JP6991921B2 - エアゾール製品 - Google Patents

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Description

本発明は、エアゾール製品に関する。より詳細には、本発明は、粒子径の大きな噴霧粒子を広範囲に噴霧することができ、使用者によって吸引されにくいエアゾール製品に関する。
従来、噴霧粒子の舞い散りを少なくし、使用者による吸引を防止するためのエアゾール製品が提案されている。特許文献1に記載のエアゾール製品は、増粘剤を配合することによって原液の粘度を高めている。これにより、噴霧粒子は、粒子径が大きくなり、使用者に吸引されにくい。
特開2016-102096号公報
しかしながら、高粘度の原液を含むエアゾール組成物は、噴霧粒子が拡がりにくい。そのため、特許文献1に記載のエアゾール製品は、噴霧粒子の拡がり(スプレーパターン)が小さい。その結果、使用者は、たとえば腕等に噴霧した後に、エアゾール組成物を塗り伸ばす必要がある。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、粒子径の大きな噴霧粒子を広範囲に噴霧することができ、使用者によって吸引されにくいエアゾール製品を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明には、以下の構成が主に含まれる。
(1)原液および噴射剤からなるエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器と、前記エアゾール容器に取り付けられる噴射部材とを備え、前記原液は、粗粒化剤を含み、前記噴射部材は、前記エアゾール容器のステムに取り付けられるボタン本体と、前記ボタン本体に取り付けられる噴射ノズルとを備え、前記噴射ノズルが前記ボタン本体に取り付けられることにより、前記ステムと連通するボタン内通路と、前記ボタン内通路と連通する溝路と、前記溝路と連通する旋回室とが画定され、前記溝路は、前記ボタン内通路に接続された一端側開口と、前記旋回室に接続された他端側開口とが形成され、前記旋回室の周囲に6か所以上形成されており、前記ボタン内通路から導出される前記エアゾール組成物は、それぞれの前記溝路を通過し、前記旋回室の内周縁に沿って、前記旋回室内に導入され、前記旋回室に形成された噴射孔から外部に噴射される、エアゾール製品。
このような構成によれば、エアゾール組成物は、6か所以上設けられた溝路から旋回室の内周縁に沿って導入されるため、旋回室内での旋回が安定すると共に、旋回室に形成された噴射孔から外部に噴射される。これにより、噴射孔から噴射されたエアゾール組成物(以下、噴霧粒子ともいう)は、粗粒化剤により粒子径が比較的大きく保たれつつ、かつ、広範囲に噴霧される。そのため、噴霧粒子は使用者に吸引されにくい。また、噴霧粒子を広く拡散させ、スプレーパターンを大きくすることができ、適用箇所に、広範囲にわたって付着させることができ、適用箇所において飛散しにくく、かつ、塗り伸ばす手間が低減され得る。
(2)前記旋回室の内周縁の長さ(l)に対する溝路の幅の合計長さ(d)の比(d/l)が0.15~0.35である、(1)記載のエアゾール製品。
このような構成によれば、粗粒化剤を含む原液を含むエアゾール組成物を、旋回室内で高速で旋回させることができる。その結果、噴霧粒子は使用者が吸引しにくい粒子径となり、かつ、スプレーパターンが大きくなりやすい。
(3)前記原液は、50~95質量%のアルコールを含み、前記粗粒化剤は、前記アルコールに溶解するセルロース類である、(1)または(2)記載のエアゾール製品。
このような構成によれば、エアゾール組成物の原液は、アルコールに溶解するセルロース類と、特定量のアルコールを含有している。そのため、エアゾール組成物は、細かな溝路を通過しやすく、かつ、旋回室において旋回しやすい。その結果、噴霧粒子は、使用者が吸入しにくい粒子径となり、かつ、スプレーパターンが大きくなりやすい。
(4)前記噴射剤は、エアゾール組成物中、30~60質量%の液化ガスを含む、(1)~(3)記載のエアゾール製品。
このような構成によれば、エアゾール組成物は、液化ガスの蒸気圧により溝路を通過しやすく、旋回室内での旋回が安定する。噴霧粒子は、液化ガスが気化することにより、広範囲にかつ、均等に拡散しやすい。そのため、噴霧粒子は、適用箇所において、より均一に付着しやすい。
本発明によれば、粒子径の大きな噴霧粒子を広範囲に噴霧することができ、使用者によって吸引されにくいエアゾール製品を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態のエアゾール製品の模式的な断面図である。 図2は、本発明の一実施形態の噴射ノズルの模式的な平面図である。 図3は、本発明の一実施形態の噴射ノズルの模式的な斜視図である。
<エアゾール製品>
