JP6990004B2 - アッパー部材、及び、靴 - Google Patents
アッパー部材、及び、靴 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6990004B2 JP6990004B2 JP2017188280A JP2017188280A JP6990004B2 JP 6990004 B2 JP6990004 B2 JP 6990004B2 JP 2017188280 A JP2017188280 A JP 2017188280A JP 2017188280 A JP2017188280 A JP 2017188280A JP 6990004 B2 JP6990004 B2 JP 6990004B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- foot
- user
- floating
- upper member
- knitted fabric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Description
このシューズにおけるアッパーは、丸編のニット組織からなる生地により構成されており、前記アッパーの所定の位置に繊維補強部を一体的に含み、前記繊維補強部は、複数本の浮き編糸による浮き編みである。この繊維補強部は、使用者のMP関節等を覆うようにアッパーの足囲方向に沿って配置されており、これにより、アッパーのホールド性を高めている。
尚、アッパー部材1は、上記第1又は2の特徴に加えて、前記漸変部は、前記使用者の足におけるMP関節の近傍を覆う位置で、前記足囲方向長さが最も短くても良い。
尚、アッパー部材1は、上記第1~3の特徴に加えて、前記浮編組織を編成する糸は、当該浮編組織以外の部分を編成する糸より伸度が低くても良い。
尚、アッパー部材1は、上記第1~4の特徴に加えて、前記浮編組織を編成する浮糸は、その少なくとも一部が、平面視で前記使用者の足の足幅方向に対して斜めに配置されていても良い。
本発明に係るアッパー部材1の第6の特徴は、使用者が履く靴のアッパー部材であって、当該アッパー部材は、前記使用者の足を覆い、且つ、立体的に一体編成された無縫製の緯編地であり、前記緯編地は、所定方向に伸縮する伸縮部と、この伸縮部を補強する補強部を有し、前記補強部の一部のみに、浮編組織が設けられ、前記浮編組織を編成する浮糸は、前記浮編組織以外の部分を編成する糸より伸度が低く、前記浮編組織は、前記使用者の足におけるMP関節を避ける位置に配置されている点にある。
尚、アッパー部材1は、上記第1~6の特徴に加えて、前記浮編組織を編成する糸は、前記使用者の足におけるリスフラン関節とショパール関節のうち少なくとも1つの関節の近傍に、側面視で後方に向かうにつれて斜め下方に延びるように配置されていても良い。
その他、浮編組織5を編成する糸を、リスフラン関節やショパール関節の近傍に、側面視で後方に向かうにつれて斜め下方に延びるように配置しても良い。
尚、本発明における「アッパー部材1の足長方向長さ1L」とは、アッパー部材1をソール部材30に取り付ける前(アッパー部材1が単独で存在している時(一旦、アッパー部材1をソール部材30に取り付けた後に、敢えてソール部材30から取り外した時も含む))の当該アッパー部材1の足長方向長さ1Lを意味する。
同様に、本発明における「ソール部材30の足長方向長さ30L」とは、アッパー部材1をソール部材30に取り付ける前(アッパー部材1が単独で存在している時(一旦、アッパー部材1をソール部材30に取り付けた後に、敢えてソール部材30から取り外した時も含む))の当該ソール部材30の足長方向長さ30Lを意味する。
更に、靴100において、「浮編組織5を編成する糸を、リスフラン関節やショパール関節の近傍に、側面視で後方に向かうにつれて斜め下方に延びるように配置する」とは、アッパー部材1をソール部材30に取り付ける前後両方において、浮編組織5を編成する糸が、側面視で後方に向かうにつれて斜め下方に延びるように配置される場合だけでなく、アッパー部材1をソール部材30に取り付ける前は、浮編組織5を編成する糸が、側面視で後方に向かうにつれて斜め下方に延びるように配置されていなくとも、アッパー部材1をソール部材30に取り付けた後は、アッパー部材1が変形して、浮編組織5を編成する糸が、側面視で後方に向かうにつれて斜め下方に延びるように配置されることとなった場合も含む。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1~11には、本発明に係るアッパー部材1が示されており、このアッパー部材1は、使用者Uが履く靴100の一部である。
この靴100におけるアッパー部材1は、使用者Uの足Fを覆う部分であることから、まずは、靴100を履く使用者Uの足Fについて、以下に詳解する。
図2、3に示したように、使用者Uの足Fは、爪先Tから踵(かかと)Hに向かって順番に、指骨、中足骨、足根骨を有している。
使用者Uの足Fにおける指骨は、人差し指(第2趾)・中指(第3趾)・薬指(第4趾)・小指(第5趾)においては、爪先Tから踵Hに向かって順番に、末節骨と中節骨と基節骨で構成されているものの、親指(第1趾)においてだけは、中節骨がなく、末節骨と基節骨で構成されている。
尚、上述したように、親指は、末節骨と基節骨で構成されるため、これらの間にある趾節間関節(InterPhalangeal joint (IP関節))のみを有している。
尚、足FにおけるMP関節は、詳解すれば、親指の基節骨(第1基節骨)と親指に対応する中足骨(第1中足骨)の間にある関節と、人差し指の基節骨(第2基節骨)と人差し指に対応する中足骨(第2中足骨)の間にある関節と、中指の基節骨(第3基節骨)と中指に対応する中足骨(第3中足骨)の間にある関節と、薬指の基節骨(第4基節骨)と薬指に対応する中足骨(第4中足骨)の間にある関節と、小指の基節骨(第5基節骨)と小指に対応する中足骨(第5中足骨)の間にある関節を合わせた関節であると言え、手におけるMP関節(中手指節間関節(MetaCarpoPhalangeal joint (MCP関節))と区別するためMTP関節とも言う。
ここで、足Fにおける後述する足幅方向(左右方向)とは、後述する足Fの足長方向Lに対して、当該足長方向Lが略沿う水平面内で、略直交する方向であるとも言える。
一方、足Fにおける足厚方向(上下方向、鉛直方向)とは、後述する足Fの足長方向Lに対して、当該足長方向Lが略沿う鉛直平面内で、略直交する方向であるとも言える。
足Fの足根骨における関節は、爪先Tから踵Hに向かって順番に、中足骨(親指・人差し指・中指・薬指・小指に対応する5本の中足骨)と足根骨(内側楔状骨・中間楔状骨・外側楔状骨・立方骨)の間にあるリスフラン関節や、足根骨内における(立方骨及び舟状骨と距骨及び踵骨の間にある)ショパール関節などを有している。
又、ショパール関節は、舟状骨と距骨の間にある距舟関節と、立方骨と踵骨の間にある踵立方関節を合わせた関節であると言え、横足根関節とも言う。
その他、使用者Uの足Fの足根骨における関節は、上述したリスフラン関節やショパール関節以外にも、外側楔状骨と立方骨の間にある楔立方関節や、楔状骨(内側楔状骨・中側楔状骨・外側楔状骨)と舟状骨の間にある楔舟関節、距骨と踵骨の間にある距骨下関節などを有している。
図2、3に示したように、本発明における使用者Uの足Fの「足長方向(前後方向)L」とは、使用者Uの足Fにおける爪先T(親指・人差し指・中指・薬指・小指のうち、最も前方へ突出した指の先端)と踵H(踵Hにおいて最も後方へ突出した先端)を結ぶ方向を意味する。
