を設定し、さらに前記関心領域における画素信号値の統計量を算出し、算出した前記統計量が予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記放射線検出器が故障していると判定する。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
前記判定手段は、隣接する前記関心領域同士が一部オーバーラップするように前記関心領域を設定する。
請求項に記載の発明は、請求項6又は7に記載の発明において、
前記判定手段は、前記放射線検出器の部品が故障したときに異常が発生する画像領域とそれ以外の画像領域との境界部が少なくとも一つの前記関心領域に含まれるように前記関心領域を設定する。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
前記判定手段は、前記放射線検出器に備えられている少なくとも読み出しIC又はゲートドライバーIC故障したときに異常が発生する画像領域とそれ以外の画像領域との境界部が少なくとも一つの前記関心領域に含まれるように前記関心領域を設定する。
請求項10に記載の発明は、請求項5~のいずれか一項に記載の発明において、
前記統計量は、標準偏差である。
請求項11に記載の発明は、請求項1~10のいずれか一項に記載の発明において、
加速度センサー又は歪みセンサーを備え、
前記加速度センサーにより所定の加速度が検知された場合、又は、前記歪みセンサーにより前記放射線画像撮影装置内の歪みが検知された場合に、前記判定手段は前記放射線検出器の故障の有無を判定する。
請求項12に記載の発明は、請求項1~10のいずれか一項に記載の発明において、
前記判定手段による判定結果を報知する報知手段を備える。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、
前記報知手段は、前記判定手段により故障が有ると判定された場合に、前記放射線画像撮影装置に備えられているインジケーターを所定の色で発光させるか、明滅させるか、又は、故障であることを示す文字、数値、もしくは記号を表示させる。
請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、
前記報知手段は、前記放射線画像撮影装置と通信可能なコンソールの表示部に前記判定結果を表示させる。
請求項15に記載の発明の放射線画像撮影システムは、
複数の走査線および複数の信号線と、二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、前記放射線検出素子に逆バイアス電圧を印加するバイアス線と、を備え、前記放射線検出素子の一方の電極には前記バイアス線が接続されており、前記放射線検出素子の他方の電極にはスイッチ素子を介して前記信号線が接続されている放射線検出器を備える放射線画像撮影装置と、
前記放射線画像撮影装置の前記放射線検出器における故障の有無を判定する判定装置と、
を備え、
前記放射線画像撮影装置は、
前記放射線検出器において前記信号線と前記バイアス線間の電位差が前記放射線検出素子のリセット期間では第1の所定値となるように設定し前記放射線検出素子の読み出し期間では前記第1の所定値とは異なる第2の所定値となるように変化させて前記放射線検出素子に生じる電荷を読み出すことにより故障検査用画像を取得して前記判定装置に送信し、
前記判定装置は、
事前に前記放射線検出器において前記信号線と前記バイアス線間の電位差が前記放射線検出素子のリセット期間では前記第1の所定値となるように設定し前記放射線検出素子の読み出し期間では前記第2の所定値となるように変化させて前記放射線検出素子に生じる電荷を読み出すことにより取得された基準画像に基づいて、前記放射線画像撮影装置から送信された前記故障検査用画像のムラを補正するムラ補正手段と、
前記ムラ補正手段によりムラが補正された前記故障検査用画像に基づいて、前記放射線検出器の故障の有無を判定する判定手段と、
を備える。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の発明において、
前記判定装置は、前記判定手段による判定結果を通知する通知手段を備える。
本発明のような方式の放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムによれば、放射線画像撮影装置の放射線検出器の故障の有無を、放射線を照射することなく精度良く判定することが可能となる。
本実施形態に係る放射線画像撮影装置の外観を示す斜視図である。 図1におけるX-X線に沿う断面図である。 放射線画像撮影装置のセンサー基板の構成を示す平面図である。 放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。 1つの放射線検出素子についての等価回路を表すブロック図である。 図4の制御手段により実行される判定処理を示すフローチャートである。 判定処理での各処理や状態における放射線検出素子の電極間の電位差を表すグラフである。 走査線にオン電圧を順次印加して放射線検出素子のリセット処理を行う場合に各TFTにオン電圧を順次印加するタイミングを表すタイミングチャートである。 ROIのオーバーラップを説明するための図である。 ROIのオーバーラップの一例を示す図である。 第2の実施形態に係る放射線画像撮影システムの1つの構成例を表す図である。 第2の実施形態に係る放射線画像撮影システムの別の構成例を表す図である。 携帯端末型のコンソールの構成例を表す図である。
以下、本発明に係る放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下では、放射線画像撮影装置として、シンチレーター等を備え、放射された放射線を可視光等の他の波長の電磁波に変換して電気信号を得るいわゆる間接型の放射線画像撮影装置について説明するが、本発明は、シンチレーター等を介さずに放射線を検出素子で直接検出する、いわゆる直接型の放射線画像撮影装置に対しても適用することができる。
また、放射線画像撮影装置がいわゆる可搬型である場合について説明するが、支持台等と一体的に形成された専用機型の放射線画像撮影装置に対しても、本発明を適用することが可能である。
<第1の実施形態>
[放射線画像撮影装置1の構成]
まず、第1の実施形態に係る放射線画像撮影装置1の構成等について説明する。図1は、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1の外観を示す斜視図であり、図2は、図1のX-X線に沿う断面図である。なお、以下では、放射線画像撮影装置1における上下方向については、放射線画像撮影装置1を図2の状態に配置した場合に基づいて説明する。すなわち、放射線が入射する側の面である放射線入射面R側を上側として説明する。
図1に示すように、放射線画像撮影装置1の筐体2の一方の側面には、電源スイッチ37や切換えスイッチ38、コネクター39、インジケーター40等が配置されている。また、図示を省略するが、筐体2の反対側の側面には、外部と無線方式で通信を行うためのアンテナ41(後述する図4参照)が設けられている。
