JP6994326B2 - 成形用包装材、蓄電デバイス用外装ケース及び蓄電デバイス - Google Patents
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Description
前記熱融着性樹脂層は、単層または複数層からなり、前記熱融着性樹脂層の最内層が、熱融着性樹脂、アンチブロッキング剤、スリップ剤およびフッ素ポリマー系滑剤を含有する樹脂組成物からなり、
前記最内層の内側表面に、フッ素ポリマー系滑剤を50質量%より大きい含有率で含有する第1滑性層が形成されていることを特徴とする成形用包装材。
前項10に記載の蓄電デバイス用外装ケースを少なくとも含む外装部材とを備え、
前記蓄電デバイス本体部が、前記外装部材で外装されていることを特徴とする蓄電デバイス。
前記積層体を加熱処理して成形用包装材を得るエージング工程と、を含むことを特徴とする成形用包装材の製造方法。
1)リン酸と、
クロム酸と、
フッ化物の金属塩及びフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
2)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸及びクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
3)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸及びクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、
フッ化物の金属塩及びフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
上記1)~3)のうちのいずれかの水溶液を塗工した後、乾燥することにより、化成処理を施す。
[フッ素ポリマー系滑剤A(フッ素樹脂でありエラストマーでない)]
スリーエム社製のダイナマー(商標)「FX5911」…テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン-ビニリデンフルオライド共重合体(該共重合体の融点が118℃、該共重合体中のフッ素含有率が69質量%)
[フッ素ポリマー系滑剤B(フッ素エラストマー)]
スリーエム社製のダイナマー(商標)「FX5920A」…ヘキサフルオロプロピレン-ビニリデンフルオライド共重合体(該共重合体中のフッ素含有率が66質量%)35質量%、エチレングリコール65質量%の混合物。
[フッ素ポリマー系滑剤C(フッ素エラストマー)]
スリーエム社製のダイナマー(商標)「FX9613」…ヘキサフルオロプロピレン-ビニリデンフルオライド共重合体(該共重合体中のフッ素含有率が66質量%)90質量%、無機粒子(タルク6.5質量%、アモルファスシリカ2.5質量%、炭酸カルシウム1質量%)10質量%の混合物。
厚さ30μmのアルミニウム箔4の両面に、リン酸、ポリアクリル酸(アクリル系樹脂)、クロム(III)塩化合物、水、アルコールからなる化成処理液を塗布した後、180℃で乾燥を行って、化成皮膜を形成した。この化成皮膜のクロム付着量は片面当たり10mg/m2であった。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中のフッ素ポリマー系滑剤A(スリーエム社製「FX5911」)の含有率を500ppmに変更した以外は、実施例1と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に、フッ素ポリマー系滑剤を非含有とした以外は、実施例1と同様にして、蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)を得た。
アルミニウム箔4の厚さを35μmに変更すると共に、シーラントフィルムとして厚さのみを変更した(組成は変更することなく)厚さ30μmのシーラントフィルム(厚さ3μmの第1熱融着性樹脂無延伸フィルム層7/厚さ24μmの第2熱融着性樹脂無延伸フィルム層8/厚さ3μmの第3熱融着性樹脂無延伸フィルム層9)を用いた以外は、実施例1と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
アルミニウム箔4の厚さを35μmに変更すると共に、シーラントフィルムとして厚さのみを変更した(組成は変更することなく)厚さ30μmのシーラントフィルム(厚さ4.5μmの第1熱融着性樹脂無延伸フィルム層7/厚さ21μmの第2熱融着性樹脂無延伸フィルム層8/厚さ4.5μmの第3熱融着性樹脂無延伸フィルム層9)を用いた以外は、実施例2と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に、フッ素ポリマー系滑剤を非含有とした以外は、実施例3と同様にして、蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中のフッ素ポリマー系滑剤A(スリーエム社製「FX5911」)の含有率を1000ppmに変更した以外は、実施例3と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤として、50ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)に代えて、50ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)および50ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)を使用した以外は、実施例3と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤として、50ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)に代えて、250ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)および250ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)を使用した以外は、実施例3と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤として、50ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)に代えて、500ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)および500ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)を使用した以外は、実施例3と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
二軸延伸6ナイロンフィルム2の厚さを25μmに変更し、アルミニウム箔4の厚さを40μmに変更すると共に、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤をフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)に変更し、シーラントフィルムとして厚さ40μmのシーラントフィルム(厚さ4μmの第1熱融着性樹脂無延伸フィルム層7/厚さ32μmの第2熱融着性樹脂無延伸フィルム層8/厚さ4μmの第3熱融着性樹脂無延伸フィルム層9)を用いた以外は、実施例1と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
二軸延伸6ナイロンフィルム2の厚さを25μmに変更し、アルミニウム箔4の厚さを40μmに変更すると共に、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤を500ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)に変更し、シーラントフィルムとして厚さ40μmのシーラントフィルム(厚さ6μmの第1熱融着性樹脂無延伸フィルム層7/厚さ28μmの第2熱融着性樹脂無延伸フィルム層8/厚さ6μmの第3熱融着性樹脂無延伸フィルム層9)を用いた以外は、実施例2と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
二軸延伸6ナイロンフィルムに代えて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、アルミニウム箔4の厚さを35μmに変更すると共に、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤を50ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX9613」)に変更し、シーラントフィルムとして厚さ80μmのシーラントフィルム(厚さ8μmの第1熱融着性樹脂無延伸フィルム層7/厚さ64μmの第2熱融着性樹脂無延伸フィルム層8/厚さ8μmの第3熱融着性樹脂無延伸フィルム層9)を用いた以外は、実施例1と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
二軸延伸6ナイロンフィルムに代えて、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、アルミニウム箔4の厚さを35μmに変更すると共に、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤を500ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX9613」)に変更し、シーラントフィルムとして厚さ80μmのシーラントフィルム(厚さ12μmの第1熱融着性樹脂無延伸フィルム層7/厚さ56μmの第2熱融着性樹脂無延伸フィルム層8/厚さ12μmの第3熱融着性樹脂無延伸フィルム層9)を用いた以外は、実施例1と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に、フッ素ポリマー系滑剤を非含有とした以外は、実施例11と同様にして、蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)を得た。
外側層2として厚さ27μmの積層フィルム(厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム/厚さ15μmの二軸延伸6ナイロンフィルム)を用い、アルミニウム箔4の厚さを40μmに変更すると共に、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤を500ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX9613」)に変更し、シーラントフィルムとして厚さ80μmのシーラントフィルム(厚さ8μmの第1熱融着性樹脂無延伸フィルム層7/厚さ64μmの第2熱融着性樹脂無延伸フィルム層8/厚さ8μmの第3熱融着性樹脂無延伸フィルム層9)を用いた以外は、実施例1と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に、フッ素ポリマー系滑剤を非含有とした以外は、実施例13と同様にして、蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤として、50ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)に代えて、250ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX9613」)及び250ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)を使用した以外は、実施例3と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
