JP6991238B2 - ガラスパネル - Google Patents

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Description

本発明は、間隙部を介して対向配置される夫々矩形の一対のガラス板と、前記一対のガラス板の周縁部を接合して前記間隙部を気密に封止する周辺封止用金属材料とを備え、対向配置される前記一対のガラス板の周縁部において、互いに対向する部分の少なくとも一方に傾斜面を設けた開先部分が設けられてあり、前記間隙部内の空気を吸引する吸引孔が、前記一対のガラス板の内の一方のガラス板において表裏に貫通させて設けられてあるガラスパネルに関する。
従来、上記ガラスパネルで、前記吸引孔の位置は、特に決められていなかった(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2002/044097号
通常、周辺封止用金属材料の導入し始める起点部は、一対のガラス板の端部位置を揃える点(アライメント原点)と同一にしなければならない。
つまり、前記起点部と前記アライメント原点が同一でないと、ガラス板と周辺封止用金属材料の導入装置とが接触して、ガラス板が破損する危険性があるからである。
また、ガラス板の切断加工時には、寸法誤差が発生することがあり、そのために、対向する一対のガラス板の寸法誤差により夫々の板サイズが少し異なった時、例えば図11に示すように、一対のガラス板の起点部から遠ざかった端辺部の位置ずれが大きくなる。そして、吸引孔の位置が、溶融した周辺封止用金属材料の導入し始める起点部から遠ざかった距離にあればあるほど、ガラス板周縁部の周辺封止用金属材料による封止部と吸引孔との相対位置が変化する。その結果、ガラス板周縁部での周辺封止用金属材料による封止部の幅が小さくなることがあり、吸引孔周辺の応力がかかる部分のシール強度が確保できなくなる虞がある。
また例えば、前記一対のガラス板の一方のガラス板に吸引孔を設け、且つ、他方のガラス板で前記間隙部側の面に、吸引孔に対向するゲッターの収容凹部を設ける場合、その収容凹部が金属封止材の導入起点から遠ざかるほど、一方のガラス板に設けた吸引孔と、他方のガラス板に設けたゲッターの収容凹部との位置ずれが発生することがある。
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、吸引孔の位置が安定したガラスパネルを提供するところにある。
本発明の第1の特徴構成は、間隙部を介して対向配置される夫々矩形の一対のガラス板と、前記一対のガラス板の周縁部を接合して前記間隙部を気密に封止する周辺封止用金属材料とを備え、対向配置される前記一対のガラス板の周縁部において、互いに対向する部分の少なくとも一方に傾斜面を設けた開先部分が設けられてあり、前記間隙部内の空気を吸引する吸引孔が、前記一対のガラス板の内の一方のガラス板において表裏に貫通させて設けられてあるガラスパネルであって、前記開先部分は、一対のガラス板の周縁部において、前記周辺封止用金属材料の導入し始める起点部となる前記一対のガラス板の角部にのみ設けてあり、前記吸引孔が、前記ガラス板を縦と横に4等分したエリアの内の前記開先部分が含まれる部分に設けたところにある。
本発明の第1の特徴構成によれば、前記開先部分は、一対のガラス板の周縁部において、前記周辺封止用金属材料の導入し始める起点部となる前記一対のガラス板の角部にのみ設けてあり、前記吸引孔が、前記ガラス板を縦と横に4等分したエリアの内の前記開先部分が含まれる部分に設けられていることにより、開先部分から周辺封止用金属材料を導入する前に、通常、開先部分を設けた一対のガラス板の端部同士を揃えるので、吸引孔と周辺封止用金属材料の封止部との相対位置が定まる。そのために、吸引孔周りの応力が安定し、吸引孔の強度が高く維持できる。
