JP2016199438A - 複層ガラス及び複層ガラス窓構造 - Google Patents

複層ガラス及び複層ガラス窓構造 Download PDF

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哲 菊地
Satoru Kikuchi
哲 菊地
山本 雅史
Masafumi Yamamoto
雅史 山本
忠久 金杉
Tadahisa Kanasugi
忠久 金杉
豪 中嶋
Takeshi Nakajima
豪 中嶋
平松 徹也
Tetsuya Hiramatsu
徹也 平松
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Abstract

【課題】既存の単板の網入りガラス等に用いられている枠体に取り付け可能な防火ガラスにおいて、断熱性能を向上させること。【解決手段】第1のガラス板と、第2のガラス板と、第1及び第2のガラス板をスペーサにより隔置させることより構成される中空層とを備えた複層ガラスであって、第1のガラス板及び第2のガラス板は、風冷強化処理された強化ガラスであり、第1のガラス板の厚み及び第2のガラス板の厚みは、2mm以上4mm以下であり、中空層には不活性ガスが封入されており、中空層の厚みは、3mm以上6mm以下であり、複層ガラスを枠体に取り付ける際の呑み込み深さが5mm以上12mm以下であることを特徴とする複層ガラスが提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、複層ガラス及び複層ガラス窓構造に関する。
従来、延焼防止等の目的で使用される防火ガラスとして、火災発生時にガラスが割れても脱落による開口を生じないように金属網を埋め込んだ網入りガラスが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、防火ガラスとして、物理強化処理された強化ガラスが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−70190号公報 国際公開2008/020509号
近年、既存の単板の網入りガラス等に用いられている枠体を交換することなく、ガラスのみを交換することで防火性能を維持した状態で、断熱性能を向上させることが求められている。
そこで、本発明の一つの案では、既存の単板の網入りガラス等に用いられている枠体に取り付け可能な防火ガラスにおいて、断熱性能を向上させることを目的とする。
一つの案では、第1のガラス板と、第2のガラス板と、前記第1及び第2のガラス板をスペーサにより隔置させることより構成される中空層とを備えた複層ガラスであって、前記第1のガラス板及び前記第2のガラス板は、風冷強化処理された強化ガラスであり、前記第1のガラス板の厚み及び前記第2のガラス板の厚みは、2mm以上4mm以下であり、前記中空層には不活性ガスが封入されており、前記中空層の厚みは、3mm以上6mm以下であり、前記複層ガラスを枠体に取り付ける際の呑み込み深さが5mm以上12mm以下であることを特徴とする複層ガラスが提供される。
一態様によれば、既存の単板の網入りガラス等に用いられている枠体に取り付け可能な防火ガラスにおいて、断熱性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る複層ガラスの概略断面図。 本発明の一実施形態に係る複層ガラスを構成するガラスの概略断面図。 本発明の一実施形態に係る複層ガラスの他の例を示す概略断面図。 本発明の一実施形態に係る複層ガラスを枠体に取り付けたときの概略断面図。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
まず、本発明の一実施形態に係る複層ガラスの概略構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る複層ガラスの概略断面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る複層ガラスを構成するガラスの概略断面図である。図3は、本発明の一実施形態に係る複層ガラスの他の例を示す概略断面図である。
本発明の一実施形態に係る複層ガラス100は、図1に示すように、第1のガラス板10と、第2のガラス板20と、スペーサ30と、1次シール40と、2次シール50と、中空層60とを含む。そして、複層ガラス100は、第1のガラス板10がスペーサ30を介して第2のガラス板20と対向して隔置され、1次シール40及び2次シール50により第1のガラス板10及び第2のガラス板20の周縁部が封着された構成となっている。
第1のガラス板10は、風冷強化処理された強化ガラスである。第1のガラス板10の厚み(図1中、「T1」で示す。)は、十分な防火性能が得られるという観点から、2mm以上とすることができる。また、第1のガラス板10の厚みは、後述するように既存の単板の網入りガラス等に用いられている枠体に取り付け可能であるという観点から、4mm以下とすることができる。
