JP6994068B2 - 粉体樹脂の流動検査方法及び流動検査装置 - Google Patents

粉体樹脂の流動検査方法及び流動検査装置 Download PDF

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本発明は、加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂を流動させる流動槽の粉体樹脂の流動検査方法及び流動検査装置に関する。
例えば、特許文献1に開示されるように、粉体樹脂を収容する収容部の底部に多孔板を設け、該多孔板の孔部を通じて収容部の内部にエアを送るとともに、収容部を振動させることで粉体樹脂を流動させる流動槽が知られている。収容部の内部で流動している粉体樹脂の中に加熱したワークの塗装対象部を浸漬することで、塗装対象部に接触した粉体樹脂が熱により付着(融着)して塗膜を形成する。これによって、粉体塗装が行われる。
特開2011-235240号公報
この種の流動槽では、加熱された塗装対象部の熱が、該塗装対象部に付着していない粉体樹脂に伝わること等により、粉体樹脂同士が融着して粒径が増大する場合がある。これによって、収容部の内部の粉体樹脂のかさ密度が上昇すると、収容部へのエアの供給量に対する粉体樹脂の流動性が低下する。この場合、塗装対象部の全体に効率的に塗膜を形成することや、高品質に塗膜を形成することが困難になってしまう懸念がある。そこで、流動槽の粉体樹脂が良好に流動しているか否かを検査することが求められる。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、流動槽の粉体樹脂の流動を容易且つ効率的に検査することが可能な粉体樹脂の流動検査方法及び流動検査装置を提供する。
本発明の一態様は、加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂を流動させる流動槽の前記粉体樹脂の流動を検査する粉体樹脂の流動検査方法であって、前記流動槽の収容部に前記粉体樹脂を収容し、前記収容部の底部に設けられた多孔板の孔部を通じて前記収容部の内部にエアを供給するとともに、前記収容部を振動させることで、前記粉体樹脂を流動させる流動工程と、前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂の粘度を測定する粘度測定工程と、前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂のかさ密度及び粘度の相関が予め算出され、該相関と、前記粘度測定工程で測定した粘度の測定値とから得ることが可能な前記かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定する判定工程と、を有し、前記判定工程では、前記かさ密度及び前記粘度の前記相関と、前記粘度の前記測定値とから前記かさ密度の前記推定値を求め、該推定値と前記かさ密度許容値とを比較することで、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度許容値以下であるか否かを判定し、前記判定工程で、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度許容値より大きいと判定した場合、前記かさ密度の前記推定値と、前記かさ密度許容値より大きいかさ密度限界値とを比較し、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度限界値より大きかった場合に、前記粉体樹脂の交換タイミングであると判定する。
本発明の別の一態様は、加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂を流動させる流動槽の前記粉体樹脂の流動を検査する粉体樹脂の流動検査装置であって、前記流動槽は、前記粉体樹脂を収容する収容部の底部に設けられた多孔板の孔部を通じて前記収容部の内部にエアを供給するとともに、前記収容部を振動させることで、前記収容部に収容された前記粉体樹脂を流動させ、前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂の粘度を測定する粘度測定機構と、前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂のかさ密度及び粘度の相関が予め算出され、該相関と、前記粘度測定機構により測定した粘度の測定値とから得ることが可能な前記かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定する制御部とを備え、前記制御部は、前記かさ密度及び前記粘度の前記相関と、前記粘度の前記測定値とから前記かさ密度の前記推定値を求め、該推定値と前記かさ密度許容値とを比較し、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度許容値より大きいと判定した場合、前記かさ密度の前記推定値と、前記かさ密度許容値より大きいかさ密度限界値とを比較し、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度限界値より大きかった場合に、前記粉体樹脂の交換タイミングであると判定する。
本発明では、比較的簡単に測定することが可能な収容部内で流動する粉体樹脂の粘度から収容部内のかさ密度を推定して粉体樹脂の流動性を検査することができる。すなわち、収容部内のかさ密度を直接測定する場合とは異なり、例えば、収容部から粉体樹脂を取り出してその重量を計測するような煩雑な工程を経ることなく、容易且つ効率的に粉体樹脂の流動性を検査することができる。
