JP6998851B2 - 架設工程提示装置、架設工程提示プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

架設工程提示装置、架設工程提示プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、送出し工法による架設の工程を提示する架設工程提示装置に関する。
従来、橋梁の架設工事において、架設予定の橋桁の下に鉄道や道路が通っていたり、架設予定の橋桁が河川や谷を跨いだりするような現場では、桁下空間を工事に利用できないため、ベント工法を用いることができない。そこで、このような現場における施工方法として、送出し工法が採用されている。
送出し工法による架設工程の作成は、橋梁の構造特性(支間長、線形)、送出しヤードの規模、仮設構造物(手延べ機、軌条設備等)の構造等の条件を基に行われる。このような工程作成には明確な手順書があるわけではなく、過去の経験のもとに行われている。
例えば、特許文献1には、クレーンベント工法による施工においてクレーンの干渉問題を検討できるとともに、より現場条件にあった架設計画を可能にする橋梁架設シミュレーションシステムが開示されている。また、特許文献1には、ステップ台や送り架台を3次元モデル化して導入することで、橋梁架設シミュレーションシステムを送出し工法に応用可能であることが記載されている。
特開2017-16489号公報(2017年1月19日公開)
しかしながら、特許文献1には、上述した様々な条件を考慮した詳細な工程の作成手順が開示されていない。このため、特許文献1に開示された技術に基づいても、送出し工法による架設工程の作成を容易に自動化することができない。
本発明の一態様は、送出し工法による架設の工程を容易に提示することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る架設工程提示システムは、送出し工法によって桁を架設する工程を提示する架設工程提示装置であって、複数のブロックで前記桁を組み立てる領域であるヤードにおいて前記桁を組み立てることができる組立可能範囲を算出する組立可能範囲算出部と、前記ブロックを前記組立可能範囲に配置することが可能な配置可能数を算出するブロック数算出部と、前記桁を送る複数の台車および組み立てられる前記桁を支持する架台の前記組立可能範囲における配置位置を算出する配置位置算出部と、前記台車および前記架台の配置位置によって決まる前記桁の送出し量を算出する送出し量算出部と、算出された、前記組立可能範囲と、前記配置可能数と、前記台車および前記架台の配置位置と、算出された前記送出し量とに基づいて、前記桁の送り出しにおける、前記桁の位置が変化した状態および前記ブロックが追加された状態を予測する予測部とを備えている。
本発明の一態様によれば、送出し工法による架設の工程を容易に提示することができる。
本発明の一実施形態に係る架設工程提示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 上記架設工程提示装置のシステム構成を示すブロック図である。 (a)~(e)は、曲線部分の桁と直線部分の桁との組み合わせの送り出しを示す図である。 桁の送り出しにおいて基準円弧線と線形ラインとのずれを示す図である。 (a)は上記架設工程提示装置における基線算出部によって表示される基線を算出するための基線算出ウインドウを示す図であり、(b)は基線算出ウインドウにおける算出結果一覧領域の一部を示す図である。 上記架設工程提示装置における工程作成部によって工程を作成するための工程作成ウインドウを示す図である。 (a)~(i)は、上記工程作成部が作成した送出し工程における各工程を示す図である。 (a)は上記工程作成ウインドウにおける諸元調整領域を示し、(b)は工程が削減された状態を示す上記諸元調整領域を示す図である。 (a)~(c)は架台を撤去することにより桁の送出し量が増加する状態を示す上記諸元調整領域を示す図である。 (a)および(b)は上記工程作成部によって三次元モデル化された送出し工程の第1回の送り出しの状態を表示したシミュレーション画面を示す図である。 (a)~(c)は上記工程作成部によって三次元モデル化された送出し工程の第2回の送り出しの状態を表示したシミュレーション画面を示す図である。 (a)~(c)は上記工程作成部によって三次元モデル化された送出し工程の第3回の送り出しの状態を表示したシミュレーション画面を示す図である。 上記工程作成部によって三次元モデル化された桁降ろしの工程を表示したシミュレーション画面を示す図である。
〔実施形態〕
本発明の一実施形態について図1~図13に基づいて説明すると、以下の通りである。
まず、架設工程提示装置10の概要について説明する。図1は、本実施形態に係る架設工程提示装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示す架設工程提示装置10は、コンピュータによって構成されている。コンピュータは、例えば、汎用のOS(Operating System)を実装しており、アプリケーションプログラムを実行する機能を備えたものであればよい。
図1に示すように、架設工程提示装置10は、CPU(Central Processing Unit)1と、メインメモリ2と、ROM(Read Only Memory)3と、補助記憶装置4と、入力デバイス5と、ディスプレイ6とを備えている。
CPU1は、後述する基線算出部11、モデル作成部12および工程作成部13(図2参照)が行う処理を実現するための処理装置である。CPU1は、当該処理の実行に際して、メインメモリ2、補助記憶装置4、入力デバイス5などからデータを受け取り、当該データに対して演算または加工を施した上で、補助記憶装置4、ディスプレイ6等に出力する。