図2に示すように、筐体2の内部には、基台31が配設されており、基台31の上面側には、図示しない鉛の薄板等を介してセンサー基板4が配置されている。センサー基板4の上面には前述した放射線検出素子7等が設けられているが、この点については後で説明する。そして、センサー基板4の上方には、シンチレーター基板34に形成されたシンチレーター3とセンサー基板4の放射線検出素子7等とが対向する状態でシンチレーター3やシンチレーター基板34が配置されている。
基台31の下面側には、電子部品32等が配設されたPCB基板33や内蔵電源24等が取り付けられている。本実施形態では、このようにして放射線検出器としてのセンサーパネルSPが形成されている。また、本実施形態では、センサーパネルSPと筐体2の側面との間に、それらがぶつかり合うことを防止するための緩衝材35が設けられている。
図3に示すように、センサー基板4の上面(すなわちシンチレーター3に対向する面)4a上には、複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設されている。また、複数の走査線5と複数の信号線6により区画された各領域rには、放射線検出素子7がそれぞれ設けられている。本実施形態では、このように、各放射線検出素子7が二次元状(マトリクス状)に配列されている。
また、本実施形態では、複数のバイアス線9が各信号線6に平行に配設されており、各バイアス線9は結線10に接続されている。そして、センサー基板4の周縁部に、複数の入出力端子11が設けられており、各入出力端子11はそれぞれ各走査線5や各信号線6、結線10と接続されている。そして、図示を省略するが、各入出力端子11は、後述するゲートドライバーIC15、読み出しIC16等のチップがフィルム上に組み込まれたフレキシブル回路基板と接続され、フレキシブル回路基板がセンサー基板4の裏面側に引き回されて前述したPCB基板33等に接続されるようになっている。
ここで、放射線画像撮影装置1の回路構成について説明する。図4は本実施形態に係る放射線画像撮影装置1の等価回路を表すブロック図であり、図5は1つの放射線検出素子7(すなわち1画素)についての等価回路を表すブロック図である。
各放射線検出素子7では、図示しない被写体を介して照射された放射線の線量(或いはシンチレーター3で変換された電磁波の光量)に応じた電荷が各放射線検出素子7内でそれぞれ発生するようになっている。なお、以下では、放射線検出素子7がフォトダイオードで構成されている場合について説明するが、放射線検出素子7を例えばフォトトランジスターやCCD(Charge Coupled Device)等を用いることも可能である。
そして、各放射線検出素子7の一方の電極7aには、バイアス線9が接続されており、バイアス線9や結線10を介してバイアス電源14から各放射線検出素子7に逆バイアス電圧Vbが印加されるようになっている。また、各放射線検出素子7の他方の電極7bには、スイッチ素子としてTFT8が接続されており、TFT8は信号線6に接続されている。
また、TFT8は、後述する走査駆動手段15から走査線5を介してオン電圧が印加されるとオン状態となり、放射線検出素子7内に蓄積されている電荷を信号線6に放出させる。また、走査線5を介してオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、放射線検出素子7から信号線6への電荷の放出を停止して、放射線検出素子7内に電荷を蓄積させるようになっている。
各走査線5は、それぞれ走査駆動手段15のゲートドライバーIC15bに接続されている。走査駆動手段15では、配線15cを介して電源回路15aからゲートドライバーIC15bにオン電圧とオフ電圧が供給されるようになっており、ゲートドライバーIC15bで走査線5の各ラインL1~Lxに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替えるようになっている。
また、各信号線6は、それぞれ読み出しIC16内に内蔵された各読み出し回路17に接続されている。本実施形態では、読み出し回路17は、主に積分(チャージアンプ)回路18と相関二重サンプリング回路19等で構成されている。読み出しIC16内には、さらに、アナログマルチプレクサー21と、A/D変換器20とが設けられている。なお、図4や図5では、相関二重サンプリング回路19はCDSと表記されている。
本実施形態では、積分回路18は、オペアンプ18aの反転入力端子と出力端子間にコンデンサー18bおよびコンデンサー18bに保持された電荷をリセットする電荷リセット用スイッチ18cが接続され、オペアンプ18a等に電力を供給する電源供給部18dを備えて構成されている。そして、積分回路18のオペアンプ18aの反転入力端子には信号線6が接続されており、オペアンプ18aの非反転入力端子には基準電位が印加されるようになっている。
なお、この基準電位がオペアンプ18aを介して各信号線6に印加されるため、以下、この基準電位を信号線電圧Vsという。また、積分回路18の電荷リセット用スイッチ18cは、制御手段22によりオン/オフが制御されるようになっている。
撮影時に、スイッチ素子である各TFT8がオフ状態とされた状態で図示しない放射線照射装置から放射線画像撮影装置1に放射線が照射されると、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷が放射線検出素子7内に蓄積される。
そして、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理の際には、積分回路18の電荷リセット用スイッチ18cがオフ状態とされ、積分状態となり、後段の相関二重サンプリング回路19では1回目のサンプルホールドがされる。その後、その状態で、読出対象となる放射線検出素子7のTFT8にオン電圧が印加されて、読出対象の放射線検出素子7内から信号線6に電荷がそれぞれ放出される。
そして、その電荷が、各読み出し回路17の積分回路18のコンデンサー18bに流れ込んで蓄積され、オペアンプ18aから、コンデンサー18bに蓄積された電荷量に応じた電圧値が出力される。相関二重サンプリング回路19は、読出対象の放射線検出素子7のスイッチ素子であるTFT8にオン電圧が印加される前と、オン電圧が印加されて放射線検出素子7から電荷の伝送がなされた後にTFT8にオフ電圧が印加された後にそれぞれ積分回路18から出力された出力値の差分(増加分)をアナログ値の画像データDとして出力する。
そして、出力された各画像データDがアナログマルチプレクサー21を介してA/D変換器20に順次送信され、A/D変換器20でデジタル値の画像データDに順次変換されて記憶手段23に出力されて順次保存される。そして、この動作を各走査で順次繰り返す。このようにして画像データDの読み出し処理が行われるようになっている。