風冷強化処理としては、特に限定されないが、研磨工程後の第1のガラス板10を620℃以上660℃以下に加熱することが好ましい。急冷前の第1のガラス板10の温度を620℃以上とすることによって、冷却過程で一時的に発生する引っ張り応力による割れを防ぎ、かつ十分な残留歪、すなわち表面圧縮応力を発生させて遮炎性能を確保することができる。他方で急冷前の第1のガラス板10の温度を660℃以下にすることによって、熱処理の痕跡やゆがみを防いでクリアな視界を確保(視界の妨げを抑制)することができる。
また、第1のガラス板10の主面に均一に表面圧縮応力を付与するために、第1のガラス板10の上下全面に対して5℃以上80℃以下の圧縮空気をノズルから噴出して急冷することが好ましい。なお、圧縮空気の温度は、空気が送風機によって圧縮されるため、送風機の回転エネルギーにより外気温よりも高くなり、場合によっては80℃近くまで上昇することがある。しかしながら、冷却風を冷却機によって冷やすことで5℃近くまで下げることができる。
また、第1のガラス板10は、図2に示すように、第1のガラス板10の主面10aと端面10bとの境界部分には、研磨により第1のガラス板10の主面10a及び端面10bに対し傾斜した傾斜面10cが形成されていことが好ましい。研磨方法としては、例えば砥粒径の異なる複数個の研磨用の砥石を用いる方法が挙げられる。
第1のガラス板10の主面10aと傾斜面10cとのなす角度Aは、135度以上170度以下であることが好ましい。角度Aが135度よりも小さいと、傾斜面10cと第1のガラス板10の主面10aとで成す角部10dにカケが発生しやすく、物理強化処理前のエッジ強度が不足し、高温までの加熱や風圧の高い冷却処理が必要になる。このため、第1のガラス板10に歪や変形が生じ、クリアな視界が得られなくなる。また、角度Aが170度よりも大きいと、高い精度で研磨する必要があるため、設備コストが増大する。また、特にカケが発生しにくいという観点から、角度Aは151度以上170度以下であることが好ましく、154度以上170度以下であることがより好ましい。なお、角度Aは、これらの範囲に入っていれば上下の第1のガラス板10の主面10aに対して同一であってもよく、同一でなくてもよい。
また、第1のガラス板10の端面10bは、研磨加工されていることが好ましい。これにより、切断品質によるエッジ強度のばらつきを安定化させることができる。また、研磨加工としては、特に平行研磨(ガラスの研磨のための送り方向と、ガラスと砥石の研磨面とが当たるところでの砥石の回転方向が同じになる研磨方法)であることが好ましい。
また、第1のガラス板10の主面10aにおける表面圧縮応力は、70MPa以上155MPa以下であることが好ましい。表面圧縮応力を70MPa以上にすることにより、耐熱強化ガラスとして必要な遮炎性能を得ることができる。また、表面圧縮応力を155MPa以下にすることにより、第1のガラス板10の圧縮応力歪みによる映像品質の悪化を抑制することができる。
なお、表面圧縮応力の測定方法としては、JIS R3222(2003年版)に記載の示差屈折計による方法を用いることができる。表面圧縮応力の分布としては、第1のガラス板10の面内において均一な視界が得られるという観点から、第1のガラス板10の面内でばらつきが小さいことが好ましい。
第2のガラス板20は、第1のガラス板10と対向して配置されている。第2のガラス板20は、平面視において第1のガラス板10と同一又は略同一の大きさを有する。第2のガラス板20は、第1のガラス板10と同様に、風冷強化処理された強化ガラスである。第2のガラス板20の厚み(図1中、「T2」で示す。)は、十分な防火性能が得られるという観点から、2mm以上とすることができる。また、第2のガラス板20の厚みは、後述するように既存の単板の網入りガラス等に用いられている枠体に取り付け可能であるという観点から、4mm以下とすることができる。
第2のガラス板20としては、風冷強化処理された強化ガラスであり、厚みが2mm以上4mm以下であれば特に限定されないが、第1のガラス板10と同一の厚みであってもよく、第1のガラス板10と異なる厚みであってもよい。
第2のガラス板20は、第1のガラス板10と同様に、所定寸法に切断されており、第2のガラス板20の主面と端面との境界部分には、研磨により第2のガラス板20の主面及び端面に対し傾斜した傾斜面が形成されていることが好ましい。第2のガラス板20の主面と傾斜面とのなす角度Aは、第1のガラス板10と同様に、135度以上170度以下であることが好ましい。
また、第2のガラス板20の端面は、研磨加工されていることが好ましい。これにより、切断品質によるエッジ強度のばらつきを安定化させることができる。また、研磨加工としては、特に平行研磨であることが好ましい。