メインメモリ2は、コンピュータにおける主記憶装置を構成するメモリであり、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)によって構成される。
ROM3は、コンピュータの起動時やリセット時に実行されるBIOS(Basic Input Output System)などの、コンピュータの動作に不可欠なプログラムを記憶している。
補助記憶装置4は、OS、各種のプログラム、各種のデータなどを記憶する大容量の記憶装置であり、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)などで構成される。
入力デバイス5は、ユーザによる入力操作を行う機器であり、マウス、キーボードなどの各種の入力機器が装備される。入力デバイス5は、後述する基線算出部11、モデル作成部12および工程作成部13(図2参照)に対する入力操作を受け付ける。
ディスプレイ6は、OSおよびプログラムの実行に伴ってコンピュータの内部で生成される画像の出力に用いられる機器である。
入力デバイス5およびディスプレイ6は、コンピュータの本体に搭載される機器であってもよいが、外部機器としてコンピュータに有線または無線によって通信可能に接続される機器であってもよい。このような外部機器は、コンピュータと接続されることにより、コンピュータと一体に稼働する。
続いて、架設工程提示装置10の詳細について説明する。図2は、架設工程提示装置10のシステム構成を示すブロック図である。図3の(a)~(e)は、曲線部分の桁と直線部分の桁との組み合わせの送り出しを示す図である。図4は、桁の送り出しにおいて基準円弧線と線形ラインとのずれを示す図である。図5の(a)は、架設工程提示装置10における基線算出部11によって表示される基線を算出するための基線算出ウインドウ100を示す図である。図5の(b)は、基線算出ウインドウ100における算出結果一覧領域104の一部を示す図である。図6は、架設工程提示装置10における工程作成部13によって工程を作成するための工程作成ウインドウ200を示す図である。
図2に示すように、架設工程提示装置10は、基線算出部11と、モデル作成部12と、工程作成部13とを有している。
まず、基線算出部11について説明する。
基線算出部11は、直線状または曲線状の桁を送り出す方向の基準となる送出し基線を算出する。ここで、曲線状の桁の送り出しについて説明する。
送出し工法は一般的には直線橋で用いられていたが、最近では曲線橋でも採用されることが多くなっている。直線や同一曲率の曲線構造の桁の場合、ヤードで同じ形状の桁を組み立てて、そのまま送っていけば、橋脚の上を通るように桁を送り出すことができる。
しかしながら、橋梁の曲線形状は一般的にはクロソイド曲線を含むため、曲率が変化している場合が多い。これに対し、送り出しに使用する軌条設備は、一定の曲率で設置される必要がある。
また、橋脚は、桁を支持する大きさに作られているため、送り出しのときに、橋軸直角方向(横方向)に大きくずれることができない。特に、起点部分は大きくずれることができない。このため、上記のような曲率が変化する桁を送る場合、送出し作業時に横方向へのずれを最小限にする送出し方向と曲率とを導き出す必要がある。
一般的には、送出し区間の構造中心を通る円弧を複数算出し、その平均半径を一定の範囲で50~100mのピッチで変化させ、2D平面内において各半径でのずれ(横ずれ)を計測する。また、送出し円弧を支点上で橋軸直角方向にシフトさせる場合も併せてずれを検討し、その中で最も離隔の小さいパターンを選択する。
このような方法では、各支点での許容される離隔の量を指定して、その範囲内で上記の処理を試行する。その試行において、一箇所にあまりにも大きいずれが集中する場合、調整が困難になるので、極力大きいずれが生じないようにすることが好ましい。支点だけではなく、ヤードの中間点や起点でも、ずれの量が検討される。
上記のような従来の方法では、円弧および支点シフトでの検討数は30~50パターンにまで上り、各パターンを2Dモデルで表示した状態でずれを確認していた。このため、送出し方向の決定にかなりの時間(例えば数日)を要していた。
これに対し、本実施形態における基線算出部11は、曲線区間だけでなく、図3の(a)~(e)に示すような曲線区間と直線区間とを含む桁の送り出しについても、線形ライン(構造物中心線)Lとのずれが少なくなる送出し基線を算出する。このために、基線算出部11は、図4に示すように、基準ラインL1に対する横断方向のずれ量が最小となる基準円弧L2が得られるように曲率半径を決定する。
基線算出部11は、上記のような送出し基線を算出するために、図5の(a)に示す基線算出ウインドウ100をディスプレイ6に表示させる。基線算出ウインドウ100には、タブ100a~100cが設けられている。
基線算出部11は、タブ100aがクリック操作されることにより、図示はしないが、手延べ長決定画面を基線算出ウインドウ100上に表示させる。手延べ長決定画面には、送出し区間の最大支間長、手延べ機のブロック長、手延べ比率などを入力する入力フィールドが設けられている。最大支間長に応じてヤードの大きさが決まるので、最大支間長の入力を必要とする。最大支間長に対する手延べ機の比率は0.75を基準として、既存の機材ブロックの組合せを基に、その前後で長さが決定する。
