JP6991029B2 - プラムラインの観測孔の設置構造およびプラムラインの観測孔の設置方法 - Google Patents

プラムラインの観測孔の設置構造およびプラムラインの観測孔の設置方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラムラインの観測孔の設置構造およびプラムラインの観測孔の設置方法に関する。
建設済の貯水ダム(以下、「ダム」と略称する)は、一度でも崩壊すると、下流域に対して破壊的な洪水被害をもたらすので、その施工手段に対しては厳格な施工規則が定められている。しかしながら、頑丈に建設されたダムであっても、その内壁に掛かる水圧は、貯水量の変化に伴って増減が繰り返されるので、ダムは、経年変化する。この経年変化の一例として、ダムは、徐々に変位することを余技なくされ、この変位量が一定の閾値を超えると崩壊に至ることになる。さらに、地震による瞬間的な変位が加わることもある。このため、このような変位を前もって検知してダム提体の崩壊を予知することは、ダム建設後の重要な保全対策となる。
そこで、具体的な保全対策として、従来から、ダム堤体の変位量を測定することが実施されており、その手段として、例えば、上記変位量を測定するためのダム堤体の測定装置がダム堤体に設置されている。このダム堤体の測定装置は、具体的には、ダム軸および上下流方向の変形・変位を、ダム天端と底部間に渡って懸垂線を設けることで相対変位として測定するものである。
ダムの保全対策は、ダムの生命線を握る重要な手段であるので、ダムの変位量を計測する上記測定装置に対しても、その施工時から遵守されるべき厳格な施工規則が定められている。
このような背景に関連する技術としては、例えば、特開2009-216637号公報(以下、「特許文献1」という)、特開2012-58136号公報(以下、「特許文献2」という)および特開平10-102967号公報(以下、「特許文献3」という)等、様々なものが知られている。
このうち、特許文献1には、ダム堤体の変位を正確に、かつ、低コストに計測することができるダム堤体の計測装置が記載されている。
具体的には、ダム堤体の変位計測装置の傾斜計の測定傾斜角と該傾斜計の周囲の測定温度が記憶部に記憶される。制御部は、上記測定温度から上記傾斜計によって測定された傾斜角を補正し、この補正された傾斜角から上記傾斜計周辺のダム堤体の変位量を算出する。
また、特許文献2には、ダム堤体に配置したワイヤの水平方向および鉛直方向の変位を検出することで、ダム堤体の変位を検出するダム堤体の変位測定装置が記載されている。具体的には、ダム堤体の変位測定装置は、堤体内部に鉛直に配置された測定ワイヤと、該測定ワイヤに固定された金属球と、該金属球を撮影する2台のカメラおよび照明装置と、上記カメラで撮影された画像を処理する画像処理装置とを備える。上記2台のカメラは、レンズの光軸が水平面内で互いに直行する位置に配置される。上記画像処理装置は、撮影画像データから上記金属球を認識してその重心位置を検出し、該重心位置の変位によってダム堤体の変位を測定する。このように、金属球を上記2台のカメラで撮影してその重心位置を検出することで上記金属球の三次元方向の変位量を測定するので、ダム堤体の変位を検出することができるとしている。
従前、ダム堤体の変位を計測する計測装置(「プラムライン観測装置」と呼称される)を設置する手段として、重力式コンクリートダムの場合、ダム堤体に鉛直のボーリング孔(「プラムライン観測孔」と呼称される)を掘削し、このボーリング孔に前述の計測装置を埋設する手段が実施されている。
図4は、前述の特許文献3に示されたダム堤体の孔曲がり修正二重管掘削工法を示す断面図である。同図に示すダム堤体の計測装置では、まず、インナビット97がアウタビット93の偏心孔に収容された状態で上記の両ビット93,97によりボーリング孔を掘削する。
孔曲がり修正掘削を実施する際には、アウタビット93を偏心孔94の中心線C2が修正すべき指定方向を向くように定置した状態で、アウタビット93のガイド作用によってインナビット97がパイロット孔を掘削する。次いでパイロット孔の孔曲がりを修正する工程に移るが、ここでは、上記インナビット97を定置した状態で、インナガイドロット96およびインナビット97のガイド作用によってアウタビット93により上記パイロット孔を拡孔し、これにより孔曲がりを修正している。
ダム堤体にボーリング孔を掘削し、孔曲がりを修正するまでの施工手段は、前記特許文献3に記載された手段を含めて、従前から、様々な手段が実施されている。
特開2009-216637号公報 特開2012-58136号公報 特開平10-102967号公報
