JP6990866B2 - 液体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を電気化学的に処理する液体処理装置に関する。より詳細には、本発明は、液体中でプラズマを発生させ、液体に含まれる汚濁物質又は菌がプラズマに直接触れることによる分解及び殺菌作用と、プラズマ放電により発生する紫外線及びラジカルなどによる分解及び殺菌作用を同時に起こして、液体を処理する液体処理装置に関する。
図16に、特許文献1に記載に記載されている従来の液体処理装置の例を示す。液体処理装置100は、装置本体110、液体供給部150、配管151、貯留槽190、および電源160を備えている。装置本体110は、処理槽112、導入部115、排出部117、第1電極130、および第2電極131を備えている。
図17は、この液体処理装置が動作している状態を示す図である。処理槽112は円筒状になっており、円筒の接線方向に設けられた導入部115から、液体L1を導入することで、旋回流F1を発生させる。旋回流F1によって処理槽112の中心軸X1の近傍の圧力が飽和水蒸気圧以下に低下し、中心軸X1付近において液体L1の一部が気化した水蒸気が発生することで、気相Gが生成される。第1電極130、および第2電極131の間に高電圧を印加することで、気相Gにプラズマ放電を発生させる。この時、プラズマが直接触れることで、液体中に含まれる汚濁物質等が分解処理される。同時に、例えば、ヒドロキシルラジカル(OHラジカル)や過酸化水素等の酸化力を持つ成分が生成され、それらの成分が液体中に含まれる汚濁物質等と反応することでも分解処理が進展する。水中にプラズマが発生することにより生成されるラジカルの中でも、特にOHラジカルは高い酸化力を有することが知られており、液体中に溶解している難分解性有機化合物を分解処理することが可能である。さらに、排出部117付近の酸化成分を含んだ気相Gは、貯留槽190内の水の抵抗を受ける事でせん断され、酸化成分を含有した気泡Bを生じる。処理液L2には、OHラジカルや過酸化水素などの酸化成分だけでなく、気泡Bも含まれるため、より効率的に液体中に含まれる汚濁物質等を分解することが可能である。
特開2017-225965号公報
しかしながら、製品への搭載を考えると、装置を小型にする必要があるが、特許文献1に記載の液体処理装置では、製品全体として大型化するという問題がある。
本発明は、このような点に鑑み、製品全体として小型化を実現することができる液体処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の1つの態様にかかる液体処理装置は、片方の端部が閉口し、他端部に断面形状が円形の排出部を備えた断面形状が円形である筒状の処理槽と、
前記処理槽の中心軸上の一端側に配置される形状が棒状である第1電極と、
前記処理槽の他端側に配置される第2電極と、
前記処理槽の前記排出部と取り入れ口を介して接続されており、前記中心軸と直交する断面の内接円の直径の最大値が、前記排出部の直径の1.5倍以上でかつ6倍以下である気泡分散部と、
前記気泡分散部内の中央部でかつ前記排出部付近に配置され、前記排出部又は前記気泡分散部の前記取り入れ口のいずれか小さい方を前記処理槽から前記気泡分散部に投影した影が先端部にすべて投影される気泡分散促進部材と、
前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加する電源と、
前記処理槽の接線方向から液体を導入することにより前記液体を旋回させ、前記液体の旋回流中に気相を発生させる液体導入口を備える。
本発明の前記態様にかかる液体処理装置によれば、気泡分散部内の中央部での気泡の集合を気泡分散促進部材で妨げて気泡を分散させるので、気泡分散部を小さくすることができる。この結果、液体処理装置を、製品へ搭載しやすくすることができる。