本発明の実施形態に係る粉体樹脂の流動検査装置がセットされた流動槽の概略断面図である。 図1の流動槽により流動させる粉体樹脂を付着させる溶接部を有するステータの斜視図である。 図3Aは、粉体樹脂を付着させる前の溶接部の拡大図であり、図3Bは、粉体樹脂を付着させた後の溶接部の拡大図である。 図1の流動槽の収容部に、ステータの溶接部を浸漬する様子を説明する説明図である。 流動槽における収容部の周方向に沿った粉体樹脂の流動を説明する収容部の平面図である。 図6Aは、収容部内の放射状の粉体樹脂の流動を説明する要部概略断面図であり、図6Bは、図6Aの収容部の平面図である。 粘度測定機構の要部概略斜視図である。 収容部の内部に対するエアの供給量と、収容部内で流動する粉体樹脂のかさ密度との相関を示すグラフである。 周方向に沿って流動する粉体樹脂についてかさ密度と中心側粘度及び外周側粘度の各々との相関と、放射状に流動する粉体樹脂についてかさ密度と中心側粘度及び外周側粘度の各々との相関とを示すグラフである。 周方向に沿って流動する粉体樹脂の中心側粘度及び外周側粘度の各々と、収容部の内部に対するエアの供給量との相関を示すグラフである。 図9の周方向に沿って流動する粉体樹脂の中心側粘度と外周側粘度の粘度差と、放射状に流動する粉体樹脂の中心側粘度と外周側粘度の粘度差を説明するグラフである。 本発明の実施形態に係る粉体樹脂の流動検査方法の一例を説明するフローチャートである。
本発明に係る粉体樹脂の流動検査方法及び流動検査装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の図において、同一又は同様の機能及び効果を奏する構成要素に対しては同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する場合がある。
図1に示すように、本実施形態に係る粉体樹脂の流動検査装置10(以下、単に流動検査装置10ともいう)は、流動槽12の粉体樹脂14の流動を検査する。流動槽12は、例えば、加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂14を流動させる。ワークの好適な例としては、図2~図3Bに示すステータ16が挙げられる。そこで、先ず、ステータ16について簡単に説明する。
ステータ16は、不図示のロータとともに回転電機を構成し、例えば、電動機や発電機として用いられる。また、図2に示すように、ステータ16は、円筒状のコア17と、コイル18とを有する。なお、以下では、ステータ16の各構成要素について、コア17の軸方向(図2の矢印X1、X2方向)、径方向、周方向を基準として説明する。
コア17は、例えば、複数の環状の金属板(不図示)が軸方向に積層されて構成される。また、コア17には、該コア17を軸方向に貫通するスロット20が周方向に間隔をおいて複数設けられている。コイル18は、コア17の周方向に沿って環状に配置された複数のセグメント群22から構成される。各セグメント群22は、電気導体を湾曲させて形成したセグメント24を径方向に所定本数並列させて形成される。
セグメント24のそれぞれは、一対の脚部26と、これらの脚部26同士を基端側(図2の矢印X1側)で繋ぐ湾曲部28とを有する。各セグメント24の一対の脚部26は、互いに異なるスロット20に対し、コア17の一端面17a側(図2の矢印X1側)からそれぞれ挿通され、コア17の他端面17b側(図2の矢印X2側)から突出する。
スロット20の中の一個から突出する脚部26の先端部分は、別の一個から突出する他の脚部26の先端部分と溶接により接合され、互いの溶接箇所には、溶接部30がそれぞれ形成されている。これらの溶接部30を介して複数のセグメント24同士が相互に接続されることで、コイル18が構成されている。
上記の通り、複数のセグメント群22がコア17の周方向に環状に配置されるため、複数の溶接部30もコア17の他端面17b側に対し環状に配置される。これらの溶接部30は、他の回転電機要素等から電気的に絶縁されるように、図3Bに示す絶縁樹脂層32で被覆される。
図1に示す流動槽12は、ワークであるステータ16(図2)に対して環状に配置された複数の溶接部30(図2)を塗装対象部とし、これらの塗装対象部に絶縁樹脂層32(図3B)を設けるべく、粉体塗装を行う場合に好適に適用することができる。すなわち、流動槽12では、収容部34の内部で流動する粉体状の絶縁樹脂である粉体樹脂14に、予め加熱された溶接部30が浸漬される。これによって、溶接部30に接触した粉体樹脂14が熱により付着(融着)して、絶縁樹脂層32が形成される。ただし、流動槽12は、ステータ16及び溶接部30以外のワーク及び塗装対象部に対して粉体塗装を行うことも可能である。
流動槽12は、粉体樹脂14を収容する収容部34が設けられた本体部36と、多孔板38と、エア供給機構40と、振動機構42と、分散板44と、支持板46と、ゴム部材48とを備える。本体部36は、例えば、上端が開口する有底の筒体からなり、その軸方向の途中で多孔板38及び分散板44により内部が上下に仕切られている。これにより、本体部36の内部の上方(図1の矢印Y1側)には、上端が開口し且つ該多孔板38を底部とする有底筒状の収容部34が設けられる。また、本体部36の内部であって、収容部34の下方(図1の矢印Y2側)には、エア供給機構40からエアが供給される供給室50が設けられる。
多孔板38及び分散板44は、本体部36に対して固定部材52を介して固定されている。また、固定部材52は、多孔板38が分散板44から所定の間隔上方に離間して配置されるように、多孔板38及び分散板44を支持している。多孔板38は、粉体樹脂14の通過を抑制しつつ、エアを通過させることが可能に構成され、例えば、多孔質材料からなる。分散板44は、供給室50に供給されたエアを通過させて分散する多孔質材料からなる。なお、流動槽12は、分散板44を備えていなくてもよい。
エア供給機構40から供給室50に供給されたエアは、分散板44の孔部を通過することで分散した状態で多孔板38に向かい、多孔板38の孔部を通過することで収容部34の内部に供給される。多孔板38は、少なくとも、収容部34の底部を形成する部分(以下、底形成部54ともいう)が、本体部36の軸方向(矢印Y1、Y2方向)視で円形状である。
エア供給機構40は、不図示のエアポンプと、該エアポンプによって取り込まれたエアを供給室50に導く供給管58とを有する。振動機構42は、収容部34を軸方向、径方向、周方向に振動させる。具体的には、振動機構42は、振動モータ60と、該振動モータ60で発生させた振動を伝達する振動伝達部62とを有する。振動モータ60は、本体部36の下方に配置された支持板46よりもさらに下方に配置される。振動伝達部62は、振動モータ60から、上方に延在し、支持板46に設けられた貫通孔46aを通って、本体部36の底部の径方向略中心に接続されている。