ところで、プラムラインの観測孔、即ち、ボーリング孔にライニング管を挿入してなる観測孔は、既存のダム提体コンクリートにボーリング孔を削孔することから提体断面欠損は、極力少ないことが先ず要求される。一方、プラムライン観測装置をライニング管内に挿入することから鉛直通りの有効径(例えば100mm以上)が必要となる。
このような制約の中でボーリング孔を削孔する上で、例えば、全深長71mの区間で0.1度以下という極めて厳しい精度が要求され、ボーリング孔の内壁とライニング管の外周との隙間は、極めて狭いものとなる。そのため、通常のグラウトホースによる注入が確実であるのであるが、観測孔有効径を優先した場合に不規則な孔曲がりにより最小空隙2~4mmとなる個所が出るため、グラウトホースを全深度に挿入し、引き上げ注入することは困難乃至は不可能であった。
そこで、ボーリング孔とライニング管の間の隙間の上端からセメントミルクを自然流下により注入・充填する手法を採らざるを得なかった。
しかしながら、このようなセメントミルク充填の仕方では、開口部は、天端、上段監査廊、下段監査廊のみであり、提体内部は、管の目視確認をすることができない。
前述のライニング管は、プラムラインの観測孔に埋設される長い管であるので、上記空隙も上下に渡って長くなり、それ故、該セメントミルクは、特に、該空隙の上下方向に渡って隙間無く充填されているか否かを施工時に正確に見極める必要が有る。
本発明の目的は、ボーリング孔とライニング管との隙間が僅小であっても、セメントミルクが上記隙間内に確実に充填され、且つその充填状態を容易且つ正確に確認し得るプラムラインの観測孔の設置構造およびプラムラインの観測孔の設置方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、ダム提体の変位を計測するために提体の鉛直方向に向けて削孔したボーリング孔にライニング管を挿入してなる観測孔の設置構造において、
前記ボーリング孔内に挿入され、前記ボーリング孔の孔壁を防護するライニング管と、
前記ボーリング孔と前記ライニング管の下端において、両者の間隙を封止するコーキング材と、
前記コーキング材を上下に貫通し、前記観測孔の下端より所定量宛上方に延設された状態で固着保持された長さの異なる少なくとも2本の注入材充填確認用のホースと、
前記コーキング材の下方に設置され、前記ボーリング孔と前記ライニング管との間隙を封止するセメント材と、
からなり、前記ボーリング孔と前記ライニング管との間に自然流下によるセメントミルクの充填状態を前記注入材充填確認用のホースにより確認し得る構成としたことを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、ダム提体の変位を計測するために提体の鉛直方向に向けて削孔したボーリング孔にライニング管を挿入してなる観測孔の設置構造において、
前記ボーリング孔内に挿入され、前記ボーリング孔の孔壁を防護するライニング管と、
前記ボーリング孔と前記ライニング管の下端において、両者の間隙を封止するコーキング材と、
前記コーキング材を上下に貫通し、前記観測孔の下端より所定量上方に延設された状態で固着保持された長さの異なる少なくとも2本の注入材充填確認用のホースと、
前記コーキング材の下方に設置され、前記ボーリング孔と前記ライニング管との間隙を封止するセメント材と、からなり、
前記ボーリング孔と前記ライニング管との間に自然流下によるセメントミルクの充填状態を前記注入材充填確認用ホースにより確認し得る構成としたことにより、
ライニング管が、プラムラインの観測孔であるボーリング孔に鉛直に埋設される長い管であって、上記ライニング管と上記ボーリング孔との間に形成された空隙も上下方向に渡って長く且つ狭い場合にも、施工時において、上記空隙の上部から注入したセメントミルクが、上記空隙の底端から上端に渡るまで隙間無く充填されたことを正確に確認し得るプラムラインの観測孔の設置構造を提供することができる。一方、セメントミルクの注入管理は、基本的には、注入量(重量配合)をもって行う。
即ち、プラムラインの観測孔の設置の施工工程における上記セメントミルクの充填時には、該セメントミルクが、上記注入材充填確認用の複数のホースの上端から流入して下端から漏れ出すことでもって、該セメントミルクが、少なくとも該ホースの上端位置まで達していることを確認することが可能なプラムラインの観測孔の設置構造を提供することができる。なお、上記注入材充填確認用のホースとして、長さの異なる複数のホースを設けることにより、該セメントミルクが、該空隙の上下方向の複数点に渡って隙間無く充填されていることをより確実に見極めることが可能なプラムラインの観測孔の設置構造を提供することができる。
請求項2に係る発明によれば、前記セメントミルクは、高流動性の無収縮セメント系ペーストよりなることにより、