制御手段22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピューターや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。
また、制御手段22には、SRAM(Static RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)、NAND型フラッシュメモリー等で構成される記憶手段23や、リチウムイオンキャパシター等で構成される内蔵電源24が接続されている。また、制御手段22には、前述したアンテナ41やコネクター39を介して外部と無線方式や有線方式で通信を行うための通信部42が接続されている。また、制御手段22には、電源スイッチ37、切換えスイッチ38等の操作スイッチ、インジケーター40が接続されている。切換えスイッチ38は、放射線画像撮影装置1の撮影モードと判定モードとを切り換えるためのスイッチである。撮影モードは、上述のように、照射された放射線に応じた電荷を各放射線検出素子7に蓄積し、各放射線検出素子7に蓄積された電荷に応じて画像データDを読み出して、診断用の画像を撮影するモードである。判定モードは、後述する故障検査用Vb画像を生成して、故障検査用Vb画像を解析することによりセンサーパネルSPの故障の有無を判定するモードである。
制御手段22は、上記のように、バイアス電源14から各放射線検出素子7に印加する逆バイアス電圧Vbを制御したり、走査駆動手段15や読み出し回路17等の動作を制御して、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理を行わせ、読み出された画像データDを記憶手段23に保存したり、或いは、保存された画像データDを、通信部42を介して外部に転送する等の制御を行うようになっている。
また、制御手段22は、切換えスイッチ38の操作により判定モードへの切換え指示が入力されると、後述する判定処理を実行する。
[判定処理]
次に、制御手段22により実行される判定処理について説明する。図6は、判定処理の流れを示すフローチャートである。判定処理は、センサーパネルSPの故障の有無を判定するための処理であり、切換えスイッチ38の操作により判定モードへの切換えが指示された際に実行される。例えば、放射線画像撮影装置1を落下させてしまった場合等、放射線画像撮影装置1が故障したか否かを判定したいときに判定モードに切り替えることで、センサーパネルSPの故障の有無を放射線を照射することなく確認することができる。
判定処理において、まず、制御手段22は、センサーパネルSPにより故障検査用Vb画像(故障検査用画像)を取得させる(ステップS1)。
ここで、Vb画像とは、信号線6とバイアス線9間の電位差ΔVを変化させることにより、放射線を照射することなく疑似的に放射線が照射されたときのようにセンサーパネルSP内に発生させた信号を読み出すことで得られる画像である。
以下、センサーパネルSPにおいて行われるVb画像の取得処理について説明する。
図7に示すように、Vb画像の取得処理は、リセット処理、蓄積処理、読み出し処理から構成され、リセット処理(放射線検出素子7のリセット処理)は、信号線電圧Vsと逆バイアス電圧Vbに所定の電位差ΔV1を印加した状態で、TFT8のゲート電極(走査線5)にオン電圧を印加することで、放射線検出素子7の2つの電極7a、7b(図4や図5参照)間に初期電位差ΔV1を印加し、放射線検出素子7に、初期電荷を与える。
蓄積処理(電荷蓄積状態)では、TFT8のゲート電極(走査線5)にオフ電圧を印加することで、放射線検出素子7に電荷を保持することが可能になる。
読み出し処理は、信号線電圧Vsと逆バイアス電圧Vbに所定の電位差ΔV0を印加した状態で、TFT8のゲート電極(走査線5)にオン電圧を印加することで、放射線検出素子7の2つの電極7a,7b間に電位差ΔV0を印加する。この際に、電荷の移動が生じこの電荷を読み出すことでVb画像の信号値(画素信号値)が得られる。
以下、Vb画像の取得処理について具体的に説明する。
制御手段22は、図8に示すように、走査駆動手段15(図4参照)のゲートドライバーIC15bから走査線5の各ラインL1~Lxにオン電圧を順次印加して、TFT8を順次オン状態にし、各放射線検出素子7から電荷を信号線6に放出させて各放射線検出素子7内から残存する電荷を除去する放射線検出素子7のリセット処理を行う。なお、走査線5の各ラインL1~Lxにオン電圧を順次印加する代わりに、走査線5の各ラインL1~Lxにオン電圧を一斉に印加するようにして放射線検出素子7のリセット処理を行うように構成することも可能である。
また、制御手段22は、通常の撮影時に行われる各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理の際の信号線6とバイアス線9間の電位差ΔV0が例えば5[V]であるとすると、上記の放射線検出素子7のリセット処理を行う際には、図7に示すように、この場合の放射線検出素子7のリセット処理の際の信号線6とバイアス線9間の電位差ΔV1を、上記の電位差ΔV0よりも絶対値が小さい例えば4.5[V]に設定して放射線検出素子7のリセット処理を行う。
なお、前述したように放射線検出素子7の一方の電極7aには逆バイアス電圧Vbが印加されており、放射線検出素子7の他方の電極7bにTFT8を介して接続されている信号線6には信号線電圧Vsが印加されているため、上記の信号線6とバイアス線9間の電位差ΔVは、
ΔV=Vs-Vb …(1)
で算出される。なお、放射線検出素子7の他方の電極7bがTFT8を介して信号線6に接続されていることを、以下、単に、放射線検出素子7の他方の電極7bが信号線6に接続されているという場合がある。
そして、本実施形態では、上記の逆バイアス電圧Vbと信号線電圧Vsの少なくとも一方、或いはそれらの両方をリセット処理時と読み出し時とで変化させることで、信号線6とバイアス線9間の電位差ΔVをリセット処理時と読み出し時とで変化させることができる。そして、信号線電圧Vsは、読み出し回路17の積分回路18のオペアンプ18a(図5参照)の非反転入力端子に印加される基準電位を変えることで変化させることができる。
また、信号線電圧Vsも同様であるが、逆バイアス電圧Vbを変化させる方法としては、例えば、バイアス電源14から出力される電圧値を分圧回路で分圧する際の抵抗値を変えるように構成することも可能である。或いは、出力する逆バイアス電圧Vbが異なる少なくとも2つのバイアス電源14を設けておき、逆バイアス電圧Vbを印加するバイアス電源14を切り替えるように構成することも可能であり、逆バイアス電圧Vbや信号線電圧Vsを変化させる方法は特定の方法に限定されない。