本発明の実施形態1にかかる液体処理装置の構成を示す側面断面図 本発明の実施形態1にかかる装置本体の側面断面図 本発明の実施形態1の変形例にかかる装置本体の側面断面図 図2AのIII―III線における断面図 処理槽の内部に旋回流が発生しており、電圧を印加していない状態を示す側面断面図 処理槽の内部に旋回流が発生しており、電圧を印加した状態を示す側面断面図 従来の液体処理装置において気泡分散部を小さくした際の放電状態を示す側面断面図 排出部と気泡分散促進部材の最短距離での放電の可否を示す図 排出部の直径3mmでの気泡分散部の直径での気泡の集合の可否を示す図 排出部の直径4mmでの気泡分散部の直径での気泡の集合の可否を示す図 断面が四角形の気泡分散部を示す正面断面図 半径が異なる円筒を組み合わせた処理槽を示す側面断面図 半径が異なる円筒を組み合わせた処理槽を示す側面断面図 断面が円形と十字を組み合わせた気泡分散促進部材を示す側面断面図 断面が円形と十字を組み合わせた気泡分散促進部材を示す正面断面図 断面が四角形と十字を組み合わせた気泡分散促進部材を示す正面断面図 従来の液体処理装置の側面断面図 従来の液体処理装置の処理槽の内部に旋回流が発生しており、電圧を印加した状態を示す側面断面図
[実施形態1]
以下、図面を参照し、本発明の実施形態に係る液体処理装置1を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
[全体構成]
まず、液体処理装置1の全体構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態1にかかる液体処理装置1の構成を示す側面断面図である。以下の図では、矢印Fは液体処理装置1の前方向を示し、矢印Bは後方向を示す。矢印Uは上方向を示し、矢印Dは下方向を示す。矢印Rは後方向から見て右方向、矢印Lは後方向から見て左方向を示す。
液体処理装置1は、液体中で放電することによって液体を処理する。本実施形態1では、汚濁物質が溶解した水溶液を処理する場合について説明する。
液体処理装置1は、少なくとも、処理槽12と、第1電極30と、第2電極31と、気泡分散部90と、気泡分散促進部材92と、電源60とを備えている。より具体的には、液体処理装置1は、装置本体10と、液体供給部50と、電源60と、気泡分散部90とを備えている。装置本体10は、処理槽12、液体導入口の一例として機能する導入部15、排出部17、第1電極30、及び第2電極31を備えている。処理槽12は、内部に導入された液体(例えば、水)L1を処理している部分である。処理槽12の内側の正面断面形状は円形であり(図3参照)、処理槽12の形状は筒状である。導入部15は、処理槽12に液体を導入する。処理槽12は、処理槽12の液体L1の旋回軸(言い換えれば、中心軸)X1に直交する断面形状が円形である略円柱状の収容空間83を有している。処理槽12の一端側には導入部15が配置され、処理槽12の他端側には排出部17が配置されている。導入部15は、処理槽12に液体を導入する。導入部15は、配管51を介して液体供給部50に連通している。排出部17は、処理槽12で処理された処理液L2を処理槽12から排出させる。排出部17の正面断面形状は円形である。排出部17は、気泡分散部90の取り入れ口91に接続されており、排出部17から排出された処理液L2は、取り入れ口91を介して気泡分散部90に排出される。処理槽12の材質は絶縁体でもよいし、導体でもよい。導体の場合には、第1電極30との間及び第2電極31との間にそれぞれ絶縁体を介在する必要がある。ここでは、取り入れ口91の直径は排出部17の直径と同じ場合について図示している。言い換えれば、処理槽12の排出部17に、排出部17の直径よりも大きい内径を有する円管状の気泡分散部90を接続する場合を図示している。円管状の気泡分散部90の接続側の端部には、排出部17の直径と同じ直径の取り入れ口91を有する端壁が固定されている。しかしながら、このような端壁は、図2Bに示すように、無くてもよい。もちろん、気泡分散部90としては、円管状の部材に限定されるものではなく、任意の断面形状でもよいし、また、処理液L2を一時的に保持する槽としての機能を持っていてもよい。
第1電極30は、棒状であり、絶縁体53を介して処理槽12の内部に配置されている。第1電極30は、その内端が処理槽12の内部に突出し、処理槽12の排出部17が形成された壁面と対向する壁面側に配置されている。
第2電極31は、排出部17の近傍に配置されている。第1電極30は電源60が接続されており、第2電極31は接地されている。一例として、図1では、第2電極31は、処理槽12の排出部17が形成された第3内壁23の外面、すなわち、第3内壁23と気泡分散部90との間に固定されている。
第1電極30および第2電極31には、電源60により高電圧のパルス電圧が印加される。