アンチブロッキング剤として、5000ppmのシリカ粒子に代えて、6000ppmのケイ酸アルミニウム粒子(平均粒子径2μm)を用い、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤として、50ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)に代えて、750ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)および250ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)を使用した以外は、実施例3と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
アンチブロッキング剤として、5000ppmのシリカ粒子に代えて、4000ppmのアクリル樹脂ビーズ(平均粒子径3μm)を用い、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤として、50ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)に代えて、1000ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)および500ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)を使用した以外は、実施例3と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7および第3熱融着性樹脂無延伸フィルム9に含有せしめるスリップ剤として、1000ppmのエルカ酸アミドに代えて、1000ppmのステアリン酸アミドを用い、第2熱融着性樹脂無延伸フィルム8に含有せしめるスリップ剤として、2000ppmのエルカ酸アミドに代えて、2000ppmのステアリン酸アミドを用い、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤として、50ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)に代えて、500ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)および250ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)を使用した以外は、実施例3と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7および第3熱融着性樹脂無延伸フィルム9に含有せしめるスリップ剤として、1000ppmのエルカ酸アミドに代えて、1000ppmのベヘン酸アミドを用い、第2熱融着性樹脂無延伸フィルム8に含有せしめるスリップ剤として、2000ppmのエルカ酸アミドに代えて、2000ppmのベヘン酸アミドを用い、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に含有せしめるフッ素ポリマー系滑剤として、50ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)に代えて、750ppmのフッ素樹脂滑剤(スリーエム社製「FX5911」)および750ppmのフッ素エラストマー滑剤(スリーエム社製「FX5920A」)を使用した以外は、実施例3と同様にして、図2に示す構成の蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)1を得た。
第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7に含有せしめるエルカ酸アミドの含有率(濃度)を2500ppmに変更し、第2熱融着性樹脂無延伸フィルム8に含有せしめるエルカ酸アミドの含有率(濃度)を2500ppmに変更し、第1熱融着性樹脂無延伸フィルム7中に、フッ素ポリマー系滑剤を非含有とした以外は、実施例3と同様にして、蓄電デバイス用外装材(成形用包装材)を得た。
各蓄電デバイス用外装材から縦110mm×横110mmの矩形状の試験片を2枚切り出した後、これら2枚の試験片を重ね合わせて互いの熱融着性樹脂層(内側層)の最内層の周縁部同士をヒートシール温度200℃でシール幅5mmでヒートシールして袋体を作製した。この袋体の内部空間内にシリンジを用いてアセトン1mLを注入し、袋体の内側表面とアセトンとが接触した状態で3分間放置した後、袋体内のアセトンを抜き取った。この抜き取った液中に含まれる成分量をガスクロマトグラフを用いて測定、分析することにより、外装材の第2滑性層12のスリップ剤量(μg/cm2)を求めた。即ち、1cm2当たりの第2滑性層12の形成量(μg/cm2)を求めた。