該セメントミルクを狭い空隙の全域に渡って侵入(充填)させることが可能となり、空隙を完全に無くすことができる。また、前記セメントミルクとして、無収縮セメント系のペーストを使用することにより、該セメントミルクの凝固に伴う収縮を無くすことが可能となり、計測装置の施工後も、上記空隙を除去した状態を確実に維持することができる。
請求項3に係る発明によれば、前記セメントミルクは、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、カルシウムアルミネート、カルシウムアルミノフェライト硫酸カルシウムを主な物質として構成されていることにより、
高流動性が得られ、しかも凝固時の無収縮を保証することができる。
請求項4に係る発明によれば、前記ライニング管が、硬質の塩化ビニール厚肉管であることにより、
必要強度を満たすと共に長期間の使用に耐え且つコストの安いライニング管を埋設することができる。
請求項5に係る発明によれば、前記ライニング管は、両端が開口された薄肉のステインレス管であることにより、耐久性の向上とボーリング孔の小径化により、ボーリングコストを低減化することができ、また孔曲りの許容値を拡大することができる。
よって、コンクリートミルクの注入が容易化される。
請求項6に係る発明によれば、前記注入材充填確認用のホースが、前記コーキング材の上方より突出長さを異ならせた複数本のホースよりなることにより、
該セメントミルクが、該空隙の上下方向の複数のレベルに渡って隙間無く充填されていることを、より確実且つ正確に確認することができる。
請求項7に係る発明によれば、前記ライニング管は、ダム提体の天端位置から前記ダム提体の内部に設けた上段監査廊との間に削孔された前記ボーリング孔の上段部分と、前記上段監査廊の位置から前記ダム提体のさらなる深部に設けた下段監査廊との間に削孔された前記ボーリング孔の下段部分まで順次通して挿入してなることにより、
下段監査廊のみに計測装置を配置して観測することを可能にする。
この上下の監査は、既設のものであり、特に中間の上段監査を介して削孔することで、削孔精度と施工性能の上で、有利となる。
請求項8に係る発明によれば、ダム提体の変位を計測するために提体の鉛直方向に向けて削孔したボーリング孔にライニング管を挿入してなる観測孔の設置方法において、
前記提体の鉛直方向に向けてボーリング孔を削孔するステップと、
前記ボーリング孔内に前記ライニング管を挿入するステップと、
複数の確認用のホースが貫通保持されたコーキング材で、前記ボーリング孔と前記ライニング管の間の下端の間隙を封止するステップと、
前記コーキング材で封止された前記ボーリング孔と前記ライニング管の間の前記下端の空間に、前記複数のホースのうち最も短いホースの下方からセメントミルクを所定量一次注入し前記ライニング管を固定するステップと、
前記ボーリング孔と前記ライニング管との間に形成される間隙の上端より前記セメントミルクを二次注入し自然流下により前記間隙を充填するステップと、
前記セメントミルクが前記コーキング材の底部に達し、さらにその液位が上昇し、前記確認用のホースの上端に至り、前記上端から流入し、前記ホースの下端から前記セメントミルクが流出することを確認するステップと、
前記セメントミルクが流出したことを確認した後に前記確認用のホースの下端を封止するステップと、
前記セメントミルクの液位が、前記ライニング管の上端に達するまで、セメントミルクの注入を継続するステップと、
を有することにより、
計測装置の施工工程における上記セメントミルクの充填時には、該セメントミルクが、上記注入材充填確認用のホースの下端から漏れ出すことをもって、該セメントミルクが、少なくとも該ホースの上端位置まで達していることを確認することができる。
即ち、前記間隙の下端に達した該セメントミルクは、上記下端から少なくとも該ホースの上記上端位置にまで達し、さらに、該ホースの上記上端から侵入した該セメントミルクが、該ホースの下端に至って該下端から漏れ出すことになる。
なお、上記注入材充填確認用のホースとして、長さの異なる複数のホースを使用することにより、該セメントミルクが、該空隙の上下方向の複数段に渡って隙間無く充填されていることを見極めることができて、しかも施工が容易なプラムラインの観測孔の設置方法を提供することができる。
また、セメントミルクを一次注入するステップS5において、ボーリング孔とライニング管との間の隙間の底部に、最も短い注入材充填確認用のホース3a、3b(底部より1mの長さを有する)を介して、下方からセメントミルクを一次注入(圧入)して1m程度の深さに至るまで注入した後、一定時間の経過を待ってセメントミルクを硬化させる。
このような構成とするのは、ボーリング孔とライニング管との間の間隙は、深さでいうと、本実施例の場合、約70mに及ぶので、この間隙にセメントミルクを注入、充填させると大きな重量となることから、この重量に耐え得るように、セメントミルクを一次注入して固化させるのである。