液体供給部50は、一例として、処理槽12内に液体(例えば、水)L1を供給するポンプである。液体供給部50は、配管51に接続されている。配管51の一端は導入部15に接続されており、配管51の他端は図示しない液体供給源(例えば、水タンク又は水道)に接続される。又は、配管51の他端は、気泡分散部90に接続されて、気泡分散部90の、液体処理装置100からの処理液L2を含んだ液体すなわち被処理液L3を循環できる形に接続されている(図1の一点鎖線の循環用配管81などを参照)。
電源60は、第1電極30と第2電極31との間に数kVの正もしくは負の高電圧のパルス電圧を印加する。電源60は、正のパルス電圧と負のパルス電圧を交互に印加する、いわゆるバイポーラパルス電圧を印加することもできるが、正のパルス電圧のみを印加するモノポーラパルス電圧を印加する方がエネルギー効率は良い。
気泡分散部90の内側の正面断面形状(すなわち、軸方向と直交する方向の断面形状)は円形であり、気泡分散部90の形状は筒状である。また、気泡分散部90の中心軸と排出部17の中心軸とは一致するように配置されているが、これに限られるものではない。
気泡分散部90内には、気泡分散促進部材92があり、気泡分散促進部材92の先端部が排出部17から離れた位置に配置されて、排出部17に対向する先端部の一例として、例えば先端の気泡分散部90の軸方向(例えば中心軸)X1と直交する方向の平面を有している。このような平面ならば、気泡分散部90内の中央部に集合しようとする気泡Bを排除することができ、気泡Bの分散を促進させることができる。一例として、気泡分散促進部材92の形状は円柱である。このように、気泡分散促進部材92は、気泡分散部90内の中心軸X1上で気泡Bが集合しようとする領域、すなわち、気泡分散部90の内部の排出部17から離れた位置の中央部に配置され、気泡Bの集合を妨げて気泡Bの分散を促進させるものである。すなわち、気泡分散促進部材92は、気泡集合防止部材でもある。
気泡分散促進部材92は、全長において同じ直径または軸方向と直交する同じ幅を有する形状に限らず、排出部17から離れるに従い徐々に大きくなるテーパー形状でもよい。
このような機能を気泡分散促進部材92が有するためには、排出部17又は気泡分散部90の取り入れ口91のいずれか小さい方を処理槽12から気泡分散部90に投影した影がすべて投影されるような大きさを、気泡分散促進部材92の先端部が有すればよい。
[装置本体]
次に、装置本体10について詳細に説明する。図2Aは、装置本体10の側面断面図である。
処理槽12は、第1内壁21、第2内壁22、及び第3内壁23を有している。第1内壁21は、筒状の壁部である。第2内壁22は、第1内壁21の第1端部例えば図2の左端部に設けられている。第3内壁23は、第1内壁21の第2端部例えば図2Aの右端部に設けられている。第2内壁22及び第3内壁23は、側面視では略円形である。第1内壁21、第2内壁22、及び第3内壁23により、処理槽12の内部には、略円柱状の収容空間83が構成されている。第1内壁21の中心軸、つまり、処理槽12の内部に構成される略円柱状の収容空間83の仮想の中心軸を中心軸X1とする。
第2内壁22には、中央に内向きに突出した電極支持筒24が設けられている。電極支持筒24は、筒状であり、第3内壁23側すなわち図2Aの右方に延びている。電極支持筒24は、その中心軸が中心軸X1と一致するように配置されている。電極支持筒24の内側には、絶縁体53を介して第1電極30が支持されている。第1電極30の形状は棒状であり、絶縁体53は第1電極30の周囲に筒状に配置されている。このため、第1電極30は、長手方向の軸が中心軸X1と一致するように配置されている。なお、図2Aには絶縁体53を明示しているが、図によっては、絶縁体53が細くなり過ぎるため、図示を省略している場合がある。また、処理槽12に対して第1電極30が絶縁体53で支持できれば、電極支持筒24を省略することもできる。
導入部15は、装置本体10を貫通しており、一方の開口端16が第1内壁21に形成されている。導入部15は、側面視では、第2内壁22に隣接した位置に配置されている。また、図3は、図2AのIII―III線における断面図である。導入部15は、第1内壁21の壁面に配置されている。
排出部17は、第3内壁23の例えば中央部を貫通している。排出部17は、その中心軸が中心軸X1と一致するように形成されている。
第2電極31は、板状の金属部材であり、中央部に貫通した開口部311が形成されている。開口部311は円形であり、その中心軸が中心軸X1と一致するように形成されている。
[動作]
次に、液体処理装置1の動作について説明する。
