JP6994226B2 - 積層シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートの製造方法、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シート、セプタム用積層シートおよびその製造方法に関する。
フッ素樹脂は他の樹脂との接着困難なために、物理的に表面処理する方法や化学的に表面処理する方法が種々提案されている。
フッ素樹脂はゴムとの接着も困難なためにフッ素樹脂層とゴム層が接着した積層体の作製は容易でない。そのためフッ素樹脂層とゴム層の接着性向上手段として、(1)共重合によりフッ素樹脂のポリマー末端及び/又は側鎖に反応性官能基を導入する方法、(2)フッ素樹脂に接着性付与剤を含有させる方法、(3)ゴムに接着性付与剤を含有させる方法、(4) (1)と(2)を併用する方法、(5) (1)と(3)を併用する方法、(6) (1)と(2)と(3)を併用する方法が提案されている。さらには(7)フッ素樹脂にプライマーを塗布してゴムを接着させる方法が提案されている。
特許文献1(特開2005-022403)と特許文献2(再表2009/020181)には(4)、(5)、(6)が開示されている。特許文献3(特開2010-089479)と特許文献7(特開2013-099935)には(5)が開示されている。特許文献4(特開2010-253728)には(1)が開示されている。特許文献5(特開2010-253729)と特許文献6(特開2012-126015)にはほぼ(3)が開示されている。特許文献8(再表2004-018201)には(7)が開示されている。
特許文献9(特開平9-325100)には、分析用の試料瓶は例えばポリ4フッ化エチレンでコーティングしたシリコーン樹脂製のセプタムを備えていると記載されている。
特許文献10(特開2011-106869)には、ヘッドスペースガス分析に用いられる試料容器は容器を密閉するためにPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製シートを貼り付けたシリコンゴム製セプタムを備えていると記載されている。
特許文献11(特表2012-529540)には、「シリコーンベースポリマーおよび水素化物含有シロキサンを含む第1の層であって、前記水素化物含有シロキサンが前記シリコーンベースポリマーの約0.1重量%~約5.0重量%で存在する第1の層と;フルオロポリマーを含む第2の層とを含む物品であって、前記第1の層が、前記第2の層に対して少なくとも約10.0ppiの剥離強度を有し、金属に対して約7.0ppi以下の剥離強度を有する物品(請求項1)、「物品の製造方法であって:第1の層を提供するステップであって、前記第1の層がシリコーンベースポリマーおよび水素化物含有シロキサンを含み、前記水素化物含有シロキサンが前記シリコーンベースポリマーの約0.4重量%~約2.0重量%で存在するステップと;前記第1の層上に直接配置される第2の層を提供して物品を形成するステップであって、前記第2の層がフルオロポリマーを含むステップと;前記物品を加熱するステップとを含む、方法」(請求項36)が開示されている。
当該物品はキャップ中に使用される分析用セプタムとして使用してもよいと記載されている([0021])。
特許文献12(特表2012-514547)には、シリコーンエラストマー層と非反応性イオンビーム処理したフルオロポリマー層を含み、剥離強度を有する多層ポリマー物品が開示されている。
特開2005-022403号公報 再表2009-020181号公報 特開2010-089479号公報 特開2010-253728号公報 特開2010-253729号公報 特開2012-126015号公報 特開2013-099935号公報 再表2004-018201号公報 特開平9-325100号公報 特開2011-106869号公報 特表2012-529540号公報 特表2012-514547号公報
しかしながら、上記特許文献1-7に開示されている、共重合によるフッ素樹脂ポリマーの改質は基本物性の変動を招きかねず、コストアップにもなりかねない。提案されている接着性付与剤はシリコーンゴムへの適合性が明確でなく、フッ素樹脂層とシリコーンゴム層が接着した積層体の実施例は存在しない。仮に、フッ素樹脂層とシリコーンゴム層が接着しているとしても、積層体シートを切断加工したり、繰り返し屈曲するとフッ素樹脂層とシリコーンゴム層との剥離を招きかねないという問題がある。
特許文献8の実施態様では、シリコーンゴム被覆ロールにプライマーを塗布し、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体チューブで被覆して焼付処理して接着させており、積層体シートの作製には適していない。
仮に、フッ素樹脂層とシリコーンゴム層の接着性が良好であっても、シリコーンゴムがフッ素樹脂フィルムよりも大きく収縮してしまい、積層体シートに反り、すなわち、カールを生じる。この結果、取扱いにくく、用途に合わせた加工をしにくいという問題がある。
特許文献11には、シリコーンベースポリマー、水素化物含有シロキサンおよび白金触媒を含む第1の層を表面処理(例えば化学エッチング処理)したフルオロポリマーを含む第2の層上に配置し、熱処理して接着させてなる物品が開示されている。熱処理は、典型的には約125℃~約200℃の温度で行い(段落[0026])、全実施例で200℃という高温でおこなっており、物品の反りの抑制に無意識であり、反りを抑制する手段をなんら開示していない。
特許文献12の実施例15では、360度Fの金型キャビティ内にイオンビーム処理したPTFEフィルムを入れ、液体シリコーンゴム(LSR)を注入することにより積層物を作製しており、剥離強度が記載されているが、反り度合いに言及していない。実施例15は、本願発明の実施例の製法に近いので、表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムとヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物を使用して追試した限りでは、著しく反って円筒状に丸まったものになった。特許文献12は、物品の反りの抑制に無意識であり、反りを抑制する手段をなんら開示していない。
特許文献9と特許文献10に開示されたセプタムは、コーティングしたポリ4フッ化エチレンや、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製シートが剥がれやすく、分析試料採取のための採取針を刺し込み引き抜いた時に破れやすいという問題がある。
特許文献11に係る発明は、プライマーに起因する残留VOCを減らすことを目的にしており、2層物品の用途として分析用セプタムがあると記載されているにすぎず、分析用セプタムの性能が不明である。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物を密接させ所定温度で加熱することにより、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反りが小さい、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートの製造方法を提供すること、および、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反りが小さい、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートを提供することを目的とする。
さらには、バイアルに装着して分析試料採取のためのニードルを複数回穿刺し引き抜いた時に破れにくく、仮にシリコーンゴム屑がバイアル内に落下してもマススペクトルにゴウストピークが実質的に現れないセプタム用積層シートおよびその製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的は、
「[1]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物であって、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物とを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下である積層シートの製造方法。
[1-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[1]に記載の積層シートの製造方法。
[2]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物であって、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.07~3質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物とを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱し、次いで、熱気中で90℃以上、240℃以下で2次硬化させて該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下である積層シートの製造方法。
[2-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[2]に記載の積層シートの製造方法。
[3]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し、添加剤として(B)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.07~3質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物である厚さ0.2~5mmのシリコーンゴム層と、が接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる積層シート。
[3-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[3]に記載の積層シート。
[4]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物とを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を1次硬化させ、次いで、熱気中で90℃以上、240℃以下で2次硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと厚さが0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下である、積層シートの製造方法。
[4-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する、[4]に記載の積層シートの製造方法。
[5]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物である厚さ0.2~5mmのシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる積層シート。
[5-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[5]に記載の積層シート。
[6]
主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有する、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが0.2~5.0mmであり、該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下である積層シートの製造方法。
[6-1] ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[6]に記載の積層シートの製造方法。
[7]
主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し、補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物である厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シート。
[7-1] ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[7]に記載の積層シート。
[8]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物であって、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物とを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を1次硬化させ、次いで、熱気中で90℃以上、240℃以下で、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下になるまで加熱して2次硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下である、セプタム用積層シートの製造方法。
[8-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[8]に記載の積層シートの製造方法。
[9]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる、セプタム用積層シート。
[9-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[9]に記載のセプタム用積層シート。
[10]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物とを、表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該シリコーンゴム組成物層に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を1次硬化させ、次いで、熱気中で90℃以上、240℃以下で、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下になるまで加熱して2次硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmである該シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下である、セプタム用積層シートの製造方法。
[10-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[10]に記載のセプタム用積層シートの製造方法。
[11]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなるセプタム用積層シート。
[11-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[11]に記載のセプタム用積層シート。
[12]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として、(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有し、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物とを、表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該シリコーンゴム組成物層に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、該シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、セプタム用積層シートの製造方法。
[12-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[12]に記載のセプタム用積層シートの製造方法。
[13]
厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなるセプタム用積層シート。
[13-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[13]に記載の積層シート。
[14]
主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として、(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有し、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下である、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に接するように密接させ、加圧下90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが0.2~5.0mmであり、該シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり、表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、セプタム用積層シートの製造方法。