制御手段22は、図7に示すように、信号線6とバイアス線9間の電位差がΔV1(例えば4.5[V])となる状態で放射線検出素子7のリセット処理を行うと、各放射線検出素子7の2つの電極7a、7b間の電位差をΔV1にすることができる。そして、ゲートドライバーIC15bから走査線5の各ラインL1~Lxにオフ電圧を印加させて各TFT8をオフ状態にして、各放射線検出素子7内に電荷を蓄積させる電荷蓄積状態に移行させる。診断画像を得る場合は、この電荷蓄積状態で放射線を照射するが、本発明のVb画像の取得では、放射線を照射する代わりに、電荷蓄積状態で、逆バイアス電圧Vbや信号線電圧Vsを変化させて電位差ΔV0にした状態で読み出し処理を行う。逆バイアス電圧Vbや信号線電圧Vsはある程度の時定数をもって変化するため、電位差の変化が十分に安定してから読み出し処理を開始することが好ましい。一般的に、時定数の6倍以上とすることが好ましい。
そして、前述したように、読み出し処理のTFTオン動作により、放射線検出素子7の2つの電極7a、7b間の電位差がΔV0となり、(ΔV0-ΔV1)×C(放射線検出素子7に存在する容量C)=Qの電荷が読み出され、Vb画像の各画素の信号値となる。以上のようにして、Vb画像を取得することができる。
このように、本実施形態では、上記のように信号線6とバイアス線9間の電位差ΔVをリセット時のΔV1から読み出し時のΔV0に変化させることで各放射線検出素子7内に電荷Qを発生させて読み出すことが可能となり、放射線画像撮影装置1に放射線が照射されなくても、撮影時等に放射線画像撮影装置1に放射線が照射された場合と同じ状態を形成して故障検査用Vb画像を得ることが可能となる。
一方、前述したように、特許文献1に記載された方法を用い、放射線画像撮影装置1に放射線を照射しないが、信号線6とバイアス線9間の電位差ΔVを変化させない状態(すなわち上記の例ではΔV0のままの状態)で各放射線検出素子7内に蓄積されるのは暗電荷であり、それを読み出した暗画像の信号値(すなわち特許文献1におけるオフセット画像の画素値)は、例えば放射線画像撮影装置1に放射線を照射して読み出される画像データDに比べて桁違いに小さい。
そのため、前述したように、暗画像を解析しても信号線6やバイアス線9等の断線を精度良く見出すことは必ずしも容易でない。また、走査線5が断線した場合、この方法で断線を見出すことは困難である。
それに対し、本実施形態のように、信号線6とバイアス線9間の電位差ΔVを変化させ、その変化量ΔV0-ΔV1に相当する電荷Qを各放射線検出素子7内に蓄積させて読み出された信号値は、変化量ΔV0-ΔV1の大きさを調整すれば、放射線画像撮影装置1に放射線を照射して読み出される画像データDと同等の大きさにすることが可能である。すなわち、本実施形態で読み出されるVb画像の信号値は、特許文献1に記載された方法で読み出されるオフセット画像の信号値に比べて桁違いに大きな値にすることができる。一方、断線等の故障が生じている場合、故障の影響を受けている放射線検出素子7からは電荷Qが読み出されなくなるため、そのような放射線検出素子7から読み出された信号値は、電荷Qに相当する信号値よりも明確に小さな値になる。そのため、Vb画像を故障検査用画像として利用することにより、放射線を照射することなく、暗画像を故障検査用画像として用いる場合に比べて精度良く故障を判定することが可能となる。
次いで、制御手段22は、センサーパネルSPに故障検査用暗画像(故障検査用オフセット画像)を取得させる(ステップS2)。
暗画像は、Vb画像の取得と同様に、放射線が照射されない状態で、リセット処理、蓄積処理、読み出し処理を行うことにより取得するが、Vb画像の取得時のように蓄積状態で信号線電圧とバイアス線電圧の電位差は変化させない。
次いで、制御手段22は、故障検査用暗画像を用いて故障検査用Vb画像にオフセット補正を行う(ステップS3)。
このオフセット補正は省略してもよいが、暗画像によるオフセット補正により環境温度の影響を低減できるため、オフセット補正を施すことが好ましい。
次いで、制御手段22は、記憶手段23から、基準Vb画像(基準画像)及び基準暗画像を読み出す(ステップS4)。
ここで、本実施形態において、記憶手段23には、予め基準Vb画像及び基準暗画像が記憶されている。基準Vb画像は、例えば工場出荷時等、事前に放射線画像撮影装置1のセンサーパネルSPにおいて取得されたVb画像であり、基準暗画像は、基準Vb画像とほぼ同じタイミングで放射線画像撮影装置1のセンサーパネルSPにおいて取得された暗画像である。センサーパネルSPにより取得されるVb画像や暗画像には、センサーパネルSPの個体差等により、故障していなくても(断線や部品が壊れておらず、正常に動作していても)常時ムラが載っている。基準Vb画像及び基準暗画像は、故障がない状態でのムラを表すVb画像及び暗画像である。なお、基準Vb画像及び基準暗画像は、工場出荷時に取得されたものに限らない。例えば、工場出荷後に発生した定常的なムラをユーザーが問題なしと判断した場合は、そのムラを含んだ基準Vb画像及び基準暗画像をユーザーが記憶手段23に再登録できる構成としてもよい。また、複数の基準Vb画像及び基準暗画像の中からユーザーが使用する基準Vb画像及び基準暗画像の組を選択できるようにしてもよい。
次いで、制御手段22は、基準暗画像を用いて基準Vb画像にオフセット補正を行う(ステップS5)。
このオフセット補正は省略してもよいが、暗画像によるオフセット補正により環境温度の影響を低減できるため、好ましい。また、記憶手段23に予めオフセット補正済みの基準Vb画像を記憶しておくこととしてもよい。
次いで、制御手段22は、オフセット補正済みの基準Vb画像を用いて、オフセット補正済みの故障検査用Vb画像のムラ補正を行う(ステップS6)。
ステップS6においては、例えば、故障検査用Vb画像を基準Vb画像により除算する(故障検査用Vb画像の各画素の信号値を基準Vb画像の対応する画素の信号値で除算する)か、または故障検査用Vb画像から基準Vb画像を減算する(故障検査用Vb画像の各画素の信号値から基準Vb画像の対応する画素の信号値を減算する)。
あるいは、基準Vb画像における信号値差に基づいて信号値の補正係数を算出し、補正係数に基づいて故障検査用Vb画像のムラを補正することとしてもよい。例えば、基準Vb画像の縦方向(上下方向)又は横方向(左右方向)に信号値を平均してプロファイルを生成し、生成したプロファイルにおける信号値間の差に基づいて各画素の信号値の補正係数を算出し、算出した補正係数に基づいて、故障検査用Vb画像のムラを補正する。この場合、予め基準Vb画像に基づいて補正係数を算出しておき、算出した補正係数を記憶手段23に記憶しておくこととしてもよい。補正係数を記憶手段23に記憶している場合は、ステップS4及びS5の処理は省略できる。
ステップS6の処理により、センサーパネルSPが故障していない状態でも常時存在する画像ムラの故障判定への影響を低減することができるので、センサーパネルSPの故障の有無を精度良く判定することが可能となる。
次いで、制御手段22は、ムラ補正済みの故障検査用Vb画像に対し、欠陥画素補正処理、スジ補正処理、ノイズ補正処理等の各種補正処理を施す(ステップS7)。
ステップS7では、診断上の影響が軽微な画像異常を故障と検知しないように、故障検査用Vb画像に対し、撮影モードで得られた診断用の画像に適用される画像不具合の補正処理を行う。
なお、このステップS7の処理は、省略することができるが、故障判定精度を向上させるためには実行することが好ましい。