本発明の一実施形態のエアゾール製品について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態のエアゾール製品1の模式的な断面図である。本実施形態のエアゾール製品1は、原液および噴射剤からなるエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器2と、エアゾール容器2に取り付けられる噴射部材3とを備える。原液は、粗粒化剤を含む。噴射部材3は、エアゾール容器2のステム22に取り付けられるボタン本体4と、ボタン本体4に取り付けられる噴射ノズル5とを備える。噴射ノズル5がボタン本体4に取り付けられることにより、ステム22と連通するボタン内通路51と、ボタン内通路51と連通する溝路54(図2~図3を参照)と、溝路54と連通する旋回室52とが画定される。溝路54は、ボタン内通路51に接続された一端側開口54aと、旋回室52に接続された他端側開口54bとが形成され、旋回室52の周囲に6か所以上(図1では8か所)形成されている。ボタン内通路51から導出されるエアゾール組成物は、それぞれの溝路54を通過し、旋回室52の内周縁に沿って旋回室内に導入され、旋回室52に形成された噴射孔53(図1では旋回室の略中心に噴射孔が形成されている場合が例示されている)から外部に噴射される。以下、それぞれについて説明する。なお、本実施形態のエアゾール製品1は、原液が粗粒化剤を含む点と、6か所以上の溝路54および旋回室52が設けられている点とが主な特徴である。そのため、これら以外の部位に関する以下の説明は、いずれも例示であり、それぞれの部位は、適宜設計変更されてもよい。
(エアゾール容器2)
エアゾール容器2は、容器本体21と、容器本体21に取り付けられるバルブ機構とを主に備える。なお、容器本体21の構成は特に限定されない。そのため、以下の説明は例示であり、容器本体21の構成は適宜設計変更され得る。
・容器本体21
容器本体21は、原液および噴射剤からなるエアゾール組成物を充填するための耐圧容器であり、有底筒状の本体部と、本体部の上部から縮径する肩部とを含む。肩部の上部にはビード部が形成されている。ビード部は、原液を充填する際の充填口であり、原液の充填後にバルブ機構により閉止される。
容器本体21を構成する材料は、特に限定されない。容器本体21を構成する材料は、アルミニウムやブリキなどの金属、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン等の合成樹脂、ガラスが例示される。合成樹脂を用いる場合は、たとえば、日光による内容物の劣化を防止するために紫外線吸収剤が含有されてもよく、圧縮ガスの透過を防止するために容器本体21の外表面または内面に炭素やシリカなどが蒸着されてもよい。
・バルブ機構
バルブ機構は、容器本体21のビード部に取り付けられるマウンティングカップと、マウンティングカップの中央内部に支持される弁機構を有する。弁機構は、開口部の外周部分がマウンティングカップの中央内部に支持される有底筒状のハウジングを有する。ハウジング内部には、容器本体21の内外を連通するステム孔を有するステム22と、ステム孔の周囲に取り付けられるステムラバー、およびステム22とステムラバーとを上方方向へ付勢するスプリングとが設けられている。ステム22とステムラバーとは、常時はスプリングにより上方へ付勢されており、ステムラバーによってステム孔がシールされている。ステム22の上端には、後述する噴射部材3が嵌合される。
(噴射部材3)
噴射部材3は、エアゾール容器2のステム22に取り付けられるボタン本体4と、ボタン本体4に取り付けられる噴射ノズル5とを備える。
ボタン本体4は、使用者がエアゾール製品1を使用する際に、適宜押し下げられる部位である。ボタン本体4が押し下げられることにより、ステム22が押し下げられる。これにより、バルブ機構のステムラバーが撓み、ステム孔が開放される。その結果、容器本体21内と外部とが連通し、容器本体21内のエアゾール組成物は、外部との圧力差に基づいて容器本体21からバルブ機構のハウジングに取り込まれ、その後、噴霧される。
図1に示されるように、ボタン本体4の下面には、ステム22の上端が挿し込まれるステム装着部41が形成されている。また、ボタン本体4内には、略L字状の内部通路42が形成されている。ボタン本体4は、後述する噴射ノズル5が挿し込まれる嵌合部43が形成されている。嵌合部43は略円筒状の凹部である。嵌合部43の内底面に円柱状の突部(円柱部44)が設けられている。
円柱部44は、噴射ノズル5がボタン本体4に取り付けられる際に、噴射ノズル5の脚部55内に埋設される部位である。噴射ノズル5がボタン本体4に取り付けられた状態(すなわち図1の状態)において、円柱部44の側周面は、脚部55の内周面と、わずかに離間する。このように円柱部44と脚部55とが離間することにより形成された間隙と、内部通路42とは、噴射時にエアゾール容器2から取り込まれたエアゾール組成物が通過するボタン内通路51である。また、図1に示されるように、円柱部44の先端面は、噴射ノズル5の内底面と当接している。