また、第2のガラス板20の主面における表面圧縮応力は、第1のガラス板10と同様に、70MPa以上155MPa以下であることが好ましい。
第1のガラス板10及び第2のガラス板20の少なくとも一方の中空層60側の面には、図3に示すように、断熱性能及び遮熱性能を高めるという観点から、Low−E(Low Emissivity)膜70が形成されていることが好ましい。Low−E膜70は、放射伝熱を抑制することで、熱の通過を制限する薄膜であるため、表面圧縮応力を下げても防火性能が得られるため70MPa以下でもよい。Low−E膜70としては、特に限定されないが、例えば窒化チタン(TiN)から成る吸収層、窒化珪素(Si)から成る透明誘電体膜、Ag主成分膜等、金属亜鉛から成る透明誘電体膜をこの順で積層した構成とすることができる。
スペーサ30は、第1のガラス板10と第2のガラス板20との間に設けられ、第1のガラス板10と第2のガラス板20とを隔置させる部材である。スペーサ30は、枠状に形成され、中空層60を取り囲む。中空層60の内部には、第1のガラス板10と第2のガラス板20との間隔を保つピラーが設けられてもよい。また、スペーサ30は、その内部に空洞部31を有し、空洞部31には粒状ゼオライト等の乾燥材32が充填されている。スペーサ30には、空洞部31を中空層60に連通させる貫通孔33が開口されており、貫通孔33を介して中空層60の空気が乾燥される。スペーサ30の材料としては、特に限定されないが、例えばアルミニウム、ステンレス、硬質樹脂が挙げられる。
1次シール40は、第1のガラス板10とスペーサ30との間に設けられ、第1のガラス板10とスペーサ30とを接着する。また、1次シール40は、スペーサ30と第2のガラス板20との間に設けられ、スペーサ30と第2のガラス板20とを接着する。1次シール40の材料としては、特に限定されないが、例えばブチル系シーリング材が挙げられる。なお、難燃性向上の観点から、難燃剤を配合してもよい。さらに、加工性、粘着性等の向上の観点から、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等の架橋剤、加硫遅延剤、その他添加材(カーボンブラック、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウムなどの充填剤(フィラー)、ワックス、シランカップリング剤、活性剤、可塑剤、軟化剤、老化防止剤、酸化防止剤、滑剤、顔料、紫外線吸収剤、分散剤、脱水剤、粘着付与剤、帯電防止剤、加工助剤)を配合してもよい。これらの配合成分は、ゴム組成物用の一般的なものを挙げることができる。それらの配合量も特に制限されず、任意に選択される。
2次シール50は、1次シール40を取り囲み、1次シール40と共に中空層60を封止する。2次シール50の材料としては、特に限定されないが、ポリサルファイド、シリコーン、ウレタン等の硬化性エラストマーとし、1次シール40と同様に、ガラスとの接着性を発現するために適当な変性を加えられたもの等が好ましい。
中空層60は、第1のガラス板10、第2のガラス板20、1次シール40及び2次シール50により密封され、大気と隔離される密封空間である。中空層60の厚み(図1中、「T3」で示す。)は、断熱性能の観点から、3mm以上とすることができる。また、中空層60の厚みは、後述するように既存の単板の網入りガラス等に用いられている枠体に取り付け可能であるという観点から、6mm以下とすることができる。
中空層60の厚みとしては、3mm以上6mm以下であれば特に限定されないが、第1のガラス板10の厚み、第2のガラス板20の厚み、後述する枠体の溝幅及び後述するグレージングチャンネル120の取り付けに必要な厚みに応じて決定されることが好ましい。具体的には、第1のガラス板10の厚みが3mm、第2のガラス板20の厚みが3mm、枠体の溝幅が14mm、グレージングチャンネル120の取り付けに必要な厚みが4mmである場合には、中空層60の厚みは4mmとすることができる。
中空層60には、例えば乾燥空気、不活性ガスが封入される。不活性ガスの種類としては、特に限定されるものではなく、例えばクリプトンガス、アルゴンガスが挙げられる。しかしながら、中空層60内での対流を抑制し、断熱性能を向上させるという観点から、クリプトンガスであることが好ましい。中空層60の気圧としては、大気圧と同じであってもよく、大気圧よりも小さくてもよい。また、中空層60は、真空とされてもよい。
ところで、既存の単板の網入りガラス等に用いられている開閉窓の枠体の溝幅は、13mmや14mmであることが多い。また、防火ガラスとして用いられている単板の網入りガラスの厚みは、6.8mmであることが多い。
