JP6995656B2 - 構造物送出し工法 - Google Patents

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Description

本発明は、支障物を回避しながら構造物を所定位置まで送り出す、構造物送出し工法に関する。
例えば、鉄道線路上や高速道路上に橋梁を架設する場合に、架設地点の後方延長線上に地組ヤードを設け、その地組ヤード上で橋桁部材を組み立て、組み立てた橋桁部材を上記延長線に沿う軌道上を移動可能な送出し台車に載置し、手前側の橋脚からその先の橋脚に向けて橋桁部材を送り出すようにする送出し工法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2011-69164号公報
上記従来技術の送出し工法によって橋梁を新設する現場には、橋桁部材を送り出す妨げになる支障物はないので、好適に橋桁部材を送り出して橋梁を架設することができる。
これに対し、既設の構築物の改築や増築に伴い新たな構造物を構築する際に、その構造物を設置する地点では構造物の組み立てが困難である場合に、上記した送出し工法のように構造物の設置地点から離れた箇所で構造物を組み立て、その構造物を所定位置まで送り出すことがあるが、既設の構築物の周囲にはその送り出しの妨げになる既存の支障物があることが多い。
支障物がある現場で構造物を送り出すには、その支障物を一時的に移設するなどの対応が必要になり、工期や工費が増大することになるという問題があった。
そこで、本発明者らが鋭意検討し、既存の支障物を移設することなく、その支障物を回避しながら構造物を所定位置まで送り出すための技術を開発するに至った。
本発明の目的は、支障物を回避しながら構造物を所定位置まで送り出すことを可能にする構造物送出し工法を提供することである。
上記目的を達成するため、この発明は、
所定位置から離れた箇所で組み立てた構造物を前記所定位置まで送り出して設置する構造物送出し工法であって、
前記構造物を前記所定位置まで送り出す経路に支障物がある場合、前記構造物を送り出す過程で前記支障物に突き当たる前記構造物の一部に、その配置を切り替え可能な可動部材を予め組み付けておき、前記支障物との衝突を回避するように前記可動部材の配置を切り替えて、前記構造物を送り出すようにした。
なお、構造物を送り出した後、配置を切り替えた可動部材を元の配置に戻すように復元する。
構造物を所望する方向に送り出すと既存の支障物にその構造物が突き当たる場合、支障物に突き当たる箇所に相当する構造物の一部に、その配置を切り替え可能な可動部材を予め組み付けておけば、その構造物を送り出す過程で可動部材の配置を切り替えるようにして、支障物との衝突を避けるようにすることができ、その支障物を回避しながら構造物を所定位置まで送り出すことができる。
また、望ましくは、
前記構造物の一部には、その構造物が送り出される方向に並んだ複数の前記可動部材が組み付けられており、
前記構造物を送り出す過程で、前記複数の可動部材のうち前記支障物に近接した前記可動部材の配置を切り替えて前記構造物を送り出し、前記支障物通過した前記可動部材を復元させることを繰り返して、前記構造物を前記所定位置まで送り出すようにする。
支障物に突き当たる箇所に相当する構造物の一部に、その構造物が送り出される方向に並んだ複数の可動部材が組み付けられていれば、複数の可動部材のうち支障物に近接した可動部材の配置を衝突回避位置に切り替えて構造物を送り出した後、その支障物部分を通過した可動部材を復元させることを繰り返すようにして、構造物を所定位置まで送り出すことができる。
こうすることで、複数の可動部材のうち、その配置を切り替えた可動部材以外の可動部材が構造体に組み付けられている状態を維持して、その構造体を構造的に安定させることができるので、構造物の送り出しを好適に行うことができる。
また、望ましくは、
前記構造物は、上部構造体と下部構造体に分割された態様を有しており、
前記上部構造と前記下部構造の間に前記可動部材が組み付けられているようにする。
上部構造体と下部構造体の間に可動部材が組み付けられている構造物であれば、構造物を送り出す際に支障物を上部構造体と下部構造体の間を通すようにして、その構造物を送り出すことができる。
また、望ましくは、
前記可動部材は、一端に回動支点を有しており、前記回動支点を中心にして回動されることで、その配置を切り替え可能に構成されているようにする。
可動部材の一端が回動支点として構造物に軸着されていれば、可動部材を構造物から取り外したり、構造物に取り付けたりする配置の切り替えを行うよりも、その可動部材の配置の切り替えを容易に行うことができる。
また、望ましくは、
前記可動部材は、出没可能なロッド部を有するジャッキ装置であり、その配置の切り替えは前記ロッド部の出没により行われるようにする。