図2は、噴射ノズル5の模式的な平面図である。図3は、噴射ノズル5の模式的な斜視図である。図1~図3に示されるように、噴射ノズル5は、有底筒状であり、底板56と、底板56の一方の表面の周囲に立設された筒状の脚部55とからなる。底板56は、所定の厚みを有する円盤状の部位であり、凹部と、凹部に接続された8か所の溝路54とが形成されている。凹部の内底面の中心部には、外部と連通するための噴射孔53が形成されている。また、底板56の他方の表面(脚部55が立設された面の裏面)には、円筒状の凹部56aが形成されている。凹部56aは、底板56の厚みを小さくし、噴射孔53の長さを短くするために形成されている。これにより、噴射孔53から噴射されるエアゾール組成物は、後述する旋回室52において旋回された後、旋回力が保持されたまま噴射孔53から噴射されるため、スプレーパターンが大きくなりやすい。凹部56aの深さは特に限定されない。凹部56aの深さは、後述する噴射孔53の寸法に合わせ、適宜調整される。
噴射ノズル5がボタン本体4に取り付けられることにより、上記凹部の開口面は、円柱部44の先端面と当接し、閉止される。これにより、噴射部材3は、凹部と円柱部44の先端面とによって画定された旋回室52が形成される。旋回室52の寸法は特に限定されない。一例を挙げると、旋回室52は、直径0.8~2.0mm、好ましくは1.0~1.4mmであり、高さ(深さ)0.05~0.2mm程度の円柱状の空間である。なお、旋回室52の形状は、円柱状に限定されない。旋回室52は、導入されるエアゾール組成物が旋回し得る内周形状であればよく、たとえば溝路が8本の場合は8角柱状のように、溝路と同数の多角柱状等であってもよい。
また、溝路54の開口面も同様に、噴射ノズル5がボタン本体4に取り付けられることにより、円柱部44の先端面と当接し、閉止される。これにより、噴射部材3は、旋回室52に接続された溝路54が形成される。
旋回室52は、略円柱状の空間であり、周囲の8か所に溝路54が接続されている。溝路54は、ボタン内通路51と旋回室52とを接続する通路であり、ボタン内通路51に接続された一端側開口54aと、旋回室52に接続された他端側開口54bとが形成されている。
それぞれの溝路54は、旋回室52に対して、略等間隔で放射状に設けられている。ここで、それぞれの溝路54は、図2に示される平面視において、旋回室52の内周縁に沿って導入されるように形成されている。このような方向に溝路54が形成されていることにより、溝路54を通過して旋回室52内に導入されるエアゾール組成物は、直接、噴射孔53に向かうのではなく、旋回室52の内周縁に沿って、旋回室52内を旋回することとなる。矢印A1は、旋回室52内に導入されたエアゾール組成物の旋回方向を示している。エアゾール組成物は、旋回室52内で旋回した後、旋回室の中心にある噴射孔53から噴霧される。
それぞれの溝路54が旋回室52に対して開口する方向は、同方向であることが好ましい。これにより、それぞれの溝路54から旋回室52に導入されたエアゾール組成物は、旋回室52内で、互いに緩衝しにくく、同方向に旋回しやすい。
溝路54の大きさは特に限定されない。一例を挙げると、溝路54は、幅が0.05~0.25mm程度、高さ(深さ)が0.05~0.2mm程度である。このような寸法の溝路54が旋回室の周囲に6か所以上形成されることにより、エアゾール組成物は、適切な流速で旋回室52に導入されやすい。その結果、エアゾール組成物は、旋回室52内で適度な流速で充分に渦を巻き、その後、噴射孔53から噴霧される。噴霧されたエアゾール組成物は、粒子径が比較的大きいにもかかわらず、広範囲に噴霧され得る。
本実施形態の噴射部材3は、小さな旋回室の内周縁に沿って溝路54が6か所以上(本実施形態では8か所)形成されていることを特徴とする。溝路54が6か所以上設けられることにより、エアゾール組成物はそれぞれの溝路54から旋回室52内にスムーズに導入される。その結果、旋回室52に導入されたエアゾール組成物は、旋回室52内で適度な流速で充分に渦を巻き、その後、旋回室52の中心にある噴射孔53から旋回しながら噴霧される。噴霧されたエアゾール組成物は、粒子径が比較的大きいにもかかわらず、広範囲に噴霧され得る。