本発明の第2の特徴構成は、前記一対のガラス板の内の他方のガラス板で前記間隙部側の面に、ゲッターの収容凹部が設けられてあり、前記収容凹部は、前記開先部の近傍で、且つ、前記吸引孔に対向する位置に配設されたところにある。
本発明の第2の特徴構成によれば、本発明の第1の特徴構成による上述の作用効果を叶えることができるのに加えて、開先部分が周辺封止用金属材料の導入起点部になるために、例え、一対のガラス板夫々の板サイズが少し異なっていたとしても、吸引孔と同様に、ゲッターの収容凹部の位置も安定し、吸引孔と収容凹部とは、互いに対向する位置に配置することが出来る。
従って、夫々の機能を十分に発揮できて、品質の安定したガラスパネルを提供できる。
本発明の第3の特徴構成は、前記吸引孔は、前記角部で交差する第1辺と第2辺夫々から10~50mm離れた箇所に設けられたところにある。
本発明の第4の特徴構成は、前記一対のガラス板間には、スペーサーが介在したところにある。
本発明の第5の特徴構成は、前記一対のガラス板間に、前記スペーサーが複数互いに所定間隔空けて介在し、それらの間隔ピッチは5~100mmであるところにある。
本発明の第6の特徴構成は、前記一対のガラス板の厚みは、夫々0.3~15mmである。
ガラスパネルの一部切欠き斜視図である。 ガラスパネルの吸引孔周辺縦断面図である。 ガラスパネルの製造方法を示すフローチャートである。 周辺封止ステップを示す要部縦断面図である。 導入板の作用説明図である。 吸引孔封止前の吸引孔周辺部拡大図である。 一対のガラス板の組み付け説明図である。 別実施形態のガラスパネルの要部縦断面図である。 別実施形態のガラスパネルの組み付け説明図である。 金属筋と吸引孔との位置関係の一例を示す図である。 比較例としての一対のガラス板の組み付け説明図である。 周辺封止用金属材料の充填部の顕微鏡写真である。 図12AにおけるA-A線の深さ方向の形状を表す計測図である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、ガラスパネルPは、対向する一対のガラス板1A,1Bと、一対のガラス板1A,1B間に、マトリックス状に一定のスペーサーピッチPdで複数の柱状のスペーサー2を介在させることにより形成される間隙部Vと、間隙部Vの周縁部V1をシールする周辺封止用金属材料3と、一対のガラス板1A,1Bの内の一方のガラス板1Aを貫通する吸引孔4とを有する。吸引孔4は、その吸引孔4の周りにまで至って覆う吸引孔封止用金属材料15で封止されてある。
ガラスパネルPにおいて、2枚のガラス板1A,1Bは透明なフロートガラスであり、間隙部Vが1.33Pa(1.0×10-2Torr)以下に減圧されている。これは、間隙部Vは、その内部の空気が吸引孔4を介して排出されることによって減圧され、間隙部Vの減圧状態を維持するために周辺封止用金属材料3及び吸引孔封止用金属材料15によって封止されている。
スペーサー2は円柱状であり、その直径が0.3~1.0mm程度、高さが30μm~1.0mm程度である。このスペーサー2は、ガラス板1A,1Bに作用する大気圧に起因する圧縮応力を負荷されても坐屈しない材料、例えば、圧縮強度が4.9×108Pa(5×103kgf/cm2)以上の材料、好ましくは、ステンレス鋼(SUS304)等により形成されている。
図3は、図1のガラスパネルPの製造方法を示すフローチャートである。
まず、フロートガラスから成る所定の厚さの2枚のガラス素板(不図示)を所定の寸法、例えば、1200mm×900mmに夫々切断し、同一形状且つ同一サイズであるガラス板1A,1Bを準備し(ステップS31)、ガラス板1Aに、その四隅のうちいずれか1つの近傍において吸引孔4をドリル等によって穿設する(ステップS32)(穿設ステップ)。