ジャッキ装置であれば、ロッド部を突出させた配置と、ロッド部を没入させた配置に切り替えることができるので、例えば、可動部材であるジャッキ装置がロッド部を突出させた状態で構造物に組み付けられている場合、その構造物を送り出す過程でジャッキ装置がロッド部を没入させる配置に切り替えるようにして、支障物とジャッキ装置(ロッド部)の衝突を回避させることが可能になる。
本発明によれば、支障物を回避しながら構造物を所定位置まで送り出すことができる。
本実施形態の構造物送出し工法に関する説明図(a)(b)(c)(d)である。 本実施形態の構造物送出し工法に関する説明図(a)(b)(c)(d)である。 本実施形態の構造物送出し工法に関する説明図(a)(b)(c)(d)である。 本実施形態の構造物送出し工法に関する説明図(a)(b)(c)(d)(e)である。
以下、図面を参照して、本発明に係る構造物送出し工法の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
本実施形態の構造物送出し工法は、所定位置から離れた箇所で組み立てた構造物をその所定位置まで送り出して設置する工法に関する技術である。
本実施形態では、既設のトンネル緩衝工を延設する際に、トンネル緩衝工の延設部分を既設のトンネル緩衝工上で組み立て、組み立てたトンネル緩衝工(構造物)を所定位置まで送り出して設置する構造物送出し工法を例に説明する。
(実施形態1)
既設のトンネル緩衝工(図示省略)上で組み立てた構造物であるトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す経路には、例えば、図1に示すように、支障物である電化柱Pが設けられている。
その電化柱Pを一時的に移設することなく、トンネル緩衝工10を所定位置まで送り出すために、トンネル緩衝工10を送り出す過程で電化柱Pに突き当たるトンネル緩衝工10の一部に、その配置を切り替え可能な可動部材である骨組部材20を予め組み付けておくようにする。
具体的には、図1(a)に示すように、天面部11と側面部12とを分割した態様のトンネル緩衝工10を組み立てるにあたって、上部構造体である天面部11と下部構造体である側面部12の間に複数(ここでは左右の側面に4つずつの計8つ)の骨組部材20を組み付けておく。
また、そのトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す経路には、送出し軌条31が敷設されており、トンネル緩衝工10の側面部12の下部には、送出し軌条31に沿って転動する台車30が設けられている。
なお、左右の側面に組み付けられている4つの骨組部材20は、トンネル緩衝工10が送出し軌条31に沿って送り出される方向に並んで、天面部11と側面部12の間に組み付けられている。
トンネル緩衝工10の天面部11と側面部12は、主部材となる骨組材(主構)と、壁材となるUFC(超高強度繊維補強コンクリート:Ultra High Strength Fiber Reinforced Concrete))パネルとの組み合わせにて形成されている。
UFCパネルを用いたことで、天面部11や側面部12の薄肉化・軽量化を図るとともに、より高い疲労耐久性を有するトンネル緩衝工10を構築することができる。
骨組部材20は、例えば、ジャッキが組み込まれている可動部材であり、その配置を切り替えることが可能な状態で、天面部11と側面部12の間(天面部11と側面部12の間の面内)に組み付けられている。
ここでは、骨組部材20の下端が側面部12に当接し、骨組部材20の上端が天面部11に当接した状態で組み付けられている。
なお、ジャッキを伸ばした状態で骨組部材20を天面部11と側面部12の間に取り付けることができ、ジャッキを縮めた状態で骨組部材20を天面部11と側面部12の間から取り外すことができるようになっている。
本実施形態のトンネル緩衝工10には、8つの骨組部材20が組み付けているが、左右の側面に3つずつの計6つの骨組部材20が組み付けられていればトンネル緩衝工10が構造的に安定し、そのトンネル緩衝工10の送り出しが可能であることが強度計算などによって確認されている。
このようなトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す際、まずは図1(a)に示すように、トンネル緩衝工10が電化柱Pに突き当たる手前の位置まで送り出す。
次いで、図1(b)に示すように、天面部11と側面部12の間に組み付けられている骨組部材20のうち、電化柱Pに近接した骨組部材20を取り外すように、その骨組部材20の配置を切り替えてトンネル緩衝工10を送り出す。
ここでは、電化柱Pに近接した骨組部材20を取り外すことで、その骨組部材20が電化柱Pと衝突するのを回避している。