溝路54の数は、6か所以上であればよく、7か所以上であることが好ましい。また、溝路54の数は、10か所以下であることが好ましく、9か所以下であることがより好ましい。溝路54の数が5か所以下である場合、溝路54が6か所以上形成されている場合と比較して、旋回室52内での流速が遅く、噴射孔53から噴霧されるエアゾール組成物は、広範囲に拡がりにくい。一方、溝路54の数が11か所以上である場合、それぞれの溝路54の幅が狭くなってしまい、粗粒化剤を含有するエアゾール組成物は流れにくくなる。その結果、旋回室52内での流速が大きく低下して拡がりにくくなると共に、単位時間当たりの噴射量も少なくなる。また、旋回室52の内周縁の長さ(l)に対する溝路54の幅の合計長さ(d)の比(d/l)は0.15以上であることが好ましく、0.18以上であることがより好ましい。また、比(d/l)は、0.35以下であることが好ましく、0.33以下であることがより好ましい。比(d/l)が0.15未満である場合、噴射孔53から噴霧されるエアゾール組成物は、広範囲に拡がりにくい。一方、比(d/l)が0.35を超える場合、エアゾール組成物は、旋回室内に過剰に供給されやすく、溝路54を流れにくくなり、旋回室52内での流速が低下して拡がりにくくなると共に、単位時間当たりの噴射量も少なくなる。
噴射孔53の寸法は特に限定されない。一例を挙げると、噴射孔53の直径は、0.1~0.8mm程度であることが好ましく、0.2~0.6mm程度であることがより好ましい。このような寸法の噴射孔53によれば、エアゾール組成物は、旋回室52で充分に旋回した後に、広範囲に拡がるよう噴霧されやすい。
(エアゾール組成物)
次に、エアゾール容器2に充填されるエアゾール組成物について説明する。エアゾール組成物は、原液および噴射剤からなる。
・原液
原液は、粗粒化剤を含む。
粗粒化剤は、原液の粘度を高くし、噴霧粒子の粒子径を大きくすることにより、使用者による吸引を防止したり、適用箇所上で垂れ落ちにくくする等の目的で配合される。
粗粒化剤は特に限定されない。一例を挙げると、粗粒化剤は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース系高分子;キサンタンガム、カラギーナン、アラビアゴム、トラガントゴム、カチオン化グアガム、グアガム、ジェランガムなどのガム質;デキストラン、カルボキシメチルデキストランナトリウム、デキストリン、ペクチン、デンプン、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、アルギン酸ナトリウム、変性ポテトスターチ、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー等である。これらの中でも、粗粒化剤は、原液がアルコールを溶媒とする場合には、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などのアルコールに溶解するものであることが好ましい。
粗粒化剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、粗粒化剤の含有量は、原液中、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましい。また、粗粒化剤の含有量は、原液中、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。粗粒化剤の含有量が0.01質量%未満である場合、噴霧粒子の粒子径が小さくなりやすく、使用者が吸引しやすくなる傾向がある。一方、粗粒化剤の含有量が5質量%を超える場合、原液の粘度が高くなりすぎて、エアゾール組成物は、霧状に噴霧されにくくなり、スプレーパターンが小さくなりやすい傾向がある。
原液は、上記粗粒化剤のほか、エアゾール組成物において通常配合される任意成分を適宜含んでもよい。任意成分は、各種有効成分、アルコール、水、油剤等である。
有効成分は特に限定されない。一例を挙げると、有効成分は、N,N-ジエチル-m-トルアミド(ディート)、ジ-n-ブチルサクシネート、ヒドロキシアニソール、ロテノン、エチル-ブチルアセチルアミノプロピオネート、イカリジン(ピカリジン)、p-メンタン-3,8-ジオール、3-[アセチル(ブチル)アミノ]プロピオン酸エチル、2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボン酸1-メチルプロピルなどの害虫忌避剤、パラメトキシケイ皮酸エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、エチルヘキシルトリアゾン、オクトクレリン、オキシベンゾン、ヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、パラアミノ安息香酸などの紫外線吸収剤、l-メントール、カンフルなどの清涼化剤、サリチル酸メチル、インドメタシン、フェルビナク、ケトプロフェンなどの消炎鎮痛剤、α-トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤、レチノール、dl-α-トコフェロールなどのビタミン類、グリチルレチン酸などの抗炎症剤、硝酸ミコナゾール、硝酸スルコナゾール、クロトリマゾールなどの抗真菌剤、ラウリルメタクリレート、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、フェニル酢酸メチルなどの消臭成分、香料等である。
