JP6996816B2 - 医薬化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、特定のα-MSH類似体化合物、使用のための化合物、製造のための化合物の使用、化合物を調製する方法、アミノ酸又はペプチド誘導体を調製する方法、及び治療により対象を処置する方法に関する。
メラノコルチンは、メラノコルチン-1-受容体(MC1R)との相互作用により表皮に色素沈着を誘起するペプチドホルモン系統群を含む。α-メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH)は、一部の非ヒト動物の下垂体中葉から、且つヒトの皮膚のUV暴露されたケラチノサイトから放出される主要な色素性ホルモンである。この13アミノ酸のペプチドは、式Ac-Ser-Tyr-Ser-Met-Glu-His-Phe-Arg-Trp-Gly-Lys-Pro-Val-NHにより表される。α-MSHはMC1Rに結合し、サイクリックAMP介在性シグナル伝達を誘起し、DOPA前駆物質からメラニンポリマーの合成へと導く。様々なα-MSH類似体が、国際公開第2008025094号及び国際公開第2012107592号に記載されている。
ヒトにおいて、メラニン及びフェオメラニンの2種類のメラニンが発現し得る。茶色がかった黒色色素メラニンは、光分解に抵抗性であり、活性酸素ラジカルを失活させる能力を有するため、光防護特性を有すると考えられている。フェオメラニンは、赤みを帯び、含硫の色素であり、日光に対する日焼け応答の不十分さが報告されており且つメラノーマ及び非メラノーマの皮膚癌の両方が発生するリスクがより大きいと一般的には考えられている肌の白いヒト対象において発現することが多い。α-MSHとMC1Rとの結合は、アデニル酸シクラーゼの活性化を通して、ユーメラニン形成(eumelanogenesis)を更に刺激する。
皮膚及び他の疾患における処置は進歩してきている一方、化合物及び医薬的処置に関する、当技術分野におけるより多くの及び/又は改善された選択肢に対する必要性が依然として存在する。
本発明の一態様に基づいて、α-MSH類似体の骨格中の第4級アンモニウム基(第4級は、4個の置換基を有する正電荷を帯びた窒素原子)の導入などの改変は、高収率及び/又は高純度を伴い、有効性増大及び/又は効率的な調製を含む利益に関連することを、我々は驚いたことに見出した。
本発明の一態様では、α-MSH類似体化合物は、メラノコルチン-1受容体(MC1R)に対してアゴニスト活性を呈するα-MSHの誘導体であり、α-MSHが結合する上記受容体は、メラノサイト内でメラニンの産生を開始するものであり、α-MSH類似体は、その骨格中に第4級アンモニウム基を含む。
本発明の一態様では、第4級アンモニウム基(α-MSH類似体に結び付いている)は、メチル、エチル及びプロピルから独立して選択される3個の置換基を有する。正電荷を帯びたアンモニウム基は、-(CH2)-CO-中間基でα-MSH類似体の骨格に結び付いており、n=1~4、好ましくは1~3、より好ましくは1又は3であることが好ましい。本発明の目的のために、-(CH2)-CO-中間基は、第4級アンモニウム基の一部である。
本発明の更なる態様では、α-MSH類似体(第4級アンモニウム基に結び付いている)は好ましくはヘキサペプチドであり、製造労力及び/又は費用の低下、劣化の影響を受けにくいこと、詳細には重量基準当たりの活性向上及び効力向上を含み、本発明の化合物に付加的利益を提供している。ヘキサペプチドは、以下の6単位:Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NHを含むことが好ましく、Xは、Arg、ホモArg及び/又はノルArgから選択され、好ましくはArg又はホモArgから選択され、高収率及び/又は高純度を伴い、有効性増大及び効率的な調製を含み、化合物に付加的利益を提供している。ホモArgの選択により、劣化の影響を受けにくいこと、有効性増大、安定性の増加及び高収率の調製方法を含み、更に好ましい利益が提供される。
したがって、本発明は、α-MSH類似体化合物であって、メラノコルチン-1受容体(MC1R)に対してアゴニスト活性を呈するα-MSHの誘導体であり、α-MSHが結合する上記受容体はメラノサイト内でメラニンの産生を開始するものであり、α-MSH類似体は、その骨格中に第4級アンモニウム基を含む、α-MSH類似体化合物に関する。
本発明は、式:
N-(CH2)-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH
(式中、R、R及びRは、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
nは、1~4であり;
Xは、Arg、ノルArg及びホモArgから選択される)
を有する化合物又は薬学的に許容されるその塩に更に関する。
好ましい化合物(化合物1)は、
(CN-CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-Arg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である。
好ましい化合物(化合物2)は、
(CHN-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-Arg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である。
好ましい化合物(化合物3)は、
(CN-CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ホモArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である。
好ましい化合物(化合物4)は、
(CHN-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ホモArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である。
好ましい化合物(化合物5)は、
(CN-CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ノルArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である。