本体部36の底部では、振動伝達部62が接続された部分よりも外周側と、支持板46とが互いの間にゴム部材48を介在させた状態で固定されている。これによって、本体部36は支持板46に対して振動可能となっている。
つまり、流動槽12では、収容部34に粉体樹脂14を収容し、エア供給機構40により多孔板38の孔部を通じて収容部34の内部にエアを供給するとともに、振動機構42により収容部34を振動させることで、収容部34の内部で粉体樹脂14を流動させることができる。
図4に示すように、収容部34内で流動する粉体樹脂14に対して、例えば、不図示の予熱炉により予熱したステータ16の溶接部30を、不図示の支持部材や搬送装置を用いて浸漬する。これによって、図3Bに示すように、溶接部30に対して、粉体樹脂14が融着して絶縁樹脂層32が形成される。
流動槽12では、上記の通り、収容部34内で流動する粉体樹脂14に、加熱された溶接部30が浸漬される。このため、溶接部30の熱が、該溶接部30に付着していない粉体樹脂14に伝わること等により、粉体樹脂14同士が融着して粒径が増大する場合がある。粉体樹脂14の粒径が増大することで、収容部34内の粉体樹脂14のかさ密度がかさ密度許容値を超えて上昇すると、収容部34へのエアの供給量に対する粉体樹脂14の流動性が低下して、粉体塗装を効率的に行うことや高品質に行うことが困難になる懸念がある。
ここで、かさ密度許容値は、例えば、粉体塗装を効率的且つ高品質に行うことが可能なかさ密度の最大値とすることができ、流動槽12やステータ16を用いた実験等によって予め求められる値である。つまり、流動槽12において、粉体塗装を良好に行うことを可能とするためには、収容部34の内部の粉体樹脂14のかさ密度をかさ密度許容値以下に維持することが好ましい。
また、流動槽12では、上記のようにして収容部34を振動させると、径方向及び周方向の振動の振幅や加速度は、収容部34の径方向中心側と外周側との間で略同じ大きさとなることが確認された。一方で、収容部34の軸方向(図1の矢印Y1、Y2方向)の振動の振幅や加速度は、収容部34の径方向中心側から外周側に向かうに連れて大きくなることが確認された。
このように、軸方向の振動の振幅等が大きくなる収容部34内の外周側では、径方向中心側に比して多孔板38に粉体樹脂14が叩きつけられて、孔部が目詰まりし易くなる。多孔板38が目詰まりした部分では、該多孔板38を介した収容部34の内部へのエアの供給量が少なくなる。これによって、収容部34の底形成部54の径方向中心側よりも外周側の粉体樹脂14の流動が生じ難くなり、図6A及び図6Bに矢印P1で示すように、径方向中心側から外周側に向かう放射状の粉体樹脂14の流れが生じる。
一方、多孔板38に目詰まり等が生じておらず、多孔板38の底形成部54の全体から収容部34内にエアが供給される場合、図1及び図5に矢印P2で示すように、収容部34の周方向に沿って粉体樹脂14を流動させることができる。この場合、図6A及び図6Bに示す放射状に流動する粉体樹脂14に溶接部30を浸漬する場合とは異なり、溶接部30の内径側に融着する粉体樹脂14が過剰となったり、塗装対象部の外径側に融着する粉体樹脂14が不足したりすることを抑制できる。また、溶接部30を形成する脚部26同士の間の小さい隙間にも良好に粉体樹脂14を行き渡らせて、溶接部30の全体に良好に粉体樹脂14を付着させることができる。
つまり、流動槽12では、多孔板38に目詰まりが生じた状態で粉体塗装が行われることを抑制するべく、多孔板38の底形成部54の外周側が目詰まりしているか否か、換言すると、収容部34内の粉体樹脂14が放射状になっているか否かを判定可能であることが好ましい。
本実施形態に係る流動検査装置10は、収容部34内の粉体樹脂14のかさ密度をかさ密度許容値以下に維持することが可能となるように、収容部34内の粉体樹脂14の流動を検査する。また、収容部34内の粉体樹脂14の流動を検査することで、多孔板38の底形成部54の外周側が目詰まりしているか否かを判定する。
具体的には、図1に示すように、流動検査装置10は、収容部34の内部で流動する粉体樹脂14の粘度を測定する粘度測定機構64と、粘度測定機構64の測定値が入力される制御部66とを備える。図7に示すように、粘度測定機構64は、測定部68と、伝達軸70と、不図示の算出部とを有する。なお、算出部は、制御部66に設けられてもよい。
測定部68は、複数の羽根72が設けられ、図1の収容部34の内部で流動する粉体樹脂14の圧力を羽根72が受けることで回転する。本実施形態では、円柱体に対して、その軸方向に延在する切り欠き74が周方向に等間隔に4個設けられることで、切り欠き74同士の間の部分がそれぞれ羽根72を形成している。すなわち、測定部68には合計4個の羽根72が設けられている。
切り欠き74は、平面視で円弧状である。また、測定部68の径方向の中心には、有底穴76が設けられ、有底穴76の底部を貫通して伝達軸70が固定されている。伝達軸70は、測定部68の回転を算出部に伝達する。算出部は、伝達軸70を介して伝達された測定部68の回転から、収容部34の内部の測定部68が配置された箇所の粉体樹脂14の粘度を算出する。
図5に示すように、本実施形態では、測定部68は、例えば、吊り下げ治具78(図1)に吊り下げられることで、収容部34の内部の径方向中心側と、外周側とにそれぞれ配設される。以下では、収容部34の径方向中心側に配置される測定部68を中心側測定部80ともいい、外周側に配置される測定部68を外周側測定部82ともいい、これらの中心側測定部80及び外周側測定部82を総称して測定部68ともいう。また、収容部34の中心側を流動する粉体樹脂14の粘度を中心側粘度ともいい、外周側を流動する粉体樹脂14の粘度を外周側粘度ともいい、これらの中心側粘度及び外周側粘度を総称して単に粘度ともいう。
なお、本実施形態では、収容部34内の粘度の測定精度を高めるべく、図5に示すように、外周側測定部82が、収容部34の周方向に互いに間隔を置いて複数設けられている。この場合、粘度測定機構64により測定される外周側粘度は、複数の外周側測定部82の測定値を平均した値である。また、図4に示すように、収容部34内の軸方向において、該収容部34内で流動する粉体樹脂14に溶接部30を浸漬して、実際に粉体塗装を行う際に、収容部34内の溶接部30が配置される箇所に測定部68が配置されることが好ましい。