有効成分が配合される場合、有効成分の含有量は、原液中、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。また、有効成分の含有量は、原液中、40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましい。有効成分の含有量が0.1質量%未満である場合、有効成分を配合することによる効果が得られにくい傾向がある。一方、有効成分の含有量が40質量%を超える場合、有効成分によっては分離しやすく、均一な組成のエアゾール組成物を噴霧しにくくなる傾向がある。
アルコールは、粗粒化剤や有効成分の溶媒としてや、噴霧粒子の粒子径を調整する等の目的で好適に配合される。アルコールは、エタノール、イソプロパノール等の炭素数が2~3個の1価アルコー等ルが例示される。
アルコールが配合される場合、アルコールの含有量は、原液中、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。また、アルコールの含有量は、原液中、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。アルコールの含有量が50質量%未満の場合、油溶性有効成分が析出しやすい傾向がある。一方、アルコールの含有量が95質量%を超える場合、噴霧粒子の粒子径が小さくなりやすく、使用者が吸引しやすくなる傾向がある。アルコールの含有量が上記範囲内であることにより、エアゾール組成物は、表面張力が低下する。そのため、エアゾール組成物は、細かな溝路54を通過しやすく、かつ、小さな旋回室52において旋回しやすい。その結果、噴霧粒子は、スプレーパターンがより大きくなりやすい。
水は、水溶性有効成分の溶媒としてや、冷却感や使用感を調整するために適宜配合される。水は、精製水、イオン交換水、生理食塩水、海洋深層水等が例示される。
水は、溶媒として使用されてもよく、添加剤として使用されてもよい。水の含有量は、アルコールを溶媒とし、水を添加剤とする場合、原液中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましい。また、水の含有量は、アルコールを溶媒とし、水を添加剤とする場合、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。水の含有量が0.1質量%未満である場合、水を配合することによる効果が得られにくい傾向がある。一方、水の含有量が20質量%を超える場合、原液が溶解せずに分離しやすくなったり、油溶性有効成分が析出しやすくなる傾向がある。また、水の含有量は、水を溶媒として配合する場合、原液中、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。また、水の含有量は、水を溶媒として配合する場合、原液中、98質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であることがより好ましい。
油剤は、噴霧粒子の粒子径を調整する、肌触りを良くするなどの目的で好適に配合される。油剤は、ジメチコン、メチルポリシロキサン、シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーンオイル、流動パラフィン、イソパラフィンなどの炭化水素、ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール、ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール、ジ-2-エチルへキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジラウリン酸ジエチレングリコール、ジステアリン酸ジエチレングリコール、ジイソステアリン酸ジエチレングリコール、ジオレイン酸ジエチレングリコール、ジラウリン酸トリエチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコール、ジイソステアリン酸トリエチレングリコール、ジオレイン酸トリエチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、トリ2-エチルへキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、コハク酸ジエトキシエチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セチル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロシキシステアリン酸エチルヘキシルなどのエステル油、オリーブ油、ツバキ油、トウモロコシ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヤシ油などの油脂、イソステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸、オレイルアルコール、イソステアリルアルコールなどの高級アルコール等である。