請求項9に係る発明によれば、前記セメントミルクのセメントと水の比率を、膨張側と2時間ブリージングが生じないことを考慮して、JA漏斗試験でコンシステンシーの上限を15秒~18秒に設定して施工したことにより、
ライニング管の上端からセメントミルクを充填する際に、自然落下におけるボーリング孔とライニング管との間の少ない間隙にもかかわらず、円滑に流下、充填させることができる。
本発明によれば、ライニング管が、プラムラインの観測孔であるボーリング孔に鉛直に埋設される長い管であって、上記ライニング管と上記ボーリング孔との間に形成された空隙も上下方向に渡って長く且つ狭い場合にも、施工時において、上記空隙の上部から注入したセメントミルクが、上記空隙の底端から上端に渡るまで隙間無く充填されたことを正確に確認することができる。
本発明の一つの実施の形態に係るプラムラインの観測孔の設置構造の全体を示す断面図である。 プラムライン観測孔の設置方法を示すフローチャートである。 フロート式孔曲がり計測器の構成を示す構成図である。 特許文献3に示されたダム堤体の孔曲がり修正二重管掘削装置を示す断面図である。
以下、本発明の一つの実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施の形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
以下、先ず、本発明の一つの実施の形態に係るプラムラインの観測孔の設置構造について説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係るプラムラインの観測孔の設置構造の全体を示す断面図である。
図1においては、上段のプラムラインの観測孔と下段のプラムラインの観測孔の設置構造を共に示している。
図1において、先ず、本実施の形態の下段のプラムラインの観測孔の設置構造について、説明する。下段のプラムライン観測孔であるボーリング孔10aの内部に挿入されたライニング管1aと、ボーリング孔10aの内壁とライニング管1aの外周との間の間隙の底端部を封止するコーキング材2aと、コーキング材2a内を貫通して設置される短い寸法の注入材充填確認用ホース3aと、長い寸法の注入材充填確認用ホース4aと、注入材充填の確認前にボーリング孔10aとライニング管1aとの間の間隙を封止する急結タイプのセメント材5aと、注入材6aと、注入材6aの充填を確認するための場所となる下段監査廊7aと、を備える。
次に、図1をもとに、本実施の形態の上段のプラムラインの観測孔の設置構造について説明する。
上段のプラムライン観測孔であるボーリング孔10bの内部に挿入されたライニング管1bと、上段のボーリング孔10bの内壁とライニング管1bの外周との間の間隙の底端部を封止するコーキング材2bと、コーキング材2b内を貫通して設置される短い寸法(この例の場合、底部より1mの高さ)の注入材充填確認用ホース3bと、長い寸法(例えば、4m)の注入材充填確認用ホース4bと、注入材充填の確認前にボーリング孔10bとライニング管1bとの間の間隙底端を封止する急結タイプのセメント材5bと、注入材6bと、注入材6bの充填を確認するための場所となる上段監査廊7bと、を備えている。
図1に見られるように、上段のボーリング孔(以下、「ボーリング孔の上段部分」と読み替えるものとする)10bと下段のボーリング孔(以下、「ボーリング孔の下段部分」と読み替えるものとする)10aとは、地上の天端から上段監査廊7bまでの間を削孔し、次いで、上段監査廊7bから下段監査廊7aまでの間を削孔する、いわゆる2段階での分割施工方式で削孔したものである。
上下二段のボーリング孔10aと10bとは、厳密に同心であることが望ましいが、所定範囲の誤差は、許容される。
例えば、本発明に係る一つの実施例の場合、ダム天端から上段監査廊7bまでの深さは24mであり、上段監査廊7bから下段監査廊7aまでの深さは、47mであり、上段のボーリング孔10bの孔径および下段のボーリング孔10aの孔径は、共に167mmとすることが設定された。
これに対し、ボーリング孔10a,10bの実際の施工においては、上段監査廊7bで最大0.1度の傾き、下段で最大40mmのずれが生じ、下段監査廊7aで最大0.03度の傾き、下端で26mmのずれが生じた。
このような削孔実績を考慮し、現状では、最小孔径は、167mmが限界と考えられる。即ち、孔曲がりの施工許容値を設定し、ボーリング孔10a,10bの削孔径を167mmに設定した。
ボーリング孔10a,10bの削孔径が167mmの中に挿入されるライニング管1a,1bとしては、外径140mm、内径125mmのものを用いた。