よって、使用者Uの足Fは、足長方向Lに沿って前から順番に(爪先Tから踵Hに向かって順番に)、MP関節、リスフラン関節、ショパール関節を有していると言える。
又、本発明では、このような使用者Uの足Fについて、その一方の側部をFS1とし、足Fの底部をFB、他方の側部をFS2とすると共に、使用者Uの足Fにおいて、その前部分(爪先Tからショパール関節まで)をFF、後部分(ショパール関節から踵Hまで)をFRとし、更に、前部分FFにおける甲部をFKとする。
特に、使用者Uの足Fのうち、前部分FFの甲部FK(上面)と各指の上面(各指の上部)を合わせて、甲部FK側、又は、上面FJであると言える。
又、使用者Uの足Fにおける一方の側部FS1とは、前部分FFの一方の側部(例えば、親指の一方側の側部(内甲側の側部)を含む)と後部分FRの一方の側部を合わせたものであり、足Fにおける他方の側部FS2とは、前部分FFの他方の側部と後部分FRの他方の側部を合わせたものであり、足Fにおける底部FBとは、前部分FFの底部と後部分FRの底部を合わせたものであると言える。
図2、3に示したように、本発明における使用者Uの足Fの「足幅方向S」とは、上述したように、使用者Uの足Fの上述した足長方向Lに対して、当該足長方向Lが略沿う水平面内で、略直交する方向であって、一方の側部FS1から他方の側部FS2までを少なくとも含む方向を意味する。
詳解すれば、足Fの足幅方向Sは、上述した使用者Uの足Fの足長方向Lの各位置に応じており、例えば、足Fの爪先T近傍(爪先TからMP関節まで)における足幅方向Sとは、親指・人差し指・中指・薬指・小指を纏めた部分の一方の側部FS1(親指の一方側の側部(内甲側の側部))から、親指・人差し指・中指・薬指・小指を纏めた部分の他方の側部FS2(小指の他方側の側部(外甲側の側部))までを少なくとも含み、足長方向Lが略沿う水平面内で、略直交する方向であると言える。
一方、足Fの後部分FR(ショパール関節から踵Hまで)における足幅方向Sとは、後部分FRの一方の側部FS1から、後部分FRの他方の側部FS2までを少なくとも含み、足長方向Lが略沿う水平面内で、略直交する方向であると言える。
図1、2、4に示したように、本発明における使用者Uの足Fの「足囲(足胴回り)W」とは、使用者Uの足Fにおける一方の側部FS1から底部FBを経由して他方の側部FS2までを少なくとも含む部分を意味し、更に、甲部FK側を含んでいても良い。
詳解すれば、足囲Wは、上述した使用者Uの足Fの足長方向Lの各位置に応じており、例えば、足Fの爪先T近傍(爪先TからMP関節まで)における足囲Wとは、親指・人差し指・中指・薬指・小指を纏めた部分の一方の側部FS1(親指の一方側の側部(内甲側の側部))から、親指・人差し指・中指・薬指・小指の底部FBを経由して、親指・人差し指・中指・薬指・小指を纏めた部分の他方の側部FS2(小指の他方側の側部(外甲側の側部))も経由して、親指・人差し指・中指・薬指・小指の上面FJ(甲部FK側)も含み、親指・人差し指・中指・薬指・小指を纏めた部分の一方の側部FS1まで1周して戻ってくるまでを含む部分であると言える。
一方、足Fの後部分FRから踵Hまで(ショパール関節から踵Hまで)における足囲Wとは、後部分FRの一方の側部FS1から、後部分FRの底部FBを経由して、後部分FRの他方の側部FS2までを含む部分と言え、後部分FRの上面は当然含まない(つまり、1周して戻ってはこない)。
詳解すれば、足Fの爪先T近傍における足囲方向Cとは、親指・人差し指・中指・薬指・小指を纏めた部分の一方の側部FS1から、親指・人差し指・中指・薬指・小指の底部FBと、親指・人差し指・中指・薬指・小指を纏めた部分の他方の側部FS2と、親指・人差し指・中指・薬指・小指の上面FJ(甲部FK側)を経由して、親指・人差し指・中指・薬指・小指を纏めた部分の一方の側部FS1の各表面まで略沿って戻る(1周回る)周方向であると言える。
一方、足Fの後部分FRおける足囲方向Cとは、後部分FRの一方の側部FS1から、後部分FRの底部FBを経由して、後部分FRの他方の側部FS2までの各表面に略沿う周方向であり、後部分FRの上部は当然略沿わない(つまり、1周回る周方向ではない)。
図3、11に示すように、アッパー部材1の足長方向L’は、当該アッパー部材1が足Fを覆った際、その足Fの足長方向Lに略沿う方向であると言えると共に、アッパー部材1のうち後述の爪先部分1t(爪先部分1t(緯編地2の爪先部分2t)において最も前方へ突出した部分の先端)と踵部分1h(踵部分1h(緯編地2の踵部分2h)において最も後方へ突出した部分の先端)を結ぶ方向であるとも言える。
又、アッパー部材1の足長方向長さ(前後長さ)1Lは、当該アッパー部材1が足Fを覆った際、当該アッパー部材1における足Fの足長方向Lに略沿った長さであるとも言えると共に、アッパー部材1における爪先部分1t(爪先部分1tにおいて最も前方へ突出した部分の先端)から踵部分1h(踵部分1hにおいて最も後方へ突出した部分の先端)までの長さとも言える。
尚、アッパー部材1である一体編成された緯編地2の足長方向L’が緯編組織のコース方向であり、アッパー部材1(緯編地2)の足長方向長さ1Lが緯編組織のコース方向長さである。
図1、2、4に示すように、アッパー部材1の足幅方向S’は、当該アッパー部材1が足Fを覆った際、その足Fの足幅方向Sに略沿う方向であると言えると共に、アッパー部材1の上述した足長方向L’に対して、当該足長方向L’が略沿う水平面内で、略直交する方向であるとも言える。
尚、アッパー部材1である一体編成された緯編地2の足幅方向S’が緯編組織のウェール方向である。
図1、2、4に示すように、アッパー部材1の足囲方向C’は、当該アッパー部材1が足Fを覆った際、その足Fの足囲方向Cに略沿う方向であり、アッパー部材1の足囲W’は、当該アッパー部材1が足Fを覆った際、その足Fの足囲方向Cに略沿った長さであるとも言える。
尚、アッパー部材1である一体編成された緯編地2の足囲方向C’がウェール方向であり、アッパー部材1(緯編地2)の足囲W’がウェール方向長さである。
図1~11に示されたように、緯編地2は、アッパー部材1として立体的に一体編成され、且つ、無縫製であり、この緯編地1枚で、上述した使用者Uの足Fの全体を覆っている。
つまり、緯編地2は、使用者Uの足Fの足長方向Lにおける全ての位置で、使用者Uの足Fにおける一方の側部FS1から底部FBを経由して他方の側部FS2までを少なくとも含む足胴回りWを覆っていると言える。
緯編地2は、足Fにおける爪先T近傍を除いた前部分FF(MP関節からショパール関節まで)に対しては、当該前部分FFの一方の側部FS1から、前部分FFの他方の側部FS2と、前部分FFの甲部FK(上面FJ)を経由して、前部分FFの一方の側部FS1の各表面までを、1周回る部分(略筒状の中筒部分2b)で覆っていると言える。
このようにアッパー部材1を緯編地2で一体編成し、この緯編地2で、使用者Uの足Fの足長方向Lにおける全ての位置で、使用者Uの足Fにおける一方の側部FS1から底部FBを経由して他方の側部FS2までを少なくとも含む足胴回りWを覆っている。
又、緯編地2は、上述した緯編組織を複数重ねて、一部又は全部を構成しても(2重緯編地や3重緯編地などでも)良いが、上述した緯編組織1重で構成して、軽量化を図っても構わない。
尚、緯編地2の重量も、特に限定はないが、例えば、15g以上35g以下、好ましくは18g以上32g以下、更に好ましくは20g以上30g以下(25gなど)であっても良い。
その他、緯編地2は、使用者Uの足Fの爪先T側を覆う爪先部分2tや、使用者Uの足Fの踵Hを覆う踵部分2hなどを有していても良い。