次に、クリーンルームやケミカルクリーンルーム等の空気の汚染状態を化学的又は物理的に制御可能な空間内において、純水ブラシ洗浄、液体洗浄法、光洗浄の少なくとも1つの方法を用いて一対のガラス板1A,1Bを洗浄する(ステップS33)(洗浄ステップ)。この液体洗浄法では、純水、脱イオン水などが用いられる。また、洗浄液は、例えば、アルカリ洗剤又はオゾン水を含有する。また、該洗浄液には、研磨材が含有されていてもよい。研磨材としては、例えば酸化セリウムを主成分とする微粒子が用いられる。
そして、吸引孔4が穿設されていない洗浄されたガラス板1Bに、複数のスペーサー2をマトリックス状に一定のスペーサーピッチPdで配置し、洗浄されたガラス板1Aを重ね合わせることで、一対のガラス板1A,1Bのペアリングを行う(ステップS34)。
さらに、ペアリングされた一対のガラス板1A,1Bをほぼ水平に保ち、溶解温度が250℃以下である周辺封止用金属材料3を用いて、一対のガラス板1A,1Bの周縁部V1を封止する(ステップS35)(周辺封止)。
図4は、図3のステップS35における周辺封止を説明するのに用いられる図である。
図4において、金属導入装置5は、高部6aと、高部6aより低い低部6bとを有して段差状に形成された定盤6を有し、高部6aにおいて一対のガラス板1A,1Bを保持すると共に、低部6bにおいて一対のガラス板1A,1Bにハンダを供給する供給塔7を保持する。段差状定盤6の低部6bには、上記一対のガラス板1A,1Bに沿って2本のレール部材12が配され、上記供給塔7はレール部材12上を走行する移動機構13の上に載置されている。
供給塔7は、液相又は固相のハンダを貯留する横断面長方形の坩堝部9と、坩堝部9の側壁部に内蔵されると共に坩堝部9内に貯留されたハンダを加熱する電熱ヒーター10と、坩堝部9の底部に連通すると共に一対のガラス板1A,1Bの周縁部V1の外側に向かって開口する断面長尺状の導入路11と、導入路11の中位に水平に配された導入板8とを備える。導入板8は、導入路11から延伸して一対のガラス板1A,1Bの周縁部V1に嵌入しており、これにより、ハンダは、その表面張力と相俟って間隙部Vに侵入する。加えて、坩堝部9内で液位ΔH にあるハンダの重力が導入板8の部位においてハンダに印加され、これにより、一対のガラス板1A,1Bの周縁部V1へのハンダの侵入を促進する。
また、図5に示すように、導入板8は、その移動方向で上下に複数回波打つ状態の屈曲部8Aが間隔を空けて2箇所に形成された形状の物でも良い(蛇腹形状)。
つまり、屈曲部8Aを有する導入板8の移動によって、バネ作用を有する屈曲部8Aが、ガラス板の表面を軽く擦りつけるようになり、ハンダのガラス面への付着性をより向上させて、間隙部Vの気密性が確実化される効果を発揮できるようになる。
また、導入板8は、バネ作用を有する弓状の形状や、屈曲部を有さない平板状であっても良い。ただし、上述の理由により、屈曲部8Aを有する導入板8の方が有利である。
一方、移動機構13は、一対のガラス板1A,1Bの周縁部V1に沿ってレール部材12上を一定速度で移動するので、一対のガラス板1A,1Bの開先部分14から導入板8を間隙部Vに挿入すると、周辺封止用金属材料3が導入板8を介して一対のガラス板1A,1Bの周縁部V1全体に亘って侵入する。これにより、一対のガラス板1A,1B間に形成された間隙部Vの周縁部V1を、周辺封止用金属材料3によって気密に封止される。
図6に示すように、開先部分14とは、ガラスパネルPの角部に設けてあり、導入板8を間隙部Vに挿入する際に、容易に実施できるよう、一対のガラス板1A,1Bの間隙部V側の角部を面取りしてある箇所である。