ボーリング孔10a,10bは、孔曲がりがあるため、ボーリング孔10a,10b内壁とライニング管1a,1bの外周面とは、不均一であることを考慮しても注入材6a,6bを充填することは可能である。
プラムライン観測孔の削孔は、提体断面欠損の最小化という要請がある一方、全深度(例えば、全深度71m)の区間で、0.1度以下と極めて厳しい精度が要求される。
そして、プラムライン観測装置を内部に挿入して、観測作業をするには、鉛直方向線を中心とした所定有孔径(例えば、100mm)が必要となる。
それ故に、上述したようにボーリング孔10a,10bの削孔径としては、167mmを最小限界値とすると、ボーリング孔10a,10bの内壁とライニング管1a,1bの外周との隙間を狭くせざるを得ず、セメントミルクをグラウトホースによって注入することは、不規則な孔曲がりがあるため、グラウトホースを全深度(底部)まで挿入し、引き上げ注入することは困難であった。そのため、高流動性の無収縮セメントをライニング管1の上端から自然流下させる方法をとらざるを得ず、そのため、セメントミルクが底端から上端に至るまで充填されたか否かの確認の方法が課題となり、この課題を克服したのが、本発明の要旨とするところである。
図1に示すプラムラインの観測孔の設置構造は、プラムライン観測孔をボーリング孔10aと10bの上下2段に分けて設置し、ダムの変位を計測するために下段に下段監査廊7aを設け、上段の下端に上段監査廊7bを設けている。
尚、上段監査廊7bと下段監査廊7aは、プラムライン観測孔を設ける以前に既に設置されていたものを流用するものである。
以下、先ず、上記下段プラムライン観測孔の構成について説明する。
ライニング管1は、中空のパイプであり、本実施の形態では、内部に計測装置の要部である錘り(「下げ振り」とも称される)がステンレスワイヤのようなワイヤによって、上部から吊り下げられる。ライニング管1aの材質は、本実施の形態では、耐久性とコストと施工性を考慮して、両端が開口された硬質で肉厚の塩化ビニール管を用いている(請求項4に対応する)。
しかしながら、上記塩化ビニール管と同等以上の適合性(機能性、耐久性)を示す材質であれば他の材質のもの、例えば、薄肉ステンレス管を使用しても構わない(請求項5に対応する)。薄肉ステンレス管を用いた場合、ボーリング孔10aとライニング管1との間の間隙が大きくなるため、孔曲り精度が緩和され、施工が容易化される。
コーキング材2aは、ボーリング孔10aとライニング管1aとの間の間隙内の下から一次注入または上段から二次注入されるセメントミルク(注入材6a)を下端で封止するためのものである。このコーキング材2aは、本実施の形態では、エポキシ系パテを用いるが、水中硬化型で、可撓性効果が期待される。本実施の形態では、例えば、厚さ約10cm程度の層を形成する。このコーキング材2aの下端側には、管固定と水密性の確保を図るため、瞬結モルタルよりなるセメント材5aをもって、少なくとも約10cm程度の層を形成する。
セメント材5aは、ボーリング孔10aとライニング管1aとの間の間隙を封止するためのものであるが、両者を互いに固着し、力学的に安定化する作用も有する。セメントミルクが凝固する時点に至れば、セメント材5aに掛かる負荷は消失する。セメント材5aは、例えばエポキシ系パテと瞬結モルタルを使用して形成することができる。エポキシ系パテは、水中硬化性と可撓性とを有している。瞬結モルタルは、ライニング管1を固定すると共に水密性を有している。
さらに、セメントミルク一次注入ステップS4にて、注入材充填確認用のホース3a、3bにて、下方から一次注入されたセメントミルクが固化されるため、一層確実にライニング管1の固定ができる。
ボーリング孔10aとライニング管1との間の間隙には、注入材5aとして、本実施の形態では無収縮性のモルタル(以下、「セメントミルク」と呼称する)が注入される。このセメントミルク(注入材6a)は、高流動性の無収縮セメント系ペーストで形成されており、所定時間後に凝結するが、無収縮の性質により、凝結後も体積変化を生じない。よって、凝結後も上記間隙を完全に埋めた状態を維持することができる。また、注入材としてのセメントミルクは、例えば、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、カルシウムアルミネート、カルシウムアルミノフェライト、硫酸カルシウムを主な材料として形成することができる(請求項3に対応する)。
このような、セメントミルクのセメントと水の比率は、膨脹側と2時間ブリージングが生じないことを考慮して、「JA漏斗試験」でコンシステンシー(流下時間:秒)の上限を15~18秒で施工することが望ましい(請求項9に対応する)。
上記「JA漏斗(ロート)試験方法」とは、試料のセメントペーストを漏斗内に満たした後、下部流出口から落下させ、最初に流出が途切れるまでの時間をストップウォッチで測定する方法である。その時間を「フロータイム○○秒」の流動性とする。