各蓄電デバイス用外装材から縦101mm×横100.5mmの矩形状の試験片を1枚切り出した後、試験片を半折りにして重ね合わせて互いの熱融着性樹脂層(内側層)の最内層の周縁部同士をヒートシール温度200℃でシール幅5mmでヒートシールして袋体を作製した。この袋体の内部空間内にシリンジを用いてアセトン100mLを注入し、袋体の内側表面とアセトンとが接触した状態で室温で3分間放置した後、袋体内のアセトンを抜き取った。この操作を2回繰り返すことによりスリップ剤(第2滑性層12)を除去した。次いで、更に前記袋体の内部空間内にシリンジを用いてアセトン100mLを注入し、袋体の内側表面とアセトンとが接触した状態で50℃のオーブン中で30分間放置した後、袋体内のアセトンを抜き取った。この抜き取った液をロータリーエバポレーターで濃縮し、その後140℃で6時間真空乾燥を行った後、残渣の質量を計量することにより、外装材の第1滑性層11のフッ素ポリマー系滑剤量(μg/cm2)を求めた。即ち、1cm2当たりの第1滑性層11の形成量(μg/cm2)を求めた。
各蓄電デバイス用外装材から縦110mm×横110mmの矩形状の試験片を2枚切り出した後、これら2枚の試験片を重ね合わせて互いの外側表面の周縁部同士をヒートシール温度250℃でシール幅5mmでヒートシールして袋体を作製した。この袋体の内部空間内にシリンジを用いてアセトン1mLを注入し、この袋体の内面とアセトンとが接触した状態で3分間放置した後、袋体内のアセトンを抜き取った。この抜き取った液中に含まれる成分量をガスクロマトグラフを用いて測定、分析することにより、外装材の外側の第3滑性層13のスリップ剤量(μg/cm2)を求めた。即ち、1cm2当たりの第3滑性層13の形成量(μg/cm2)を求めた。
成形深さフリーのストレート金型を用いて外装材に対し下記成形条件で深絞り1段成形を行い、各成形深さ(9.0mm、8.5mm、8.0mm、7.5mm、7.0mm、6.5mm、6.0mm、5.5mm、5.0mm、4.5mm、4.0mm、3.5mm、3.0mm、2.5mm、2.0mm)毎に成形性を評価し、コーナー部にピンホールが全く発生しない良好な成形を行うことができる最大成形深さ(mm)を調べた。表2にこの最大成形深さ(mm)を示した。なお、ピンホールの有無は、ピンホールを透過してくる透過光の有無を目視により観察することにより調べた。
(成形条件)
成形型…パンチ:33.3mm×53.9mm、ダイ:80mm×120mm、コーナーR:2mm、パンチR:1.3mm、ダイR:1mm
しわ押さえ圧…ゲージ圧:0.475MPa、実圧(計算値):0.7MPa
材質…SC(炭素鋼)材、パンチRのみクロムメッキ。
各蓄電デバイス用外装材から縦600mm×横100mmの矩形状の試験片を切り出した後、得られた試験片を内側層3面(即ち最内層の表面7a)を上側にして試験台の上に載置し、この試験片の上面に、黒色のウェスが巻き付けられて表面が黒色を呈しているSUS製錘(質量1.3kg、接地面の大きさが55mm×50mm)を載せた状態で、該錘を試験片の上面と平行な水平方向に引張速度4cm/秒で引っ張ることによって錘を試験片の上面に接触状態で長さ400mmにわたって引張移動させた。引張移動後の錘の接触面のウェス(黒色)を目視で観察し、ウェス(黒色)の表面に白粉が顕著に生じていたものを「×」とし、白粉が僅かに生じていたに過ぎないものを「△」とし、白粉が殆どないか又は白粉が認められなかったものを「○」とした。なお、上記黒色のウェスとしては、TRUSCO社製「静電気除去シートS SD2525 3100」を使用した。
2…基材層(外側層)
2a…基材層の外側表面
3…熱融着性樹脂層(内側層)
4…金属箔層
7…最内層(熱融着性樹脂層の最内層;第1熱融着性樹脂層)
7a…熱融着性樹脂層の最内層の内側表面
8…第2熱融着性樹脂層
9…第3熱融着性樹脂層
10…蓄電デバイス用外装ケース
11…第1滑性層
11a…第1滑性層の内側表面
12…第2滑性層
13…第3滑性層
15…外装部材
30…蓄電デバイス
31…蓄電デバイス本体部
Claims (11)
- 外側層としての基材層と、内側層としての熱融着性樹脂層と、これら両層間に配置され
た金属箔層と、を含む成形用包装材であって、
前記熱融着性樹脂層は、単層または複数層からなり、前記熱融着性樹脂層の最内層が、
熱融着性樹脂、アンチブロッキング剤、スリップ剤およびフッ素ポリマー系滑剤を含有す
る樹脂組成物からなり、
前記最内層の内側表面に、フッ素ポリマー系滑剤を50質量%より大きい含有率で含有
する第1滑性層が形成されていることを特徴とする成形用包装材。 - 前記第1滑性層の内側表面に、スリップ剤を50質量%より大きい含有率で含有する第
2滑性層が形成されている請求項1に記載の成形用包装材。 - 前記最内層におけるフッ素ポリマー系滑剤の含有率が5ppm~5000ppmである
請求項1または2に記載の成形用包装材。 - 前記フッ素ポリマー系滑剤におけるフッ素含有率が50質量%以上である請求項1~3
のいずれか1項に記載の成形用包装材。 - 前記フッ素ポリマー系滑剤が、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン-
ビニリデンフルオライド共重合体およびヘキサフルオロプロピレン-ビニリデンフルオラ
イド共重合体からなる群より選ばれる1種または2種のフッ素ポリマー系滑剤である請求
項1~4のいずれか1項に記載の成形用包装材。 - 前記スリップ剤が、脂肪酸アミドである請求項1~5のいずれか1項に記載の成形用包
装材。 - 前記基材層の外側表面にスリップ剤を含有する第3滑性層が形成されている請求項1~
6のいずれか1項に記載の成形用包装材。 - 前記包装材の外側表面の動摩擦係数が0.5以下である請求項7に記載の成形用包装材
。 - 前記包装材の内側表面の動摩擦係数が0.5以下である請求項1~8のいずれか1項に
記載の成形用包装材。 - 請求項1~9のいずれか1項に記載の成形用包装材の成形体からなる蓄電デバイス用外
装ケース。 - 蓄電デバイス本体部と、
請求項10に記載の蓄電デバイス用外装ケースを少なくとも含む外装部材とを備え、
前記蓄電デバイス本体部が、前記外装部材で外装されていることを特徴とする蓄電デバ
イス。
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