[14-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[14]に記載のセプタム用積層シートの製造方法。
[15]
主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であり、厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シート。
[15-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[15]に記載のセプタム用積層シート。
[16]
主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下である、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に、厚さが10~1000μmであり,,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムを、該片面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を1次硬化させ、次いで熱気中で90℃以上、240℃以下で加熱して2次硬化させることを特徴とする、厚さが0.2~5.0mmであり、該シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり、表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、セプタム用積層シートの製造方法。
[16-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[17]に記載のセプタム用積層シートの製造方法。
[17]
主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であり、厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シート。
[17-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[14]に記載のセプタム用積層シート。
[18]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物であって、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の片面または両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように積層し、熱気中で非加圧下90℃以上、240℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が、フィルム片面貼りの場合35mm以下(フィルム片面貼りの場合)または5mm以下(フィルム両面貼りの場合)である積層シートの製造方法。
[18-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[18]に記載の積層シートの製造方法。
[19]
該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物および該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物の環状ジメチルシロキサン4量体~15量体含有量が280質量ppm以下であり、積層シートがセプタム用積層シートである、[18]に記載の積層シートの製造方法。
[20]
該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の片面に、該表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように積層し、熱気中で非加圧下90℃以上、240℃以下で、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体含有量が280質量ppm以下になるまで加熱して該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させ、積層シートがセプタム用積層シートである、[18]に記載の積層シートの製造方法。
[21]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物であって、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の片面または両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように積層し、熱気中で非加圧下90℃以上、240℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が、35mm以下(フィルム片面貼りの場合)または5mm以下(フィルム両面貼りの場合)である積層シートの製造方法。
[21-1]
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物が、さらに(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有する[21]に記載のセプタム用積層シートの製造方法。
[22]
該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物および該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物の環状ジメチルシロキサン4量体~15量体含有量が280質量ppm以下であり、積層シートがセプタム用積層シートである、[21]に記載の積層シートの製造方法。
[23]
該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の片面に、該表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように積層し、熱気中で非加圧下90℃以上、240℃以下で、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体含有量が280質量ppm以下になるまで加熱して該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させ、積層シートがセプタム用積層シートである、[21]に記載の積層シートの製造方法。」により達成される。
前記[1]~[23]において、本発明の各構成要素は、[発明を実施するための形態]に好ましいと記載された実施態様を単独または複数組み合わせて取ることができるものである。
本発明の表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートの製造方法によると、表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層を密接させ、加圧下所定温度範囲で加熱すると、該フッ素樹脂フィルムと該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さいフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートを簡易に確実に製造することができる。
本発明の表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とからなる積層シートは、該フッ素樹脂フィルムと該シリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さいので取扱いやすく、用途に合わせた加工、例えば所定形状の打ち抜き作業をしやすい。
本発明の表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シートは、シリコーンゴム層中の環状オルガノシロキサンオリゴマー量が僅少であるので、LC-MS用やGC/MS用バイアルの開口部に装着して、分析試料採取のためのニードルを複数回穿刺し引き抜いた時に、仮に、シリコーンゴム屑が該バイアル内に落下してもマススペクトルにゴウストピークが実質的に現れにくい。また、LC-MS用やGC/MS用バイアルの開口部に装着して、分析試料採取のためのニードルを複数回穿刺し引き抜いた時に、図9に示すように穴があきにくい。
本発明のフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シートの製造方法によると、LC-MS用やGC/MS用バイアルの開口部への装着好適なセプタム用積層シートを簡易に確実に製造することができる。
図1は、本発明の実施態様であるシリコーンゴム層の片面にフッ素樹脂フィルムが接着している積層シートの部分断面図である。 図2は、本発明の実施態様であるシリコーンゴム層の両面にフッ素樹脂フィルムが接着している積層シートの部分断面図である。 図3は、本発明の実施例13の平均反り値が12.0である積層シートの写真である。 図4は、比較例である積層シートの二隅が半円弧の一端の形状に湾曲している積層シートの写真である。 図5は、本発明の実施態様であるシリコーンゴム層2の片面にフッ素樹脂フィルム1が接着している積層シート3aからなるセプタムの斜視図である。 図6は、本発明の実施態様であるシリコーンゴム層2の両面にフッ素樹脂フィルム1が接着している積層シート3bからなるセプタムの斜視図である。 図7は、本発明の実施態様である、シリコーンゴム層2の片面にフッ素樹脂フィルム1が接着している積層シートからなるセプタムを装着したバイアルの断面図である。 図8は、本発明の実施態様である、シリコーンゴム層の片面にフッ素樹脂フィルムが接着している積層シートからなるセプタムを装着したバイアルの部分断面図である。 図9は、採取針を5回突き刺し引き抜いたあとの、本発明のFEPフィルムとシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シートの写真である。 図10は、採取針を5回突き刺し引き抜いたあとの、PTFEフィルムとシリコーンゴム層とからなるA社製セプタムの写真である。 図11は、採取針を5回突き刺し引き抜いたあとの、PTFEフィルムとシリコーンゴム層とからなるB社製セプタムの拡大写真である。 図12は、採取針を5回突き刺し引き抜いたあとの、PTFEフィルムとシリコーンゴム層とからなるC社製セプタムの拡大写真である。 図13は、本発明の実施例のセプタム用積層シート(添加剤含有ミラブルタイプシリコーンゴム、2次硬化品)から作成したセプタムをバイアル瓶に装着して、採取針を5回連続してセプタムに突き刺して吸引した試料溶液を液体クロマトグラフ質量分析(LC-MS分析)にかけて得られたマススペクトルチャートである。最上のマススペクトルチャートは、移動相溶媒のマススペクトルチャートである。その下の5つのマススペクトルチャートは、1回目から5回目までの試料溶液を液体クロマトグラフ質量分析(LC-MS分析)にかけて得られたマススペクトルチャートである。 図14は、A社製セプタムについての同様のマススペクトルチャートである。 図15は、B社製セプタムについての同様のマススペクトルチャートである。
本発明のフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートとその製造方法、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シートとその製造方法、特にはバイアルに装着されるセプタムで使用される、表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムは、無処理のフッ素樹脂フィルム表面を,反応性有機官能基を有する有機化合物を含む不活性ガス雰囲気中で放電処理することにより製造することができる。
そのためのフッ素樹脂は、平坦なフィルム状になりうるものであれば特に限定されず、たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン- エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン-フッ化ビニリデン共重合体(TFE/VdF) 、テトラフルオロエチレン- ヘキサフルオロプロピレン- パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン-エチレン共重合体(ECTFE)、クロロトリフルオロエチレン-フッ化ビニリデン共重合体(CTFE/VdF)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニル(PVF)があげられる。
かかるフッ素樹脂からなるフィルムは、種々の厚さのものがダイキン工業株式会社、旭硝子株式会社などから販売されている。
ダイキン工業株式会社からは、例えば、ネオフロンPFAフィルム(厚さ12.5~2400μmの9グレード)、ネオフロンFEPフィルム(厚さ12.5~2400μmの9グレード)が市販されており、表面改質グレードも市販されている。なお、ネオフロンはダイキン工業株式会社の登録商標である。
旭硝子株式会社からは、例えば、Fluon ETFEを加工したフッ素フィルムとしてアフレックス/エフクリーン(厚さ12μm~200μmの9グレード)が市販されており、片面コロナ処理グレードも市販されている。なお、Fluonとアフレックスとエフクリーンは旭硝子株式会社の登録商標である。
放電処理として、従来より行なわれているコロナ放電処理、グロー放電処理、プラズマ放電処理、スパッタリング処理などが例示される(例、特公昭37-17485号公報、特公昭49-12900号公報、米国特許第3296011号明細書)。たとえば、コロナ放電処理では、反応性官能基を有する有機化合物が含まれている不活性ガス(たとえばチッ素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなど)雰囲気に無処理のフッ素樹脂フィルムの表面を曝し、電極間に高周波電圧をかけることによりコロナ放電を起こさせ、これによりフッ素樹脂フィルム表面に活性種を生成し、活性種に反応性官能基を有する有機化合物を結合ないし反応させることによって行なう。コロナ放電の条件はフッ素樹脂フィルムの誘電率、意図する反応性官能基量などによって適宜選定すればよい。グロー放電処理、プラズマ放電処理、スパッタリング処理などでも、放電を起こす方法を除き同様である。
反応性官能基を持たす表面改質処理として、紫外線照射処理、レーザー処理、フレーム処理、高周波処理、オゾン酸化処理なども例示される。
このようにして生成した極薄膜(数nm)表面の分析技術として、飛行時間型二次イオン質量分析方法が広く知られている。
反応性官能基を有する有機化合物における反応性有機官能基は、炭素原子と酸素原子からなる極性有機官能基(例えば、カルボニル基)、脂肪族不飽和炭化水素基(例えばビニル基、アリル基などのアルケニル基)、炭素原子と酸素原子と水素原子からなる極性有機官能基(例えばエポキシ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基)、炭素原子と酸素原子と窒素原子と水素原子からなる極性有機官能基(例えばアミド基)が代表例である。これら反応性官能基のうちでは、エポキシ基、カルボニル基が好ましく、エポキシ基とカルボニル基の併用がより好ましい。
反応性有機官能基を有する有機化合物は、不活性ガス雰囲気中にガス状(蒸気)で存在する必要がある。その濃度は有機化合物の種類によって異なるが、通常0.1~10.0モル%、好ましくは0.5~7.0 モル%である。したがって有機化合物は放電処理温度(通常20~100℃)で少なくとも1mmHg以上の蒸気圧を有するものである。かかる反応性有機官能基を有する有機化合物としてグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アセトン、メチルエチルケトン、グリシジルアリレート、プロピレン、ブタジエン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテルが例示される。これらのうちでは、接着性の点でエポキシ基、特にはグリシジル基を有する有機化合物が好ましい。
フッ素樹脂フィルムの厚さは、通常10~1000μmであり、好ましくは20~510μmであり、より好ましくは40~260μmである。もっとも、積層シートの用途によって好ましい厚さは変わるので、これら範囲に限定されるものではない。
フッ素樹脂フィルムの形状は、シート状、テープ状、短冊状が例示される。