油剤の含有量は、原液中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、油剤の含有量は、原液中、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。油剤の含有量が0.1質量%未満である場合、油剤を配合することによる効果が得られにくい傾向がある。一方、油剤の含有量が20質量%を超える場合、エアゾール組成物は、乾燥性が低下し、べたつきやすい傾向がある。
原液全体の説明に戻り、原液の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、原液は、エアゾール組成物中、40質量%以上であることが好ましく、45質量%以上であることがより好ましい。また、原液は、エアゾール組成物中、70質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。原液の含有量が40質量%未満である場合、噴霧粒子は、粒子径が小さくなり過ぎて、使用者が吸引しやすくなる傾向がある。一方、原液の含有量が70質量%を超える場合、溝路や旋回室内での流速が低下しやすくなり、噴霧粒子は、スプレーパターンの拡がりが小さくなりやすい傾向がある。
原液の調製方法は特に限定されない。原液は、従来公知の方法により調製することができる。たとえば、原液は、粗粒化剤や任意の有効成分等を適宜の溶媒に添加することにより調製され得る。
・噴射剤
噴射剤は、エアゾール容器2内からエアゾール組成物を噴射部材3に供給し、溝路54から旋回室52へと供給して旋回させ、噴射孔53から霧状に噴霧する等の目的で配合される。噴射剤は、液化ガスを含む場合、噴霧粒子の粒子径や、スプレーパターンを調整したり、冷却感を付与する等の目的で配合される。
噴射剤は特に限定されない。一例を挙げると、噴射剤は、プロパン、ノルマルブタン、イソブタンおよびこれらの混合物からなる液化石油ガス、ジメチルエーテル、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロパ-1-エン(HFO-1234ze)、トランス-2,3,3,3-テトラフルオロプロパ-1-エン(HFO-1234yf)などのハイドロフルオロオレフィン、およびこれらの混合物等の液化ガス、窒素、空気、二酸化炭素、亜酸化窒素などの圧縮ガス等である。これらの中でも、噴射剤は、液化ガスであることが好ましい。
噴射剤として液化ガスが使用される場合、液化ガスの含有量は、エアゾール組成物中、30質量%以上であることが好ましく、35質量%以上であることがより好ましい。また、液化ガスの含有量は、エアゾール組成物中、60質量%以下であることが好ましく、55質量%以下であることがより好ましい。液化ガスの含有量が30質量%未満である場合、溝路や旋回室内での流速が低下しやすくなり、噴霧粒子は、スプレーパターンの拡がりが小さくなりやすい傾向がある。一方、液化ガスの含有量が60質量%を超える場合、噴霧粒子は、粒子径が小さくなり過ぎて、使用者が吸引しやすくなる傾向がある。液化ガスの含有量が上記範囲内であることにより、噴霧粒子は、液化ガスが気化して、広範囲に、かつ、均等に拡散しやすい。そのため、噴霧粒子は、適用箇所において、より均一に付着しやすい。
噴射剤が充填された状態において、容器本体21の内圧(25℃)は、0.2MPa以上であることが好ましく、0.25MPa以上であることがより好ましい。また、容器本体21の内圧(25℃)は、0.6MPa以下であることが好ましく、0.5MPa以下であることがより好ましい。容器本体21の内圧が0.2MPa未満である場合、エアゾール製品1は、溝路54や旋回室52内での流速が遅くなりやすく、噴霧粒子は、スプレーパターンの拡がりが小さくなりやすい傾向がある。一方、容器本体21の内圧が0.6MPaを超える場合、エアゾール製品1は、噴霧粒子の勢いが強くなりやすい傾向がある。
以上、本実施形態のエアゾール製品1によれば、エアゾール組成物は、粗粒化剤を含んでいる。また、エアゾール製品1は、6か所以上設けられた溝路54から、エアゾール組成物を旋回室52に導入し、旋回室52内で旋回させてから噴射孔53から噴射する。これにより、エアゾール組成物は、噴霧粒子の粒子径が比較的大きく保たれ、かつ、広範囲に噴霧される。そのため、噴霧粒子は、使用者に吸引されにくい。また、エアゾール組成物は、スプレーパターンを大きくすることができ、適用箇所に、広範囲にわたって噴霧することができ、適用箇所において飛散しにくく、かつ、塗り伸ばす手間が低減され得る。
