JP6999329B2 - 光制御システム、及び光制御方法 - Google Patents
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Description
また、発光手段の光の照度を下げることにより、例えば、対象者を一時的に不安にさせて周囲の環境に対する対象者の関心度を高めることができ、移動関連情報に対する注意を一層確実に促すことが可能となる。
また、発光手段の光の照度を下げることにより、例えば、対象者を一時的に不安にさせて周囲の環境に対する対象者の関心度を高めることができ、移動関連情報に対する注意を一層確実に促すことが可能となる。
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、光制御システム、及び光制御方法に関する。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
まず、本実施の形態に係る防災システムについて説明する。図1は、本実施の形態に係る防災システムを示す図である。防災システム100は、対象領域である建物の各階の防災を行うシステムであり、具体的には、火災発生を検出して対象者を適宜避難させるものであり、例えば、スピーカー装置2、感知器3、照明装置4、及び防災制御装置5を備える。なお、スピーカー装置2、感知器3、及び照明装置4については、建物の各階に設けられており、以下にて、これらを各階毎に区別して説明する必要がある場合には、スピーカー装置21~23、感知器31~33、及び照明装置41~43と区別して説明する。また、図1の各階においては、説明の便宜上、各々1つの矩形の領域として示されており、また、スピーカー装置2、感知器3、及び照明装置4が1つずつ図示されているが、実際には各階には複数の部屋が設けられており、また、各階のスピーカー装置2、感知器3、及び照明装置4は各階の各装置の総称を示しているものとする。
スピーカー装置2は、移動関連情報である防災避難情報を適宜音声出力する音声出力手段である。このスピーカー装置2の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、音声出力用の公知の振動板等を備えて構成することができるものであり、また、各階にスピーカー装置21~23として設置されているものであり、また、防災制御装置5との間で通信可能となっているものである。なお、このスピーカー装置21、22、23については、各装置を一意に識別するためのスピーカー装置識別情報(以下、識別情報を「ID」と称する)としてIDs1、IDs2、IDs3が割り振られていることとして、以下説明する。
感知器3は、火災発生を検出する検出手段である。この感知器3の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、煙や熱を感知することにより火災発生を検出する公知の火災感知器の技術を用いて構成することができるものであり、また、各階に感知器31~33として設置されているものであり、また、自己が設置されている階の火災発生を検出するものであり、また、防災制御装置5との間で通信可能となっているものである。なお、この感知器31、32、33については、各装置を一意に識別するための感知器IDとしてIDd1、IDd2、IDd3が割り振られていることとして、以下説明する。
照明装置4は、前述の発光手段である。この照明装置4の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、LEDを光源として備える公知の照明装置の技術を用いて構成することができるものであり、また、各階に照明装置41~43として設置されているものであり、また、出力する光の照度を変更することが可能となっているものであり、また、防災制御装置5との間で通信可能となっているものである。なお、この照明装置41、42、43については、各装置を一意に識別するための照明装置IDとしてIDl1、IDl2、IDl3が割り振られていることとして、以下説明する。
図2は、防災制御装置の機能ブロック図である。防災制御装置5は、光制御システムであり、例えば、スピーカー装置2、感知器3、及び照明装置4との間で通信可能に接続されている装置であり、一例としては、通信部51、記録部52、及び制御部53を備える。
通信部51は、防災システム100の各機器との間で通信を行う通信手段である。この通信部の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知の通信回路等を備えて構成することができるものである。
記録部52は、防災制御装置5の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。この記録部52は、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
図2の制御部53は、防災制御装置5を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係る光制御プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して防災制御装置5にインストールされることで、制御部53の各部を実質的に構成する。
次に、このように構成される防災制御装置5によって実行される処理について説明する。ここでは、例えば、防災処理について説明する。図4は、防災処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。図5は、建物にて火災が発生した状態を示す図である。「防災処理」とは、火災発生を検出して対象者を適宜避難させる処理である。この防災処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、防災システム100を建物に施工した後に、各機器の電源オンした後に繰り返し実行を開始するものとして、防災処理の実行が開始されたところから説明する。ここでは、例えば、図5に示すように、建物の3階部分にて火災が発生する場合を例示して説明する。また、例えば、図5の建物の内部には、当該建物の外側からの光はほぼ照射されずに、照明装置4からの光にて照らされているものとする(つまり、照明装置4をオフにすると建物内が真っ暗の状態になるものとする)。また、照明装置4のオンオフを制御する不図示の照明スイッチにて当該照明装置4がオンされており、一定の照度の光(図5の建物内にて対象者が不自由なく活動できる程度に明るい照度の光(一例としては、日中の明るさ程度となる照度の光))が出力されているものとして、説明する。
本実施の形態によれば、移動関連情報である防災避難情報に対する注意を促すために、照明装置4の光を制御することにより、例えば、対象者の視覚を通じて注意を促すことができるので、対象者の心理的状態を変化させることができ、移動関連情報に対する注意を確実に促すことが可能となる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「システム」とは、複数の装置によって構成されたものに限定されず、単一の装置によって構成されたものを含む。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。また、防災制御装置5の一部の機能又は全ての機能を他の装置(例えば、火災を監視するいわゆる防災受信機、あるいは、防災受信機以外の任意の機器等)に組み込んでもよい。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
また、上記実施の形態の図4の防災処理を任意に変更してもよい。例えば、SA1にて火災が発生したものと判定した場合、火災が発生している階である3階部分と、火災が発生していない階である1階及び2階部分とで、「この建物で火災が発生しました、迅速に避難して下さい」等の警報メッセージを出力するタイミングをずらしてもよい。具体的には、まず、火災が発生している階である3階部分の照度を一時的に下げて戻した後に、警報メッセージを出力し、この後、所定時間(例えば、5分~10分等)経過するのを待ち、所定時間が経過した後に、火災が発生していない階である1階及び2階部分の照度を一時的に下げて戻した後に、警報メッセージを出力してもよい。この場合、対象者の避難のタイミングを確実にずらし、また、全員を迅速に避難誘導することが可能となる。
また、上記実施の形態においては、図4のSA2にて照明装置43の照度のみ一定時間下げて戻したが、例えば、照明装置41~43の全ての照度を一定時間下げて戻してもよい。この場合、図5の建物の対象者全て対して、SA3にて出力される警報メッセージへの注意を促すことが可能となる。また、例えば、SA4の警報メッセージを出力する直前にも、照明装置41~43の全ての照度を一定時間下げて戻してもよい。この場合、SA4の警報メッセージへの注意を促すことが可能となる。つまり、SA4にて、3階部分の対象者に対して防災避難情報への注意を促し、1階及び2階部分の対象者に対して防災待機情報への注意を促すことが可能となる。
また、上記実施の形態においては、図4のSA2にて照明装置41、42の照度を維持したが、例えば、照明装置41、42の照度を若干(例えば、1割~2割程度)上げて、1階部分及び2階部分の対象者の安心感を向上させてもよい。この場合、SA3での警報メッセージによって混乱が引き起こされることを防止することが可能となる。
また、照明装置4から出力される光の色を変更できるように構成した上で、常時は白色の光を出力し、図4のSA2にて照度を下げる代わりに、あるいは、照度を下げることと共に、光の色を変更してもよい。具体的には、火災が発生した3階部分の照明装置43の光の色を白色から青色に変更し、一方、火災が発生していない1階部分及び2階部分の光の色を白色に維持してもよい。この場合、光の色を不安を感じさせる色(例えば、青色)に変化させることより、照度を下げる場合と同様な効果を奏することが可能となる。また、例えば、火災が発生していない1階部分及び2階部分の光の色を白色から、安心感を抱かせる色(例えば、赤色)に変化させることにより、上述の「(光の制御について(その2))」にて記載した効果と同様な効果を奏することが可能となる。
また、上記実施の形態においては、光の照度を下げた後に戻す場合について説明したが、戻さずに下げた状態を維持してもよい。また、「(光の制御について(その3))」にて説明した光の色の変更については、変更後に所定時間(例えば、3秒~5秒等)経過後に戻してもよいし、あるいは、変更された状態を維持してもよい。
また、上記実施の形態において、光の照度の下げ幅を段階的に制御して、移動関連情報に対する注意の度合いを制御してもよい。
また、本願が適用される環境に応じて、光の照度及び光の色と心理状態との関連性を確認する実験等に基づいて、心理状態(不安にさせる、安心感を抱かせる)と光の照度及び光の色との関係を確認した上で、例えば、上述とは異なる結果(例えば、光の照度を上げると不安になり、光の照度を下げると安心し、赤色にて不安になり、青色にて安心する等)となった場合、この結果に基づいて各処理を任意に変更してもよい。具体的には、図4のSA3の音声出力に特に注意させたい階の対象者を、SA2にて一時的に不安にさせるように、光の照度を上げたり、あるいは、赤色の光に変更してもよい。
また、制御手段が、対象領域内の対象者の移動を制御するために出力される情報である移動関連情報に対する注意を促すために、光を制御を行うと共に、音の制御を行ってもよい。具体的には、上記実施の形態で説明したスピーカー装置2の如き音声出力手段から大音量の音を出力したり、あるいは、公知の非常ベルの如きベル音出力手段から大音量のベル音を出力したりして、移動関連情報に対する注意を促してもよい。
付記1の光制御システムは、対象領域で発光している発光手段の光を制御する光制御システムであって、前記対象領域内の対象者の移動を制御するために出力される情報である移動関連情報に対する注意を促すために、少なくとも前記発光手段の光を制御する制御手段、を備える。
付記1に記載の光制御システムによれば、移動関連情報に対する注意を促すために、発光手段の光を制御することにより、例えば、対象者の視覚を通じて注意を促すことができるので、対象者の心理的状態を変化させることができ、移動関連情報に対する注意を確実に促すことが可能となる。
3 感知器
4 照明装置
5 防災制御装置
21 スピーカー装置
22 スピーカー装置
23 スピーカー装置
31 感知器
32 感知器
33 感知器
41 照明装置
42 照明装置
43 照明装置
51 通信部
52 記録部
53 制御部
100 防災システム
531 光制御部
Claims (3)
- 対象領域で発光している発光手段の光を制御する光制御システムであって、
前記対象領域内の対象者の移動を制御するために出力される情報である移動関連情報に対する注意を促すために、少なくとも前記発光手段の光を制御する制御手段、を備え、
前記制御手段は、前記移動関連情報に対する注意を促すために、前記発光手段の光の照度を所定時間だけ下げ、当該所定時間が経過した後に前記発光手段の光の照度を戻す、
光制御システム。 - 前記対象領域は、複数設けられており、
前記制御手段は、複数の前記対象領域各々における前記対象者の移動の必要性に基づいて、複数の前記対象領域のうちの一部の前記対象領域における前記発光手段の光を制御する、
請求項1に記載の光制御システム。 - 対象領域で発光している発光手段の光を制御する光制御方法であって、
制御手段が、前記対象領域内の対象者の移動を制御するために出力される情報である移動関連情報に対する注意を促すために、少なくとも前記発光手段の光を制御する制御ステップ、を含み、
前記制御手段は、前記移動関連情報に対する注意を促すために、前記発光手段の光の照度を所定時間だけ下げ、当該所定時間が経過した後に前記発光手段の光の照度を戻す、
光制御方法。
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