続くステップS36において、吸引孔4の近傍において排気カップで吸引孔4を覆うようにガラス板1Aの大気側の主面に取付け、この排気カップに接続された不図示のロータリーポンプやターボ分子ポンプによる吸引により、間隙部Vの圧力を1.33Pa以下にまで減圧するべく間隙部Vの気体分子を外部へ排出する真空引きを行う(ステップS36)。
ただし、本ステップで用いるポンプは上述のロータリーポンプやターボ分子ポンプに限られず、排気カップに接続でき、吸引可能なものであればよい。
次いで、吸引孔4を覆い被さるように吸引孔封止用金属材料15を滴下させて、吸引孔4の近傍のガラス表面と吸引孔封止用金属材料15を接着させて封止する(ステップS37)。
これにより、一対のガラス板1A,1B間に形成された間隙部Vが密閉される。
尚、上述した各工程のうち、一対のガラス板1A,1Bの主面を洗浄して(ステップS33)から吸引孔4の近傍のガラス表面と吸引孔封止用金属材料15を接着させて封止する(ステップS37)までの各工程は、夫々、空気の汚染状態を化学的又は物理的に制御可能な空間内で実施される。
本実施の形態では、液体洗浄法を用いて一対のガラス板1A,1Bを洗浄するが、これに限るものではなく、純水ブラシ洗浄法、超音波洗浄法、アルカリ水洗浄法、加熱洗浄法、真空(凍結)洗浄法、UV洗浄法、オゾン洗浄法、及びプラズマ洗浄法の少なくとも1つを用いて一対のガラス板1A,1Bを洗浄してもよい。これにより、一対のガラス板1A,1Bの主面から分解又は飛散し得る気体分子の発生を抑制することができ、もってガラスパネルPの初期性能を長時間に亘って発揮することができる。
本実施の形態では、周辺封止用金属材料3として、溶解温度が250℃以下であるハンダ、例えば91.2Sn-8.8Zn(共晶点温度:198℃)の組成を有するハンダにTiを加えたハンダを用いて一対のガラス板1A,1Bの周縁部V1を封止する。しかし、周辺封止用金属材料3(ハンダ)は、これに限るものではなく、Sn、Cu、In、Bi、Zn、Pb、Sb、Ga、及びAgから成る群から選択された少なくとも1つの材料を含む金属材料であって溶解温度が250℃以下となる封着材を用いて一対のガラス板1A,1Bの周縁部V1を封止してもよい。
また、上記周辺封止用金属材料3は、Tiに代わって、又は、Tiに加えて、Al、Cr、及びSiから成る群から選択された少なくとも1つの材料を含んでいてもよい。これにより、周辺封止用金属材料3と一対のガラス板1A,1Bのガラス成分との接着性を向上させることができる。
本実施の形態では、吸引孔封止用金属材料15として、溶解温度が250℃以下であるハンダ、例えば91.2Sn-8.8Zn(共晶点温度:198℃)の組成を有するハンダにTiを加えたハンダを用いて吸引孔4を封止する。しかし、吸引孔封止用金属材料15(ハンダ)は、これに限るものではなく、Sn、Cu、In、Bi、Zn、Pb、Sb、Ga、及びAgから成る群から選択された少なくとも1つの材料を含む金属材料であって溶解温度が250℃以下となる封着材を用いて吸引孔4を封止してもよい。
尚、Snを選択した場合、90%以上あればよく、また、Cuを添加したSnの場合、Cuの量は、0.1%以下にする必要がある。
また、上記吸引孔封止用金属材料15は、Tiに代わって、又は、Tiに加えて、Al、Cr、及びSiから成る群から選択された少なくとも1つの材料を含んでいてもよい。
さらに、吸引孔封止用金属材料15は、周辺封止用金属材料3と異なる成分のハンダを用いても良い。
尚、吸引孔封止用金属材料15または周辺封止用金属材料3にTi(チタン)を含有させることにより、ガラスの密着性が向上する。
本実施の形態では、間隙部Vの圧力を1.33Pa以下にまで減圧するが、これに限るものではなく、ほぼ真空になるまで間隙部Vの圧力を減圧してもよい。これにより、ガラスパネルPの断熱性能を更に高めることができる。