尚、緯編地2において、上述した爪先部分2tと前筒部分2aと中筒部分2bは、合わせて前部分2fであり、上述した踵部分2hと後開口部分2c、履き口2gは、合わせて後部分2rであるとも言える。
尚、緯編地2における一方の側部分2s1とは、緯編地2の前部分2fの一方の側部分と後部分2rの一方の側部分を合わせたものであり、緯編地2における他方の側部分2s2とは、前部分2fの他方の側部分と後部分2rの他方の側部を合わせたものであり、編地2における足裏部分2uとは、前部分2fの底部と後部分2rの底部を合わせたものであると言える。
図1~11に示されたように、伸縮部21は、緯編地2の一部であって、所定方向に伸縮する部分であり、又、補強部22も、緯編地2の一部であって、上述した伸縮部21を補強する部分である。
これら伸縮部21と補強部22は、何れも緯編地2の一部として一体編成されている。
このような伸縮部21を補強するのであれば、補強部22は、その構成に特に限定はないが、例えば、補強部22は、伸縮部21を編成する糸より伸度Dが低い糸で編成されていても良い。
これは、換言すると、伸縮部21は、補強部22を編成する糸より伸度Dが高い糸で編成されているとも言える。
これは、補強部22も、平面視で、上述した使用者Uの足Fにおける一方の側部FS1から他方の側部FS2へ又は他方の側部FS2から一方の側部FS1へ向いて配置されると共に、伸縮部21は、補強部22の隙間に配置されているとも言える。
尚、伸縮部21と補強部22の少なくとも一方は、使用者Uの足Fを1周回って覆っていても良いが、当該足Fの足囲方向Cの途中で、途切れていても良い。
このような伸縮部21、補強部22は、編成される糸の伸度Dによって特徴づけられるとも言えるが、ここで、この伸度D自体について述べる。
本発明において「伸度D」とは、緯編地2を編成する糸を、当該糸の長手方向に引っ張った際の伸び易さ(逆に言えば、伸び難さ)を意味する。
尚、この伸度Dは、伸縮部21、補強部22それぞれを編成する糸そのものの伸度であるため、「糸伸度D」とも言える。
又、伸度Dは、伸び易さを表現できるのであれば何れでも良いが、例えば、JIS-K-6900:1994に規定された応力-ひずみ曲線(stress-strain curve 、SSカーブ)で表しても良い。
よって、このSSカーブにあれば、緯編地2に使われる糸において、伸張時に必要な応力と共に、収縮時に生じる応力も把握でき、使用者Uが靴100を履いて緯編地2を伸張する時に必要な応力だけでなく、靴100を履いた後に、緯編地2が収縮して使用者Uの足Fを拘束する様子が明確になり、アッパー部材1の伸度Dを表すものとして適切であると言える。
伸度Dを示す応力-ひずみ曲線を、例えば、縦軸に応力(単位:N(ニュートン))とし、横軸に、伸張割合(単位:%)又は伸張長さ(単位:m)としたり、その他、伸度Dの単位として、所定の伸張割合(%)又は伸張長さ(m)だけ長手方向に伸張した時における応力(N(ニュートン))であっても良い。
尚、伸張割合とは、(伸張した時の長さ-伸張前の元の長さ)/(伸張前の元の長さ)で求められる。
このようなヒステリシスループとなる応力-ひずみ曲線(SSカーブ)で伸度Dを表した場合、その高低(大小)関係については、例えば、収縮時の傾き平均値(収縮時の区間におけるSSカーブ全体の傾き(例えば、単位はN/m)を平均した値)で高低を比較したり、その他、伸張時の傾き平均値(伸張時の区間におけるSSカーブ全体の傾きを平均した値)や、収縮時の傾き平均値と伸張時の傾き平均値を足して2で割った値などで高低を比較しても良い。
ここで、このヤング率は、JIS-K-6900:1994では「応力とひずみの商(割線弾性率)E=σ/ε、又は、応力-ひずみ曲線に対する接線(接線弾性率)E=dσ/dε」と規定されている。
このヤング率の単位は、N(ニュートン)/m2 (平方メートル)などとなる。
従って、ヤング率で伸度Dを表した場合、その高低関係についても、例えば、ヒステリシスループの収縮時の傾き平均値を表すヤング率同士で高低を比較したり、伸張時の傾き平均値を表すヤング率同士や、収縮時の傾き平均値と伸張時の傾き平均値を表す各ヤング率を足して2で割った値同士、ヒステリシスループ上の所定の点における接線の傾きを表すヤング率同士などで高低を比較することとなる。
尚、伸縮部(高伸度部)21や、補強部(低伸度部)22のような部分そのものとしての伸度は、「部分伸度D’」であるとも言える。
この「部分伸度D’」は、伸縮部21や補強部22のような緯編地2の一部分を、所定方向(緯編地2の足長方向L’(コース方向)又は足囲方向C’(ウェール方向))に引っ張った際の伸び易さ(逆に言えば、伸び難さ)を意味するとも言え、上述した応力-ひずみ曲線(stress-strain curve 、SSカーブ)や、ヤング率(引張弾性率)を用いて表したり、その他、部分伸度D’の単位として、所定の伸張割合(%)又は伸張長さ(m)だけ所定の方向(例えば、足囲方向C’(ウェール方向))に伸張した時における所定の幅(例えば、50mm)当りの応力(例えば、N(ニュートン)/50mm)であっても良い。
そこで、伸縮部21や、補強部22のそれぞれの構成について、以下に詳解する。
図1~11に示したり、上述したように、伸縮部21は、所定の伸度D(糸伸度Dや、部分伸度D’)を有して所定方向に伸縮する部分であり、これは、アッパー部材1(緯編地2)を所定方向に引っ張った際に、補強部22より伸び易いからとも言える。
つまり、この伸び易さを換言すれば、伸縮部21を編成する糸の糸伸度D(伸縮部21としての部分伸度D’)が、補強部22を編成する糸の糸伸度D(補強部22としての部分伸度D’)より高いとも言える。
尚、伸縮部21の伸度Dの具体的な値は、伸縮する(又は、補強部22の伸度Dより高い)のであれば、何れの値でも良い。
つまり、伸縮部21は、緯編地2の足幅方向S’のうち何れかの方向に略沿う方向、又は、足幅方向S’に対して若干の角度をつけた方向に向いて配置されているとも言える。
伸縮部21が略帯状である場合、その伸縮部21は途中で屈曲していても良い。
又、伸縮部21が略帯状である場合、その伸縮部21の幅は、例えば、当該伸縮部21を編成する伸縮糸が、1本(緯編地2としての1コース)以上、7本(緯編地2としての7コース)以下であっても良い。
以下、伸縮部21は、略帯状であるとして述べる。
ここで、「所定の足幅方向範囲」とは、伸縮部21の一方端から他方端まで(又は他方端から一方端まで)の足幅方向S’に亘る範囲とも言えるが、伸縮部21が、使用者Uの足Fを1周回って覆っている場合(つまり、緯編地2の上面部分2j(甲部分2k)側と足裏部分2uに亘って伸縮部21が配置されている場合)には、この足幅方向範囲は、緯編地2全体となり、伸縮部21の足幅方向範囲における一方端や他方端は存在しなくなる。
又、伸縮部21は、当該足Fの足長方向L(緯編地2の足長方向L’)に略沿って、所定の足長方向範囲に配置されることとなる。
ここで、「所定の足長方向範囲」とは、最も前(爪先部分2t)側に配置された伸縮部21の前端から、最も後(踵部分2h)側に配置された伸縮部21の後端までの足長方向L’に略沿った範囲となる。
尚、伸縮部21における足幅方向範囲や足長方向範囲は、後述する補強部22における足幅方向範囲や足長方向範囲と略同一であるとも言える。
このような伸縮部21中の伸度Dが異なる部分は、伸縮部21を編成する糸(伸縮糸)の各編目(ループ)の数・大きさを、他の部分と異なるようにしたり、後述する補強部22内の浮編組織5が、伸縮部21に跨ることによって設けられても良い。