次いで、制御手段22は、ムラ補正済みの故障検査用Vb画像に対し、ROI(関心領域)の設定を行う(ステップS8)。
ステップS8においては、例えば、故障検査用Vb画像の全面を覆うように1つ以上(本実施形態では複数)のROIを設定する。ROIは、ステップS9において信号値の統計量を算出するための単位となる領域である。ROIを設定して統計量を算出して故障判定に用いることで、各画素毎に故障を判定する場合に比べて故障判定精度を向上させることができるとともに、解析時間を短縮することができる。
ここで、図9のAは、ROI同士をオーバーラップさせないように設定したROIの例を示す。図9のBは、ROI同士をオーバーラップさせるように設定したROIの例を示す。また、図9において、白で示す領域は、センサーパネルSPの故障による異常が発生していない画像領域(以下、正常領域とする)を示し、ドットで示す領域は、センサーパネルSPの故障により異常が発生している画像領域(以下、故障領域とする)を示す。図9に示すように、故障領域の幅がROI幅の倍数となる場合、Aで示す設定では故障領域と正常領域の境界部の信号段差がROIに含まれないため、故障が精度良く検知できない。例えば、ステップS9で各ROIにおいて信号値の統計量として標準偏差を算出する場合、Aで示す設定では実線のROIと点線のROIで同じ値となってしまう。一方、Bで示す設定では、故障領域と正常領域の境界の信号段差がROIに含まれるので、信号段差を含むROIの標準偏差が高くなり、故障を検出することができる。そこで、ROIを設定する際には、故障領域と正常領域の境界部がROIに含まれるようにROIを設定することが好ましい。例えば、隣接するROI同士がオーバーラップするように設定することが好ましい。これにより、検知できない故障を低減し、故障判定精度を向上させることができる。なお、故障の方向が予め分かっている場合には、ROIをオーバーラップさせる方向は画像の縦又は横のいずれか一方向のみとしてもよいが、両方向をオーバーラップさせることで、予め発生位置やサイズが推定可能な故障領域と正常領域との境界部はもちろんのこと、発生位置やサイズが不明な故障領域と正常領域の境界部であっても必ずROI内に含ませることができ、故障判定精度を向上させることができる。
図10に、ROI同士のオーバーラップの一例を示す。図10において密度の高いドットで示すOPLは、オーバーラップ幅(pix)を示す。図10は、縦方向及び横方向に隣接するROI同士をオーバーラップ幅OPLずつオーバーラップさせた例を示している。OPLは一律でなくてもよく、図10に示すように、画像端とROI端を合わせるために、画像端のOPLは広くなるように設定してもよい。
なお、OPLは、任意の幅に設定してもよいが、狭いほどステップS9における処理時間を短縮することができるので、この点を考慮してなるべく狭く設定することが好ましい。
また、故障時に画像上に異常が発生する領域が推定可能な場合には、異常が発生すると推定される画像領域とそれ以外の画像領域との境界部がROIに含まれるようにROIを設定することとしてもよい。例えば、読み出しIC16やゲートドライバーIC15b等の、故障時に画像上に異常が発生する領域が推定可能な部品については、その部品が故障したときに異常が発生する画像領域とそれ以外の画像領域の境界部がROIに含まれるようにROIを設定することとしてもよい。これにより、故障の検知漏れを低減し、故障判定精度を向上させることができる。
次いで、制御手段22は、ROI毎に信号値の統計量を算出する(ステップS9)。統計量としては、例えば、ROI中の画素の信号値の平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値、標準偏差等を挙げることができるが、バックグラウンドノイズを考慮すると、標準偏差とすることが好ましい。また、統計量を標準偏差とすることで、低信号差の故障の検知精度を向上することができるので好ましい。
なお、最頻値は、各階級が所定の幅(例えば、1000の幅)をもつROI内の信号値のヒストグラムを作成し、画素数(度数)の最も高い階級の代表値を最頻値として求める。階級の代表値は、階級値としてもよいし、階級の最初の値又は最後の値としてもよいが、各階級の代表値を同一基準で決定する必要がある。
次いで、制御手段22は、各ROIについて算出した統計量に基づいて、センサーパネルSPの故障の有無を判定する(ステップS10)。
例えば、ステップS9で算出した統計量が標準偏差である場合、制御手段22は、下記の(式1)により故障判定指標FDを算出し、故障判定指標FDが予め定められた閾値ThSDより大きい場合にセンサーパネルSPに故障が存在すると判定し、故障判定指標FDが予め定められた閾値ThSD以下である場合は故障が存在しないと判定する。ここで、SDmaxは、全てのROIの標準偏差の最大値、SDminは最小値、SDmeanは平均値である。
FD=(SDmax-SDmin)/SDmean ・・・(式1)
例えば、ステップS9で算出した統計量が平均値である場合、制御手段22は、下記の(式2)により故障判定指標FDを算出し、故障判定指標FDが予め定められた閾値Thより大きい場合にセンサーパネルSPに故障が存在すると判定し、故障判定指標FDが予め定められた閾値Th以下である場合は故障が存在しないと判定する。ここで、Amaxは、全てのROIの平均値の最大値、Aminは最小値、Ameanは平均値である。
FD=(Amax-Amin)/Amean ・・・(式2)
ここで、各ROIの統計量として平均値を使用した場合、標準偏差を使用したときに比べて故障信号(故障による異常信号)を示す画素の検出感度が低下する(平均化により周囲との差が分かり難くなる)が、大きいサイズや信号差が非常に大きい故障領域の検出は可能である。
例えば、ステップS9で算出した統計量が中央値である場合、制御手段22は、下記の(式3)により故障判定指標FDを算出し、故障判定指標FDが予め定められた閾値Thより大きい場合にセンサーパネルSPに故障が存在すると判定し、故障判定指標FDが予め定められた閾値Th以下である場合は故障が存在しないと判定する。ここで、Mmaxは、全てのROIの中央値の最大値、Mminは最小値、Mmeanは平均値である。
FD=(Mmax-Mmin)/Mmean ・・・(式3)
ここで、各ROIの統計量として中央値を使用した場合、ROI中の突出して高い又は低い信号値を示す画素の影響が除外されるため、標準偏差を使用した場合に比べて小さいサイズの故障領域の検出感度が低下する。ただし、小さいサイズの故障領域の過剰検出を防ぐ効果があるため、小さいサイズの故障領域が別の画像処理(例えば、欠陥補正処理等)で補正可能であれば、有用である。
例えば、ステップS9で算出した統計量が最頻値である場合、制御手段22は、下記の(式4)により故障判定指標FDを算出し、故障判定指標FDが予め定められた閾値Thより大きい場合にセンサーパネルSPに故障が存在すると判定し、故障判定指標FDが予め定められた閾値Th以下である場合は故障が存在しないと判定する。ここで、Smaxは、全てのROIの最頻値の最大値、Sminは最小値、Smeanは平均値である。