手延べ長決定画面には、算出を実行するためのボタンが設けられている。基線算出部11は、このボタンが操作されると、手延べ機の長さ(手延べ長)およびヤードの外形を特定する各種の値を算出して、手延べ長決定画面にその算出結果を表示させる。また、基線算出部11は、算出されたヤードの外形についての上記の値と、外部より取り込んだヤード周囲の地形に関する地形情報とに基づいて、周辺地形におけるヤードの配置を示す3D図を作成し、必要に応じて盛土をする領域や切土をする領域を3D図において表す。
また、基線算出部11は、タブ100bのクリック操作により、図5の(a)に示す平面形状決定画面101を基線算出ウインドウ100上に表示させる。平面形状決定画面101は、算出方法選択領域102と、算出ボタン103と、算出結果一覧領域104と、基線候補表示領域105と、選択基線要素表示領域106と、基線決定ボタン107とを有している。
算出方法選択領域102には、桁の線種として「直線」または「円弧」を選択するためのチェックボックスが設けられている。また、算出方法選択領域102には、算出方法として「両端固定」または「最小二乗法」を選択するためのチェックボックスが設けられている。
両端固定法は、両端を固定して、両端と間の1つの支点との3点で円を算出する方法であり、支点を変えて円を算出した結果より最適な円を決定する従来の方法である。最小二乗法は、両端を固定せずに、両端および間の全ての支点でのそれぞれのずれが最小となるように最小二乗法の論理で計算する。最小二乗法は、両端固定法よりも条件を偏差させる範囲が狭くなる。最小二乗法により、解析パターン(選別するパターン)を絞り込むことができ、作業効率を向上することができる。最小二乗法によって任意の図形にフィッティングさせる手法として用いられることは公知である。このため、最小二乗法によって円形にフィッティングさせる手法も公知の技術を用いて実現できるので、ここではその詳細についての説明を省略する。
算出ボタン103は、基線算出部11が基線の算出を実行するために操作されるボタンである。
算出結果一覧領域104は、算出された基線についての各値を基線ごとに一覧表示するために設けられた領域である。算出結果一覧領域104において、算出された各基線には、計算名が付されている。計算名は、線種、曲率半径、算出方法などを含む形態で付与されている。算出結果一覧領域104において、始点S1(橋台)の位置に軌条設備の長さ(軌条長)(ここでは113.7m)を加えた軌条設備の起点の位置、始点S1に軌条長の1/2(ここでは56.9m≒113.7/2)を加えた軌条設備の中間点の位置、始点S1および支点P1~P3のそれぞれの位置での離隔(ずれ)およびその向き(±)が表示される(図5の(b)参照)。また、算出結果一覧領域104において、上記の各離隔値の絶対値の最大離隔および平均離隔が表示される。
また、算出結果一覧領域104において、図5の(b)に示すように、各離隔の値が表示される領域に、離隔の大きさに応じて色分け表示される。例えば、正側の離隔は赤系の色で表示され、負側の離隔は青系の色で表示される。色は、値が大きくなるほど濃く表示され、許容範囲外の値について最も濃く表示される。これにより、色の系統および濃さによって、離隔の向きおよび大きさを概ね判断することができる。
算出結果一覧領域104において、クリック操作によって選択された基線については、当該基線の各離隔値を表示する行が強調表示(着色表示など)される。
基線候補表示領域105には、選択された基線についての各点(支点)における離隔の値、許容範囲などが表示される。
選択基線要素表示領域106には、選択された基線についての線種、曲率半径、始点S1での離隔値および支点P3での離隔値が表示される。
基線決定ボタン107は、基線算出部11が基線の決定を実行するために操作されるボタンである。
また、基線算出部11は、タブ100cがクリック操作されることにより、図示はしないが、縦断形状決定画面を基線算出ウインドウ100上に表示させる。縦断形状決定画面には、送り出し勾配、嵩上げ高などを入力する入力フィールドが設けられている。また、縦断形状決定画面には、基線の作成を実行するためのボタンが設けられている。
続いて、モデル作成部12について説明する。
モデル作成部12は、後述するモデリング部19による送出し工程の2D表示に必要な2Dモデルと、モデリング部19による送出し工程の3D表示に必要な3Dモデルとを作成する。モデル作成部12は、モデルを作成するために、図示しないウインドウをディスプレイ6に表示させる。このウインドウは、手延べ機、軌条設備、台車、架台および支点上設備について、それぞれのモデルの作成に必要なパラメータの設定、モデルの作成指示操作などを行うことができるように構成されている。手延べ機、軌条設備、台車、架台および支点上設備は、それぞれの基本構造が概ね決まっているため、必要なパラメータに基づいて、モデルを作成することができる。
モデル作成部12は、例えば、手延べ機について、連結構(構造の異なる手延べ機と桁とを繋ぐために個別に製作する仮設物)、Iゲタおよびトラスの概形がわかるモデルを簡単にまたは少し詳細に作成する。モデル作成部12は、基本作成機能として、デフォルト値または入力された基本パラメータからブロックごとのパラメータを算出し、一括に送り出してブロックを作成する。また、モデル作成部12は、手延べ機の基本形状を、基線算出部11によって算出された基線に基づいて決定する。また、モデル作成部12は、手延べ機の基本形状が決定された結果で得られた詳細パラメータに基づいて、細かな幅や板厚変化をモデル作成に反映する。
モデル作成部12は、送出し基線の曲率と、手延べ機の長さとが決まると、送出し基線の曲率を有する基線曲線と、KP点(Knuckle Point:屈曲点、折れ点)を中心とする曲線とが交わる点を手延べ機の先端として決定する(平面形状の決定)。本実施形態では、曲線である送出し基線に対して、直線形状の手延べ機が方向を合わせるためには、手延べ機の付け根である連結構の位置で向きを修正する必要がある。KP点の位置は、一般的には連結構の中で平面的に最初に向きを変化させる箇所となる。