本実施の形態では、一対のガラス板厚みTgの下限は、0.3mm以上である。また、好ましくは、0.5mm以上である。さらに好ましくは、1mm以上である。一対のガラス板厚みTgが薄ければガラス自体の蓄熱量が小さくなるので、周辺封止の際に、単位時間あたりの空気中への放熱量が上昇し、周辺封止用金属材料3が冷却されやすい。従って、溶融した周辺封止用金属材料3の固化を促進させることが可能となる。ただし、ガラス板は薄くなるとガラス板の剛性が低下するため、同じ大きさの外力によるガラス板の変形量が大きくなる。従って、ガラスパネルPにおいて、吸引孔4の間隙部側表面付近に発生する引張応力が大きくなる。
一対のガラス板厚みTgの上限は、15mm以下である。好ましくは、12mm以下である。さらに好ましくは、10mm以下である。厚いガラス板を用いるとガラス板の剛性は増加するため、同じ大きさの外力によるガラス板の変形量が小さくなる。従って、ガラスパネルPにおいて、吸引孔4の間隙部側表面付近に発生する引張応力が小さくなるため、長期耐久性が向上する。一方で、ガラス板厚みTgが厚くなると、吸引孔封止の際に、吸引孔封止用金属材料15の吸引孔4への流入量が減少する。そのため、間隙部側の吸引孔封止用金属材料15のはみ出しが小さくなり、吸引孔4の間隙部側表面付近に発生する引張応力を緩和させることが困難となる。
一対のガラス板1A,1Bは、フロートガラスであるが、これに限るものではない。一対のガラス板1A,1Bには、上記のような用途に応じて、例えば、型板ガラス、表面処理により光拡散機能を備えたすりガラス、網入りガラス、線入ガラス板、強化ガラス、倍強化ガラス、低反射ガラス、高透過ガラス板、セラミックガラス板、熱線や紫外線吸収機能を備えた特殊ガラス、又は、これらの組み合わせ等、種々のガラスを適宜選択して使用することができる。
さらに、一対のガラス板1A,1Bの組成についても、ソーダ珪酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウ珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、各種結晶化ガラス等を使用することができる。
本実施の形態では、開先部分14はガラス板1A,1Bの間隙部V側の角部を平面状に面取りしているが、これに限られるものではなく、曲面状に面取りをする等、導入板8を容易に挿入可能とする形態であれば、適宜選択してガラス板1A,1Bに設ける事ができる。
本実施の形態では、スペーサーピッチPdは、5~100mmであり、好ましくは、5~80mm、さらに好ましくは、5~60mmである。
また、スペーサー2はステンレス鋼により形成されているが、これに限るものではない。スペーサー2は、例えば、インコネル、鉄、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロム、チタン等の金属、炭素鋼、クロム鋼、ニッケル鋼、ニッケルクロム鋼、マンガン鋼、クロムマンガン鋼、クロムモリブデン鋼、珪素鋼、真鍮、ハンダ、ジュラルミン等の合金、又は、セラミックやガラス等、高剛性を有するもので形成されてもよい。また、スペーサー2も、円柱状に限らず、角形状や球状等の各種形状であってもよい。
本実施の形態では、間隙部高Vhは30μm~1mmである。ただし、スペーサー2の高さと略同一である。
尚、間隙部Vには、間隙部V内の気体分子を吸着するべく蒸発型ゲッターを用いたり、加熱されて活性化することにより気体分子を吸着して除去する非蒸発型ゲッターを用いたりしてもよく、また、非蒸発型ゲッターと蒸発型ゲッターとを併用してもよい。また、間隙部Vにおいて、ゲッター材(吸着剤)及び吸着剤収容孔は2ヶ所以上でもよい。