収容部34内で流動する粉体樹脂14のかさ密度と、収容部34の内部に対するエアの供給量との間には図8に示す相関がある。すなわち、粉体樹脂14のかさ密度は、収容部34の内部に対するエアの供給量に応じて変化し、エアの供給量が多いほど、かさ密度が小さくなる傾向にある。
また、図9に示すように、収容部34内で流動する粉体樹脂14のかさ密度と粘度との間には相関があり、この相関は、収容部34に対するエアの供給量を変化させることで収容部34内のかさ密度を変化させつつ、粘度を測定することで求めることができる。
さらに、例えば、図8に示すかさ密度及びエアの供給量の相関と、図9に示すかさ密度及び粘度の相関とから、図10に示すように粘度及びエアの供給量の相関を求めることができる。つまり、収容部34内で流動する粉体樹脂14の粘度と、収容部34の内部に対するエアの供給量との間にも相関がある。図10に示す粘度及びエアの供給量の相関は、図8及び図9の相関を用いることなく、収容部34に対するエアの供給量を変化させつつ、粘度を測定することで直接求めてもよい。
予め算出された図9に示すかさ密度及び粘度の相関から、粘度測定機構64により測定した粘度の測定値に対応するかさ密度を、かさ密度の推定値とすることができる。制御部66は、収容部34内で流動する粉体樹脂14について、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定する。
この際、制御部66は、図9の相関と、粘度の測定値とから、実際に算出したかさ密度の推定値をかさ密度許容値と比較することで、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下であるか否かを判定してもよい。
これに代えて、制御部66は、図9の相関からかさ密度許容値に対応する粘度として粘度許容値を求め、粘度の測定値と粘度許容値とを比較することで、粘度の測定値が粘度許容値以下であるか否かを判定してもよい。このように粘度の測定値と粘度許容値とを比較することによっても、収容部34内で流動する粉体樹脂14について、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定することができる。また、粘度許容値は、図9の相関を用いることなく、かさ密度許容値と同様に流動槽12やステータ16を用いた実験等を行うことによって直接求めてもよい。
制御部66は、かさ密度の推定値がかさ密度許容値より大きいと判定した場合、図8に示すエアの供給量及びかさ密度の相関に基づき、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となるようにエア供給機構40によるエアの供給量を調整する。または、制御部66は、粘度の測定値が粘度許容値より大きいと判定した場合、図10に示す粘度及びエアの供給量の相関に基づき、粘度の測定値が粘度許容値以下となるようにエア供給機構40によるエアの供給量を調整する。
その結果、収容部34内の粉体樹脂14のかさ密度をかさ密度許容値以下に維持することが可能になる。つまり、制御部66は、図9の相関と粘度の測定値とからかさ密度の推定値を実際に求め、該かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となるようにエアの供給量を調整してもよい。また、制御部66は、かさ密度の推定値を実際には求めることなく、粘度の測定値と粘度許容値との比較に基づいてエアの供給量を調整することで、かさ密度がかさ密度許容値以下の状態となるように維持してもよい。
なお、本実施形態では、図4に示すように、収容部34内で流動する粉体樹脂14に溶接部30を浸漬する際、溶接部30が収容部34の外周側に配置される。このため、制御部66でかさ密度の推定値を実際に求める場合には、外周側測定部82により得られた外周側粘度の測定値と図9に示すかさ密度及び粘度の相関とから、かさ密度の推定値を求めることが好ましい。
また、制御部66で図9の相関から粘度許容値を求める場合には、図9の相関におけるかさ密度許容値に対応する外周側粘度から粘度許容値を求めることが好ましい。そして、図10の相関に基づきエアの供給量を調整する際には、外周側粘度の測定値が粘度許容値以下となるようにエアの供給量を調整することが好ましい。
ところで、収容部34内のかさ密度は、エアの供給量を調整しても、かさ密度許容値以下に調整することができないほど大きくなることが考えられる。そこで、制御部66は、かさ密度の推定値がかさ密度許容値より大きいと判定した場合、例えば、上記のようにしてエアの供給量を調整する前に、さらに、かさ密度の推定値とかさ密度限界値とを比較してもよい。そして、かさ密度の推定値がかさ密度限界値より大きかった場合には、収容部34内の粉体樹脂14の交換タイミングであると判定してもよい。
また、制御部66は、粘度の測定値が粘度許容値より大きいと判定した場合も、例えば、エアの供給量を調整する前に、粘度の測定値と粘度限界値とを比較することとしてもよい。そして、粘度の測定値が粘度限界値より大きかった場合には、収容部34内の粉体樹脂14の交換タイミングであると判定してもよい。
上記のようにして、粉体樹脂14の交換タイミングであると判定した場合、例えば、収容部34の内部の粉体樹脂14を、かさ密度が増大していない新たな粉体樹脂14と交換することで、収容部34内のかさ密度をかさ密度許容値以下とすることができる。換言すると、収容部34内の粉体の粘度を粘度許容値以下とすることができる。また、粉体樹脂14の交換タイミングであると判定した場合にエアの供給量を調節して一時的に流動性を確保してもよい。
一方、かさ密度の推定値がかさ密度限界値以下であった場合には、上記の通り、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となるようにエアの供給量を調整してもよい。または、粘度の測定値が粘度限界値以下であった場合には、上記の通り、粘度の測定値が粘度許容値以下となるようにエアの供給量を調整してもよい。
かさ密度限界値は、粉体樹脂14及び流動槽12を用いた実験等により予め求めることが可能である。粘度限界値は、図9の相関を用いることで、かさ密度限界値に対応する粘度として求めることが可能である。また、粘度限界値は、図9の相関を用いることなく、粉体樹脂14及び流動槽12を用いた実験等によって直接求めてもよい。