これに対して、本発明の一実施形態に係る複層ガラス100によれば、第1のガラス板10の厚み及び第2のガラス板20の厚みが2mm以上4mm以下であり、中空層60の厚みが3mm以上6mm以下である。すなわち、本発明の一実施形態に係る複層ガラス100の全体としての厚みを10mm以下にできるため、既存の単板の網入りガラス等に用いられている枠体に取り付けることができる。このため、既存の枠体を交換することなく、ガラスだけを単板ガラスから複層ガラス100に取り替えることができ、さらに断熱性能を向上させることができる。また、ガラスの取り替え時間を短縮することができる。
また、本発明の一実施形態に係る複層ガラス100によれば、第1のガラス板10及び第2のガラス板20は、風冷強化処理された強化ガラスであり、第1のガラス板10の厚み及び第2のガラス板20の厚みが2mm以上である。このため、十分な防火性能を得ることができる。また、網入りガラスを用いていないため、網を含んでいない。このため、網錆の発生がなく、ガラス板の網による視界の妨げを抑制することができる。
次に、既存の単板の網入りガラス等に用いられる枠体に複層ガラス100が取り付けられたときの複層ガラス窓構造について、図4を参照しながら説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る複層ガラスを枠体に取り付けたときの概略断面図である。
複層ガラス窓構造は、図4に示すように、複層ガラス100と、複層ガラス100の周縁部及び端面に装着された枠体110と、複層ガラス100の周縁部及び端面と枠体110との間に取り付けられたグレージングチャンネル120と、グレージングチャンネル120を支持するブロック130とを有する。
複層ガラス100は、前述したように、第1のガラス板10と、第2のガラス板20と、スペーサ30と、1次シール40と、2次シール50と、中空層60とを含む。複層ガラス100の周縁部及び端面が枠体110にはめ込まれた状態における呑み込まれる長さ(以下「呑み込み深さ」という。)(図4中、「D」で示す。)は、十分な耐風圧性能が得られるという観点から、5mm以上であることが好ましい。また、呑み込み深さは、熱割れを抑制し、防火性能を高めるという観点から、12mm以下が好ましく、10mm以下であればより好ましく、7mm以下であることが特に好ましい。
枠体110は、複層ガラス100をはめ込むための溝部111を有する。溝部111の幅(図4中、「W」で示す。)は、特に限定されないが、既存の単板の網入りガラス等に用いられている開閉窓の枠体110の場合、13mmや14mmであることが多い。枠体110の材料としては、例えばアルミニウムが挙げられる。
グレージングチャンネル120は、例えば断面形状が略U字状であり、複層ガラス100の周縁部及び端面に取り付けられる。グレージングチャンネル120は、例えば図4に示すように、底面部121と、側壁部122とを有する。
底面部121は、第1のガラス板10及び第2のガラス板20の端面を保護するように長尺状に構成されている。底面部121の材料としては、例えば硬質PVC(ポリ塩化ビニル)等の硬質樹脂材料を主材料とする樹脂材料を用いることができる。
側壁部122は、底面部121と一体に連結され、第1のガラス板10及び第2のガラス板20の周縁部の長手方向(図4中、Y方向で示す。)に沿って第1のガラス板10及び第2のガラス板20の周縁部を覆うように長尺状に構成されている。
側壁部122における複層ガラス100が取り付けられる側には、舌片状部123が設けられている。これにより、複層ガラス100がグレージングチャンネル120から外れることを抑制することができる。側壁部122の材料としては、底面部121の材料よりも軟質な材料を用いることが好ましく、例えば軟質PVC等の軟質樹脂材料を主材料とする樹脂材料を用いることができる。
底面部121及び側壁部122は、前述した材料を用いた押出成型によって形成される。
以上に説明したように、本発明の一実施形態に係る複層ガラス100によれば、第1のガラス板10及び第2のガラス板20は、風冷強化処理された強化ガラスである。また、第1のガラス板10の厚み及び第2のガラス板20の厚みは、2mm以上4mm以下である。また、中空層60には不活性ガスが封入されており、中空層60の厚みは、3mm以上6mm以下である。さらに、複層ガラス100を枠体110に取り付ける際の呑み込み深さが5mm以上12mm以下である。これにより、既存の単板の網入りガラス等に用いられている枠体110に取り付け可能な防火ガラスにおいて、断熱性能を向上させることができる。
以下に本発明のさらに具体的な実施例について説明する。
防火ガラスとして必要な性能は、例えば日本では建築基準法第2条第9号の2や、建築基準法第64条に規定されている遮炎性能を満足することである。これを評価する試験として、例えばISO834−1:1999の加熱温度曲線に基づく防火試験がある。これに合格するためには、防火試験中に火炎が通る亀裂などの損傷及び隙間を生じないことなどが求められる。