尚、JA漏斗試験は、土木学会基準としてPCグラントの流動性試験に規定されている。
尚、ブリージングとは、セメント打設後、混練水が分離してセメント分が沈降し、混練水が上面に上昇することをいう。ブリージングが著しい場合は、セメント、砂、骨材などが沈下量が大きく、透水性、透気性に劣り、付着強度の低下を招く。
短い寸法の(本実施例では、例えば1mの長さ)注入材充填確認用ホース3aは、下端側からセメントミルクを一次注入し、上記寸法の高さを越えるまで注入して止める他の長い寸法のホース4a、4bは、上記セメントミルクが到達していることを確認するためのものである。因に、上記空隙の上端開口部から二次注入された上記セメントミルクは、一次注入されたセメントミルクに追加されて、上記空隙内を上昇するが、順調に充填が行われない場合、例えば上記空隙の一部において該空隙が埋められていない箇所が生じる可能性が有る。よって、注入材充填確認用ホース3aは、このような空隙が残存していないことを確認するためのものである。
また、長い寸法(本実施例では、例えば4mの長さ)の注入材充填確認用ホース4aは、上方からの自然流入(二次注水)によりその上端部付近まで上記セメントミルクが到達していることを同様に確認するためのものである。
この注入材充填確認用ホースは、2本に限られるものではなく、1本、3本、4本等のように、必要に応じて増設してもよいし、長さも所要の長さに設定してもよい。
一方、注入材充填確認用ホース3aは、下端からセメントミルクを、上方に向けてホース3aの高さ迄、注入するという役割を果たす。この場合、ホース3aの高さまで確実に充填されることになるので、この確認後、注入材充填確認用ホース3a、3bの下部開口部は閉鎖される。この閉鎖は、詰め物を使用する手段で実施できるが、他に、折り曲げたり、圧縮したり、ひねりを加えたりする手段でも実施可能である。或いは、注入材充填確認用ホース3a、3bの下端部に予めバルブを取り付けておき、このバルブを閉じる手段であっても良い。このように一次注入されたセメントミルクは、一定時間後に硬化するので、ライニング管1を、ボーリング孔10aの内部に硬く保持されることになる。
次に、上段のボーリング孔10bについて、本実施の形態のプラムラインの観測孔の設置構造の詳細を説明するが、上述した下段のボーリング孔10aについて述べたところと、ほぼ共通する。
ボーリング孔10bは、堤体断面欠損を最小にすることに加え、その掘削方向は正確に鉛直でなければならない。その設置基準には、例えば、全深度24mの区間で0.1度の傾き、下端で最大40mmのずれと、極めて厳しい精度が要求されている。また、他の基準として、鉛直通りの有効径として100〔mm〕以上が必要と規定されている。このため、その施工時には、例えば図3に示すようなフロート式孔曲がり計測器を用いて上記基準を満たすか否かを確認する。
なお、本実施の形態では、ボーリング孔10bの削孔径を167〔mm〕としたが、本発明では、一般に、ボーリング孔10bの削孔径は、この限りではない。例えば、ボーリング孔10bの削孔径は、部分的に空隙の水平長さが2〔mm〕となる箇所が有っても、注入材充填確認用ホース3b,4bの挿入を確保できさえすれば問題が無く、本発明の適用が可能である。
図3は、フロート式孔曲がり計測器の構成を示す概念的に示す構成図である。以下、図3に示すフロート式孔曲がり計測器を用いたボーリング孔の斜度計測方法について説明する。
図3において、水槽71内に水72を張り、水上に4個のフロート73を浮かべる。フロート73の上面には、2本の支持棒74を十字に張り渡し、それらの端部に上記4個のフロート73をそれぞれ結合する。上記2本の支持棒74の交差部には、ピアノ線75(ワイヤ等)を垂下させ、ピアノ線75の下端部には錘り76を固定している。ボーリング孔10が曲がっていると、その壁面で錘り76が移動させられ、フロート73が移動することによって支持棒74の上記交差部も移動する。ダム軸方向および上下流方向と2成分の変位を測定してベクトル変位量を求め、この変位量と計測深度から角度を算出する。
ボーリング孔10bの孔内部には、ライニング管1bが、上述したライニング管1aと同様に、挿入する。
上記挿入直後(注入材充填前)には、ボーリング孔10bと、該ボーリング孔10bに挿入されたライニング管1bとの間に、通常、間隙が存在してしまうが、本実施の形態では、図1に示すように、この間隙の下端を、先ずはコーキング材2bおよびセメント材5bによって封止している。このコーキング材2bおよびセメント材5bは、注入材充填時に該注入材6bが下端から下方に漏れ出すことを防ぐ作用を有することは、上述した通りである。
