JP6990891B2 - 治療用振動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、治療用振動装置に関するものであり、特に、複数の振動子を用いるとともに、その振動子間の振動周波数の相違を利用した干渉振動を人体に与える治療装置に関するものである。
従来の治療用振動装置は、例えば、特許文献1に記載されるように、2個の作動体20を用いてマッサージ作用を人体の患部に与えるに際して、使用者が、ダイアル21を操作して、それぞれの作動体20に印可する電圧を変化させることで、うなりの態様に変化を与えるものであった(図15参照)。
実用新案登録第3081463号
上記従来の構成では、使用者がダイアル等を操作することで、2個の作動体20の振動状態等を変化させているため、周期性を伴ったうなりを得ることは困難であった。更に、いずれか一方の振動子の振動周波数を変えた場合に、その変更に伴い、他方の作動体20の振動状態を自動的に追随させて、うなりの周期や大きさを変えることは更に困難であった。
上記課題を解決するために、本発明の治療用振動装置は、本体と、前記本体に載置された複数の振動子とを備え、本体と、前記本体に載置された複数の振動子とを備え、前記複数の振動子の中の少なくとも1つは複数の基準振動周波数で振動可能であり、他の振動子は、前記基準振動周波数との相違による干渉振動を発生させために前記基準振動周波数とは異なる変動用振動周波数で振動前記変動用振動周波数は、所定の振動周波数を所定時間継続した後に次の振動周波数に変更するとともに、前記基準振動周波数に対して相違する振動周波数が大きいほど、前記所定の振動周波数で継続する所定時間を短くしてなるものである。
上記構成により、本発明の治療用振動装置は、異なる複数の基準振動周波数、即ち、異なる大きさのマッサージ効果を得ながら、所定の周期と大きさのリズミカルなうなり効果を得ることが可能となる。
本発明の第1の実施形態の治療用の振動子の外観図 同実施形態を示す治療用振動子のPWM制御の状態を示した図 同実施形態を示す振動子を用いた治療装置の外観図 同実施形態を示す振動子を用いた治療装置を使用者に取付けた状態を示した図 同実施形態を示す治療装置に振動子を取付けた状態を示した図 同実施形態を示す治療用振動子の周期的な干渉制御の状態を示した図 同実施形態を示す治療用振動子の異なる周期的な干渉制御の状態を示した図 本発明の第2の実施形態の治療用振動子の周期的な干渉制御の状態を示した図 同実施形態の異なる周期的な干渉制御の状態を示した図 同実施形態の基準振動周波数に対する変動用振動周波数の特性を示した図 同実施形態の基準振動周波数に対する変動用振動周波数の変更周波数の特性を示した図 本発明の第3の実施形態の治療用振動子の基準振動周波数と変動用振動周波数の変化を示した図 同実施形態の基準振動周波数と変動用振動周波数の相違に対する位相のずれに関する特性を示した図 同実施形態の基準振動周波数と変動用振動周波数の相違に対するステップ時間の特性を示した図 従来の技術に関わるマッサージ機器を示す図
(実施形態1)
以下、本発明の治療用振動装置の第1の実施形態について、図1~図7を用いて説明する。図1は、本実施形態にて使用する振動子1であり、モータ2の回転軸3に対して、分銅4を偏らせた状態で取付けているため、モータ2が回転すると、分銅4の重心上の不釣り合いにより振動が発生する。本実施形態では、分銅4の質量を13g、分銅の偏芯距離を4mmとしている。
また、図2に示すように、モータ2の回転数制御には、PWM制御を用いており、基本周期taに対するモータ2のオン時間t1の割合を変更することにより、モータ2の回転数を変更し、結果として、振動子1の振動周波数を変更している。
本実施形態では、図3または図4に示すように、振動子1を複数保持する装置5を、ベルト6を用いて使用者の患部に取付ける。具体的には、図5に示すように、装置5の本体7の2箇所に振動子1を取付けている(1a、1b)。各々の振動子1は、その振動状態により、患部に対するマッサージ効果を得ることができるだけでなく、2個の振動子1a、1bを同時に振動させ、且つ、その個々の振動周波数の間に周期的な相違を設けることで、リズミカルなマッサージ効果を得るものである。
以下、個々の振動周波数の間に周期的な相違を設ける方法について説明する。図6は、時間の経過に対する個々の振動子1の振動周波数を示したものであり、各振動子1a、1bの振動周波数を時間の経過とともに周期的に相違させることにより、振動子間でうなりを発生させる。このうなりが振動子本来のマッサージ効果と相まって、使用者にリズミカルなマッサージ効果を与える。
本実施形態では、振動子1aの振動周波数を一定(基準振動周波数)としておき、他方の振動子1bの振動周波数を、この基準振動周波数と周期的に変動する振動周波数(変動用振動周波数)としている。この振動子1aの基準振動周波数は、本体5の操作部(図示せず)の強弱スイッチ等により変更可能であり、この基準振動周波数の変更に応じて、それに対する変動用振動周波数の変更周波数と基準振動周波数と相違する振動周波数の相違の最大値を患部等に応じて変更可能とする。本実施形態では、使用者がうなりを感知できる程度に効果的に振動させるために、基準振動周波数を5Hz以上、望ましくは、10Hz以上としている。また、振動子によるマッサージ効果が必要以上に大きくなると、却って、人体に不快な感覚を与えるので、本実施形態では、基準振動周波数の最大値について、最大値を50Hzとしているが、分銅の編心状態や重量によっては、100Hz程度に上げても問題が無いと思われる。