本実施の形態では、周辺封止用金属材料3は、金属導入装置5を用いて形成されたが、これに限定されるものではない。周辺封止用金属材料3は、陽極接合法、超音波接合法、多段接合法、レーザー接合法及び圧着接合法のいずれか一つの接合方法を用いて形成されてもよい。これにより、周辺封止用金属材料3の一対のガラス板1A,1Bへの付着性を向上させることができる。
また、ガラスパネルPの平面に対する厚み方向視における周辺封止用金属材料3の幅Rwは1mm以上10mm以下である。幅Rwが1mmより小さいと、ガラスパネルPの間隙部Vの封止を保持することが困難となる。また、10mmを超えると、周辺金属封止材料3を通じて発生する熱交換量が過大となる。さらに好ましくは、幅Rwは1mm以上5mm以下である。この場合、ガラスパネルPの間隙部Vの封止を保持する事に加え、さらに熱交換量を低減させることができる。
本実施の形態では、封止後の吸引孔封止用金属材料15がガラス板1Aの大気側表面より突出している部分を突出部16とする。突出部16の突出部直径Dw(図1のガラス板1Aと接触する接触部33の幅と同じ)は2~30mmである。さらに好ましくは、2~15mmである。ただし、突出部直径Dwはいずれの場合も後述の吸引孔径Swよりは大きい。
また、突出部16の突出部厚みDgは0.1~20mmである。好ましくは、0.1~10mmである。
本実施の形態では、吸引孔径Swは、2~10mmである。好ましくは2~5mmである。強化ガラスの場合は、吸引孔径Swは、ガラス厚より大きく10mm以下が望ましい。これは、風冷強化の際に、吸引孔4を通じて風を通すためである。
また、吸引孔4の少なくとも下部の縁部は曲面状に形成されていてもよく、または面取りされていてもよい(縁部に微小面を設けていてもよい)。
対向配置する前記一対のガラス板1A、1Bの周縁部V1において、互いに対向する部分夫々に傾斜面を設けた開先部分14が、周辺封止用金属材料3の導入板8の挿入に必要となる部分に設けられてある。
つまり、開先部分14は、溶融した周辺封止用金属材料3の導入し始める起点部となる角部分にのみ形成される。その開先部分14の近傍で、図6に示すように、周辺封止用金属材料3の幅Rwを5mmとし、吸引孔4を起点部となる角部部分から縦横2辺に沿って、それぞれ50mm離れた箇所に配設してある。
また、周辺封止(ステップS35)の際に、角部付近を、間隙部Vへの周辺封止用金属材料3を侵入させる導入板8が二度通過する場合がある。この時、図10に示す如き、角部付近には、導入板8が通過する方向に沿って金属筋22が現れる。これは、周辺封止用金属材料3で封止した箇所を、再度周辺封止用金属材料3で封止した場合に、後者の封止時の導入板8の動きに沿って、周辺封止用金属材料3に発生する。
ここで、図10に示すように、本願発明に係るガラスパネルPでは、吸引孔4は、ガラス板1Aを縦と横に仮想線Lで4等分したエリアAの内の開先部分14が含まれる部分で、且つ、開先部分14に近い角部近傍に設けられてある。当該角部で交差する辺それぞれにおいて、共に当該辺に沿った金属筋22が発生している。尚、この金属筋22は、図12Aに示すように顕微鏡で拡大視すると、図12Aに示すレーザー顕微鏡の画像におけるA-A線の深さ方向の形状は、図12Bに示す如く現れる。図12BのB-B線の領域で明らかなように、ハンダ表面31の形状が凹凸しており、ガラス板1A又は1Bの界面30との間に気泡が形成されていると見なされる。特に、深い気泡部では、0.117μmの大きさの気泡が計測されている。なお、図12Bの縦横の目盛はμmである。主に独立気泡が筋状に点在した部分(図12Aでは横方向に独立気泡が並んで点在して、筋状に見えている)と見なされるが、金属酸化物が筋状に点在する場合もある。
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