ここまで述べた伸縮部(高伸度部)21を編成する糸(謂わば、伸縮糸又は高伸度糸)については、後述する補強部(低伸度部)22を編成する糸より伸度(糸伸度)Dが高ければ、その他は特に限定はないが、例えば、ポリウレタン(PU)樹脂製の糸とゴム製の糸の少なくとも一方を含んでいても良い。
又、伸縮糸は、芯糸に対して鞘糸を巻き付けたカバリング構造であっても良い。
更に、伸縮部21を編成する伸縮糸としては、後述する熱融着性部分を有した熱融着糸を含んでいたり、その他の素材の糸を含んでいても良い。
又、この伸縮糸で編成された伸縮部21としての部分伸度D’も、その具体的な値に、特に限定はないが、例えば、幅(生地幅)50mmの伸縮部21が足囲方向C’(ウェール方向)に15%伸張した時の応力(単位:N(ニュートン)/50mm)が、1.00N/50mmm以上30.00N/50mm以下、好ましくは3.00N/50mm以上20.00N/50mm以下、更に好ましくは5.00N/50mm以上15.00N/50mm以下であっても良い。
図1~11に示したり、上述したように、補強部22は、上述した伸縮部21を補強する部分であるが、ここで、「補強部22が伸縮部21を補強する」とは、補強部22で伸縮部21を支える(又は、アッパー部材1全体としての過度の伸びを抑えて、当該アッパー部材1の形状を保つ(型崩れを抑える))ことを意味するとも言える。
そのため、補強部22は、伸縮部21より伸び難く、換言すれば、補強部22を編成する糸の糸伸度D(補強部22としての部分伸度D’)が、伸縮部21を編成する糸の糸伸度D(伸縮部21としての部分伸度D’)より高いとも言える。
補強部22の配置も、特に限定はないが、例えば、平面視で、上述した使用者Uの足Fにおける一方の側部FS1から他方の側部FS2へ、又は、他方の側部FS2から一方の側部FS1へ向いて配置されていても良い。
つまり、補強部22も、緯編地2の足幅方向S’のうち何れかの方向に略沿う方向、又は、足幅方向S’に対して若干の角度をつけた方向に向いて配置されているとも言える。
補強部22が略帯状である場合、その補強部22は途中で屈曲していても良い。
又、補強部22が略帯状である場合、その補強部22の幅は、例えば、当該補強部22を編成する補強糸が、1本(緯編地2としての1コース)以上、7本(緯編地2としての7コース)以下であっても良い。
以下、補強部22も、略帯状であるとして述べる。
ここで、「所定の足幅方向範囲」とは、補強部22の一方端から他方端まで(又は他方端から一方端まで)の足幅方向S’に亘る範囲とも言えるが、補強部22が、使用者Uの足Fを1周回って覆っている場合(つまり、緯編地2の上面部分2j(甲部分2k)側と足裏部分2uに亘って補強部22が配置されている場合)には、この足幅方向範囲は、緯編地2全体となり、補強部22の足幅方向範囲における一方端や他方端も存在しなくなる。
又、補強部22も、当該足Fの足長方向L(緯編地2の足長方向L’)に略沿って、所定の足長方向範囲に配置される。
ここで、「所定の足長方向範囲」とは、最も前(爪先部分2t)側に配置された補強部22の前端から、最も後(踵部分2h)側に配置された補強部22の後端までの足長方向L’に略沿った範囲となる。
尚、補強部22における足幅方向範囲や足長方向範囲も、上述した伸縮部21における足幅方向範囲や足長方向範囲と略同一であるとも言える。
このような補強部22中の伸度Dが異なる部分は、補強部22を編成する糸(低伸度糸)の各編目(ループ)の数・大きさを、他の部分と異なるようにしても良く、又、後述する補強部22において、浮編組織5がある位置に設けられるとも言える。
ここまで述べた補強部22は、アッパー部材1(又は、靴100)としての補強材を構成しているとも言える。
又、補強部(低伸度部)22を編成する糸(謂わば、補強糸又は低伸度糸)としては、熱融着性部分を有した熱融着糸を含んでいても良い(この熱融着糸を含むことで、補強部22がまさしく補強材になれるとも言える)。
この熱融着性部分は、熱処理をすることで溶融する部分であって、熱融着糸が非熱融着性部分も有している場合には、熱融着性部分は、当然、非熱融着性部分より融点が低くなる。
熱融着糸は、例えば、融点がより高い非熱融着性部分を芯とし、融点がより低い熱融着性部分を鞘とした芯鞘構造や、融点がより高い非熱融着性部分の芯糸に対して、融点がより低い熱融着性部分の鞘糸を巻き付けたカバリング構造などでも良い。
又、この補強糸で編成された補強部22としての部分伸度D’も、その具体的な値に、特に限定はないが、例えば、幅(生地幅)50mmの補強部22が足囲方向C’(ウェール方向)に15%伸張した時の応力(単位:N(ニュートン)/50mm)が、3.00N/50mm以上50.00N/50mm以下、好ましくは7.00N/50mm以上30.00N/50mm以下、更に好ましくは10.00N/50mm以上20.00N/50mm以下であっても良い。
又、伸縮部(高伸度部)21の部分伸度D’から、補強部(低伸度部)22の部分伸度D’を引いた値(つまり、伸縮部(高伸度部)21と補強部(低伸度部)22との部分伸度D’の差(部分伸度差)ΔD’)も、0より大きければ、その具体的な値に、特に限定はないが、例えば、幅(生地幅)50mmの各部分(各生地)が足囲方向C’(ウェール方向)に15%伸張した時の応力(単位:N(ニュートン)/50mm)の部分伸度差ΔD’が、2.00N/50mm以上20.00N/50mm以下、好ましくは4.00N/50mm以上10.00N/50mm以下、更に好ましくは5.00N/50mm以上8.00N/50mm以下であっても良い。
上述した補強部22には、シューホール3が形成されていても良い。
このシューホール3について、以下に詳解する。
このシューホール3を有する場合には、補強部22に形成されていれば、その他、何れの箇所に設けられていても良い。
特に、シューホール3が長孔状である場合、その長軸の方向も、特に限定はないが、例えば、使用者Uの足Fの足囲方向C(緯編地2の足囲方向C’)や、補強部(低伸度部)22の延びる方向に略沿っていても良い。又、シューホール3が長孔状である場合、後述するシューレース101を1本だけでなく複数本、挿通することが出来るとも言える。
又、シューホール3の大きさは、足囲方向C’の長さが、当該シューホール3を構成する編目(ループ)の数によって決まり、足長方向L’の長さが、緯編地2におけるコース数によって決まるとも言え、それらの数も特に限定はないが、例えば、編目の数であれば3個以上10個以下、コース数であれば3コース以上6コース以下であっても良い。
尚、シューホール3を伏せ目で編成した場合には、当該シューホール3において、この伏せ目と対向する側は、掛け目となるとも言える。
又、シューホール3は、その孔の周縁を樹脂で補強していたり、ハトメ(鳩目)その他の樹脂製、金属製等の部材を嵌め込んでいても良い。
図6~9に示したように、浮編組織5は、上述した補強部22に設けられた組織であって、浮編組織5は、補強部22に含まれるとも言える。この浮編組織5は、後述する漸変部6を、少なくとも使用者Uの足FにおけるMP関節の近傍を覆う位置に有している。
又、浮編組織5を編成する糸(浮糸)5aは、当該浮編組織5以外の部分(非浮編組織)を編成する糸より伸度Dが低くても良い。
この場合、浮編組織5の少なくとも一部も、補強部22と同様に、平面視で、緯編地2の足幅方向S’(足囲方向C’)のうち何れかの方向に略沿う方向、又は、足幅方向S’(足囲方向C’)に対して若干の角度をつけた方向に向いて(換言すれば、使用者Uの足Fの足幅方向S(足囲方向C)に対して斜めに)配置されているとも言える。