好ましい化合物(化合物6)は、
(CHN-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ノルArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である。
更なる実施形態では、本発明の化合物は、医薬として使用される。本発明の化合物は、皮膚障害の治療的処置に使用されることが好ましい。本化合物は、色素沈着障害、光線性皮膚症、皮膚癌の予防、及び/又は皮膚細胞中のDNA修復の処置に使用されることが好ましい。本化合物は、皮膚に局所的に適用されるか、又は持続放出性又は徐放性の製剤を介して適用されることが好ましい。
更なる実施形態では、本発明は、医薬製造に基づいた化合物の使用に関する。本化合物は、好ましくは医薬的使用のための薬学的に活性の生成物に含まれる。
更なる実施形態では、本発明は、化合物RN-(CH2)-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH、又は薬学的に許容されるその塩を調製する方法に関し、
、R及びRは、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
nは、1~4であり;
Xは、Arg、ノルArg及び/又はホモArgから選択され、
トリペプチドD-Phe-X-Trp(4-6)を用意するステップと;
トリペプチド(4-6)D-Phe-X-Trpとヒスチジン(3)とを連結するステップと;
第4級アンモニウム化合物R-(CH2)-COOとジペプチドNle-Glu(1-2)とを連結するステップと;
第4級アンモニウム基を保有するジペプチドNle-Glu(1-2)とテトラペプチドHis-D-Phe-X-Trp(3-6)とを連結するステップと
により、化合物RN-(CH2)-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NHを調製する。
XがホモArgである本方法の好ましい方法は、トリペプチドD-Phe-ホモArg-Trp(4-6)が、リジン側鎖の遊離アミノ官能基をグアニル化試薬ベンゾトリアゾール-1-カルボキサミジニウムトシレート(BCAT)を用いて変換することにより、トリペプチドD-Phe-Lys-Trpから調製されることである。任意選択で、Lys基を一時的に保護し、LysのホモArgへの変換は、α-MSH類似体化合物を調製する方法のより後のステップにおいて行われる。
更なる実施形態では、本発明は、第4級アンモニウム基R-(CH2)-CO-
(式中、R、R及びRは、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
nは、1~4である)
を含むアミノ酸又はペプチド誘導体を調製する方法であって、
第4級アンモニウム化合物R-(CH2)-COOの酸塩化物及びペルシリル化基を含むアミノ酸ベースの化合物を使用し、第4級アンモニウム化合物の酸塩化物とアミノ酸ベースの化合物のペルシリル化基とを反応させることによる方法に関する。
更なる実施形態では、本発明は、式:
N-(CH2)-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH
(式中、R、R及びRは、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
nは、1~4であり;
Xは、Arg、ノルArg及びホモArgから選択される)
を有する化合物又は薬学的に許容されるその塩を投与することによる治療によって、対象を処置する方法に関する。
本発明の化合物は、例えばMC1R結合親和性、効力、及び/又は有効性に関するin-vitro及び/又はin-vivoの試験において有益な結果をもたらすか、又は安定性の増加を示し、医薬標的としてMC1R発現を増加させることに特に有用であることを、我々は驚いたことに見出した。更に、本発明の化合物は、安全に且つ効率的に合成され、詳細には高収率であり得ることを我々は見出した。
[発明の詳細な説明]
本発明の目的のために、本明細書で表される用語「α-MSH類似体」は、メラノコルチン-1受容体(MC1R)に対してアゴニスト活性を呈するα-MSHの誘導体と定義され、α-MSHが結合する上記受容体はメラノサイト内でメラニンの産生を開始するものである。
本明細書において、以下の略語が使用されている:Arg-アルギニン、D-Phe-フェニルアラニンのD異性体;Glu-グルタミン酸;Gly-グリシン;His-ヒスチジン;ホモArg-ホモアルギニン(Argと比較して、アルキル鎖中に1個の-CH-単位が付加されている);Lys-リジン;Met-メチオニン;Nle-ノルロイシン;ノルArg-ノルアルギニン(Argより、アルキル鎖中に1個の-CH-単位が少ない);Phe-フェニルアラニン;Ser-セリン;Trp-トリプトファン。アミノ酸の前の接頭辞「D」は、D-異性体の立体配置を示す。他に詳細に明示しない限り、全てのアミノ酸は、L-異性体の立体配置である。
全てのペプチド及びペプチド誘導体は、アシル化アミノ末端を左側に、且つ直鎖の立体配置の分子の逆末端における、アミド化カルボキシル末端は右側に書かれる。理解されるように、アシル化アミノ末端は、本発明に基づいて他の基により置き換えることができるが、ペプチド及びペプチド誘導体の配向は同一のままである。一般的慣習に従って、左側の最初のアミノ酸は1位に位置し、例えば、Nle(1)はNleがN末端(左側)に位置することを表す。
本明細書では、ホモArg及びノルArgは、厳密にはアミノ酸誘導体であるけれども、アミノ酸として表され得る。同じように、第4級アンモニウム基を含む化合物、ホモArg、ノルArg及び/又は他のアミノ酸誘導体は、厳密にはペプチド誘導体であるけれども、ペプチドとして表され得る。したがって、当業者は、本文書におけるペプチド分子への言及は(ヘキサペプチド及びα-MSH類似体を含む)、それらの誘導体への言及を含むことを理解されたい。
本明細書の全体を通して、単語「含む(comprise)」、又は「含む(comprises)」又は「含んでいる(comprising)」などの変化型は、明記された要素、整数若しくはステップ、又は要素群、整数(複数)又はステップ(複数)の包含を意味するが、いかなる他の要素、整数若しくはステップ、又は要素群、整数(複数)若しくはステップ(複数)も排除しないことを理解されたい。