円環状を呈するコーキング材2bおよびセメント材5bには、注入材充填確認用ホース3bおよび4bを貫通させている。ボーリング孔10bとライニング管1bとの間の間隙の下端部には、ホース3bの下部から一次注入されたセメントミルクが蓄えられる。また、間隙上端から注入されたセメントミルクは、自然落下して上記間隙の底部に一次注入され且つ固化されたセメントミルクに追加されて、上昇を続け、該間隙の上端に達する。これによって上記間隙が上記セメントミルクによって全て埋められれば、そのプラムライン観測孔の施工は、成功裏に完了したことになるが、上記間隙は、上下方向に長く延びているので、前述のとおり、そのいずれかの箇所(特に下半部)では、上記セメントミルクが充填されず、空隙が残る可能性を否定し得ない。
しかしながら、本発明においては、上記セメントミルクの注入過程で、高さの異なる注入材充填確認用ホース3bおよび4bを設けているから、上記注入材充填確認用ホース3bおよび4bの下端からの上記セメントミルクの漏れ出しが検出されれば、少なくとも、当該注入材充填確認用ホース3bおよび4bの上端付近までは、上記セメントミルクが到達していることが確認されたことになる。なお、上記セメントミルクの漏れ出しの検出は、例えば、上段監査廊7bにおいて視認することができる。尚、セメントミルクの注入量は、所定量に管理されているので、その注入量によっても、補足的に確認が可能である。
ボーリング孔10bの上段の構造および施工方法については、上述のボーリング孔10aの下段のプラムラインの施工方法の説明に準ずるものとする。具体的には、上段のプラムラインの施工方法の場合、上述の下段のプラムラインの施工方法における注入材充填確認用ホース3a,4aが注入材充填確認用ホース3b,4bに対応し、コーキング材2aがコーキング材2bに対応し、セメント材5aがセメント材5bにそれぞれ対応する。
以下、本発明の実施の形態に係るプラムラインの観測孔の設置方法について説明する(請求項8に対応する)。
この設置方法は、ダム提体の変位を計測するために提体に削孔した1つのボーリング孔10に1本のライニング管1を挿入してなる例を用いた観測孔の設置方法である。
尚、以降の説明において、各部の符号「a」、「b」は、必要に応じ付するが、共通的な部位によっては、省略することがある。
先ず、「ボーリング孔削孔ステップS1」では、前記提体の鉛直方向に向けてボーリング孔10を、孔曲がりが所定の精度以内に収まるよう留意しつつ削孔する。
次に、「ライニング管挿入ステップS2」では、ボーリング孔10内にライニング管1を挿入(建込み)して、固定する。固定方法としては、ライニング管1の天端部は、パイプバンド8bを用いて固定し(但し、セメントミルクの固化後は取り外す)、ライニング管1の中間部は、クサビ9aとパイプバンド8aを用いて固定する(図1参照)。
次に、「間隙の下端封止ステップS3」では、注入材充填確認用ホース3(3a,3b),4(4a,4b)が各々貫通保持されたコーキング材2(2a,2b)およびセメント材5(5a,5b)で、ボーリング孔10とライニング管1の下端の間隙をそれぞれ封止する。
次に、「セメントミルク一次注入ステップ」では、前記コーキング材2で封止された前記ボーリング孔10と前記ライニング管1の間の前記下端の空間に、前記複数のホースのうち最も短いホース3(3a、3b)の下方から前記セメントミルクを所定量一次注入し前記ライニング管を固定する。
次に、「セメントミルク注入ステップS4」では、ボーリング孔10とライニング管1との間に形成される間隙の上端より前述の注入材6としてのセメントミルクを注入し、自然落下により該間隙を充填開始する。
次に、「充填状態確認ステップS5」では、上記セメントミルクがコーキング材2の底部に予め一次注入されたセメントミルクに加え、その液位が上昇し、注入材充填確認用ホース3(3a,3b),4(4a,4b)各々の上端に至り、これにより、該ホース3,4の下端から上記セメントミルクがそれぞれ流出することをもって、ホース3,4の上端迄、セメントミルクが充填したことを確認する。
この後、「確認用ホース封止ステップS6」では、注入状態確認用ホースの下端を、上述した適宜な方法で封止する。
次に、「セメントミルク注入継続ステップS7」では、セメントミルクの液位が、ライニング管1の上端に達するまで注入を継続する。
セメントミルクの注入を、上部への打ち上がりを目視して終了する。
実用強度を得るために、養生期間として、1日程度確保する。
上述する実施例に係るプラムラインの観測孔の設置方法によれば、長尺に及ぶボーリング孔とライニング管との間に形成される僅かな空隙であってもその空隙の上部から注入したセメントミルクを注入するだけで、上記空隙内を隙間なく充填させることができ、もって、ライニング管をボーリング孔に強固に固定させることができ、観測孔として十分な機能性、耐久性を持ち、湧水対策(止水効果)としても十分なライニング性能を確保することができたのである。