FD=(Smax-Smin)/Smean ・・・(式4)
ここで、各ROIの統計量として最頻値を使用した場合、ROIの画素数に対してROI中の突出して高い又は低い信号値を示す画素の影響が除外されるため、標準偏差や平均値を使った場合よりも、小さいサイズの故障の検出感度は低下する。
また、制御手段22は、各ROIの統計量が予め定められた閾値ThSTより大きい場合に、そのROIが故障領域であると判定する。
なお、設定されたROIが1つの場合(画像全体の場合)は、ROIの統計量が予め定められた閾値ThSTより大きい場合に、センサーパネルSPに故障が存在すると判定する。
なお、(式1)~(式4)は、ともに各ROIで得た統計量の「(最大値-最小値)/平均値」を指標としているが、(最大値-最小値)のみでも故障検出は可能である。但し、正常領域と故障領域の信号変化は連動しておらず、正常領域の信号が全体的に上下しても故障領域の信号が変わらない場合があるため検出漏れが発生し易い。分母の平均値の代わりに中央値を用いる事も可能であるが、故障領域が画像全体の半分以上を占める場合(n個のROIの統計量の中央値が故障領域の値になる)は、検出漏れが起こる。
そして、制御手段22は、故障判定結果を報知し(ステップS11)、判定処理を終了する。
例えば、制御手段22は、放射線画像撮影装置1のセンサーパネルSPに故障が存在すると判定した場合には、例えば放射線画像撮影装置1のインジケーター40を所定の色で発光させたり明滅させたり、故障であることを示す文字(数値)や記号を表示させたりする。これにより、故障が発生していることをユーザーに報知することができる。または、放射線画像撮影装置1が音声を出力する音声出力部や振動を出力する振動部を備える構成とし、センサーパネルSPに故障が存在すると判定した場合には、所定の音声や振動を出力することとしてもよい。
また、光等によりセンサーパネルSPの故障していない領域、すなわち、使用可能領域を表示することとしてもよい。
このように、故障をユーザーに報知することで、放射線技師等のユーザーに、放射線画像撮影装置1を修理に出す等の適切な措置をとるように促すことが可能となる。また、故障が生じていて使用することができない可能性がある放射線画像撮影装置1を使って撮影を行ってしまい、再撮影が必要になり、被写体である患者の被曝線量が増大するなど患者にかかる負担が増大することを防止することが可能となる。
なお、上記第1の実施形態においては、ユーザーが切換えスイッチ38の押下により判定モードに切り替えた場合に、制御手段22が判定処理の実行を開始することとして説明したが、判定処理の開始タイミングは、これに限定されない。
例えば、加速度センサーや歪みセンサーをセンサーパネルSP内に配置し、制御手段22は、それらのセンサーにより所定の加速度(落下、衝撃)やパネル内の歪みが検知された場合に、上述の判定処理を開始しても良い。このように構成すれば、放射線画像撮影装置1に歪みが生じたり放射線画像撮影装置1に衝撃が加わったり放射線画像撮影装置1が落下して断線が生じた可能性がある場合に的確に判定処理を行うことが可能となり、仮に断線が生じていて放射線画像撮影装置1のセンサーパネルSPに故障した場合に、それを速やかに判定することが可能となる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。上記の第1の実施形態では、放射線画像撮影装置1においてセンサーパネルSPの故障の判定処理を行う場合について説明したが、第2の実施形態では、例えば、コンソール(画像を演算処理して表示する装置)で判定処理を行う場合について説明する。
なお、コンソールの代わりに、例えば、撮影技師等の操作者の端末装置(例えば、スマートフォンやタブレット)、PC(パーソナルコンピュータ)、WS(ワークステーション)で判定処理を行うように構成することも可能である。すなわち、判定処理を行う判定装置を、コンソールで構成してもよく、端末装置、PC、WS等で構成することも可能である。
まず、第2の実施形態に係る放射線画像撮影システム100の構成例について簡単に説明する。放射線画像撮影システム100は、例えば図11に示すように撮影室Ra内や前室Rb内に構成することも可能であり、また、図12に示すように、回診車70に搭載する等して構成することも可能である。
放射線画像撮影システム100が撮影室Ra内等に構成される場合、例えば図11に示すように、放射線画像撮影装置1を撮影台51(立位撮影用の撮影台51Aや臥位撮影用の撮影台51B)のカセッテホルダー51aに装填して用いるように構成することが可能である。また、例えば、放射線画像撮影装置1を臥位撮影用の撮影台51Bの天板上に横臥した図示しない被写体と天板との間に差し込む等して配置することも可能である。
撮影室Raには、放射線を照射する放射線発生装置52が少なくとも1つ設けられている。また、撮影室Raには、撮影室Ra内の各装置等や撮影室Ra外の各装置等の間の無線方式や有線方式での通信等を中継するためのアクセスポイント53を備えた中継器54が設けられている。また、中継器54には、放射線発生装置52のジェネレーター55やコンソール58等も接続されており、中継器54は、放射線画像撮影装置1やコンソール58、放射線発生装置52のジェネレーター55等との間の通信を中継するようになっている。
また、放射線発生装置52のジェネレーター55は、放射線技師等の操作者により管電圧や管電流、照射時間(或いはmAs値)等が設定されると、放射線発生装置52から、設定された管電圧等に応じた線量の放射線を照射させるなど、放射線発生装置52に対して種々の制御を行うようになっている。
前室(操作室等ともいう。)Rbには、放射線発生装置52の操作卓57が設けられており、操作卓57には、放射線技師等の操作者が操作してジェネレーター55に対して放射線の照射開始等を指示するための曝射スイッチ56が設けられている。また、前室Rbには、コンピューター等で構成されたコンソール58が設置されている。なお、コンソール58を撮影室Raや前室Rbの外側や別室等に設けるように構成することも可能である。
コンソール58は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)等を備えて構成されている。
また、コンソール58には、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等で構成される表示部58aが設けられており、マウスやキーボード等の操作手段58bが接続されている。操作手段58bは、表示部58aの表示画面に備えられたタッチパネルにより構成されていることとしてもよい。また、コンソール58には、HDD(Hard Disk Drive)等で構成された記憶手段58cが接続され、或いは内蔵されている。また、コンソール58には、中継器54を介して放射線画像撮影装置1やジェネレーター55と通信するための図示しない通信手段が備えられている。