本発明は、好ましくはα-MSH類似体の骨格の一部として第4級アンモニウム基を含むα-MSH類似体に関し、α-MSH誘導体は好ましくはヘキサペプチドであり、より好ましくは以下の6アミノ酸:-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH、式中、Xは、Arg、ホモArg又はノルArgである、を含むヘキサペプチドである。本発明の一態様に基づいて、Argは、有効性増大を含む付加的利益のために、α-MSH類似体の骨格中で、ノルArg又は好ましくはホモArgにより置き換えられる。
本発明に基づいて、本化合物は第4級アンモニウム基を好ましくは有する。第4級アンモニウム基は、好ましくはα-MSH類似体の骨格の一部であり、好ましくは骨格末端に、最も好ましくはペプチドの1位のアミノ酸単位(本明細書で使用される慣習的表現を使用して、左側)に結び付いており、好ましくはAc単位を置き換えており、好ましくはペプチドの1位のアミノ酸としてNle-単位に結び付いている。α-MSH類似体骨格に結び付いていることに加えて、第4級アンモニウム基は、それぞれ独立してメチル、エチル、及びプロピル、好ましくはメチル及びエチルから選択される3個の置換基R、R及びRを含むことが好ましい。第4級アンモニウム基は、中間基-(CH-CO-によって表されるR基を更に含むことが好ましく、式中、nは1~4であり、好ましくはnは1~3であり、より好ましくは1又は3である。第4級アンモニウム基の中間基Rは、α-MSH類似体の骨格に、好ましくは骨格の1位にあるNle単位に結び付いていることが好ましい。
好ましい第4級アンモニウム基は、EtNCHCO-基であり、トリエチルグリシル基と呼ばれ、(CN-CH-CO-と書かれ得る。別の好ましい第4級アンモニウム基は、MeN-CH-CH-CH-CO-基であり、ブチロベタイン基と呼ばれ、(CHN-(CH-CO-と書かれ得る。したがって、本発明に基づいて、第4級アンモニウム基は、トリエチルグリシル基及びブチロベタイン基から好ましくは選択される。
α-MSH類似体は、Arg、ホモArg及びノルArgから選択される基を好ましくは含む。α-MSH化合物はヘキサペプチドであることが好ましい。ヘキサペプチドの骨格は、以下の6個のアミノ酸:-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH、式中、XはArg、ホモArg又はノルArgである、を含み、-Nleは第4級アンモニウム基に結び付いていることが好ましい。本発明の一態様に基づいて、Argは、有効性増大を含む付加的利益のために、α-MSH類似体の骨格中で、ノルArg又は好ましくはホモArgにより置き換えられる。
好ましいMC1Rアゴニストのα-MSH類似体分子は:R-R-R、式中、Rは-(CH-CO-を表し、Rは好ましくは-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH、式中、XはArg、ホモArg及び/又はノルArgから選択される、であるα-MSH類似体を表す、と表され得る。MC1Rアゴニストのα-MSH類似体分子は、MC1Rに対してアゴニスト活性を有するα-MSHの誘導体と定義され、α-MSHが結合する上記受容体はメラノサイト内でメラニンの産生を開始するものである。
一態様では、本発明は、(CN-CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-Arg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩に関する。別の態様では、本発明は、(CHN-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-Arg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩に関する。別の態様では、本発明は、(CN-CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ホモArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩に関する。別の態様では、本発明は、(CHN-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ホモArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩に関する。別の態様では、本発明は、(CN-CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ノルArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩に関する。別の態様では、本発明は、(CHN-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ノルArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩に関する。
第4級アンモニウム基は、本発明の化合物に正電荷を与え、これは慣習に基づいて、窒素原子の次に+記号を付けて、すなわち、Nと表すことが好ましい。また、環境に応じて、特定のアミノ酸は塩基として作用し、プロトンを引き付け得て、当技術分野で周知のようにペプチドに電荷をもたらす。一態様に基づいて、本化合物は正電荷を帯びており、薬学的に許容される負電荷を帯びた対イオンと好ましくは結合する。対イオンは、負電荷を帯びた薬学的に許容される陰イオンYであることが好ましい。Yはまた、複数の負電荷を有し得て、その場合、Yは本発明の1つ又は複数の化合物内の複数のN陽イオンと結合し;本発明の化合物は、原則的に複数の第4級アンモニウム基又は他の荷電基も有し得ることが理解されよう。薬学的に許容される陰イオンYの例は、HCl、HBr、HI、HSO、HPO、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、及びアスコルビン酸などの有機酸又は無機酸から生じる。任意選択で、これらの化合物は、例えばトリフルオロ酢酸塩のようにハロゲン化される。Yは、アセテート、クロリド、又はスルフェートであることが好ましく、より好ましくはアセテートである。