以下では、説明の便宜上、処理槽12の内部に気相Gを発生させる状態(図4)と、電源60から気相Gにパルス電圧を印加してプラズマPを発生させる状態(図5)を分けて説明する。図4は、処理槽12の内部に旋回流F1が発生しており、パルス電圧を印加していない状態を示す側面断面図である。
まず、図4に示すように、導入部15から処理槽12に液体(例えば、水)L1が所定の圧力、すなわち、ポンプの供給圧力又はポンプ無しで水道水などの場合は水道水の供給圧力で導入されると、液体L1は第1内壁21に沿って旋回流F1を発生させながら導入部15から図4の右方に向けて移動する。旋回しながら図4の右方に移動した旋回流F1は、排出部17に向けて移動する。
旋回流F1により、中心軸X1付近の圧力が飽和水蒸気圧以下に低下し、液体L1の一部が気化して気相Gが、第1内壁21の中心軸X1付近に生成される。
気相Gは、第1電極30の右端部301から中心軸X1に沿って、排出部17まで発生する。気相Gは、旋回中心付近、具体的には、中心軸X1と一致して図4の排出部17近傍で気泡分散部90内の処理液L2の抵抗を受ける事で、マイクロバブル又はウルトラファインバブル(ナノバブル)にせん断され、排出部17から、排出部17に接続された取り入れ口91を介して気泡分散部90に拡散される。
図5は、図4の状態に続いて処理槽12の内部に旋回流F1が発生しており、電源60からパルス電圧を第1電極30と第2電極31との間に印加した状態を示す側面断面図である。図5に示すように、液体L1が気化した気相Gが第1電極30から排出部17まで発生している状態で、電源60により、第1電極30と第2電極31との間に高電圧のパルス電圧を印加する。第1電極30と第2電極31とは、高電圧のパルス電圧が印加されると、気相G内にプラズマPが発生し、ラジカル(OHラジカル等)又はイオンを生成する。そのラジカル又はイオンは、気相Gから旋回流F1側へ溶解することで、液体L1中に溶解している汚濁物質を分解処理する。加えて、排出部17付近の気相G内のプラズマPは、気泡分散部90内の処理液L2の抵抗を受ける事でOHラジカル等を含有した大量の気泡Bを生じる。この様に、プラズマPにより発生したOHラジカル等により処理され、OHラジカル等を含有した気泡Bを含んだ状態の処理液L2が、排出部17から気泡分散部90に向けて排出される。つまり、プラズマPによって生成されたOHラジカル等は、直接もしくは気泡B内から気泡分散部90内の処理液L2に溶解する。そして、一定時間が経過すると、気泡分散部90内の処理液L2は、比較的安定な過酸化水素に変質する。なお、高電圧のパルス電圧の印加によって生成したプラズマPは、電圧の印加を停止すると消失する。
なお、プラズマ放電が発生する際には、同時に紫外線が発生する。発生した紫外線が汚濁物質又は菌に照射されると、分解及び殺菌作用を発揮することができる。また、処理液中に発生した過酸化水素水に紫外線が照射されることで、前記したようにOHラジカル等が発生し、これによっても分解及び殺菌作用が発揮される。
図6は、従来の液体処理装置において、製品全体を小型化しようとして気泡分散部90を小型化するために、気泡分散部90を実施の形態1と同様の形状に変更し、放電した状態の比較例を示す。
この比較例において、処理槽12から排出された処理液L2が、気泡分散部90内で旋回流F2を発生させる。旋回流F2の中心軸付近が負圧になるため、処理槽12から排出され拡散された気泡Bが、旋回流F2の中心軸付近に集合する。さらに、中心軸X1付近の圧力は、気泡分散部90内の圧力よりも処理槽12内の圧力のほうが低い。そのため、旋回流F2の中心軸上に集合した気泡Bは、中心軸X1上の圧力の低い処理槽12側に移動する。気泡Bが気相Gまで移動すると、気相Gに吸収され、気相Gの体積が増加する。体積が増加した気相Gは、処理槽12内の旋回流F1により気相Gの一部が気泡Bとなり、気泡分散部90に排出され、気相Gの体積が減少する。このように、気泡Bが気相Gから吸収又は排出されることにより、気相Gの体積は安定しない。そのため、放電に必要な絶縁破壊電圧が変化し、放電が不安定となり、液体処理の効率が悪化する。
すなわち、気泡分散部90を小型化しようとすると、前記したように、中心軸X1沿いの中央部に渦が発生してしまい、その中央部に気泡Bが集合して溜まることになる。気泡分散部90の中央部で気泡Bが溜まると、圧力差のために気泡Bが処理槽12内の気相Gに移動し、気相Gの体積が大きくなる。すると、処理槽12から気泡分散部90に気相Gが気泡Bとして排出されてしまい、気相Gの体積が小さくなり過ぎて、処理槽12内での放電が不安定になる。