このとき天面部11は左右の電化柱Pの内側を通過し、側面部12は電化柱Pの外側を通過するようになっている。
次いで、図1(c)に示すように、電化柱P部分を通過した骨組部材20を復元させるように天面部11と側面部12の間に取り付ける。
そして、その次に電化柱Pに近接した骨組部材20を取り外すように、その配置を切り替える。
こうして、複数の骨組部材20のうち電化柱Pに近接した骨組部材20が電化柱Pと衝突するのを回避するように、その骨組部材20の配置を切り替えてトンネル緩衝工10を送り出し、電化柱P部分を通過した骨組部材20を復元させることを繰り返して、図1(d)に示すように、トンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す。
つまり、このような構造物送出し工法であれば、トンネル緩衝工10を送り出す過程で、電化柱Pを天面部11と側面部12の間を通すように、トンネル緩衝工10を所定位置まで送り出すことができる。
なお、所定位置にトンネル緩衝工10を送り出した後、天面部11と側面部12の間の骨組部材20に換えて、天面部11と側面部12の間に緩衝工の骨組みとなる鋼材とUFCパネルを組み付けて、トンネル緩衝工10の組み立てを終える。このとき、天面部11と側面部12の間にトンネル緩衝工10の調整窓(スリット)を形成するようにしてもよい。
そして、台車30を外してそのトンネル緩衝工10を所定位置に据え付けて設置するようにする。
このように、本実施形態の構造物送出し工法であれば、電化柱Pを回避しながらトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出すことができる。
つまり、電化柱Pを一時的に移設することなく、トンネル緩衝工10を所定位置まで送り出すことができるので、工期や工費を抑えることができる。
特に、トンネル緩衝工10に組み付けられている8つの骨組部材20のうち、その配置を衝突回避位置に切り替えた骨組部材20以外の6つの骨組部材20がトンネル緩衝工10に組み付けられた状態を維持することによって、トンネル緩衝工10が構造的に安定しているので、そのトンネル緩衝工10の送り出しを好適に行うことができる。
また、本実施形態の構造物送出し工法であれば、既設のトンネル緩衝工上で組み立てたトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出して設置することができるので、トンネル緩衝工10を設置する所定位置でそのトンネル緩衝工10を組み立てる場合よりも、夜間き電停止作業を削減することができる。
また、所定位置までトンネル緩衝工10を送り出す過程で幾つかの電化柱P(支障物)を回避した後、最後の電化柱Pを回避する際、最後の電化柱P部分を通過した骨組部材20を復元させずに、その骨組部材20に換えて緩衝工の骨組みとなる鋼材を天面部11と側面部12の間に組み付けるようにしてもよい。
こうすることで、所定位置にトンネル緩衝工10を送り出した後に天面部11と側面部12の間に骨組材(主構)とUFCパネルを組み付ければ、トンネル緩衝工10の組み立てを速やかに終えることができる。
またこのとき、仮設の骨組部材20が天面部11と側面部12の間の主構の軸心から偏心した箇所に組み付けられていれば、緩衝工の骨組みとなる鋼材を天面部11と側面部12の間に組み付けてから、その骨組部材20を容易に撤去することが可能になる。
なお、仮設の骨組部材20の組み付け位置と、緩衝工の骨組みとなる鋼材の組み付け位置が同一ではなくてもよいので、緩衝工の骨組みとなる鋼材の組み付け位置からずらした位置に仮設の骨組部材20を組み付けておけば、その骨組部材20を撤去する前に緩衝工の骨組みとなる鋼材を天面部11と側面部12の間の面内に組み付けることができる。
(実施形態2)
次に、本発明に係る構造物送出し工法の実施形態2について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
実施形態2の構造物送出し工法では、例えば、図2に示すように、天面部11と側面部12の間に組み付けられている骨組部材20の下端が側面部12に軸着されており、骨組部材20の上端が天面部11に当接するようになっている。
つまり、この骨組部材20はトンネル緩衝工10の側面部12に回動可能に軸着されており、ジャッキを伸ばした状態で骨組部材20を天面部11と側面部12の間に配置させることができ、ジャッキを縮めた状態で骨組部材20を天面部11と側面部12の間から退避させることができるようになっている。
なお、この骨組部材20は、その下端に回動支点を有しており、トンネル緩衝工10の側面部12に軸着された箇所を回動支点として回動し、その配置を切り替え可能としている。
このトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す際、まずは図2(a)に示すように、トンネル緩衝工10が電化柱Pに突き当たる手前の位置まで送り出す。