フッ素樹脂フィルム(例えば、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルム、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA))の少なくとも一方の面に、反応性官能基を有する有機化合物蒸気を通常0.1 ~10.0モル%、好ましくは0.5~7.0モル%含有するチッ素ガス雰囲気下において、例えば荷電密度3Wsec/cmで放電処理などの表面放電処理をすることによって、少なくとも一方の面が反応性有機官能基を有する有機化合物で改質されたフッ素樹脂フィルム、すなわち、表面に反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを容易に製造することができる。
かかる表面改質フッ素樹脂フィルムは、ダイキン工業株式会社からは、例えば、ネオフロンPFAフィルム(厚さ50μm)の片面処理グレード、ネオフロンPFAフィルム(厚さ100μm)の両面処理グレード、ネオフロンFEPフィルム(厚さ50μm,100μm)の片面処理グレード、ネオフロンFEPフィルム(厚さ50μm,100μm)の両面処理グレードが市販されている。
旭硝子株式会社からは、例えば、Fluon ETFEを加工したフッ素フィルムであるアフレックス/エフクリーン(厚さ12μm)の片面コロナ処理グレードが市販されている。
本発明のフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートとその製造方法、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シートとその製造方法で使用される、ヒドロシリル化反応反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物は、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し、補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有する。好ましくは、添加剤として、(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒を含有する。このヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物は、代表的には、(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン、(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンおよび(ハ)白金系触媒からなり、補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し、好ましくは、添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を含有する。
(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の主成分であり、(ハ)白金系触媒の作用により(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン中のケイ素原子結合水素原子と付加反応して架橋する。
アルケニル基はケイ素原子に結合しており、ビニル基、アリル基、プロペニル基が例示され、ビニル基が好ましい。アルケニル基以外の有機基としてメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;β-フェニルエチル基等のアラルキル基;3,3,3-トリフロロプロピル基、3-クロロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基が例示される。ここで、アルキル基とハロゲン化アルキル基の炭素原子数は2~12が好ましく、アリール基の炭素原子数は6~12が好ましく、アラルキル基の炭素原子数は7~12が好ましい。アルケニル基以外のケイ素原子結合有機基はすべてメチル基であることが好ましいが、50モル%以上がメチル基であり、残余が炭素原子数2~12のアルキル基、フェニル基または炭素原子数2~12のアルキル基とフェニル基であってもよい。
(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは、全ケイ素原子結合有機基中0.01~5.0モル%がアルケニル基であることが好ましい。
(イ)成分が常温で生ゴム状である場合は、1分子中に通常平均2~50個、特には2~20個のケイ素原子結合アルケニル基を有するものが好ましい。
(イ)成分の分子構造は、通常直鎖状であるが、分岐を含む直鎖状であっても良い。(イ)成分の性状は常温で液状または生ゴム状である。
常温で液状であるものは、25℃における粘度が100mPa・s以上、300,000mPa・s以下であることが好ましい。その重合度は、通常50~2,000であることが好ましい。
常温で生ゴム状であるものは、JIS K6249-2003に規定されるウィリアムス可塑度を25℃で測定可能である。成形作業性の点で、25℃でのJIS K6249-2003に規定されるウィリアムス可塑度が100~400であることが好ましく、120~300であることがより好ましく、140~280であることがさらに好ましい。
その分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の数平均分子量が200,000~700,000の範囲であることが好ましい。その重合度は、通常2,000~50,000であり、好ましくは3,000~20,000である。
(イ)成分は、分子鎖両末端が、通常、ジメチルビニルシロキシ基、メチルフェニルビニルシロキシ基、トリメチルシロキシ基などのトリオルガノシロキシ基で封鎖されているが、シラノール基で封鎖されていてもよい。
(イ)成分の代表例は、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がヒドロキシジメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がメチルフェニルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端がメチルフェニルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体が挙げられる。
これらのうちでは、常温で液状または生ゴム状である、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がヒドロキシジメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体がもっとも実用に供されている。
2種以上のアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンを併用してもよい。
(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンは、(イ)成分の架橋剤であり、(ハ)成分の触媒作用により本成分中のケイ素原子結合水素原子が(イ)成分中のケイ素原子結合アルケニル基、特にはビニル基に付加して(イ)成分を架橋させ、硬化させるものである。本成分は、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するが、(イ)成分中のケイ素原子結合アルケニル基、特にはビニル基が2個のときは、3個以上のケイ素原子結合水素原子を有することが必要である。
(ロ)成分中の、ケイ素原子結合有機基として、メチル基;エチル基、プロピル基、ヘキシル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;3,3,3-トリフロロプロピル基、3-クロロプロピル基などのハロゲン化アルキル基、アラルキル基が例示される。ここで、アルキル基とハロゲン化アルキル基の炭素原子数は2~12が好ましく、アリール基の炭素原子数は6~12が好ましく、アラルキル基の炭素原子数は7~12が好ましい。製造の容易性と(イ)成分との相溶性の点から、少なくとも50モル%がメチル基であることが好ましく、100モル%がメチル基であることがより好ましい。
(ロ)成分の分子構造は、直鎖状、分岐状、環状、網目状のいずれでもよい。本成分の重合度は2以上であれば特に限定されないが、常温にて液状であることが好ましい。25℃における粘度が3~1,000mPa・sであることが好ましい。
(ロ)成分の配合量は、該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物がゴム弾性を有するのに充分な量である。
積層シートがセプタム用である場合は、(ロ)成分中のケイ素原子結合水素原子と(イ)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル比が(0.7:1)~(1.5:1)となるような量が好ましく、(0.9:1)~(1.3:1)となるような量がより好ましい。これは、このモル比が0.7:1より小さいと硬化物が低モデュラスになり過ぎて穿刺するニードルが詰まりやすくなり、1.5:1より大きいと硬化物が高モデュラスになり過ぎ、ニードルの穿刺によりセプタムが損傷して、分析エラーがおきかねないからである。
(ハ)白金系触媒は、(ロ)成分中のケイ素原子結合水素原子と(イ)成分中のケイ素原子結合アルケニル基が付加反応して(イ)成分を架橋させ、硬化させるための触媒である。これには、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、塩化白金酸のオレフィン錯体、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体、ジビニルテトラメチルジシロキサンの白金錯体、塩化白金酸とβ-ジケトンの錯体、β-ジケトンの白金錯体が例示される。
(ハ)白金系触媒は、(ロ)成分中のケイ素原子結合水素原子と(イ)成分中のケイ素原子結合アルケニル基(例えばビニル基)が付加反応して(イ)成分を架橋させ、硬化させるのに十分な量、いわゆる触媒量を用いる。具体的には、ヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物中に白金系金属換算で1~1000質量ppm含まれることが好ましい。
(A)フュームドシリカは、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物に粘性または可塑性を付与して成形作業をしやすくし、あるいは、ロール作業性とカレンダー作業性を付与してシート状にしやすくする作用がある。また、ヒドロシリル化反応反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物を加熱硬化させて得られるシリコーンゴムに優れた機械的強度と硬さを付与する作用がある。
(A)フュームドシリカは、通常、四塩化ケイ素を気化し高温の酸水素炎中において酸化され生成する超微粒子状のアモルファスシリカであり、乾式法シリカの代表的なものである。BET法による比表面積は通常100~400m/gである。110~300m/gのBET比表面積を有するものがシリコーンゴム用として実用に供されている。その市販品としてアエロジル200(表面積200m/g)、アエロジル255(BET法による比表面積255m/g)、アエロジル300(BET法による比表面積300m/g)、アエロジル380(BET法による比表面積380m/g)[日本アエロジル株式会社製、アエロジルはエボニック デグサ ゲーエムベーハーの登録商標である]、レオロシール[株式会社トクヤマ製、レオロシールは該社の登録商標である]が例示される。
(A)フュームドシリカは親水性であり(イ)成分と混合しにくいので、(C)疎水化剤(例えば、トリメチルクロロシラン, ジメチルジクロロシランなどのオルガノクロロシラン、トリメチルメトキシシランなどのオルガノアルコキシシラン、ヘキサメチルジシラザンなどのヘキサオルガノジシラザン、シラノール末端ジメチルシロキサンオリゴマー、環状ジメチルシロキサンオリゴマー)で疎水化処理したものが好ましい。
疎水化処理フュームドシリカのBET法による比表面積は通常100~350m/gである。
疎水化処理フュームドシリカの市販品としてアエロジルR972(BET法による比表面積は110m/g)、アエロジルRX200(BET法による比表面積は140m/g)、アエロジルR974(BET法による比表面積は170m/g)、アエロジルR812(BET法による比表面積は260m/g)[日本アエロジル株式会社製]が例示される。
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物がミラブルタイプである場合は、(A)成分の配合量は、好ましくは10~70質量%であり、より好ましくは20~55質量%である。液状タイプである場合は、(A)成分の配合量は、好ましくは10~30質量%であり、より好ましくは13~24質量%である。
本発明の積層シートの製造方法およびセプタム用積層シートの製造方法で使用するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物は、通常、上記の(イ)成分と(A)疎水化処理したフュームドシリカの所定量、あるいは(イ)成分と(A)成分と疎水化剤の所定量を、遊星式ミキサー、ニーダーミキサー、連続混練装置などで、室温下または昇温下で均一に混練することによって液状シリコーンゴムベースまたはミラブルタイプシリコーンゴムベースを製造する。
かかるミラブルタイプシリコーンゴムベースは、東レ・ダウコーニング株式会社、信越化学工業株式会社などから市販されている。
ついで、液状シリコーンゴムベースまたはミラブルタイプシリコーンゴムベースに、室温下で(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を混練することによって、好ましくはさらに後述する(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を添加して均一に混練することによって製造することができる。好ましくは、(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒とからなる、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物からなる添加剤を添加して均一に混練することによって製造することができる。(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤は、混練中のゲル化や硬化を防止し、あるいは常温保存中のゲル化や硬化を防止する作用、および、常温では硬化せず、昇温すると硬化速度が向上し、例えば、90℃では8~30分で硬化するようにする作用がある。
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物は、補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し、(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒を含有するので、加圧下加熱成形して得られた積層シートは、高温の熱気中で2次硬化しても、反り度合いがやや低減するか、維持され、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層間の接着性が維持される。湿式シリカでは、高温の熱気中での2次硬化により、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層間の接着性が阻害される。
(a)成分は、好ましくは、一般化学式RX1 ySi(OR24-X-y(式中、Rは炭素原子数2~6のアルケニル基、R1は炭素原子数1~8のアルキル基、R2は炭素原子数1~6のアルキル基であり、xは1であり、yは0または1である)で示される有機官能性オルガノアルコキシシランであり、(b)成分は、好ましくは、一般化学式RX1 ySi(OR24-X-y(式中、Rは炭素原子数3~8の(メタ)アクリロキシアルキル基、R1は炭素原子数1~8のアルキル基、R2は炭素原子数1~6のアルキル基であり、xは1であり、yは0または1である)で示される有機官能性オルガノアルコキシシランであり、(c)成分は、好ましくは、一般化学式R3 X1 ySi(OR24-X-y(式中、R3は炭素原子数2~9のエポキシ官能性有機基、R1は炭素原子数1~8のアルキル基、R2は炭素原子数1~6のアルキル基であり、xは1であり、yは0または1である)で示される有機官能性オルガノアルコキシシランであり、(d)成分は、好ましくは、一般化学式Ti(OR14(式中、R1は炭素原子数1~8のアルキル基である)で示される有機チタネート触媒またはキレート化有機チタネート触媒である
(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランとして、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ヘキセニルトリメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシランが例示される。