このような放電が不安定になる状態を解消するためには、気泡分散部90の中央部で、気泡Bが集合して溜まらないようにすればよい。このため、本実施形態1では、図5に示すように、気泡分散部90内の中央部に円柱状の気泡分散促進部材92が配置されている。この気泡分散促進部材92が障害となり、気泡分散部90内の中心軸X1上での、気泡Bの集合を防ぐことができる。そのため、気相Gの密度もしくは体積が安定するので、安定した放電が確認できる。この結果として、気泡分散部90を小型化できて製品全体として小型化することが可能となる。
本実施形態1では、一例として、処理槽12の内径は20mmとし、排出部17の直径を3mmで実施した。また、気泡分散部90の内径は14mmであり、気泡分散部90内にある気泡分散促進部材92の形状は直径10mmの円柱であり、気泡分散促進部材92の位置は、気泡分散促進部材92の先端から排出部17までの最短距離Dminが20mmとなるように配置した。
ここでは、排出部17と気泡分散促進部材92との最短距離Dminを20mmとしているが、この距離だけに限定されるわけではない。図7に示すように、排出部17と気泡分散促進部材92との最短距離Dminを0.1mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mmと変化させた場合の放電の状態を検証した。この結果から、排出部17と気泡分散促進部材92との最短距離Dminが0.1mm以上でかつ20mm以下であれば、放電が安定することを確認できた。
さらに、本実施形態1では、気泡分散部90の内径を14mmとしたが、この内径に限定されるわけではない。排出部17の直径が3mmの際に、図8に示すように、気泡分散部90の内径を、3mm、6mm、10mm、20mm、100mmと変更させた場合に、気泡分散部90内で気泡Bの集合が発生するかを検証した。この結果から、気泡分散部90の内径が6~20mmの間であれば、気泡Bが気泡分散部90で集合することがわかる。
また、排出部17の直径を4mmに変更した際に、4mm、6mm、10mm、20mm、100mmと変更させた場合に、気泡分散部90で気泡Bの集合が発生するかを検証した結果を図9に示す。この結果から、排出部17の直径が4mmの場合でも、気泡分散部90の直径が6~20mmの間であれば、気泡Bが気泡分散部90で集合することがわかった。
これらの結果から、気泡分散部90の直径が、排出部17の直径の1.5倍以上でかつ6倍以下であれば、気泡分散部90内で気泡Bの集合が発生することがわかった。この際に、排出部17と気泡分散促進部材92の最短距離Dminが0.1mm以上でかつ20mm以下であれば、放電が安定することが確認できた。
以上、説明した本実施形態1によれば、処理槽12の排出部17に接続された気泡分散部90内の中央部に、気泡分散促進部材92を配置したので、気泡分散部90内の中心軸X1上での気泡Bの集合を防ぐことができ、気泡分散部90を小型化できて製品全体として小型化することができる。
なお、気泡分散部90の内側の正面断面形状を円形としたが、気泡分散部90の内側の正面断面形状を四角形に変更した場合を図10に示す。この場合、気泡分散部90の旋回流F2は、気泡分散部90内で直径が最大となる内接円93に沿って発生する。そのため、中心軸X1と直交する断面において、気泡分散部90の内接円93の直径が、排出部17の直径の1.5倍以上でかつ6倍以下であれば、多角形でも、気泡分散促進部材92を配置することによって同様の効果を得ることができる。しかしながら、気泡分散部90の旋回流F2の損失を小さくできるため、気泡分散部90の内側の正面断面(すなわち、中心軸X1と直交する断面)形状が円形であるほうがよい。
さらに、処理槽12は、単純な円筒形状であったが、片方の端部が、閉口した断面形状が円形である筒状の処理槽であれば様々な形状をとることが可能である。例えば、図11に示すように、半径が異なる円筒を組み合わせた処理槽13、及び、図12に示す円錐形状の処理槽14であっても、気泡分散促進部材92を配置することによって実施形態1と同様の効果が得られる。