噴霧粒子の平均粒子径は、20μm以上であることが好ましく、25μm以上であることがより好ましい。また、平均粒子径は、60μm以下であることが好ましく、55μm以下であることがより好ましい。平均粒子径が20μm未満である場合、微細な噴霧粒子が多くなって、使用者によって吸引されやすい傾向がある。一方、平均粒子径が60μmを超える場合、均等に付着しにくく、ムラができやすい傾向がある。なお、本実施形態において、噴霧粒子の粒子径(平均粒子径)は、たとえば、25℃の恒温水槽に1時間浸漬したエアゾール製品1を用い、レーザー回折粒度分布測定装置(LDSA3400A、マイクロトラック・ベル(株)製)にて、噴射孔53からの距離15cmにおける噴霧粒子径を測定することにより算出し得る。
本実施形態のエアゾール製品1は、使用者が噴霧粒子を吸引しにくく、かつ、広範囲の適用箇所に付着させることができる。そのため、エアゾール製品1は、たとえば害虫忌避剤、日焼け止め、収斂剤、化粧水、消炎鎮痛剤、制汗剤、ボディスプレー、ヘアスプレー、寝ぐせ直し等の人体用エアゾール製品として、特に好適に使用され得る。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。なお、特に制限のない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
<害虫忌避剤>
(実施例1-1)
アルミニウム製の容器本体に、以下の表1に示される処方の原液1を60g充填し、容器本体にバルブを固着した。バルブのステムから液化ガス(ジメチルエーテル)を40g充填し、原液と混合した。ステムに表2に示される寸法の噴射部材1を取り付けてエアゾール製品を製造した。得られたエアゾール製品の内圧は、0.28MPaであった。
(実施例1-2)
表2に示される噴射部材2を用いた以外は、実施例1-1と同様にしてエアゾール製品を製造した。
(比較例1-1)溝の数が4本
表2に示される噴射部材4を用いた以外は、実施例1-1と同様にしてエアゾール製品を製造した。
(比較例1-2)粗粒化剤なし
表1に示される比較原液1を用いた以外は、実施例1-1と同様にしてエアゾール製品を製造した。得られたエアゾール製品の内圧は、0.28MPaであった。
(比較例1-3)粗粒化剤なし
表2に示される噴射部材2を用いた以外は、比較例1-2と同様にしてエアゾール製品を製造した。
(比較例1-4)粗粒化剤なし、溝の数が4本
表2に示される噴射部材4を用いた以外は、比較例1-2と同様にしてエアゾール製品を製造した。
Figure 0006991921000001
Figure 0006991921000002
上記実施例1-1~1-2、比較例1-1~1-4で得られたエアゾール製品を用いて、以下の試験方法により、噴霧粒子の平均粒子径、10μm以下の微粒子残存率、スプレーパターンを測定した。結果を表3に示す。
<噴霧粒子の平均粒子径、微粒子残存率>
25℃の恒温水槽に1時間浸漬したエアゾール製品を用い、レーザー回折粒度分布測定装置(LDSA3400A、マイクロトラック・ベル(株)製)にて、噴射孔からの距離15cmにおける噴霧粒子径を測定した。測定した噴霧粒子径を、ロジン・ラムラー分布により平均粒子径(体積平均粒子径)と、粒子径が10μm以下である微粒子の残存率を測定した。
25℃の恒温水槽に1時間浸漬したエアゾール製品を用い、噴射孔からの距離15cmにおけるスプレーパターンを測定した。測定は、噴射孔の前方15cmの位置に設置したろ紙に噴霧することによって噴霧粒子の付着した寸法(縦×横、cm)を測定した。
Figure 0006991921000003
表3に示されるように、実施例1-1~1-2のエアゾール製品は、いずれも噴霧粒子の平均粒子径が大きいにも関わらず、スプレーパターンが大きく、噴霧したエアゾール製品が拡がった。特に、実施例1-1~1-2のエアゾール製品のスプレーパターンは、微粒化剤を含まない比較例1-2~1-3と同等であった。また、実施例1-1~1-2のエアゾール製品は、噴霧したエアゾール組成物のうち、10μm以下の微粒子の割合が極めて小さく、使用者が吸入しにくいことが分かった。一方、溝の数が4本であり、原液に粗粒化剤を含有している比較例1-1のエアゾール製品は、スプレーパターンが小さく、噴霧したエアゾール製品が拡がらなかった。そのため、このような比較例1-1のエアゾール製品は、噴霧粒子を広範囲に付着させにくく、適宜塗り伸ばす必要があった。
<害虫忌避剤>
(実施例2)
アルミニウム製の容器本体に、以下の表4に示される処方の原液2を60g充填し、容器本体にバルブを固着した。バルブのステムから液化ガス(ジメチルエーテル)を40g充填し、原液と混合した。ステムに表2に示される寸法の噴射部材1を取り付けてエアゾール製品を製造した。得られたエアゾール製品の内圧は、0.28MPaであった。
(比較例2)溝の数が4本
表2に示される噴射部材4を用いた以外は、実施例2と同様にしてエアゾール製品を製造した。
上記実施例2、比較例2で得られたエアゾール製品を用いて、上記と同様の試験方法により、噴霧粒子の平均粒子径、10μm以下の微粒子残存率、スプレーパターンを測定した。結果を表5に示す。