好ましい化合物の合成を以下に提供し、本発明に基づいて、第4級アンモニウム基とα-MSH類似体とをいかに結び付けるかも一般的に示す。
本発明の化合物は、医薬として医薬的使用のための薬学的に活性の薬剤として好ましくは使用される。本発明の医療適用は治療的性質のものであることが理解されよう。本発明の目的のために、疾患予防は処置という用語に包含されると考えられる。
本発明の化合物は、様々な医療適用の処置及び/又は予防用に、好ましくは排他的な治療的性質の医療適用に有益に使用され得る。本発明の化合物の使用への言及は、薬学的に許容される塩だけでなく、好ましくは本発明の化合物のプロドラッグ、立体異性体、互変異性体、水和物、水素化物及び/又は溶媒和物の使用も含むことが好ましい。
本発明の化合物は、本明細書に示される適用及び投与の処置のための医薬製造において使用され得る。
本発明の化合物は、疾患の処置のために使用されることが好ましく、本化合物は、結合を通して、疾患を標的とする薬物としてMC1R発現を有益に増加させる。このような疾患の例は、色素沈着障害、光線性皮膚症、皮膚癌の予防、及び/又は皮膚細胞中のDNA修復(UV暴露の後/UV暴露に起因する)である。本明細書の開示は、言及したそれぞれの特定の適用のための、本発明のそれぞれの特定の化合物の使用を含むことが当業者によって最も確実に理解されよう。
一態様では、本発明の化合物は、色素沈着(又は皮膚色素沈着)障害の処置用に使用される。このような障害は、色素沈着過剰でもあり得るが、この場合は詳細には色素沈着低下障害が重大である。本発明の化合物は、メラニン形成を誘起し得て、治療的メラニン形成の誘起に有用であることを我々は見出した。
一態様では、本発明は、本発明に基づいた化合物を用いた色素沈着障害の処置としての皮膚中のメラニン形成の誘起に関する。用語「メラニン形成」は、本明細書で使用されるとき、治療的目的で、メラノサイトと呼ばれるメラニン産生細胞によりメラニンを産生する対象の能力と定義される。治療的メラニン形成を生み出す例は、UV照射損傷から皮膚を保護すること、例えば、皮膚のしわ、日光皮膚炎及び/又は癌の発達などを防止することである。
色素沈着低下障害の重大で好適な例は白斑である。白斑は、メラニンを含む色素の損失を特徴とする慢性の皮膚状態であり、周囲の無影響の有色素の、より暗色の皮膚組織とは異なる色及び外観を有し、それらと対照を成す不規則に蒼白の脱色性の皮膚をもたらす。一態様では、本発明は、白斑の処置、特にUV光処置との組み合わせに関する。本発明の化合物は、白斑の処置に、詳細には白斑部位の再色素沈着のために使用されることが好ましく、したがって、白斑の皮膚と周囲の皮膚組織との間の対照を減少させる。
光線性皮膚症は、UV照射に対する皮膚の光線過敏に関連する皮膚疾患であり、5種類の一般的部類に分類され得る:特発性光線性皮膚症(多形日光疹(PLE)、光線痒疹、種痘様水疱症、慢性光線過敏性皮膚炎、及び日光じん麻疹-SUを含む);外因性の要因に続発する光線性皮膚症(光毒性反応及び光アレルギー反応を含む);内因性の要因に続発する光線性皮膚症(骨髄性プロトポルフィリン症-EPPを含む主にポルフィリン症);光線増悪性皮膚疾患(自己免疫疾患、感染状態、及び栄養障害を含む);並びに遺伝性皮膚症。
一態様では、本発明は、光線性皮膚症の処置に関する。本発明の化合物は、光線性皮膚症の処置に、詳細にはEPP、PLE、及びSUに対して、最も詳細にはEPPに対して使用されることが好ましい。
皮膚癌は、メラノーマ及び非メラノーマの癌を含む。一般的には、より高い皮膚メラニンレベルは、皮膚癌予防の尺度と考えられる。一態様では、本発明は、癌予防のための本発明の化合物の使用に関する。本発明の化合物は、癌予防、詳細には、メラノーマ及び詳細には非メラノーマを含む皮膚癌の予防に使用されることが好ましい。一般の人々が本発明を通して皮膚癌予防から恩恵を受ける一方、免疫無防備状態の患者(詳細にはHIV-AIDS患者、同種移植片患者、すなわち、受給者が別の対象から移植片を受け取る、及び/又は免疫抑制薬処方を受けている患者)、受容体機能の損失又は減少に関連する1つ又は複数のMC1R変異型対立遺伝子を有するヒト対象(好ましくはVal60LEU(V60L)、Asp84Glu(D84E)、Val92Met(V92M)、Arg142His(R142H)、Arg151Cys(R151C)、Arg160Trp(R160W)及びAsp294His(D294H)から選択される)を含む特定の患者群が、本発明の化合物の使用から特に恩恵を受ける。
UV照射が、DNAに、詳細には真皮(皮膚)細胞のDNAに損傷を起こし得ることは理解される。一態様では、本発明はDNA修復に関する。したがって、本発明は、好ましくは皮膚内の、詳細には皮膚のUV照射に続くDNAの修復における使用のための本発明の化合物に関する。
本発明の化合物は対象に使用されることが好ましく、上記対象は好ましくは哺乳動物、好ましくはげっ歯類及び/又はヒト、より好ましくはヒトの対象である。
本発明の一態様では、本発明の化合物は、対象の処置用のUV光と併用される。
本明細書で有用な任意の化合物は、当技術分野で既知の様々な投与技術又は送達技術を使用して、対象に投与され得る。投与方式は、処置される対象及び選択された化合物に応じて変わる。様々な態様では、本化合物は、経口的に(又は経腸的に)、非経口的又は局所的に(好ましくは皮膚に対して)投与され得る。
用語「経口的」は、消化管を介した化合物の投与を包含して本明細書で使用される。
用語「非経口的」は、それにより化合物が体循環に導入される、経口投与以外の任意の投与経路を包含して本明細書で使用される。一般的には、非経口投与は、静脈内、筋肉内、皮下、腹腔内、皮内、眼性、吸入、経鼻、直腸式、腟式、経皮的、バッカル、舌下、又は粘膜性の投与で達成され得る。
用語「粘膜性」は、本明細書で使用されるとき、対象の身体の粘膜(mucosa)(粘膜(mucousmembranes))を利用する方法による化合物の投与を包含し、バッカル、鼻腔内、歯肉、腟式、舌下、肺性、又は直腸組織などであるが、これらに限定されない。
用語「経皮的」は、本明細書で使用されるとき、皮膚に適用され続いて皮膚を通過し体循環へと入る化合物の投与を包含し、経皮製剤、バッカルパッチ、皮膚パッチ、又は経皮的パッチなどであるが、これらに限定されない。