また、気泡分散促進部材92の形状は円柱としたが、円柱に限定されるわけではない。図13は、気泡分散促進部材92の形状を板状にした際の液体処理装置1の側面断面図である。気泡分散部90内で気泡Bの集合する大きさは、排出部17の直径よりも小さいことが確認できた。中心軸X1に沿って、処理槽12から気泡分散部90に向かって排出部17を投影した影が、気泡分散促進部材92の先端面にすべて投影されれば、気泡Bの気相Gへの逆流を防止することができる。例えば、図14に示すように、気泡分散促進部材92の断面形状が、中央部の円形部92aと、円形部92aから径方向に延びた十字形状部92bとを組み合わせた形状、及び、図15に示すように、気泡分散促進部材92の断面形状が、中央部の長方形部92cと、長方形部92cから径方向に延びた十字形状部92dとを組み合わせた形状であっても、前記実施形態と同様の効果が得られる。円形部または長方形部は、排出部17又は気泡分散部90の取り入れ口91のいずれか小さい方を処理槽12から気泡分散部90に投影した影がすべて投影される大きさを有している。
なお、十字形状部は、中央部の円形部または長方形部を中央部に支持するための支柱であり、十字形状に限定されるものではなく、軸周りに任意の角度ごとに任意の本数だけ配置された支柱であってもよい。
なお、排出部17よりも取り入れ口91が小さい場合には、排出部17を投影した影の代わりに、取り入れ口91を投影した影とする。
また、排出部17の直径を3mmもしくは4mmとしたが、これに限定されるわけではない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。具体的には、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明の前記態様にかかる液体処理装置は、製品全体として小型化を実現しつつ液体中でプラズマを発生させることにより、液体に含まれる汚濁物質又は菌がプラズマに直接触れることによる分解及び殺菌作用と、プラズマ放電により発生する紫外線及びラジカルなどによる分解及び殺菌作用を同時に起こして、液体を処理することが可能であり、殺菌、脱臭、又は各種の環境改善等に利用することが可能である。
1 液体処理装置
10 装置本体
12 処理槽
13 処理槽
14 処理槽
15 導入部
16 開口端
17 排出部
21 第1内壁
22 第2内壁
23 第3内壁
24 電極支持筒
30 第1電極
31 第2電極
50 液体供給部
51 配管
53 絶縁体
60 電源
90 気泡分散部
91 取り入れ口
92 気泡分散促進部材
311 開口部
B 気泡
min 排出部と気泡分散促進部材との最短距離
F1 処理槽内での旋回流
F2 気泡分散部内での旋回流
G 気相
L1 液体
L2 処理液
P プラズマ
100 液体処理装置
110 装置本体
112 処理槽
115 導入部
117 排出部
130 第1電極
131 第2電極
150 液体供給部
151 配管
160 電源
190 貯留槽

Claims (4)

  1. 片方の端部が閉口し、他端部に断面形状が円形の排出部を備えた断面形状が円形である筒状の処理槽と、
    前記処理槽の中心軸上の一端側に配置される形状が棒状である第1電極と、
    前記処理槽の他端側に配置される第2電極と、
    前記処理槽の前記排出部と取り入れ口を介して接続されており、前記中心軸と直交する断面の内接円の直径の最大値が、前記排出部の直径の1.5倍以上でかつ6倍以下である気泡分散部と、
    前記気泡分散部内の中央部でかつ前記排出部付近に配置され、前記排出部又は前記気泡分散部の前記取り入れ口のいずれか小さい方を前記処理槽から前記気泡分散部に投影した影が先端部にすべて投影される気泡分散促進部材と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加する電源と、
    前記処理槽の接線方向から液体を導入することにより前記液体を旋回させ、前記液体の旋回流中に気相を発生させる液体導入口を備える液体処理装置。
  2. 前記排出部と前記気泡分散促進部材との最短距離が0.1mmから20mm以内である、
    請求項1に記載の液体処理装置。
  3. 前記気泡分散部の軸方向と直交する方向の断面形状が円形である、
    請求項1又は2に記載の液体処理装置。
  4. 前記気泡分散促進部材の前記先端部は、前記気泡分散部の軸方向と直交する方向の平面である、
    請求項1~3のいずれか1つに記載の液体処理装置。
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