1 ライニング管
2,2a,2b コーキング材
3,3a,3b 注入材充填確認用ホース
4,4a,4b 注入材充填確認用ホース
5a,5b セメント材
6a,6b 注入材
7a 下段監査廊
7b 上段監査廊
8a,8b パイプバンド
9a クサビ
10,10a,10b ボーリング孔
71 水槽
72 水
73 フロート
74 支持棒
75 ピアノ線
76 錘り

Claims (9)

  1. ダム提体の変位を計測するために提体の鉛直方向に向けて削孔したボーリング孔にライニング管を挿入してなる観測孔の設置構造において、
    前記ボーリング孔内に挿入され、前記ボーリング孔の孔壁を防護するライニング管と、
    前記ボーリング孔と前記ライニング管の下端において、両者の間隙を封止するコーキング材と、
    前記コーキング材を上下に貫通し、前記観測孔の下端より所定量上方に延設された状態で固着保持された長さの異なる少なくとも2本の注入材充填確認用のホースと、
    前記コーキング材の下方に設置され、前記ボーリング孔と前記ライニング管との間隙を封止するセメント材と、
    からなり、前記ボーリング孔と前記ライニング管との間に自然流下によるセメントミルクの充填状態を前記注入材充填確認用のホースにより確認し得る構成としたことを特徴とするプラムラインの観測孔の設置構造。
  2. 前記セメントミルクは、高流動性の無収縮セメント系ペーストよりなることを特徴とする請求項1に記載のプラムラインの観測孔の設置構造。
  3. 前記セメントミルクは、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、カルシウムアルミネート、カルシウムアルミノフェライト、硫酸カルシウムを主な物質として構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプラムラインの観測孔の設置構造。
  4. 前記ライニング管は、両端が開口された硬質の塩化ビニール厚肉管であることを特徴とする請求項1に記載のプラムラインの観測孔の設置構造。
  5. 前記ライニング管は、両端が開口された薄肉のステインレス管であることを特徴とする請求項1に記載のプラムラインの観測孔の設置構造。
  6. 前記注入材充填確認用のホースは、前記コーキング材の上方より突出長さを異ならせた複数本のホースよりなることを特徴とする請求項1に記載のプラムラインの観測孔の設置構造。
  7. 前記ライニング管は、ダム提体の天端位置から前記ダム提体の内部に設けた上段監査廊との間に削孔された前記ボーリング孔の上段部分と、前記上段監査廊の位置から前記ダム提体のさらなる深部に設けた下段監査廊との間に削孔された前記ボーリング孔の下段部分に対し貫通挿入してなることを特徴とする請求項1または請求項4に記載のプラムライン観測孔の設置構造。
  8. ダム提体の変位を計測するために提体の鉛直方向に向けて削孔したボーリング孔にライニング管を挿入してなる観測孔の設置方法において、
    前記提体の鉛直方向に向けてボーリング孔を削孔するステップと、
    前記ボーリング孔内に前記ライニング管を挿入するステップと、
    複数の確認用のホースが貫通保持されたコーキング材で、前記ボーリング孔と前記ライニング管の間の下端の間隙を封止するステップと、
    前記コーキング材で封止された前記ボーリング孔と前記ライニング管の間の前記下端の空間に、前記複数のホースのうち最も短いホースの下方からセメントミルクを所定量一次注入し前記ライニング管を固定するステップと、
    前記ボーリング孔と前記ライニング管との間に形成される間隙の上端より前記セメントミルクを二次注入し自然流下により前記間隙を充填するステップと、
    前記セメントミルクが前記コーキング材の底部に達し、さらにその液位が上昇し、前記確認用のホースの上端に至り、前記上端から流入し、前記ホースの下端から流出することを確認するステップと、
    前記セメントミルクが流出したことを確認した後に前記確認用のホースの下端を封止するステップと、
    前記セメントミルクの液位が、前記ライニング管の上端に達するまで、セメントミルクの注入を継続するステップと、
    を有することを特徴とするプラムラインの観測孔の設置方法。
  9. 前記セメントミルクのセメントと水の比率を、膨張側と2時間ブリージングが生じないことを考慮して、JA漏斗試験でコンシステンシーの上限を15秒~18秒に設定して施工したことを特徴とする請求項8に記載のプラムラインの観測孔の設置方法。
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