次いで、図2(b)に示すように、天面部11と側面部12の間に組み付けられている骨組部材20のうち、電化柱Pに近接した骨組部材20の姿勢を変えるように、その骨組部材20の配置を切り替えてトンネル緩衝工10を送り出す。
ここでは、電化柱Pに近接した骨組部材20を回動させて、その電化柱Pをかわすように姿勢を切り替えることで、その骨組部材20が電化柱Pと衝突するのを回避している。
なお、天面部11と側面部12の間の面内から骨組部材20を面外に退避させる方向に回動させることに限らず、天面部11と側面部12の間に空間をつくるように、天面部11と側面部12の間の面内で骨組部材20を側面部12側に倒して収納する方向に回動させるようにしてもよい。
次いで、図2(c)に示すように、電化柱P部分を通過した骨組部材20を復元させるように回動させ、その骨組部材20を天面部11と側面部12の間に配置する。
そして、その次に電化柱Pに近接した骨組部材20を回動させて、その電化柱Pをかわす配置に切り替える。
こうして、複数の骨組部材20のうち電化柱Pに近接した骨組部材20が電化柱Pと衝突するのを回避するように、その骨組部材20の配置を切り替えてトンネル緩衝工10を送り出し、電化柱P部分を通過した骨組部材20を復元させることを繰り返して、図2(d)に示すように、トンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す。
このような構造物送出し工法であっても、電化柱Pを回避しながらトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出すことができる。
また、この実施形態2でも実施形態1と同様に、所定位置までトンネル緩衝工10を送り出す過程で幾つかの電化柱P(支障物)を回避した後、最後の電化柱Pを回避する際、最後の電化柱P部分を通過した骨組部材20を復元させずに撤去して、その骨組部材20に換えて緩衝工の骨組みとなる鋼材を天面部11と側面部12の間に組み付けるようにしてもよい。
こうすることで、所定位置にトンネル緩衝工10を送り出した後に天面部11と側面部12の間に骨組材(主構)とUFCパネルを組み付ければ、トンネル緩衝工10の組み立てを速やかに終えることができる。
またこのとき、仮設の骨組部材20が天面部11と側面部12の間の主構の軸心から偏心した箇所に組み付けられていれば、緩衝工の骨組みとなる鋼材を天面部11と側面部12の間に組み付けてから、その骨組部材20を容易に撤去することが可能になる。
なお、仮設の骨組部材20の組み付け位置と、緩衝工の骨組みとなる鋼材の組み付け位置が同一ではなくてもよいので、緩衝工の骨組みとなる鋼材の組み付け位置からずらした位置に仮設の骨組部材20を組み付けておけば、その骨組部材20を撤去する前に緩衝工の骨組みとなる鋼材を天面部11と側面部12の間の面内に組み付けることができる。
(実施形態3)
次に、本発明に係る構造物送出し工法の実施形態について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
実施形態3の構造物送出し工法では、例えば、図3に示すように、天面部11と側面部12の間の面内に組み付けられている可動部材は、出没可能なロッド部21を有するジャッキ装置22であり、そのジャッキ装置22本体が側面部12に固設されており、突出されたロッド部21の上端が天面部11に当接するようになっている。
つまり、ジャッキ装置22がロッド部21を突出させた配置にすることで、そのジャッキ装置22が天面部11と側面部12の間に組み付けられた状態となり、ジャッキ装置22がロッド部21を没入させた配置に切り替えることで、天面部11と側面部12の間に空間をつくることができるようになっている。
このトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す際、まずは図3(a)に示すように、トンネル緩衝工10が電化柱Pに突き当たる手前の位置まで送り出す。
次いで、図3(b)に示すように、天面部11と側面部12の間に組み付けられているジャッキ装置22のうち、電化柱Pに近接したジャッキ装置22のロッド部21を没入させるように、その配置を切り替えてトンネル緩衝工10を送り出す。
ここでは、電化柱Pに近接したジャッキ装置22のロッド部21を没入させて、その電化柱Pをかわすようにすることで、そのジャッキ装置22(ロッド部21)が電化柱Pと衝突するのを回避している。
次いで、図3(c)に示すように、電化柱P部分を通過したジャッキ装置22を復元させるように、そのロッド部21を突出させる。
そして、その次に電化柱Pに近接したジャッキ装置22のロッド部21を没入させて、その電化柱Pをかわす配置に切り替える。