(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアクリル官能性オルガノアルコキシシランとして、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、δ-メタクリロキシブチルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリエトキシシランが例示される。
(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとして、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシランが例示される。
(d)有機チタン化合物触媒として、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラメチルチタネート、エチルメチルジブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、テトラエチルヘキシルチタネートなどの有機チタネートが例示される。
キレート化有機チタネートとして、チタンアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート、チタンテトラアセチルアセトネート、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)チタン、トリメチレンジオキシビス(アセチルアセトネート)チタン、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセタート)チタン、トリメチレンジオキシビス(エチルアセトアセテート)チタンが例示される。
(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランまたは(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアクリル官能性オルガノアルコキシシランと、(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランの共部分加水分解縮合物も添加剤として有用である。
かかる共部分加水分解縮合物は、(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランまたは(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアクリル官能性オルガノアルコキシシランと、(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランを、少量の水と少量の有機チタン化合物触媒とともに混合して、共加水分解し部分縮合させることにより容易に製造することができる。
さらには、(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと、(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアクリル官能性オルガノアルコキシシランと、(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランの共部分加水分解縮合物も添加剤として有用である。製法は上記同様である。
(B)成分の配合量は、通常、上記の(イ)成分と(A)フュームドシリカの合計量100質量部当たり、あるいは、(イ)成分と(A)成分からなる液状シリコーンゴムベースまたはミラブルタイプシリコーンゴムベース100質量部当たり、0.03~6質量部が好ましく、0.07~3質量部がより好ましく、0.1~2質量部がさらに好ましい。
0.03質量部未満であると、剥離接着性が不十分になる。
6質量部を超えて添加しても剥離接着性がそれ以上向上せず、硬化性とシリコーンゴム特性を阻害しかない。
セプタム用積層シートである場合、(B)成分は0.03~6質量部であるが、0.03~2質量部が好ましく、0.07~1.2質量部がより好ましく、0.1~1質量部がさらに好ましい。(B)成分は、0.1~1質量部という少量や、0.03~0.1質量部といった微量であっても、剥離接着性を充分にする作用があるので、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度に悪影響を与えず、きわめて有用である。
6質量部を超えて添加すると、セプタム特性を阻害しかない。
(B)成分が2種の有機官能性オルガノアルコキシシランの併用であるときは、質量比は特に限定されないが、好ましくは1:99~99:1、より好ましくは5:95~95:5が例示される。
(B)成分が2種または3種の有機官能性オルガノアルコキシシランと有機チタン化合物触媒の併用であるときは、2種または3種の有機官能性オルガノアルコキシシランの合計量と有機チタン化合物触媒が、質量比で10:0.02~10:2が例示される。
前述したように、ヒドロシリル化反応加熱硬化型シリコーンゴム組成物を、常温下でのゲル化、硬化を抑制して保存安定性を向上させ、常温で硬化せず加熱硬化性とするために、(ニ)ヒドロシリル化反応抑制剤を含有することが極めて望ましい。ヒドロシリル化反応抑制剤として、アセチレン系化合物、エンイン化合物、有機窒素化合物、有機燐化合物、オキシム化合物が例示される。
具体的には、3-メチル-1-ブチン-3-オール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール、フェニルブチノール、1-エチニル-1-シクロヘキサノールなどのアセチレンアルコール;3-メチル-3-ペンテン-1-イン、3,5-ジメチル-3-ヘキセン-1-インなどのエン・イン化合物、メチル-トリス(3-メチル-1-ブチン-3-オキシ)シラン、ビニル-トリス(3-メチル-1-ブチン-3-オキシ)シランなどのアルキン含有シラン;テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンなどのアルケニル基含有オリゴシロキサン;ベンゾトリアゾールが例示される。
このヒドロシリル化反応抑制剤の配合量は、ヒドロシリル化反応加熱硬化型シリコーンゴム組成物を常温では硬化せず、加熱硬化時に、特には90℃で5~15分間で充分に硬化するにするのに十分な量である。通常、上記の(イ)成分と(A)フュームドシリカの合計量100質量部当たり、あるいは、(イ)成分と(A)成分からなる液状シリコーンゴムベースまたはミラブルタイプシリコーンゴムベース100質量部当たり、0.001~5質量部の範囲内であり、好ましくは0.01~2質量部の範囲内である。本成分の種類、ヒドロシリル化反応触媒の種類と含有量、(イ)成分中のアルケニル基量、(ロ)成分中のケイ素原子結合水素原子量に応じて適宜選定するとよい。
本発明の積層シートの製造方法およびセプタム用積層シートの製造方法で使用するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物には、通常のヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物に添加配合することが周知慣用とされる各種の添加剤を添加することは本発明の効果を損なわない限り差し支えない。このような添加剤としては、湿式シリカ、珪藻土粉末、石英粉末、カーボンブラックなどの増量充填剤;酸化チタン粉末、カーボンブラック、弁柄、各種有機顔料などの顔料;希土類酸化物粉末、セリウムシラノレート、セリウム脂肪酸塩などの耐熱剤;ベンゾトリアゾール、ヒュームド二酸化チタン、炭酸マンガン、炭酸亜鉛、白金化合物などの難燃剤、ステアリン酸カルシウムなどの内部離型剤が例示される。
請求項3と前記[3]に係る、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し、添加剤として(B)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.07~3質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物である厚さ0.2~5mmのシリコーンゴム層と、が接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる積層シートは、請求項と前記[]に記載された製造方法により容易に製造することができる。
該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化は、加圧下90℃以上、230℃以下での加熱によるが、好ましくは210℃以下であり、122℃以下であってもよい。加熱温度が低いほど硬化時間が長くなるので、100℃以上であることが好ましく、105℃以上であることがより好ましい。これら温度で充分硬化しない場合は加熱時間を長くすることにより硬化させることができる。
加圧下で加熱硬化は、シリコーンゴム層表面が極めて平滑であり、所定の厚みのシリコーンゴム層を作製することができる点で、圧縮成形、プレス成型が好適である。後述するようなプレス加硫機の上下2枚の平板間での加熱圧縮成型が好適である。20MPaプラス5MPa,マイナス19MPaで加圧することが好ましく、20MPaプラス5MPa,マイナス15MPaで加圧することがより好ましい。
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化は、加圧下90℃以上、230℃以下で加熱して1次硬化させ、次いで、熱気中で90℃以上、240℃以下で加熱して2次硬化させことによる。2次硬化は、該フッ素樹脂フィルムと該シリコーンゴム層間の接着性を向上し、該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム中の不要物を揮散・分解させるために行なわれる。
熱気中での2次硬化では、加熱温度が低いと所要時間が長くなるので、110℃以上が好ましく、該フッ素樹脂フィルムの熱分解を回避するため、230℃以下であることが好ましく、220℃以下であることがより好ましく、210℃以下であることがさらに好ましい。加熱時間は高温ほど短時間でよく、30分~6時間が好ましく、1時間~5時間がより好ましい。FEPフィルムの場合は210℃以下であることが好ましく、190℃~210℃で1時間~5時間が好ましい。なお、熱気中での加熱は非加圧下であることは言うまでもない。他の請求項でも同様である。
そのための気体は加熱空気が好ましく、加熱窒素ガス等の不活性ガスであってもよい。
請求項と前記[5]に係る、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物である厚さ0.2~5mmのシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる積層シートは、前[4]に記載された製造方法により容易に製造することができる。1次硬化と2次硬化の好ましい条件は上記とおりであり、2次硬化は、該フッ素樹脂フィルムと該シリコーンゴム層間の接着を強固にするため、不可欠である。
請求項と前記[7]に係る、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し、補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物である厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートは、請求項と前記[6]に記載された製造方法により容易に製造することができる。該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の加圧下加熱硬化の好ましい条件は上記とおりである。加圧下加熱硬化後に前[4]に記載された製造方法と同様に2次硬化させてもよい。
請求項と前記[9]に係る、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンを含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサンオリゴマー、特には環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下、好ましくは140質量ppm以下、より好ましくは45質量ppm以下であり、さらに好ましくは15質量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる、セプタム用積層シートは、前記[8]に記載された製造方法により容易に製造することができる。1次硬化と2次硬化の好ましい条件は上記とおりであり、2次硬化は、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量を低減し、該フッ素樹脂フィルムと該シリコーンゴム層間の接着を強固にするため、不可欠である。
請求項と前記[11]に係る、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し、補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサンオリゴマー、特には環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下、好ましくは140質量ppm以下、より好ましくは45質量ppm以下であり、さらに好ましくは15質量ppm以下であるシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シートは、前記[10]に記載された製造方法により容易に製造することができる。
1次硬化と2次硬化の好ましい条件は上記とおりである。1次硬化だけでは、シリコーンゴム層中に、(イ)成分に起因するオルガノシロキサンオリゴマー(例えば、環状ジメチルシロキサンオリゴマー)が、通常、数千質量ppm~2万質量ppmくらい残留しているので、該オルガノシロキサンオリゴマーを除去するため、熱気中での2次硬化は不可欠である。また、該フッ素樹脂フィルムと該シリコーンゴム層間の接着を強固にするため、不可欠である。
請求項10と前記[13]に係る、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下、好ましくは140ppm以下、より好ましくは45ppm以下であり、さらに好ましくは15質量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなるセプタム用積層シートは、請求項と前記[12]に記載された製造方法により容易に製造することができる。
該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の加圧下加熱硬化の好ましい条件は上記とおりである。
請求項12と前記[15]に係る、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下、好ましくは140ppm以下、より好ましくは45ppm以下であり、さらに好ましくは15質量ppm以下である、厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シートは、請求項12と前記[14]に記載された製造方法により容易に製造することができる。該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の加圧下加熱硬化の好ましい条件は上記とおりである。
請求項13と前記[17]に係る、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であり、好ましくは140ppm以下、より好ましくは45ppm以下であり、さらに好ましくは15質量ppm以下であるヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であり、好ましくは140ppm以下、より好ましくは45ppm以下であり、さらに好ましくは15質量ppm以下である、厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シートは、前記[16]に記載された製造方法により容易に製造することができる。
1次硬化と2次硬化の好ましい条件は上記とおりであり、2次硬化は、該フッ素樹脂フィルムと該シリコーンゴム層間の接着を強固にするため、不可欠である。
請求項3と前記[3]に係るフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるフィルム片面貼りの積層シート、および、請求項と前記[7]に係るフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるフィルム両面貼りの積層シートは、請求項14と前記[18]に記載された製造方法(熱気中非加圧下での硬化)によっても容易に製造することができる。
熱気中非加圧下90℃以上、240℃以下で加熱するが、熱気温度が低いと所要時間が長くなるので、110℃以上が好ましく、該フッ素樹脂フィルムの熱分解を回避するため、230℃以下であることが好ましく、220℃以下であることがより好ましく、210℃以下であることがさらに好ましい。加熱時間は高温ほど短時間でよく、30分~6時間が好ましく、1時間~5時間がより好ましい。FEPフィルムの場合は210℃以下であることが好ましく、190℃~210℃で1時間~5時間が好ましい。
そのための気体は加熱空気が好ましく、加熱窒素ガス等の不活性ガスであってもよい。
