JP6995647B2 - 簡易構造物 - Google Patents
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Description
この方法では、カバーによって簡易構造物の見栄えが悪くなることは防止できる。しかし、カバーは通常樹脂等によって形成されているので、人が竪樋に接触した際に竪樋が破損したりする可能性がある。
第2発明の簡易構造物は、第1発明において、前記一対の支持部材は、前記支柱の屋根側および/または反屋根側の開口が該支柱の長手方向に沿って延びる開口となるように設置されていることを特徴とする。
第3発明の簡易構造物は、第1または第2発明において、前記一対の支持部材は、対向面間の距離が50~100mmとなるように配設されていることを特徴とする。
第2発明によれば、支柱の屋根側および/または反屋根側の開口が支柱の長手方向に沿って延びているので、屋根側および/または反屋根側の開口から竪樋の設置や補修を容易に行うことができる。また、竪樋と上部排水部とを連結する位置や竪樋から地面などに排水する位置の調整が容易になるので、設置場所の状況に合わせて排水が適切に行えるように調整することができる。
第3発明によれば、一対の支持部材の対向面間に竪樋を設置する自由度を高くできる。
まず、本実施形態の簡易構造物1の構造を簡単に説明する。
図7および図8に示すように、本実施形態の簡易構造物1は、複数本の支柱10と、この複数本の支柱10にそれぞれ設けられた複数本の梁2と、この複数本の梁2に吊り下げられた屋根5と、を備えている。そして、本実施形態の簡易構造物1は、屋根5に降った雨水等を排水する排水機構20(図1、図6参照)を備えている。
まず、図6~図8に示すように、支柱10は地面Gなどに立設される部材である。この支柱10の基端部はコンクリート等によって地面Gに固定される。本実施形態の支柱10は、一対の支持部材11,11を有する構造を採用している。そして、一対の支持部材11,11は、両者の間に空間10hが形成されるように配設されている。しかも、この空間10hが、支柱10の屋根側および反屋根側に開口10a,10bをそれぞれ有するようになっている(図3(B)参照)。そして、本実施形態の簡易構造物1では、一対の支持部材11,11間の空間10hに排水機構20の竪樋21が設けられているが、詳細は後述する。
図1、図6、図7に示すように、各支柱10の上端部には、連結材12を介して梁2の基端が連結されている。
図6~図8に示すように、屋根5は吊り下げ部材2cによって梁2から吊り下げられた部材である。この屋根5は、屋根5の上面を構成する上屋根パネル5aと、この上屋根パネル5aを保持する枠5bと、屋根5の下面を構成する下屋根パネル5cと、を有している。この屋根5は、上述したように、上屋根パネル5aの上面が支柱10に向かって下傾するように配設されている。そして、屋根5の支柱10側の端縁には、上部に開口を有する横樋6が設けられている。したがって、上屋根パネル5aに降った雨水などを横樋6に集めて横樋6から排水機構20に雨水などを誘導することができる。
また、下屋根パネル5cは必ずしも設けなくてもよいが、下屋根パネル5cを設ければ、屋根5を下から見た際の見栄えを向上できる。また、屋根5に照明(ダウンライト等の埋込式の照明)を取り付ける場合、上屋根パネル5aと下屋根パネル5cの間に照明の配線を行うことができるので、照明の設置作業が容易になる点でも好ましい。
図1および図6に示すように、排水機構20は、竪樋21と、上述した横樋6から竪樋21に雨水などを誘導する上部排水部22と、竪樋21から誘導される雨水などを地面や排水溝等に排水する下部排水部23と、を備えている。
竪樋21は、樹脂や金属などで形成された中空な管状部材である。この竪樋21は、上述したように、支柱10の一対の支持部材11,11間の空間10h内に配設されている(図2、図3参照)。
この竪樋21の上端部には、上部排水部22の基端部が取り付けられている。この上部排水部22は、例えば蛇腹状のホースや屈曲した管状部材(エルボ樋等)などであり、その内部の空間と竪樋21の内部の空間とが連通されている。また、上部排水部22は、空間10hの屋根側の開口10aを通して支柱10外に突出しており(図1および図6(B)参照)、その先端が屋根5の横樋6と連結されている。具体的には、横樋6の底壁に形成された孔hを通して、横樋6内の空間と上部排水部22の内部の空間とが連通されている。
一方、この竪樋21の下端部には、下部排水部23の基端部が取り付けられている。この下部排水部23は、例えば蛇腹状のホースや屈曲した管状部材などであり、その内部の空間と竪樋21の内部の空間とが連通されている。また、下部排水部23は、空間10hの反屋根側の開口10bを通して支柱10外と連通されている。