こうして、複数のジャッキ装置22のうち電化柱Pに近接したジャッキ装置22が電化柱Pと衝突するのを回避するように、そのジャッキ装置22のロッド部21の配置を切り替えてトンネル緩衝工10を送り出し、電化柱P部分を通過したジャッキ装置22を復元させることを繰り返して、図3(d)に示すように、トンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す。
このような構造物送出し工法であっても、電化柱Pを回避しながらトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出すことができる。
なお、例えば、送出し軌条31に沿って送り出されるトンネル緩衝工10のジャッキ装置22と電化柱Pとの距離を測定するセンサと、そのセンサが測定した距離に応じてジャッキ装置22を作動させる制御部等を備えるシステムを構築すれば、トンネル緩衝工10が送り出される過程で自動的にジャッキ装置22のロッド部21を出没させて、電化柱Pとの衝突を回避するようにトンネル緩衝工10の送り出す作業を容易に行うことが可能になる。このとき、トンネル緩衝工10が送出し軌条31に沿って自走するシステムとすれば、その送り出し作業をほぼ自動化することが可能になる。
また、この実施形態3でも実施形態1と同様に、所定位置までトンネル緩衝工10を送り出す過程で幾つかの電化柱P(支障物)を回避した後、最後の電化柱Pを回避する際、最後の電化柱P部分を通過したジャッキ装置22を復元させずに撤去して、そのジャッキ装置22に換えて緩衝工の骨組みとなる鋼材を天面部11と側面部12の間に組み付けるようにしてもよい。
こうすることで、所定位置にトンネル緩衝工10を送り出した後に天面部11と側面部12の間に骨組材(主構)とUFCパネルを組み付ければ、トンネル緩衝工10の組み立てを速やかに終えることができる。
またこのとき、仮設のジャッキ装置22が天面部11と側面部12の間の主構の軸心から偏心した箇所に組み付けられていれば、緩衝工の骨組みとなる鋼材を天面部11と側面部12の間に組み付けてから、そのジャッキ装置22を容易に撤去することが可能になる。
なお、仮設のジャッキ装置22の組み付け位置と、緩衝工の骨組みとなる鋼材の組み付け位置が同一ではなくてもよいので、緩衝工の骨組みとなる鋼材の組み付け位置からずらした位置に仮設のジャッキ装置22を組み付けておけば、そのジャッキ装置22を撤去する前に緩衝工の骨組みとなる鋼材を天面部11と側面部12の間の面内に組み付けることができる。
(実施形態4)
次に、本発明に係る構造物送出し工法の実施形態4について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
実施形態4の構造物送出し工法では、例えば、図4に示すように、天面部11を有するトンネル緩衝工10を組み立てるにあたって、天面部11に複数(ここでは左右に4つずつの計8つ)の可動部材としての脚部材25を組み付けておく。
脚部材25は、天面部11に回動可能に組み付けられており、脚部材25の下端部には送出し軌条31に沿って転動する台車30が設けられている。
この脚部材25の上端部は天面部11に軸着されており、例えば、図示しないウインチによるワイヤー操作によって下端部(台車30)を上げ下げするように、脚部材25の配置が切り替えられるようになっている。
なお、脚部材25の配置の切り替えにウインチを用いることに限らず、例えば、モーター駆動されるギアなどによって下端部(台車30)を上げ下げする切り替えを行ってもよい。
このトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す際、まずは図4(a)に示すように、トンネル緩衝工10を電化柱Pの手前の位置まで送り出す。
次いで、図4(b)に示すように、天面部11に組み付けられている脚部材25のうち、電化柱Pに近接した脚部材25を上昇させるように、その脚部材25の配置を切り替えてトンネル緩衝工10を送り出す。
ここでは、電化柱Pに近接した脚部材25を回動させて、支障物である電化柱Pと電化柱PのビームBをかわす配置に切り替えることで、その脚部材25が電化柱PやビームBと衝突するのを回避している。特に、脚部材25を上昇させる際、台車30が設けられている下端部を左右の送出し軌条31よりも内側に寄せるようにして、脚部材25を左右の電化柱Pの内側に配するようにその配置を切り替えている。
このとき天面部11と天面部11側に上昇している脚部材25は左右の電化柱Pの内側であってビームBの上側を通過するようになっている。
なお、実施形態4のトンネル緩衝工10には、8つの脚部材25が組み付けているが、左右に3つずつの計6つの脚部材25の台車30が送出し軌条31に載っていればトンネル緩衝工10が構造的に安定し、そのトンネル緩衝工10の送り出しが可能であることが強度計算などによって確認されている。