用語「局所的」は、本明細書で使用されるとき、皮膚への投与を包含し、局部効果のための、皮膚、目、又は粘膜領域へのクリーム、ゲル、又は溶液などの適用製剤を含み得る。本発明の化合物は、皮膚投与用の局所用組成物に組み込まれ得る。一態様では、局所用組成物は、皮膚内の適用位置において局部有効性を有し、したがって局部的に投与される。別の態様では、局所用組成物は、化合物が経皮的に(皮膚を通して)血流内へ移動することを必要とし、化合物への全身的暴露をもたらす全身的有効性を有し、したがって経皮的に投与される。
化合物への全身的暴露を達成し得る他の好ましい投与経路は、皮下(「皮膚の下」)及び筋肉内(「筋肉の中」)である。
一態様では、本発明の化合物は、皮膚に局所的に投与される。したがって、本発明は、本発明の化合物を対象の皮膚に投与することに関する。別の態様では、本発明の化合物は、皮膚に非経口的に投与される。したがって、本発明は、本発明の化合物を対象の皮膚を通して投与することに関する。
本発明の化合物は、組成物内に製剤化されることが好ましい。上記組成物は、好ましくは医薬組成物である。上記組成物は、本発明の化合物に加えて、少なくとも1つの薬学的に許容可能な原料を好ましくは含む。そのような薬学的に許容可能な原料の例は、担体、ポリマー、増粘剤、希釈剤、充填剤、緩衝剤、防腐剤及び界面活性剤である。
一態様では、上記組成物は、持続放出性又は制御放出性の製剤であり、化合物への身体のより長い及び/又はより制御された暴露をもたらす。上記組成物は、インプラントであり得る。好ましい一実施形態では、上記化合物は、国際公開第2006/012667号に記載されるものなどの長期放出性のインプラント製剤で投与される。
調製プロセス
本発明の化合物は、以下のように好ましくは調製されるが、当業者は本明細書を検討し、本方法を変更したものが利用され得て、また、それらが現在特許請求された発明によって包含されることを理解するであろう。好ましい方法に基づいて、液相又は固相のペプチド合成により、好ましくは続いてクロマトグラフィー精製により、且つ好ましくは凍結乾燥により、本発明の化合物を調製する。
一般的には、本発明は、αMSH類似体化合物
N-(CH2)-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH
又は薬学的に許容されるその塩の調製に関し、
式中、
、R及びRは、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
nは、1~4であり;
Xは、Arg、ホモArg又はノルArgから選択される、
ステップ1:トリペプチドD-Phe-X-Trp(4-6)を提供することと;
ステップ2:トリペプチド(4-6)D-Phe-X-Trpとヒスチジン(3)とを連結することと;
ステップ3:第4級アンモニウム化合物R-(CH2)-COOとジペプチドNle-Glu(1-2)とを連結することと;
ステップ4:第4級アンモニウム基を保有するジペプチドNle-Glu(1-2)とテトラペプチドHis-D-Phe-X-Trp(3-6)とを連結することと、
により、化合物RN-(CH2)-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NHを調製する。
化合物を精製し(ステップ5);好ましくは化合物を濃縮し(ステップ6);且つ好ましくは化合物を凍結乾燥する(ステップ7)ことが好ましい。
詳細には、-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp(式のRを表す)、式中、XはArg又はホモArgである、を含む本発明の化合物の合成ステップは、以下のより詳細なステップ:
ステップ1:エタノール中のPd/C触媒を用いた水素化分解によるトリペプチドD-Phe-X-Trp(4-6)の脱保護;
ステップ2a:ジクロロメタンとジメチルホルムアミドの混合物中のHBTU/DIPEAを用いた、脱保護されたトリペプチド(4-6)と(Fmoc)及び(Trt)保護されたヒスチジン(3)との連結;
ステップ2b:HOAc/H20混合物中の保護された(3-6)ペプチドの脱トリチル化;
ステップ2c:H2O/メタノール及びNaOHと共にジオキサンの混合物中の(3-6)ペプチドのFmoc保護基の開裂;
ステップ3:第4級アンモニウム化合物R-(CH2)-COOと、ジペプチドベースの化合物Nle-Glu(Ot.Bu)との連結;
ステップ4:ジメチルホルムアミド中のDCC/HOOBtを用いた、第4級アンモニウム基を既に保有している(1-2)ジペプチドNle-Glu(Ot.Bu)と、(3-6)ペプチドとの連結;
ステップ4a:8NHCl及びフェノールを用いた処置による、2(Glu)残基の側鎖からのOt.Bu保護基の除去;
ステップ5:C-18カラム及び精製水/アセトニトリル/TFA溶離液を使用した予備RP-HPLCによるペプチドの精製;
ステップ6:同一の成分から構成されているがアセトニトリル含有量がより高い溶離液を用いた、同一のクロマトグラフカラムを使用した濃縮ステップ。有機溶媒を蒸発により除去する;
ステップ7:有機溶媒の蒸発後に得られた水溶液の凍結乾燥
を含む。
これらのより特定の各合成ステップは、上述の一般的な調製方法に独立して導入され、好ましいプロセスに到達し得る。したがって、好ましい各ステップは、本発明の化合物の調製のための好ましい条件を別々に表している。
好ましい態様では、以下に更に説明されるように、ホモArg基の導入は、最初のLys組み込み及びLysのホモArgへの変換により好ましくは起きる。任意選択で、LysのホモArgへの変換は、調製のより後のステップにおいて行われ、例えばトリフルオロアセチル基を用いたLys基の一時的保護を必要とする。
本明細書で使用される略語は、当業者に容易に理解されるであろうが、以下のリストを便宜のためにのみ提供する:
Ac:アセチル又はCH-CO-
BCAT:ベンゾトリアゾール-1-カルボキサミジニウムトシレート
DCC:ジシクロヘキシルカルビジイミド
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
Et3NCH2CO-基:トリエチルグリシル基
Fmoc:フルオレニルメトキシカルボニル
HBTU:ベンゾトリアゾリルテトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HOOBT:3-ヒドロキシ-3,4ジヒドロ-4オキソ-ベンゾトリアジン
Me3N-CH2-CH2-CH2-CO-基:ブチロベタイン基
OtBu-基:O-tert-ブチル基