浮編組織5の形状も、補強部22内において、特に限定はなく、例えば、略線状(略帯状や略筋(すじ)状)であったり、先細り状(略三角形状)や略矩形状などであっても良い。
浮編組織5が略線状である場合、その浮編組織5は途中で屈曲していても良い。
又、浮編組織5が略線状である場合、その浮編組織5の幅は、例えば、当該浮編組織5の浮糸5aが、1本(緯編地2としての1コース)以上、3本(緯編地2としての7コース)以下であっていたり、部分的に異なっていても良い。
以下、浮編組織5も、略線状であるとして述べる。
ここで、「所定の足幅方向範囲」とは、浮編組織5の一方端から他方端まで(又は他方端から一方端まで)の足幅方向S’に亘る範囲とも言えるが、当然に、上述した補強部22内に設けられるため、当該補強部22の足幅方向範囲と略同じか、より狭いこととなる。
浮編組織5の足幅方向範囲として、中筒部分2bにおいては、甲部分2kにおける上述した左右一対のシューホール3の略間以外は、ほぼ使用者Uの足Fを1周回って覆って(緯編地2の上面部分2j(甲部分2k)側の一部と足裏部分2uに亘って浮編組織5が配置されて)いても良い。
更に、中筒部分2bの足長方向L’の略中央から後側では、側面視で、シューホール3と略同じ位置(詳解すれば、シューホール3の位置まで、又は、シューホール3を越える位置(シューホール3よりも上方位置)が、足幅方向範囲の一方端や他方端となっていても良い。又、これらの一方端と他方端も、平面視で、左右対称でなくとも構わない。尚、浮編組織5の足幅方向長さとは、平面視で、当該浮編組織5における足幅方向S’に略沿った一方端から他方端までの長さであり、浮編組織5の足囲方向長さとは、当該浮編組織5における足囲方向C’に略沿って使用者Uの足Fをぐるっと回る一方端から他方端までの長さであるとも言える。
このように、浮編組織5の足幅方向範囲を変化させることで、浮編組織5を、使用者Uの足FにおけるMP関節とリスフラン関節とショパール関節のうち少なくとも1つの関節を避ける位置に配置しても良い。
尚、ここまで述べた浮編組織5の足幅方向範囲は、当該浮編組織5を編成する浮糸5aの引き返しの距離・数・位置や、各編目(ループ)の数・大きさ等によって決まると言える。
又、浮編組織5も、当該足Fの足長方向L(緯編地2の足長方向L’)に略沿って、所定の足長方向範囲に配置される。
ここで、「所定の足長方向範囲」とは、最も前(爪先部分2t)側に配置された浮編組織5の前端から、最も後(踵部分2h)側に配置された浮編組織5の後端までの足長方向L’に略沿った範囲となる。尚、浮編組織5の足長方向長さとは、浮編組織5における足長方向L’に略沿った前端から後端までの長さであるとも言える。
尚、浮編組織5は、全ての補強部22に設けられていなくとも良く、例えば、緯編地2の足長方向L’に略沿って繰り返される複数の補強部22のうち、所定数ごとの補強部22には浮編組織5を設けない(3つの補強部22のうち、1つの補強部22には浮編組織5を設けない)など、間引いても構わない。
浮編組織5も、その一部に、上面FJ側及び底部FB側において、伸度D(部分伸度D’)が異なる部分を有していても良い。
このような浮編組織5中の伸度Dが異なる部分は、浮編組織5を編成する浮糸5aの各編目(ループ)の数・大きさを、他の部分と異なるようにしても良い。
図6~9に示したり、上述したように、浮編組織5を編成する浮糸5aは、当該浮編組織5以外の部分(非浮編組織)を編成する糸より伸度Dが低くても良く、この場合を換言すれば、浮糸5aは、アッパー部材1(緯編地2)を編成する糸の中で、最も伸度(糸伸度)Dが低いとも言える。
尚、浮編組織5の浮糸5aの伸度Dも、その具体的な値は、伸縮部21を補強する(伸縮部21の伸度Dより低い)のであれば、何れの値でも良い。
その他、浮糸5aは、補強部22における非浮編組織を編成する糸と同じであっても良い。
又、浮編組織5の浮糸5aは、使用者Uの足Fにおけるリスフラン関節とショパール関節のうち少なくとも1つの関節の近傍に、側面視で後方に向かうにつれて斜め下方に延びるように配置されていても良い。ここで、使用者Uの足FのMP関節が屈曲して踵Hが上方に移動した場合に、アッパー部材1に取り付けられているソール部材30も屈曲するものの、アッパー部材1の踵部分1hは、ソール部材30の反力により、側面視で後方に向かうにつれて斜め下方に延びる方向に引っ張られる。この場合において、浮編組織5を編成する糸を、使用者Uの足Fにおけるリスフラン関節とショパール関節のうち少なくとも1つの関節の近傍に、側面視で後方に向かうにつれて斜め下方に延びるように配置することにより、上述のごとくアッパー部材1の踵部分1hがソール部材30により引っ張られた場合にも、斜め方向に延びる浮編組織5の糸によりアッパー部材1が伸びるのを抑制できるので、アッパー部材1が使用者Uの足Fを十分にホールドすることが可能である。
このような浮糸5aの素材は、その伸度Dが、非浮編組織を編成する糸より低くなるのであれば、特に限定はないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等のポリエステル樹脂などであっても構わない。
尚、同じ浮糸5aである糸でも、浮編とならず、上述した補強部22の一部を編成する糸の1種として用いられていても良い。
図6~9に示したように、漸変部6は、上述した浮編組織5の足囲方向長さが漸次変化する部分であって、少なくとも使用者Uの足FにおけるMP関節の近傍を覆う位置に設けられている。つまり、漸変部6は、浮編組織5が配置される足長方向位置(前後位置)によって、当該浮編組織5の足囲方向長さが漸次変化するとも言える。
又、漸変部6は、上述した浮編組織と、当該浮編組織5以外の部分(非浮編組織)との境界が漸次変化する部分であるとも言え、この場合の浮編組織5と非浮編組織との「境界」とは、複数の浮編組織5が、緯編地2の足幅方向S’(足囲方向C’)に略沿って、又は、足幅方向S’に対して若干の角度をつけて、所定の足幅方向範囲に配置されている場合には、複数の浮編組織5の足幅方向範囲における一方端又は他方端それぞれを結んだ線を意味し、複数の浮編組織5が、緯編地2の足長方向L’に略沿って、所定の足長方向範囲に配置されている場合には、複数の浮編組織5の足長方向範囲における前端又は後端それぞれを結んだ線を意味するとも言える。
以下、漸変部6を有する浮編組織5が設けられた補強部22は、足幅方向S’(足囲方向C’)に略沿って、1周回って配置されているものとして述べる。
例えば、図8中に2カ所の楕円で示した漸変部6を説明すれば、前側の楕円については、前から1番目の浮糸5a(1本のみ)の足囲方向C’の挿入長さ(足囲方向長さ)は11.5cmで、この浮糸5aにおける補強部22の足囲W’は15.6cmであるから、その挿入割合は11.5/15.6=0.73717…≒74%となり、前から2番目の浮糸5a(2本)の足囲方向C’の挿入長さは9.7cmで、この浮糸5aにおける補強部22の足囲W’は16.0cmであるから、その挿入割合は9.7/16.0=0.60625≒61%となり、前から3番目の浮糸5a(2本)の足囲方向C’の挿入長さは9.6cmで、この浮糸5aにおける補強部22の足囲W’は16.6cmであるから、その挿入割合は9.6/16.6=0.57831…≒58%となっていることから、漸変部6において、前から1番目~3番目までの浮糸5aの挿入長さ(足囲方向長さ、つまり、浮編組織5と非浮編組織の境界)は、漸減している。
この補強部22の伸度Dのコントロールによって、補強部22と非補強部との切替りで、ホールド性を高めながら足当たり感を向上できる(「足当たり感の向上」)。