次いで、図4(c)に示すように、電化柱P部分を通過した脚部材25を復元させるように回動させ、台車30を送出し軌条31に載せるように脚部材25を下降させる。
そして、その次に電化柱Pに近接した脚部材25を上昇させるように回動させて、その電化柱PとビームBをかわす配置に切り替える。
こうして、複数の脚部材25をのうち電化柱Pに近接した脚部材25が電化柱Pと衝突するのを回避するように、その脚部材25の配置を切り替えてトンネル緩衝工10を送り出し、電化柱P部分を通過した脚部材25を復元させることを繰り返して、図4(d)(e)に示すように、トンネル緩衝工10を所定位置まで送り出す。
このような構造物送出し工法であっても、電化柱Pを回避しながらトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出すことができる。
なお、所定位置にトンネル緩衝工10を送り出した後、脚部材25に換えて、天面部11の両側に緩衝工の骨組みとなる鋼材と緩衝工の側面部となるUFCパネルを組み付けて、トンネル緩衝工10の組み立てを終え、そのトンネル緩衝工10を所定位置に据え付けるようにする。
以上のように、本実施形態の構造物送出し工法であれば、電化柱Pを回避しながらトンネル緩衝工10を所定位置まで送り出して設置することができる。
なお、以上の実施の形態においては、トンネル緩衝工10を所定位置まで送り出すのに、送出し軌条31に沿って転動する台車30を使ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、フラットな鉄板などからなる送出し軌条31上を滑動させるように、トンネル緩衝工10を所定位置まで送り出すようにしてもよい。
また、本実施形態のトンネル緩衝工10には8つの可動部材(骨組部材20、ジャッキ装置22、脚部材25)が組み付けられているが、可動部材(骨組部材20、ジャッキ装置22、脚部材25)の数は任意であり、トンネル緩衝工10の大きさなどに応じた適切な数であればよい。
また、以上の実施の形態においては、トンネル緩衝工10(天面部11、側面部12)の壁材としてUFCパネルを用いるように説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、トンネル緩衝工10の壁材として、鋼材、コンクリート2次製品、膜パネル等を用いてもよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
10 トンネル緩衝工
11 天面部(上部構造体)
12 側面部(下部構造体)
20 骨組部材(可動部材)
21 ロッド部
22 ジャッキ装置(可動部材)
25 脚部材(可動部材)
30 台車
31 送出し軌条
P 電化柱(支障物)
B ビーム(支障物)

Claims (5)

  1. 所定位置から離れた箇所で組み立てた構造物を前記所定位置まで送り出して設置する構造物送出し工法であって、
    前記構造物を前記所定位置まで送り出す経路に支障物がある場合、前記構造物を送り出す過程で前記支障物に突き当たる前記構造物の一部に、その配置を切り替え可能な可動部材を予め組み付けておき、前記支障物との衝突を回避するように前記可動部材の配置を切り替えて、前記構造物を送り出すことを特徴とする構造物送出し工法。
  2. 前記構造物の一部には、その構造物が送り出される方向に並んだ複数の前記可動部材が組み付けられており、
    前記構造物を送り出す過程で、前記複数の可動部材のうち前記支障物に近接した前記可動部材の配置を切り替えて前記構造物を送り出し、前記支障物通過した前記可動部材を復元させることを繰り返して、前記構造物を前記所定位置まで送り出すことを特徴とする請求項1に記載の構造物送出し工法。
  3. 前記構造物は、上部構造体と下部構造体に分割された態様を有しており、
    前記上部構造と前記下部構造の間に前記可動部材が組み付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の構造物送出し工法。
  4. 前記可動部材は、一端に回動支点を有しており、前記回動支点を中心にして回動されることで、その配置を切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の構造物送出し工法。
  5. 前記可動部材は、出没可能なロッド部を有するジャッキ装置であり、その配置の切り替えは前記ロッド部の出没により行われることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の構造物送出し工法。
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