また、モデル作成部12は、手延べ機の縦断形状について、GE点(Girder End:桁端部)を、手延べ機の自重による撓み量を考慮して鉛直方向に予め折り曲げている点とし、水平方向の基準線からの高さに応じて手延べ機の手の下端の座標(Z座標)を指定する。
さらに、工程作成部13について説明する。
工程作成部13は、送り出しの各工程を作成するために、組立可能範囲算出部14と、ブロック数算出部15と、配置位置算出部16と、送出し量算出部17と、予測部18と、モデリング部19(三次元モデル化部)とを有している。
組立可能範囲算出部14は、複数のブロックで桁を組み立てる領域であるヤードにおいて桁を組み立てることができる組立可能範囲を算出する。
ブロック数算出部15は、桁ブロック(ブロック)を組立可能範囲に配置することが可能な配置可能数を算出する。
配置位置算出部16は、桁を送る複数の台車および組み立てられる桁を支持する架台の組立可能範囲における配置位置を算出する。
送出し量算出部17は、台車および架台の配置位置によって決まる桁の送出し量を算出する。
予測部18は、算出された、組立可能範囲と、配置可能数と、台車および架台の配置位置と、送出し量とに基づいて、各回の桁の送り出しにおける、桁の位置が変化した状態および桁ブロックが追加された状態を予測する。また、予測部18は、予測した各回の桁の送り出しの状態を模式化して表示するとともに、追加する桁ブロックの数および架台の変更を入力するための変更領域をディスプレイ6に表示させる。予測部18は、変更領域において、桁ブロックの数および/または架台の数の変更が入力されると、その桁ブロックの数および/または架台の数に応じて、各回の桁の送り出しの状態を変更する。
モデリング部19は、予測部18によって予測された、桁の位置の変化および桁ブロックの追加状態を2D画像および3D画像にモデリングする。より具体的には、モデリング部19は、モデル作成部12によって作成されたモデルと、予測部18の予測結果とに基づいて、各工程の状態を2Dおよび3Dのモデルとして作成する。
また、工程作成部13は、送り出しの各工程を作成するために、図6に示す工程作成ウインドウ200をディスプレイ6に表示させる。
図6に示すように、工程作成ウインドウ200は、概要入力領域201と、諸元調整領域202(変更領域)と、送出工程作成領域203とを有している。
概要入力領域201は、送出工程の概要を入力するために設けられている。概要入力領域201は、具体的には、軌条終端位置入力フィールド201aと、架設可終端位置入力フィールド201bと、架設可始端位置入力フィールド201cと、架設範囲設定ボタン201dと、張出長入力フィールド201eと、到達条件入力フィールド201fと、諸元算出ボタン201gとを有している。
軌条終端位置入力フィールド201aは、軌条設備の終端位置を後述する到達条件としての到達位置を基準とする位置として負の値で入力するために設けられている。
架設可終端位置入力フィールド201bは、組立可能範囲(架設可能範囲)の始端位置を上記の到達位置を基準とする位置として負の値で入力するために設けられている。架設可始端位置入力フィールド201cは、組立可能範囲の始端位置を上記の到達位置を基準とする位置として負の値で入力するために設けられている。
架設範囲設定ボタン201dは、組立可能範囲算出部14が、入力された上記の、軌条設備の終端位置と、組立可能範囲の始端位置および終端位置とに基づいて、組立可能範囲を算出して設定するために操作されるボタンである。
張出長入力フィールド201eは、初回の送出し工程において、手延べ機の張出長を入力するために設けられている。到達条件入力フィールド201fは、送り出される桁が最終的に到達する位置を入力するために設けられている。
諸元算出ボタン201gは、ブロック数算出部15、配置位置算出部16および送出し量算出部17が、工程を作成するための諸元の算出を実行するために操作されるボタンである。
諸元調整領域202は、予測部18によって予測された、各回の桁の送り出しの状態を模式化して表示するための領域であり、桁ブロック数を表示でき、かつ撤去する架台の数の変更を入力できるように構成されている。また、諸元調整領域202において、各回の桁の送り出しにおける桁ブロックの色が異なるように表示される。
諸元調整領域202には、桁ブロック数を表すブロック数を表示するブロック数表示領域202aが設けられている。ブロック数は、送り出し前に軌条設備内で桁に接続される橋軸方向の桁ブロックの数である。一般的な施工では、軌条設備範囲において桁ブロックを追加できるようにクレーンの配置などを決定する。しかしながら、軌条設備範囲における桁組立の条件に制限が生じた場合、配置できるブロック数に影響が生じる場合がある。また、桁ブロックの一部が軌条範囲から多少飛び出しても組立可能な場合もある。このように自動化では判断しにくい事象に対処するためにブロック数を表示するようにしている。
送出工程作成領域203は、ステップ数入力フィールド203aと、手延機解体ヤード長入力フィールド203bと、送出工程作成ボタン203cとを有している。
ステップ数入力フィールド203aは、送り出しの回数を入力するために設けられている。
手延機解体ヤード長入力フィールド203bは、到達先で手延べ機を解体するためのヤードの長さを入力するために設けられている。
送出工程作成ボタン203cは、予測部18が予測した工程を決定して工程の作成を実行するために設けられたボタンである。
続いて、工程作成部13による送り出しの工程を決定する手法について図7を参照して説明する。図7の(a)~(i)は、工程作成部13が作成した送出し工程における各工程を示す図である。