なお、以下の他の実施形態において、上記実施形態と同様の部材には同一の符号を附してある。
〈1〉 開先部分14は、一対のガラス板1A、1Bの周縁部V1において、第1の実施形態においては、互いに対向する部分夫々に傾斜面を設けて構成した。しかし、これに限られるものではなく、開先部分14は、一対のガラス板1A、1Bの互いに対向する部分の少なくとも一方に傾斜面を設けて構成してあればよい。
〈2〉 開先部分14の傾斜面は、平面状に面取りされている物以外に、曲面状に面取りされていても良く、あるいはそれらの両方を組み合わせて実施してあっても良い。
〈3〉 前記一対のガラス板1A、1Bの内の他方のガラス板1Bで間隙部V側の面に、図8、図9に示すように、ゲッターの収容凹部21を設け、この収容凹部21も開先部分14の近傍で、且つ、吸引孔4に対向する位置に配設してあっても良い。
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
本発明は、断熱性能の高いガラスパネルとして利用することができる。例えば、建築用・乗物用(自動車・鉄道車両・船舶等の窓ガラス)、または冷蔵庫や保温装置等の各種装置の扉や壁部等において、長期耐久性を要する断熱性ガラスパネルとして利用することができる。
1A,1B:ガラス板、2:スペーサー(ピラー)、3:周辺封止用金属材料(ハンダ)、4:吸引孔、4e:エッジ、5:金属導入装置、6:定盤、6a:高部、6b:低部、7:供給塔、8:導入板、8A:屈曲部、9:坩堝部、10:電熱ヒーター、11:導入路、12:レール部材、13:移動機構、14:開先部分、15:吸引孔封止用金属材料(ハンダ)、16:突出部、21:収容凹部、22:金属筋、A:エリア、V:間隙部、V1:周縁部、P:ガラスパネル、Dw:突出部直径、Dg:突出部厚み、Tg:ガラス板厚み、Pd:スペーサーピッチ(間隔)、Rw:周辺封止金属幅、Sw:吸引孔径

Claims (6)

  1. 間隙部を介して対向配置される夫々矩形の一対のガラス板と、
    前記一対のガラス板の周縁部を接合して前記間隙部を気密に封止する周辺封止用金属材料とを備え、
    対向配置される前記一対のガラス板の周縁部において、互いに対向する部分の少なくとも一方に傾斜面を設けた開先部分が設けられてあり、
    前記間隙部内の空気を吸引する吸引孔が、前記一対のガラス板の内の一方のガラス板において表裏に貫通させて設けられてあるガラスパネルであって、
    前記開先部分は、一対のガラス板の周縁部において、前記周辺封止用金属材料の導入し始める起点部となる前記一対のガラス板の角部にのみ設けてあり、
    前記吸引孔が、前記ガラス板を縦と横に4等分したエリアの内の前記開先部分が含まれる部分に設けられてあるガラスパネル。
  2. 前記一対のガラス板の内の他方のガラス板で前記間隙部側の面に、ゲッターの収容凹部が設けられてあり、
    前記収容凹部は、前記開先部の近傍で、且つ、前記吸引孔に対向する位置に配設されてある請求項1に記載のガラスパネル。
  3. 前記吸引孔は、前記角部で交差する第1辺と第2辺夫々から10~50mm離れた箇所に設けられてある請求項1又は2に記載のガラスパネル。
  4. 前記一対のガラス板間には、スペーサーが介在してある請求項1~3のいずれか1項に記載のガラスパネル。
  5. 前記一対のガラス板間に、前記スペーサーが複数互いに所定間隔空けて介在し、それらの間隔ピッチは5~100mmである請求項4に記載のガラスパネル。
  6. 前記一対のガラス板の厚みは、夫々0.3~15mmである請求項1~5のいずれか1項に記載のガラスパネル。
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