Trt-基:トリチル基
TMS:トリメチルシリル
第4級アンモニウム基の連結プロセス
第4級アンモニウム基は、容易な加工条件を使用して高収率をもたらし、α-MSH類似体に有益に導入され得ることを、我々は驚いたことに見出した。このようなプロセスは、国際公開第2008025094号のα-MSH類似体への結び付きを可能にし、プロセスを明確にする目的上、この式は、本明細書に参照により組み込まれる。第4級アンモニウム基とα-MSH類似体とを結び付けるための好ましいプロセスを以下に述べる。
ペルシリル化基を、好ましくはNle基である、α-MSH類似体の1位(右末端;Ac基を置き換える側)でアミノ酸に結び付けることが好ましい。本反応プロセスでは、α-MSH類似体のペルシリル化基を第4級アンモニウム基で置き換える。
更なる実施形態では、本発明は、第4級アンモニウム基R-(CH2)-CO-
(式中、R、R及びRは、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
nは、1~4である)
を含むアミノ酸又はペプチドを調製する方法に関し、
第4級アンモニウム化合物R-(CH2)-COOの酸塩化物及びペルシリル化基を含むアミノ酸ベースの化合物を使用し、
(ステップa:)第4級アンモニウム化合物の酸塩化物とアミノ酸ベースの化合物のペルシリル化基とを反応させることによる。
アミノ酸ベースの化合物は、アミノ酸又はペプチドであることが好ましい。アミノ酸ベースの化合物は、Nleを末端基として含むことが好ましく、より好ましくはアミノ酸ベースの化合物は、ジペプチドNle-Gluであり、最も好ましくはペルシリル化1-2ジペプチドTMS-Nle-Glu(Ot.Bu)-OTMSである。第4級アンモニウム化合物R-(CH2)-COOの酸塩化物は、TMS-Nle-Glu(Ot.Bu)-OTMSと反応することが好ましい。
第4級アンモニウムの連結プロセスは、上に定義したようなα-MSH類似体の調製に使用されることが好ましく、より好ましくは第4級アンモニウム基は、ヘキサペプチドNle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH
式中、XはArg、ノルArg及びホモArgから選択される、及び上に定義した他の好ましい特定の化合物に結び付いている。本プロセスは、上述のプロセスのステップ3で使用されることが好ましい。
ステップaは、好ましくはアセトニトリルである溶媒中で行われることが好ましい。ステップaでは過剰の酸塩化物が使用されることが好ましい。ステップaにステップbが続くことが好ましい:類似体の脱シリル化。ステップbは、好ましくは水飽和酢酸エチルである溶媒中で行われることが好ましい。過剰の酸塩化物は、ステップbで消滅させられることが好ましい。ステップa及び/又はステップbにステップcが続くことが好ましい:過剰の沈殿物を濾別する。それに続くステップdを使用することが好ましい:濾液を蒸発により濃縮する。それに続くステップeを使用することが好ましい:残渣を、好ましくはジメトキシエタンである溶媒で摩砕する。
上述の好ましい第4級アンモニウム化合物は、R-(CH2)-COO
(式中、R、R及びRは、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
nは、1~4である)
である。
これらの第4級アンモニウム化合物の酸塩化物が、本プロセスにおいて使用されることが好ましい。特に好ましい第4級アンモニウム化合物は、トリエチルグリシン及びブチロベタインである。それらの酸塩化物は、本発明の上述のプロセスにおいて好ましい。
ホモArg単位の化合物への導入プロセス
本発明の化合物は、ホモArg単位を含み得る。ホモArg単位は、上述のステップ1のトリペプチドにホモArg単位として導入され得る。
ホモArgアミノ酸誘導体は、容易で効率的な加工条件を使用して、経費低減のための高収率をもたらし、本発明のペプチド誘導体に有益に導入され得ることを、我々は驚いたことに見出した。
したがって、本発明は、α-MSH類似体の調製プロセスに関し、好ましくは本発明の化合物は、最初にD-Phe-Lys-Trpを調製し、続いてリジン側鎖の遊離アミノ官能基とグアニル化試薬ベンゾトリアゾール-1-カルボキサミジニウムトシレート(BCAT)との反応により、Lys基をホモArg基に変換してホモArg基を含む。D-Phe-ホモArg-Trpの直接合成の代わりに、最初にリジン基を導入し、次にリジン基をホモArgに変換して、高収率を伴う経費低減へと導くことを我々は見出した。
上述のステップ1の前に、リジン基を導入してホモArgに変換することが好ましい。任意選択で、リジン基は上述のステップ1の前に導入されるが、本発明の化合物の調製のより後のステップにおいてホモArgに変換され得る。その場合には、リジン基の遊離アミノ官能基は好ましくは一時的に保護される。保護は、例えば、トリフルオロアセチル基などを用いて実行され得る。より後のステップで脱保護化の後に、Lysはグアニル化試薬ベンゾトリアゾール-1-カルボキサミジニウムトシレート(BCAT)を用いてホモArgに変換される。
以下の実施例は、本発明に対して例証的なものであり、本発明の範囲を特定の実施例に限定することを望むものではなく提供される。
実施例1:第4級アンモニウム化合物とジペプチドとの連結
過剰のトリエチルグリシン又はブチロベタインの酸塩化物を、アセトニトリル中のペルシリル化された1-2ジペプチドTMS-Nle-Glu(Ot.Bu)-OTMSと連結する。いったん反応が完結すると、過剰の酸塩化物は消滅させられ、ジペプチドは水飽和酢酸エチルの添加により脱シリル化される。沈殿した過剰のトリエチルグリシン又はブチロベタインを濾別し、濾液を蒸発により濃縮し、残渣をジメトキシエタンを用いて摩砕する。収率は70%であった。
実施例2:化合物1、2、3及び4の調製及びキャラクタリゼーション
本発明の化合物1及び2を、上述の加工ステップ1~7を使用して調製した。[3-6]ヘキサペプチドに連結するステップ3では、N-無保護の1-2ジペプチド(Nle-Glu(OtBu))を、上述のステップa、b、c、d及びeに従い、好ましい溶媒を用いてそれぞれトリエチルグリシン及びブチロベタインの酸塩化物と反応させた。これらのステップに従い、化合物1に関して、トリエチルグリシル基(Et3NCH2CO-)においてアミノ酸の1位(ノルロイシン)に結び付き、化合物2に関して、ブチロベタイン基(MeN-CH2-CH2-CH2-CO-)においてアミノ酸の1位(ノルロイシン)に結び付くという結果を得た。