(1)軌条設備21上での桁ブロック数の決定方法
図7の(a)に示すように、最初の送り出し状態では、手延べ機28が先端側で軌条設備21の外に張り出した状態で配置する。張出長は、手延べ機28の全長の1/3である。また、桁の架設可能範囲は、軌条設備21の全長から後方の以下の長さを除いた範囲とする。
〈控除範囲〉
(a)軌条設備21上に設置されたクレーン23がバックしながら桁架設を行う場合は、クレーン23の車両長を控除する。
(b)クレーン23の位置が軌条設備21外で制限されている場合は、クレーン23で架設できる範囲以外を控除する。クレーン23の位置は架設可能範囲までとする。ただし、(c)の控除範囲を考慮する。
(c)モデル作成部12によるモデル作成時における軌条長を決定する際に、逸走防止装置22の長さを考慮した場合は、その長さを控除する。
なお、(a)および(c)の控除範囲を最後尾ブロックの長さの半分以下で超えた場合は、桁27の全体を超えた範囲分を前進させるものとする。
(2)初回の送り出し長
図7の(b)に示すように、送り出し時の後方台車24は、追加した桁ブロック27aの最も後方の格点位置を中心に配置する。
後方台車24を設置した格点を軌条設備21の先端から下記の控え長Laを控えた位置まで送り出しを行う。下式において、Lfは前方台車25の長さであり、Lbは後方台車24の前方長さであり、Lgは架台26の長さであり、Nは架台26の数である。また、Bgは桁ブロック数であり、Bhは軌条設備21上の手延べ機ブロック数である。
La(m)=Lf+Lb+Lg×N
N=Bg+Bh-1
なお、手延べ機28を支持する架台26の有無は、手延べ機28の横繋ぎ材位置の軌条設備21上での有無で判断する。
上記の送り出しによって手延べ機28が橋脚32(第1橋脚)まで到達していない場合(トラス形の場合は先端から下フランジのKP点まで控えた位置)は、上記の控え長Laの計算で考慮した架台26の分をさらに送り出して照査する。それでも手延べ機28が橋脚32まで到達しない場合は、軌条設備21の長さの見直し等を実施する。
これに対し、上記の送り出しで手延べ機28の張出長が到達する橋脚32と次の橋脚33の支間の半分を超えている場合は、手延べ機28の先端が支間中央位置にあるように送り出し長を抑える。
(3)2回目以降の送り出し状態
図7の(c)~(i)に示す2回目以降の送り出しでは、主桁の架設可能範囲を(1)と同じ範囲で検討する。ただし、微少なはみ出しの対策は行わない。
(4)2回目以降の送り出し長
後方台車24の位置は(2)と同じとする。
送り出し位置も(2)と同じとする。ただし、架台数は下式で表される。下式において、Bg1は軌条設備21上の桁ブロック数である。
N=Bg1-2
なお、桁ブロック27aを支持する架台26の有無は、格点位置の軌条設備21上での有無で判断する。
次の橋脚への未到達および張り出し長の過大に対する対策も(2)と同様とする。また、送り出し桁全ての架設完了後は、最後まで送り出しを行う。
なお、送り出しは1支間単位を標準とする。
以上のように構成される架設工程提示装置10の工程を作成する動作について説明する。図8の(a)は工程作成ウインドウ200における諸元調整領域202を示し、図8の(b)は工程が削減された状態を示す諸元調整領域202を示す図である。図9の(a)~(c)は架台を撤去することにより桁の送出し量が増加する状態を示す諸元調整領域202を示す図である。図10の(a)および(b)は工程作成部13によって三次元モデル化された送出し工程の第1回の送り出しの状態を表示したシミュレーション画面を示す図である。図11の(a)~(c)は、工程作成部13によって三次元モデル化された送出し工程の第2回の送り出しの状態を表示したシミュレーション画面を示す図である。図12の(a)~(c)は、工程作成部13によって三次元モデル化された送出し工程の第3回の送り出しの状態を表示したシミュレーション画面を示す図である。図13は、工程作成部13によって三次元モデル化された桁降ろしの工程を表示したシミュレーション画面を示す図である。
まず、架設工程提示装置10は、基線算出部11が基線の算出に先立って、架設対象となる桁に関する情報や架設橋の周囲の地形情報を取り込んだ後、送り出し範囲を設定する。例えば、始点S1および支点P1~P3について、3支間を選択して範囲を設定する。
続いて、基線の作成において、まず、基線算出ウインドウ100における手延べ長決定画面への各値の入力後、算出を実行するボタンが操作されると、基線算出部11は、手延べ長およびヤードの外形を特定する各種の値を算出して、手延べ長決定画面にその算出結果を表示させる。また、基線算出部11は、これらの算出結果を基線情報として補助記憶装置4に保存する。
次に、基線算出ウインドウ100における平面形状決定画面101への各値の入力後、算出ボタン103が操作されると、基線算出部11は、想定される複数の曲線について、各支点にける桁の離隔値を算出し、算出結果一覧領域104に表示させる。算出結果一覧領域104に表示された曲線のうち1つが選択されると、基線算出部11は、ヤード(軌条基礎域)をCAD(Computer-Aided Design)図としてディスプレイ6に表示させる。これにより、周囲環境に対する干渉などを確認することができる。さらに、選択された曲線について基線決定ボタン107が操作されると、基線算出部11は、選択された曲線で基線の平面形状を決定し、基線の平面形状を基線情報として補助記憶装置4に保存する。
さらに、架設橋が勾配を有する場合、基線算出ウインドウ100における縦断形状決定画面への勾配に関する各値の入力後、基線の作成を実行するボタンが操作されると、基線算出部11は、基線の縦断形状を決定し、基線の縦断形状を基線情報として補助記憶装置4に保存する。