そこで、浮編組織5(浮糸5a)の足囲方向長さ(挿入割合)を変化させた(漸変部6を設けた)時に、実際に補強部22に生じる応力の変化を、以下の試験にて示す。
ここまで述べた浮編組織5(浮糸5a)の足囲方向長さ(挿入割合)と、浮編組織5を含む補強部22の伸度D(特に、部分伸度D’)の関係について、以下の試験を行う。
この試験では、浮糸5a(浮編組織5)を挿入する長さを変えた2種類の短冊状緯編地(補強部22に相当)を、引張試験機にて掴んで(チャックして)100mm/分の引張速度で引っ張った(伸張させた)際に、チャック部分(補強部22)にかかる応力(単位:N(ニュートン)に対する短冊状緯編地(補強部22)の伸張割合を測定する。
その測定結果を、縦軸に応力、横軸に伸張割合としたグラフで、図10に示す。
この短冊状緯編地を編成する熱融着糸は、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂製の芯糸(167dtex、フィラメント数72)に対して、ポリアミド(ナイロン)樹脂製の鞘糸(110dtex)を、200回/mで巻き付けたカバリング構造の糸である。
ここまで述べた短冊状緯編地に挿入される浮糸5a(浮編組織5)は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製の糸であって、詳解すれば、実総繊度330dtex(167dtex、フィラメント数48の双糸)、総フィラメント数96、糸としての引張強度(つまり、糸伸度D)3.63cN/dtex)である。
この浮糸5aを、上述した短冊状緯編地1枚に対して、8本たるみなく挿入した。
ここで、浮糸5aの挿入長さは、15mm、30mm、45mm、60mmの4種類であり、引張試験機におけるチャック間距離が60mmであることから、それぞれの挿入長さは、引っ張られる短冊状緯編地のチャック間距離の25%、50%、75%、100%である(この場合の挿入長さは、足囲方向長さや挿入割合であるとも言える)。
この挿入割合が25%、50%、75%、100%の短冊状緯編地をそれぞれ1つずつ作成した(図10中の25%、50%、75%、100%参照)。
尚、引張試験機のチャック幅は50mmである。
又、この試験における伸張割合とは、(伸張した時のチャック間距離-伸張前の元のチャック間距離)/(伸張前の元のチャック間距離)で求められる。
上述した図10より、何れの伸張割合においても、浮糸5aの挿入割合が高い(足囲方向長さが長い)ほど、補強部22(チャック部分)にかかる応力も高くなっており、浮糸5a(浮編組織5)の挿入割合が高い補強部22ほど、当該補強部22は伸び難くなっている。
これを換言すれば、浮糸5a(浮編組織5)の挿入割合が高い(足囲方向長さが長い)補強部22ほど、その伸度D(部分伸度D’))は低いと言えると共に、補強部22に対する浮糸5aの挿入割合(足囲方向長さ)を徐々に変えることによって、当該補強部22が発揮する応力も徐々に変化させることが可能となる。
以下は、使用者Uが履く靴100について述べる。
図11には、本発明に係る靴100が示されている。
この靴100は、使用者Uが履くものであり、当該使用者Uの足Fを覆うこととなる。
又、靴100全体としての重量も、特に限定はないが、例えば、80g以上170g以下、好ましくは100g以上150g以下、更に好ましくは110g以上140g以下(125gなど)であっても良い。
尚、図1~9におけるアッパー部材1では、伸縮部21及び補強部22が、使用者Uの足Fの足幅方向Sに略沿って、又は、足幅方向Sに対して斜めに配置されているが、図11におけるアッパー部材1では、伸縮部21は、平面視で、使用者Uの足Fにおける一方の側部FS1から他方の側部FS2へ又は他方の側部FS2から一方の側部FS1へ向いて先細り状に配置され、補強部22は、平面視で、使用者Uの足Fの足幅方向Sに蛇行して配置されている。
図11に示すように、ソール部材30は、靴100において、上述のアッパー部材1の下方から取り付けられる(貼り付けられる)部材である。
ソール部材30は、その素材について、特に限定はないが、例えば、合成ゴムや、エチレン・酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂などの合成樹脂、又は、合成ゴムや、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリウレタン樹脂などの合成樹脂を発泡させたもの、天然ゴム、天然皮革などであっても良い。
ソール部材30の形状などは、靴100の使用用途に応じて、特に限定はない。
ソール部材30の重量も、特に限定はないが、例えば、70g以上130g以下、好ましくは80g以上120g以下、更に好ましくは90g以上110g以下(100gなど)であっても良い。
ソール部材30の足長方向長さ30Lは、特に限定はないが、例えば、上述したアッパー部材1の足長方向長さ1Lより長くても構わない。
このように、ソール部材30の足長方向長さ30Lを、アッパー部材1の足長方向長さ1Lより長くすることによって、アッパー部材1をソール部材30に取り付けた際に、アッパー部材1全体で、使用者Uの足Fを緩やかに拘束でき、使用者Uが靴100を履いた際に、使用者Uの足Fの皮膚に、アッパー部材1を更に追従させ易くなる。
ここで、本発明における「ソール部材30の足長方向長さ30L」とは、アッパー部材1をソール部材30に取り付ける前(アッパー部材1が単独で存在している時(一旦、アッパー部材1をソール部材30に取り付けた後に、敢えてソール部材30から取り外した時も含む))の当該ソール部材30の足長方向長さ30Lを意味する。
図11に示すように、シューレース(靴紐)101は、アッパー部材1において、上述したシューホール3に挿通する紐状の部材である。
シューレース101は、シューホール3に挿通することが出来るのであれば、何れの色・素材・幅(太さ)・長さ・断面形状・構成(平紐等)であっても良い。
又、複数のシューホール3に対するシューレース101の挿通についても、隣接するシューホール3それぞれに(飛ばさずに)挿通したり、隣接するシューホール3のうち1つ又は複数だけ飛ばして挿通しても良い。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。アッパー部材1、靴100等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することが出来る。
アッパー部材1(緯編地2)は、左右の区別なく編成されて、同一形状の2つのアッパー部材1に対して、左右何れのソール部材30を取り付けても良く、同一形状の2つのアッパー部材1を、左右何れの靴100に対して用いても構わない。
アッパー部材1には、プリントを施したり、シールを張り付ける等をしても良い。
アッパー部材1は、その甲部FK側に舌片状のタン部分や、左右一対の羽根部分を有し、この羽根部分にシューホール3が設けられていても良い。
逆に、アッパー部材1は、シューホール3自体を有さなくとも良く、又、靴100は、シューレース101を用いなくとも構わない。
尚、アッパー部材1は、伸縮部21と補強部22の他に、例えば、緯編地2の爪先部分2tや、踵部分2h、後開口部分2c、履き口2gなどの後部分2rに、伸縮部21や補強部22を編成する糸以外の糸等で編成された部分を有していても良い。
伸縮部21と補強部22は、何れか一方が他方に対して隆起又は陥没するなど、伸縮部21と補強部22で凹凸を形成していても良い。