流動槽12では、上記の通り、収容部34の外周側で、軸方向の振動の振幅等が大きくなる。このため、収容部34では、径方向中心側よりも外周側において、底部側の粉体樹脂14のかさ密度が大きくなり易い。このため、収容部34内の粉体樹脂14の粘度は、収容部34の底部側ほど、また、収容部34の外周側ほど高くなる。
つまり、図9に示すように、中心側測定部80により得られる中心側粘度に比して、外周側測定部82により得られる外周側粘度の方が大きくなる傾向にある。特に、図6A及び図6Bに矢印P1で示すように粉体樹脂14の流れが放射状である場合、図1及び図5に矢印P2で示すように粉体樹脂14の流れが周方向である場合に比して、中心側粘度と外周側粘度との粘度差が大きくなる(図9及び図11参照)。
図11から、中心側粘度と外周側粘度との粘度差が判断値以上であるとき、粉体樹脂14が放射状の流れとなることが分かる。そこで、制御部66は、中心側測定部80により得られた中心側粘度の測定値と、外周側測定部82により得られた外周側粘度の測定値とから粘度差を求め、該粘度差と判断値とを比較する。
そして、粘度差が判断値以上であるとき、粉体樹脂14が放射状の流れになっている、換言すると、多孔板38の外周側に目詰まりが生じていると判定する。この場合、例えば、目詰まりが生じていると判定された多孔板38を、目詰まりが生じていない新たな多孔板38と交換すること等によって、収容部34の内部に周方向の粉体樹脂14の流れを生じさせることが可能になる。
本実施形態に係る流動検査装置10は、基本的には上記のように構成される。図1及び図12を主に参照しつつ、本実施形態に係る流動検査方法について、流動検査装置10を用いて実施される場合を例に挙げて説明する。この流動検査方法は、例えば、ステータ16の溶接部30に対する粉体塗装を中断し、収容部34内で流動する粉体樹脂14に溶接部30が浸漬されていない状態で行われ、収容部34内の粉体樹脂14が粉体塗装に適した流動状態となっているか否かを検査する。
具体的には、流動検査方法では、流動槽12の収容部34に粉体樹脂14を収容し、収容部34の底部に設けられた多孔板38の孔部を通じて収容部34の内部にエアを供給するとともに、収容部34を振動させることで、粉体樹脂14を流動させる流動工程(ステップS1)を行う。この流動工程を行う前又は流動工程を行った後に、例えば、吊り下げ治具78に支持された中心側測定部80及び外周側測定部82を、収容部34の内部の径方向中心側及び外周側にそれぞれ配設する。
次に、収容部34の内部で流動する粉体樹脂14の粘度を粘度測定機構64により測定する粘度測定工程(ステップS2)を行う。粘度測定工程では、中心側測定部80により中心側粘度を測定し、外周側測定部82により外周側粘度を測定する。
次に、粘度測定工程で得られた中心側粘度及び外周側粘度から互いの差である粘度差を求め、該粘度差と判断値とを比較する目詰まり判定工程を行う(ステップS3)。目詰まり判定工程で、粘度差が判断値以上であった場合(ステップS3:YES)、ステップS4に進み、多孔板38の底形成部54の外周側に目詰まりが生じていると判定する。
一方、目詰まり判定工程で、粘度差が判断値より小さかった場合(ステップS3:NO)、ステップS5に進み、判定工程を行う。判定工程では、予め算出された図9に示すかさ密度及び粘度の相関と、粘度測定工程(ステップS2)で測定した外周側粘度の測定値とから求めたかさ密度の推定値がかさ密度許容値以下であるか否かを判定する。または、判定工程では、粘度測定工程(ステップS2)で測定した粘度(外周側粘度)の測定値が、粘度許容値以下であるか否かを判定する。
判定工程で、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下であると判定した場合、または、粘度の測定値が粘度許容値以下であると判定した場合(ステップS5:YES)、ステップS6に進む。そして、収容部34内の粉体樹脂14は、粉体塗装を良好に行うことに適した流動状態である、すなわち、粉体樹脂14の流動性に問題なしと判定して、本実施形態に係るフローチャートを終了する。
判定工程で、かさ密度の推定値がかさ密度許容値より大きいと判定した場合、または、粘度の測定値が粘度許容値より大きいと判定した場合(ステップS5:NO)には、ステップS7に進む。ステップS7では、制御部66によって、かさ密度の推定値とかさ密度限界値との比較、または、粘度の測定値と粘度限界値との比較を行う。そして、かさ密度の推定値がかさ密度限界値より大きかった場合、または、粘度の測定値が粘度限界値より大きかった場合(ステップS7:NO)には、ステップS8に進む。そして、粉体樹脂14の交換タイミングであると判定して、本実施形態に係るフローチャートを終了する。
かさ密度の推定値がかさ密度限界値以下であった場合、または、粘度の測定値が粘度限界値以下であった場合(ステップS7:YES)には、ステップS9に進む。そして、図8に示すエアの供給量とかさ密度との相関に基づき、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となるようにエア供給機構40によるエアの供給量を調整する。または、図10に示す粘度とエアの供給量との相関に基づき、粘度の測定値が粘度許容値以下となるようにエア供給機構40によるエアの供給量を調整する。その後、本実施形態に係るフローチャートを終了する。
以上から、本実施形態に係る流動検査方法及び流動検査装置10によれば、比較的簡単に測定することが可能な収容部34内で流動する粉体樹脂14の粘度から収容部34内のかさ密度を推定して粉体樹脂14の流動性を検査することができる。すなわち、収容部34内のかさ密度を直接測定する場合とは異なり、例えば、収容部34から粉体樹脂14を取り出してその重量を計測するような煩雑な工程を経ることなく、容易且つ効率的に粉体樹脂14の流動性を検査することができる。
上記の実施形態に係る流動検査方法の判定工程では、かさ密度及び粘度の相関と、粘度の測定値とからかさ密度の推定値を求め、該推定値とかさ密度許容値とを比較することで、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下であるか否かを判定し、判定工程で、かさ密度の推定値がかさ密度許容値より大きいと判定した場合、収容部34の内部に対するエアの供給量と、かさ密度との相関に基づき、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となるようにエアの供給量を調整してもよいこととした。