このようにして作成された送出し基線により、ヤードの大きさが決まるので、ヤードの大きさに応じて架設機材が決定される。モデル作成部12は、ウインドウに入力された各種のパラメータと、補助記憶装置4に保存されている基線情報とに基づいて、手延べ機、軌条設備、台車、架台および支点上設備について2Dモデルおよび3Dモデルを作成する。モデル作成部12は、作成した2Dモデルおよび3Dモデルのデータをモデル情報として補助記憶装置4に保存する。
工程の作成において、工程作成ウインドウ200における概要入力領域201への各値の入力後に諸元算出ボタン201gが操作される。これにより、組立可能範囲算出部14が組立可能範囲を算出し、ブロック数算出部15が桁ブロックの配置可能数を算出し、配置位置算出部16が架台の組立可能範囲における配置位置を算出し、送出し量算出部17が桁の送出し量を算出する。組立可能範囲、ブロックの配置可能数、架台の配置位置および桁の送出し量は、それぞれ組立可能範囲情報、ブロック数情報、配置位置情報および送出し量情報として補助記憶装置4に保存される。
予測部18は、組立可能範囲情報、ブロック数情報、配置位置情報および送出し量情報に基づいて、各回の桁の送り出しにおける、桁の位置が変化した状態およびブロックが追加された状態を予測し、それらの状態を工程作成ウインドウ200の諸元調整領域202に表示させる。
ここで、架台を撤去することによる送出し回数の削減について説明する。
組立可能範囲が狭まると配置できる桁の数が減るので、送り出しの回数が増える。その回数が多くなるほど、工費が増加するので、1つしか桁を配置できない状態で送り出しを行うのは効率的でない。このように場合は、つかえている架台を撤去する(横にずらしておいておく)ことにより、組立可能範囲をより広く確保することができる。架台の撤去は、具体的には次のようにして行う。
図8の(a)に示すように諸元調整領域202に表示された送出し工程の例では、6回の送り出しで架設が完了する。これに対し、図8の(b)に示すように、諸元調整領域202に設けられた架台撤去のためのチェックボックス202bが、例えば、1回目および2回目の送り出しについてチェックされる。すると、予測部18は、続く2回目および3回目の送り出しについて、それぞれ架台を撤去した状態で各回の送り出しの状態を予測し、当該状態を諸元調整領域202に表示させる。この結果、図8の(b)に示すように、5回の送り出しで架設が完了することがわかる。
上記の例について、より詳しく説明する。まず、図9の(a)に示す状態では、架台が撤去されておらず、3回目の送り出しで、手延べ機の先端が支点P1,P2の間に達している。この状態から図9の(b)に示すように、1回目の送り出しについてチェックボックス202bがチェックされる。すると、予測部18は、続く2回目の送り出しについて、架台を撤去した状態での送り出しを予測する。これにより、2回目の送り出し量が、図9の(b)に示す例では、図9の(a)に示す例に対して増大する。
しかしながら、図9の(b)に示す例では、3回目の送り出しに先立って架台が戻されたので、3回目の送り出し量が伸びず、手延べ機の先端が支点P2に達していない。このため、手延べ機の先端が支間中央位置となる送出し量に控えられる。これにより、組立可能範囲を大きく空けることができていない。
そこで、図9の(c)に示すように、2回目の送り出しについてチェックボックス202bがチェックされる。すると、予測部18は、続く3回目の送り出しについて、架台を撤去した状態での送り出しを予測する。これにより、3回目の送り出し量が、図9の(c)に示す例では、図9の(b)に示す例に対して増大するので、手延べ機の先端が支点P2に達する。
このように、各回の送出し量および送出し回数を諸元調整領域202において確認しながら、必要に応じて架台を撤去することにより、送出し量を増大させることができる。それゆえ、効率的な送出し工程を作成することができる。
以上のように、送出し量および送出し回数の調整が必要に応じて行われた後、工程作成ウインドウ200における送出工程作成領域203の送出工程作成ボタン203cが操作されると、予測部18は、各回の桁の送り出しにおける、桁の位置が変化した状態およびブロックが追加された状態を工程情報として補助記憶装置4に保存する。
モデリング部19は、補助記憶装置4に保存されたモデル情報(2Dモデル情報)および工程情報に基づいて、工程を2Dシミュレーションする。この例について、図7を参照して説明する。
モデリング部19は、図7の(a)~(i)に示す2Dシミュレーション画像をディスプレイ6に表示させる。2Dシミュレーションにおいて、まず、図7の(a)に示すように、初回の送り工程に先立って、軌条設備21上で、クレーン23によって手延べ機28および桁27を組み立てる。この状態では、手延べ機28が橋台31から設定された長さで張り出している。
第1回の送り出しでは、図7の(b)に示すように、後方台車24および前方台車25によって、手延べ機28および桁27を送っていく。このとき、手延べ機28の先端は、橋脚32,33の間に達する。また、架台26は、送り出し時は、桁27に吊り下げられて一緒に移動し、軌条設備21の端部まで達すると、軌条設備21上に降ろされる。そして送り出し作業が終われば、架台26は、図7の(c)に示すように、後方台車24および前方台車25に引っ張られて次の桁組立に備えて設置される。
この状態で、クレーン23によって桁ブロック27aを桁27の後端に配置可能なブロック数で追加する。桁ブロック27aが追加されると、第2回の送り出しでは、図7の(d)に示すように、手延べ機28および桁27を送っていく。この状態では、手延べ機28の先端が橋脚33を超えた位置に達する。