本発明の化合物3及び4は、それぞれトリエチルグリシン及びブチロベタインの組み込みを含み、上述の化合物1及び2の合成ステップを使用して一般的に調製されたが、以下のように、アミノ酸アルギニン(5)をより高度の相同体ホモアルギニンによって置き換えるという修正を用いた:ステップ1の合成の前に、保護されたリジン誘導体をトリペプチド4~6のレベルで組み込み、次にリジントリペプチドを部分的に脱保護し、グアニル化試薬ベンゾトリアゾール-1-カルボキサミジニウムトシレート(BCAT)を用いてリジン側鎖の遊離アミノ官能基をホモアルギニンに変換した。その結果、両方の化合物3及び4はホモArg単位を含んだ。更に、化合物3は、アミノ酸の1位(ノルロイシン)に結び付いたトリエチルグリシル基(EtNCH2CO-)を有し、一方、化合物4は、アミノ酸の1位(ノルロイシン)に結び付いたブチロベタイン基(MeN-CH2-CH2-CH2-CO)を有した。
化合物1、2、3及び4の同定及び純度をMS(トリフルオロアセテート陰イオンを含まない)及びHPLCにより確認し、以下の結果を得た:
Figure 0006996816000001

500MHz陽子スペクトルを用いて固有情報を更に提供した。
実施例3:cAMPに対する効果
多様な別々の試験において、機能性MC1Rを発現している2名の異なる提供者に由来する2つの異なるヒトのメラノサイト培養物、コード1750及び1753を使用して、化合物1、2、3及び4の試験を行った。メラノサイトを0.3*10細胞/ウェルの密度で蒔いて培養した。48時間後、異なる化合物濃度を用いて1時間、メラノサイトを処置した。化合物を用いない対照を全ての実験に含めた。いくつかの実験では、参照化合物NDP-MSHを含めた。50μlの1NのHClの添加により反応を停止させ、各ウェルの上澄み液を使用して、Suzuki 1996年(Suzuki I、Cone RD、Im S、Nordlund JJ、Abdel-Malek Z:「Binding of melanotropic hormones to the MC1 receptor on human melanocytes stimulates proliferation and melanogenesis」。Endocrinology137:1627-1633、1996年)に記載されるように、ラジオイムノアッセイを使用してcAMPを測定した。各化合物群に含まれる3通りのウェルを用いて、各ウェルからの重複試料の検査を行った。異なる試験からの結果は、メラノサイト培養物における違い及び異なる継代数に起因して、比較することはできない。群ごとの6cAMP測定手段を、対照群の%として表した。ANOVAを使用してニューマンコイルス検定に従って、統計解析を実行した。いくつかの場合では、独立t検定を使用した。
以下は、試験で示された化合物を比較する結果である:
試験1では、化合物1、2、及び3をメラノサイト1750に関して評価し、cAMPを測定した。
化合物2は、最低投与量(10-8M)で、その最大効果(対照に対して)を達成し、これは対照と比較してp<0.05で統計的有意差があった。
化合物3は、最高の全体的有効性値(10-7Mで対照に対して327%;これは対照と比較してp<0.05で統計的有意差があった)を示した。
試験2では、化合物1、2、及び3をメラノサイト1753に関して評価し、cAMPを測定した。
化合物1は、最高の全体的有効性値(10-7Mで対照に対して431%)を達成し、これは対照と比較してp<0.05で統計的有意差があった。
化合物2は、10-11Mで有効性を既に示した(化合物の最低投与量が有効性を示し、これは対照と比較してp<0.05で統計的有意差があった)。
化合物3は、最低投与量(10-9M)で、その最大効果を達成し、これは対照と比較してp<0.05で統計的有意差があった。
試験3では、化合物4及び参照NDP-MSHをメラノサイト1753及びcAMPに関して評価した。
化合物4は、参照化合物NDP-MSHより機能が優れ、最高有効性を達成し(10-7Mで253%対10-7Mで202%)、これは対照と比較してp<0.05で統計的有意差があった。
化合物1、2、3及び4は、MC1R応答のセカンドメッセンジャーであるcAMPの測定試験に関して優れた有効性結果を示したと結論を下す。
実施例4:チロシナーゼ活性に対する効果
多様な別々の試験において、機能性MC1Rを発現している2名の異なる提供者に由来する2つの異なるヒトのメラノサイト培養物、コード1750及び1753を使用して、化合物1、2、3及び4の試験を行った。メラノサイトを0.3*10細胞の密度で60mmディッシュに蒔いて培養した(3通りのディッシュ/群)。48時間後、メラノサイトを1日おきに合計6日間、各化合物の異なる投与量を用いて処置した。化合物を用いない対照を全ての実験に含めた。いくつかの実験では、参照化合物NDP-MSHを含めた。処置5日目、H-ラベル付きの、チロシナーゼに対する基体であるチロシンを添加し、24時間後、Suzukiらによって記載されたように(実施例3を参照されたい)、上澄み液をチロシナーゼ活性に関する検査を行うために保存した。各群に含まれる3通りのディッシュを用いて、それぞれからの重複試料の検査を行った。各ディッシュ内の細胞数を計数し、チロシナーゼ活性をdpm/10細胞数及び対照の%として表した。別々の試験間の試験結果は、メラノサイト培養物における違い及び異なる継代数に起因して、比較することはできない。ANOVAを使用してニューマンコイルス検定に従って、統計解析を実行した。
このチロシナーゼ活性化試験は、上述のcAMP試験の早期のセカンドメッセンジャー効果と比較して、MC1R活性化後の後期の現象に関連することが理解されよう。上に指摘したように、チロシナーゼ活性は処置日数を必要とする。以下は、試験で示された化合物の比較結果である:
試験4では、化合物1、2及び参照NDP-MSHをメラノサイト1750に関して評価し、チロシナーゼを測定した。
化合物1及び2は両方とも、参照化合物NDP-MSHより正に機能が優れ、より高い有効性(178%対171%対166%)を有し、10-10M~10-7Mの濃度で、両方とも対照と比較して(p<0.05で)統計的有意差があった。
試験5では、化合物3及び4をメラノサイト1750に関して評価し、チロシナーゼを測定した。