また、上記の実施形態に係る流動検査装置10では、制御部66は、かさ密度及び粘度の相関と、粘度の測定値とからかさ密度の推定値を求め、該推定値とかさ密度許容値とを比較し、かさ密度の推定値がかさ密度許容値より大きいと判定した場合、収容部34の内部に対するエアの供給量と、かさ密度との相関に基づき、かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となるようにエアの供給量を調整してもよいこととした。
上記の実施形態に係る流動検査方法の判定工程では、粘度の測定値と、かさ密度許容値に対応する粘度の粘度許容値とを比較し、粘度の測定値が粘度許容値以下であるか否かを判定し、判定工程で、粘度の測定値が粘度許容値より大きいと判定した場合、予め算出された収容部34の内部に対するエアの供給量と、粘度との相関に基づき、粘度の測定値が粘度許容値以下となるようにエアの供給量を調整してもよいこととした。
また、上記の実施形態に係る流動検査装置10では、制御部66は、粘度の測定値と、かさ密度許容値に対応する粘度の粘度許容値とを比較し、粘度の測定値が粘度許容値より大きいと判定した場合、収容部34の内部に対するエアの供給量と、粘度との相関に基づき、粘度の測定値が粘度許容値以下となるようにエアの供給量を調整してもよいこととした。
これらのように、流動検査方法及び流動検査装置10による粉体樹脂14の流動検査の結果に基づいて、収容部34の内部に対するエアの供給量を調整し、収容部34内の粉体樹脂14のかさ密度を調整することで、溶接部30の全体に効率的且つ良好に粉体樹脂14を付着させること、すなわち、粉体塗装を良好に行うことが可能になる。
上記の実施形態に係る流動検査方法では、判定工程で、かさ密度の推定値がかさ密度許容値より大きいと判定した場合、かさ密度の推定値と、かさ密度許容値より大きいかさ密度限界値とを比較し、かさ密度の推定値がかさ密度限界値より大きかった場合に、粉体樹脂14の交換タイミングであると判定してもよいこととした。
また、上記の実施形態に係る流動検査装置10では、制御部66は、かさ密度の推定値がかさ密度許容値より大きいと判定した場合、かさ密度の推定値と、かさ密度許容値より大きいかさ密度限界値とを比較し、かさ密度の推定値がかさ密度限界値より大きかった場合に、粉体樹脂14の交換タイミングであると判定してもよいこととした。
上記の実施形態に係る流動検査方法では、判定工程で、粘度の測定値が粘度許容値より大きいと判定した場合、粘度の測定値と、粘度許容値より大きい粘度限界値とを比較し、粘度の測定値が粘度限界値より大きかった場合に、粉体樹脂14の交換タイミングであると判定してもよいこととした。
また、上記の実施形態に係る流動検査装置10では、制御部66は、粘度の測定値が粘度許容値より大きいと判定した場合、粘度の測定値と、粘度許容値より大きい粘度限界値とを比較し、粘度の測定値が粘度限界値より大きかった場合に、粉体樹脂14の交換タイミングであると判定してもよいこととした。
本実施形態に係る流動検査方法及び流動検査装置10によれば、上記のように、粉体樹脂14の交換タイミングを判定できる。このため、判定結果に応じて、例えば、収容部34の内部の粉体樹脂14を粒径が増大していない新たな粉体樹脂14と交換すること等により、収容部34内で流動する粉体樹脂14のかさ密度をかさ密度許容値以下に維持できる。ひいては、溶接部30に対して良好に粉体塗装を行うことが可能になる。なお、制御部66は、かさ密度の推定値とかさ密度限界値との比較、及び粘度の測定値と粘度限界値との比較の何れも行わないこととしてもよい。
上記の実施形態に係る流動検査方法では、収容部34は、一端が開口する有底筒状であり、粘度測定工程では、収容部34の径方向の中心側を流動する粉体樹脂14の中心側粘度と、収容部34の外周側を流動する粉体樹脂14の外周側粘度とを測定し、判定工程の前又は後に、中心側粘度と外周側粘度との粘度差を判断値と比較し、粘度差が判断値以上であるとき、多孔板38の外周側の目詰まりであると判定する目詰まり判定工程を有することとした。
また、上記の実施形態に係る流動検査装置10では、収容部34は、一端が開口する有底筒状であり、粘度測定機構64は、収容部34の径方向の中心側を流動する粉体樹脂14の中心側粘度と、収容部34の外周側を流動する粉体樹脂14の外周側粘度とを測定し、制御部66は、中心側粘度と外周側粘度との粘度差を判断値と比較し、粘度差が判断値以上であるとき、多孔板38の外周側の目詰まりであると判定することとした。
多孔板38の外周側に目詰まりが生じた場合、エアの供給量を調整しても、収容部34の内部の粉体樹脂14のかさ密度を調整することが困難となる。また、多孔板38の外周側が目詰まりすることにより、粉体樹脂14が放射状に流動し易くなる。放射状に流動する粉体樹脂14に、環状に配置された溶接部30を浸漬すると、溶接部30の内径側への粉体の付着量が過剰となったり、外径側への粉体の付着量が不足したりすること等により、溶接部30の全体に粉体を良好に付着させることが困難になる懸念がある。
本実施形態の流動検査方法及び流動検査装置10によれば、上記のように、多孔板38の目詰まりを判定できるため、判定結果に応じて、例えば、目詰まりが生じていない多孔板38と交換すること等ができる。これによって、収容部34内のかさ密度を良好に調整したり、収容部34内に放射状の粉体樹脂14の流れが生じることを回避して、周方向の粉体樹脂14の流れを生じさせたりすることができる。その結果、溶接部30に対して良好に粉体塗装を行うことが可能になる。
なお、上記の実施形態の流動検査方法では、判定工程の前に目詰まり判定工程を行うこととしたが、判定工程の後に目詰まり判定工程を行ってもよい。
上記の実施形態に係る流動検査装置10では、粘度測定機構64は、複数の羽根72が設けられた測定部68を有し、収容部34の内部で流動する粉体樹脂14の圧力を羽根72が受けて測定部68が回転することにより、粉体樹脂14の粘度を測定することとした。