表1に防火試験に用いた試験体を示す。表1の左側から第1列は試験体番号を、第2列から第5列までは複層ガラスを構成するガラス板の厚み及び表面圧縮応力を、第6列は中空層厚みを、第7列は呑み込み深さを、第7列は2次シールの種類を示す。
Figure 2016199438
表2に防火試験結果を示す。表2の左側から第1列は試験体番号を、第2列は防火試験時に加熱される面を、第3列と第4列は試験後のガラス板の状態を、第5列は遮炎性能の判定結果を示す。なお判定基準は、非加熱側への10秒を超えて継続する火炎噴出がないこと、非加熱側への10秒を超えて継続する発炎がないこと、火炎が通る亀裂などの損傷及び隙間を生じないことであり、これらをすべて満たす場合に合格とした。
Figure 2016199438
例1及び例2の結果から、呑み込み深さが13mmの場合、不合格であった。例1の結果から、加熱面がLow膜付きガラス板であっても、不合格であった。一方、例3及び例4の結果から、呑み込み深さを7mm以下にすることで、非加熱面が透明ガラス板でも合格した。前記結果と十分な耐風圧性能も鑑みて、呑み込み深さの範囲を5mm以上7mm以下とするのが良い。
例5の結果から、複層ガラス全体の厚みが10mmとなる最も薄いガラス板の組み合わせでも合格した。また例6及び例7の結果から、複層ガラス全体の厚みが10mmとなる最も厚いガラス板の組み合わせでも合格した。従って、第1のガラス板の厚み及び第2のガラス板の厚みは2mm以上4mm以下とするのが良い。
前記より複層ガラス全体の厚みが10mmとなる中空層の厚みは6mm以下である。前記の結果と断熱性も鑑みて、中空層の厚みの範囲を3mm以上6mm以下とするのが良い。
例8と例9の比較から、ガラス板の表面圧縮応力は70MPa以上必要であることが分かった。なお例10、例12及び例16は、加熱側のガラス板も破損しなかったが、これは表面圧縮応力の影響による結果である。前記結果と映像品質も鑑みて、ガラス板の表面圧縮応力の範囲を70MPa以上155MPa以下とするのが良い。
例14と例18の結果から、Low−E膜付きガラス板の場合、表面圧縮応力を70MPa以下にできることが分かった。
例11と例13の比較及び例15と例17の比較から、2次シールにおいてシリコーンやポリサルファイドの違いは見られなかった。
以上、複層ガラス及び複層ガラス窓構造を実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
10 第1のガラス板
20 第2のガラス板
30 スペーサ
40 1次シール
50 2次シール
60 中空層
70 Low−E膜
100 複層ガラス
110 枠体

Claims (7)

  1. 第1のガラス板と、第2のガラス板と、前記第1及び第2のガラス板をスペーサにより隔置させることより構成される中空層とを備えた複層ガラスであって、
    前記第1のガラス板及び前記第2のガラス板は、風冷強化処理された強化ガラスであり、
    前記第1のガラス板の厚み及び前記第2のガラス板の厚みは、2mm以上4mm以下であり、
    前記中空層には不活性ガスが封入されており、
    前記中空層の厚みは、3mm以上6mm以下であり、
    前記複層ガラスを枠体に取り付ける際の呑み込み深さが5mm以上12mm以下であることを特徴とする複層ガラス。
  2. 前記第1のガラス板及び前記第2のガラス板は、主面及び端面に対し傾斜した傾斜面を有し、
    前記傾斜面は前記主面とのなす角が135度以上170度以下である、
    請求項1に記載の複層ガラス。
  3. 前記第1のガラス板及び前記第2のガラス板の主面における表面圧縮応力は、70MPa以上155MPa以下である、
    請求項1又は2に記載の複層ガラス。
  4. 前記第1のガラス板及び前記第2のガラス板の少なくとも一方の前記中空層が形成された側の面にLow−E膜が形成されている、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の複層ガラス。
  5. 前記Low−E膜が形成されているガラス板の主面における表面圧縮応力は、70MPa以下である、
    請求項1又は2に記載の複層ガラス。
  6. 前記第1のガラス板の端面及び前記第2のガラス板の端面は、研磨されている、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の複層ガラス。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の複層ガラスと、
    前記複層ガラスを取り付け可能な枠体と
    を有し、
    前記複層ガラスが前記枠体にはめ込まれた状態において、前記枠体に呑み込まれる前記複層ガラスの長さが5mm以上7mm以下である、
    複層ガラス窓構造。
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