該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層が、該表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと接した状態で、熱風循環式オーブン中で非連続的に硬化させる方法、横長または縦長の熱気炉中で連続的に硬化させる方法が例示される。
請求項10と前記[13]に係るフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるフィルム片面貼りのセプタム用積層シート、および、請求項12と前記[15]に係るフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるフィルム両面貼りのセプタム用積層シートは、請求項14と前記[18]に記載された製造方法(熱気中非加圧下での硬化)および請求項16と前記[20]に記載された製造方法(熱気中非加圧下での硬化)によっても容易に製造することができる。
請求項と前記[9]に係るフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるフィルム片面貼りのセプタム用積層シートは、請求項14と前記[18]に記載された製造方法(熱気中非加圧での硬化)によっても容易に製造することができる。
熱気中非加圧下90℃以上、240℃以下で加熱するが、熱気温度が低いと所要時間が長くなるので、110℃以上が好ましく、該フッ素樹脂フィルムの熱分解を回避するため、230℃以下であることが好ましく、220℃以下であることがより好ましく、210℃以下であることがさらに好ましい。加熱時間は高温ほど短時間でよく、30分~6時間が好ましく、1時間~5時間がより好ましい。FEPフィルムの場合は210℃以下であることが好ましく、190℃~210℃で1時間~5時間が好ましい。
そのための気体は加熱空気が好ましく、加熱窒素ガス等の不活性ガスであってもよい。
該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層が、該表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと接した状態で、熱風循環式オーブン中で非連続的に硬化させる方法、横長または縦長の熱気炉中で連続的に硬化させる方法が例示される。
請求項と前記[11]に係るフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるフィルム片面貼りのセプタム用積層シート、および、請求項14と前記[17]に係るフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるフィルム両面貼りのセプタム用積層シートは、請求項14と前記[18]に記載された製造方法(熱気中非加圧下での硬化)によっても容易に製造することができる。
請求項14は、前記添加剤を含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物を熱気中非加圧下で加熱して硬化させることを特徴とする、積層シートの製造方法に関する。
請求項15と請求項16は、前記フッ素樹脂フィルムと、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であり、好ましくは140ppm以下、より好ましくは45ppm以下であり、さらに好ましくは15質量ppm以下であるヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物層とからなる、セプタム用積層シートの製造方法に関する。
請求項17は、前記添加剤を含有しないヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物を熱気中非加圧下で加熱して硬化させることを特徴とする、セプタム用積層シートの製造方法に関する。
請求項18は、前記フッ素樹脂フィルムと、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であり、好ましくは140ppm以下、より好ましくは45ppm以下であり、さらに好ましくは15質量ppm以下であり、前記添加剤を含有しないヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物層とからなる、セプタム用積層シートの製造方法に関する。
積層シートおよびセプタム用積層シートを構成するシリコーンゴム層の厚さは0.2~5.0mmであるが、好ましくは0.5~5.0mmである。シリコーンゴム層の厚さが薄すぎると、シリコーンゴム層の厚さが均一な積層シートを製造しにくく、シリコーンゴム層の厚さが大きすぎても無意味であるからである。
ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化後の硬さは、JIS K6249-2003に規定される硬さ(タイプAデュロメータによる)が、通常5~75であり、好ましくは10~60である。積層シートの反りを小さくする観点から、10~45が好ましい
かくして製造(作製)された、表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートおよびセプタム用積層シートは、該フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層がよく接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、好ましくは8N/25mm以上であり、より好ましくは18N/25mm以上であり、最も好ましくは刃物を使用してフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層間に切り口を入れてもフッ素樹脂フィルム上のシリコーンゴム層を引き剥がすことができない。すなわち、シリコーンゴム層をフッ素樹脂フィルムから引き剥がし不可能、剥離不可能である。
かくして製造(作製)された、該シリコーンゴム層の片面に表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着してなる積層シートおよびセプタム用積層シートは、それを120mm角にしたときの四隅の平均値が35mm以下の反り値となる程度の平坦性、フラット性を備える。すなわち、積層シートは、平面視にて正方形の積層シートの一辺の長さに対して四隅(四角)の平均反り値も35mm以下となるような平坦性を有する。なお、一隅(一角)でも半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲している場合は、平均反り値35mm以下に含めないものとし、比較例扱いとする。120mm角にしたときの四隅の平均反り値は、好ましくは28mm以下であり、より好ましくは15mm以下である。
かくして製造(作製)された、該シリコーンゴム層の両面に表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着してなる積層シートおよびセプタム用積層シートは、それを120mm角にしたときの四隅の平均値が5mm以下の反り値となる程度の平坦性、フラット性を備える。すなわち、積層シートは、平面視にて正方形の積層シートの一辺の長さに対して四隅(四角)の平均反り値も5mm以下となるような平坦性を有する。なお、一隅(一角)でも半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲している場合は、平均反り値35mm以下に含めないものとし、比較例扱いとする。120mm角にしたときの四隅の平均反り値は、好ましくは2mm以下であり、より好ましくはまったく平坦である。
このような平均反り値の小さな積層シートであると、小さな形状への打ち抜き作業が容易となり、かつ小さく打ち抜いた積層シートは平坦性を有する。打ち抜き形状として円形、正方形、長方形、多角形が例示され、直径5~120mm、直径5~30mmの円形、一辺が5~120mm、5~30mmの正方形が例示される。
厚さが10~1000μmであり表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層が接着しており、120mm角の積層シートの四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートおよびセプタム用積層シートは、該シリコーンゴム層の該フッ素樹脂フィルムに接していない面を、厚さ50~500μmであり,剥離可能な硬質熱可塑性樹脂フィルムにより粘着状態で被覆することが好ましい。該シリコーンゴム層の該フッ素樹脂フィルムに接していない面を、厚さ50~500μmであり,剥離可能な硬質熱可塑性樹脂フィルムにより粘着状態で被覆することにより、反りがなく、まったく平坦な積層シートとなる。まったく平坦な積層シートは、貯蔵、保管、輸送、打ち抜き作業に便利である。剥離可能な硬質熱可塑性樹脂フィルムにより粘着状態で被覆することにより、該シリコーンゴム層の該フッ素樹脂フィルムに接していない面への異物の付着を防止することができる。
硬質熱可塑性樹脂フィルムとして、ポリエチレンテレフタレートフィルム、硬質塩化ビニル樹脂フィルムが例示される。
本願発明のフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートおよびセプタム用積層シートは、平坦性があり、平均反り値が小さいので、複数枚の積層シートを、層面が表面放電処理していないフッ素樹脂フィルム面に接するように、相互に積み重ねておくことができる。相互に積み重ねておくと、保管と輸送と使用に便利である。
本発明のフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シートは、 医薬品や各種検査用試薬を収納する有底筒状のバイアルの開口部を密封するためのキャップのシール部材として有用である。シール部材は、バイアル上面の開口部を密封するために、プラスチック製や金属製のキャップに内嵌される。また、パッキング、水遮蔽シート、気体遮蔽シートなどとして有用である。
本発明のフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなるセプタム用積層シートおよび該積層シートからなるセプタムは、液体クロマトグラフィーやガスクロマトグラフィーで液体試料や気体試料を分析する場合の試料容器(バイアル)を密封するためのセプタム、LC-MSやGC-MSで液体試料や気体試料を分析する場合の試料容器(バイアル)を密封するためのセプタム、ヘッドスペースガス分析に用いられる試料容器を密閉するためのセプタム、気化させた試料を分析用カラムに送るガスクロマトグラフィー装置の試料注入口部に設けられ内部を外界と隔離するためのセプタム(隔壁)、ガスクロマトグラフィー装置の試料気化室のセプタムなどとして有用である。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。積層シートおよびセプタム用積層シートは次に示す方法にしたがって製造した。積層シートおよびセプタム用積層シートは次に示す方法にしたがって特性を測定した。実施例中、部とあるのは質量部のことである。特に断らない限り、室温下で作業・測定等をした。
[実施例で使用した材料]
片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ50μmであり、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルム、または、厚さ100μmであり、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用した。
ミラブルタイプシリコーンゴムベースとして、Dow Corning Corporation製の、金型成形用・汎用ミラブルタイプシリコーンゴムベースXIAMETER RBB-2070-50BASEを使用した。このミラブルタイプシリコーンゴムベースは、ヒドロシリル化反応により硬化可能であるので、ケイ素原子結合ビニル基のようなアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンを含有していると推察される。XIAMETERブランド高整合性ゴム(HCR)Bases-日本選定ガイドには、一般用途・フュームドシリカ欄にXIAMETER RBB-2070-50BASEが記載されているのでフュームドシリカを含有することがわかる。Dow Corning Corporationの製品安全データシートによるとシリカを20-30重量%含有している。
なお、XIAMETERはDow Corning Corporationの登録商標である。
XIAMETERブランド高整合性ゴム(HCR)Bases-日本選定ガイドによると、XIAMETER RBB-2070-50 BASEは、下記特性を有する。
Figure 0006994226000001
注:硬化後の特性は、XIAMETER RBB-2070-50 BASE 100部に対し、RC-4(50P)(2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)-2,5-ジメチルヘキサン50%ペースト)0.6部を添加して均一になるまで混練し、プレス加硫(硬化)10分/170℃、オーブン加硫(硬化)4時間/200℃の条件で加硫(硬化)し、2mm厚の試験片で測定したものである。
[ミラブルタイプシリコーンゴムベースAの調製]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン生ゴム(JIS K6249--2003に規定するウイリアムス可塑度109)2500質量部と疎水化処理フュームドシリカ(日本アエロジル株式会社発売、商品名アエロジルRX200)702質量部を加圧式ニーダミキサーに投入し、1800回/時の回転速度で120分間混練してミラブルタイプシリコーンゴムベースAを調製した。混練終了時のミラブルタイプシリコーンゴムベースAの温度は144℃であった。ミラブルタイプシリコーンゴムベースAを取り出して室温になるまで放冷した。
[ミラブルタイプシリコーンゴムベースBの調製]
両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサンコポリマ―生ゴム(ビニル基含有量0.57質量%、JIS K6249-2003に規定するウイリアムス可塑度110)2500質量部と疎水化処理フュームドシリカ(日本アエロジル株式会社発売、商品名アエロジルRX200)702質量部を加圧式ニーダミキサーに投入し、1800回/時の回転速度で180分間混練してミラブルタイプシリコーンゴムベースBを調製した。混練終了時のミラブルタイプシリコーンゴムベースBの温度は142℃であった。該ミラブルタイプシリコーンゴムベースBを取り出して室温になるまで放冷した。
[液状シリコーンゴムベースの調製]
遊星式ミキサー内で粘度10,000mPa・sの分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量0.14質量%)100質量部、BET法比表面積225m/gのフュームドシリカ21質量部、ヘキサメチルジシラザン7質量部、水2質量部を均一に混合し、混練しつつ減圧下200℃で2時間加熱処理を行って流動性のある液状シリコーンゴムベース(フュームドシリカを17.4質量%含有)を調製した。
[各実施例で使用しているシリコーンゴムの物性]
実施例1で使用しているミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物の硬さ(JIS K6249, タイプAデュロメータ使用)は37、引張強さ(JIS K6249)は8.35MPa、伸び(JIS K6249)は630%、引裂き強さ(JIS K6249)は27N/mmである。
実施例3で使用しているヒドロシリル化反応硬化型液状シリコーンゴム組成物の硬さ(JIS K6249, タイプA, タイプAデュロメータ使用)は41、引張強さ(JIS K6249)は6.57MPa、伸び(JIS K6249)は310%、引裂き強さ(JIS K6249)は27N/mmである。
実施例6で使用しているヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物の硬さ(JIS K6249, タイプA, タイプAデュロメータ使用)は46、引張強さ(JIS K6249)は9.39MPa、伸び(JIS K6249)は760%、引裂き強さ(JIS K6249)は25N/mmである。
[環状ジメチルシロキサンオリゴマー含有量が僅少である、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物の調製]
・配合成分
(a) DOW CORNING TORAY CY 52-276 Part A and Part B
製品説明:シリコーンゲル,ポッティング材,2液タイプ, 1:1混合,付加型加熱硬化,低温硬化,低粘度,CVタイプ(環状ジメチルシロキサン4量体~環状ジメチルシロキサン10量体(D4-D10)含有量:50質量ppm)
針入度=75mm/10(W/60)
粘度-Part A=1Pa.s
粘度-Part B=0.8Pa.s
25℃での可使時間(Working Time at 25℃)=0.5hrs.