粘度測定機構64をこのように構成することで、例えば、収容部34内で流動する粉体樹脂14から、回転体(不図示)が受ける抵抗(粘性抵抗)を、その回転トルク等から読み取る一般的な回転式粘度計等に比して、収容部34内の粉体樹脂14の粘度を局所的に測定すること、及び比較的低い範囲の粘度を測定することができる。従って、流動槽12の流動を一層高精度に検査することが可能になる。
本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、収容部34の上方の径方向中心側及び外周側にそれぞれ測定部68を配置することとした。しかしながら、例えば、測定部68は、かさ密度の推定値を求める場合、収容部34内の何れの箇所に測定部68が配設されてもよく、配設される個数も特に限定されるものではない。
10…流動検査装置 12…流動槽
14…粉体樹脂 16…ステータ
30…溶接部 32…絶縁樹脂層
34…収容部 38…多孔板
64…粘度測定機構 66…制御部
68…測定部 72…羽根
80…中心側測定部 82…外周側測定部

Claims (11)

  1. 加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂を流動させる流動槽の前記粉体樹脂の流動を検査する粉体樹脂の流動検査方法であって、
    前記流動槽の収容部に前記粉体樹脂を収容し、前記収容部の底部に設けられた多孔板の孔部を通じて前記収容部の内部にエアを供給するとともに、前記収容部を振動させることで、前記粉体樹脂を流動させる流動工程と、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂の粘度を測定する粘度測定工程と、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂のかさ密度及び粘度の相関が予め算出され、該相関と、前記粘度測定工程で測定した粘度の測定値とから得ることが可能な前記かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定する判定工程と、
    を有し、
    前記判定工程では、前記かさ密度及び前記粘度の前記相関と、前記粘度の前記測定値とから前記かさ密度の前記推定値を求め、該推定値と前記かさ密度許容値とを比較することで、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度許容値以下であるか否かを判定し、
    前記判定工程で、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度許容値より大きいと判定した場合、前記かさ密度の前記推定値と、前記かさ密度許容値より大きいかさ密度限界値とを比較し、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度限界値より大きかった場合に、前記粉体樹脂の交換タイミングであると判定する、粉体樹脂の流動検査方法。
  2. 請求項1記載の粉体樹脂の流動検査方法において
    記判定工程で、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度許容値より大きいと判定した場合、前記収容部の内部に対するエアの供給量と、前記かさ密度との相関に基づき、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度許容値以下となるように前記エアの供給量を調整する、粉体樹脂の流動検査方法。
  3. 加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂を流動させる流動槽の前記粉体樹脂の流動を検査する粉体樹脂の流動検査方法であって、
    前記流動槽の収容部に前記粉体樹脂を収容し、前記収容部の底部に設けられた多孔板の孔部を通じて前記収容部の内部にエアを供給するとともに、前記収容部を振動させることで、前記粉体樹脂を流動させる流動工程と
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂の粘度を測定する粘度測定工程と、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂のかさ密度及び粘度の相関が予め算出され、該相関と、前記粘度測定工程で測定した粘度の測定値とから得ることが可能な前記かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定する判定工程と、
    を有し、
    前記判定工程では、前記粘度の前記測定値と、前記かさ密度許容値に対応する前記粘度の粘度許容値とを比較し、前記粘度の前記測定値が前記粘度許容値以下であるか否かを判定し、
    前記判定工程で、前記粘度の前記測定値が前記粘度許容値より大きいと判定した場合、前記粘度の前記測定値と、前記粘度許容値より大きい粘度限界値とを比較し、前記粘度の前記測定値が前記粘度限界値より大きかった場合に、前記粉体樹脂の交換タイミングであると判定する、粉体樹脂の流動検査方法。
  4. 請求項記載の粉体樹脂の流動検査方法において
    記判定工程で、前記粘度の前記測定値が前記粘度許容値より大きいと判定した場合、予め算出された前記収容部の内部に対するエアの供給量と、前記粘度との相関に基づき、前記粘度の前記測定値が前記粘度許容値以下となるように前記エアの供給量を調整する、粉体樹脂の流動検査方法。
  5. 加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂を流動させる流動槽の前記粉体樹脂の流動を検査する粉体樹脂の流動検査方法であって、
    前記流動槽の収容部に前記粉体樹脂を収容し、前記収容部の底部に設けられた多孔板の孔部を通じて前記収容部の内部にエアを供給するとともに、前記収容部を振動させることで、前記粉体樹脂を流動させる流動工程と
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂の粘度を測定する粘度測定工程と、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂のかさ密度及び粘度の相関が予め算出され、該相関と、前記粘度測定工程で測定した粘度の測定値とから得ることが可能な前記かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定する判定工程と、