コンソール58は、操作手段58bの操作に応じて、記憶手段58cに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、放射線画像撮影システム100における撮影の管理や放射線画像撮影装置1により取得された撮影画像に対する画像処理、放射線画像撮影装置1の故障の判定処理等を行う。
一方、前述したように、図12に示すように、放射線発生装置52やコンソール58等を回診車70に搭載する等して放射線画像撮影システム100を構成し、回診車70を病室R1等に持ち込んで撮影を行うように構成することも可能である。なお、図示を省略するが、この場合、放射線発生装置52のジェネレーター55や中継器54等は、回診車70の本体部内に収納されている。
そして、この場合、放射線画像撮影装置1は、図12に示すようにベッドBeと被写体Hである患者との間に差し込まれたり、或いは患者の身体にあてがわれるようにして撮影に用いられる。そして、この場合も、放射線技師等の操作者Tが曝射スイッチ56を操作することで放射線発生装置52から放射線が照射されて撮影が行われる。
なお、コンソール58を、図11や図12に示したようなデスクトップ型やノート型のコンピューターで構成することも可能であるが、例えば図13に示すように、放射線技師等の操作者Tに携帯端末型のコンソール58を携帯させるように構成することも可能である。
第2の実施形態に係る放射線画像撮影システム100において、コンソール58のCPUは、操作手段58bから放射線画像撮影装置1の故障判定の指示が入力されると、記憶手段58cに記憶されているプログラムとの協働により、判定処理を実行する。
判定処理において、コンソール58は、放射線画像撮影装置1に故障検査用Vb画像の生成を指示し、放射線画像撮影装置1から故障検査用Vb画像を取得する。放射線画像撮影装置1は、コンソール58からの故障検査用Vb画像の指示に応じて、センサーパネルSPにより故障検査用Vb画像を取得してコンソール58に送信する。次いで、コンソール58は、放射線画像撮影装置1に暗画像の生成を指示し、放射線画像撮影装置1から故障検査用暗画像を取得する。放射線画像撮影装置1は、コンソール58からの指示に応じて、センサーパネルSPにより故障検査用暗画像を取得してコンソール58に送信する。
放射線画像撮影装置1から故障検査用Vb画像及び故障検査用暗画像を取得すると、コンソール58は、故障検査用Vb画像及び故障検査用暗画像を用いて、図6に示す判定処理のステップS3~ステップS11と同様の処理を実行する。なお、基準Vb画像及び基準暗画像は、予め記憶手段58cに記憶しておくこととしてもよいし、その都度放射線画像撮影装置1に記憶されている基準Vb画像及び基準暗画像を取得してもよい。
また、ステップS11における、センサーパネルSPの故障判定結果の報知は、表示部58aに表示することとしてもよいし、コンソール58に音声出力部や振動を発生する振動発生部等を備える構成とし、音や音声、振動等でセンサーパネルSPに故障が存在していることを通知することとしてもよい。また、センサーパネルSP上の、故障により使用不可能な領域と使用可能な領域を識別可能に(例えば、色等により区分けして)表示部58aに表示することとしてもよい。
また、センサーパネルSPに故障が存在すると判定した場合は、表示部58aへの表示や音、音声、振動等によるユーザーへの報知の他、サービス拠点や病院等の施設の機器管理者にもセンサーパネルSPが故障している旨を報知するように構成することが可能である。例えば、サービス拠点や病院等の施設の機器管理者の管理する端末装置等に故障と判定された放射線画像撮影装置1を使用している医療施設の情報やセンサーパネルSPの識別番号等を送信することとしてもよい。
このように構成すれば、放射線画像撮影装置1のセンサーパネルSPに故障が存在すると判定された場合にサービス拠点や施設の機器管理者がそれを速やかに把握することが可能となるとともに、速やかにユーザーに連絡したり、放射線画像撮影装置1の修理等を準備したり、交換するための新たなセンサーパネルSPを用意する等して、故障が発生した際に素早く対応することが可能となる。
また、センサーパネルSPに故障が存在すると判定した場合、コンソール58は、医療施設内の複数の放射線画像撮影装置1を管理しているシステムに対し、故障した放射線画像撮影装置1の識別情報や故障中である旨を通知するとともに、使用可能な放射線画像撮影装置1の問い合わせを行い、使用可能な放射線画像撮影装置1の情報を表示部58aに表示することとしてもよい。
このように構成すれば、ユーザーが使用可能な放射線画像撮影装置1が施設内にあることを直ちに把握することができ、故障が発生した際に素早く対応することができる。
なお、図6のステップS3~S11の全ての処理をコンソール58により行うことに限られず、例えば、ステップS6のムラ補正処理あるいはステップS7の各種補正処理までを放射線画像撮影装置1側で行って得られた故障検査用Vb画像をコンソール58に送信し、コンソール58においては、受信した故障検査用Vb画像を用いてステップS8以降の故障判定及び報知を行うこととしてもよい。または、故障判定までを放射線画像撮影装置1側で行い、判定結果の報知をコンソール58で行うこととしてもよい。
以上、本発明の第1及び第2の実施形態について説明したが、上記実施形態における記述内容は本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、故障検査用画像を覆うように1つ以上のROIを設定し、各ROIから算出した統計量に基づいてセンサーパネルSPの故障の判定を行うことは、故障検査用画像をムラ補正を行ったVb画像とする場合だけではなく、ムラ補正前のVb画像や暗画像とする場合にも有効である。このような場合においても、上記実施形態で説明したように、隣接するROI同士を一部オーバーラップさせた状態でROIを設定するか、又は、故障時に画像上に異常が発生する領域が推定可能な場合には、異常が発生すると推定される画像領域とそれ以外の画像領域との境界部がROIに含まれるようにROIを設定する(例えば、読み出しIC16やゲートドライバーIC15b等の、故障時に画像上に異常が発生する領域が推定可能な部品については、その部品が故障したときに異常が発生する画像領域とそれ以外の画像領域の境界部がROIに含まれるようにROIを設定する)ことが好ましい。
また、例えば、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
その他、放射線画像撮影装置や放射線画像撮影システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
1 放射線画像撮影装置
5 走査線
6 信号線
7 放射線検出素子
7a 電極
7b 電極
8 TFT
9 バイアス線
15b ゲートドライバーIC
16 読み出しIC
22 制御手段
23 記憶手段
37 電源スイッチ
38 切換えスイッチ
40 インジケーター
58 コンソール
100 放射線画像撮影システム
SP センサーパネル
Vb 逆バイアス電圧
Vs 信号線電圧

Claims (16)