より詳細には、図7に示すように、本体5の操作部(図示せず)の強弱スイッチ等により、基準振動周波数を基準8から基準9に変更している。この基準8は、本実施形態では、20~25Hz、基準9を25~30Hzの範囲内で選定している。また、本実施形態では、基準振動周波数の大きさに係らず、基準8、9の双方の場合とも、変動用振動周波数の変更周波数や、基準振動周波数との相違する振動周波数の大きさを同一としている。
この変動用振動周波数の基準振動周波数との相違する振動周波数の大きさや変更周波数は、患部に応じて、適宜変更することが望ましいが、人体の患部の中でも、比較的過敏な箇所については、うなりの大きさや変更周波数を保持したまま、マッサージの強さ(基準振動周波数の大きさ)の変更を行う事が望ましい場合もあり得る。この変動用振動周波数の基準振動周波数との相違する振動周波数の大きさや変更周波数を変えるパターンについては、次の実施形態2において説明する。
(実施形態2)
実施形態1に示した制御方法では、基準振動周波数の相違に係らず、変動用振動周波数の大きさや変更周波数を同じものとしているので、使用者は、操作部の強弱スイッチ等を操作して基準振動周波数を変えた場合でも、引き続き、同じリズム(変更周波数)と大きさのうなりでマッサージ効果を得ることができる。
しかしながら、患部によっては、マッサージの強度を上げつつ、そのうなりのリズム(変更周波数)や大きさを同時に変更したい場合がある。そのため、図8に示すように、基準振動周波数を上げて、マッサージ強度を上げた状態で、且つ、そのうなりの強さも大きくしたい場合は、変動用振動周波数の変更周波数や振動周波数の相違する大きさを変えることとなる。図8に示す基準9の変動用振動周波数と基準振動周波数の相違する振動周波数の大きさの最大値11aは、基準8の同最大値11bと比べて約2倍近くに設定されている。
また、基準振動周波数を大きくした場合に、うなりの周期を長くしたい場合は、図9に示すように、変動用振動周波数の周期を長くすることで実現できる。図9の基準9における周期12aは、基準8の同周期12bに比べて、1.5倍ほど長く設定している。特に、基準振動周波数が高い場合、うなりが急峻に変化すると、うなりを効果的に使用者に感じさせることが困難となる場合があり、その場合は、変動用振動周波数の変更周期を長くすることが望ましい。
基準振動周波数に対する変動用振動周波数の相違の最大値については、図10において、特性曲線13aに示すように、一定とする場合(13a)や、13bや13cに示すように、対象とする患部や使用者の症状に応じて、徐々に変化させる場合がある。
また、本実施形態では、変動用振動周波数の変更周波数を、0.005~2Hzの範囲、望ましくは、0.01~1Hzの範囲で変更可能としている。具体的には、例えば、基準振動周波数を20Hzとし、変動用振動周波数のベースを21Hzとし、その最大値と最小値を、仮に23Hzと19Hzとした場合に、変更周波数を1Hzで設定するとすれば、その変動用振動周波数が、23Hzから19Hzとなり、更に23Hzに戻るまでの時間が1秒となる。図11に示すように、基準振動周波数に係らず一定(14a)とする場合や、これに応じて、徐々に変化させる場合(14b、14c)がある。その結果、使用者の患部等に応じた適切な振動の強弱うなりを得ることができる。
(実施形態3)
本実施形態では、図12に示すように、変動用振動周波数を、ステップ状に変化させている。当該ステップ状に変化させる場合、基準振動周波数と変動用振動周波数の差が大きいときは、その両者(基準振動周波数、変動用振動周波数)の位相変化が一周する(元に戻る)までの時間が短いため(図13の15aを参照)、体感上は一定の振動が続くように感じられる。一方、両者の差が小さいときは、両者の位相変化が一周するまでの時間が長いため(同15b)、体感上は振動が常に変化しているように感じられる。そのため、基準振動周波数と、変動用振動周波数の差が大きくなるに従って、各ステップの継続時間が短くなるように設定している。その結果、体感的に、振動が常に変化しているような感覚を得ることができる。
なお、先の説明では、実質的に、図14に示すように、両者(基準振動周波数、変動用振動周波数)の振動周波数の相違に応じて、各ステップの継続時間を変化させたが、両者(基準振動周波数、変動用振動周波数)の相違の大きさに対して、反比例的な関数に従って変更させることによっても、同様の効果を得ることができる。
1振動子
2モータ
3回転軸
4分銅
5治療装置
6ベルト

Claims (3)

  1. 本体と、前記本体に載置された複数の振動子とを備え、前記複数の振動子の中の少なくとも1つは複数の基準振動周波数で振動可能であり、他の振動子は、前記基準振動周波数との相違による干渉振動を発生させために前記基準振動周波数とは異なる変動用振動周波数で振動前記変動用振動周波数は、所定の振動周波数を所定時間継続した後に次の振動周波数に変更するとともに、前記基準振動周波数に対して相違する振動周波数が大きいほど、前記所定の振動周波数で継続する所定時間を短くしてなる治療用振動装置。
  2. 前記変動用振動周波数は、前記基準振動周波数に応じて、その相違する振動周波数の最大値を変更してなる請求項1記載の治療用振動装置。
  3. 前記変動用振動周波数の前記基準振動周波数に対して相違する振動周波数の最大値は、基準振動周波数が大きくなるに従い大としてなる請求項記載の治療用振動装置。
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