Figure 0006991921000004
Figure 0006991921000005
表5に示されるように、実施例2のエアゾール製品は、噴霧粒子の平均粒子径が大きいにも関わらず、スプレーパターンは大きく、噴霧したエアゾール製品が拡がった。また、実施例2のエアゾール製品は、10μm以下の微粒子の割合が小さく、使用者が吸入しにくかった。一方、溝の数が4本である比較例2のエアゾール製品は、スプレーパターンが小さく、噴霧したエアゾール製品が拡がらなかった。そのため、このような比較例2のエアゾール製品は、噴霧粒子を広範囲に付着させにくく、適宜塗り伸ばす必要があった。
<日焼け止め>
(実施例3-1)
アルミニウム製の容器本体に、表6に示される処方の原液3を60g充填し、容器本体にバルブを固着した。バルブのステムから噴射剤(ジメチルエーテル)を40g充填し、原液と混合した。ステムに表2に示される噴射部材1を取り付けてエアゾール製品を製造した。得られたエアゾール製品の内圧は、0.29MPaであった。
(実施例3-2)
表2に示される噴射部材2を用いた以外は、実施例3-1と同様にしてエアゾール製品を製造した。
(実施例3-3)
表2に示される噴射部材3を用いた以外は、実施例3-1と同様にしてエアゾール製品を製造した。
(比較例3)溝の数が4本
表2に示される噴射部材4を用いた以外は、実施例3-1と同様にしてエアゾール製品を製造した。
上記実施例3-1~3-3、比較例3で得られたエアゾール製品を用いて、上記と同様の試験方法により、噴霧粒子の平均粒子径、10μm以下の微粒子残存率、スプレーパターンを測定した。結果を表7に示す。
Figure 0006991921000006
Figure 0006991921000007
表7に示されるように、実施例3-1~3-3のエアゾール製品は、いずれも噴霧粒子の平均粒子径が大きいにも関わらず、スプレーパターンは大きく、噴霧したエアゾール組成物が拡がった。また、実施例3-1~3-3のエアゾール製品は、10μm以下の微粒子の割合が小さく、使用者が吸入しにくかった。一方、溝の数が4本である比較例3のエアゾール製品は、スプレーパターンが小さく、噴霧したエアゾール組成物が拡がらなかった。そのため、このような比較例3のエアゾール製品は、噴霧粒子を広範囲に付着させにくく、適宜塗り伸ばす必要があった。
1 エアゾール製品
2 エアゾール容器
21 容器本体
22 ステム
3 噴射部材
4 ボタン本体
41 ステム装着部
42 内部通路
43 嵌合部
44 円柱部
5 噴射ノズル
51 ボタン内通路
52 旋回室
53 噴射孔
54 溝路
54a 一端側開口
54b 他端側開口
55 脚部
56 底板
56a 凹部
A1 旋回室内に導入されたエアゾール組成物の旋回方向

Claims (6)

  1. 原液および噴射剤からなるエアゾール組成物が充填されたエアゾール容器と、
    前記エアゾール容器に取り付けられる噴射部材とを備え、
    前記原液は、粗粒化剤を含み、
    前記噴射部材は、
    前記エアゾール容器のステムに取り付けられるボタン本体と、
    前記ボタン本体に取り付けられる噴射ノズルとを備え、
    前記噴射ノズルが前記ボタン本体に取り付けられることにより、
    前記ステムと連通するボタン内通路と、前記ボタン内通路と連通する溝路と、前記溝路と連通する旋回室とが画定され、
    前記溝路は、前記ボタン内通路に接続された一端側開口と、前記旋回室に接続された他端側開口とが形成され、前記旋回室の周囲に6か所以上形成されており、
    前記ボタン内通路から導出される前記エアゾール組成物は、それぞれの前記溝路を通過し、前記旋回室の内周縁に沿って、前記旋回室内に導入され、前記旋回室に形成された噴射孔から外部に噴射される、エアゾール製品。
  2. 前記旋回室の内周縁の長さ(l)に対する溝路の幅の合計長さ(d)の比(d/l)が0.15~0.35である、請求項1記載のエアゾール製品。
  3. 前記原液は、50~95質量%のアルコールを含み、
    前記粗粒化剤は、前記アルコールに溶解するセルロース類である、請求項1または2記載のエアゾール製品。
  4. 前記噴射剤は、エアゾール組成物中、30~60質量%の液化ガスを含む、請求項1~3いずれか1項に記載のエアゾール製品。
  5. 前記噴射孔からの距離15cmにおける噴霧粒子の平均粒子径は、20μm以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載のエアゾール製品。
  6. 前記溝路の数は、8か所以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載のエアゾール製品。
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