また、図7の(e)に示すように、さらに桁ブロック27aが追加されると、図7の(f)に示すように、第3回の送り出しが行われる。この状態では、手延べ機28の先端が橋脚34を超えた位置に達する。
そして、図7の(g)に示す桁ブロック27aの追加の後、図7の(h)に示すように、手延べ機28の先端が橋台35上に達すると、後方台車24および前方台車25の支持位置を変更して、さらに送り出す。これにより、図7の(i)に示すように、桁27が到達先の橋台35に達する。
モデリング部19は、補助記憶装置4に保存されたモデル情報(3Dモデル情報)および工程情報に基づいて、工程を3Dシミュレーションする。この例について、図10~図13を参照して説明する。
まず、モデリング部19は、図10の(a)に示すように、シミュレーションウインドウ300をディスプレイ6に表示させる。シミュレーションウインドウ300上には、図示はしないが、各工程の一覧を記載した工程管理ウインドウが表示される。工程管理ウインドウに記載された全工程から1つが選択されて、OKボタンが操作されると。シミュレーションウインドウ300上に工程の3D画像が表示される。
なお、以降に示す工程については、一部の工程を抜粋して説明する。
図10の(a)は、軌条設備上で手延べ機に桁が組み立てられた状態を示している。また、図10の(b)は、第1回の送り出しが行われ、手延べ機が第1橋脚上に達した状態を示している。
図11の(a)は、次の送り出しに備えて、軌条設備上で桁ブロックが追加される状態を示している。図11の(b)は、第2回の送り出しが行われている状態を示している。図11の(c)は、第2回の送り出しが完了し、手延べ機が次の橋脚上に達した状態を示している。
図12の(a)は、次の送り出しに備えて、軌条設備上で桁ブロックが追加される状態を示している。図12の(b)は、第3回の送り出しが行われている状態を示している。図12の(c)は、第3回の送り出しが完了し、手延べ機がさらに次の橋脚上に達した状態を示している。
そして、図13は、桁全体が橋脚上に設けられた支点上設備から降ろされた状態を示している。
以上に述べたように、本実施形態に係る架設工程提示装置10は、基線算出部11、モデル作成部12および工程作成部13を備えている。
基線算出部11が送出し基線を算出することにより、ヤードなどの規模を決定することができる。また、曲線形状の桁を送り出すための送出し基線を、各支点におけるずれが最小となるように自動処理で決定することができる。それゆえ、曲線橋の架設における送出し基線を決定するまでの時間を短縮することができる。
予測部18は、入力された各種の情報を基に算出した、組立可能範囲情報、ブロック数情報、配置位置情報および送出し量情報に基づいて、各回の送出し工程を予測する。これにより、送出し工程を短時間で作成して提示することができる。
モデル作成部12は、決定されたヤードなどの規模と送出し基線とに基づいて、送り出しに用いられる各機材のモデルを作成する。モデリング部19は、このモデルを用いることにより、各工程を容易に2Dおよび3Dにてモデリングすることができる。
本実施形態を総括すれば、以下にように捉えることができる。
本実施形態に係る架設工程提示装置10は、複数のブロックで桁を組み立てる領域であるヤードにおいて前記桁を組み立てることができる組立可能範囲を算出する組立可能範囲算出部14と、ブロックを組立可能範囲に配置することが可能な配置可能数を算出するブロック数算出部15と、桁を送る複数の台車および組み立てられる桁を支持する架台の組立可能範囲における配置位置を算出する配置位置算出部16と、台車および前記架台の配置位置によって決まる前記桁の送出し量を算出する送出し量算出部17と、算出された、組立可能範囲と、配置可能数と、台車および架台の配置位置と、送出し量とに基づいて、各回の桁の送り出しにおける、桁の位置が変化した状態および前記ブロックが追加された状態を予測する予測部18とを備えている。
上記構成によれば、各回の桁の送り出しにおける、桁の位置が変化した状態およびブロックが追加された状態を予測に基づいて提示することができる。これにより、桁の送出し工程を容易に確認することができる。
また、架設工程提示装置10において、予測部18は、予測した各回の桁の送り出しの状態を模式化して表示するとともに、追加するブロックの数の変更を入力するための変更領域(諸元調整領域202)を表示させ、変更領域に入力された変更に基づいて予測を再度行ってもよい。
上記構成によれば、桁を送り出す各工程の状態を容易に把握することができる。また、送出し量に応じてブロックを追加することができる。
また、架設工程提示装置10において、予測部18は、変更領域において前記架台の撤去を受け入れてもよい。
上記構成によれば、架台を撤去することにより、送出し量を増大させることができる。
また、架設工程提示装置10において、組立可能範囲算出部14は、ヤードのヤード長と、最前の記桁に取り付けられる手延べ機がヤードから張り出す張出長とに基づいて、組立可能範囲を算出してもよい。
上記構成によれば、ヤード長および張出長を与えるだけで組立可能範囲を得ることができる。
また、架設工程提示装置10において、組立可能範囲算出部14は、手延べ機の後端位置に基づいて桁における先頭のブロックの位置を特定し、組立可能範囲に配置可能な配置可能数を算出してもよい。
上記構成によれば、予め長さが定まっている手延べ機の後端位置に基づいて、組立可能範囲に配置可能なブロックの配置可能数を容易に算出することができる。
また、架設工程提示装置10は、予測部18によって予測された、前記桁の位置の変化および前記ブロックの追加状態を三次元にモデル化する三次元モデル化部(モデリング部19)をさらに備えていてもよい。