伸縮部21は、平面視で、使用者Uの足Fにおける一方の側部FS1から他方の側部FS2へ又は他方の側部FS2から一方の側部FS1へ向いて先細り状に配置されていても良く、ここで、「平面視で、使用者Uの足Fにおける一方の側部FS1から他方の側部FS2へ又は他方の側部FS2から一方の側部FS1へ向いて先細り状に配置されている」とは、伸縮部21は、緯編地2を上から視た平面視(上面部分2j(甲部分2k)側)で、足Fにおける一方の側部FS1(緯編地2の一方の側部分2s1)から他方の側部FS2(緯編地2の他方の側部分2s2)へ、又は、他方の側部FS2(緯編地2の他方の側部分2s2)から一方の側部FS1(緯編地2の一方の側部分2s1)へ向いて先細ることを意味する。
補強部22は、平面視で、使用者Uの足Fの足幅方向Sに蛇行して配置されていても良い、ここで、「蛇行して配置されている」とは、補強部22が、緯編地2(アッパー部材1)を上から視た平面視(上面部分2j(甲部分2k)側)で、使用者Uの足Fにおいて、一方の側部FS1から他方の側部FS2に向いて延びた後に他方の側部FS2から一方の側部FS1に向いて延び、又は、他方の側部FS2から一方の側部FS1に向いて延びた後に一方の側部FS1から他方の側部FS2に向いて延びる(換言すれば、ジグザク状になる)部分が、当該足Fの足長方向Lに沿って、所定の足長方向範囲(所定回数)だけ繰り返すことを意味する。
緯編地2の履き口2gは、ウーリー糸を含む糸で編成されていたり、履き口2gの後部に上方突出した舌片が設けられていても良い。
シューホール3は、補強部22に設けられる以外に、伸縮部21に設けられていても良い。
浮編組織5は、緯編地2の足長方向L’に略沿って配置されている部分を有していても良かったが、上述したアッパー部材1(緯編地2)の底部FB(裏面部分2u)側における足幅方向S’略中央の外側に設けられた略線状の部分の他、アッパー部材1(緯編地2)の甲部分2k側(使用者Uの足Fの上面FJ)に設けられていても良い。
漸変部6(浮編組織5)は、経編地2のうち、使用者Uの足FにおけるMP関節の近傍を覆う位置以外に設けられていても良く、例えば、リスフラン関節やショパール関節の近傍を覆う位置や、各指を覆う前筒部分2aなどに設けられていても構わない。
尚、本発明における「関節の近傍」とは、当該関節を含む近辺を意味し、その範囲は、当該関節を中心に足長方向(前後)に所定幅(例えば、前後に5mmや10mmなど)であっても良い。
上述した緯編地2は、加熱(熱処理)によって成形(加熱成形)されても良く、この加熱成形では、緯編地2を、人の平均的な足型である「ラスト(Last)」に履かせた(被せた)状態で熱処理する。
このような加熱成形によって、緯編地2における補強部(低伸度部)22を、使用者Uの足Fの足長方向Lや足厚方向に対して斜めに位置するMP関節・リスフラン関節・ショパール関節に寄り添うように、緯編地2の足長方向L’や足厚方向に対して斜めに配置させた状態を保持しても良い。
尚、上述した伸度D(糸伸度D、部分伸度D’)は、加熱成形する前に測定した伸度D及び加熱成形した後に測定した伸度Dの何れをも含む。
1L アッパー部材の足長方向長さ
2 緯編地
21 伸縮部
22 補強部
5 浮編組織
6 漸変部
30 ソール部材
30L ソール部材の足長方向長さ
100 靴
U 使用者
F 使用者の足
S 使用者の足の足幅方向
D 糸の伸度
Claims (7)
- 使用者が履く靴のアッパー部材であって、
当該アッパー部材は、前記使用者の足を覆い、且つ、立体的に一体編成された無縫製の緯編地であり、
前記緯編地は、所定方向に伸縮する伸縮部と、この伸縮部を補強する補強部を有し、
前記補強部の一部のみに、浮編組織が設けられ、
前記浮編組織は、少なくとも前記使用者の足におけるMP関節の近傍を覆う位置に、前記浮編組織の足囲方向長さが、前記使用者の足における前後方向に略沿って漸次変化する漸変部を有し、
前記漸変部は、前記MP関節の近傍を覆う位置において、下に凸の形状であることを特徴とするアッパー部材。 - 使用者が履く靴のアッパー部材であって、
当該アッパー部材は、前記使用者の足を覆い、且つ、立体的に一体編成された無縫製の緯編地であり、
前記緯編地は、所定方向に伸縮する伸縮部と、この伸縮部を補強する補強部を有し、
前記補強部の一部のみに、浮編組織が設けられ、
前記浮編組織は、少なくとも前記使用者の足におけるMP関節の近傍を覆う位置に、前記浮編組織の足囲方向長さが、前記使用者の足における前後方向に略沿って漸次変化する漸変部を有し、
前記補強部は、前記使用者の足におけるMP関節の近傍を覆う位置の甲部分側に、前記浮編組織が設けられていない箇所を有していることを特徴とするアッパー部材。 - 使用者が履く靴のアッパー部材であって、
当該アッパー部材は、前記使用者の足を覆い、且つ、立体的に一体編成された無縫製の緯編地であり、
前記緯編地は、所定方向に伸縮する伸縮部と、この伸縮部を補強する補強部を有し、
前記補強部の一部のみに、浮編組織が設けられ、
前記浮編組織は、少なくとも前記使用者の足におけるMP関節の近傍を覆う位置に、前記浮編組織の足囲方向長さが、前記使用者の足における前後方向に略沿って漸次変化する漸変部を有し、
前記浮編組織を編成する浮糸と、前記補強部を編成する補強糸は、異なる糸であることを特徴とするアッパー部材。 - 使用者が履く靴のアッパー部材であって、
当該アッパー部材は、前記使用者の足を覆い、且つ、立体的に一体編成された無縫製の緯編地であり、
前記緯編地は、所定方向に伸縮する伸縮部と、この伸縮部を補強する補強部を有し、
前記補強部の一部のみに、浮編組織が設けられ、
前記浮編組織を編成する浮糸は、前記浮編組織以外の部分を編成する糸より伸度が低く、
前記浮編組織を編成する浮糸と、前記補強部を編成する補強糸は、異なる糸であることを特徴とするアッパー部材。 - 使用者が履く靴のアッパー部材であって、
当該アッパー部材は、前記使用者の足を覆い、且つ、立体的に一体編成された無縫製の緯編地であり、
前記緯編地は、所定方向に伸縮する伸縮部と、この伸縮部を補強する補強部を有し、
前記補強部の一部のみに、浮編組織が設けられ、
前記浮編組織を編成する浮糸は、前記浮編組織以外の部分を編成する糸より伸度が低く、
前記浮編組織以外の部分を編成する糸のうち、前記補強部を編成する補強糸は、前記伸縮部を編成する伸縮糸より伸度が低いことを特徴とするアッパー部材。 - 使用者が履く靴のアッパー部材であって、
当該アッパー部材は、前記使用者の足を覆い、且つ、立体的に一体編成された無縫製の緯編地であり、
前記緯編地は、所定方向に伸縮する伸縮部と、この伸縮部を補強する補強部を有し、
前記補強部の一部のみに、浮編組織が設けられ、
前記浮編組織を編成する浮糸は、前記浮編組織以外の部分を編成する糸より伸度が低く、
前記浮編組織は、前記使用者の足におけるMP関節を避ける位置に配置されていることを特徴とするアッパー部材。 - 請求項1~6の何れか1項に記載のアッパー部材と、このアッパー部材を取り付けるソール部材を備え、
前記アッパー部材の足長方向長さは、前記ソール部材の足長方向長さより短いことを特徴とする靴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017188280A JP6990004B2 (ja) | 2017-09-28 | 2017-09-28 | アッパー部材、及び、靴 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017188280A JP6990004B2 (ja) | 2017-09-28 | 2017-09-28 | アッパー部材、及び、靴 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019062968A JP2019062968A (ja) | 2019-04-25 |