ゲル硬さ= 70Grams/Penetration
注:無色透明につき充填剤を含有していないと解される。付加型加熱硬化性につき、硬化抑制剤を含有していると解される。
(b) アエロジルRX-200:疎水化処理フュームドシリカ(日本アエロジル株式会社発売、BET法比表面積140 ± 25m2/g)
(c) トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)
(d) 添加剤:γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物
・配合組成
CY 52-276 Part A:100質量部
CY-52-276 Part B:100質量部
アエロジルRX-200:50質量部
トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%):2.3質量部
添加剤:2質量部
・加熱硬化物の物性
密度:1.09
硬さ(JIS K6249, タイプAデュロメータ使用):35
引張強さ(JIS K6249):5.00MPa
引裂き強さ(JIS K6249,アングル形):39.3N/mm
伸び(JIS K6249):500%
[片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートの作製方法1]
1)平坦で歪みのないステンレススチール板の上にフッ素樹脂フィルム(例えばPTFEフィルム)を載せ、内径120mm×120mm×深さ0.9mmの金枠(容量13.0cc)をセットし、上記金枠内にシート状(厚み1.5mm)のヒドロシリル化反応による加熱硬化型ミラブルタイプシリコーンゴム組成物(容量13.5cc)を投入し、金枠内のシート状のヒドロシリル化反応による加熱硬化型ミラブルタイプシリコーンゴム組成物の上に清浄な硬質ポリエチレンテレフタレートフィルムを被せ、該フィルムの上に平坦で歪みのないステンレススチール板を載せてアセンブリAを作製した。
2)このアセンブリAをプレス加硫機の下側プレート上に置き、下側プレートを上昇させて上側プレート間で軽く加圧し、シート状のヒドロシリル化反応による加熱硬化型ミラブルタイプシリコーンゴム組成物の厚みを一定に整えた。
3)この軽く加圧したアセンブリAをプレス加硫機から取り出し、上部のステンレススチール板と硬質ポリエチレンテレフタレートフィルムを取り除き、金枠外側に微量はみ出したヒドロシリル化反応による加熱硬化型ミラブルタイプシリコーンゴム組成物をへら等で除去した。
4)ついで、金枠内のシート状のヒドロシリル化反応による加熱硬化型ミラブルタイプシリコーンゴム組成物上に、片面に表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを被せ(ただし、表面放電処理による反応性有機官能基を有する面がシート状のヒドロシリル化反応による加熱硬化型ミラブルタイプシリコーンゴム組成物と接するように)、該フッ素樹脂フィルム上に硬質ポリエチレンテレフタレートフィルムを被せ、その上に平坦で歪みのないステンレススチール板を載せてアセンブリBを作製した。
5)このアセンブリBを、所定の硬化温度に加温したプレス加硫機の下側プレートに載せ、下側プレートを油圧で上側プレートまで押し上げて20MPaで加圧し、所定時間加熱した。
6)所定時間が経過後に下側プレートを降下させ、加圧したアセンブリBを取り出した。
7)取り出したアセンブリB上のステンレススチール板と硬質ポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、片面に表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴムシートが接着状態で積層された積層シートを金枠内から取り出した。
[片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートの作製方法2]
1)坦で歪みのないステンレススチール板(下板)の上に、内径120mm×120mm×深さ1.0mmの金枠(容量13.0cc)をセットし、上記金枠内に、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを表面放電処理面が上向きになるように敷いた。
2)金枠内の、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルム上に、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物を流し込んだ。
3)金枠内のヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物の上に清浄なフッ素樹脂フィルム(例えばPTFEフィルム)を被せ、該フィルムの上に平坦で歪みのないステンレススチール板を載せた。
4)3)でアッセンブリしたものを所定の硬化温度に加温したプレス加硫機の下側プレートに載せ、下側プレートを油圧で上側プレートまで押し上げて20MPaで加圧し、所定時間加熱した。
5)所定時間が経過後に下側プレートを降下させ、加圧したアセンブリを取り出した。
6)取り出したアセンブリ上のステンレススチール板とフッ素樹脂フィルム(例えばPTFEフィルム)を除去し、片面に表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを金枠内から取り出した。
[シリコーンゴム層の両面に、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着状態で積層された積層シートの作製方法]
1)坦で歪みのないステンレススチール板(下板)の上に、内径120mm×120mm×深さ1.0mmの金枠(容量13.0cc)をセットし、上記金枠内に、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを表面放電処理面が上向きになるように敷いた。
2)金枠内の、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルム上に、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物を流し込んだ。
3)金枠内のヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物の上に、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムを被せ、該フッ素樹脂フィルムの上に平坦で歪みのないステンレススチール板を載せた。
4)3)でアッセンブリしたものを所定の硬化温度に加温したプレス加硫機の下側プレートに載せ、下側プレートを油圧で上側プレートまで押し上げて20MPaで加圧し、所定時間加熱した。
5)所定時間が経過後に下側プレートを降下させ、加圧したアセンブリを取り出した。
6)取り出したアセンブリ上のステンレススチール板を除去し、シリコーンゴム層の両面に、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着状態で積層された積層シートを金枠内から取り出した。
[積層シートからなるセプタムへのニードル複数打ち試験]
作製した縦120mm×横120mm×所定厚さの積層シートを直径9mmの円板状に打ち抜いて円板状セプタムを作製した。このセプタムをガラス製円筒状バイアルの開口部に、フッ素樹脂フィルムが上向きになるように装着し(図7、図8参照)、該バイアルに、先端部の外径が0.4mm、内径が0.2mmであり、円筒状部の外径1.2mm、内径0.4mmである採取針(ニードル)を垂直下方向に刺しこみ、引き抜く操作を5回繰り返した。該セプタムのフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層の破損状態を肉眼で観察し、写真撮影した。
[積層シートの剥離接着強さ試験]
作製した縦120mm×横120mmの積層シートを、長さ115mm×幅20mmになるようにテープ状に切断した。
このテープの先端部分について、刃物を使用してフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層間に切り口を入れて、フッ素樹脂フィルム上のシリコーンゴム層を長さ方向に3cm引き剥がし、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づき、フッ素樹脂フィルムの先端部分とシリコーンゴム層の先端部分を引張り試験機のチャックで掴み、180度反対方向に引張る剥離接着強さ試験を行った。引張り速度は、80mm/minとした。合格基準は、3N/25mmとした。フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層間の接着力が大きくて、刃物を使用してフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層間に切り口を入れても、フッ素樹脂フィルム上のシリコーンゴム層を長さ方向に引き剥がせない場合は、剥離不可能と表示した。
[積層シートの反り度合いの観察]
内径120mm×120mm×深さ0.9mmの金枠内から取り出した積層シートは、多くの場合に少なくとも一辺と一隅が多少反っている(カールしている)ので、平面上に凹状となるように整置し、放冷後、側方から四辺と四隅の反り度合い、湾曲度合を肉眼観察した。
[積層シートの平均反り値試験]
内径120mm×120mm×深さ0.9mmの金枠内から取り出した積層シートを平面上に凹状となるように静置し、放冷後、四隅の該平面からの距離(h1、h2、h3、h4:単位mm)を実測し、その平均値を平均反り値(mm)とし、具体的には、次式によって算出した。
平均反り値(mm)=(h1+h2+h3+h4)/4
なお、四隅のうちの1隅でも半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲している場合は、比較例扱いとし、平均反り値を計算せず、例えば、半円弧状以上に湾曲と表示した。
GCMSによる環状ジメチルシロキサン4量体~環状ジメチルシロキサン15量体(以下、D4~D15と略記する)の定量分析条件
・使用機器:Agilent 7890GC/5977MSD
・分析の温度条件:50℃3分ホールド→30℃/分で昇温→300℃3分ホールド
・イオンソース:EI
・MS範囲:30~400
・イオンモード:SIM
各種環状ジメチルシロキサンオリゴマーがイオン化されやすい分子量と内標の分子量を以下の通り選択した。
D4 R.T~4m/z 43,57,156,281,282,341
D5 R.T4~6.5m/z 43,57,267,355,356
D6 R.T6.5~7.5m/z 43,57,325,341,342
D7 R.T7.5~8m/z 43,57,281,282,341
D8 R.T8~9m/z 43,57,281,355,356
D9 R.T9~9.5m/z 43,57,341,355,356
D10~D15 R.T 9.5~m/z 43,57,281,355,356
D4~D15の定量分析用サンプルの作製方法
作製したシリコーンゴムシートを1mm角程度に刻み、0.3gをスクリュー管に入れ、内標(n-ウンデカン)200ppmヘキサン溶液を3ml入れて室温で8時間養生した。その後、スクリュー管をよく振って上澄み液をバイアルに1.5ml取ってサンプルとした。
データ処理方法
作成した検量線(内標200ppmにD4~D7 50,5,0.5,0.05ppmの各溶液を同分析条件で分析したものから作成)に代入して濃度換算した。
但し、D8以降は標準液を保有していない為、D4換算で計算した。
[液体クロマトグラフ質量分析法(LC-MS分析法)]
[分析条件]
分析機器:Agilent 6460 QQQ LC/MS system
イオンソース:ESI
カラム:未使用(MSに直結)
流量:0.2ml/min
分析範囲:100-1000mass(マススペクトル)
移動相溶媒:メタノール(LC-MS用グレード)
[マススペクトルトップピーク強度の測定方法]
ほう珪酸ガラス製バイアル壜にLC-MS用メタノールを投入し、試作した各積層シートを円板状に打抜いて作製した円板状セプタム、または、入手した円板状セプタムを、フッ素樹脂フィルムが下向きになるように、ポリプロピレン樹脂製キャップ内側に嵌め込み、該キャップを該バイアル壜の開口部に取り付け(図7、図8参照)、40℃で24時間加速抽出した。この操作は、同一種類の円板状セプタム3個について行なった。
採取針(ニードルともいう)を垂直下方向に各セプタムに刺し込んでバイアル内の抽出液を吸引しLC-MS分析に供する操作を5回繰り返した。100-1000m/zの各マススペクトルチャートを観察して多数のピークうち、強度が最も大きいピークの平均的な強度値である。
[実施例1]
上記のミラブルタイプシリコーンゴムベースA100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシリル基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(該メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)1.0質量部、白金錯体触媒含有ペースト(白金濃度150質量ppm)1.0質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有ペースト(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量5質量%)0.14質量部、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製し、シート状とした。これと、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり、片面に,表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃、150℃、170℃、または200℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は[片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートの作製方法1](以下、積層シートの作製方法1という)に記載したとおりである。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これら積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表2に示した。なお、表2における剥離接着強さの(N)では、/25mmを省略している。以下の表でも同様である。
次いで、各積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中に4時間放置し、取り出して放冷後に平均反り値を測定して表2に示した。
Figure 0006994226000002
注:請求項1と請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例2]
実施例1において、ミラブルタイプシリコーンゴムベースAの代わりに、ミラブルタイプシリコーンゴムベースBを使用し、加圧下で120℃、150℃、170℃、または200℃の代わりに、加圧下で120℃で10分間加熱した以外は同一条件で、片面に,表放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。
積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
この積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表3に示した。
次いで、積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中に4時間放置し、取り出して放冷後に平均反り値を測定して表3に示した。
Figure 0006994226000003
注:請求項1と請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例3]
上記の液状シリコーンゴムベース(フュームドシリカを17.4質量%含有)100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封鎖されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(Si結合Hの含有量:1.6質量%)0.7質量部、白金系触媒として東レ・ダウコーニング株式会社製SRX212CATALYST0.3質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有イソノナン酸イソノニル(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量10質量%)0.4質量部、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ヒドロシリル化反応硬化型液状シリコーンゴム組成物を調製した。
これと、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃または150℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は[片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートの作製方法2](以下、積層シートの作製方法2という)に記載したとおりである。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
この積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表4に示した。
次いで、各積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中に4時間放置し、取り出して放冷後に平均反り値を測定して表4に示した。
Figure 0006994226000004
注:請求項1と請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例4]
実施例1において、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)の代わりに、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部の混合物)を使用し、加圧下で120℃、150℃、170℃または200℃の代わりに、加圧下で170℃または200℃で10分間加熱した以外は同一条件で、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これらの積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表5に示した。
次いで、各積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中4時間放置し、取り出して放冷後に平均反り値を測定して表5に示した。
Figure 0006994226000005
注:請求項1と請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例5]
実施例3において、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)の代わりに、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部の混合物)を使用した以外は同一条件で、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層がよく接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これらの積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表6に示した。
次いで、各積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中に4時間放置し、取り出して放冷後に平均反り値を測定して表6に示した。
Figure 0006994226000006
注:請求項1と請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例6]
容器にγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部と水0.5質量部を投入して攪拌機で均一になるまで混合し、24時間放置してγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシランとビニルトリメトキシシランの共部分加水分解縮合物を調製した。
ミラブルタイプシリコーンゴムベースXIAMETER RBB2070-50100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)0.4質量部、白金錯体触媒含有ペースト(白金濃度150質量ppm)1.0質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有ペースト(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量5質量%)0.14質量部、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部の混合物、または、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、または、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシランとビニルトリメトキシシランの共部分加水分解縮合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製し、シート状とした。これと、片面に表放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性有機官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は積層シートの作製方法1に記載したとおりである。続いて、この積層シートを120℃の熱風循環式オーブン中に30分間放置して、取出し、放冷した。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これら積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表7に示した。
Figure 0006994226000007
注:請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例7]
実施例6において、添加剤を、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とチタンアセチルアセテート0.2質量部の混合物、または、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とチタンオクチレングリコレート0.2質量部の混合物とした以外は、同一条件で片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。
積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層がよく接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これら積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表8に示した。
Figure 0006994226000008
注:請求項1と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例8]
ミラブルタイプシリコーンゴムベースXIAMETER RBB2070-50100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)0.4質量部、白金錯体触媒含有ペースト(白金濃度150質量ppm)1.0質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有ペースト(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量5質量%)0.14質量部、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン9質量部とビニルトリメトキシシラン1質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン7質量部とビニルトリメトキシシラン3質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部とビニルトリメトキシシラン7質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、または、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1質量部とビニルトリメトキシシラン9質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製し、シート状とした。これと、片面に表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は積層シートの作製方法1に記載したとおりである。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これら積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表9に示した。