    を有し、
    前記収容部は、一端が開口する有底筒状であり、
    前記粘度測定工程では、前記収容部の径方向の中心側を流動する前記粉体樹脂の中心側粘度と、前記収容部の外周側を流動する前記粉体樹脂の外周側粘度とを測定し、
    前記判定工程の前又は後に、前記中心側粘度と前記外周側粘度との粘度差を判断値と比較し、前記粘度差が前記判断値以上であるとき、前記多孔板の外周側の目詰まりであると判定する目詰まり判定工程、を有する粉体樹脂の流動検査方法。
  6. 加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂を流動させる流動槽の前記粉体樹脂の流動を検査する粉体樹脂の流動検査装置であって、
    前記流動槽は、前記粉体樹脂を収容する収容部の底部に設けられた多孔板の孔部を通じて前記収容部の内部にエアを供給するとともに、前記収容部を振動させることで、前記収容部に収容された前記粉体樹脂を流動させ、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂の粘度を測定する粘度測定機構と、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂のかさ密度及び粘度の相関が予め算出され、該相関と、前記粘度測定機構により測定した粘度の測定値とから得ることが可能な前記かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定する制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記かさ密度及び前記粘度の前記相関と、前記粘度の前記測定値とから前記かさ密度の前記推定値を求め、該推定値と前記かさ密度許容値とを比較し、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度許容値より大きいと判定した場合、前記かさ密度の前記推定値と、前記かさ密度許容値より大きいかさ密度限界値とを比較し、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度限界値より大きかった場合に、前記粉体樹脂の交換タイミングであると判定する、粉体樹脂の流動検査装置。
  7. 請求項記載の粉体樹脂の流動検査装置において、
    前記制御部は、前記かさ密度の前記推定値が前記かさ密度許容値より大きいと判定した場合、前記収容部の内部に対するエアの供給量と、前記かさ密度との相関に基づき、前記かさ密度の前記推定値がかさ密度許容値以下となるように前記エアの供給量を調整する、粉体樹脂の流動検査装置。
  8. 加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂を流動させる流動槽の前記粉体樹脂の流動を検査する粉体樹脂の流動検査装置であって、
    前記流動槽は、前記粉体樹脂を収容する収容部の底部に設けられた多孔板の孔部を通じて前記収容部の内部にエアを供給するとともに、前記収容部を振動させることで、前記収容部に収容された前記粉体樹脂を流動させ、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂の粘度を測定する粘度測定機構と、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂のかさ密度及び粘度の相関が予め算出され、該相関と、前記粘度測定機構により測定した粘度の測定値とから得ることが可能な前記かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記粘度の前記測定値と、前記かさ密度許容値に対応する前記粘度の粘度許容値とを比較し、前記粘度の前記測定値が前記粘度許容値より大きいと判定した場合、前記粘度の前記測定値と、前記粘度許容値より大きい粘度限界値とを比較し、前記粘度の前記測定値が前記粘度限界値より大きかった場合に、前記粉体樹脂の交換タイミングであると判定する、粉体樹脂の流動検査装置。
  9. 請求項記載の粉体樹脂の流動検査装置において、
    前記制御部は、前記粘度の前記測定値が前記粘度許容値より大きいと判定した場合、前記収容部の内部に対するエアの供給量と、前記粘度との相関に基づき、前記粘度の前記測定値が前記粘度許容値以下となるように前記エアの供給量を調整する、粉体樹脂の流動検査装置。
  10. 加熱したワークの塗装対象部に付着させる粉体樹脂を流動させる流動槽の前記粉体樹脂の流動を検査する粉体樹脂の流動検査装置であって、
    前記流動槽は、前記粉体樹脂を収容する収容部の底部に設けられた多孔板の孔部を通じて前記収容部の内部にエアを供給するとともに、前記収容部を振動させることで、前記収容部に収容された前記粉体樹脂を流動させ、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂の粘度を測定する粘度測定機構と、
    前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂のかさ密度及び粘度の相関が予め算出され、該相関と、前記粘度測定機構により測定した粘度の測定値とから得ることが可能な前記かさ密度の推定値がかさ密度許容値以下となる状態であるか否かを判定する制御部と、
    を備え、
    前記収容部は、一端が開口する有底筒状であり、
    前記粘度測定機構は、前記収容部の径方向の中心側を流動する前記粉体樹脂の中心側粘度と、前記収容部の外周側を流動する前記粉体樹脂の外周側粘度とを測定し、
    前記制御部は、前記中心側粘度と前記外周側粘度との粘度差を判断値と比較し、前記粘度差が前記判断値以上であるとき、前記多孔板の外周側の目詰まりであると判定する、粉体樹脂の流動検査装置。
  11. 請求項~1の何れか1項に記載の粉体樹脂の流動検査装置において、
    前記粘度測定機構は、複数の羽根が設けられた測定部を有し、前記収容部の内部で流動する前記粉体樹脂の圧力を前記羽根が受けて前記測定部が回転することにより、前記粉体樹脂の粘度を測定する、粉体樹脂の流動検査装置。
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