化合物3及び4は、同様の有効性を示し、これは10-10M~10-7Mの濃度で、対照と比較してp<0.05で統計的有意差があった。
試験6では、化合物1、2、3及び4をメラノサイト1753に関して評価し、チロシナーゼを測定した。
化合物1及び2は、同一の投与量で同様の有効性を示し、これは10-10M~10-7Mの濃度で、対照と比較して(p<0.05で)統計的有意差があった。
化合物1及び2は両方とも化合物3及び4より勝り、同一の投与量で同様の有効性も示し、10-10M~10-7Mの濃度で、両方とも対照と比較してp<0.05で統計的有意差があった。
化合物1、2、3及び4はまた、チロシナーゼの測定試験においても優れた有効性を示し、MC1Rに関するアゴニスト活性に続く後期の現象を表していると結論を下す。
広範に記載したように、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に示されるように、多数の変形及び/又は修正が本発明に対してなされ得ることが当業者には理解されよう。したがって、本実施形態は、全ての事項において例証的なものとして、限定的なものではないと考えられる。

Claims (14)

  1. 式:
    N-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH
    (式中、R、R及びRが、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
    nが、1~4であり;
    Xが、Arg、ノルArg及びホモArgから選択される)
    を有する化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  2. (CN-CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-Arg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である、請求項1に記載の化合物。
  3. (CHN-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-Arg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である、請求項1に記載の化合物。
  4. (CN-CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ホモArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である、請求項1に記載の化合物。
  5. (CHN-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ホモArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である、請求項1に記載の化合物。
  6. (CN-CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ノルArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である、請求項1に記載の化合物。
  7. (CHN-(CH-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-ノルArg-Trp-NH又は薬学的に許容されるその塩である、請求項1に記載の化合物。
  8. 請求項1~のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬。
  9. 局所的に皮膚に適用されるための医薬である、請求項に記載の医薬。
  10. 医薬の製造のための、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  11. 化合物RN-(CH2)-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NH
    (式中、R、R及びRが、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
    nが、1~4であり;
    Xが、Arg、ホモArg又はノルArgから選択される)
    又はその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
    トリペプチドD-Phe-X-Trp(4-6)を用意するステップと;
    トリペプチド(4-6)D-Phe-X-Trpとヒスチジン(3)とを連結するステップと;
    第4級アンモニウム化合物R-(CH2)-COOとジペプチドNle-Glu(1-2)とを連結するステップと;
    第4級アンモニウム基を保有するジペプチドNle-Glu(1-2)とテトラペプチドHis-D-Phe-X-Trp(3-6)とを連結するステップと
    により、RN-(CH2)-CO-Nle-Glu-His-D-Phe-X-Trp-NHを調製する、方法。
  12. XがホモArgであり、トリペプチドD-Phe-ホモArg-Trp(4-6)が、リジン側鎖の遊離アミノ官能基をグアニル化試薬ベンゾトリアゾール-1-カルボキサミジニウムトシレート(BCAT)を用いて変換することにより、トリペプチドD-Phe-Lys-Trpから調製される、請求項1に記載の方法。
  13. 第4級アンモニウム基R-(CH2)-CO-
    (式中、R、R及びRが、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択され;
    nが、1~4である)
    を含むアミノ酸又はペプチド誘導体を調製する方法であって、
    第4級アンモニウム化合物R-(CH2)-COOの酸塩化物及びペルシリル化基を含むアミノ酸ベースの化合物を使用し、第4級アンモニウム化合物の酸塩化物とアミノ酸ベースの化合物のペルシリル化基とを反応させることによる、方法。
  14. 請求項1~のいずれか一項に記載の化合物及び少なくとも1つの薬学的に許容可能な原料を含む、医薬組成物。
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