上記構成によれば、各工程における桁の位置の変化およびブロックの追加状態が三次元で表されるので、各工程で送り出される桁や手延べ機が周囲の環境に対して干渉しているか否かなどを確認することができる。
また、架設工程提示装置10は、曲線状の前記桁を送り出す方向の基準となる送出し基線を算出する基線算出部11をさらに備えている。基線算出部11は、異なる曲率の円弧について全ての支点に対するずれ量を算出し、各支点に対するずれ量の最大値が最も小さい前記円弧を前記送出し基線として決定する。三次元モデル化部は、決定された送出し基線の方向に桁を送り出す状態をモデル化してもよい。
上記構成によれば、従来、膨大な手間を要して決定されていた曲線状の桁の送出し基線を容易に決定することができる。また、三次元にモデル化された桁の送り出し状態に送出し基線による送り出し方向が反映される。これにより、桁の送り出し工程をより高精度に作成することができる。
また、架設工程提示装置10において、基線算出部11は、支点のうち指定された支点について、円弧とのずれ量がそれぞれ最小となるように最小二乗法により送出し基線を算出してもよい。
上記構成によれば、各支点とのずれ量のより少ない送出し基線を決定することができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
架設工程提示装置10は、基線算出部11、モデル作成部12および工程作成部13の各機能を実現するソフトウェアである架設工程提示プログラムの命令を実行するコンピュータによって構成されている。このコンピュータは、1つ以上のプロセッサを備えているとともに、架設工程提示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが架設工程提示プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。
上記プロセッサとしては、例えばCPU1を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM3等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、架設工程提示プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。
また、架設工程提示プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、架設工程提示プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10 架設工程提示装置
11 基線算出部
14 組立可能範囲算出部
15 ブロック数算出部
16 配置位置算出部
17 送出し量算出部
18 予測部
19 モデリング部(三次元モデル化部)
202 諸元調整領域(変更領域)

Claims (7)

  1. 送出し工法によって桁を架設する工程を提示する架設工程提示装置であって、
    複数のブロックで前記桁を組み立てる領域であるヤードにおいて前記桁を組み立てることができる組立可能範囲を算出する組立可能範囲算出部と、
    前記ブロックを前記組立可能範囲に配置することが可能な配置可能数を算出するブロック数算出部と、
    前記桁を送る複数の台車および組み立てられる前記桁を支持する架台の前記組立可能範囲における配置位置を算出する配置位置算出部と、
    前記台車および前記架台の配置位置によって決まる前記桁の送出し量を算出する送出し量算出部と、
    算出された、前記組立可能範囲と、前記配置可能数と、前記台車および前記架台の配置位置と、前記送出し量とに基づいて、前記桁の送り出しにおける、前記桁の位置が変化した状態および前記ブロックが追加された状態を予測する予測部とを備えていることを特徴とする架設工程提示装置。
  2. 前記予測部は、予測した前記桁の送り出しの状態を模式化して表示するとともに、追加する前記ブロックの数の変更を入力するための変更領域を表示させ、当該変更領域に入力された変更に基づいて予測を再度行うことを特徴とする請求項1に記載の架設工程提示装置。
  3. 前記予測部は、前記架台の撤去を受け入れることを特徴とする請求項1または2に記載の架設工程提示装置。
  4. 前記予測部によって予測された、前記桁の位置の変化および前記ブロックの追加状態を三次元にモデル化する三次元モデル化部をさらに備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の架設工程提示装置。
  5. 曲線状の前記桁を送り出す方向の基準となる送出し基線を算出する基線算出部をさらに備え、
    前記基線算出部は、異なる曲率の円弧について全ての支点に対するずれ量を算出し、各支点に対するずれ量の最大値が最も小さい前記円弧を前記送出し基線として決定し、
    前記三次元モデル化部は、決定された前記送出し基線の方向に前記桁を送り出す状態をモデル化することを特徴とする請求項4に記載の架設工程提示装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の架設工程提示装置としてコンピュータを機能させるための架設工程提示プログラムであって、各部としてコンピュータを機能させるための架設工程提示プログラム。
  7. 請求項6に記載の架設工程提示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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