Figure 0006994226000009
注:請求項1と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例9]
ミラブルタイプシリコーンゴムベースXIAMETER RBB2070-50100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)0.4質量部、白金錯体触媒含有ペースト(白金濃度150質量ppm)1.0質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有ペースト(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量5質量%)0.14質量部、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン9質量部とγ-メタクリロキシトリメトキシシラン1質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン7質量部とγ-メタクリロキシトリメトキシシラン3質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とγ-メタクリロキシトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部とγ-メタクリロキシトリメトキシシラン7質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、または、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1質量部とγ-メタクリロキシトリメトキシシラン9質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製し、シート状とした。これと、片面に表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は積層シートの作製方法1に記載したとおりである。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これら積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表10に示した。
Figure 0006994226000010
注:請求項1と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例10]
ミラブルタイプシリコーンゴムベースXIAMETER RBB2070-50100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)0.4質量部、白金錯体触媒含有ペースト(白金濃度150質量ppm)1.0質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有ペースト(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量5質量%)0.14質量部、添加剤(2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン9質量部とビニルトリエトキシシラン1質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン7質量部とビニルトリエトキシシラン3質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリエトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン3質量部とビニルトリエトキシシラン7質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、または、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン1質量部とビニルトリエトキシシラン9質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製し、シート状とした。これと、片面に表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は積層シートの作製方法1に記載したとおりである。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これら積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表11に示した。
Figure 0006994226000011
注:請求項1と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例11]
上記のミラブルタイプシリコーンゴムベースA100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)1.0質量部、白金錯体触媒含有ペースト(白金濃度150質量ppm)1.0質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有ペースト(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量5質量%)0.14質量部、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部の混合物、または、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製し、シート状とした。これと、片面に表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃または150℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は積層シートの作製方法1に記載したとおりである。
次いで、各積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中4時間放置し、取り出して放冷した。各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
各積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表12に示した。
Figure 0006994226000012
注:請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例12]
前記のミラブルタイプシリコーンゴムベースA100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)0.4質量部、白金錯体触媒含有ペースト(白金濃度150質量ppm)1.0質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有ペースト(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量5質量%)0.14質量部、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン9質量部とビニルトリメトキシシラン1質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン7質量部とビニルトリメトキシシラン3質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部とビニルトリメトキシシラン7質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、または、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1質量部とビニルトリメトキシシラン9質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製し、シート状とした。これと、片面に表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は積層シートの作製方法1に記載したとおりである。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これら積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表13に示した。
次いで、各積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中に4時間放置し、取り出して放冷した。各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
各積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表13に示した。
Figure 0006994226000013
注:請求項1と請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例13]
前記のミラブルタイプシリコーンゴムベースA100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)0.4質量部、白金錯体触媒含有ペースト(白金濃度150質量ppm)1.0質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有ペースト(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量5質量%)0.14質量部、添加剤(2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン9質量部とγ-メタクリロキシトリメトキシシラン1質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン7質量部とγ-メタクリロキシトリメトキシシラン3質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とγ-メタクリロキシトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、またはγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部とγ-メタクリロキシトリメトキシシラン7質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製し、シート状とした。これと、片面に表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は積層シートの作製方法1に記載したとおりである。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これら積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表14に示した。
次いで、各積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中4時間放置し、取り出して放冷した。各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
各積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表14に示した。
Figure 0006994226000014
注:請求項1と請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例14]
前記のミラブルタイプシリコーンゴムベースA100質量部当たり、ヒドロシリル化反応による硬化剤として、トリメチルシロキシ基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%)0.4質量部、白金錯体触媒含有ペースト(白金濃度150質量ppm)1.0質量部、ヒドロシリル化反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有ペースト(1-エチニル-1-シクロヘキサノール含有量5質量%)0.14質量部、添加剤(2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン9質量部とビニルトリエトキシシラン1質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン7質量部とビニルトリエトキシシラン3質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリエトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン3質量部とビニルトリエトキシシラン7質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物、または2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン1質量部とビニルトリエトキシシラン9質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を投入して均一になるまで混練して、ミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製し、シート状とした。これと、片面に表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃で10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は積層シートの作製方法1に記載したとおりである。
各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
これら積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表15に示した。
次いで、各積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中に4時間放置し、取り出して放冷した。各積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
各積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表15に示した。
Figure 0006994226000015
注:請求項1と請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例15および比較例]
実施例3において、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を、0質量部および0.01~0.07質量部に変えたほかは同一条件でヒドロシリル化反応硬化型液状シリコーンゴム組成物を調製し、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。ただし、加圧下での120℃で10分間加熱のみである。積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表16に示した。
Figure 0006994226000016
注:0部、0.01部、0.02部は、請求項1に係る発明の比較例であり、0.03部と0.05部は請求項1に係る発明の実施例である。0.07部は請求項3に係る発明の実施例である。
添加剤0質量部のシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートについて、さらに200℃で4時間熱気硬化を行った積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定したところ、平均反り値20.5mm、剥離不可能であった。
注:請求項4に係る発明の実施例である。
[実施例16および比較例]
実施例5において、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部の混合物)1.0質量部を0.01~0.07質量部に変えたほかは同一条件でヒドロシリル化反応硬化型液状シリコーンゴム組成物を調製し、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。ただし、加圧下での120℃で10分間加熱のみである。積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表17に示した。
Figure 0006994226000017
注:0.01部は請求項1と請求項3に係る発明の比較例である。0.03部と0.05部は、請求項1に係る発明の実施例である。0.07部と0.10部は請求項1と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例17および比較例]
実施例3において、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1.0質量部を表18に記載の質量部に変えたほかは同一条件でヒドロシリル化反応硬化型液状シリコーンゴム組成物を調製し、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。加圧下での120℃で10分間加熱のみについて、積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表18に示した。加圧下での120℃で10分間加熱+200℃の熱風循環式オーブン中に4時間静置について、積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表19に示した。
Figure 0006994226000018
注:0.1部と0.4部は請求項1と請求項3に係る発明の実施例であり、5.0部は請求項1に係る発明の実施例である。10部は参考例である。
Figure 0006994226000019
注:0.1部と0.4部は請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。5.0部と10部は請求項2と請求項3に係る発明の比較例である。
[実施例18および比較例]
実施例5において、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部の混合物)1.0質量部を表19に記載の質量部に変えたほかは同一条件でヒドロシリル化反応硬化型液状シリコーンゴム組成物を調製し、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。加圧下での120℃で10分間加熱のみについて、積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表20に示した。加圧下での120℃で10分間加熱+200℃の熱風循環式オーブン中に4時間放置について、積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表21に示した。
Figure 0006994226000020
注:0.1部と0.4部は請求項1と請求項3に係る発明の実施例であり、5.0部は請求項1に係る発明の実施例である。10部は参考例である。
Figure 0006994226000021
注:0.1部と0.4部は請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。5.0部と10部は請求項2と請求項3に係る発明の比較例である。
[実施例19]
実施例1において、シリコーンゴム層の厚み900μmを1.5mm、2mmおよび4mmに変えたほかは同一条件で片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。加圧下での120℃で10分間加熱のみについて、積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表22に示した。加圧下での120℃で10分間加熱+200℃の熱風循環式オーブン中に4時間放置について、積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表23に示した。
Figure 0006994226000022
請求項1と請求項3に係る発明の実施例である。
Figure 0006994226000023
注:請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例20]
実施例4において、シリコーンゴム層の厚み900μmを1.5mm、2mmおよび4mmに変えたほかは同一条件で片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製し。加圧下での120℃で10分間加熱のみについて、積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表24に示した。加圧下での120℃で10分間加熱+200℃の熱風循環式オーブン中に4時間放置について、積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表25に示した。
Figure 0006994226000024
注:請求項1と請求項3に係る発明の実施例である。

Figure 0006994226000025
注:請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例21]
実施例1におけるミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製してシート状とし、厚さ100μmであり、片面に,表面処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルム上に積層し、熱風循環式オーブン中で、表26に記載の温度と時間加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させ、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表26に示した。
Figure 0006994226000026

注:請求項14に係る発明の実施例である。
実施例4におけるミラブルタイプのヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製してシート状とし、厚さ100μmであり、片面に,表面処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルム上に積層し、熱風循環式オーブン中で、表27に記載の温度と時間加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させ、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表27に示した。
Figure 0006994226000027
注:請求項14に係る発明の実施例である
[実施例23]
実施例6において、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシランとビニルトリメトキシシランの共部分加水分解縮合物を添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)に変え、加圧下での加熱温度と加熱時間を表28に示すとおりに変えたほかは同一条件で片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表28に示した。なお、添加剤の配合量は1.0質量部である。
Figure 0006994226000028
注:請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例24]
実施例6において、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシランとビニルトリメトキシシランの共部分加水分解縮合物1質量部を添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)0.1質量部に変え、加圧下での加熱温度と加熱時間を表29に示すとおりに変えたほかは同一条件で片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表29に示した。
Figure 0006994226000029
注:請求項2と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例25]
実施例3において、加圧下での加熱温度と加熱時間を表30に示すとおりに変えたほかは同一条件で片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表30に示した。添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)の配合量は1質量部である。
Figure 0006994226000030
注:120℃5分、110℃10分、100℃20分は、請求項1と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例26]
実施例3において、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物)1質量部を0.1質量部に変え、加圧下での加熱温度と加熱時間を表31に示すとおりに変えたほかは同一条件で片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートを作製した。積層シートの平均反り値と剥離接着強さを測定して表31に示した。
Figure 0006994226000031
注:請求項1と請求項3に係る発明の実施例である。
[実施例27および比較例]
実施例6において、加圧下で120℃で10分間加熱して作製した、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シート、および当該積層シートを、さらに熱気中で表28に記載の温度と時間加熱(2次硬化)したセプタム用積層シートについて、平均反り値、剥離接着強さ、環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度、マススペクトルトップピーク位置を表32に示した。なお、シリコーンゴム層は添加剤を含有している。
Figure 0006994226000032
注:120℃,4hrs、150℃,4hrs、200℃,1hr、200℃,4hrsは請求項7に係る発明の実施例である。
2次硬化なし、120℃,1hr,150℃,1hrはD4-D15含有量の点で請求項7に係る発明の比較例である。
[実施例28および比較例]
実施例6において、添加剤を含有させずに、加圧下で120℃で10分間加熱して作製した、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シート、および当該積層シートを、さらに熱気中で表34に記載の温度と時間加熱(2次硬化)した積層シートについて、平均反り値、剥離接着強さ、環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度、マススペクトルトップピーク位置、301m/zでのマススペクトルピーク強度を表33に示した。なお、シリコーンゴム層は添加剤を含有していない。
Figure 0006994226000033
注:200℃,4hrsは請求項7に係る発明の実施例である。120℃,1hr、150℃,1hr、150℃,4hrs、200℃,1hrは請求項3に係る発明の実施例である。
2次硬化なしは参考例であり、120℃,1hrはD4-D15含有量の点で請求項7に係る発明の比較例である。
[実施例29および比較例]
実施例3において、加圧下で120℃で10分間加熱して作製した、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シート、および当該積層シートを、さらに熱気中で表35に記載の温度と時間加熱(2次硬化)した積層シートについて、平均反り値、剥離接着強さ、環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度、マススペクトルトップピーク位置、301m/zでのマススペクトルピーク強度を表34に示した。なお、シリコーンゴム層には添加剤1質量部が配合されている。
Figure 0006994226000034
注:150℃,1hr、200℃,1hr、200℃,4hrsは請求項7に係る発明の実施例である。
2次硬化なし120℃,1hrはD4-D15の含有量の点で、120℃,4hrsと150℃,4hrsは平均反り値の点で、請求項7に係る発明の比較例である。
シリコーンゴム層に添加剤1質量部が配合され、2次硬化温度と時間が200℃-4hrsである場合の、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度、マススペクトルトップピーク位置、301m/zでのマススペクトルピーク強度を表35に示した。
Figure 0006994226000035
[実施例30および比較例]
実施例3において、添加剤を含有させずに、加圧下で120℃で10分間加熱して作製した、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該片面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シート、および当該積層シートを、さらに熱気中で表36に記載の温度と時間加熱(2次硬化)した積層シートについて、平均反り値、剥離接着強さ、環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度、マススペクトルトップピーク位置、301m/zでのマススペクトルピーク強度を表35に示した。なお、シリコーンゴム層は添加剤を含有していない。
Figure 0006994226000036
注:200℃,4hrsは請求項8に係る発明の実施例である。
120℃,1hrは、D4-D15の含有量の点で請求項8に係る発明の比較例である。2次硬化なしは参考例である。その他(120℃,4hrs、150℃,1hr、150℃,4hrs、200℃,1hr)は請求項4に係る発明の実施例である。
[実施例31および比較例]
撹拌羽付きミキサーに、前記したCY52-276 Part A:100質量部、CY52-276 Part B:100質量部、アエロジルRX-200:50質量部、トリメチルシリル基で分子鎖両末端が封止されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度50mPa・s、Si結合H原子含有量0.9質量%)含有ペースト(メチルハイドロジェンポリシロキサン含有量75質量%):2.3質量部、添加剤(γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5質量部とビニルトリメトキシシラン5質量部とテトラブチルチタネート0.2質量部の混合物):1質量部を投入して均一になるまで混練して、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物Aを調製した。
これと、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面に厚さ900μmのシリコーンゴム層が接着状態で積層されたセプタム用積層シートを作製した。なお、作製手順の詳細は積層シートの作製方法2に記載したとおりである。
該積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
この積層シートの平均反り値と剥離接着強さと環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量などを測定して表37に示した。
前記添加剤を配合しない以外は同一条件で、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物Bを調製した。
これと、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃10分間加熱して、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層されたセプタム用積層シートを作製した。
該積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
この積層シートの平均反り値と剥離接着強さと環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度、マススペクトルトップピーク位置、301m/zでのマススペクトルピーク強度を測定して表37に示した。
該積層シートを表37に記載の温度の熱風循環式オーブン中に表37に記載の時間静置し、取り出して放冷後に平均反り値と剥離接着強さと環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度、マススペクトルトップピーク位置、301m/zでのマススペクトルピーク強度を測定して表37に示した。
Figure 0006994226000037
注:添加剤1部,2次硬化無しは請求項と請求項10に係る発明の実施例である。
添加剤なし・2次硬化なしは参考例である。添加剤なしで120℃,1hrと200℃,4hrsは請求項に係る発明の実施例である。添加剤なしで150℃,1hrは平均反り値の点で請求項4に係る発明の比較例である。
シリコーンゴム層に添加剤0.1質量部または0.5質量部が配合され、2次硬化なしの場合の、D4-D15含有量、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度、マススペクトルトップピーク位置、301m/zでのマススペクトルピーク強度を表38に示した。
Figure 0006994226000038
[実施例32および比較例]
前記ヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物A層の片面または両面に、厚さ100μmであり、片面に,表面処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムを積層し、熱風循環式オーブン中で、200℃で4時間加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることにより、シリコーンゴム層の片面または両面に、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着状態で積層されたセプタム用積層シートを作製した。該積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
積層シートの平均反り値と剥離接着強さ、D4-D15含有量を測定して表39に示した。
前記ヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物Bと、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムとして、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃10分間加熱して、厚さ900μmのシリコーンゴム層の片面に、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層されたセプタム用積層シートBを作製した。なお、作製手順の詳細は[シリコーンゴム層の片面に、片面に,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着状態で積層された積層シートの作製方法]に記載したとおりである
該積層シートBは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
該積層シートBを表38に記載の温度の熱風循環式オーブン中に表38に記載の時間静置し(2次硬化)、取り出して放冷後に平均反り値と剥離接着強さと環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量を測定して表39に示した
前記ヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物A層の両面に、厚さ100μmであり、片面に,表面処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムを積層し、熱風循環式オーブン中で、200℃で4時間加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることにより、シリコーンゴム層の両面に、片面に,表面処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着状態で積層されたセプタム用積層シートを作製した。該積層シートは、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層が強固に接着しており、反り度合いが小さく、フッ素樹脂フィルムに皺がよっていなかった。
積層シートの平均反り値と剥離接着強さ、D4-D15含有量を測定して表39に示した。
Figure 0006994226000039
:FEP片面貼りは請求項14と請求項15に係る発明の実施例である。
FEP両面貼りは請求項14と請求項15に係る発明の実施例である。
[比較例]
実施例1に記載のヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物と、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃10分間加熱して、厚さ900μmのシリコーンゴム層の両面に、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートCを作製した。
実施例3に記載のヒドロシリル化反応による加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物と、厚さ100μmであり,片面に表面放電処理による反応性官能基であるカルボニル基とグリシジル基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムの市販品を使用し、加圧下で120℃10分間加熱して、厚さ900μmのシリコーンゴム層の両面に、片面に,表面放電処理による反応性官能基を有するフッ素樹脂フィルムの該表面にシリコーンゴム層が接着状態で積層された積層シートDを作製した。
この積層シートC、積層シートDの平均反り値と剥離接着強さと環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量LC-MSのマススペクトルトップピーク強度、マススペクトルトップピーク位置を測定して表39に示した。
該積層シートを200℃の熱風循環式オーブン中に4時間静置し、取り出して放冷後に平均反り値と剥離接着強さと環状ジメチルシロキサン4量体-環状ジメチルシロキサン15量体(D4-D15)の含有量を測定して表40に示した。
いずれもD4-D15含有量が多く、LC-MSのマススペクトルトップピーク強度が大きく、セプタム用積層シートとして不適当である。
Figure 0006994226000040
1 フッ素樹脂フィルム
2 シリコーンゴム層
3a 片面フィルム貼りセプタム
3b 両面フィルム貼りセプタム
4 ガラス製バイアル壜
5 バイアル壜の本体
6 ポリプロピレン樹脂製キャップ

Claims (18)

  1. 厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物であって、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物とを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下である積層シートの製造方法。
  2. 厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物であって、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.07~3質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物とを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱し、次いで、熱気中で90℃以上、240℃以下で2次硬化させて該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下である積層シートの製造方法。
  3. 厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し、添加剤として(B)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.07~3質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物である厚さ0.2~5mmのシリコーンゴム層と、が接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる積層シート。
  4. 厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物である厚さ0.2~5mmのシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる積層シート。
  5. 主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有する、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが0.2~5.0mmであり、該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下である、積層シートの製造方法。
  6. 主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し、補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物である厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる積層シート。
  7. 厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる、セプタム用積層シート。
  8. 厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる、セプタム用積層シート。
  9. 厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として、(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有し、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物とを、表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該シリコーンゴム組成物層に接するように密接させ、加圧下で90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、該シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、セプタム用積層シートの製造方法。
  10. 厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムと、厚さが0.2~5mmであり、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が35mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層からなる、セプタム用積層シート。
  11. 主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として、(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有し、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下である、ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の両面に接するように密接させ、加圧下90℃以上、230℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが0.2~5.0mmであり、該シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり、表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、セプタム用積層シートの製造方法。
  12. 主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であり、厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる、セプタム用積層シート。
  13. 主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であるヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であり、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体の含有量が280質量ppm以下であり、厚さ0.2~5.0mmのシリコーンゴム層の両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)フィルムまたはテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)フィルムが接着しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が5mm以下であることを特徴とする、フッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム層とからなる、セプタム用積層シート。
  14. ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物であって、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有し,添加剤として(B)(a)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するアルケニル官能性オルガノアルコキシシランと(b)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリル官能性オルガノアルコキシシランと(c)1分子中にケイ素原子結合アルコキシ基を2個または3個有するエポキシ官能性オルガノアルコキシシランとからなる群から選択される1種ないし3種の有機官能性オルガノアルコキシシラン、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシランと(d)有機チタン化合物触媒、または、当該有機官能性オルガノアルコキシシラン2種ないし3種の共部分加水分解縮合物を、(イ)成分と(A)成分の合計量100質量部当たり0.03~6質量部含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の片面または両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように積層し、熱気中で非加圧下90℃以上、240℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が、片面積層の場合35mm以下(片面積層の場合)または5mm以下(両面積層の場合)である積層シートの製造方法。
  15. 該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物および該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物の環状ジメチルシロキサン4量体~15量体含有量が280質量ppm以下であり、積層シートがセプタム用積層シートである、請求項14に記載の積層シートの製造方法。
  16. 該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の片面に、該表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように積層し、熱気中で非加圧下90℃以上、240℃以下で、環状ジメチルシロキサン4量体~15量体含有量が280質量ppm以下になるまで加熱して該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させ、積層シートがセプタム用積層シートである、請求項14記載の積層シートの製造方法。
  17. ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物であって、主成分として(イ)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと(ロ)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素を有するオルガノポリシロキサンと(ハ)白金系触媒を含有し,補強性充填剤として(A)フュームドシリカを含有するヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層の片面または両面に、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムを、該表面放電処理による反応性有機官能基を有する面が該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物層に接するように積層し、熱気中で非加圧下90℃以上、240℃以下で加熱して該シリコーンゴム組成物を硬化させることを特徴とする、厚さが10~1000μmであり,表面放電処理による反応性有機官能基を有するフッ素樹脂フィルムと、厚さ0.2~5mmであり,該シリコーンゴム組成物の硬化物であるシリコーンゴム層とが接着して積層しており、JIS K6854-2(接着剤-剥離接着強さ試験方法-第2部:180度剥離)に基づく剥離接着強さが3N/25mm以上であり、120mm角の積層シートの四隅は、半円弧の一端の形状またはC字の一端の形状に湾曲することがなく、四隅の平均反り値が、35mm以下(片面積層の場合)または5mm以下(両面積層の場合)である積層シートの製造方法。
  18. 該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物および該ヒドロシリル化反応による加熱硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物の環状ジメチルシロキサン4量体~15量体含有量が280質量ppm以下であり、積層シートがセプタム用積層シートである、請求項17に記載の積層シートの製造方法。
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