  1. 複数の走査線および複数の信号線と、二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、前記放射線検出素子に逆バイアス電圧を印加するバイアス線と、を備え、前記放射線検出素子の一方の電極には前記バイアス線が接続されており、前記放射線検出素子の他方の電極にはスイッチ素子を介して前記信号線が接続されている放射線検出器を備える放射線画像撮影装置であって、
    前記放射線検出器は、前記信号線と前記バイアス線間の電位差が前記放射線検出素子のリセット期間では第1の所定値となるように設定し前記放射線検出素子の読み出し期間では前記第1の所定値とは異なる第2の所定値となるように変化させて前記放射線検出素子に生じる電荷を読み出すことにより故障検査用画像を取得し、
    事前に前記放射線検出器において前記信号線と前記バイアス線間の電位差が前記放射線検出素子のリセット期間では前記第1の所定値となるように設定し前記放射線検出素子の読み出し期間では前記第2の所定値となるように変化させて前記放射線検出素子に生じる電荷を読み出すことにより取得された基準画像に基づいて、前記故障検査用画像のムラを補正するムラ補正手段と、
    前記ムラ補正手段によりムラが補正された前記故障検査用画像に基づいて、前記放射線検出器の故障の有無を判定する判定手段と、
    を備える放射線画像撮影装置。
  2. 前記故障検査用画像にオフセット補正を施すオフセット補正手段を備え、
    前記ムラ補正手段は、予めオフセット補正が施された前記基準画像に基づいて、前記オフセット補正が施された故障検査用画像のムラを補正する請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
  3. 前記ムラ補正手段は、前記故障検査用画像を前記基準画像により除算又は減算することにより前記故障検査用画像のムラを補正する請求項1又は2に記載の放射線画像撮影装置。
  4. 前記ムラ補正手段は、前記基準画像における画素信号値差に対応する補正係数に基づいて、前記故障検査用画像のムラを補正する請求項1又は2に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 前記判定手段は、前記故障検査用画像の全面を覆うように1つの関心領域を設定し、前記関心領域における画素信号値の統計量が予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記放射線検出器が故障していると判定する請求項1~4のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  6. 前記判定手段は、前記故障検査用画像の全面を覆うように複数の関心領域を設定し、さらに前記関心領域における画素信号値の統計量を算出し、算出した前記統計量が予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記放射線検出器が故障していると判定する請求項1~4のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  7. 前記判定手段は、隣接する前記関心領域同士が一部オーバーラップするように前記関心領域を設定する請求項に記載の放射線画像撮影装置。
  8. 前記判定手段は、前記放射線検出器の部品が故障したときに異常が発生する画像領域とそれ以外の画像領域との境界部が少なくとも一つの前記関心領域に含まれるように前記関心領域を設定する請求項6又は7に記載の放射線画像撮影装置。
  9. 前記判定手段は、前記放射線検出器に備えられている少なくとも読み出しIC又はゲートドライバーIC故障したときに異常が発生する画像領域とそれ以外の画像領域との境界部が少なくとも一つの前記関心領域に含まれるように前記関心領域を設定する請求項に記載の放射線画像撮影装置。
  10. 前記統計量は、標準偏差である請求項5~のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  11. 加速度センサー又は歪みセンサーを備え、
    前記加速度センサーにより所定の加速度が検知された場合、又は、前記歪みセンサーにより前記放射線画像撮影装置内の歪みが検知された場合に、前記判定手段は前記放射線検出器の故障の有無を判定する請求項1~10のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  12. 前記判定手段による判定結果を報知する報知手段を備える請求項1~11のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  13. 前記報知手段は、前記判定手段により故障が有ると判定された場合に、前記放射線画像撮影装置に備えられているインジケーターを所定の色で発光させるか、明滅させるか、又は、故障であることを示す文字、数値、もしくは記号を表示させる請求項12に記載の放射線画像撮影装置。
  14. 前記報知手段は、前記放射線画像撮影装置と通信可能なコンソールの表示部に前記判定結果を表示させる請求項12に記載の放射線画像撮影装置。
  15. 複数の走査線および複数の信号線と、二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、前記放射線検出素子に逆バイアス電圧を印加するバイアス線と、を備え、前記放射線検出素子の一方の電極には前記バイアス線が接続されており、前記放射線検出素子の他方の電極にはスイッチ素子を介して前記信号線が接続されている放射線検出器を備える放射線画像撮影装置と、
    前記放射線画像撮影装置の前記放射線検出器における故障の有無を判定する判定装置と、
    を備え、
    前記放射線画像撮影装置は、
    前記放射線検出器において前記信号線と前記バイアス線間の電位差が前記放射線検出素子のリセット期間では第1の所定値となるように設定し前記放射線検出素子の読み出し期間では前記第1の所定値とは異なる第2の所定値となるように変化させて前記放射線検出素子に生じる電荷を読み出すことにより故障検査用画像を取得して前記判定装置に送信し、
    前記判定装置は、
    事前に前記放射線検出器において前記信号線と前記バイアス線間の電位差が前記放射線検出素子のリセット期間では前記第1の所定値となるように設定し前記放射線検出素子の読み出し期間では前記第2の所定値となるように変化させて前記放射線検出素子に生じる電荷を読み出すことにより取得された基準画像に基づいて、前記放射線画像撮影装置から送信された前記故障検査用画像のムラを補正するムラ補正手段と、
    前記ムラ補正手段によりムラが補正された前記故障検査用画像に基づいて、前記放射線検出器の故障の有無を判定する判定手段と、
    を備える放射線画像撮影システム。
  16. 前記判定装置は、前記判定手段による判定結果を通知する通知手段を備える請求項15に記載の放射線画像撮影システム。
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