以下、支柱10について詳細に説明する。
図2~図5に示すように、支柱10は、基端部が地面Gに埋設されて立設された一対の支持部材11,11を備えており、この一対の支持部材11,11によって屋根5を支持している。この一対の支持部材11,11は、両者間に空間10hが形成されるように互いに間隔を空けて配設されている。
図3に示すように、一対の支持部材11,11は、アルミニウムや鉄、ステンレスなどの金属によって形成された中空の部材である。一対の支持部材11,11は、その一側面である対向面11a同士が互いに対向するように配設されている。この一対の支持部材11,11の対向面11a(図5(A)参照)は、一対の支持部材11,11の長手方向(図2、図4であれば上下方向)に沿って延びる面であり、平坦面を有している。そして、一対の支持部材11,11は、対向面11a同士が互いに平行かつ対向面11a間に空間10hが形成されるように配設されている(図5(A)参照)。
図4および図5に示すように、一対の支持部材11,11は、板状の部材からなる連結部材13によって一定の距離を保った状態で連結されている。
図3および図5に示すように、支柱10は、例えば、アルミニウムや樹脂等によって形成されたカバー15を有している。このカバー15は、一対の支持部材11,11の空間10hの開口10a,10bを覆うように設けられている。しかも、カバー15は、その外面が一対の支持部材11,11の外面と連続するような面となるように形成されている。
同様に、本明細書において、「梁2(梁本体2f)の長手方向に沿って」とは、梁2(梁本体2f)の長手方向と完全に平行な場合だけでなく、梁2(梁本体2f)の長手方向に対して若干の傾きがある場合も含んでいる。
屋根5の構造および横樋6の構造はとくに限定されない。屋外通路屋根や車庫やテラス等の簡易構造物おいて、梁に吊り下げて設置される屋根や屋根に設けられる横樋と同様の構造を、本実施形態の簡易構造物1の屋根5の構造および横樋6の構造として採用することができる。
簡易構造物1に設ける支柱10の数はとくに限定されない。簡易構造物1の形状や大きさ、屋根5の形状や大きさ等、また、簡易構造物1を設置する場所などに合わせて支柱10を設ける本数は適宜調整される。
梁2は、上述したように、梁本体2fが基端部から先端部に向かって上傾するように配設されていてもよいし、水平に配設されていてもよく、とくに限定されない。梁本体2fが水平等に配設されていても、吊り下げ部材2cの長さ等を調整すれば、屋根5を支柱10に向かって下傾するように配設することは可能である。
上記例では、排水機構20が、竪樋21と、上部排水部22と、下部排水部23と、を有する場合を説明した。しかし、排水機構20は、下部排水部23を有しない構造としてもよい。例えば、竪樋21の下端が排水溝などに直接連結されている場合には、下部排水部23は設けなくてもよい。
2 梁
5 屋根
6 横樋
10 支柱
10h 空間
10a 開口
10b 開口
11 支持部材
12 連結材
15 カバー
20 排水機構
21 竪樋
22 上部排水部
23 下部排水部
G 地面
Claims (3)
- 地面に立設される一対の支持部材を有し、屋根側および反屋根側に該一対の支持部材間の空間と連通された開口が形成された支柱と、
該支柱に取り付けられた梁と、
該梁に吊り下げられた屋根と、
該屋根から地面に排水する排水機構と、を備え、
該排水機構が、
前記一対の支持部材間の空間に設けられた竪樋と、
該竪樋の上端部に連通され、前記支柱の屋根側の開口を通して先端が前記屋根に設けられた横樋に連結された、前記屋根から前記竪樋に排水する上部排水部と、
前記竪樋の下端部に連通され、前記支柱の反屋根側の開口を通して先端が前記支柱外に配置された、前記竪樋から反屋根側に排水する下部排水部と、を備えており、
前記支柱は、
前記一対の支持部材に対して着脱可能に取り付けられた、屋根側および反屋根側の開口を覆うカバーを備えており、
前記支柱の一対の支持部材は、
前記一対の支持部材間の空間が、前記竪樋の水平方向における前記支柱の屋根側と反屋根側との間における位置および前記竪樋の鉛直方向の位置を調整可能な大きさとなるように配設されている
ことを特徴とする簡易構造物。 - 前記一対の支持部材は、
前記支柱の屋根側および/または反屋根側の開口が該支柱の長手方向に沿って延びる開口となるように設置されている
ことを特徴とする請求項1記載の簡易構造物。 - 前記一対の支持部材は、
対向面間の距離が50~100mmとなるように配設されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の簡易構造物。
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