JP2019062968A5 JP2019062968A5 (ja) | 2020-10-22 |
JP6990004B2 true JP6990004B2 (ja) | 2022-01-12 |
Family
ID=66338246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017188280A Active JP6990004B2 (ja) | 2017-09-28 | 2017-09-28 | アッパー部材、及び、靴 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6990004B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012144814A (ja) | 2011-01-07 | 2012-08-02 | Jichodo Co Ltd | 足関節サポーター |
JP2015066280A (ja) | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 美津濃株式会社 | シューズ |
JP2015531265A (ja) | 2012-09-06 | 2015-11-02 | ナイキ イノベイト セー. フェー. | セグメント化された保護要素を備えた軽量ミッドソールを有するソール構造およびフットウェア製品 |
JP2016174665A (ja) | 2015-03-19 | 2016-10-06 | 美津濃株式会社 | シューズのアッパー構造 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2147197A (en) * | 1936-11-25 | 1939-02-14 | Hood Rubber Co Inc | Article of footwear |
JP6276906B2 (ja) * | 2014-07-25 | 2018-02-07 | 美津濃株式会社 | スポーツシューズのアッパー構造およびその製造方法 |
-
2017
- 2017-09-28 JP JP2017188280A patent/JP6990004B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012144814A (ja) | 2011-01-07 | 2012-08-02 | Jichodo Co Ltd | 足関節サポーター |
JP2015531265A (ja) | 2012-09-06 | 2015-11-02 | ナイキ イノベイト セー. フェー. | セグメント化された保護要素を備えた軽量ミッドソールを有するソール構造およびフットウェア製品 |
JP2015066280A (ja) | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 美津濃株式会社 | シューズ |
JP2016174665A (ja) | 2015-03-19 | 2016-10-06 | 美津濃株式会社 | シューズのアッパー構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019062968A (ja) | 2019-04-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5749774B2 (ja) | シューズ | |
TWI689265B (zh) | 具有多層之鞋類物件,用於鞋類物件之固定系統及製作方法 | |
JP6361733B2 (ja) | ニット構成要素と一体型ニット足首カフとを組み合わせた履物製品 | |
JP6744945B2 (ja) | オーゼティック部分を調節する伸張性ストランドを有するニット構成要素および前記構成要素を備える履物製品 | |
TWI587802B (zh) | 具有含浮起部之編織組件之鞋類物件 | |
US7721575B2 (en) | Socks | |
KR101861419B1 (ko) | 일체형 편직물 설포를 갖는 편직된 구성요소의 편직 방법 | |
KR101975095B1 (ko) | 접어 넣은 부분을 갖는 편직 이음매 없는 부티의 제조 방법 | |
TWI721366B (zh) | 編織組件及具有拉伸結構之鞋面、及其編織方法 | |
KR102045354B1 (ko) | 파형 피쳐를 갖는 탄성 편직 구성요소, 그 제조 방법 및 상기 탄성 편직 구성요소를 포함하는 신발류 물품 | |
JP5165122B2 (ja) | フートウェア | |
JP2014012204A (ja) | 平編み甲部構成または他の甲部構成を有する履物物品 | |
JP2014210179A (ja) | アッパー | |
CN105792694A (zh) | 包含具有主体部分和鞋跟部分的编织部件的鞋类物品 | |
CN108778029A (zh) | 用于鞋类物品的具有沿口的鞋面 | |
JP5411083B2 (ja) | レッグウェア | |
KR20170048499A (ko) | 편직 구성요소에 모노필라멘트 영역을 통합한 신발류 물품 | |
JP7017303B2 (ja) | アッパー部材、靴、ソール部材、及び、アッパー部材の製造方法 | |
JP7187519B2 (ja) | シューズ | |
JP6956153B2 (ja) | シューズのアッパー及びシューズ | |
JP6990004B2 (ja) | アッパー部材、及び、靴 | |
WO2022004686A1 (ja) | フットカバー | |
JP2019062967A (ja) | アッパー部材、及び、靴 | |
JP2019062966A (ja) | アッパー部材、及び、靴 | |
JP5092176B2 (ja) | 靴下 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20170928 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20190920 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200909 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200909 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210928 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211004 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211122 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211202 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211202 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6990004 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |