JP6999029B2 - スライドファスナーユニット - Google Patents
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Description
rail)とを含むスライドレール装置が知られている(特許文献1参照)。ロワレールには、その長手方向に沿った案内溝が形成されており、アッパーレールは案内溝に沿って移動可能に配置されている。
そして本発明のスライドファスナーユニットは、案内溝の開口部を覆う為に幅方向に対向すると共に幅方向に直交する長手方向に開閉可能な一対のファスナーストリンガーと、一対のファスナーストリンガーを開閉すると共に前記長手方向の両側から取付部に対して着脱可能な一対のスライダー連結体とを備えるものとする。
またスライダー連結体は、一対のファスナーストリンガーを開閉するスライダー胴部と、取付部に連結する取付部用連結部とを部位として備え、スライダー胴部を含むスライダー本体と、スライダー本体に連結するスライダー用連結部および取付部用連結部を含む連結部材とを別々の部品として備え、スライダー本体と連結部材とを一体化したものである。
連結部材はスライダー本体を収容する収容穴を備えるものとする。
そして一対のファスナーストリンガーは、一対のスライダー連結体によって一体化されており、その長手方向の全長のうち一対のスライダー連結体の間の部分を取付部を通す為の開放口部とするものである。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~6において、第1実施形態に係る移動案内装置10は、移動させる対象物としての自動車シート1(座席)を前後方向に案内するスライドレール装置である。自動車シート1は、図1に示すように、座部を形成したシートクッション2と、背もたれ部を形成したシートバッグ3と、搭乗者の頭部を支えるヘッドレスト4とによって構成されている。図において、X、Y、Z方向は互いに直交しており、X方向は後述するロワレール20(Lower rail)の長手方向に沿っており、Y方向はロワレール20の幅方向に沿っており、Z方向はロワレール20の高さ方向に沿っている。なお以後の説明ではX方向は前後方向として、Y方向は左右方向として、Z方向は上下方向として説明されていることもある。またY方向内側とはY方向に離隔した2点間の距離が接近する方向であり、Y方向外側とは当該2点間の距離が離隔する方向である。
なお、スライドファスナー60は、スライダー連結体70A,70Bによって開閉するものであればよいので、後述するファスナーエレメント65の形態に限られず、ファスナーエレメント同士の係合または解除が繰り返し可能な各種の形態を使用できる。例えばファスナーエレメント同士が解除可能に凹凸係合するレールファスナーが挙げられる。
以下、第1実施形態に係る移動案内装置10の動作について説明する。
先ず、自動車シート1の前後方向への移動とともにアッパーレール30がロワレール20に対してX方向に移動する。このとき、アッパーレール30の移動方向における前方側の第一スライダー連結体70Aは、図4に示すように係合したファスナーエレメント65同士の係合を解除して分離し、左右のファスナーテープ62はY方向外側に開放移動する。これにより、スライドファスナー60のうち第一スライダー連結体70Aよりも後方側は図5に示すように開かれた開放状態となる。一方、アッパーレール30の移動方向における後方側の第二スライダー連結体70Bは、図5に示すように左右方向に分離されたファスナーエレメント65同士を係合するので、スライドファスナー60のうち第二スライダー連結体70Bよりも後方側は閉鎖状態となる。
このように、アッパーレール30がX方向に移動した場合には、スライドファスナー60はアッパーレール30のうち案内溝21の開口部211に位置する部分だけを開放状態とし、当該部分以外では閉鎖状態とするので、スライドファスナー60によって開口部211を遮蔽した状態が保たれる。従って、小物などが案内溝21に入ってしまったり、土などの異物が案内溝21に堆積してアッパーレール30の移動を妨げることを防止できる。また、ファスナーテープ62が開閉移動してもほとんど撓められることがないので、ファスナーテープ62の材料を布製に比べて硬質な樹脂材料を採用可能であり、ファスナーテープ62が外部から圧迫されても案内溝21に落ち込みにくい構成にできる。例えば、ファスナーテープ62は、合成樹脂製の単体もしくは合成樹脂と布の複合体が使用できる。
(1)一片のカバー本体片部41によってファスナーテープ62が係合される箇所(凹溝45、側縁部411)を構成することで、全体形状が略コの字型またはC型の形状とされた本体部を形成する場合と比べて、第一サイドカバー40A(第二サイドカバー40B)の本体部分の厚さ寸法を小さくしてスリム化できる。
また、第一サイドカバー40A(第二サイドカバー40B)の固定片部42がロワレール20に固定されるうえ、カバー本体片部41の下面から突出したリブ43がロワレール20に当接して当該カバー本体片部41を支えるので、カバー本体片部41が踏まれるなどして外力が加えられた際の撓みを抑制できる。このため、カバー本体片部41がファスナーテープ62に押し付けられることによる当該ファスナーテープ62の開閉移動に抗する抵抗力の増大を抑えることができ、移動案内装置10を円滑に作動させることができる。
(2)アッパーレール30の移動に伴ってファスナーテープ62が開閉移動した場合、膨大部622は凹溝45において側縁部411およびリブ43間を揺動する。このため、ファスナーテープ62が開放移動して第一サイドカバー40A(第二サイドカバー40B)に押し付けられることによる撓み変形をなくし得る。
また、膨大部622がカバー本体片部41の側縁部411に当接した場合には、ファスナーテープ62が第一サイドカバー40A(第二サイドカバー40B)に係合した状態となるので、当該ファスナーテープ62の脱落を防止できる。
(3)リブ43は、カバー本体片部41の長手方向に連続しているので、リブ43をカバー本体片部41の長手方向にわたってロワレール20に当接させることができ、例えばカバー本体片部41の長手方向において部分的にロワレール20に当接する支え突部と比べて、カバー本体片部41を、よりしっかりと支えることができる。
以下、本発明の第2実施形態に係る移動案内装置10Aを説明する。
図7に示すように、移動案内装置10Aは、第1実施形態に係る移動案内装置10Aと概略同様に構成されているが、第一ファスナーストリンガー61A、第二ファスナーストリンガー61B、第一サイドカバー40Aおよび第二サイドカバー40Bに代えて、第一ファスナーストリンガー66A、第二ファスナーストリンガー66B、第一サイドカバー46Aおよび第二サイドカバー46Bを備えている点で相違する。
以下、本発明の第3実施形態に係る移動案内装置を説明する。
第3実施形態に係る移動案内装置は、第1実施形態に係る移動案内装置10と概略同様に構成されているが、図8に示すように、リブ43の先端部431Aがカバー本体片部41の側縁部411側に向かって延びて形成されており、側縁部411に傾斜面411Aが形成されており、そして、ファスナーテープ62の膨大部622がテープ部621に対して下方側(先端部431A側)に偏心している点が相違する。傾斜面411Aは、側縁部411のうち凹溝45を形成する内面によって形成されており、リブ43側に向かうにつれて当該リブ43の先端部431A側から基端部432側に傾斜している。
この移動案内装置によれば、リブ43の先端部431Aが側縁部411に向かって延びており、膨大部622を凹溝45に配置するためにファスナーテープ62が撓められている場合であっても、前述した傾斜面411Aによってファスナーテープ62を開閉移動する方向に案内でき、スライドファスナー60の開閉を円滑に行うことができる。ここで、リブ43の先端部431Aおよび側縁部411間の開口寸法(ここではZ方向における開口寸法)は、膨大部622の径寸法よりも小さくされている。
以下、本発明の第4実施形態に係る移動案内装置を説明する。
第4実施形態に係る移動案内装置は、第1実施形態に係る移動案内装置10と概略同様に構成されているが、図9,10に示すように、カバー本体片部41は、リブ43に代えて、側縁部411の下面から突出した複数の支え突部43Bを有しており、ファスナーテープ62は、膨大部622に代えて、テープ部621に形成された複数の長孔623を有している。複数の支え突部43Bは、カバー本体片部41の長手方向に沿って並んで配置されており、複数の長孔623に配置されている。複数の長孔623は、ファスナーテープ62の開閉移動方向であるY方向に沿っている。
この移動案内装置によれば、ファスナーテープ62は、長孔623の長手方向端部に支え突部43Bが当接しない範囲で開閉移動可能となるので、ファスナーテープ62が開放移動して第一サイドカバー40A(第二サイドカバー40B)に押し付けられることによる撓み変形をなくし得る。
また、長孔623の長手方向端部に支え突部43Bが当接することによってファスナーテープ62が第一サイドカバー40A(第二サイドカバー40B)に係合することで、当該ファスナーテープ62の脱落を防止できる。
更に、カバー本体片部41の側縁部411と支え突部43Bとの間に凹溝45を形成する必要がないので、カバー本体片部41のY方向における幅寸法を小さくすることができる。
また本実施形態では第一スライダー連結体70Aは二部品から構成され、スライダー胴部91を含むスライダー本体90と、アッパーレール用連結部81を含むと共にスライダー本体90に連結する連結部材80とを別々の部品として備えるものである。そして第一スライダー連結体70Aはスライダー本体90と連結部材80とを一体化したものである。
収容穴86は、操作部92を収容する第1の収容穴87と、上翼板93を収容する第2の収容穴88とを備えるものである。第1の収容穴87と第2の収容穴88とはZ方向に通じている。また本実施形態では収容穴86はZ方向に貫通している。
一体化用凸部は、第1の収容穴87の内面のうちY方向に対向する箇所からそれぞれ突出する突起部89である。
一体化用凹部は、操作部92と上翼板92との間に形成される貫通穴98である。
そして収容穴86にスライダー本体90が収容された場合に、一対の突起部89は操作部92をその下側においてY方向の両側から支えるように貫通穴98に収容される。なお一対の突起部89の間隔のうちY方向の最短間隔は、一対の突起部89に対応する部分における操作部92のY方向の寸法よりも僅かに狭く設定されている。また連結部材80は樹脂製であり、樹脂の弾性変形により一対の突起部89の間隔を一時的に広げることにより、操作部92を通過させるようにしてある。このような構成で第一スライダー連結体70Aは連結部材80とスライダー本体90とを連結して一体化したものである。
またアッパーレール用連結部81とアウターレール部31とを分解するときは、連結突起部822をアウターレール部31の内側に向かって押し込み、連結突起部822と連結穴部311との嵌合を解除し、その状態のまま第一スライダー連結体70Aをアウターレール部31から離れるようにX方向に移動させる。
より詳しく言えばレールユニット10Rとスライドファスナーユニット60Yとは、レールユニット10Rのアウターレール部31(取付部)とスライドファスナーユニット60Yのアッパーレール用連結部81(取付部用連結部)とで連結が可能であると共に、アウターレール部31とアッパーレール用連結部81との連結を解除することでレールユニット10Rとスライドファスナーユニット60Yとに分解が可能である。
そして移動案内装置10は、このようなユニット単位での連結と分解を可能とすることで、組立工数が簡素化されるとともに、部品破損時の交換のメンテナンスや組み換えが容易に行えるなどの有利な効果を備える。
1)まずは図11に示すようにレールユニット10Rとスライドファスナーユニット60Rとを準備する工程が行われる。
スライドファスナーユニット60Rはレールユニット10Rに連結する前段階のものであり、前述したように一対のファスナーストリンガーと一対のスライダー連結体とを一体化したものを意味し、一対のファスナーストリンガーと一対のスライダー連結体とを単に揃えただけで一体化されていないものを意味しない。第一ファスナーストリンガー61Aと第二ファスナーストリンガー61Bは、第一スライダー連結体70Aと第二スライダー連結体70Bとによって一体化されたものである。そして第一スライダー連結体70Aと第二スライダー連結体70Bとは、その長手方向の全長のうち第一スライダー連結体70Aと第二スライダー連結体70Bとが離隔する方向の部分を閉鎖状態(閉鎖口部60S)とすると共に、その長手方向の全長のうち残りの部分(一対のスライダー連結体70A,70Bの間の部分)を開放状態(開放口部60T)としてある。
閉鎖口部60Sは、第一ファスナーストリンガー61Aと第二ファスナーストリンガー61Bの対向する側縁部のうちファスナーエレメントが係合している部分である。
開放口部60Tは、第一ファスナーストリンガー61Aと第二ファスナーストリンガー61Bの対向する側縁部のうちファスナーエレメントが分離している部分である。
そして開放口部60Tの内側にアウターレール部31を通せるように、第一スライダー連結体70Aと第二スライダー連結体70Bの位置を設定する。第一ファスナーストリンガー61Aと第二ファスナーストリンガー61Bがその長手方向に延びている状態の場合、第一ファスナーストリンガー61Aと第二ファスナーストリンガー61Bの厚み方向から視て、開放口部60Tの内側に形成される貫通穴60Uは、当該長手方向に延びる線状となっている。しかし開放口部60Tの位置において第一ファスナーストリンガー61Aと第二ファスナーストリンガー61Bを離れるように幅方向に引っ張ったときに、当該厚み方向から視て、開放口部60Tの内側に形成される貫通穴60Uは面状になる。貫通穴60Uが面状となったときの開放口部60Tにアウターレール部31を通せるように、第一スライダー連結体70Aと第二スライダー連結体70Bの位置を設定する。
レールユニット10Rは以下の状態のものである。レールユニット10Rはロワレール20とアッパーレール30とが連結した状態である。そしてロワレール20の案内溝21の長手方向(X方向)における中間部にアッパーレール30が配置されていることが望ましい。
第一スライダー連結体70Aは前記実施形態ではそれぞれ二部品(スライダー本体90と連結部材80)を弾性を利用して嵌合することによって一体化したものであったが、本発明ではこれに限らず二部品を接着によって一体化したものであっても良いし、スライダー本体と連結部材とが一体となった一体成形品、つまり一部品であっても良い。この場合、第一スライダー連結体70Aは、スライダー胴部と、取付部用連結部(アウターレール用連結部)とが一体となった一体成形品である。そしてこの場合のアウターレール用連結部はアウターレール部に挿入する挿入部、挿入部とスライダー胴部を接合する接合部を備えるものとする。第二スライダー連結体70Bも同様である。
Claims (1)
- 案内溝(21)を備える基体(20)と、前記案内溝(21)の内部に収容される溝収容部(32)及び前記案内溝(21)の外部に突出すると共に対象物を取り付ける取付部(31)を備える移動体(30)であって前記基体(20)に対して前記案内溝(21)の長手方向に往復動可能に案内される前記移動体(30)とを含むレールユニット(10R)に対し連結する前段階のスライドファスナーユニット(60Y)において、
前記案内溝(21)の開口部(211)を覆う為に幅方向に対向すると共に幅方向に直交する長手方向に開閉可能な一対のファスナーストリンガー(61A,61B,66A,66B)と、一対の前記ファスナーストリンガー(61A,61B,66A,66B)を開閉すると共に前記長手方向の両側から前記取付部(31)に対して着脱可能な一対のスライダー連結体(70A,70B)とを備え、
前記スライダー連結体(70A,70B)は、一対の前記ファスナーストリンガー(61A,61B,66A,66B)を開閉するスライダー胴部(91)と、前記取付部(31)に連結する取付部用連結部(81)とを部位として備え、前記スライダー胴部(91)を含むスライダー本体(90)と、前記スライダー本体(90)に連結するスライダー用連結部(85)および前記取付部用連結部(81)を含む連結部材(80)とを別々の部品として備え、前記スライダー本体(90)と前記連結部材(80)とを一体化したものであり、
前記連結部材(80)は前記スライダー本体(90)を収容する収容穴(86)を備え、
一対の前記ファスナーストリンガー(61A,61B,66A,66B)は、一対の前記スライダー連結体(70A,70B)によって一体化されており、その長手方向の全長のうち一対の前記スライダー連結体(70A,70B)の間の部分を開放口部(60T)とするものであることを特徴とするスライドファスナーユニット。
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